Reader Store
菊と刀
菊と刀
ベネディクト、角田安正/光文社
作品詳細ページへ戻る

総合評価

79件)
3.9
17
30
18
2
1
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    自由を自制する「菊」と、武士の自己責任を象徴する「刀」 自由を享受する子供時代の記憶と大人になってからの厳しいしつけ これが日本人の二面性を生み出す 「日本人の倫理は、方針転換の倫理である」 恥の文化の日本に競争社会は似合わない

    0
    投稿日: 2025.11.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    解説のみ読了、また次回は本文を読みたく思う。 アメリカ視点の日本史、客観的に見ることで、何か新しい発見があるかと(個人の感想です)

    4
    投稿日: 2025.09.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    日本という国を見渡す力をつける読書。 第二次世界大戦時下、アメリカの文化人類学者であるベネディクトが戦時情報局の命により書き上げた敵国日本人についての考察本。 ①”菊”の盆栽における美的感覚 ②”刀”をあがめ武士をうやうやしく扱う風習 どちらも日本人だ矛盾するものでないと本書を通じて説明していく。 執筆から時代が流れ、現在では欧米文化に浸った私にとってアメリカ人はこんな気質(罪の文化)で、日本人はこんな気質(恥の文化)のような画一的分類には少し違和感を感じた。 しかしながら、さすが読み継がれる古典だけあって、「応分の場を占めること」や「子どもは学ぶ」の章は日本人の本質を捉えていた。 「応分の場を占めること」日本人は(封建社会)上下関係の中での役割を厳格に定めることに慣れており、安心と平穏を保てる。洗脳教育により”すばらしい新世界”に生きる人々が頭に浮かんだ(汗 何が凄いかって、本書は日本に来たことないベネディクトが、「源氏物語」や「忠犬ハチ公」、「坊ちゃん」、「思い出の記」などの書物から日本人をこんな人だと軍事統治資料レベルまで書き上げたことだと思う。 恥を知れ!恥を 「子どもは学ぶ」協調性や場の空気を読む力が高い理由は子ども時代に育てられた教育により「恥」を恐れるようになるから。 この感覚は日本人だからこその感覚らしい?

    18
    投稿日: 2025.09.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    内容に賛否あるとは思うが、日本人論の古典であることは間違いなく、その意味で必読書である。 文化人類学研究に必須の現地調査が不可能かつ短期間で報告をまとめないといけない状況下で、日系移民への聞き取りと文献調査を基によくこれだけの分析ができたものである。 日本は恥の文化である、とはよく言われることであるが、その前に「恩」の観念とそこから生まれる債務の意識(孝、忠、義務、義理)の存在の重要性を説くのが興味深い。

    1
    投稿日: 2025.09.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    著者の主張は日本人は恩と恥を最大の行動規範としている。 恥を知る。恥知らず。恩を忘れない。恩に報いる。恩を仇で返す。恩知らず。 確かに西洋人には理解できない日本人の特性なのかもしれない。 恥を重視するのは、日本人が自己主張が苦手であったり、同調圧力が強かったりする負の側面や、逆に協調性が高く秩序を保つと言う正の側面をうまく説明できる。 ただアメリカ人から見た日本人の持つ二面性や矛盾、例えば従順であり攻撃的である、礼儀正しい反面尊大な態度を取るなどを、子どもの頃のしつけに起因すると断定しているのは全く理解できなかった。 結論、この本の内容には同意する事ができないところが多いが、アメリカ人が日本人をどのように見ているかを理解する意味では役に立った。

    2
    投稿日: 2025.02.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    人類学の登竜門的本。 …の割には意外にも的外れなことも多いなーと思ったけど、筆者は一度も日本に訪れたことなかったのね…! だとしたら、恐れべき情報収集力と考察力…! 日本人なのに知らないこともあくさんあったし、事実か不透明なものもかなりあったので、事実確認含め、自国のことをもっと知らなきゃと思った。 人類学って割と何でもアリで、参与観察だけが唯一の絶対ルールだと思い込んでいたけど、色々な研究手法があるのね(?) 訳本、かつ60年くらい前に出版されたものなのでかなり読みづらい文章で、斜め読みしてしまったけど読了できて良かった。 P.29 日本はまたその勝利の望みを、アメリカで一般に考えられていたものとは異なった根底の上に置いていた。日本は必ず精神力で勝つ、と叫んでいた。(略) まだ日本が勝っていた時でさえ、日本の政治家も、大本営も、軍陣たちも、くり返しくり返し、この戦争は軍備と軍備との間の戦いではない、アメリカ人の物に対する信仰と、日本人の精神に対する信仰との戦いだ、と言っていた。 P.36 日本人がその戦争遂行中にたえずくり返していたもう一つの主題も、いかにもよく日本人の生活を語っていた。彼らが終始口にした文句の一つは、「世界中の眼がわれわれの一挙一動の上に注がれている」ということであった。(略)その行動が世界の人びとにどう思われるかということが、大切なことであった。 P.41 たとえ日本が戦いに敗れたところで、敗戦の責任は天皇にはない。「国民は、天皇が戦争の責任を負うべきものとは考えていなかった」。「万一敗戦となっても、責任は内閣ならびに軍の指導者がとるのであって、天皇には責任はない」。 P.98 国家は警察官を、その土地とのつながりのない局外者にしておくために、しばしば転任させることがある。学校教員もまた転任させられる。学校は隅から隅まで国家の統制を受けていて、フランスと同じように、日本の学校はどの学校も、同じ教科書の同じ課を同じ日に勉強する。どの学校も朝同じ時間に、同じラジオの伴奏で、同じ体操を行う。市・町・村は学校と、警察と、裁判所に対しては地方自治権をもたない。 (→これはどこまで本当?) P.116 (略)この恩という語は、彼の愛情を特に指すのではなくて、彼の母親が赤ん坊時代に彼のためにしてくれた一切の事柄、幼少時代に耐え忍んでくれたかずかずの犠牲、成人してからも何くれと彼の利益になるように尽くしてくれた一切の事柄、単に母親が存在感するというだけの事実からカレが母親に対して負っている一切の負目を指す言葉である。それはこの債務の返済の意味をも含んでいる。だからこそ愛の意味が出てくるのであるが、しかし本来の意味は負目である。ところで、われわれアメリカ人は愛というものは、義務の拘束を受けることなく自由に与えられるものと考える。 P.152 1945年8月14日に日本が降伏した時に、世界はこの「忠」がほとんど信じがたいほどの大きな力を発揮した事実を目撃した。日本に関する経験と知識をもつ多くの西欧人は、日本が降伏するなどということはありうべからずことである、という見解を抱いていた。(略)天皇が口を開いた、そして戦争は終わった。天皇の声がラジオで放送される前に,頑強な反対者たちが皇居の周りに非常線をめぐらし、停戦宣言を阻止しようとした。ところが一旦それが読まれると、何びともそれに承服した。(略)日本人は今や平和の道をたどることによって、「陛下のみ心を安んじ奉る」ことになったのである。 P.155 「忠」と「孝」とはともに日本が中国と共有している徳目であって、日本はこの二つの概念にいろいろの変化を加えてはいるが、他の東洋諸国の道徳的命令とある程度の同族的類似をもっている、ところが「義理」は、日本が支那の儒教から得たものでもなければ、東洋の仏教から得たものでもない。それは日本独特の範疇であって、「義理」を考慮に入れなければ、日本人の行動方針を理解することは不可能である。 P.182 日本人は失敗が恥辱を招くような機会を避ける。彼らは人から侮辱を受けた汚名をすすぐ義務を非常に強調するのであるが、実際にはこのことが彼らをして、できるだけ侮辱を感じる機会が少なくなるように事柄を処理せしめるのである。 P.184 日本時はたしかに礼儀正しい国民であるが、だからといってアメリカ時は、誹謗に対する彼らの敏感さを軽視してはならない。アメリカ人がきわめて気軽に悪口のやりとりをする。それは一種の遊戯のようなものである。われわれには日本人はどうしてあんなに、何でもない言葉を恐ろしく深刻に受け取るのか理解しがたい。 P.207 睡眠もまた、日本人の愛好する楽しみである。それは日本人の最も完成された技能の一つである。彼らはどんな姿勢でも、またわれわれにはとても眠れそうに思われないような状況のもとにおいても、楽々とよく眠る。このことは多くの西欧の日本研究家を驚かせた事柄である。アメリカ人は不眠と精神的緊張とをほとんど同意語と考える。そしてわれわれの標準からすれば、日本人の性格の中には非常な緊張が見受けられる。ところが彼らにとって熟睡は何の造作もないことである。彼らはまた夜早く床に就く。東洋諸国の中でこんなに早寝をする国民はちょっとほかには見当たらない。村人たちはみんな、日が暮れるとまもなく寝てしまうが、それは翌日のために精力を備えるというわれわれの処世術に従うのではない。彼らはそのようか計算はしない。(略)日本人が眠るのはそれとは別な理由にもとづく。彼らは睡眠を好み、妨げるものがなければ喜んで寝に就く。 P.212 日本人はわれわれアメリカ人のように恋愛と結婚とを同一視する理想を掲げない。(略)配偶者の選択にさいして青年は親の選択に従い、盲目的に結婚する。(略)ある雑誌の中で現代の一日本人が述べているように、「結婚の真の目的は,この国では子供を産み、それによって家の生命を存続することにあると考えられている。これ以外の目的はいずれも、単に結婚の意味を歪曲することに役立つのみである」。 P.215 同性愛もまた、伝統的な「人情」の一部分をなしている。旧時代の日本においては、同性愛は、武士や僧侶のような、高位の人びとの公認の楽しみであった。明治時代になって、日本が西欧人の意を迎えようとして、多くの習慣を法律で禁止したさいに、この習慣も、法律によって処罰すべきものと定められた。ところが今日もなおこの習慣は、あまりやかましく言うには当たらない人情の一つとされている。ただそれは適当な位置に留めておかねばならず、家の維持の妨げとなってはならない。したがって、西欧流の表現で言われるように、男や女が同性愛常習者に「なる」危険は、ほとんど考えられない。もっとも職業的に男芸者(かげま)になる男がなくはないが。

    8
    投稿日: 2024.06.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「アメリカ合衆国が全面的な戦争においてこれまで戦った的の中で、日本人ほど不可解な国民はなかった」の出だしは嬉しく思う。 1944年、日本研究を委託された文化人類学者による日本考察記。若い頃読んだことあったが、殆ど覚えていなかったので再読。 ・精神は物質的環境を制す ・恩返し(家長、姑問題) 等古き良き日本の特徴が書かれているが、現代とはだいぶ乖離もあるなと少し寂しくも思う。 義務と義理のところでは考えさせられる。私は個人的な意思を貫くことを美としているのか、個人の幸福にこだわることなく、おのれの義務を果たす事に重きをおいているのか。

    0
    投稿日: 2024.05.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    第二次世界大戦中、米国戦時情報局の依頼により研究された文化人類学者による日本人論。恥の文化、恩と義、応分の場など日本人の特性について述べられ、私はしっくりきた。日本人が日本人を客観的に見ることもでき、古典的名著となっているのも納得。

    2
    投稿日: 2024.04.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    長い。流し読みで気になったところだけ記録。 多くの東洋人と異なって日本人は、文を綴ることによって自分自身をさらけ出そうとする強い衝動をそなえている。 人間は日常生活の中で行動を学習する──。ある人の行動や意見がどれほど異様に見えようと、当人の感じ方や考え方は、経験してきたことと一定の関係を持っているのである。 「世界はひとつ」を唱道する善意の人々は、世界中の人々を自分たちの見方で染めることに期待をかけてきた。(八紘一宇) 日本は戦争の大義をほかの観点から見ていた。つまり、各国が絶対的な主権を持っている限り、世界の無秩序は一掃されない。日本は国際的な上下関係を確立するために戦う必要がある。そのような階層の頂点に立つのは、もちろん日本である。なぜなら日本だけが、国内において頂上から底辺へと正真正銘の階層を形成し、したがって、「おのおのがその所を得る」必要を理解していたからである。 精神が物質を制する戦いに勝利する。 精神はすべての源泉であり、不滅である。モノはもちろん必要であるが、精神に次ぐものでしかない。しかもいずれ消滅する。 達観せる魂は千年不滅 大きな苦難に襲われたとき、人は進んで機会を設けなければならない」。 アメリカ人は、絶えず挑戦してくる世界に対応するために、生活全体の調子を加減する。また、そのような挑戦を受けて立つ構えができている。ところが日本人は、手順どおりの図式的な生活様式に支えられて初めて安心するのである。そこでは、見えないところからやって来る脅威が最大の脅威と見なされている。 生死にかかわる危険に身をゆだねてこそ潔い。事前に対策を講ずるのは卑劣である。 死はそれ自体、精神の勝利である。アメリカ式の病人の手当ては、爆撃機の安全装置と同じように、捨て身の精神を妨げるものである」 名誉は死ぬまで戦うこと 死以外に何も残されていない日本兵 ちょうど、百姓が搾取されたときと同様に。それは本人にとっては危険なことであったが、公認の行為でもある 日本人の見方によれば、法に従うということは最重要の恩義、すなわち皇恩を返すことに他ならない。このような物の見方ほど、アメリカ人の思考様式との対照性を浮き彫りにするものはないだろう。アメリカ人にとって新規の法律は、赤信号の設置に関する道路交通法から所得税法に至るまで、全国民から忌み嫌われる。なぜならそれによって、自分のことを自分で決める自由を奪われるからである 嘲笑者とは、他人の魂と心を抹殺する者のことである。 「世界中の注視の的となっているというのに」、空襲のあとの瓦礫の始末もできず、電気・ガス・水道などの公共サービスの中にはまだ復旧していないものもある。これは日本の名にとって何という汚点であろうか──。 日本人は、世界の中で尊敬を集めたいという焦慮に駆られている。 四海兄弟論 市井 慰撫 空文化 応分の場 背馳 覚書 因習 纏足 満腔 開闢 容喙 輔弼

    0
    投稿日: 2024.04.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    アメリカ人と仕事をすることが多く、自分の行動原理や観念的な素地がそもそも米国人と違うことを日々感じていた。 ただそれを言語化できず認知できていなかった今の自分に必要な本だった。 本稿の中でベネディクトの示す「恩の貸借」の概念はとても納得感があった。 また「日本人の特性を子育てから見る」くだりも、なるほど全く同じではなくとも伝統的に親から受ける教育には戦前戦後共通項があり、それが日本人らしさに還元されているという考えは私たち20代にも共感できる部分があったと思う。 方法論的にもコロンビアのフランツ・ボアズから受け継いだ比較論がとても興味深かった。 国外に向けて仕事をする人は、まず日本をよく知るべきだと思いここ数年は「日本」について考えることが多かったが日本人としての自分の視座は「当たり前」の範疇を客観的に特性として認識できなかった。 だから、ベネディクトの米国人からみた日本人という客観性は非常に有益だと感じた。 訳者があとがきで述べる『アメリカで借金の返済に向けて強制力が作用しているのと同様に、日本では恩返し(義理を果たすこと)を促す力が働いている。その強制力とは「恥」である。義理を果たさないと、恥を知らない人間として世間の嘲笑を買う。だから、日本人は義理を尽くす─』という要約は、端的かつベネディクトの意を簡易的に汲むにはすばらしい要約。

    0
    投稿日: 2024.02.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    冒頭、異なる文化の人間を理解することは難しい、分析も難しい、真に理解し合うことは困難だ、という言い訳が長々と続く。 次からは日本人に対する分析が始まる。 内容については賛否あると思う。 よく言われる恥の文化というのはピンと来ない。 著者は日本で取材せずにこの本を書いたと聞く。 今で言うコタツ記事。 何かと言うと引き合いに出される本だが、日本人が気にするべき内容ではないのでは?外国人が日本を知ろうとして読むのは自由だが…

    0
    投稿日: 2023.10.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    アメリカ人の文化人類学者であるベネディクトが日本人の特性・特徴を研究して著した本。 本著の起因は1945年、太平洋戦争終結後にアメリカ軍が日本を統治するにあたって分析を試みた際、ベネディクトに鉢が回ったことにある。 アメリカ人からすれば当時の日本人は不可解な行動を取る国民であった。 日本人は、攻撃的であるかと思えば、一面では温和であり、軍事を優先する一方で、美も追求する。このような二面性が彼らには理解できなかった。 ベネディクトは、アメリカ人には理解できないこのような不可解さも日本人なりの価値観や論理に基づいた相互に有機的な関係であると考えた。 そこで、日本人捕虜の尋問録、日本の映画、新聞、小説などから分析を行い、日本人の不可解さを説明する幾つかの鍵を見つけた。 それが、「応分の場」「報恩」「義理」「特目」「名」である。 つまり、己の分を知り、自身を抑制することで慎重にこれを弁える。自分が受けた恩には何があっても報いる。受けた義理は、たとえそれが不本意なものであったとしても、必ず返す。自分の評判を輝かしいものにしておくことをなによりも尊び、名誉を回復するためなら誰かを殺すことも自らの命を差し出すことも辞さない。 ベネディクトは、これらの性質を持つのが日本人だとする。 またベネディクトは、日本人に二面性をもたらすのは幼少期における教育の極端なまでの甘さであるとする。日本人の子どもは幼少期、欧米の子どもと比較して遥かな自由を認められる。 しかし、10歳頃になるまでに躾の一環として「コミュニティから仲間外れにされる恐怖」やそれに付随する恥や嘲笑を与えられるため、日本人は壮年期には自分の衝動を抑えることが常となってしまう。 それでも、時折、自由奔放の身であった幼少期の記憶がフラッシュバックする。これが日本人の二面性として表出するというのだ。 本書は80年も前に発表された本だが、深く西洋化された現在の日本にも通ずる内容だと感じる。それほど日本人の本質の部分を的確に捉えている。 高度成長期の日本は敗戦後の荒野から、先を行く欧米諸国にキャッチアップするだけで成長が約束されていた。しかし、それに追いついてしまってバブルが崩壊し、日本経済は底を打った。そしてそこから30年間、遂に浮上することなく今日に至る。 日本経済の復活のためには、官民学のあらゆる領域において抜本的な改革が必要である。経営学のトレンドを追うことや細かな経済施策を考えるだけではなく、より根本的で徹底的な革新が必要だ。 そしてその革新の準備のために、今一度日本人の特徴・資質を見つめ直すべきだと思う。本書はその一助となる古典だ。

    2
    投稿日: 2023.09.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    米国の目から日本の心理を考察した本。日本人がどう見えていたか、どうだったかに関する考察は非常に興味深い

    1
    投稿日: 2023.08.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    途中話がバラバラしている感じがしたが、最後まで読んだら話の道筋を理解することができた。日本社会のこともアメリカ社会のことも賛美することなく、倫理感覚の違いによるそれぞれの社会構造を説明している。読んでよかった。

    1
    投稿日: 2023.05.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    【読もうと思った理由】 書籍紹介(主に哲学書や古典思想書など)のYouTuberとして有名なアバタロー氏が、自身のチャンネルで紹介していたのが、そもそもの動機。 また、10年程海外に住んでいた知人が、最近日本に戻ってきた際に、コロナ禍の為、ほとんどの日本人が電車内でマスクをしているのに、本人は「会社以外はマスクはしないよ」と言い、日本の電車内でもマスクは一切していないとのこと。本人が住んでいたヨーロッパの国でも、電車内でほぼ誰もマスクはしていないだとか(2022年12月当時)。元々僕もマスクは嫌いだった為、一度人がそんなに混み合っていない電車で、マスクを取ると周りの視線の冷ややかなこと。その後すぐにマスクをした自分を客観視した際に、自分の主義・主張を後回しにし、周りの視線ばかり気にしてしまうのは、やっぱり国民性なのかなぁと感じた。そんなこともあり、一度海外の人が一切忖度なく書いた、日本人論を読んでみたいと思ったのが理由。 【著者 ルース・ベネディクトについて】 [1887年〜1948年]アメリカの文化人類学者。ニューヨーク市生まれ。3歳頃“はしか“のため片耳の聴力を失う。1914年生化学者のスタンレーと結婚。1921年コロンビア大学の大学院でフランツ・ボアズから人類学を学ぶ。同大学の非常勤講師を経て、1937年准教授になる。1943年戦時情報局に勤務し、1946年『菊と刀』を出版。死の2ヶ月前、正教授に任じられた。主著に『文化の型』など。 【文化人類学って?】 世界各地のさまざまな社会や地域で日常的に行われている文化的な活動を、実際にその社会や地域に入っていき、一緒に生活してみたり、インタビューすることなどを通じて細かく調査し、研究する学問。調査の対象は、伝統的な風習を守る部族社会から、現代的な地域社会まで、非常に多岐にわたる。また、国内の文化も調査の対象として重要である。学問的な特徴としては、文献による研究よりもフィールドワーク(現地調査)に重きを置く傾向がある。 【執筆した背景】 太平洋戦争の終戦が近づいてきた際、アメリカの課題は、アメリカ軍の損害を最小限に食い止めつつ、日本軍を降伏に導く方法を探ることにあった。また天皇の処遇も大きな問題としてあった。そこで外国の文化を研究する専門家として、ベネディクトに白羽の矢がたった。1945年5月〜同年8月までという約3ヶ月間で報告書を書き上げる。そのタイトルが「日本人の行動パターン」である。その後、「日本人の行動パターン」に大幅に加筆・修正を加え、一般読者向けの日本人論として執筆されたのが本書である。 【本書で初めて知った言葉】 ・ノーブレス・オブリージュ…19世紀にフランスで生まれた言葉で、「noblesse(貴族)」と「obliger(義務を負わせる)」を合成した言葉。財力、権力、社会的地位の保持には責任が伴うことをさす。身分の高い者はそれに応じて果たさねばならぬ社会的責任と義務があるという、欧米社会に浸透する基本的な道徳観である。法的義務や責任ではないが、自己の利益を優先することのないような行動を促す、社会の心理的規範となっている。(P.235) ・怯懦(きょうだ)…臆病で気が弱いこと。いくじのないこと。(P.392) 【感想】 今まで何となく感じていた日本人が世間体を気にしすぎる理由を、ベネディクト氏が理路整然と説明してくれ、納得感が得られた。 本書の構成は、13章からなる日本人とは?という、ただ一点だけに特化した、アメリカ人の文化人類学者が執筆した書籍。 なので文体は、報告書ベースから一般読者向けに改編されているとはいえ、500ページに渡る長編なので、結構堅い内容に感じる。(ここ最近読了した数冊が、エンタメ小説ばかりを読んだ為かもしれません。) 事実誤認という欠点があるにも関わらず、執筆されて80年近く経つのに、絶版にならずに今だに売れ続けていることと、日本だけで販売部数が230万部もあるんだから、それ相応の魅力があるのは間違いない。 特にどうしても強調したいのが、文化人類学の最重要手法である現地調査が、戦争中であったため、したくても出来ない状況であった。現地調査ができない中、12章で語られる子育てに関する考察は、文化人類学者としての力量を圧倒的に見せつけられる。 ぜひ気になった方は一読して欲しい。 では実際に現地日本に行かずにどうやって考察したのだろう?→戦時中アメリカには、日本で育った日系人が数多く住んでいた。彼ら日系人から詳細な面談を行うことにより、具体的にどのような事実を体験したのかを、知ることがができたのだ。 では本書の訴える日本人特有の考え方とは一体何であろうか?→それは恩と恥の概念である。欧米人から見ると一見理解しがたい行動も、恩の貸借という概念で説明できると言う。具体的には夏目漱石の「坊ちゃん」を読んだ時にベネディクト氏は閃いたのだそうだ。 (以下、『坊ちゃん』の内容を一部抜粋) 同僚の告げ口を真に受けた坊ちゃんは、勤務先の学校で、唯一まともな教師だと思っていた山嵐との仲が悪くなる。関係が悪化すると、山嵐から以前奢ってもらったわずか一銭五厘の氷水のことが異常に気になる。そしてある日山嵐に一銭五厘を返すことを決意する。日本人なら、まともでない人間から、恩を受けたまま放っておくわけにはいかないからだ。恩にともなう借りを返そうと躍起になる坊ちゃんの心理は病的だ。 そう思った瞬間にベネディクト氏は、恩の貸借関係が日本人の倫理規範の要となっていることに思い至る。アメリカで借金の返済に向けて強制力が働いているのと同様に、日本では恩返し(義理を果たすこと)を促す作用が働いている。日本での強制力とは「恥」である。義理を果たさないと、恥を知らない人間として世間の嘲笑を買う。だから日本人は義理を尽くす。本書の核心部分はそのように要約できると思う。 また日本人がここまで世間体を気にするようになったのは、260年も続いた江戸時代からなんじゃないかなと個人的に思っている。いわゆる村八分問題だ。村八分にされてしまうと、実質生きていくことが、この上なく困難になる。なので村八分に絶対にされない様、周りの目を異常な程気にしすぎる性質は、この時から生まれたんじないかなと。 いわゆる「空気を読む」や「暗黙の了解」とか「阿吽の呼吸」などは、まさに日本人のみが持つ特有の気質だと思う。 なので日本人は、失敗すること、また人から悪く言われたり、拒絶されたりすることに対して特に傷つきやすい。そのため、えてして他人を責めるより自分を責めがちである。 だから日本人は他国に比べて鬱になる人や、自殺者の割合が多いんだろう。 またベネディクト氏が日本人を言い表している箇所で、特に納得感があったのが、以下である。→日本人に特有の倦怠感は、あまりに傷つきやすい国民がかかる病気である。日本人は拒絶されるのではないかという不安を外側にではなく、自分自身に向ける。そして、身動きが取れなくなる。(P.262) 日本人の深層心理をよく表しているなぁと感心した箇所が以下である。 →日本の生活においては、恥が最高の地位を占めている。恥が最高の場を占めているということは、とりもなおさず、誰もが自分の行いに対する世評を注視するということである。世間からどのような判定を下されるのか、それを思い描くだけでも、他人の判定が自分の行動指針となる。(P.357) また11章(鍛錬)の章では、禅宗の大家、鈴木大拙(だいせつ)の無我の境地を引用している。「それをしているという感覚のない恍惚の境地」、すなわち「力を込めない状態」と説明している。 「死んだつもりになって生きる」ということは、すなわち葛藤から究極的に解放されたということに他ならない。それが意味するのは、次のことである。「活力と注意力を、誰にはばかることもなく、そのまま自分の目的を達成するために注ぐことができる。(P.395) 日本人の哲学によれば、人間は心の奥底では善なのだという。内なる衝動が直接行動となって具現化するとき、行いは善いものになる。しかも、努力も要することもなく。だからこそ日本人は恥という自己検閲を排除することを目的として、達人の域にたどり着くための修練を積むのである。(P.396) →ここが本書で一番納得感があった部分だ。そう日本人は、行動を起こす前に恥というフィルターを、深層心理では、取り除きたいと思っているんだ。だけど、世間体を気にしすぎてなかなかそれが出来ない。 だから僕が冒頭で書いた、10年ぶりに日本に帰ってきた知人の、周りの目を気にしない自分のポリシーを貫く姿勢を、羨ましいと思ったんだ。 最近特に「悟り」に惹かれている自分のことを、本書を読んで客観視できたのが、今回の収穫だ。 僕のように日本人の特性や、客観的に見た日本人に興味がある方へ、お薦めできる作品です。 【雑感】 本書は日本人を知る上で、自分を客観視できたのはとても良かったのだが、結構、自分の考えを纏めるのに時間が掛かってしまった。なので次読む作品は、気分転換で純粋に楽しめるエンタメ小説にしよう。ブグログで皆さんが絶賛している「テスカトリポカ」を読みます!

    54
    投稿日: 2023.03.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    日本人が相対的価値観にとらわれる理由 この本は日本人が相対的価値観(世間の目、人からの評判、身分、貧富の差等)に囚われがちであり、だからこそ相対的価値観とは逆の絶対的価値観(自分の軸で生きる)を説いている自己啓発本が人気が出る理由が分かった。 気付き ・恩と愛の違い 恩は返さなければならない、または返したい 愛は見返りを求めない 日本人は恩のほうが強い。これは義務感的な役割も持つ。 ・恥の文化 日本人は自分が馬鹿にされたり、けなされたり、恥をかくことを気にする。 これは道徳心が自分の中にあるか、外にあるかが大きな要因。 キリスト教ならば、自分は常に神に見られているので自分の中に道徳を置く 日本は神の教えがないため、世間の目が道徳となる。だから空気を読むとか、同調圧力が一層強い。 評価の基準を外に置くことが多い理由が分かった。 このように本で書かれてしまうと、国民性なので仕方ないとも思える。 ならば、なおさら相対的価値観を持つのではなく、自分の軸で生きていく絶対的価値観で生きていくことの重要性が理解できた。

    4
    投稿日: 2023.01.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    かつての日本人の生活様式をつぶさに分析した本。様変わりした現代に読んでも情景が浮かぶことに驚嘆するとともに、敵を理解すべくこのような分析を行なっているアメリカ人の恐ろしさをひしひしと感じた。

    1
    投稿日: 2023.01.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    面白かったー 訳も読みやすかった。 特に第12章の子育てと第13章(終章)の戦後日本についてがいい。 第12章では西洋人から見れば矛盾している日本人の態度の豹変ぶり(戦時中の愛国精神から戦後の占領統治に従い得ないと予想されていたが、的外れに終わったなど。他にも多々ある。)の謎が解ける。 第13章は戦後日本の平和主義への方向転換に矛盾はないことを本書を通したまとめとして書く。よい。 個人的に、先日まで試験に合格するかしないかでかなり気を揉んでいたのだが、これが日本人的な思考だと論じられて、世界には同じ局面に対峙してもこんなに精神をやられないんだなと、自分が小さく見えたし、気持ちが軽くなった。

    1
    投稿日: 2022.11.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    途中で飽きてしまい、最後まで読んでいないのですが笑 戦時中の雰囲気を感じつつ、現地調査ができない中でのベネディクトの鋭い考察には感心した。 戦後から半世紀以上が経って日本人の行動パターンも若者を中心に変化しており(ジェネレーションシフトというやつ?)、私もその世代の一人なので共感できないところも多々。しかし高齢者率が高いことを考えればこの本で述べられている日本の行動パターンを理解するのには意義がある。 日本人は法律や制度、役割を設けて過剰に環境面の秩序を保とうとする。"過剰に"、"環境面の"というのが日本独自のポイントだと思う。秩序を保とうとするのは、どこのどの程度かに差はあれど生存欲求をもつ人類共通のものである。 まず、なぜ日本人は"環境"の秩序なのかというと日本人の世界の認識が、環境→主体だからだ。言語の構造と世界の見方には深い関係性があって日本語は英語と違って周囲から中心に向かう言語だということを最近知り、このように思った。ここらへんは今後学んでいきたいところだが、日本人は主体よりも先に環境を捉えるのだろう。 そしてその環境だけを見つめていると、誰もコントロールできない創造と破壊の世界(無常観)であることに気づく。その流れに身を任せられる勇気があればいいものの、大抵は個を失ってしまうというのではないかと危機感が芽生える。だから自分という存在を見失わないような法律、制度、役割を欲するのである。 運が悪いことに法律や制度というのは権力と相性が良く、歴史上のトップは日本人らしさを悪用して不安を煽り"過剰"なまでにはってしまったのだろう。 環境面の秩序を重んじる日本人らしさはらしさでいい。でもそれが自分や誰かを傷つけるほど過剰なものにならなってはならない。遠くの誰か見えないなにかではなく、目の前の自分と他人に素直でありたい。これからは東洋と西洋の行動パターンをバランスよく取り入れていくことが大事である。

    1
    投稿日: 2022.11.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    1ヶ月かけて読み終わった! 今まで疑問に思ってた自国の文化について分析されていて、また理解が深まった。大学の時に文化人類学の授業で読んだんやけどなー 一部しか記憶になかった 日本に興味のある外国人は読むべき、もちろん日本人も

    1
    投稿日: 2022.08.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    とても興味深かった。 タイトルの『菊と刀』のことを、何となく皇室と武家?みたいな感じにとらえていたので、本文読み始めてびっくりした。私が単に常識知らずなのかもしれないけど思い込みってこういうことあるよな〜としみじみ。 ベネディクトが日本人論を著す必要に迫られた時代と現代とではずいぶん日本人も変わっていると思うし、色々と指摘されているとおり誤解や誤りも多々ある。また、ベネディクトの視点には、偏見をなるべく取り除こうという意識も感じられるけれど(レンズの下りなど……)、やはりアメリカについて語るとき「そのレンズは少し曇っていないか?」と思ってしまうところ(建国以来平等が人権の基盤とは?南北戦争のあった、奴隷制のあった国が?とか……)などもあり、難しいものなんだなと感じた。 それでも、いわゆる「日本人論」の基礎基盤として現代にも通じるベストセラーであることにはとても納得したし、読んでいて面白かった。 訳者あとがきも大変興味深く、日米露の遵法意識の違いの下りなんか目から鱗というか、書かれているとおり、そんな形の一味違った比較文化論も面白そうで、読んでみたい。 それにしても、子育ての様子などをあんなに生き生きと描写しているのに、一度も日本に来たことがないとは驚いた。すごいな。 アメリカの情報収集能力もすごいだろうけど、それもベネディクトの才能なんだろうなあ。

    1
    投稿日: 2022.08.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    難しかったー。 でも面白かった。 簡単に説明するならば。 第二次世界大戦の折のアメリカ。 「日本人、不可解すぎるよ」 攻撃的なのに温和。 思い上がりつつ礼儀正しい。 頑固さと柔軟さを兼ね備え。 従順でありながらぞんざいに扱われると怒る。 節操あると思いきや二心もある。 勇敢でもあり小心でもあり。 保守的であると同時に新しいものを歓迎する。 他者の目線を気にし見られていなくても気にし。 上からの規律を守るが上に反抗的な態度もとる。 竹槍で戦闘機は落ちないよ。 ラジオ体操で空腹はおさまらないよ。 冬場の乾布摩擦や滝行、何? 寝ずの行軍練習で極限に慣れる、なんてやめとけ。 とまあ、矛盾しすぎて次の行動が読めず、 「この民族滅ぼすしかないんじゃね?」 日本人を知るための研究レポートに加筆修正を加えたのが本書です。 面白かった考え方。 「恩」について。 受けた分はきっちり返さなければならない、まるで借金のようなもの。日本人は「恥」を以って、返済を強要されている。「名前」「名誉」を汚すことのないよう、他者からの評価、つまり自分に向けられる目線を気にして生きている。 「そんなことしてたら人に笑われるよ」 と小さい頃からしつけられる。 もし「名」が汚されたときには「復讐」として人に返すことを好む。侮辱には報復を。しかし仕返しが叶わなければ、憎悪は自分自身に向かっていく。 「やられたらやり返す…」 って現代でもやってますもんね。 忠臣蔵のときからそれは変わらん、と。 そして、人からの目線が気にならない人間を「悟った!」と崇め、皆鍛錬を積んで目指す。 無我の境地。ゾーン。邪魔をするなら仏でも倒す。 日本人にとっての修行はそんな感じ。 「恥」から逃れた生き方ができるのが、達人。 わがままに過ごせた幼児期に帰る、とも言う。 それこそが日本人の二面性を生むらしい。 大胆不敵な子どもだった自己。 慎重に「恥」に気を配る、自重する大人の自己。 菊を愛でる美的感覚を持ちながら。 武士のように刀を振るうのを厭わない。 日本人の国民性を浮き彫りにした著作として、ロングセラーになる理由がわかりました。

    4
    投稿日: 2021.09.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    これ著者女性だったんだ。知らなかった。 太平洋戦争前後の日本人的価値観をアメリカ人文化人類学者の視点から紐解いた本。 アメリカ人との対比でさらに理解が深まる。そして70年以上経った今も日本人に根付いている価値観ばかりで面白い。恥を重んじる文化とか特にそう。夏目漱石の小説から分析したくだり超面白かった。奢ってもらった友人に馬鹿にされてることを知って、貸しを作っていることに屈辱を感じ、代金分を投げ返した話。確かに未だに日常で目にするわ〜、絶対につまらない貸しを作りたくない人いる〜。格下だと思っている相手だと特に。かたじけのうございまする(笑)だわ。 読んで良かった。誰かも言ってたけど、フィールドワークしないでここまで日本人という独特な人種を分析できたのスゴい。

    1
    投稿日: 2021.05.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    全編通して、日本に対する外からの視点で語られているのは非常に面白かった。そのような特性から、これまで意識することのなかった日本の特性に気づけた。 一方で、刊行された時代と現在に隔たりがあることやフィールドワークなくして行われた研究であることなどから、誤りや現代にそぐわない内容も多く、歴史の勉強にはなっても現在の分析にはなり得ない箇所も当然散見された。 それでも、戦時中の慣行から、当時ほど過激ではないとはいえ、現代の日本にも通底する要素が見られた。それは例えば、精神論であったり、階級制度の絶対視であったり、恥の文化であったり、応分の場を弁えることであったりする。 「精神はどんな物理的なものにも勝るし、肉体を追い込めばその精神は鍛えられる。」バカバカしいとも思える主張だが、このような考えをもとに形作られた文化や風潮は未だに根強く残っている。 階級制度とそれがもたらす秩序の絶対視も未だに根強く残っている。それは先輩後輩など年齢による過剰な区分に表れている。能力や人格ではなく、年齢によって敬意を示す相手が左右されるなんて自由のかけらもない。これは朱子学、儒学などに由来すると聞いたことがあるため今後関連する著書にも目を通してみたい。 本書を通じて、時代や場所によって常識があまりにも左右されるということが改めて感じられた。今、自分が過去の日本について読んでいて愚かであると感じたり、変わっていると感じたりするように、他国の人々や未来の日本人にとっては自分にとっての常識が非常識に映ることが大いに有り得るということを考えなければならない。そしてこれはいつの時代、どの場所でもそうなのだろう。我々人類は不変性や必然性をもった良識なんて見つけることが出来ないのだから。

    1
    投稿日: 2021.04.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    山口周さんの本の中に出てきた「欧米人の罪の文化に対して、日本人は恥の文化」というのが気になって読んでみました! 第二次世界大戦中に米国戦時情報局の依頼を受けた文化人類学者が、日本の気質や行動の研究・考察をまとめた本。いまだにベストセラーってすごい 日本の外からだからこその着眼点とか、逆にちょっとずれた解釈とか、どちらにしてもいちいち詳細で深掘りしてあってびっくりする。戦時中だから日本に調査に行くこともできない中、どうしたらこんなに鮮やかに描き出せるんだろう…! 同じ日本人でも時代がかなり変わっているし、恩とか忠とかの話は途中から難しくてついていけないところも多々あったけど、外国から見た日本の特異性って自分たちではなかなか気づけないからおもしろいな なにより、日本人の理解できない行動や思考を、自分たちの持つ価値基準とは異なる価値基準にあるとしてそれを解明しようとする姿勢、めちゃくちゃ格好いい わたしは何か理不尽なことやイラッとしたことがあった時に、心の中で相手に「恥を知れ!」って言うことが多いのですが笑、これって日本独特な考え方なのかな!?というのに興味が沸いて… 結局恥の文化も一読ではぜんぜん理解できてないのでそのうち再チャレンジしたい笑 ー日本人を描写するために、「その反面…」という言い回しが数え切れないほど繰り返されてきた。世界中でこれほど頻繁にこのフレーズを適用された国民はないー これらの矛盾はいずれも日本に関する書物の縦糸と横糸であって、すべて真実である。菊も刀も、同じ日本像の一部なのであるー 最初のこの導入の文章が大好き!

    1
    投稿日: 2021.04.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    太平洋戦争終結時に敵国日本がどのような態度に出るかを予想するために、アメリカ軍情報局が文化人類学者に指示し編纂された軍事報告書が元になっている本書。 当時、アメリカ軍は不可解な敵国「日本」に困惑していた。 最高の礼節を身に着けている にもかかわらず 思い上がった態度の大きい国民である など、これほど「~にも関わらず」という言葉が多用された民族は他にない。 極めつけは、戦争終結前に国民の大半が徹底抗戦を肚にくくっていたのに、戦争が終結するや否や、進駐軍に笑顔を振る舞いている。 この急激な態度の変化にアメリカ軍は面食らった。 以上のような状況を踏まえ、日本人がそのような態度を取るもしくは取り得る文化的背景を解明し、今後の占領計画に反映するというのが本書制作の背景である。 内容は ・戦時下の日本 ・応分の場を占める事 ・明治維新 ・過去と世間に負い目があるもの ・万分の一の恩返し ・義理ほどつらいものはない ・汚名をすすぐ ・「人間の楽しみ」の領域 ・徳目と徳目の板挟み ・鍛錬 ・子供は学ぶ ・敗戦後の日本人 で構成されている。 ルース先生自身、日本に来ることなく本書を書き上げている。 よって日本人からするとさすがにそこまで社会的圧力によってばかり生きているわけではないよ。 と反論したくなる部分はあるものの、中にいるからこそ 見えない視点も多く、学ぶところの多い書だった。 70年近く前に書かれた本だけあって、現代日本人に当てはまらない部分も多いが、当てはまる部分もある。 私たち日本人は大きな変化を経験したが、完全に入れ替わったわけではない。 日本人という民族として連綿と続いていると改めて実感した。 だからこそ、悪習も残ってしまっているのだが。。 以下、簡単な論旨。 ・日本は古来、階層社会である。 ・侵略戦争を経験しなかったため、周りとうまくやり、役割を回すことが生き延びる上で最善であった。(だから土着信仰である神道が今に至るまで根付いている) ・社会構成員にとって重要なのが「義理」と「恥」である。 ・社会的規範を遵守する外への義理がある。基本的には恩の授受をバランスよく行う事と、義務を果たすことである。 ・もうひとつ、自分の名誉を守る内への義理がある。これは強烈な攻撃性を発揮してでも守らねばならない。 ・以上の義理を守れないものは「恥さらし」「恥知らず」として最低位の非難を受け、これは母集団からの排除につながる。これは個人的な死より恐ろしい。 ・このように制約ばかりであるが、人間的な楽しみで義務に反しない限りは大いに自由が認められている。 ・ある義理が義務と対立するとき、注意深く両方の義務を全うするか、片方の義務を全うできなかった責務を受け入れる(自害)のが美徳とされた。 ・目的が明確でない苦難を日本人は「修行」という見方で捉え、何をするにも役立つという見方をすることにより耐えている。 【ここが一番大事】 ・日本人は幼少期に自由で奔放に育てられる。だから家族が大切な拠り所になる。  しかし家族は同時に義理や義務を強制する。それを放棄すれば居場所を失う。その恐れから困難な義務や義理を受け入れる。 ・この自由奔放な幼少期と緊張と規律ばかりの青年期の大きなギャップが日本人独特の2面生を形成する元となっている。 以上の理屈を現実に応用すると、過去の振る舞いもだが、現代日本人の振る舞いにもある一定の説明が付く。 最後にしびれたのが表題。 菊から制約となる針金の輪を外す 錆に侵されやすい身内の刀を錆びつかせないよう 作者の一番の願いが表題に現れていました。

    1
    投稿日: 2020.12.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    よくぞここまで研究したもんだと感心した。 が、研究結果と論文の出来は別物で前述で完結したものとばかり思っていた言葉が二度も三度も繰り返して別の例でくどくど蒸し返すのでテンポの悪さが目立つ。 日本人特有の特徴をうまく表現しているだけに例えば忠臣蔵のくだりなど、どこまで論文から離れて忠臣蔵の詳細を延々と書くのだろうと胸焼け気味。 最後の菊と刀はタイトルにするがためのこじつけたかのような印象を受けるが日本好きな外国人らしいかなと目を瞑ることにして星3つ

    1
    投稿日: 2019.06.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    500P超えの大著。 アメリカの文化人類学者ベネディクトによる『菊と刀』 アメリカとの第二次世界大戦中に、 敵国日本の情報収集の意を担ったこの研究は、 表層的な日本の軍事行動ではなく、 日本人の行動原理を深層から理解するために、日本人の文化発祥から当時に至るまでの歴史的観点で、日本人ならではの文化特性を鋭く考察した著書だ。 この本は1996年の時点で日本語版だけで230万部を売る、1946年からのロングセラーとなっている。 1945年第二次世界大戦終結の翌年に出版されている。 日本人をアメリカ人の社会文化構造の価値観の中から判断するのではなく、 日本人の社会文化構造の根底からの理解に努め、その流れや枠組みを汲み取り対象を見ようとしており、だからこそのアメリカとの違い、日本人であるからこその様々な特徴が浮き彫りになって見えてくる。 日本人とはこうゆうものなのか、逆に日本人が日本人を理解するような、非常に腑に落ちる感覚になる。 秩序と階層的な上下関係を重んじる日本人。 自由と平等を重んじるアメリカ人。 ジョン・ロックの『市民政府論』などに見える「自由」、「平等」の自由主義や民主主義的なバックボーンをもつアメリカとは、日本は背景が違うのだ。 戦後70年以上たつ今観るからこそ、 アメリカナイズされた日本、だがアメリカナイズしきらない日本、どこに日本人本来の特性があるか。その一点が眼前に観えてくる。 時を経ても「忠臣蔵」に対する義理を重んじる姿に感銘を受けずにはいられない。 今もまだ日本人には「義理」の心が息づいている。 こういった日本とアメリカの本質的な違い ということをテーマにおかれた主題 アメリカ人にとっては理解不能な、一見矛盾しているように見える日本人の行動原理には、日本人には矛盾ではなくそこに秩序があり そういったようなことを真に理解していくには 物事の表層的なことだけを捉えても理解は浅く、 歴史、宗教、政治、経済などのあらゆる全人間的知識を総動員して読み抜く必要がある。 そういった気概で向き合う価値のある骨太な良書である。 本質を見抜くには、多角的視点は不可欠だ。

    1
    投稿日: 2019.01.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    日本人としてはごく当たり前のことではあるのだけれど その指摘の鋭さに、しかもほぼ全編に渡って文献研究のみ、というところに ただただ感心しきりの1冊でした。

    1
    投稿日: 2018.10.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    これはもう、とんでもない研究論文である。 読む時間が相当かかったのは、日本人たる自身や周りに垣間見える、見ようと思わないと気がつかない日本人の姿そのものが細かく描写されていて、いちいち読み込まねばならなかったからだ。 戦後、大きく日本人の文化は変わり、アメリカ人の文化も変わって、互いに融合して重なる部分が増えたように思う。しかし、本書で指摘されている恥の文化のようなファンダメンタルな日本人は変わっていない。その事を認識すれば、日本社会のみならず、国際的な活動における指針となるだろう。

    3
    投稿日: 2018.09.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    思わぬほどに時間がかかってしまいました。そんなに 読みづらい文章ではないのですが。 昔から読んでみたいと思っていて読めずにいた本です。 1946年の本。いまから70年以上も前の本 ではありますが、日本人の考え方についてよく分析している と思いますし。自分でもなるほどと納得する部分もあります。 自分自身の根っこの部分は、両親から教えられたことが そこに純然としてあって、それは、応分の場を意識すること 義理を果たすこと。恥を嫌うこと。過去に負い目を持っておくこと。などが確かにあると思います。 ただ、やはり日本人も少しずつかわっているのだと 思いますし、自分よりも後の世代の人たちがどのように 受け取るのかは興味があります。 最後の部分 ”日本人は現在、軍国主義が輝きを失ったことを知っている。日本人は、世界のほかの国々においても事態は同じなのだろうかと、目を凝らして見守ることになるだろう。同じでないとすれば、日本はふたたび好戦的な情熱を燃やす可能性がある。そして、事に加担する力があるということを誇示するであろう” については、安部首相とその仲間たちとそれを喜々として騒ぐネット系の人たちのイメージがわいてくるのですが、もしそうであれば、そのまま言い当てられていると思いました。

    2
    投稿日: 2017.09.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    心理学に興味を持つきっかけになった本。 初めて読んだのは高校生の時で読書感想文を書くために渋々読み始めましたが、想像以上の面白さで一気に読みました。 それから何度も繰り返し読んでいますが、読むたびに新しい発見、共感、考察が生まれます。

    1
    投稿日: 2016.05.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    日本人の思想についての考察をした本。少し首を傾げる点もあるしそれはさすがにこじつけだろって突っ込みたくなる部分もあるけどこの本が評価される所以は、戦時中にアメリカの文化人類学者が一度も日本を訪れることなく調査をしここまでの仮説を打ち立てたからだ。 その背景を踏まえると確かにこれは優れた考察といえる。でもやっぱり百聞は一見にしかずと言わざるを得ない点もあり。 ただ評価はどうあれ日本人の思想を紐解く一助にはなるから読んで損はないと思う。

    2
    投稿日: 2015.11.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    学生時代に旧訳で読んでわかりずらく、とうに忘れていたものを光文社新訳シリーズに期待して再読。 取り上げられているテーマは面白いものばかりなのだが、これは文化論ではなく文学か?と思わせる内容。 座学/聞き取りでこれだけのものを書けるということは、想像力たくましいとの表れか。 といっても、日本でも今尚、書店にて「嫌○/親○本」が堂々と並べられそれなりには売れているらしいので、当時としては何をか況や。 各章がぶつ切りな印象を受けるので、どこから読んでも良い気がする。

    1
    投稿日: 2015.09.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    /////感想///// 上下関係を重んじるのは今でも通用する認識だが、天皇への忠誠心、ところどころ「古い人間についての説明」に聞こえる。 この本を読んだからといって何が変わるのかがいささか疑問に思った。 ////////// 多くの東洋人と異なって日本人は、文を綴ることによって自分自身をさらけ出そうとする強い衝動を備えている。 日本が戦争を正当化するために依拠した前提ですら、アメリカの考え方とは正反対であった。国際情勢の解釈の仕方が異なっていたのである。アメリカの考え方に依れば、戦争の原因は中枢国の侵略行為に会った。略)日本は戦争の大義を他の観点から見ていた。つまり、各国が絶対的な主権を持っている限り、世界の無秩序は一掃されない。日本は国際的な上下関係を確立するために戦う必要がある。そのような階層の頂点に立つのは、もちろん日本である。 日本人の生得の信念で、半永久的に変わらない物がある。そのうち最重要の物は、階層的な上下関係に対する信仰である。 平等を愛するアメリカ人にとって、それは疎ましいものである。 日本人は秩序と階層的な上下関係に信を沖、アメリカジンは自由と平等に信を置く。 日本人は、常に上下関係を基準にして自分たちの世界を秩序立てる。家庭や個人的な人間関係においては、年齢・世代・性別・階級ごとの作法に従わなければならない。政治・宗教・軍隊・産業においては、身の置き所が改装に沿って区切られており、上のものも下の者も、おのおのの分を超えると必ず罰せられる。 直接の競争をできるだけさけようとする傾向は、日本人の生活の隅々人まで浸透している。 日本人は汚名をすすぐという義務にかくも力点を置いているが、それゆえに実際の生活では、できるだけ侮辱を感じなくても済むように事を運ぶ。 日本人は、失敗すること、また、人から悪く言われたり拒絶されたりすることに対して傷つきやすい。そのため、えてして他人を責めるより自分自身を責めがちである。教養のある日本人は過去数十年、鬱屈した気持ちを募らせた挙句、怒りを爆発させて憂さを晴らすことが良くあった。日本の小説はこのような感情のパターンを幾度となく描いている。 アメリカジンは自殺を非難する。それは、自暴自棄になって絶望に身を任せることに他ならない。だが、日本人は自殺に対して敬意を払う。 西洋の哲学に依れば肉体と精神という二つの力は、それぞれの人間の営みにおいて優位を争おうとする。だが、日本人の哲学においては、肉体は悪ではない。肉体の楽しみを満喫することは、いささかも罪深いことではない。 日本の戦争映画を鑑賞したアメリカジンは往々にして「今まで見た反戦映画の中で最高の作品だ」と評する。これはアメリカ人の典型的な反応だ。なぜなら、それらの映画はもっぱら戦争に伴う犠牲と苦痛を主題としているからだ。 日本人は鍛練が自分の利益に繋がると力説する。しかし、日本人の規範がしばしば要求する極端な行動は、彼ら自身にとって正真正銘の深刻なフラストレーションの原因となる。 ヨーロッパでの苦行の目的は、肉欲を克服することで会ったり、神の慈悲を請うことで会ったり、光陰状態を呼び起こすことで会ったりする。日本人が好む寒行にも夜明け前に身を着るように冷たい滝に打たれるとか、冬、一晩に三回冷水を浴びるなどの行がある。しかしそれは、目的が異なる。意識する自己を鍛え、苦痛を感じない境地に達することをねらいとしているのである。求道者の目的は、迷走が途切れることなく続くように己を鍛えることにある。冷水を浴びても衝撃を覚えない。夜明け前の寒さの中にあっても、身体の震えを覚えることがない。その境地を切り開いた時、達人になるのであった。見返りはそれだけである。

    1
    投稿日: 2015.09.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    【日本に一度も来たことない/アメリカ人女性による/70年近くも前に書かれた】本のはずなのに、「あーね」「分かるわー」「それな」連発。参りました。笑 少し前の「そのツイート玄関に貼れますか?」事案もそうだが、表面は変われど本質は変わってないんだろうな、日本人って。ベネディクトさんまじ慧眼。

    1
    投稿日: 2015.08.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    日本に来たことがないだけあって、ややまとはずれな点もあるが、なんとも日本人の特質をとらえている。 分別をわきまえる文化を世界に広めようとした結果があの戦争だとするのは大変興味深い。終戦についても、明治維新についても、変わらない日本人の根っこのようなものをとらまえて分析している。表面的には右から左への転向にみえても、何かに狂信的なほど従うという国民性は変わらないという日本人だけでは気がつかない日本人のおかしさがきちんと描かれている。

    1
    投稿日: 2015.07.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    【引用】 「日本人は、つねに上下関係を基準にして自分たちの世界を秩序立てる」 ある日本人作家は次のように述べている。「日本人は、家を非常に大事にしている。しかしだからといって、家族一人ひとりを——あるいは、家族一人ひとりを相互に結び付けるきずなを——大いに尊重しているとはとても思 言えない」   ・・・・・・・・・・・  ま、書かれた時期からいって、本書に登場するのはいかにも古典的、土着的な日本人像で、現在ではかなりモデルチェンジが進んでいるのではないかと・・・ 後半はたんなる生活スケッチのようになっていくな。 春が根の輪や剪定がなくても美しく咲く菊=自由と、侵略の象徴ではなく自己責任を意味する刀。日本人の意識はこの二つに分裂しているというのが本書の結論か。

    1
    投稿日: 2015.03.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    日本の秩序は法律のような外面的な強制力を伴うものでなく、個人の内面的な美意識などによって形成されているのだろう。恥の文化をはじめ日本人の美徳や精神の純粋性といった特殊性をマイナス部分も含めて肯定的にとらえる。こうした美意識によって日本人の自尊心は支えられ、わたしたちは安心感を覚えることを心得ておくべきである。自前の拠り所を支えにして独自のやり方でさらに自尊心に磨きをかけなければならない。また、ゼロリスク思考にとりつかれ人に迷惑をかけちゃいけないとか失敗を恐れすぎたり、美徳を守ろうとして身動きが取れなくなったりするのではなく、誰もがみんな人に迷惑をかけて生きているのだから人のことも許してあげようという寛容さも必要だ。

    2
    投稿日: 2015.01.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    はじめに驚いたこと、 結構多いみたいですが、著者は女性(!)だということ。 そして、一度も日本に行ったことはないこと。 確かに誤っている部分はありますが それでも、十分すぎるほどに 日本人、というものを鋭く捉えています。 しかもこれが書かれたのはおよそ70年前。 驚きですね。 そして、遠い未来は予測されてますね。 もしかしたらこれを読んで 「いけない」ということを学ぶことが ある種の鍵なのかも…

    1
    投稿日: 2014.12.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    日本人を考察した古典的な本。内容の精密さという点では稚拙な部分があったが、当時の時代背景等を考えればこの点については仕方がないだろう。それ以上に、著者の日本人に対する見方・観点はたいへん鋭いものがあり、ハッと気づかされる部分が多かった。現在の日本の「恥の文化」は著者が感想を抱いた過去の日本と比較すれば大分濃度は薄れているように感じるが、その根底は変わらないだろう。

    2
    投稿日: 2014.12.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    名著として読む価値はあると思います。学生時代に読んだときは挫折してしまいましたが、改めて読むと「菊」と「刀」にはそういう意味が込められていたのかと感心。日本人として疑問に思う箇所は多々ありましたが、滞日経験なくこれだけの考察をまとめ上げたのはすごいです。禅の「公案」による悟り(p387~)は初めて知って興味深かった。

    1
    投稿日: 2014.10.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    日本人論の古典的作品として有名な本書、学生時代に読んでみた時には翻訳が難解すぎて、数ページ読んだだけであっけなく挫折。新訳書が出ていることを知り、ウン十年ぶりに再挑戦したら、読みやすかった。 もっとステレオタイプな日本人論が展開されているのかと勝手に思っていたが、日本人の行いや心理への目のつけどころが鋭く洞察が深い。特に、日本人自身も明瞭に説明しずらい天皇制についての考察は興味深い。 戦後生まれの世代には、名実ともに「古典」となってしまっている日本人の習わしも分析されているが、子供の頃の昔話を聞いているような懐かしさがある。

    1
    投稿日: 2014.05.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    すごく精緻な日本人の分析だった。日本人あるあるネタもあるし、自分が考える所以となった背景が分析されていたのはすごく興味深かった。

    1
    投稿日: 2014.03.31
  • 今でも十分通じる

    戦中から終戦後すぐにかけて書かれていながら古くささを全く感じません。それだけ本質をついているのだと思います。

    1
    投稿日: 2014.03.30
  • 考えも及ばなかった…アメリカ人から見た日本人

     まさに目からうろこの理論が満載である。特に戦後、GHQの日本統治方針と日本人の反応については興味深い。これらの理論をベネディクトは日本を訪れることなく書いていることにただただ驚かされる。

    2
    投稿日: 2013.12.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    昔からこの著書のことは知っていたが「日本語の論理」(外山滋比古氏)に書かれていたので読んでみたいと思った。訳者泣かせの難解な部分があり、途中何度も読みずらいと感じた。しかし、これを超える優れた日本論はなかなか現れないというのはうなずける。学問的裏づけ、方法論をもった著書である。題名の「菊」と「刀」の意味がわかるのは終盤である。読者それぞれが自分のイメージをもって読むと面白いかもしれない。マッカーサーと天皇の話にもふれられていて、戦後処理を知る上でも興味深い。

    1
    投稿日: 2013.10.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    下層だった商人の台頭で封建社会のヒエラルキーが崩れても、商人組織で成り立つ企業の中は結局年功序列の階層社会。 自由と平等に憧れながらも階層社会に安定感を見出だす日本人。 平重盛いわく「忠ならんと欲すれば孝ならず、孝ならんと欲すれば忠ならず」 忠臣蔵では主君への義理を仇討ちで果たし、自ら命を絶つことで幕府への忠をも示した。 二者択一でシンプルな答えを出すのではなく、両者その身に抱え込んで生きるのが日本人。 来日したことなくても優秀なスタッフがいるだけで、こんなにもまとめられるものかね。 賛否両論ある日本人論らしいが、70年近く前でこのクオリティならいいんじゃないすかね。

    1
    投稿日: 2013.09.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    読むまでは「罪の文化、恥の文化」というイメージだったけど、意外に少なかった。読んでてなるほどな分析もあったけど、現代では消えてしまった価値観・文化に意識が行く。

    1
    投稿日: 2013.06.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    一ヶ月近くかけて読了。知り合いに大学生の必読書として紹介された内の一冊。様々な角度から語っているため内容は重複しやや退屈ではあったが、世に出てから50年がたった今でも新鮮味がある。

    1
    投稿日: 2013.06.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    今なお「日本人論」の決定版といえる古典的名著。実は大学時代にゼミの教授から「絶対に読んでおきなさい」と言われ、「はい」と答えて放置すること20年。ようやく義理を果たせました。 そう。本書はこの「義理」が大きなテーマです。日本では、義理を果たすことを促す力が強力に働いています。義理を果たさないでいると、妙にそわそわすることがありますね。それはどうやら私たち日本人に特有の性向らしいです。 60年以上も前に著された本書ですが、今もなお売れ続けるのは、やはり時代を超えた洞察力でしょう。今も色あせない、というより、今こそ耳を傾けるべき示唆に富んでいます。 たとえば―。 「アメリカの生活の仕組みにおいては、競争は望ましい社会的効果をあげるが、日本ではそれと同じ水準の効果は期待できない。(中略)心理テストが示すところによると、わたしたち(米国人)の仕事の出来が最高になるのは、競争に刺激されたときである。ところが日本では、(中略)事情が変わってくる。競争相手がいる状況でテストを受けると、成績が落ちるのである」 「誠という言葉は、私利私欲に恬淡としている人を称賛するために、繰り返し用いられている。このことは、日本人の倫理が利益の追求を強く非難していることの現れである。利益は、階層的秩序のもたらす自然な結果でない限り、搾取の結果と判断される」 「中国の当面の目標は軍事力の増強である。そして、その野心はアメリカによって支えられている。日本は、軍事力の増強を予算に計上しなければ、やる気次第で数年のうちに繁栄のための態勢を整えることができよう」 現在、盛んに報道されているTPPを念頭に置けば、次の指摘は実に考えさせられます。 「アメリカ人は、絶えず挑戦してくる世界に対応するために、生活全体の調子を加減する。また、そのような挑戦を受けて立つ構えができている。ところが日本人は、手順通りの図式的な生活様式に支えられて初めて安心するのである。そこでは、見えないところからやって来る脅威が最大の脅威と見なされている」 専門家によれば、明らかな事実誤認や瑕疵が見受けられるそうですし、素人の私から見ても現代の日本人にはそぐわない記述も随所に見受けられます。 たとえば―。 「妻は夫のために人生を犠牲にする。夫は自分の自由を犠牲にして、一家の稼ぎ手となる」 このような自己犠牲の観念は、特に若い世代の多くには理解しがたいことでしょう。 「なぜ夫のために自分を犠牲にしなければならないのか」 「なぜ自分の自由を犠牲にしてまで家族を守らなければならないのか」 そんな反論が容易に予想されます。 しかし、それ以上に本書は、日本人とはどういう性質を持つ国民なのかについて、実に正鵠を射た論考を展開しています。 著されてから60年以上たった今も、日本人はほとんど変わっていないことに気づかされ、喜ぶべきか悲しむべきか、複雑な気持ちになりました。

    3
    投稿日: 2013.03.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    <第二次世界大戦中、米国戦時情報局の依頼を受け、日本人の気質や行動を研究した文化人類学者ベネディクト。日系人や滞日経験のある米国人たちの協力を得て、日本人の心理を考察し、その矛盾した行動を鋭く分析した。> 日本人の家督制度や封建制度等についても書かれており、日本人は上下関係、身分制度等があり上の者に対しては敬意を払うという部分、日本人を米国人より見下している様な記述が目立つ。 戦時下の捕虜の扱いや自国の兵についても日本人は、生きて恥をさらすより死が美徳であるとし、日本人は下等で米国人上位という記述も多い。 実際は戦時下の日本は占領国についても占領国国民と良好な関係を築いていたという事からも、日本人をよく調査していない証拠である。「日系人や滞日経験のある米国人たちの協力」によって書かれている為、照査していないのかもしれないが余りにも事実とは異なっている。 確かに日本は身分制度があり武士が上位という時代もあったが、明治以降の近代日本においては世界にその規律の高さと品位を示したと言われる。 米国の方こそ黒人差別が酷く、第二次世界大戦では日本への無差別空襲や原爆投下等があり、ベトナム戦争ではベトナム人女性への凌辱が繰り返された筈である。 前評判や書評で興味を持ったが、読んでみると愚書であった。

    2
    投稿日: 2013.01.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    借りたもの。 恥を恐れ、自己鍛錬と礼を持って秩序を成してきた日本人。 読んでいて納得してしまう。 社会から、家庭から、今も日本の根底に流れているものを再発見し、その良い面、暗い面を想い起こす。 日本のアイデンティティを分析した名著。同時に、アメリカのアイデンティティも垣間見る。 ベメディクト女史は来日経験が無いという。確かに所々が眉唾だが、それでもよくまとまっている。 当時、どういう観点からアメリカが日本の戦後処理の対応もわかる。 とても読みやすい翻訳書。

    1
    投稿日: 2012.10.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    高校受験時に習った比較文化学のキーワード、「罪の文化」と「恥の文化」 …やっと読み終わった~!!!1か月近くかかりました(^^; なぜなら、結構同じようなことがだらだら書かれている部分があったから。一度にたくさん読むには飽きてしまう…そういう意味で、★-1 初版は1946年、半世紀以上も前に書かれた著作であるけれども、まったく色褪せていなかった。日本人の特性がよく表されていると思う。 共感する部分が多々あって、自分は”THE 日本人”なのだなぁと思った。 「ここが私のダメなところなんだよね…」とも思ったけれど、でもなんかほっこりうれしくもあった。 これを、来日はせず書いたというのだから驚き! あ、あと、ルース・ベネディクトが女性であったことに驚き!← MEMO P.48・49 「敵の兵力には訓練で、敵の鋼鉄には肉弾で対抗せよ」 「肉体がくたくたになればなるほど、我々の意志すなわち精神は高まり、肉体を超越する」 P.243 「負けた側は、負けたことが原因となって「汚名を着せられる」。この屈辱に刺激されて、もっと努力しようと発奮する気になる」 P.251 「日本人は侮辱によって引き起こされる憤懣を、何かを達成するための比類なき発奮材料とする一方で、それが呼び起される状況を制限している。」 P.271 「日本人が繰り返している気分の反転がある。それは、ひたむきな努力を一方の極とし、どうしようもない停滞状態をもう一方の極として起こる。」 P.352~354 「世間の目があるから、自重に努める。世間というものがなければ、自重する必要はないのだが。」 「罪を犯した者は、心を打ち明けることによって安らぎを得られる。ところが、恥が主たる拘束力となっている場においては、おのれの過ちを打ち明けても心は休まらない。」 P.478・479 「日本人の倫理は、方針転換の倫理である。日本は戦時中、「応分の場」を獲得しようと試み、そして敗れた。いまや、その方針を放棄することは可能である。なぜなら日本人は、それまで受けてきたさまざまな訓練の積み重ねにより、方針転換に応ずることができるように慣らされているからである。」「露骨な軍事力にもとづいて日本を建設しようとする努力が完全に破綻した以上、今後は平和国家の道を歩まなければならない、というわけである。」

    1
    投稿日: 2012.10.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    第二次世界大戦の終わり頃、アメリカでは日本の社会、文化を研究する必要が生じた。 日本を降伏に導く方法と最善の占領政策を知るためである。 そこで外国文化研究の専門家として知られる筆者に白羽の矢が立った。 筆者は日本を一度も訪れることなく、文献や映像と在米日系人との面談だけを元にこの本を書いた。 すごい学者さんだ。ちなみに女性である。 降伏した途端に日本人が米軍を大歓迎したことは、アメリカにとっては理解不能であった。 アメリカ人がこの事態を理解するためには、こんなにも言葉を尽くして説明した論文が必要だったのだ。 日本人にとって当たり前のことを理屈をつけて説明されても、それが本当に正しいのかはよく分からない。 しかし、その視点が思いもよらないものなので、面白い。 筆者は「恩を受ける」「恩を返す」概念を、借金の返済に例えて説明する。 ニュアンスが大分違う気がするが、アメリカ人にとって一番近いのが債務の返済にあたるのだろう。 日本の特徴として家長父制が詳しく説明されるが、現在にはほとんど残っていない。 むしろ日本の昔の小説を読む際に役に立つ知識を教えてもらった。 恥、応分の場、徳目と徳目の板挟み、肉体的快楽を罪としないこと、統一的な原理原則はなく場面場面で相応しいとされる対応をすること、革命は起こらず変化はすること、自己責任、子育て、等… 内容は多岐に渡り、とても面白かった。

    1
    投稿日: 2012.10.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    <要約> 終戦前後にアメリカの文化人類学者によって著された日本人の行動パターン論。 日本人と西欧人の行動パターンの差異の原因として「社会に対する恥」が重んじられていることを挙げており、例えば身近な人物でない人からの施しを返さないことは「義理をわきまえていない」とされ「恥」である、と認識される。「社会に対する恥」をかいてしまう人物は、家庭等所属する共同体においても軽蔑される立場に置かれてしまう。このように日本人は恥をかかないこと及び名誉の獲得に心血を注ぐ傾向がある。 このように「恥」に対して敏感であるために侮辱・中傷に関しても日本人は激しく反応し、報復が容認(時代によっては奨励まで)されている。戦前の日本に対する海軍力の制限とアメリカでの日本人移民の排斥法は日本を戦争に傾ける一助となったであろう。 軍国主義が頓挫したため、日本は平和主義によって名誉を得る道を選ぶであろう、と締められている。 <感想> 現代日本社会と関連して、相違点がある一方で共通点も見受けられるように思われる。例えば相違点は、現代日本では精神主義から物質主義への転換がやや進んでいると思われる点であり、共通点には未だに「恥」の回避が重要な命題となっているように思われる点が挙げられよう。 日本人が行動方針をドラスティックに転換する原因の一つに、教育が挙げられている。具体的には、子ども時代には恥を中心とする社会規範から比較的自由に行動するのに対して、成長期に進むにつれて恥を意識しながらしつけが行われる。が、これが原因で行動方針をドラスティックに転換することがあると言われると、ロジカルに読むことが難しい気もする・・・

    1
    投稿日: 2012.06.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    光文社古典新訳、いいんすよね。 光文社古典新訳を読みたいがためにむりやり買ってみた本です。 この本超有名だよね?日本史的に覚えなくてはならない用語にもなってるし、日本好きな、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)みたいな外国人が書いた本かと思ってた。 がが! これはれっきとしたスパイ本です。 戦争中、アメリカ人が、日本人の慣習や性質を日本に行かずしてまとめた立派な報告書なのです。意外でしょ。 60年以上前に書かれた、60年以上前の日本について、60年後に再度訳されたものをよむ。 なんか時空を超えちゃってるなー かいつまみますと ・日本人は上下関係を正当なものとして受け入れることに安心している!(アメリカでは自由と平等さえあればいいのと同じ!) ・日本人は世間のおかげ、と考える!(アメリカではそれを極度に軽視するが!) ・日本人は幸福の追求を人生最大の目的とするなんて!と考えてる―60年前はね。 ・日本人は、「性格の強さは逆らうことではなく従うときに示される」と考えてる! 体育会系的上下関係とか、義理や恩についてとか、難しい概念らしく、常に契約社会アメリカの借金返済とかお金に絡むことに置き換えた説明がある。おもしろい。なんか、理解できないことがあるから、それを根源から理解しようとしているところがおもしろい。 わりと客観的なレポートではないかと思います。戦争中なのに。 そういう点はアメリカ人、評価できるね。

    2
    投稿日: 2012.04.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    終戦直後のアメリカによる日本植民地化のため、日本人の精神文化を分析する依頼をアメリカ政府より受けた文化人類学者の著者による日本文化・日本人精神論。調査は丁寧詳細、分析は緻密深甚。読んで解説される日本人の精神性に「な、なるほど!」と驚かされた日本人。

    1
    投稿日: 2011.12.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    第二次大戦末期に米国の情報局からの依頼を受け、日本人の行動パターンや文化などを研究した研究者ベネディクト。戦後に発売された本だけれど、彼女の分析する日本人の姿は現在に通じるものがある。 前々からタイトルの意味が気になっていたけれど、読者それぞれにいろんな解釈ができるのかもしれない。 盆栽や菊などの矯正された花の美しさをめでる日本人。自由奔放な自然の花も美しいと思いますが、子供の頃の厳しい「恥」のしつけが今の常識を持った大人としての自分を形成していると思うと、一理アリ。 また刀は「侵略の象徴ではなく」、日本人は「錆に侵されやすい内なる刀を錆びつかせないよう腐心する習性」があることに、どうも争いを避ける習性を持っている私としてはこれも一理アリ。 失いかけているものもあるけれど、この本を読んで日本人である自分を再認識できた。

    2
    投稿日: 2011.10.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ドフトエフスキー等の新訳で話題となった光文社古典新訳文庫発刊の「菊と刀」。 私は日本人に生まれ育ったが、本書を読んで日本文化にカルチャーショックをうけ脳内に革命が起きた。日本人が日頃からなんとなくもやもやっと鬱うつっと感じている目に見えないものを、ルース・ベネディクト氏は実に明確に浮き彫りにしてくれた。 ルース・ベネディクトはアメリカの文化人類学者であり、この世界的ロングセラーは第二次世界大戦中~直後に執筆・出版されたもの。よって本書の研究内容には時代考証に多少古めかしく感じるものも含まれるが、例えば現代社会問題とされている自殺は日本特有の習俗であることを、この時点でベネディクトは解き明かしてる。 恩と恩返し、義理と義務、階層的体制、応分の場、自殺、恥、といった概念は、正確には英訳することができず、日本特有の文化・思考・習俗であるということ。欧米・アジア諸国との文化比較から、非常に明晰な文章で読み進めていくことができます。

    1
    投稿日: 2011.06.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    いわゆる「あるある」と今まで理由を知らなかった日本人の考え方を知ることができる点で面白い本です。 ただ半世紀以上前の本である点、日本人独自の行動様式がどこまで日本独自なのか実感が無い点、この本自体に間違いが多い点においてどこまで信じたらいいのかわからないことだけ注意して鵜呑みにしない程度に読むのが正しいんだと思います。

    2
    投稿日: 2011.05.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    最後の解説読んで、著者、女性だったのか!と。 もちろん、日本に来たことのない外国人が戦後に書いたものだから全てを鵜呑みにするつもりはないけど、それでもうんうんとうなずける部分がたくさんあったのも事実。 私の、人から否定される悪い部分は古日本人的な性格ばかりで、ちょっと複雑。

    1
    投稿日: 2011.05.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    震災後、「日本人の秩序の高さ」を「賞賛」する海外の反応が取り上げられます。実際がどうなのか、という問題はありますが。 それでも、確かに、海外で同様の災害があった場合と、国民の反応は違うようで、やはり国民性はでるのかと。そんなことを考えながら、今の国民の行動と結び付けて読んでいっても、本書は、なるほど、と思う節がちらほら。 多数の事実誤認(私は、どうしても、「身から出た錆」の理解が納得いきません)が指摘されながらも、読み継がれるだけのことはあるようで。

    2
    投稿日: 2011.04.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    現代の日本人として、「へえ、昔の日本はこうだったんだ」という視点と、「アメリカからこう思われていたんだ」という視点を持つことができる本。しかしベネディクト自身に来日経験はなく、戦時の情報収集に頼って書いた著書なので、それが事実であるかは不明。また文化人類学者と言えども、キリスト教的な物の見方を手放すことはできていない。「義理」と「名誉」の概念を混同しているかと思われる箇所もあり、なんだかしっくり来ない部分もあった。 この本での一番の収穫は、アメリカ的な視点を知ることができたこと。出版後様々な議論が繰り広げられ、政治も成熟したと思われたが、戦後50年経ちアメリカ人はアメリカ国民に押し付けたものを、イラク国民に押し付けて反発を食らってしまったことは皮肉である。

    2
    投稿日: 2011.03.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    大学で勉強していたテーマに近い本。 日本人がこの本を読むことによって 得られる発見というのは少なくないと思います。 単なるアメリカ人の日本人に対する薄っぺらいイメージとは違う。 書かれた時期が時期だけに少し古くはあっても、 徹底的に日本人に近づこうとした民族行動分析が行われています。

    1
    投稿日: 2011.03.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    アメリカ人、文化人類学者が考察する日本人の生き方。恥の文化、恩と義理。とても興味深く読めた。日本人の歴史あるいは自分のイデオロギーの変遷を辿る意味でも面白いと思う。

    1
    投稿日: 2011.03.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    すでに戦後の日本人のもののいくつかを失っていると改めて感じさせられる本でした。共感するものも多くあり、これを短期間でまとめた女性ベネディクトに興味が沸きます。 なかでも9章の面白さ! 2011年1月読了

    1
    投稿日: 2011.02.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ツッコミどころ満載。なのに納得させられる部分が大きくて不思議。日本人論をかじるならば絶対読むべき。読みやすいし。

    1
    投稿日: 2011.01.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    「西洋文化は「罪」を、日本文化は「恥」を基調としたものである」 この見解で世界中にその名をしらしめたベネディクトだけれど、 いざ読んでみると、 なるほどと唸らされる考察も多々あるものの、誤認も少なくない。 この本は、 太平洋戦争時に、敵国(日本)研究のために記された本であり、 世界で最も有名な日本人論でありながら、 執筆時、ベネディクトは1度たりとも 日本を訪れたことがなかったという。 なんだか、ヘンな話だ。 読み終えた後、すぐさま辞書を数冊引っ張り出して 「恥」の対義語を探したのだが… 「恥」には対義語が無い。 わたしは、「誇」がそれに当たると思う。 当時の日本人たちはきっと 誇り高く在ろうとするが故に多くを恥じ、 時に、誇りを守るために恥を偲んで醜を侵したのだろうと。 恥の対義語、 今からでも設けるべきだ。 そして、 日本人こそ1度は読むべきだ。 笑っちゃうし、唸らされる 興味深い1冊です。

    1
    投稿日: 2010.12.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「応分の場」や「恥」という日本人の特質を鋭く見抜く観察眼には驚かされる。 半世紀以上も前の日本人論であるのに、現代社会を洞察しているような普遍さも備える。 外発的な動機付け(周囲の目)や集団の中での位階を重視する傾向から窮屈な思いをしがちなニッポンだけれど、それが己を琢磨する意識とも密接にリンクしているので性質が悪い。

    1
    投稿日: 2010.08.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    その場その場のかくあるべきという態度の正解を言外に汲み取ることが美徳とされる日本では、様々な場面で「正解」は形や言葉として定義されていません。 だから日本人は自分達が無意識に「正解」と信じ、そうあろうと誰に言われるでもなく行動しようとする原理を聞かれても答えられないし、説明できないのです。 説明できないからこそ「日本人って一体なんだ」を追い求めようとし、巷に日本人論や品格論なんてのが氾濫するのですね。 その追い求める姿こそが「日本人」なのかもしれませんが。 そんな日本人論の、客観的かつ非常に精度の高い研究報告の一つです。

    2
    投稿日: 2010.08.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

     太平洋戦争の終結をにらみ、当時のアメリカ政府・軍の指示による最終決戦と戦後政策のための日本人に関する調査資料である。  天皇制や恥の文化など、アジアとはいえ他国とかなり異なった習慣・風俗を持った民族と見ていたようだ。特に「恥」についての言及は過剰ともとれる。これも兵法の一つだ。

    1
    投稿日: 2010.04.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    色々間違ってるけど、純粋に切り口が面白い。 戦中・戦後の日本人論なので、所謂“古き良き日本像”ではあるのだけれど、結構今の日本人にも当てはまるところを発見できる。

    1
    投稿日: 2010.03.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    戦前戦後日本人が列強国からどのようにおもわれていたの、戦後の日本人論に大きな影響を与えた一冊であるかがわかる。 著者が日本に一度も来日したことのないと言うのも意義深い ただアメリカの対日占領政策の一環として、日本人とは何者でどういった文化・慣習の上で生活しているのか、その内在的論理を知るために書かれた研究書であることも肝に銘じて本書を読んだほうがいい。 それを差し引いても客観的な日本分析だと思う。 階層秩序・恩や義理・恥の文化などから日本人の言動を読み解いているけど、なるほどと思わせる。 特に戦争中は鬼畜米兵、敗戦後はアメリカ万歳となったこの正反対の日本人の反応を恩と義理で読み解いた記述は読ませる。 しかしこういった慣習は子ども時代のしつけと教育を通じて学ぶというが、明治期であろうか 日本人の国民性とそこから派生する社会現象を解く手がかりとして避けて通れない一冊。

    1
    投稿日: 2010.03.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    日本人論の代表的名著。戦後間もなく書かれた本だが、今でも十分に通用する内容である。 いろいろと日本人は変わってしまったようで、変わっていないことがよくわかる。 なぜ、みんな朝青龍や国母選手にあんなに憤るのかを考えると興味深い。 わかりにくい「品格」なんて言わずに、本書風に「応分の場をわきまえていない」「義理と義務を果たしていない」と考えると理解しやすいと思えた。

    1
    投稿日: 2010.02.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    講談社学術文庫版もあり。東谷「日本経済新聞は信用できるか」P124リンク1:本書の翻訳に関する専修大・前川亨准教授の論考リンク2:森貞彦による翻訳批判と詳細注解

    1
    投稿日: 2010.01.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    感想文コンクールに出すために買った。 ・・・タイトルに惹かれたことは言うまでもない(´∀`)(←

    1
    投稿日: 2009.08.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    日本語教師になるなら読んでおくべきといわれ、図書館で借りたのだけど 戦後直後に出版された本だけあってぼろいし汚い。。。 でも、ルース・ベネディクトが「恥の文化」と形容した日本、今なら 当たり前じゃんと思うかもしれないが、第2次世界大戦中に一度も日本に きたことのない人が書いたと思うと興味深い。。 それに今読んでも新たな日本人像が見えてきます。

    1
    投稿日: 2009.06.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ひどい愚書・・・。 高等生物(=欧米人)が、下等生物(=日本人)を、自分たちに都合のいいように使えるよう調教するためにその習性を理解しようとする過程を書いた本。動物実験の研究書を読まされているようで非常に不快。 日本人、ひいては有色人種を人間とも認めない雰囲気がそこかしこから漂っている。 とにかく、アメリカを礼賛し、日本を徹底的に貶める本。日本文化に理解を示しているような文章も時折見られるが、それは白人によくある建前の博愛主義すぎない。結局は日本人を人間とも認めないという本音が滲み出てしまっている。 原爆投下を正当化するような文章、すなわち、知能の低い生物=日本人の暴走を止めるために、世界の正義として原爆を投下したかのような文章にもアメリカ人の傲慢さが出ていて噴飯もの。 愚書の中の愚書。

    0
    投稿日: 2008.12.17