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薔薇だって書けるよ─売野機子作品集─
薔薇だって書けるよ─売野機子作品集─
売野機子/白泉社
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総合評価

57件)
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    "「でも君の気を引こうとして…そいで あんな事言ったんだ… 離婚 するかい?」 「しないわ でも八朔さん もひとつ嘘あるわね」 「……………」 「覚えてる? ヤギのエサみたいなラブレター "僕らふたり一緒になっても 毎朝君に夢のようなプロポーズを捧ぐだろうーー"」 「わーーっ や やめてくれ」"[薔薇だって書けるよ] 「薔薇だって書けるよ」 「オリジン・オブ・マイ・ラブ '98」 「日曜日に自殺」 「オリジン・オブ・マイ・ラヴ '09」 「遠い日のBOY」 「オリジン・オブ・マイ・ラヴ」 「晴田の犯行」 「薔薇だって書けるよ」が一番好き。

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    投稿日: 2018.06.23
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    絶妙な湿度と透明感のあるキャラクター。 「薔薇だって書けるよ」 素直さと可笑しさの奥にある孤独に気づかなければならなかった。 点子の着てるものがいちいち可愛い。 「オリジン・オブ・マイ・ラヴ」 これ私たちがすごく好きなやつだ…… 「晴田の犯行」 雨沢は晴田の心に雨を降らせるから雨沢なのか。 負けるための装いとか、犯行とか、センスだなあ。

    0
    投稿日: 2017.08.19
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    空気感や登場人物の雰囲気がとても好きな一冊。初めて読んだ時は衝撃を受けました。言葉の一つ一つがキラキラと輝いて見え、何度も読み返したくなります。

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    投稿日: 2015.09.10
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    点子のテンは 天使のテンではなかろうか? 薔薇だって書けるよ オリジン・オブ・マイ・ラヴ 日曜日に自殺 遠い日のBOY 晴田の犯行

    0
    投稿日: 2014.11.22
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    絵柄的には、森薫さんや入江亜希さんを思わせる フェローズ(eb!)系で内容はしっかり恋愛漫画。 完全に新人離れした安定感とオリジナリティが あって、装幀もとても素晴らしくて総合点として ものすごく高いんじゃないかなと思う。 作品内容は、断然に表題作「薔薇だって 書けるよ」がいい。それ以外も出来はいいんだけど テーマがちょっと一般受けからはずれて、個人的には ツボにはまったのがあまりなかった。 装丁:平谷美佐子

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    投稿日: 2014.09.28
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    リアルに70年代を体験していない世代だけど、昭和の漫画と似た雰囲気は感じる。 時代が不確定な物語は、やっぱりどきどきします。

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    投稿日: 2014.04.17
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    『MAMA』の方を先に読んで売野さんの絵柄や話が好きになり購入しました。 作品集ということでいろいろな題材の短編が収録されていました。 その中でも特に好みだったのは『遠い日のBOY』と『晴田の犯行』でした。 『遠い日のBOY』は最後のページがコマ数の割にすごくこの話のかわいさが伝わってきた点がとても印象に残りました。 『晴田の犯行』は打って変わって全体的に胸にささる言葉が印象的でした。なんというかキラキラ輝く青春に希望をもつ時代を終えた自分にはとにかく突き刺さる… 上記の二つを含めて全編どれも人物が際立つ話だったと思います。心の機微を描く漫画が好きな自分にはとても魅力的な作品でした。 ただ、やはり作品集なので絵柄にばらつきがありました。

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    投稿日: 2014.03.23
  • 売野機子作品の入門書として。

    売野機子氏の作品集第一弾。 正直な感想として、どの作品にも派手さは感じられない。内容的にも格別目新しくはない。でもそんな中に、心にじんわりと入ってくる切なさが、時折まじっているのが何とも侮れない。 日本人が日常で着物を着ていた時代、嫁入り前の娘と、未来から来たと語る少年との、密やかな心のふれあいをノスタルジックに描いた「遠い日のBOY」、少女・ハルタの切ない恋の思い出、そしてその後を描いた「晴田の犯行」が良かった。 余談だが、個人的に売野氏の描く、少年マンガとも少女マンガともつかないちょっとクラシックな絵柄が好み。

    0
    投稿日: 2014.03.11
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    なんか、気になって手に取ってみた。 結構、好きです。 とくに「遠い日のBOY」というお話がとてもよかったと思う。 少し「星の王子様」に似ていると私は思った。 語り口が上手だな、ストーリーテラーという感じがする。 「晴田の犯行」は、自分にも多いに覚えがあるので、 安心するようないたくなるようなそんな感じ。 これは、きっと何人かの人は経験していることなんだろう。 選んでいるコトバが詩的で、独特。 惹かれます。

    0
    投稿日: 2014.01.05
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    だいすきな絵柄。装丁がうつくしい。 お話は、心には残らない。 ただ、絵がだいすきなので一コマ一コマ読んでいて楽しかった。 古臭い雰囲気を感じていたけど、最近の作家さんらしい。狙ってこの古臭さをだしているならすごい。

    0
    投稿日: 2013.11.21
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    大好きな売野機子さんの単行本、遡って読んでいます。 どの短篇もたくさんの感情が詰まってて素敵でした。 むかーし、「ぶ〜け」というちょっと先鋭的な少女漫画誌があって、長年の愛読者だったのですが、売野さんの漫画のテイストは「ぶ〜け」を彷彿とさせます。懐かしくて新しい。 冒頭の表題作である、アスペルガー症候群(をモデルにしたと思われる)の幼妻と夫のすれ違いと愛の再興の話「薔薇だって書けるよ」からずっと胸をぎゅっと掴まれたまま最後の「晴田の犯行」まで一気に読んでしまいました。 どれも好きですが 一番を選べと言われたら、自殺してしまったバンドマンとファンの女の子が夢で逢う「日曜日に自殺」、タイトルと設定に反してなんといういじらしくて可愛いお話だろうか!

    0
    投稿日: 2013.09.28
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    「晴田の犯行」良かった。「それだけかよ!」って言うような小さな行動を起こすだけでも本人は本気の本当に命懸け、それが片想い。わかるよ〜。 表題作「薔薇だって書けるよ」は、点子の歌うような台詞回しが独特のリズム。ちょっと昔っぽい画風と相俟って、なんとも言えない浮世離れした感じが醸し出されて素敵。

    0
    投稿日: 2013.09.02
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    最近は新しいレーベルから短編の上手いひとが多く出ていてうれしい。商業マンガの一番の悪徳は連載が長すぎることだと思うからだ。 本作は短編集だが、全体のトーンはほぼ均一。 表題作が際立っていて他の作品が地味に見えるが、読み込むと味わい深い。 表題作は「書けるよ」なところがポイント。

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    投稿日: 2013.07.04
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    短編集。 どれもよかった〜!フェローズ系好きな人は好きだと思う。 薔薇だって書けるよ オリジン・オブ・マイ・ラヴ 日曜日に自殺 遠い日のBOY 晴田の犯行 切ない話が多かった。オリジン〜が一番すきかな。

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    投稿日: 2013.05.13
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    淡々とした日常の中に、「少し不思議」が溶け込んだノスタルジックな作風。「遠い日のBOY」のモノローグが美しい。

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    投稿日: 2013.04.25
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    表紙を見て買いました。 最初のバラのお話は面白いかもって思いましたが、なかなか癖があるというか、私はハマれませんでした。 読み終わった後に変な気持ち悪さが残りました。

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    投稿日: 2013.01.02
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    少し懐かしい画風と独特のリズム、台詞回しに見事に心奪われました。 タイトルも秀逸。読み終われば「なるほどね!」と唸らされてしまいました。 表題作「薔薇だって書けるよ」と「晴田の犯行」が特に好き。

    0
    投稿日: 2012.12.01
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    「晴田の犯行」という巻末のお話、 個人的に今まで読んだ恋愛モノ短編の中で一番の傑作だと思ってます。 同人誌として出された作品のようですが、もう本当にせつなくて、一度こういう失恋をした事のある方は凄く共感できるのではないでしょうか。

    0
    投稿日: 2012.10.15
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    何気なく手にとって読んでみたが大当たり。 絵柄は古い感じがするが、作者の物語の世界観とマッチしていてよい。 自分物の心情の描写がなかなかよいが、逆に一読しただけではわからないことも。 短編だからこそのすっきりとした物語がよい。 でも短編だけではなく、長編も読んでみたい。

    0
    投稿日: 2012.08.12
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    先日、ジャンプ改掲載の読み切りにより、絵と話に一目惚れした売野機子の作品集。 良い! 絵は90年代にファンタジーぽい漫画が好きだったわたしにはどんぴしゃですし、なにより、セリフ回しや言葉の選び方がすきだ! 「そいであなたのこたえ聞いて あたしあなたしかいないと思ったわ」 「嘘だわね」 「あなたヤギ口説きに来たの?」 点子の古めかしいのやらぶっきらぼうなのやら、可愛いのやらな話し方が素敵。 「そいつ一輪ください ピンクのやつ」 これからの期待を込めて、☆4つ。

    0
    投稿日: 2012.07.30
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    薔薇だって書けるよ、が一番好きでした。 欠陥だと思われるものがあったとしても、 そのかわりとっても素敵なところが必ず誰しもにある。 それをくみ取って一緒に歩んでいくのがまた愛だったりするんでしょうか。 個人的には装丁がラノベっぽくてそんなに好きじゃないのですが(笑) でもきれい!

    0
    投稿日: 2012.07.17
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    評価が難しい漫画。短編集。 読む時々で「良い」とも「…で?」ともはっきり感評が分かれる。 情調的で流れるような話。

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    投稿日: 2012.07.07
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    古キョン大手として有名だったかたの作品集。 すごくおしゃれで、それでいて誠実ではあるが、ヴィレッジヴァンガードとブックオフに山になっているあたりになにかを伺えなくもない…

    1
    投稿日: 2012.06.18
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    90年代臭濃厚な、正しい恋愛まんが。空気感がたまらない。装丁もほんとにきれいで、ずっと大事にしたいまんが。

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    投稿日: 2012.06.05
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    立ち読みで泣いてしまった。 モノローグがここまで上手い作家に出会うのも久々。 点子がまさに天使。 恋愛を書くのが上手い。 この雑誌は青年漫画に入れていいのだろうか?

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    投稿日: 2012.05.22
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    [漫画] 薔薇だって書けるよ 売野機子作品集 http://orecen.com/manga/bara-kakeruyo/

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    投稿日: 2012.05.05
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    まず、装丁がすてき。 まんがもいろいろあるんだなあ。 表題作?の、 薔薇だって書けるよが、いちばんすきだなあ

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    投稿日: 2012.02.28
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    絵柄とタイトル、装丁が好みだったので購入。 ひとつめのおはなし「薔薇だって書けるよ」を読みながら、大島先生を思い出した 点子ちゃんがときどきいらちゃんに見えた 作品ごとに少しずつ絵の雰囲気が違うけど、どの作品も嫌味のない程度に乙女ちっくで好き。 きらきらしていて、息苦しくて、透明感のある漫画。作品集2も、読みたいです。

    0
    投稿日: 2012.02.27
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    『ロンリープラネット』が私的にイマイチだったので、ちょっとびくびく読んだのだけど、これはよかった。胸に伝わってくるものがあったし、面白い。漫画もタイトルもお洒落だなあ。「遠い日のBOY」が好き。 でも、やはりキャラにあんまり感情は湧かないかな。キャラ漫画じゃないし、ストーリー重視だろうし、物語のために人物がいるかんじです。

    1
    投稿日: 2012.02.16
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    最近よくみる秩序も骨組みも弱い独自笑の世界観を軸にして自己満足で終わる漫画のひとつ。どこかで見たような絵柄に台詞に。同人上がり?むしろ商業以外でももっと素晴らしい作品描く人はいるでしょ・・・。★1は装丁デザイナーさんの仕事ぶりに。

    0
    投稿日: 2012.01.21
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    読了:2011/12/31 猫カフェにて。 カバー装丁のセンスがよくて手に取った。 中身もそれなりに面白かった。というか不快ではないので読み進められた、という感じ。 作者の言いたいことは正直、分からないままだった。 絵と、コマ割と、セリフを楽しんだだけ…。あれっでも漫画にそれ以外の要素ってあったっけ?ないとしたら、この漫画と「忘れられない」と思うほど好きになった漫画との違いってなんだったんだろうなぁ…などと考えたりした。単純に、ストーリーか。まっすぐな1本道だもんね。 1週間ぐらいたってから、あの夫婦が大島弓子の「ダリアの帯」の夫婦に重なった。 でもこちらは、大島弓子を読む際の拒否反応が出なかったし、奥さんのほうにイラッとすることもなかった。それだけ毒が薄められてマイルドってことなのかも知れないな。 その他の作品もそれなりに。「ビデオテープ標準で録ったよ」というセリフが良い。

    1
    投稿日: 2012.01.07
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    表紙の点子の体つきが昔の安永航一郎の書くオカマキャラっぽいバランスでなんかどきどきしました(わかる人いるよね)。どちらかというと男性向け漫画の系譜なのかなぁ。でも線の引き方とかは東條和美を思わせたりして。せりふの特徴づけは大島弓子っぽいかなとか、ああ、いやな漫画読みだわたし(笑) 全体的に90年代前半っぽくていいですね。 「薔薇だって書けるよ」:傑作です。 「オリジン・マイ・ラブ」:このシリーズはちょっとわかりにくいですが(人多いし時間軸飛んでるし)、同人っぽさがでててよいのでは。 「日曜日に自殺」:もうこの90年代前半感は半端ない。鈴木かわいいし。最後のページ泣ける。 「遠い日のBOY」:これも傑作。日曜日に自殺と同じ感じの俯瞰っぽさが泣ける。 「晴田の犯行」:どきどきする。せつない。

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    投稿日: 2012.01.04
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    読み終わってから改めてタイトルを見ると深いなぁ…と思いました。 綺麗な表紙に手描きの「薔薇」と「書」という字に何故か感動しました。 私は「薔薇だって書けるよ」と「オリジン・オブ・マイ・ラヴ」が好きです。

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    投稿日: 2011.11.23
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    表紙の可愛さにつられて買ったけど、良かった。 大島弓子とかあのへんの作家さんの雰囲気にモダンなポップさを足した感じだと思う。 「遠い日のBOY」が一番好き。

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    投稿日: 2011.11.07
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    期待してなかった割は面白かった。すごく気に入った話もなかったけど、全体的に好きな雰囲気。

    0
    投稿日: 2011.07.24
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    まず装丁の美しさと表題の絶妙なリンクに魅入ってしまい、手に取ってみたら絵柄もストーリーも好みで購入。 短編が幾つか1冊にまとまっていますがどの話もじっくり読み込んで存分に味わえました。 売野さんみたいな描き方は今の作家さんにはあまり見られないかも…個人的に24年組を彷彿とさせる雰囲気かなって。 これからも読み続けたいって思える作家さんを見つけられて嬉しい。

    0
    投稿日: 2011.07.01
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    ノスタルジックな絵と雰囲気がとても好き。女の子が元気なマンガは素晴らしいと思う! すべてが好みすぎる。

    0
    投稿日: 2011.05.17
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    本屋さんではじめに目についたのは、どこかぼけた色味の表紙。 その次に、そこにたたずむ女の子とばらの花。 装丁も好みで、絵も好みだったのでジャケ買いしました。 装丁・絵柄だけでなく、台詞回しまでドツボでした。 少しおかしな日常たちが、どれもきらきらと、時にはどろどろとしています。 わたしは『遠い日のBOY』がお気に入りです。

    1
    投稿日: 2011.05.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    カバー下の透かしの美しい装丁と、最近多めのな少し野暮っための絵柄と、タイトルに引かれて購入。 薔薇だって書けるよ オリジン・オブ・マイラブ 日曜日に自殺 遠い日のBOY 晴田の犯行 が収録されています。 ある人の素敵さってなんだろうか、誰にも言わないけど確かにあるもの、ある時大切だったことがいつか染み渡るように自分の中にとけ込んでしまう事が繰り返されている事への気付き、埋没しているように見える幸せが確かにそこに在る事、お姫様をやめる瞬間。 言葉にできない気持ちを持った花たちが、そこに確かに咲いている。 売野さんの作品はそういう秘密の花園への窓だなあと思う。 でもまだ窓の外から見つめてる感じ。 一昔前の少女漫画よろしく、モノローグが多用された作品で、少女漫画を読みなれない人には読みにくいかなと思いますが、その中の一行が急に斬りつけてくるような鋭さを持っている。 いつか誰かの特別になりたいという気持ちと、立ち尽くすだけの花じゃないのだ、という行動と。 結構”待ち”な人生を送っている各登場人物が最後動き出して終わるところも好きです。 一番好きなのは「遠い日のBOY」 不意にじくりと細い針のような苦しみが溜まっていって、のどの奥に溜まって行く様な気持ちを、どこかの誰かに知って欲しい。 自分の生き方がつまらない物なんかじゃないと約束して欲しい。 どうしようもない不安さを、夜何処からとも無く現れ消える幽霊的な、でも明らかに美しい人物に認めてもらう「いつか王子様がやってくる」的に描かれていて、一見ああ少女漫画やなあという展開、絵もまだ一辺倒ではあるけれども、台詞や飴湯のエピソードなど、光る物があるなと思う。 「がんじょうな幸せ」という台詞には本当にがつんとげんこつ喰らいました。 ”頑丈”が平仮名なところがまた、子ども心に描いた不動の尊いもの、と言う感じで気管がしぼられるような胸苦しい切なさがある。 雰囲気で描写して終わらせずに、絶対的に台詞にしようとしているところがいいなあと思う。 現時点では本来星三つ、しかしこの人は続けて行くといい具合にエグく化けそうな感じがして可能性を感じさせるので、あえて星四つつけてます。

    2
    投稿日: 2011.04.24
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    装丁が可愛くてついつい買った漫画だったのですが、こんなに心に強く跡を遺した漫画は初めて。 少し前時代的な絵柄も好感が持てましたが、何といってもモノローグの言葉の選び方が巧過ぎる。如何してこんな表現が出来るんだろう。純粋に其のことへの感動が心の中を静かに走り出す様な感覚。 どの作品も完成度が高いですが、私は中でもオリジン・オブ・マイ・ラヴを推したい。と云ってしまうのは私がそっちの趣味だからでしょうか…(笑) こういう漫画、また何処かで見つけられないかな。

    0
    投稿日: 2011.04.20
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    同人から大好きなんですがやっぱり晴田の犯行 ああ叶わない恋は呪いだよなぁって、生涯この人以上に誰かを好きになることは無いんじゃないかって、そういうやり切れない恋と無自覚な男。みたいな たまらないです

    1
    投稿日: 2011.03.27
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    絵やおはなしの雰囲気が、入江亜季さんに似てるかも。オリジン・マイ・ラブが切なくてたまりません。元々短編の連作が好きということもあって、すごく楽しめました。

    0
    投稿日: 2011.03.09
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    やっぱり私はモノローグの上手い漫画家さんの漫画が好きなんだろうなあ、と、自分事なのにまるで他人事のように。 だってこんなの、主観的に受け止めてしまったら憤死する。「すごい」が溢れて胸が潰れちゃうよ。

    0
    投稿日: 2011.01.14
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    短編集。そのなかで連作になっているものに、ほんのりというかマジではありますが、腐った乙女は期待して良い感情があります(遠回し)。だって、BLって言いたくないんだもん……。それ抜きでもこれはおススメ。

    0
    投稿日: 2010.11.30
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    読み終わった後の余韻がすごく残ります。印象的。 比喩的なモノローグがとても文学的だと思います。 80年代の漫画に近いような懐かしい感覚です。

    0
    投稿日: 2010.11.14
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    絵と繊細な感情表現が素敵すぎる! 会話のひとつひとつからセンスが溢れている作品。遠い日のBOYのキスシーンの雰囲気がとても好き。次作も楽しみだ

    0
    投稿日: 2010.10.06
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    薔薇だって~は今までみた漫画で一番面白いかも。 ストーリーも絵もストライク! この人は天才だと思う。もろタイプ。 20歳前後の女性におすすめ。

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    投稿日: 2010.08.20
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    ちょっと懐かしい感じのする作風。 詩的なセリフは24年組を、少し懐かしくもスタイリッシュな絵柄は往時のLaLaとかウイングスを彷彿とさせる。好きです。 どの短編も、思うようにいかない現実や、人とのつながりの難しさや、少し普通から外れてしまう人たちの姿が優しさをもって描かれている。読めば読むほど、たまらなく好きになる、そんな1冊でした。

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    投稿日: 2010.08.12
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    一生モノの御本だ。 わたしをみつけて 弱いんだ、私、こうゆうお話しに。泪止まらないぜ。 装丁も素晴らしかった。

    0
    投稿日: 2010.07.21
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    いつか、人生の本番が来ると信じていた 装丁と帯に一目惚れして購入。 外装を裏切らず、中身も素敵な本だった。 淡い恋愛から、叶わない恋まで優しく切なく紡がれている。 結局わたしはあの頃から 周りのキラキラのおすそわけをかき集めているだけだ

    0
    投稿日: 2010.06.26
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    人と人とのつながりやすれ違いを描いている、不思議な味わいの短編集。 主人公たちに共通しているのは、他者に対する期待と期待を裏切られることへの諦観。そして自分が相手を想うように、自分のことを想ってくれるわけじゃない。それはわかっていてなお、想わずにはいられない気持ちが詰まっている。 切なくもあり、微笑ましくもあるお話が、すごくよかった。 人との関係に疲れた時に読みたい一冊。

    0
    投稿日: 2010.06.02
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    青年…なのか? 白泉社で、帯が「楽園」の宣伝なので少女漫画にするべきか。 でもノリとしてはアフタヌーン、バーズ、フェローズ。 なんというか、今時の雰囲気アリアリ重視というか、いえ、あの褒めてます。 表題作が、天才大好きにはたまらない話だ。

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    投稿日: 2010.05.14
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    我が脳内の大ざっぱなまんが地図(現時点、とさらに限定を加えておく)では入江亜季の左隣くらいにいます。Fellows!と白泉社の「楽園」も似たコンセプトなのかもしれないな。買うべきまんが雑誌を見つけられないまま十年くらいうだうだしているが、この2誌なのかも。というくらいまんがおばさんになってしまったのかも。と嬉しいようなこう、苦笑いとともに現状を受け入れるような、そういう気持ち。 画と構図のすばらしさは堪能したが、本気の物語(群青学舎でいうと「北の十剣」くらいの骨太さ)を描いてくれないと、ほんとうに好きな作家かどうかはわからないな。いや、入江亜季みたいなのと言ってるわけではなくて、ストレートの剛速球を見てみたいということです。短編の輝きも中編のキレも長編の重厚さも持ってないといけないなんて、まんが家ってオールラウンドプレーヤーですねえ。でもこの売野機子はそうなりそうな気がする。

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    投稿日: 2010.04.21
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     やはり、短編集って良いよなぁと思う。  長期的で伏線が張られて最後に回収するマラソンのような作品も好きだけれど、短距離走の煌きもまた好きだ。  言葉の選び方が絶妙だな。  そう思った。  本のタイトルにもなっている『薔薇だって書けるよ』というタイトルからして、思わず嫉妬を覚えてしまうくらいに素敵だ。  もちろん内容も素敵だ。  どの話も好きだけれど、その中でも特に『遠い日のBOY』がお気に入り。

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    投稿日: 2010.04.18
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    とにかくこの手の絵に弱くてジャケ買い。装丁がとても素敵。 ストーリーもすごく良かった。 ところどころに、「この作家さんはあの漫画とあの漫画とあの漫画がお好きなのだろうなあ」という 既視感は否めなかったけれども、もっとたくさん読んでみたいな。

    0
    投稿日: 2010.04.18
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    装丁すげー! この手の「昔の少女漫画の雰囲気を現在の絵柄と感性で再現した」みたいな作風はもれなく好み。同系列の作家は入江亜季になるのかな。横顔とかは吉田秋生っぽいなあとも。 なんだかんだで「晴田の犯行」が胸痛話で好き。あと四角関係おいしいです。

    0
    投稿日: 2010.04.18
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    「ダサい」が気持ちいい。遅れてきた本命。楽園で活躍するBL作家売野機子(ウリノキコ)のデビュー短編集。帯には「彼女は漫画を見つけ、世界は売野機子を見つけた。」という上條淳士のコメントが。読み終えて納得だ。舞台は様々だが、テーマは一貫して恋愛。男女モノもあれば、そうでないものもある。基本的には、「喪失」を描く作家さんだと認識した。ヒロインは物語の中で何かを失い、そしてそこから何かを探し、見つけていく。これらの短編は、いずれもそのどこかの過程を切り取ったものだ。おそらく売野さん自身が、90年代になにかを忘れてきて、憧憬をむけているのだろう。講評としてまず言いたいのは、全体にビジュアルのセンスがない、ということ。舞台が現代でない場合が多いこともあるだろうが、服装や、髪型、その他もろもろの造形が、野暮ったく、垢抜けない。ところどころにあらわれるカッコつけた台詞も「90年代のオシャレ感」を踏襲したもので、端的に言うと、ダサい。だが、それがいい。本作には、連作3つを含む、7つの短編が収録されているが、最初の表題作「薔薇だって書けるよ」がダントツで質が高い。それこそ、異次元といっていい怪作だ。売れない物書きが、身寄りと常識のない可憐な少女・点子にプロポーズしてからのお話。「点子はとりわけ 駆け上がるのが得意だった」から始まる冒険的なストーリーテリングは、常道を大きく外れていながら、すんなり入ってくる。読んでいてすごく不思議な気分になる。またなによりキャラクターが魅力的だ。女性作家で女性キャラクターをこんなにかわいく描く人は稀ではないか、と思った。一方で、他の作品は比較的平凡な物語構成。もちろん随所に上手さは見せるが、やはり自分が「描きたい」だけの作品になっているように思える。BL界にはまだこういう才能がたくさんいて、しのぎを削っていると思うと、わくわくしてくる。これからに期待。

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    投稿日: 2010.04.10