
総合評価
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powered by ブクログ内容(「BOOK」データベースより) ブラジル東北部の町エクルウは、アンドラーデ家とビーステルフェルト家に支配されている。両家はことごとに対立反目し、殺し合いが絶えない。そんな怨念の町に「山猫」こと弓削一徳がふらりと現れた。山猫の動く所、たちまち血しぶきがあがる。謎の山猫の恐るべき正体はいつ明かされる。南米三部作第一弾。 僕の青春の一作です。高校時代まだ初心な少年だったのでこの本から立ち上る血煙と汗には血を騒がせたものでした。弓削の存在感はまさに中二心を直撃したのであります。南米の暑くじめじめした空気がむわっと立ち上がってくるようでした。
0投稿日: 2018.03.16
powered by ブクログ失踪した娘の捜索を依頼された謎の日本人が現れたことでブラジルの小さな町が、住民同士による血で血を洗う抗争に発展していく。 相変わらずのハードボイルドさで、いつもどおりたくさん人が死ぬ。 そういう点での安定感はある。 他の作品も同様だが、この作品もまた、裏稼業の美学に殉ずる。
0投稿日: 2017.06.19船戸氏初期の作品にして、氏の最高傑作のひとつ
30年ぶりくらいに再読した『山猫の夏』(今回は新装版)。途中まで読めば、結末くらいは思い出すかなと読み進めたが・・・、何の記憶も無いまま新刊書を読むように読了。船戸与一の初期の作品で、とにかく面白かった。いわゆる滅びの文学の萌芽はあるものの最終的に“山猫”の空白の時間がアマゾンインディアンの開放にあったことで、明るい予兆(主人公の“おれ”に言わせれば、悪党なのに透明感)で終わるところなど、氏の後期作品とは一線を画している。この本はお勧め、そして今年お亡くなりになった船戸氏に合掌!
0投稿日: 2015.08.14
powered by ブクログ2015/07/08-2015/07/16 ブラジル東北部の町エクルウは、アンドラーデ家とビーステルフェルト家に支配されている。両家はことごとに対立反目し、殺し合いが絶えない。そんな怨念の町に「山猫」こと弓削一徳がふらりと現れた。山猫の動く所、たちまち血しぶきがあがる。謎の山猫の恐るべき正体はいつ明かされる。南米三部作第一弾。
0投稿日: 2015.07.04
powered by ブクログ対立する一家が何十年も殺し合いを続けた田舎町は実在する。よくわからないけれどブラジルではあり得る話なら、ブラジルのひと聞こえますかー!とか呑気に言っ てる場合じゃなかった。とても700頁越えするとは思えない読み心地で引きの強さがある。読後感としては、マカロニウエスタンとその系譜に連なる映画を観た後 の、主人公の格好よさと強さに感化されたこっちも気が大きくなり肩で風切って歩きたくなるが、冷静に考えたら主人公も相当ひどくね?なんか良い話みたいにまと めてるけどさ!って感じと似てるw
0投稿日: 2014.09.19
powered by ブクログ壮絶な物語。エグい描写が連発するので、万人向けではないけど、手に汗握る冒険活劇。グイグイ惹きつけられる展開は圧巻。ただあまりの惨さに星を一つ減らしてしまったけれど、それがなければ文句なく星五つ。
0投稿日: 2014.01.11南米3部作の嚆矢
「ロミオとジュリエット」をモチーフにした、痛快冒険小説。 冒頭とラストは初読から20年以上経った今でも忘れられません。 これを第1作とした「南米3部作」も販売されていますので、まずこの小説をとっかかりにしてみては? まだReaderStoreでは販売されていないようですが、個人的な最高傑作だと思う『猛き箱舟』もスゴいぞ!
0投稿日: 2013.10.15読まないのは人生の損失計上
船戸与一といえば、まず思い浮かぶのは日本の冒険小説史に残る(個人的見解)名作ビルドゥングス・ロマン「猛き箱船」。 南米三部作第一弾の本作もまた素晴らしい。読み進める毎に血が滾る。 ハンパ者のまま南米に流れて、そこでもまたハンパ者として生きている主人公が、「山猫」を名乗る男に翻弄されつつ成長していく物語という意味では、これもまたビルドゥングス・ロマン(成長譚)。 「山猫」のキャラ造形がいい。汚い事も平気でやるし人もバンバン殺す。破戒者もいい所ではあるが、生き方の根本の所でガッチリ筋を通しているため、一種爽やかさすら感じ、彼をどうしても嫌えない・憎めないという主人公に共感しながら読み進められる。 ストーリー自体は流血に次ぐ流血、事件に次ぐ事件、その果てに街そのものが大変な事になるワケだが、そこは読んでみてのお楽しみということで。 余談ながら。私個人としては本書を読むのは15年ぶりくらいになる。が、その間色々読書体験にも変遷があり、BLジャンルなども当たり前に読むようになっていたため、久し振りに読んでみると、なんとも主人公と「山猫」の関係がエロチックに感じられた。全身フェロモンの肉食獣系な中年のメンターに翻弄されながら成長する、ハンチクな青年。そりゃあエロいわ。 ということで。人の命が紙のように軽い舞台設定、その舞台設定故に女性が性的に酷い目に遭うシーン(特に扇情性は無い)などの心理的ハードルはあるものの、男女問わずに一度読んでみて欲しいタイトルだと思う。
1投稿日: 2013.10.10
powered by ブクログ船戸与一にしては読みやすいエンタメよりの一冊。ロミオとジュリエットみたいなさ。舞台はブラジルで、お酒が美味しそうで、やたら強い日系人が登場して、たくさん人が死ぬ。そんな大好きな冒険小説。
1投稿日: 2013.09.15
powered by ブクログ暴力がまかり通る状況の世界で、 活躍、暗躍する「日本人」 2・26事件にかかわった、父親。 ブラジルへの移民;そして日系人のトラブル。 インディオの抗争ー独立 ブラジル型、「ロミオ」と「ジュリエット」 ロミオは、危機になれば、簡単にジュリエットを裏切る。
0投稿日: 2013.03.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
はじめて船戸与一作品を読んだ。 山猫がしぶくて格好良かったし、ブラジルの田舎町の 雰囲気もとても良かった。 でもちょっと長いというか、いまいちどこがクライマックスなんだろうかって 言うのがよくわからず、それは最後の闘いのところなんだろうけど。 この山猫の続編も読みたいと思ったが、それは残念。 それから、映画化希望。山猫は三船敏郎で。 今なら、う~ん、やっぱ映画化いらんわ。
0投稿日: 2013.02.28
powered by ブクログ南米ブラジルの呪われた町エクルウに現れた「山猫」と名乗る男と、エクルウの酒場で働く日本人「おれ」の真夏の冒険を描いた傑作です。 山猫がとにかく渋くてかっこいいです。 舟戸作品の主人公の中でもピカイチではないでしょうか。 物語自体は正直特筆すべき点はありませんが、ハードボイルド小説にある渋い主人公にわくわくする、あの感覚を味わうにはとても良い作品だと思います。 お勧め。
0投稿日: 2011.10.10
powered by ブクログブラジルを舞台にした活劇小説 先住民が白人に裏切られ惨殺された地エクルウ… 現在のその街では、二つの豪族が対立し殺し合いを続けていた。 街の住民もほとんどがどちらかの陣営に組していて、双方の私兵が小競り合いを続ける中、 ある日、突然、両家の娘と息子が手を取り合って駆け落ちした。 片方の親から娘の捜索を依頼されたのは山猫(オセロット)とよばれる日本人だった… と、ロミオ&ジュリエットと用心棒を会わせたような展開です。 おもろいっす。 ブラジルにくわしくなるっす。 ピンガ飲みたくなるっす。
0投稿日: 2011.09.25
powered by ブクログ【ネタばれあり】 いや~おもしろかったですね。船戸与一初読でしたが、先入観としては重たい話を書く人かなと勝手に思ってたのですが、なんのなんの、リズミカルな冒険小説であり、主人公「オレ」の成長記でありと、700ページの分量をサラっと読ませてくれて、とても楽しませてもらいました。 特に良かったのが、ダーティヒーロー?である山猫の存在。「オレ」が山猫に惹かれ、成長していく様がとても爽快であり、みずみずしさを与えてくれました。 残念ながら、無敵のヒーロー山猫が死んでしまうところはびっくりしましたが、あれは、彼の育ての親である駒場忠介がそうであったように、良い死に場所、相手を得たからだと思いました。 読書中に船戸作品を10作品ほど入手しました。 これから、船戸ワールドに浸りたいと思います。 船戸与一:初読 読書期間:2009.3.11~.3.31
0投稿日: 2009.10.17
powered by ブクログ正直、女として読むのが辛い場面もあった。 最後も救いはない。 それでこそ『生』かなと。 山猫の生き様に惚れました。
0投稿日: 2009.06.23
powered by ブクログブラジル東北部の町エクルウは、アンドラーデ家とビーステルフェルト家に支配されている。両家はことごとに対立反目し、殺し合いが絶えない。そんな怨念の町に「山猫」こと弓削一徳がふらりと現れた。山猫の動く所、たちまち血しぶきがあがる。謎の山猫の恐るべき正体はいつ明かされる。南米三部作第一弾。 「男なら読め!」私はこの本で船戸氏のファンになりました。 クライマックスにある山猫の宿敵との追跡劇には手に汗を握りました。女性向けではない小説だと思います・・・
0投稿日: 2008.02.28
powered by ブクログ辺境冒険エンターテイメント。 ブラジルの照りつける乾いた太陽の下、百年の抗争を続けてきた町は「山猫」の出現をきっかけに不気味にうねり始める… 読んでて夢中になるあまり、電車を降り過ごしました。
0投稿日: 2006.10.06
powered by ブクログ日本随一の冒険小説家、船戸与一の名を知らしめた代表作の一つ。初期の作品の中ではベストであろう。 彼の作品の中には敵に魅力のあるキャラが数多く出てくること。一方、主人公はぱっとしないことが多いのだが、この作品の主人公、山猫の存在感は圧倒的。 強くクールな男が知りたきゃこの本を紐解け!
0投稿日: 2006.01.23
powered by ブクログ俺の船戸遍歴スタート地点。 「辞書並みに分厚い」と揶揄されるページ数は読者からすれば大歓迎。 何回も読み返した。
0投稿日: 2004.12.22
powered by ブクログ1982年ブラジルの片田舎を舞台に通称山猫といわれている、弓削一徳とともに、ロミオとジュリエットのような、反目する2家の恋人同士を救うため敵と戦う日本人男性の話。 ブラジルの歴史を研究し、しっかりした裏付けがあり、ほとんどドキュメンタリーのように感じられる壮大な物語で読み応えがあり、引き込まれました。
0投稿日: 2004.11.24
