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『クロック城』殺人事件
『クロック城』殺人事件
北山猛邦/講談社
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総合評価

60件)
3.2
5
17
25
7
3
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    鍵となるトリックは気に入りましたが、何か入り込めませんでした。 これから読む方は、途中のページをパラパラ見ないでくださいね。 ネタバレしちゃいますから。

    0
    投稿日: 2025.11.07
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    文学界の一芸入試ことメフィスト賞作品 たまたまなのですがこの本を読む前に 「クロックタワー」というゲームやりましてね なんというか時計に対して明確な図があった僕はあまり驚けませんでした でもトリック自体より推理と否定の応酬が見ものじゃないかな

    5
    投稿日: 2025.07.27
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    人類終焉間際という世界観!そこに探偵の元に救いを求める少女がやって来るというハードボイルドな話になるかと思いきや…という特殊本格ミステリ。クロック城という異様な館に異様な住人たち、更に主人公も闇のある男に加え相棒の美女もキャラが強い。終盤の畳み掛ける様な展開は賛否あるかもしれないが個人的には記憶に残った。

    4
    投稿日: 2025.04.22
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    ’25年3月12日、読了。北山猛邦さんの作品、3作目。 以前読了した2冊も大好きでしたが…本作が一番好き!凄い!と痺れてしまいました⟵⁠(⁠๑⁠¯⁠◡⁠¯⁠๑⁠) 発売された当時、ノベルズ版は、ネタ部分が袋とじになっていた、と有栖川さんの解説にありましたが…納得の大仕掛け! ラストシーンの後、世界はどうなったんだろう…ಥ⁠‿⁠ಥ

    20
    投稿日: 2025.03.12
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    全体的に漂うダークで世紀末感 そんな中での物理トリック 相反する二つの要素を絡みあった本作品・・・ 皆さん読んでください! 世紀末感が・・・

    1
    投稿日: 2024.09.23
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     世界の終わりを舞台にした本格ミステリー。巨大な3つの時計が掲げられた『クロック城』と呼ばれる変わった建物に行くことになった主人公たちが遭遇した連続首なし殺人を捜査していくストーリーの中に、『スキップマン』『真夜中の鍵』という、謎めいた存在や、世界の終わりを阻止するために暗躍する『SEEM』『十一人委員会』という組織との攻防などのアクション要素あり、終盤の予測がつかない展開などが気になって読み進めた。また「なぜ首を切断したのか」「離れた場所から外に出ずにどうやって移動したのか」の真相には驚かされた。

    1
    投稿日: 2024.06.09
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    とても面白かった。 作中を通じてどこか悲しげな、寂しげな雰囲気があるが、これも世紀末ものの特有のものなのか(?) トリックも面白く、読者としての納得感もある

    1
    投稿日: 2024.05.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    4.7評価 冒頭20ページくらいで作品の世界観に没入 終末感は好みの設定 いま読んでもまったく色褪せていない物語 やはり名作か 時計の針を伝うというメイントリックは既視感アリ 悪くないですけど (黄金の羊毛亭によるとルパン3世の映画のせいとのこと。なるほど。その他にもあった気がする) 解決は多重推理のどんでん返し 犯人は裏ボス?主人公?やっぱり裏ボス? 首を切った理由は特筆事項 これとメイントリックは本書の二大ポイント 綺麗に収束しないファンタジー要素と、いわゆる厨二要素がマイナス0.3pt 世界観にはあってるんだけどなあ シリーズ追い確定

    1
    投稿日: 2024.01.05
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    初めてこの著者の本を読んだが、あまりにもゴチャっとしすぎていて、感動が少なかった。物理的な大仕掛けも、あまり面白味はなかった。リーダビリティは高いのだが。

    1
    投稿日: 2023.12.29
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    ちょっと前の、あったのかもしれない、違う世界線の話かもしれない、人類史が終わる寸前の世界。 クロック城と呼ばれる謎の建物。 直径10メートルの巨大な時計が3つ並び、左右の時計の針は真ん中の時計と10分づつ前後にずれている。 SFチックな館の噂、存在の不明な登場人物、眉唾な計画や組織、それらが収束してどういう展開、結末になるのか、序盤では全く想像できず。。。 本格ミステリーとして読んでいましたがファンタジーとして取り掛かった方がすんなりとはいってきそう。 ノベルズ版では後半の謎解き部分や館の見取り図?館の図が袋綴じになっていたし、帯には"本文208頁の真相を他人に喋らないでください"との記載がそのくらいにネタバレ厳禁なトリック。なるほどわかる気がする。勘のいい人はトリックに気付いてしまうかも。 真相が暴かれてからさらに深層へ、そんなふうに思わせる物語の展開の仕方で後半は駆け足で読み切りました。 気になることは解明されず、、、一応城シリーズとしては続きますが話が繋がっているわけではないようなのでもやもや、、、最後の有栖川さんの解説はまさに解説という感じで理解が深まって面白かった♪ . にしても当時22歳の方が書いたとは、脱帽です。

    2
    投稿日: 2023.07.28
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    北山猛邦のデビュー作にして、メフィスト賞受賞作品。 過去、現在、未来。三つの巨大な時計が時を刻む館で起きた殺人事件。 謎の近未来設定。不器用すぎる主人公。そして例のトリック。北山作品「らしさ」に溢れた一作。

    1
    投稿日: 2023.03.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    再読。でも、全く内容を覚えてなかった... でも、首を切った理由だけは覚えていたから、そこはとても印象に残ってたんだなぁ、と。 この世界はどういう結末を迎えるんだろ。 世紀末的な世界観が必要だったのかは、疑問ですが面白かった。

    1
    投稿日: 2023.01.18
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    まず、舞台設定の意味が分からなかった。 なぜ終焉を迎えつつある人類の世界の必要性があるのか? あと主人公の武器が何故ボウガンなのか? 相方の菜美はいったいどんな生物なのか? 意味不明な設定が多い中、殺人事件を普通のミステリーとして解く意味があるのか? 終始意味が分かりませんでした。

    0
    投稿日: 2022.10.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2002年。第24回。 1999年に地球が滅びる世界。磁気異常の世界。フランスから移転されたクロック城。そこで起こる首切り殺人事件。 時計の針・・・どっかできいたような('_') SEEM みき、なみ、るか 世界観が・・・

    0
    投稿日: 2022.03.31
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    再読。と言っても最初に読んだのはかれこれ十年以上は前なので内容はほぼ忘れていた。それでも肝心のトリックや最後辺りのシーンは覚えていたので、それだけ印象に残っていたということだろう。世界観や設定、用語の数々が絶妙な中二設定ではあるが最終的には見事な新本格ミステリとなっている。昔読んだ時はその大胆なトリックに驚いた記憶がある。

    0
    投稿日: 2022.01.25
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    物語の舞台が終わりかけている世界で、素敵に好みのミステリでした。面白かったです。 この音世界を終わらせないためにSEEMと十一人委員会がそれぞれ別の方向性で支配している…磁気異常と降り続く雨の世界観も好きでした。 びしょ濡れでやってきた瑠華から「家に住む〈スキップマン〉を退治して」という依頼を受けた探偵の南深騎といつも側にいる菜美が訪れる『クロック城』。外壁にある10分ずつずれた3つの大時計が印象的です。 クロック城で暮らす瑠華の家族や親族、博士の助手、執事親子もなんだか変わっている人ばかり、加えて世界の崩壊を止める〈真夜中の鍵〉を探す十一人委員会の第三の天使・クロスとその助手までいる。 世界観も好きだし、起こる事件も凄惨だし、SEEMも十一人委員会も乗り込んでくるしクロック城は崩壊するし…で盛りだくさんでした。 でも真相…事件の真相もだし、菜美の正体もびっくりで哀しくなりました。ゲシュタルトの欠片、かぁ。。 それにしてもセロトニン異常ってここまで影響大きいものなのかな。気をつけよう。未音、場を支配してたな。 この世界設定が好きだったので、これより後の城というタイトルが付いたシリーズもこんな感じなのかなぁ。読みます。

    1
    投稿日: 2021.10.13
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    ややSFが入ってて好みとは少し違った。 表題の時計の使い方は上手かったと思うし、自分の予想と方向性が合ったのは嬉しかった。

    0
    投稿日: 2021.08.13
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    思ってたのと違ってファンタジーだった。けれど雰囲気とトリックは好き。ただ次回作に続くのかと思ったら違うようで謎なまま終わった部分が気になるので消化不良。森博嗣さん味を感じた。

    0
    投稿日: 2021.05.04
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    メフィスト賞受賞作にして、北山猛邦デビュー作。トリックも、強烈な真相も楽しめた。SFあるいはファンタジー的世界観だが、そこはあまりミステリとは関わらなかったり。それでもSF部分もなかなか面白いのだが。文章も読みやすい。これはファンになりそう。

    0
    投稿日: 2021.04.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    時計を渡って移動した、というのは3つの時計の時間のズレを上手く利用しているなとは思ったが、そんなに驚かなかった。 やはり“なぜ首を切ったか”が本書で一番注目すべきところだろう。 時間を知るため、という単純明快な幼い理由だからこそ、より首切りの残酷さが際立っている。

    0
    投稿日: 2021.04.06
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    非現実なファンタジー色の強い世界観で、本格ミステリの世界を展開する。どこまでがルールで迷いつつ読み進むがどこか危うい。トリックは何となく読めたけど、この世界観だから良いのかもしれない。

    0
    投稿日: 2020.01.03
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    物理トリックの名人でもある北山猛邦先生のデビュー作にして、メフィスト受賞作品! 「終わりを迎えつつある世界」、世にも奇妙な建物「クロック城」、謎だらけの組織「SEEM &十一人委員会」などなどとても珍しいストーリー構成となっております。 ミステリーとしての首無し死体などはとても高評価ですが、作文全体に漂う暗い感じが私としてはやや苦手意識を感じました。また、専門用語が多く少し苦労しました(笑) しかし、メイントリックは大変素晴らしいです。物理トリックが如何なるものかを印象付けられました。 また、最後の最後に大どんでん返しもあり、終盤にかけて怒涛の展開もかなり緊張しながら楽しみました。 まだ未読の方は是非ご覧になって下さい!

    0
    投稿日: 2019.02.09
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    城シリーズ、第1弾。 ファンタジーのような世界が舞台の本格ミステリー。 ちょっと世界観にはついていけなかった。 トリックもすぐに分かりました。

    1
    投稿日: 2018.02.14
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    とりあえず読み終わってまず考えたのは、本格ミステリとは一体どこまで示すのだろうか、ということだ。 本著は裏表紙のあらすじに本格ミステリを謳っているのだが、他の本格派とはかなり毛色が異なる。 まず設定だが、終焉をむかえつつある人類の世界、が舞台だ。これは件の裏表紙あらすじから抜粋させて頂いた。 主人公はゲシュタルトの欠片と本作内では呼ばれる見えざる者が見えてしまう探偵、南深騎。彼は一般人が可視出来ないゲシュタルトの欠片を退治することを仕事としている。 そんな南深騎と行動にするのがどこにでもいてどこにもいない謎に包まれた少女、菜美。 ある日二人の元に瑠華という少女が訪れる。 彼女は自宅であるクロック城に住まうスキップマンと呼ばれるゲシュタルトの欠片を退治してほしいと依頼する。 彼女が世界の終焉を止める鍵だと命を狙う武装集団のSEED、逆に彼女を守って世界を救おうとする十一人委員会、あらゆる組織、人間が渦巻くクロック城で首なし遺体が発見されて惨劇が始まる。 犯人は誰なのか、世界の終焉を止める鍵とは何なのか、殺人事件の犯人探しに留まらないミステリーがラスト怒涛の数十ページで展開される。 ストーリーを語るならこんなところだろう。 ここまで読んで伝わる人には伝わると思うが、私は初めて本作を読んだときに西尾維新の戯言シリーズを思い出した。 異型な世界において繰り広げられる突飛なミステリー。世界観だと言われては何とも言い難いが、かなり独特だと思う。ちなみに本作を読んだ50代の母は何がなんだかと首を傾げていた。 本格ミステリーだと思って読むとうぅん、となるかもしれない。 だが謎解き自体は理路整然としていて本格的で作者の得意とする物理的トリックが余すところなく使用されている。 果たして舞台が終焉を迎える世界であることに意味はあったのかと聞かれれば口籠る部分もあるが、SF要素の何でもありな世界観を舞台が証明しているのだろう。 ありえない世界な上でのありえない人間たち、感情、一般人には理解出来ない亜種な世界を楽しんで欲しい。 個人的には最後の謎解きのまどろっこしさがあまり好きになれない。伏線回収を詰め込み過ぎて情報の過多にキャパオーバーした。 ただ全体的には世界観、トリックもよく出来ていると思う。有栖川有栖のあとがきを読むと何だか読後の違和感を嚥下させられる感じがする。流石ベテラン。 ところでその有栖川有栖のあとがきに北山氏は叙述トリックが嫌いとあるのだが他作で叙述トリックを拝見したような……(笑) 最後に本作の感想や紹介から逸れてしまったが、好き嫌いは分かれるものの1回読んでみるべき作品だとは思う。特にメフィスト賞の系譜が好きな人は是非。

    1
    投稿日: 2017.10.21
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    ネタバレ禁と解説で大好きな有栖川さんが言っているので、トリックについては触れないことにする。 1999年、世界の終焉を間近に控えた物語。 明日滅びるかもしれない不安を抱える世界で、南深騎は菜美とともに探偵としての仕事を続けている。 彼にしか出来ないある技を武器にして。 瑠華という少女から依頼を受け訪れたのは、巨大な時計が3つ並んでいる「クロック城」。 未来、現在、過去を現しているという時計は、それぞれ時間がズレている。 世界を救う鍵となるのか、それとも世界を滅ぼす弾きがねとなるのか。 正体不明の「真夜中の鍵」をめぐって対立する十一人委員会と武装集団SEEM。 そして、存在しているのに存在していはいない菜美。 確立した世界観は少しも崩れることなく物語を貫いている。 深騎と菜美の関係性も、物語を進めていくうえで重要な意味を持っている。 終端での探偵役と真犯人との対決は読みごたえがあった。 語られる事件の結末と経緯。 探偵と犯人の攻防により、真実は二転三転してその様相を変えていく。 少し苦手かも…と思いながら読み始めたけれど、最後まで楽しめた物語だった。

    0
    投稿日: 2017.04.17
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    中二病的ダークファンタジーの色濃い霧の中、聳えるクロック城。 三つの時計が過去、現在、未来の時を刻む。 終末を間近に控えた世界。 突然立ち現れる不可能犯罪。 人間の可能性に関する研究。 物理トリックの名手と名高い北山さん、クロック城の存在がトリックを昇華させていた。

    0
    投稿日: 2016.12.15
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    中2病全開なお話。 キャラクター一人一人が個性的だったが、どのキャラももう少し掘り下げて欲しかった。 幾つかの謎が謎のまま終わってしまい、何となく消化不良… 世界観やキャラクター、トリックはよかった。

    0
    投稿日: 2014.08.24
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    『『クロック城』殺人事件』を読了。北山猛邦のデビュー作だが、当時22歳だというので驚いた。 読む前はよくあるクローズドサークル物かなと思っていたが、ちょっと世界観が特殊。終焉を迎えつつある人類の世界という設定で、物語上では残り一ヶ月もなく、世界はほぼ確実に終わり。ストーリー設定は完全にSF。 探偵、南深騎(みなみみき)は、ゲシュタルトの欠片(幽霊のようなもの)をボウガンで退治する事を専門としている。 あらすじは、南深騎の元に黒鴣瑠華という少女が訪れ、自分の住んでいるクロック城に出没するスキップマンを退治して欲しいとの事。 瑠華によると、スキップマンとは幽霊のようなもので、殺された人もいるという。しかし幽霊は大脳が見せる幻とも言えるものなので、生きている人間には何も手出しはできない。 色々あってクロック城に調査に向かうのだが、そこで殺人事件が起こる。 本作は、設定などは全体的にSFだが、謎解き面では間違いなく本格ミステリだった。 そして、ホワイダニットもなかなか現実離れしていて楽しめた。

    0
    投稿日: 2014.07.21
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    ラノベ的というかSF風味の世界観と本格ミステリ的トリックのギャップがすごい。最終的にどのようなタネなのか(SF的世界に押し切られるのか物理トリックにするのか)はらはらしながら読んでいて、望み通りしっかり物理トリックで解いていた。 それにしてもそれぞれの人間関係がちょっと酷だなぁ。

    0
    投稿日: 2014.06.05
  • メフィスト賞受賞作品

    ミステリが主なのかSFが主なのか。ボウガンで幽霊を撃ち抜く探偵が主人公。終末が連呼されている割に悲観的な空気は薄かったです。自ら幽霊になった少女、眠り続ける女性、SEEMや11人委員会、キャラクターとして濃い要素が沢山あるのに、それらも印象が薄い気がした。SF、ファンタジーが好きな人にはオススメする一冊。

    0
    投稿日: 2014.04.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    トリックの評判は聞いていましたので、ハードルは高めに設定しておいたのですが、非常に好きなタイプの解答で嬉しかったです。 謎・答え共に、物語全体としての主題と密接に関わっているおり、その点かなり理想的な一冊だったなあと感じます。(主題の抽象性が高まり過ぎて、解決編とのギャップに拍子抜け、な本は過去に何冊か経験がありまして……) 解説にもありましたが、「時間のための物語のための時間」とでも言いましょうか、舞台、登場人物、謎、解決すべてが「時計(時間)」に収斂していく様は圧巻でありました。 一方、SF的な舞台設定には、正直置いてけぼりでした。私がこの手の話を読み慣れてない事も大きいのでしょうが…クロック城周辺はともかく、ゲシュタルトやら2つの機関やら、描写からはみ出た部分がイマイチ想像できず、設定に入り込めませんでした。特に、菜美ちゃんの存在にモヤモヤ。 妄想ですが…例えば「菜美ちゃんが見えてるのは、実は南探偵だけだった」とすると、2種類のシナリオが浮かび上がるとか、どうでしょう。 ・菜美ちゃんが皆に見えてるとすれば、鈴&未音犯人説で、南と菜美が去る ・見えてなければ、周囲の人間は南犯人説をとり、南の中だけでは菜美の推理(=存在)が正当化されて終わる みたいなみたいな。

    0
    投稿日: 2014.03.12
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    動機の説明は好みだったのに、SF設定の必要性がわからないのと、物理トリックが途中でわかってしまったこともあってそこまで楽しめなかった でもキャラクターはみんな結構好きだった

    0
    投稿日: 2014.01.17
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    純然たる本格ミステリーというものではなく、 本格ミステリーとなにかの融合、 例えばホラーであり、SFであり、 歴史小説であったりする作りの作品がいくつかある。 この作品を読んだとき、どう表現すべきか 自分でも整理しきれなかったけど、 『瑠璃城』殺人事件の冒頭を読んでようやくわかった。 北山猛邦作品の特徴は(2作読んだ限りの判断だけど)、 本格ミステリーと厨二病との融合なんだなと。 世界の終わり、なんとか委員会、特殊組織、 遺伝子操作で誕生した、人類を超えた存在である超人 殺意を向けてなお自分に愛情を向けてくれる幼馴染み。 全て厨二病という症状で説明できるキーワードだった。 そういう意味で、アニメ・ラノベの世界観の中で 本格ミステリーっぽいものを持ってきたらこうなりました という作品の捉え方をすると腑に落ちるものがあったし、 上で挙げたキーワードがほぼ同じく当てはまる 前回のメフィスト賞受賞作である西尾維新の 『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言使い』から続く流れでもある。 アニメ・ゲームが好きかつ本格ミステリーという人にとっては わりと楽しめる作品だろうと思うし、 設定に酔って設定を投げ出した感のあるこの作品の作りが 許せないと思う人もまたいるだろうし、その気持は理解できる。 個人的にはわりと許せる感じでもあるのだけど、 あまりにも完成度が低い点があるのでマイナス1点で3点という印象。

    0
    投稿日: 2013.12.14
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    メフィスト賞を追いかけるのがちょっとした趣味です。 これもその一環で… 世界観は「空の境界」的でちょっとアニメっぽくもある気がするんだけれど、なにより文章がきれい。 表現の仕方がすごく的確でスマートだなぁと思いました。 そういえばダンガンロンパのノベライズをこのかたがやるらしいと知って、超適任!とうれしくなったのを思い出します。 そういうゲームやアニメ寄りの世界観を非常に美しくすんなりと表現できる方だなぁすごいなぁと思います。 が、実はトリックは気づいてました…!

    0
    投稿日: 2013.08.30
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    メインのトリックも分かりやすいもので、世界観にも上手くなじめませんでした。 好き嫌いが分かれそうな作品ですね…

    0
    投稿日: 2013.07.28
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    世界設定がとにかく好み。 トリックには驚きと言うよりハハッと笑いが出てしまったけど。 むしろミステリーにパニック映画のような設定を持ってくることに驚いた。 世紀末な舞台と雰囲気が合わない人には向かないらしい。

    0
    投稿日: 2013.06.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    この著者では、評価の高い作品。 3つの大時計をもつクロック城。10分ごとに時間のずれる、過去・現在・未来の3つの館につけられている。館の中をつなぐ通路はない。そこで次々に起こる殺人事件は、物理上不可能な時間ばかり。 探偵深騎は、菜美とともに依頼者るかと謎解きをしていく。 舞台は終わりを迎えつつある世界。人類滅亡が迫り、警察も機能していない。まずはSFちっくなその設定を受け入れ、独自のルールにも従わなければならない。 面白いとは思うが、前提条件をすべて受け入れないと成立しない物語。好き嫌いがあるかも。

    0
    投稿日: 2013.04.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    三作目であるアリス・ミラー城から入ってしまったので、そのイメージだけで終わるのも著者に申し訳ないかと思い、デビュー作を読んでみた。以下ネタバレあり まず、あとがきを有栖川有栖先生が書いていることに驚き。そして、北山さんがこれを22歳で書いたというのも驚き、素直に凄い。 しかし、内容はもうなんというか…個人的に気に食わない。小説に幻想的な雰囲気を持たせるためだけの設定が、小説に幻想的な雰囲気を持たせるためだけの設定としてしか機能しておらず(としか思えなかった個人的に)、興醒め。これだけ風呂敷広げといて、この厚さで全ての解決は見えないだろうとは思っていたけど、真夜中の鍵とか、ゲシュタルトの欠片、志乃美菜美の存在の特異性についてぼやっとしたままで終了。メインの物理トリックもクロック城概観の図を見れば一目で予測つくものでありながら、本文中でそれを解いたときに「驚嘆」「驚き」とか言われてもなぁ。 首を切断した本当の理由については確かに斬新だなとは思う。ただ、法医学の知識ないから的外れな指摘かもだけど、死体の乾燥具合とかってそのときの環境にかなり左右されるんじゃないのだろうか。それで時間計るなんて偶然に任せすぎなんじゃないか?時間の経過は本作の物理トリックに不可欠な要素だったわけだし…。まあ、時計が一切なく、体内時計を狂わせる特殊な仕掛けのされた屋敷の中で、大体の時間の経過がわかるものがあればいいんだよってことなんだろうけどね。 あと、未音の行動が謎すぎる。世界がもうすぐ終わるという舞台設定としても、あの人の目覚め方とか振る舞いは意味不明な気が。通常の人間と違う高位の存在ならば、あそこで偽った真実を語り出す理由なんてないことが明らかでは?菜美が曲がりなりにも謎を解いて、犯人とされた人間が死亡した状態なのだから、未音はただ惚けて今久しぶりに目覚めたふりでもしていればよかったのに、と思う。 そして、なんか個人的に気にくわないのは、「法医学の本を読んで、屍体現象について学んでいたのね」だの、「被害者は眠りに関して病気があった」だの、後から後から出し過ぎ。もうちょっと描写の仕方があるのではないか?ドール家の血には眠りの病気がある、ってだけで被害者にもおそらくあった、だから犯行可能って言われても…探偵が自分の都合のいいように解釈してるようにしか聞こえなくて説得力ないよ。それを匂わせる描写をもっとすべきだと思う。まあ一度読んだだけだから気付けてないだけかもだが。 書き出したらきりがないほど不満があるようなのでもうやめとく。

    1
    投稿日: 2012.12.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    北山猛邦デビュー作。 世界の終末を迎えようとしている世界。当然警察は機能していない中での推理劇。 探偵、南深騎が主人公だけど、推理は幼馴染の志乃美菜美が担当。 「SEEM」や「真夜中の鍵」「十一人委員会」などの設定はほとんど設定のみなので、より掘り下げた続編が可能だと思うんだけど。 まあこれくらいがちょうどいいのかもしれない。 メインのトリックについてはわかりやすかったけれど、犯人や動機などについてはよく考えてあるなと思った。 特に生首の理由は秀逸。

    0
    投稿日: 2012.06.17
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    太陽黒点の異常による磁気嵐の影響を受け、終末へと向かう世界。 そんな世界で探偵業を営み、ボウガンで幽霊(ゲシュタルトの欠片)退治が出来る能力を持つ南深騎と謎の相棒志乃美菜美は、黒鴣瑠華の依頼で「クロック城」に現れる幽霊「スキップマン」を調査します。 そこで相次ぐ殺人事件、はては世界の終末の鍵を巡る騒動にも巻き込まれていくSF色の強いミステリーです。 終末へ向かう世界というのがなんとも暗く、降り続ける雨や不気味なクロック城という舞台が良い雰囲気です。 SEEMや十一人委員会などよく分からない人々や事柄が多く、特に世界の終末に関する〔真夜中の鍵〕や志乃美菜美についての謎については全く意味が分かりませんでしたが、クロック城事件には(全くではないですが)それほど関係ないので問題ないです。 このSFっぽい要素は雰囲気の一つとして楽しめれば良いんじゃないかと思っています。 過去・現在・未来と分かれ、それぞれに巨大な時計が配されたクロック城というのはとても魅力的です。 密室に関しては某作品の影響もあって分かりやすいですが、見所はその後の二人の推理合戦の凄まじさだと思います。 クロック城という異質な場所での異質な人々によって、とんでもない真実が成り立つ事に唸りました。 設定舞台の特殊さなどそれももちろん魅力の一つではありますが、それを抜きにしても事件のトリックや真相は衝撃的なおもしろさでした。

    1
    投稿日: 2012.03.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    これは桜庭一樹氏のエッセイ『桜庭一樹読書日記 少年になり、本を買うのだ』の中で紹介されてました。本屋で斜め読みした時に痛く記憶に残っておりブックオフで発見した時迷わず手にとっていました。 現在とは異なる世界、世紀末に太陽の黒点異常を原因とする磁気嵐吹き荒れ、この世の終わりが感じられる世界。それでも探偵がいるんですよ(笑)依頼を受けて赴いた先は『クロック城』壁面に巨大は3つの壁時計を有し、それぞれの示す針は少しずれてる。暮らす人々はまた訳アリな面々、いつもとは違う時刻に時計の鐘が響く時事件は起こったのだった… ということでクローズドサークルの古城に、密室内での首切り死体です!もう凄過ぎてニヤニヤしっ放しでした。しかしながら怪しげなガジェットが多数登場するものの、解決に至る道筋は本格そのものでした。桜庭氏がエッセイで紹介するだけのことはあります。 著者は今作でメフィスト賞を受賞してます、また同じ作風の作品を発表し続けてるようで、メイントリックへのこだわりが個人的に好みです。 こういう作家さんは必要だと思うし、万人には受けないかもしれませんが好きな人は盲信的に好きなんだろうな。 ちょっと追いかけてみたい作家さんです。

    0
    投稿日: 2012.02.22
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    2012年は、北山猛邦の年になる。 『名探偵音野順の事件簿』(東京創元社)などで知られる本格推理小説作家、北山猛邦の、デビュー作。 以降、『瑠璃城』、『アリス・ミラー城』、『ギロチン城』(いずれも講談社)と続く、城シリーズの一作目でもある。 デビュー作にして、既に「世界」を形作る小説作法を持っていて、見事なまでの良質なミステリ。 文庫版解説の有栖川有栖氏の文章が、まさに的確。 過不足なく北山ミステリが紹介されているので、是非、本編読了後にお読みください。(ネタバレが若干含まれてるから、間違っても立ち読みしないで) ちょっとばかし、早すぎたのかもしれない。 一昔前、出版される小説はすべて、どんなジャンルであろうとも、かならず「ミステリの要素を持つ」作品だったことがある。 「えっ、こんなものまで?」という驚きを、書店の、特に本帯を見るにつけ感じていた。 「ミステリにあらずんば小説にあらず」 というほどに、いわゆる「ミステリ全盛期」があった。 それはかつて、SFという一大ジャンルが通り、そして衰退した路だった。 一度大きく広がりすぎたムーブメントは、特にそれを支える人たちによって、その世界を規定され始め、「これはSFじゃない」「こんなものはミステリじゃない」などと、広がりすぎたジャンルを何とか自分の手元に置いておきたい人たちによって、制限を加えられるようになってしまった。 その結果、ちょっとしたSF、なんとなくなミステリは世間一般では許されず、書き手の方も、ガチでSFやミステリを書いても、それを支えるべきファンたちから突き上げを喰らってしまい、糞味噌にけなされることが少なくない状態になっていき、結果、特定ジャンルを敬遠する作家が生まれるという、ジャンルが衰退するのも当たり前と言わざるを得ない状況が、できあがった。 書く人が書かなくなれば、読む人は読むものがなくなる。 北山猛邦の、ミステリに対するこだわり、そしてその膨大なる知識、さらには独自の終末的世界観が、この一冊のデビュー作に、詰まっている。 しかしこれは、果たしてミステリファンが読みたいミステリだったのだろうか? 一面では、そうだと思う。 殺人事件が起こり、その犯人を突き止めるために、アリバイの検証が行われ、そして、トリックが解明される。 その単純なミステリとしての筋書き(プロット)に、必要なのか不必要なのか判然としない、終末的世界とその物語。 これはただのミステリじゃない。 北山猛邦の語る、物語だ。 ミステリにとって必要か否かではなく。 北山猛邦作品に必要な世界観・ガジェット・キャラクター。 それがあって始めて、本書は本書たり得るのだ。 だからこそ、北山猛邦の登場は、ちょっと早かったかもしれない。 SFやミステリがそのジャンルそのものを自分たちの手で窮屈にしていったために、ちょっとやそっとじゃあ、世間で受け入れられなくなってしまった。 SFは、一度衰退した。 ミステリは、その残り火がくすぶっていた。 それを再燃させるのは、もしかすると、この北山猛邦かもしれない。 そう思わせる、圧倒的なデビュー作。 特にラストのどんでん返しは、お見事。 読者に読ませる、読者を楽しませるというエンターテインメントの基本が、そこにある。 2012年は、北山猛邦の年になる。 きっと。(とある出版社が、そのように宣伝しているのです) 今こそ、デビュー作から読み返すチャンスですよ。(ミステリはネタバレが怖いから、内容を突っ込んで書けないのが辛いのう)

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    投稿日: 2011.12.29
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    終末感たっぷりの世界観と雰囲気が好き。終始なんだか物憂げで、儚い感じがしつつも文体自体はそんなに重いと感じなかった。 トリックについては素直に「おお〜」となった。先が気になってグイグイと引っ張られるような展開も良い。 ゲシュタルト!ゲシュタルト!

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    投稿日: 2011.11.01
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    北山さんのデビュー作。 終わり行く世界を舞台に過去、現在、未来の時を表した3つの時計を持つクロック城で起きる連続殺人事件を描いていますが、独特の世界観と主人公の雰囲気に冒頭から引き込まれました。 メイントリックも驚きでしたが、そこだけに終わらせないところが素晴らしかったです。

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    投稿日: 2011.10.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    内容(「BOOK」データベースより) 現在、過去、未来。別々の時を刻む三つの大時計を戴くクロック城。 そこは人面樹が繁り、地下室に無数の顔が浮き出す異形の館。 謎の鐘が鳴り響いた夜、礼拝室に首なし死体、眠り続ける美女の部屋には二つの生首が。 行き来不能な状況で如何に惨劇は起こったか? 世界の終焉を鮮烈に彩る衝撃のメフィスト賞受賞作。 +++++++++++++++ 手に取った理由は「洋館で謎の殺人事件&表紙の絵の気味悪さ」でした。 アニメのような登場人物と設定で非現実的なオチかと心配したけど 舞台が特殊なだけで事件やトリックはなかなか本格的だった。 ただ「天使団」とかなんとかいう「組織」や登場人物の変わった名前には抵抗ありました。

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    投稿日: 2011.10.04
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    兎にも角にも世紀末設定! この設定をどう見るかで、読み方は全く違ってきます。 固有名詞の連発を痛々しいと思ってしまうと、純粋に謎解きを楽しめない可能性があります。でも、独自な世界観が好きなら、物語や設定込みで浸れる要素を秘めています。 その表現方法として、漢字仮名交じりの固有名詞をカタカナで読み替える表現が凄く多いです。 トリックは、ある程度読めるけど全体像はわからない、といった塩梅。してやられた感じはなくても、「あ、そういうことね」という納得感でスッキリできます。 あと、「ゲシュタルト」にちょっと詳しくなれます。 おすすめ:「超能力」を「サイコキネシス」と読める方 キーワード:世紀末、ゲシュタルトの欠片、物理トリック、ボウガン、ナルコレプシー、人面壁、過去現在未来の時計、真夜中の鍵、十一人委員会、スキップマン

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    投稿日: 2011.09.09
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    第24回メフィスト賞受賞作。 1999年9月に世界は滅びる。 終末へ向かう中で起きる奇妙な殺人事件。 舞台は『クロック城』。 過去現在未来を表す大時計を擁する奇怪な館で首切り連続殺人が起こる。 物理トリックはあまり好きではない。 まして館モノとなれば尚更だ。 奇想に驚かされることはあっても、それが小説である意味が薄いからだ。 図版で解説できるトリックなら、それを見れば事足りてしまうのではないか。 本作において私は認識を改めさせられた。 物理トリックをメインにしても面白い小説は存在する。 少なくとも、物理トリックメインというだけで北山猛邦という作家を敬遠していたことを後悔した。 時計に彩られた事件。 単にビックリトリックで終わらなかったのは独特の世界観の為だろうか。 淡々と語られる終末に、ひきこまれた。 現実感の希薄な世界がかえって事件にリアリティをもたらしている。 本作の魅力に関しては文庫巻末の有栖川有栖による解説に詳しい。 名解説だと感じた。名前は聞いたことはあるけど……、というかたはまずは解説だけでも目を通してみることをお勧めする。

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    投稿日: 2011.05.14
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    この作品に果たして、この舞台設定が必要だったのか?まぁ、この舞台設定で無ければ、そもそも殺人事件も起こらなかった訳なのだけれど、どうにも色々な設定を活かしきれていない感じがして残念です。「ゲシュタルトの欠片」や「真夜中の鍵」というキーワード、「SEEM」や「十一人の天使」という組織など、興味をそそられるものは多かったんだけどなぁ。 しかし、「物理の北山」と呼ばれているだけあって、トリックは物理的だったので、全体的に満足と言えば満足です。よくよく読み返してみると、確かに伏線らしきものはあるのだけれど、ちょっと分かり難かったかも。いや、これは私個人の理解力の無さが問題か…。

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    投稿日: 2010.11.29
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    世界が滅ぶまであと僅かという世界観のミステリー小説とは珍しいし、この方のトリックはある意味斬新。とはいっても、トリックはある程度予測がつきました。首なし死体の理由には絶句でしたけど。 鍵だの十一人委員会だの、ミステリーには必要性あるのかなぁと思ったりしますが、まぁ個性ということでしょうか。なんかスッキリしないです。 あと、別に悪いとは言わないけど、表紙から想像できないくらいとてもラノベっぽい…。

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    投稿日: 2010.03.26
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    北山さんの城シリーズ。 私が初めて読んだ北山さんの本でもあります。 ちょっと読み進んだ段階での感想は 「あぁーこれラノベなんじゃないかなぁー」 だったんですが、とりあえず最後までそんな印象でした。 表紙の売り方を間違えてる気がします('-') 内容は設定にそぐわない(と言うのも失礼ですが) がっつりミステリーで、雰囲気とかけはなれていて そこで逆に驚いた、みたいなカンジでした。 事前に物理トリックが得意な作者さんなんだよと 教えられて読んでなければもっと驚いたことでしょう。 幻想的な雰囲気で 色んな(解かれない類の)謎が散りばめられていて 終わる世界の前の廃頽的な雰囲気を漂わせていて。。。と そういったものを求めて読んだのだったら良かったでしょうが ミステリーを読むつもりだったのでちょっと色々と苦痛でした。 最終的に事件自体は綺麗に解決するんですけど 説明が付けられないものへのもやもやが残るので 設定大好き人間としてはそこら辺が物足りなくて もやもやもやもやします。

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    投稿日: 2010.01.21
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    初めて北山猛邦さんの作品を読みました!お友達のおすすめで読んでみました。 今まで読んできた推理小説は物などを使った凝ったトリックというよりも、いかに人の心理を欺くか…という方に重点を置くものが多い印象でしたが、この本はトリックのほうがとても凝っているような気がします。 舞台はだいぶファンタジーっぽい設定などがありますが、実際の推理等にはファンタジー要素はまったくありません。ちゃんと説明できるようなトリックでした。 感想は…私は結構新感覚で面白かったです。へええ~、こんなトリックもあるのか、という感じ。舞台のファンタジーな感じも、特に抵抗感はありませんでした。 この作者さんの他の作品も読んでみたいと思います!

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    投稿日: 2009.10.27
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    トリックのまずさが際立ってしかたがなく、壁に現れる顔も、埋め込まれた遺体とあとは目の錯覚って。 遺伝子系の病気であるという眠り姫の独白も、それは無理でしょう、と、いう感じ。 幽霊まで出てきているので、その中で人殺しがされても幽霊が犯人でもいいのでは? 何度も幽霊には物理的な攻撃はできないと説明をしているが、いや、実際主人公の鞄を奪った子供を捕まえたのは、幽霊でしょう? 最初の数ページでした嫌な予感がそのまま持続し、読み終わって後悔。 それでも★1つにしなかったのは、時間の感覚を知るための時計のアイディアが割と、シュールで面白かったから。 しかし、ボウガンで幽霊を殺したり地球防衛軍的な団体やら眉目秀麗な天使やらが出てくるのにそれらがほとんど意味ないなんて、不思議。

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    投稿日: 2009.05.31
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    第24回メフィスト賞受賞作。 終焉を迎えつつある世紀末の時代設定。 「これはSFかっ?」と突っ込みたくなる設定なのに、淡々とした語り口についのめり込んでしまった。 亡霊をボウガンで退治する探偵が主人公、世紀末の日本なのに城を舞台として繰り広げられる連続殺人、眠りの遺伝子云々・・・ あらゆるパーツが非日常的。 なのに、最後まで読ませて、しかも逆転し続ける結末。 初読みの作家だけど、なかなか侮れないかも。

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    投稿日: 2009.01.14
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    2007/10/18 Amazonにて購入 2008/5/8~5/11 山形から伊丹への飛行機内で読了。 第24回メフィスト賞受賞作。帯に有栖川有栖氏の絶賛推薦文句があったが、その推薦に偽りなし。久しぶりに新人の面白い本格ものを読めた。舞台設定は非常に不思議な世界。その世界に引きずり込んでぐいぐい読ませてくれる。トリックも秀逸であるが、未読の人のために、その後がすごい、とだけ書いておく

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    投稿日: 2009.01.09
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    ちょっとすっきりしない感がのこる気がする。 不思議な世界観。わかるようなわからないような世界だったけど これがこの人の味なんだろうなぁ。

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    投稿日: 2008.11.07
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    メフィスト賞受賞作、本格ミステリという謳い文句に惹かれ買ってみたものの……。 正直読了後にスッキリしないのは好みではないので、私にとってはハズレでした。 なんだろ…この作者厨二病か?と思った。かっこいいキーワードとか出せば作品の格が上がるわけじゃねーんだぞ。…すいません。私には合いませんでした。どの登場人物にも感情移入できなかった。 しかしなぜ有栖川有栖がこの作者を絶賛してるのか分からない。有栖川は好きなのになぁ。 ていうかこれ本当に「本格ミステリ」に分類されるんだろうか。

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    投稿日: 2008.08.30
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    はこの作家さまの小説の雰囲気が大好きです。 北山さまの描く、荒廃した世界の温度の低さ、 そして狂っていながらも、独自の法則で秩序立ったうつくしい空間。 その特異な場で語られる、さらに異常な「推理小説的事件」を読んでいると、 現実から肉離れを起こした脳髄が、 閉じられた世界の中をぐるぐると回っているような、おかしな酩酊感を感じます。 「クロック城」でも、その閉じられた世界は健在です。 舞台設定が「終末」なのですが、 荒廃して乾いた空気と、冷たいセンチメンタリズムの折り合いが最高。 ただ、この極度に作り物めいた世界に拒絶反応を起こす方もいらっしゃるかもしれません。 しかし、ツボにはまる方は、とことんはまると思います。 巻末の解説によると、ノベルス発売当時は、後ろが袋閉じになっていたそうです。 たしかに、数段構えになっている解決部は、作品の雰囲気を味わわずに回答だけ見てしまうにはもったいない面白さでした。 ちなみに、私はメインらしきトリックは分かりましたが、最後に明かされる「●が●●されていた理由」(あまり意味はありませんが、一応伏せます)には驚愕。 作品世界と見事に融合していて、こちらも非常に異常で、うつくしいものでした。

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    投稿日: 2008.08.11
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    有栖川有栖が褒めちぎってるのに騙された。 勝手な思い込みだけど、タブーが動機に絡んでくるなら 淫靡か耽美な感じに書いて欲しい。 唐突に結末で提示されても 「はあ、そうすか」としか思えない。 ううむ。 結局、設定世界(の価値)観を理解できなかったところに 私の敗因があるんだな。

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    投稿日: 2008.04.06
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    メフィスト賞受賞作です。デビュー作、トリックにはまあびくり・・・何故三つあるのか。綴じ込みの謎は有栖川先生が解説してくださってます。終わり行く世界での探偵活劇。ボウガンで幽霊をやっつける。ファンタジーに耐えることができて、変な名前ミステリが好きな方にははまるんじゃないでしょうか?

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    投稿日: 2008.01.31
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    終焉をむかえつつある人類の世界。探偵・南深騎と菜美の下に、黒鴣瑠華と名乗る美少女が現れた。眠り続ける美女。蠢く人面蒼。3つの時を刻む巨大な時計。謎が漂うクロック城に二人を誘う瑠華。そこに大きな鐘が鳴り響いたとき、首なし遺体が次々と現れた。驚愕のトリックが待つ、本格ミステリ。

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    投稿日: 2007.12.05