
総合評価
(494件)| 104 | ||
| 178 | ||
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powered by ブクログなんか、凄かった。 とにかく、これ以上ないってくらい「最悪」な状況なのに、さらに悪い方へ悪い方へと、3人の主人公たちの話は転がっていく。 3人の話がどこで交わるのかと期待しながら読み進めるんだけど、なかなか繋がってこない。 それでも、だんだんと繋がりが出てきて、一気に話は交錯し、一つの「最悪」を作り上げる。 面白いのは、多少の不幸はあるものの、あくまで「普通」の範囲にあった主人公たちの日常が、いつのまにか「最悪」の状況に陥ってしまっているところだと思う。 どこで間違えたのか、その決定的なポイントがわからないまま、状況は変わっていく。 例えば、町工場の社長、川谷氏は、設備投資をしようとしていただけだったと思う。 そこに、騒音問題やら内気な従業員といった、ことが加わって、最終的には、銀行強盗の一味になってしまう。 なんか、これだけでみると、全然訳が分からない。 どうってことない一つ一つの「不幸」が大きな「最悪」を招いている様子が、ほんまに面白い。 途中で、工場社長の川谷とちょっとしたチンピラ野村が、不幸比べをするような場面があるけど、一番最悪なのは誰だろう。 川谷や野村の状況は確かに最悪だけど、じゃあ3人目の語り手である、銀行員藤崎みどりは? 確かに彼女は不幸ではあるけど、他の二人に比べると最悪ではないようにも思える。 でも、全てが終わって、心に一番大きなダメージを受けたのも彼女じゃないのかな? そう考えたら、藤崎みどりと、妹のめぐみの姉妹がこの話に登場して、「最悪」な状況を共有する人物の一人になっていることは、なんだか奥が深い気がしてくる。
1投稿日: 2010.11.14
powered by ブクログ人生が転落していき最後には最悪までいきついてしまう。その過程がリアルに書かれていて引き込まれ、2回目にも関わらず時間を忘れて読了。やはり奥田英朗はすごい。
0投稿日: 2010.11.07
powered by ブクログ肌に合うというのだろうか?奥田英朗。 この連休の最初、土曜の夜中、読み始めて読み終わるまで眠気を感じなかった。多分夜中の3時半くらいに読了。文庫で650ページ、本自体を縦に立てられる厚さなのに、である。 鉄工所の社長と銀行員OLとチンピラの物語がそれぞれ別々に進み、最後にものすごい加速度で一つの物語に集束する。3人のそれぞれのストーリーも、それ自体で一つの作品にできるほど面白く、最後も読者の思い通りには進んではくれない。
0投稿日: 2010.10.19
powered by ブクログたたかれっぱなしの中小企業の社長、ヤクザに追われる若者、セクハラを受けた銀行OLの本当に最悪なストーリー。
0投稿日: 2010.09.23
powered by ブクログタイトル通り最悪な展開になる話。なかでも川谷さんは1番運がなかったように感じる。悪いことって重なってしまうね。どんどん最悪な状況に陥っていき、先が気になって一気に読めた。奥田さんの本は読みやすい。 邪魔も読みたい!
0投稿日: 2010.09.14
powered by ブクログ主人公3人の置かれている状況がどんどん悪くなっていく。 かわいそうで、読むのが辛いくらいに胸が締め付けられた。 それでいてどんどん読み進められるから不思議。 結末も嫌な感じではなくて良かった。
0投稿日: 2010.09.12
powered by ブクログ途中のみんなの歯車が狂っていくとこが人事に思えなくて怖かった。息苦しいくらいに思った。ラストはドタバタでちょっと笑えてスッキリした終わりでよかった。
0投稿日: 2010.09.11
powered by ブクログしんどかった。タイトル通り、最も悪い方へと転がって行くのだが…展開は予想できてしまうし、感情移入できる人物がいなかったので。
0投稿日: 2010.09.09
powered by ブクログ「邪魔」に引き続き再読。いやーやっぱりこの人最高です! 大好きな奥田作品の中でも傑作中の傑作。また10年経ったら読もうかな。 新たな気持ちでまたハラハラできると思う。 まるで映画を観ているような臨場感。オムニバススタイルで最後にあっと驚く形でつながるという、タランティーノ方式。銀行強盗ややくざをモチーフにしてるところなんかは「パルプフィクション」や「レザボアドックス」を思い出させる・・・・と思っていたら、解説の池上冬樹氏も同じようなことを言ってるのね。(池上氏は映画にも精通していて、例えに出す映画が興味深い。この小説は群像劇に匹敵すると言って、引き合いに出すのが「マグノリア」「ブギーナイツ」「グランドホテル」その他アルトマン監督映画等々) 下請け鉄工所の社長、川谷氏は騒音問題で近所と揉め、従業員にも恵まれず、機械を新しくしようと融資を申し込むと断られ・・・・お金と人間関係でがけっぷちに追い込まれる。彼のエピソードが一番悲惨。 野村和也はチンピラのような毎日を送っているうちにやくざの逆鱗にふれ、痛い目にあわされたうえに金を作れと強要される。 藤崎みどりは窓口銀行員。上司のセクハラに合い、会社をやめようと思っている矢先に妹と彼(野村和也)が自分の銀行に強盗しにくる。 ざっくりと書いてしまえばなんてことないけど、奥田氏の筆力にかかれば心の描写がうますぎて、どこにでもごろごろいる庶民の虫けらのような心の葛藤が浮き彫りにされる。崖っぷちに立たされたら人はどうなっちゃうんだろうと、目が離せなくなる。 もう最後はしっちゃかめっちゃか、タランティーノの世界です。 奥田さん、今一度「最悪PARTⅡ」を書いてください!!「無理」じゃ満足できません!!
0投稿日: 2010.08.24
powered by ブクログ奥田さんは、大好きな伊良部シリーズの作者さんだし、「東京物語」・「マドンナ」など本当に大好きなんだけど、読むのが実にしんどかった「邪魔」とかもあるので、ちょっと怖かったのだけど、今回はあそこまでひどくなくてホッとしました。 「そんないいもんでもないけど、まあこんなもん」な人生を送っていた人々が、ささいなことをキッカケにどんどんドツボにハマって「最悪」への一途をたどる。 それが、架空の地方都市「ゆめの市」で起こるのだけど、この市の描写が秀逸。 ゆめの市に住む色々な立場の色々な人がどんどんどんどん「最悪」な状況に陥っていって、これ最後どうやって決着つけるんだろう・・と思っていたら、最後にドーーーンッ!!!!と。 もう、文字通り、ドーーーーーーーンッ!と。 はははは。もうこうやって終わらすしかないよね・・・と苦笑するしかないようなラストだけど、いや面白い。 なんか昔、こういうハリウッドの映画があったような・・・。 同じように人生狂っていくという意味では、「ララピポ」も似たような感じだけど、あそこまで下品ではなかったので良かったです。
0投稿日: 2010.08.09
powered by ブクログ苦労の多い町工場の社長(川谷)とセクハラされた銀行のOL(みどり)と下手を踏んだチンピラ(和也)、それぞれが日常で少しずつ負のスパイラルにはまっていくという犯罪小説。 3人が出会ってからは、事態はより最高ではない方向へ進んでいってしまう。 途中、町工場の社長(川谷)がどんどん深みにはまっていく様子は、見ていて「うわ~!」という感じ(読むとわかる)になった。 ラストはどうなることかと思ったが「邪魔」ほどめちゃくちゃな終わり方でもなく、意外と良い読後感が残った。 人って追い詰められると何をするかわからないよな~、人って恐ろしいよね。という感想。
0投稿日: 2010.08.01
powered by ブクログ奥田英朗さんの小説はいつの頃からか 映像化を前提に書かれるようになった気がする そう思わせるほど、頭の中で映像が思い浮かぶ 作者さんの本は結構読んでいるけど毎回雰囲気が違って飽きないです
0投稿日: 2010.07.25
powered by ブクログ「最悪」という言葉は最上級の表現だ。 しかし、この小説の「最悪」に底はない。 一つの嘘を隠すために余計な嘘をついてしまうように、 悪いことはどんどん積み重なり、理不尽に覆いかぶさってくる。 この小説の秀逸な点は、その理不尽さを、「あり得る」リアリティで書いているところだ。妙な説得力がある。怖い。 もう一点、本書は3人の主観が別々に描かれていく。 全く立場の違う3人が、徐々に物語の半径が縮まっていくかのように 接近していく様は見事。 「立場の違う人間同士が、最後に奇妙な接点で・・・」 こういった物語は多数ある。 流行している手法でありながら飽きさせないよう丁寧に書かれている印象を受けた。
0投稿日: 2010.07.23
powered by ブクログ面白い犯罪未満小説。 クライムノベルとして読むと非常に消化不良ですが、その要素が少ないだけに、どこで3人がからみ合うんだろうとワクワクしながら読みました。
0投稿日: 2010.07.17
powered by ブクログ傑作のクライムノベル。奥田英朗の代表作である。とにかくプロットがよく練られており、一本の時間軸に沿いながら、無縁の3人の日常がありありと書かれている。1人1人の話が短編のように少しづつ語られ、気がつくと3人がいつまにか運命共同体となっている。同作者の真夜中のマーチでもそうだが、とにかく終盤の疾走感は読み手をドキドキさせる。文章なのにスピートが備わっているのだ。『最悪』とのタイトルが示すように、読み終わったあと、甘酸っぱくなれるわけでも、爽快な気分が味わえるわけでもないので評価は1落としてある(ハッピーエンドが好きなので)。ただ、内容は秀逸であり、読んで絶対損はしない。
0投稿日: 2010.07.13
powered by ブクログ『このミステリーがすごい!』2000年7位 『吉川英治文学新人賞』第21回(2000年)候補 『週刊文春ミステリーベスト10』1999年9位
0投稿日: 2010.07.10
powered by ブクログにっちもさっちもいかなくなった人たちが銀行で出会い、強盗の逃走に、それぞれのよんどころない事情によりついていく話。 不幸になっていく経過か延々と書かれていて、読んでいて暗くなる。 3つの視点でそれぞれが不幸になってゆき、やがて全員集合になってからは話が早いんだけど、結果として誰一人救われてないような、救われてもいるような、そんな話。
0投稿日: 2010.06.28
powered by ブクログ粗筋(アマゾンから引用) 不況にあえぐ鉄工所社長の川谷は、近隣との軋轢や、取引先の無理な頼みに頭を抱えていた。銀行員のみどりは、家庭の問題やセクハラに悩んでいた。和也は、トルエンを巡ってヤクザに弱みを握られた。無縁だった三人の人生が交差した時、運命は加速度をつけて転がり始める。比類なき犯罪小説、待望の文庫化。
0投稿日: 2010.06.13
powered by ブクログ分厚くて、バッグの中でかさばる…通勤にはきつかったけど、面白かったかな。ただ題名どおり、最悪な展開だなぁと思ったけど…ぎりぎり加減が絶妙。妹が一番かわいそうなのがちょっと残念。
0投稿日: 2010.06.11
powered by ブクログ堅い本を読んだ後にスカッとしたものが読みたくて一気に読んだ。 群像劇の形式で次へ次へと惹き込ませる卓逸した文章力が素晴しい。良く出来た小説だと思います。万人におススメできる本。
0投稿日: 2010.06.09
powered by ブクログタイトルのとおり、「最悪」なことがどんどん起こる。読んでいて重い気持ちになれる。1つの判断ミスが次の判断ミスを引き起こし、どんどん最悪な方向へとつながっていく感はうまいと思う。 奥田英朗さんの作品はもっと軽いかと思っていたので、★3つにしました。ストーリ展開はテンポよく面白いです。
0投稿日: 2010.05.09
powered by ブクログ登場人物が人生の歯車が逆回転したみたいに転がり落ちて行く あんまり気持ちよい話じゃなかった 何でこんな本書いたんだろう?
0投稿日: 2010.05.08
powered by ブクログ4月14日~4月20日 不況にあえぐ鉄工所社長の川谷は、近隣との軋轢や、取引先の無理な頼みに頭を抱えていた。銀行員のみどりは、家庭の問題やセクハラに悩んでいた。和也は、トルエンを巡ってヤクザに弱みを握られた。無縁だった三人の人生が交差した時、運命は加速度をつけて転がり始める。比類なき犯罪小説、待望の文庫化。
0投稿日: 2010.04.25
powered by ブクログミステリーに分類されているらしいけど、謎らしい謎はありません。この小説の売りはディティール。一つ一つの細かなエピソードが、人物像を確かなものとしていく。面白いプロットを期待すると、痛い目に遭うかも。
0投稿日: 2010.04.25
powered by ブクログ2010年15冊目。ネタバレ注意。 あまり犯罪小説というジャンルは読まないのだが、某氏がインターネットで薦めていたので読んでみた。 鉄工所を経営する川谷、銀行員のみどり、不良の野村の三人の物語が交代に書かれており、最初は全く接点の無い三人それぞれのストーリーが負の連鎖によって段々と交差していく様子はたまらない。 また、三人それぞれが様々な事情によって追い詰められて行く、そして自然とおかしくなって行くのもスンナリと入ることができた。 結末はタイトル通り最悪なのだが、完全なバッドエンドではなく、多少救いが用意されているのも読者の気持ちを沈めずに良いと思った。 個人的には川谷が一番最悪だなと思う。 家族が事実上分裂してしまい、長年積み上げた鉄工所も潰れてしまい、マスク無しでは外出出来なくなった。 最初の印象が真面目でおとなしい経営者で自分が一番感情しやすかったので、思わず一緒に腹が立ってしまった。 気付いたら引き込まれてる、この本は「最高」。
0投稿日: 2010.04.11
powered by ブクログ一気に読んでしまった。 町工場、銀行、若者など関係なさそうで関係してくる上に「最悪」なんだ。 川谷さん、もっとしっかりしてよっ! とか、和也、考え方と行動が安直スギ!!!って イライラしながら、でもハラハラながら読んでしまった。 長いけど飽きずに読めた。
0投稿日: 2010.04.02
powered by ブクログ表題からして最悪の展開になることはわかる。問題はどれだけ最悪なのかということだ。最悪さ加減で読者もちょっとだけストレス発散できるのだ。また行き過ぎると、嫌悪感で読まなければよかったと悔やむことになる。作者はその辺のさじ加減がむずかしい。 日常から狂気へといえば村上龍『歌謡大全集』なんかはどうだろう、『最悪』とあきらかに違うのは、その振り切り方だ。思いっきりがいい。詳細でページを割くよりも、もう少し派手な展開を期待した。ありえない話だが最悪ありえるとしたならば、より過激な内容がわたしは好みだ。
0投稿日: 2010.04.02
powered by ブクログ町工場の社長、女子銀行員、ヤンキー(?)の少年の人生が悪い方にばっかり転びまくって、それに翻弄されて、最後にはその3人の人生が絡まりあってまさに「最悪」の事態に・・・「ああ、、なんでそんなに悪いことばっかりおきてるの・・なんでそんなにテンパって対応しちゃうの・・あ〜あ・・・」という感じでかわいそうになる。
0投稿日: 2010.03.20
powered by ブクログ鉄工所の川谷さんは、きっと人の良いおじさんなんだろう。 銀行窓口のみどりさんも、ごく普通だが真面目なお嬢さんなんだろう。 チンピラの和也みたいなのも、町にはいっぱい居るだろう。 なんで、こんなストーリーに陥ってしまったんだろう。ちょっと悪いとしたら、一也がトルエンを盗んだ処か、このあと、雪だるま式にひどい話になってしまう。 人間万事塞翁が馬と言いたいところだが、彼らが報われることはあるのだろうか。
0投稿日: 2010.03.14
powered by ブクログこういう悪循環の話は読んでいてツライ。特に川谷の話は、生々しくて痛々しくて仕方がなかった。雪だるま式に増えていく借金、見込みがあった仕事や融資の約束のご破算、近所からのクレーム・・小さな町工場の責任者が抱えるプレッシャーやストレスは、気楽に読んではいられない。途中からは川谷が救われるなら、少しでも楽になれるならそれでいい、と思うように読むようになった。もう気軽に「最悪~」なんて言えない。本当の最悪の状況をなめるなってかんじ。鬱々とした気分のまま、晴れやかな最後を迎えるわけではないけれど、読み終わったときの安堵感はハンパない。もう読まなけなくていいんだ、と安心してしまった。
0投稿日: 2010.02.27
powered by ブクログそもそも「最悪」って何だろう?どんな状況だろう?人々は日常よく口にする言葉であるが、実際に最悪な状況に追い込まれてくるとそんな言葉は簡単に出て来ない! 『東京物語』がかなり面白かったので、分厚い長編『最悪』に手を出した。もう最初っから最後まで引き込まれっぱなしである。「おいおい!その選択は間違ってるだろう?」とか「自分ならそうはしない」と思っていても、人間、追い詰めらたらどうなるかわかったもんじゃないということが痛く伝わってくる。精神的圧迫感というものは人それぞれ違うものであろうが、その本人はそこが究極の押し迫った状態なのである。人生ちょっとしたことでいくらでも狂ってしまうということがよくわかる。 奥田英朗の何がすごいって、人物にしても状況にしてもディテールの描き方が非常に優れているのである。文字を読んでいて、その場面場面が容易に想像できる。文字を読みながらに、その映像が自然と脳に流れ込んでくるのである。全く関係のなかった人間や事柄がいつの間にか絡み合って行くというストーリーの作品は他にも多々あると思うのだが、奥田英朗ほどの描写力に優れた作家はそうはいないだろう。究極のリアルさが読むものの気分を昂揚させるのである。この作品を『パルプ・フィクション』を撮った頃のタランティーノか、それぐらいセンスのある監督に映画化してもらいたい。 「本当に」という言葉をあまり使いたくはないのであるが、奥田英朗作品は、本当に面白い。『東京物語』と、この『最悪』で自分は完全にやられてしまった。奥田英朗作品の魅力に嵌ってしまうこの状況は、果たして「最悪」であろうか。タイトルは「最悪」だが、「最高」に面白い作品。是非とも多くの読者に読んでもらいたいものである。
0投稿日: 2010.02.11
powered by ブクログ読んでいて、タイトル通り、 最悪 を体験出来た。 非現実的な話なのに、感情移入しやすいのかまるで自分がその話の中にいるように感じる。チンピラ、OL、工場経営者の3視点。あとがきでは群像劇、と書いてあったが、複数の登場人物の視点から話が進むカタチって話や感情を把握しやすい。 暗い心境が続くのに、話(事)には勢いがあり、非現実的な事件なのに現実見を感じるので、スラっと読めた。
0投稿日: 2010.02.08
powered by ブクログ借金や家庭問題などそれぞれの不幸な境遇の4人が、さらに次々と不幸が降りかかりどん底に落ちていくタイトル通り「最悪」な目に遭う話。 作中ずぅ~っと最悪です。
0投稿日: 2010.02.07
powered by ブクログ色んなことが少しずつうまくいかなくなって、やがて大きな事件へ。 そのもどかしさとスリルがたまらない。 人はこうして犯罪に手を染めるのかもしれない。 町工場のおっさんに感情移入して、悔しさのあまり泣いた。笑
0投稿日: 2010.02.01
powered by ブクログタイトルに惹かれて新年一冊目に選んだけど。 読んでいて気が滅入った。 でも続きが気になった。 終わり方は◎
0投稿日: 2010.01.24
powered by ブクログ最初は普通だったのに、だんだんと状況が苦しくなっていき、最終的に犯罪をしてしまう本です。 4人の人が交錯していくのがはらはらしました。
0投稿日: 2010.01.18
powered by ブクログ最悪でした。切なくなるくらい。 でも希望を残してくれたのが救いでした。 たたみかけるような迫力で描かれる3人。どうなるの?どうなるの?と思ううちに一気に読みました。 小説はやはりおもしろいです。
0投稿日: 2010.01.12
powered by ブクログ600ページ越えのどんより小説。 何ともいえないような最悪な人生展開の3人をめぐるあられもない姿。 読んでて微塵もハッピーにはなりませんが、自分自身の気持ちが落ち込んでいたりすると、いや俺もまだいけるんじゃないか?という気にはさせてくれる。 でもここまで最悪な人生って本当にあったらそれこそ最悪だと思う。
0投稿日: 2010.01.10
powered by ブクログ長編 初めはそうでもない雰囲気も出していたが やっぱり予感どおり 話はどんどん行き詰まりの方に疾走していって みんな救いよう無くて それでもエンターテイメントを忘れていないところまで すべてが悲しく胸がキュッとした まさに“最悪” 読んで良かった
0投稿日: 2010.01.10
powered by ブクログなにか良い本ある?と聞かれたらまずこの本をお薦めしてます。 正に最悪。これほどページを捲るのが苦痛だった本は後にも先にもない。とくに鉄工所の社長が底へ落ちていく過程が苦しくて苦しくて、近隣との騒音問題と経営の危機に挟まれて悪い方へ転がるのがわかりながらもその行動をせざるをえないもどかしさ。 この本は「面白かった!!」と言える本ではないが、心に強く残る一冊です。
0投稿日: 2010.01.07
powered by ブクログ奥田英朗「最悪」 三人の主人公がそれぞれ事情を抱え生活していたものが、後半一気に一つになるもの凄いスピード感のあるストーリー。 どれもこれも身につまされる事ばかりで、読んでいるこちらも胸が痛くなってハラハラしてしまいます。三人それぞれが読んでいる人のどれかにあてはまって、感情移入しやすいのがミソだと思いました。それぞれ人間の弱さや醜さを最大限に発揮していて、自分の内なるものを白日にさらしたような居心地の悪さを感じながら読むという、ちょっと特殊な感覚でした。 しかし、この三つのストーリーがよく一つにまとまったものだと、全く感心します。また、ストーリーが一つになった後、結末までの流れもすごい。 とてもリアルで臨場感があり、最近珍しく興奮した一冊でした。
0投稿日: 2010.01.07
powered by ブクログ三日で読み終わった。 どんどん外堀が埋められていって、救いがないかんじだったから早く読まなきゃって思った。 終盤まで「この人は何を主張したいんだろう」と思ってたから、ラストに収斂がみえてきたときはホッとした(笑) 「邪魔」もそうだったけど、退屈な日常を懐かしむっていうのがベースにあるんだなぁと思った。
0投稿日: 2010.01.02
powered by ブクログじわじわ追い込まれていく過程がていねいに描かれてよかった。クライマックスは笑えた。短編よりも長編をたくさん書いてほしい。
0投稿日: 2009.12.03
powered by ブクログ不況にあえぐ鉄工所社長の川谷は、近隣との軋轢や、取引先の無理な頼みに頭を抱えていた。銀行員のみどりは、家庭の問題やセクハラに悩んでいた。和也は、トルエンを巡ってヤクザに弱みを握られた。無縁だった三人の人生が交差した時、運命は加速度をつけて転がり始める。比類なき犯罪小説、待望の文庫化 これはやばい!この本の紹介「運命は加速度をつけて転がり始める」という言葉がピッタリ。俺は追い込まれたらこんな行動をとってしまうかもなと思わせる作品。
0投稿日: 2009.11.29
powered by ブクログ映画を観ているようにグイグイ引っ張られ、あっという間に読み終えました。 奥田氏の人物描写はスゴイです。 登場人物たちはみな「最悪」の事態に陥ってゆきます、最悪なんですが、おかしくて笑えます。
0投稿日: 2009.11.23
powered by ブクログ人がどんどん転落していく様が気持ちよい(?)。上手いなぁ、、。「邪魔」と合わせて、一気読みできてしまう本。
0投稿日: 2009.11.15
powered by ブクログ不況にあえぐ鉄工所社長の川谷は、近隣との軋轢や、取引先の無理な頼みに頭を抱えていた。銀行員のみどりは、家庭の問題やセクハラに悩んでいた。和也は、トルエンを巡ってヤクザに弱みを握られた。無縁だった三人の人生が交差した時、運命は加速度をつけて転がり始める。比類なき犯罪小説。 文学作品としては素晴らしいかもしれないが、暗い話は新聞の一面で十分だ!ってかしこも言ってたし俺もそう思うから、★2つで。 各登場人物の心情変化の捉え方がうまい!それに加え、テンポよくリンクしていくところが読む者を楽しませる。読んだ後、自分も追い詰められたらやるかもなと思ってしまう。 ★5つで。
0投稿日: 2009.11.09
powered by ブクログ小さな鉄工所を経営するおじさんと、銀行に勤めるOLと、チンピラっぽいプーの若者が、それぞれの事情で徐々に転落していく。ほんとに、みんな見事に最悪になってしまいました。それまでの過程が、なんかジワジワと、知らず知らずのうちに堕ちていくかんじで、なんともリアルです。で、主要登場人物が終わり近くでめぐり合い、それで一気に良い感じで終わらせるのかと思いきや、最後の最後まで落ち着かせないし・・・。なんとも細やかな心遣いで最悪にしてくれています。欲を言えば、クライマックスがもうちょい盛り上がってほしかったなー、と。・・・・・ありゃ、気がつけば今年の100冊目だ。
0投稿日: 2009.11.07
powered by ブクログ不況にあえぐ鉄工所社長の川谷は、近隣との軋轢や、取引先の無理な頼みに頭を抱えていた。銀行員のみどりは、家庭の問題やセクハラに悩んでいた。和也は、トルエンを巡ってヤクザに弱みを握られた。無縁だった三人の人生が交差した時、運命は加速度をつけて転がり始める。(裏表紙から一部引用) うーん、面白かった! 「邪魔」もよかったけど「最悪」もよかった。こりゃ「無理」も読むしかない! 続きが気になって一日で全部読んじゃいました。 人間や社会の汚い部分を容赦なく書いてくれる奥田さんが大好きです。 セクハラがあっても被害者のことなんかお構いなしにもみ消そうとする会社。 市役所の役人のどっち着かずの態度。 なんでも法律に基づいて合理的に解決しようとするインテリ。 友達に同情しつつも、自分の楽しみが最優先の友人。 窮状に置かれたら結局自分のことしか考えられない人間。 奥田さんのこういう人間描写、すごく好きです。 読みながら「おいおい」と思うものの、自分も同じような状況に置かれたらこうなるのかな?と想像を廻らしたりしてます。 それから、奥田さんどんなけヤクザを研究してるんでしょう・・・ 絶対ヤクザが出てきますねwヤクザ怖い>< 話の途中で何度「最悪だ・・・」と思ったことか。 でもラストは「最悪」ではなかったです。 とってもオススメの一冊。 「無理」読みたいなあ。
0投稿日: 2009.10.21
powered by ブクログ群像劇。最悪な環境に埋め込まれている複数の人間が絡み合い、心理の複雑さや内面の隆起に寄り添うように物語が動いていく。 同じ場面を複数の人物が語り直していく映画的な手法が効果的に使われている。
0投稿日: 2009.10.03
powered by ブクログ人間交差点! この5文字が脳内にデカデカと張り出された。インパクトのある本である。 日本だけでも一億以上の人間がいるのだ。本作のように、それぞれの不幸が複雑に絡まり合うこともあるのだろう。 その場面だけを切り取ると狂っているとしか思えない他人の行動も、一から整理してみれば「仕方のないこと」「やむにやまれぬ事情」と説明がつくのかも知れない。 きっと、世の中には狂人なんて居ないのだろう。 それぞれがそれぞれの生業を守るためにしたことが、悪意のバタフライ効果を生んでいるのだ。 みんながみんな、真っ当に生きているのでは無いだろうが、少なくとも生きようともがいている。 そんなことをぼんやりと考えていたら、何にイラついているのか分からない自動車学校の教官も、滑稽に見えてくるから不思議なもんだな。と思った。
0投稿日: 2009.09.20
powered by ブクログ四人それぞれの話が一本の最悪な話につながっていく、残念な感じがハラハラできました。 伊良部先生シリーズしか読んだこと無いので新鮮でした。
0投稿日: 2009.09.20
powered by ブクログ途中、読み進めるのが厭になる位最悪だったのに最後普通。 確かに大体のことは収まるところに収まるようになってるけど、この話はそうであってほしくなかったような。
0投稿日: 2009.08.20
powered by ブクログ2009/08/17 「とことんツいてない三人」 どん底の人々の激烈な人生を描いた作品。 話は長いがテンポがよくすいすい読める。
0投稿日: 2009.08.17
powered by ブクログ2009年7月25日読了@Grand Summitのサンドイッチ店 事件が起こるまでの前半、もう辛くなる話ばかりで、まさに最悪。 ここまでイヤな話がよく書けるものだと感心。結末は安心。
0投稿日: 2009.07.25
powered by ブクログお先まっ暗、出口なし それでも続く人生か 小さなつまずきが地獄の入り口。転がりおちる男女の行きつく先は? 鉄工所で働くお父さんに・・・・ なんか本当にうっわ!最悪な感じです(´;ω;`) パチンコ青年も何回も騙されるし殴られるし セクハラOLも妹が強盗だしセクハラもみ消されるし 鉄工場のお父さんなんか転げ落ちすぎでしょう!!!! ((( ⊂⌒~⊃。Д。)⊃
0投稿日: 2009.07.23
powered by ブクログ川崎の町工場の社長。騒音問題と、娘の進学、親会社とのストレス、だめな従業員、貸し渋りに悩んでいる。 銀行OL。つまらない仕事、ぐれた血のつながっていない妹、それを心配する母、上司にセクハラされた事件、に悩んでいる。 だめ男。いきがってたらどつぼにはまって、やくざにおいこまれてどうやって金を作ろうか、と悩んでいる。 三人の思惑がひとつの銀行で重なった時に、3つの物語がシンクロして動き始めるはなし。 おもしろいけど長い。
0投稿日: 2009.07.17
powered by ブクログ最悪な運?の人たちが絡み合って、最悪のことが起こって、、、 最悪の結末? 人生、ひとつ間違うとこうなるのかなぁ。。(笑
0投稿日: 2009.07.05
powered by ブクログ図書館。 群像劇…なのかな? 分厚いけれど一気に読めました。 銀行OL、もちょっと掘り下げてほしかったような、 でも、これで良かったような。
0投稿日: 2009.06.24
powered by ブクログ不況にあおられる鉄工所社長の川谷。 銀行員のみどりは、家庭の問題やセクハラに悩んでいる銀行員のみどり。 トルエンを巡ってヤクザに弱みを握られた和也。 無縁だった三人の人生が交差しはじめて、最悪なことがどんどん起こるという物語です。 ちいさな嘘がどんどん膨らんで、最悪なことがもっと最悪なほうへ転がっていってしまいます。 出てる人物がすごくリアルで人ごととは思えないくらいでした。 こうゆうことってあるよなぁっていうのが多かったです。 次の展開が気になってどんどん読んでしまう本です。
0投稿日: 2009.06.11
powered by ブクログ奥田作品のアナザーサイド。 「爽快なスピード感」とは正反対の 「やり場のないスピード感」で貫かれた一冊。 読み出したら止まらない。寝不足注意!!
0投稿日: 2009.06.06
powered by ブクログ作品の最後に池上冬樹さんが解説において 「本書は必読の傑作であり現代のエンターテインメントの可能性を知りたければ、まず本書を読むべきであろう」 とまで、書いておられるのですが・・・ たしかに、3人の登場人物の描写はとてもリアルで、彼ら置かれている身の上も本当にありそうな地味な(?)感じで、 その人生が一気に転がり始めるまでの過程はとても興味深いです・・・ちょっと、地味すぎるという気もいたしますが。 事件が発生してからは、なんとなく「そんなわけないっしょ!」と突っ込みをいれたくなるような展開で、 最後も「こうやって収めちゃうの?」という物足りなさが。 死人がでないところは、おめでたいのですけれど(?) 個人的に、和也がヤクザさんにリンチにあったりする、暴力シーンが多いのでちょっと嫌です。 (人が殺され、謎解きをする推理小説は好きなくせに!) それなりに、面白かったようなつまらなかったようなところもあるのですが、なんとなく読後感がよくなかったなあ。
0投稿日: 2009.06.05
powered by ブクログ題名通り、この本に出てくる人達は最悪の状況におちいっていきます。特に可哀相だと思ったのは下請け工場の社長の川谷さん。下請けの大変さが身に染みた。自分が働いてた時、工場に対してかなり値切ってたけど、値切ることが大事だと思ってた自分が恥ずかしい。読んでてどんどん悪い方向へ向かっていくのだけど、ずっと弱いだけではなく最後はたくましく、そして最後の最後は家族や周りの人が見放さずいてくれて救われた。奥田英朗の本は弱者の話が多いけど、最後は明るく前向きに終わるので好きです。
0投稿日: 2009.06.04
powered by ブクログたしかに「最悪」な話だった。 何度でもタカヤにだまされる和也にはあきれるし、みどりのセクハラをもみ消した銀行の上層部にも腹が立つし、信次郎の融資話を簡単にけおとした高梨にもイラついた。 だけど人間、落ちる時は簡単に落ちてしまうんだなぁと考えさせられた。 意外と展開が遅くて、どこで3人が交差するんだろうと思ったけど、それぞれの人間模様がバラエティにとんでいたので、飽きることはなかった。 でもちょっと、3人の交差の仕方が唐突というか、安易かな?という感じもした。 そして、最悪なストーリーの割には最後が意外とすがすがしかったので、「最悪」な印象はそこまで残らなかった。
0投稿日: 2009.05.23
powered by ブクログバブル景気でも地道にコツコツと働いて不況の中町工場を維持してきた川谷鉄工所の社長・谷川信次郎。 妻と二人の子供を持ち、いつものように仕事をしていた。 長年この町で工場を持っていたが、ある日近くでマンションが建ちその住人から工場から出る音がうるさいと苦情が来た。 納品に遅れないように残業をしたり日曜日でも仕事をしてたのだが、その残業や日曜日に仕事をしないで欲しいと訴えてきたのだった。 そんな中、得意先の工場の社員からある大きな機械を入れないかと持ちかけられた。 機械を入れると今までよりよい仕事を貰えて利益になるのだが、そのためには銀行から融資を受けなければならない。 その社員は、銀行を紹介すると言ってきた・・・。 銀行で働いてる藤崎みどりは、受付で仕事をしていた。 妹は、頻繁に家にいなく仕事にも就かずにフラフラしていた。 ある日、銀行の行事で御殿場までキャンプに行った。 各支店の銀行員が勢ぞろいしたキャンプで、夜はお酒を飲んで盛り上がっていた。 みどりは、お酒を飲みすぎ気分が悪くなって人がいない森の方に行って吐く。 その時支店長が、現れ介抱をするように見せて胸を揉みだす。 そこに支店の社員が来て助かったのだが・・・。 みどりは、家庭の問題に加えてセクハラで悩むようなった・・・。 野村和也は、働いてもすぐに辞めてしまって今は、パチンコと恐喝で生活をしていた。 前にやくざの知り合いに盗んだトルエンの缶が以外とお金になったのでまたやりたいな〜と考えていた。 そこで、やくざの知り合いにトルエンを盗む事を一緒にやろうと持ちかける。 実行して盗んだのはいいのだが、その事でやくざに弱みを握られる。 三人の運命は、加速度を付け転がり始める。 そして無縁だった三人の人生が交差した時・・・・。 追い詰められていく三人を描いた犯罪小説です。 これは、面白かったです。 テンポもよく追い詰められていく三人の格闘がいいです。
0投稿日: 2009.05.17
powered by ブクログ転がって落ちるってのはこんなもんか… ちょっと話が極端なところもあるけど、 鉄工所の経営者の状況はリアルに感じた 最終的にはなるようになるって終わり方やったけど、 まあとりあえず無事でよかった 普通に人生を送るってのは難しいんやなぁ
0投稿日: 2009.05.14
powered by ブクログ二次下請けの鉄工所の社長、新次郎。近所からは土日に静かにしてくれと言われ。文句を言った男に切れてしまい、訴えられた。 都銀からの借り入れを紹介され新しい設備を購入させられるも、手数料をくすねる為の手伝いをさせられていた。 都銀が突然、貸さないと言ってきたので切れる。そこに銀行強盗がやってきた。女は行員の妹。行員が脅されて、自分の預金を渡そうとしてので切れる 強盗の脱出を助け、500万円を置いてある場所を教える。姉の行員も逃走車に乗ってくる、妹は家出をしていた。 姉は支店長からセクハラを受けていた。やめるつもりだった。上司に相談すると左遷の仕返しに利用されていた。 強盗の男、野村はやくざに脅され、今週中に600万円用意しろと言われていた。 トルエンを缶を仲間と盗み、さばこうとしていたのがヤクザにばれていた。 相棒とPC中古買取店の金庫を盗んで、500万円はすぐ用意できた。しかし、仲間が失踪。拷問されたあげく、金を用意しろといわれる。 途方に暮れていると自分に恐喝してくる奴がいたので、逆に脅す。それを見ていた行員の妹がつくてくる。ターゲットの銀行を姉の銀行に選んだ。 強盗に前にパチンコ屋で知り合った女の通帳を盗もうとしたのを見つかり、殴ってしまった。 4人でセクハラされた保養所に逃げる。若い男の携帯がなり、逃げた仲間が場所に聞いてきた。平謝りされて、場所を教える。 ヤクザがやってきた。拳銃を向けてくるが、社長が助ける。警察がやってきてヤクザは逮捕。社長は保釈金をつんで隣の会社の社員になる。 若い男は銀行強盗に罪で服役中。 姉は最初、銀行幹部から手厚い言葉をかけられたが、妹が強盗一味と知った瞬間に銀行イメージアップを気にしだした幹部に無視される 銀行は退職。妹は一ヶ月で家裁から帰ってきた。 野村は刑務所で「ヤクザにむいている」と言われるが、「関西弁をしゃべる奴は信じない」
0投稿日: 2009.05.14
powered by ブクログ色々な意味でいわゆる「負け組」と言われる人々が巻き起こす犯罪小説。 登場人物の救われなさに気分が重くなるが、バラバラに過ごす人々が、 点から線へとつながっていく展開は、お見事。 ちょっと長いですが…。
0投稿日: 2009.05.11
powered by ブクログタイトル通り最悪としか言えない1冊。 映画を見ているかのようなテンポ良い展開は圧巻です。 鉄工所社長も銀行員もチンピラも関係なさそうに見えて。 それぞれの偶然が交差した時、一気に加速していきます。 関係なさそうな登場人物たちが最悪へ向かって落ちていく。 悲惨な状況であっても、その重さを感じさせません。 人間の業とか欲とか見たくないものを突きつけられても。 意外と人間は強くできているのだなと思いました。 人を殺したりする残虐な描写は一切ありませんが。 読み進めていくうちに気分は下がっていきます。 それでも、どんな状況でも最後には何とかなるものだと。 思わせてくれるラストに救われました。
0投稿日: 2009.05.08
powered by ブクログ鉄工所経営中年男性、チンピラ、女子行員の3人が主人公の、 クライムノベル。 これまで関わり無かった3人の人生が、最後の方でとある事件を きっかけに絡まります。 よくあるドタバタ群像劇?ですが、人物描写と心理描写がうまくて ついつい引き込まれます。 最後は結構ご都合主義かな?? でも、十分面白かったです♪
0投稿日: 2009.04.30
powered by ブクログ-自分が男ならきっと「いつか殺してやる」と思うだろう。それとも銀行マンというのは、そういう屈辱感が麻痺しているのだろうか- 銀行マンや外資系商社に勤める男、下請けを利用して設けようとする大企業の中間管理職など、中途半端にお金と権力を持っている人々の「いけてない」ぶりがリアルでいい。弱者(女、老人、若者、下請け、一般職、隠居、無学)にしわ寄せがきて事態はどんどん最悪な状態になっていくにつれ感情移入してしまう。世の中のカラクリ勉強にいいかも。
0投稿日: 2009.04.27
powered by ブクログ最後200ページでようやくおもしろくなった。 なんていうか出てくる登場人物が馬鹿すぎて。 そのへんの人物造形が甘い。抜けがなくて不自然。 「ララピポ」のほうができがよい。
0投稿日: 2009.04.04
powered by ブクログほんとに最悪でした。 小さな判断ミスが重なって、取り返しのつかないところまで追い詰められるということがよくわかりました。
0投稿日: 2009.02.27
powered by ブクログページの割に早く読めたので、中だるみもなく面白かったんだろうけど 途中みんなが不幸すぎて読んでるのが苦しくなる。。。 とくに町工場のおじさんの話がしんどすぎ★ あと、最後に絡むと思ってた人が全く絡まなかったりして 何の為に登場したのか不思議だなー、と。 2009/2/10読了
0投稿日: 2009.02.13
powered by ブクログ途中で読んでいられなくなるくらい「最悪」続きの登場人物たち・・・。どれも心臓に悪くて逃げ出したくなる状況。それでも最後はそれなりに落ち着く。嵐が去った後のように。普通の生活のなんという幸せ。
0投稿日: 2009.01.29
powered by ブクログ3人の伏線が重なったとき、複雑に絡んだ糸が一気にほどける! OLとヤンキー、町工場の社長という3人が織りなす群像小説。 静から動へ変わる様は、読む者を虜にします。 ただ、脱帽。
0投稿日: 2009.01.26
powered by ブクログ不況にあえぐ鉄工所社長の川谷は、近隣との軋轢や、 取引先の無理な頼みに頭を抱えていた。 銀行員のみどりは、家庭の問題やセクハラに悩んでいた。 和也は、トルエンを巡ってヤクザに弱みを握られた。 無縁だった三人の人生が交差した時、運命は加速度をつけて転がり始める。 比類なき犯罪小説。 「最悪」というタイトルはダテではない。 まさに墜ちるところまで墜ちていく小説だ。 息もつかせぬ展開で「最悪」の状態に転げ落ちていく。 登場人物たちの心の動きが手に取るようにわかる。 超一級のクライムノベルである。 後半、別々に語られていた登場人物たちが絡まり合っていくのだが、 むしろ面白いのはそこに至るまでの前半だろう。 分厚い本だけれど、長さは全く感じない。 まさにジェットコースターノベル。
0投稿日: 2009.01.22
powered by ブクログ本当に、最悪!! 奥田英朗の本はどれもこれも面白いけど、 わたしはなぜか「最悪」と「邪魔」が一番好きです。
0投稿日: 2009.01.13
powered by ブクログあまりの最悪ぶりに、途中で読むのをやめようかと思った。少し飛ばしながら読んだら、やっとメンバーが揃って転がりだした。ここまでが長い。2009/1/11 読了。
0投稿日: 2009.01.12
powered by ブクログ不況にあえぐ鉄工所社長の川谷は、近隣との軋轢や取引先の無理な頼みに頭を抱えていた。銀行員のみどりは、家庭の問題やセクハラに悩んでいた。和也はトルエンを巡ってヤクザに弱みを握られた。無縁だった3人の人生が交差した時、運命は加速度をつけて転がり始める。 +++++++++++++++++++++++++++ 3人がどう出会って、そして結末はどう締めくくられるのか…全く先が読めない…だからこそ、物語に引き込まれる。本当にスゴイ!それにしても…登場人物の身に起こることは最悪なことばかり。。648ページ、たぶん9割が最悪。09.1.11読了
0投稿日: 2009.01.11
powered by ブクログ構成や展開はさすがです。 ただ、登場人物達が窮地に陥っていく様がリアルすぎて、途中ホンマに読んでてしんどくなってしまいました。 それだけ描写がうまいって事なのですけどね〜。
0投稿日: 2008.12.22
powered by ブクログ11月25日読了。「このミステリーがすごい!」2000年度の第7位の作品。零細工場の経営者・女子行員・パチンコで食いつなぐチンピラたちが、平凡な人生の中でじりじりと追い詰められ、たどり着く結末は・・・?読んでいてじわじわと胃に重いものがたまっていくような、イヤだけど目が離せない緊張感を持った作品。実に面白い!「犯罪はするもんじゃないな・ヤクザには関わるもんじゃないな」とは思うが、真面目に生きていても人生どう転ぶか分からんもんだな・・・。
0投稿日: 2008.11.25
powered by ブクログ奥田英朗は様々なスタイルの小説が描ける作家なのだと思う。正直投げ出してしまった作品もある。但しこれは本物。 手抜きがない!ドライブ感がある! どうしようもない手詰まりを感じたとき、ひとは何を考え、どう行動するのか、是非目の当たりにして欲しい。
0投稿日: 2008.11.03
powered by ブクログ上下巻分けておくれ〜ってぐらい分厚かったですが、読んでみると長さを感じませんでした。 同じ町で生活する、年齢も性別もバラバラの最悪な人達が、少しづつ近くなっていき最後がなんじゃこりゃぁって感じにつながります。 器用に生きるのってほんとにむずかしい。贅沢したいわけじゃない。特別いい思いしたいわけじゃない、普通に普通の暮らしするのって大変。 にっちもさっちもいかなくなった奴らの行動。アクションあり、サスペンスあり、後半休まず読み終えました。
0投稿日: 2008.11.02
powered by ブクログ★あらすじ★ お先まっ暗、出口なし それでも続く人生か 小さなつまずきが地獄の入り口。転がりおちる男女の行きつく先は? 無縁の3人の人生が交差していくまでの、それぞれの物語。 運命は加速度をつけて転がり始める・・・ この先どうなるのって気になって、最後まで一気に読んでました。
0投稿日: 2008.10.30
powered by ブクログ犯罪小説というよりパニック系・群像劇。ただ、すごいところは、あとがきにも書いてある通り、これが事件ありき・ストーリーありきではなく、、3人の元々全く関係ない主人公のそれぞれをうまく描ききってその上に事件をのせているというところ。チンピラまがいの野村にはあまり同情できないが、川谷社長に降りかかる災難の数々には同じ社会人としてとってもかわいそうになる。しかしながら、ただ「最悪」になるだけでなく、奥田英郎独特の人間表現のうまさの上にスピード感あふれ絶妙に絡み合うストーリーが乗っかってるので飽きることもなく、またそこまで後味も悪くない。 総評としてはかなりいい作品だと思う。
0投稿日: 2008.10.16
powered by ブクログ最初は普通の生活を描きすぎて なかなか読む手がすすまなかったけど、 途中の展開がとても面白くて、 中盤から終わりまで一気に読んでしまったかんじ。 よくできた本だなーとおもった。 最後はいまいちだったけど。 でもおもしろかった
0投稿日: 2008.09.27
powered by ブクログスゴイ!の一言に尽きる 読んでいるこっちまで気持ちがよどむ前半部分から 爽快さまで感じられる後半部分への展開は秀逸
0投稿日: 2008.08.30
powered by ブクログ登場人物がどんどん堕ちていく姿がしっかり書かれていて面白かったです。 3人がそろった時は「やっとそろった!」と思いました。
0投稿日: 2008.08.19
powered by ブクログなんとも、釈然としない読後感。人間ここまでおかれた状況に流されるものかどうか。流れる展開、(一部)リアルな設定など、600ページの長さをあまり感じさせない内容ではありますが、「おもしろかった」というよりは、「そうなりましたか」と、結末のあっけなさが妙な感じを増幅させている気がします。再読はしないなあ。
0投稿日: 2008.07.30
powered by ブクログこういうのを傑作と呼ぶのだろうか。 とにかく、面白過ぎた。 中盤からは、展開のテンポの良さ・ジェットコースターの様に落ちていく人生模様から、次のページをめくる手を止められなかった。 町工場の社長は、日々納品に追われ忙しい毎日。 そこに、近隣住民からの騒音問題での苦情を突きつけられたり、設備投資のための融資トラブル、娘の進学、使えない従業員など、様々な「悪い事」が積み重なっていく。 チンピラの兄ちゃんは、毎日パチンコに明け暮れて途方も無い日々。資金調達のためにヤクザと組み盗みを働くがへまをし、ヤクザの兄貴から追われる身に。 都銀の女子行員は、上司からのセクハラに悩む。周りの男達は、自分の出世ばかりを考え、助けてくれない。 この3人がとある事件でリンクしていく犯罪小説。(群像劇) それぞれの人物を細かく描写しているため、リアルに感じられる。特に川谷(町工場の社長)は、日常から「最悪」へと道を踏み外していく様が生々しく伝わってきた。読んでいてこっちが気落ちしてきてしまって、なんだか泣けてくる。こうも世の中は非常なのかと同情をしてしまう。 読んでいてふと思ったのは、世の中は搾取する人と搾取される人に分けられる。しかも、それは上手く綺麗に真っ二つに出来るものではない。 搾取する人もまた、搾取される人でもあるからだ。世の中、ヒエラルヒー構造で出来ていて、上から順々に搾取していっている。 その最下層にいると、あちらこちら引っ張られ、自分は悪くないのに、悪い事が積み重なっていく。 主人公達は、正にヒエラルヒーの下層に位置し、最悪な事が起きる。しかし、それを助けてくれる人はいない。周りが敵ばかりに見えてきてしまいそうなくらい。 本当に恐ろしい「最悪」な事ばかりなので、結末はどうなるものかと心配してしまうほどだった。 この本は、とにかく死ぬな!生きろ!と応援してくれている。 「いやなことがあるというのは、人生の真っただなかにいる証拠だ」
0投稿日: 2008.06.29
powered by ブクログもうこれでもかってくらい不幸な3人が物語りが進んでいくことにその運命が絡まり合っていくって話。途中までは読んでて不愉快になるくらい不幸な境遇ばっかやってんけど、まぁこの3人には不幸になる決定的な理由があると俺は思ったのよね。それは先読みや考えが甘いってこと。一変した失敗を何度も繰り返してるようにしか見えんことがようあったね。 まぁなんていうか不自然な小説って印象が強いかな?途中まではこれでもかってくらい不幸やったのがクライマックスはなんか無理矢理とってつけたような展開になっていったって気がしますわ。まぁラストはそれなりって感じかな?みんな心のストレスが無くなってよかったって感じや。
0投稿日: 2008.06.28
powered by ブクログ鉄工所を経営者、女子工員、不良少年。3人のストーリーがそれぞれどう絡んでいくのか気になって一気に読んだけど、結末に救いがない。2008/6/27
0投稿日: 2008.06.27
powered by ブクログ不況や近隣との軋轢に頭を悩ませる鉄工所社長。 不真面目な妹やセクハラに頭を悩ませる銀行員。 ヤクザに金を要求されて,頭を悩ませる不良男。 無縁だった3人の人生が交錯した時, 運命は急展開で転がり始める。 群像劇と言うには人数は少ないが, 犯罪小説として完成度は高い。 丁寧な心理描写に引き込まれ,作品の長さを感じさせない。 ただ,展開上,仕方ないことだが結末は少し物足りない。
0投稿日: 2008.06.13
powered by ブクログ「空中ブランコ」を読んで、この作者の他の作品も読みたくなった。 それで選んだのがこの作品。 内容は、その名の通り。 重くて、辛くて、正直、救いがない。 いや、あるといえばあるんだけど、もっと救ってほしい。 読みたい人は、テンションが、だだ下がりになるのを覚悟したほうが良いかと。
0投稿日: 2008.06.13
powered by ブクログ奥田英郎の比較的初期の作品。 映画が得意とする群像劇(「マグノリア」や「21g」とかみたいなやつ)を小説でやったかんじ。 小説で群像劇っていうと伊坂幸太郎が得意とするところだけど、 この小説は伊坂幸太郎と東野圭吾を7:3で混ぜ合わせた感じ。 上手に練られた作品だけど、伊良部先生シリーズや「家日和」みたいな奥田英郎らしい端的で快活な心理描写が見られなかったからイマイチ。
0投稿日: 2008.06.07
powered by ブクログ【不況にあえぐ鉄工所社長の川谷は、近隣との軋轢や、取引先の無理な頼みに頭を抱えていた。銀行員のみどりは、家庭の問題やセクハラに悩んでいた。和也は、トルエンを巡ってヤクザに弱みを握られた。無縁だった三人の人生が交差した時、運命は加速度をつけて転がり始める】 タイトル通り、最初から最悪の事態を予想していた私にとって 4人の絡み・悲劇は予想内でしたが、 川谷さんだけがどう加わってくるんだろう?と気になってました。 話が悪い方へ悪い方へ進んでいくので、 最初から最後まで良い気分では読めませんでした。 しかし、、川谷さんが落ちていく姿は痛々しかった。。 ただ一生懸命なだけなのに。。 心なしか和也の結末だけが最悪じゃなかったような気がするのは 私の勘違いでしょうか?
0投稿日: 2008.05.20
powered by ブクログ暗い、暗すぎる。どの登場人物も不幸そのもので、最初から最後まで犯罪の渦中にあって全く報われなさすぎ。
0投稿日: 2008.03.18
powered by ブクログ読めば読むほど最悪な気分になります。ていうかなりました。登場人物が不憫すぎる。最後はちょっと救われましたが。あえてよく言えば、生きてれば何とかなるのかも、と思わせてくれる作品でした。
0投稿日: 2008.03.16
powered by ブクログ春一番が吹き荒れた休日、 数日かけて読み通そうと、気軽に手にした本書。 文庫なのに約650頁。(¥920円もした) 大層な厚みがあるのに…まさか一気読みとは。 予想もしていなかった。 実に不経済な本だわww でも、大満足の一冊だった。 内容は… 堅実経営でバブル崩壊を生き抜いた、 零細工場の主、川谷信次郎。 銀行という堅実な職場にありながらも、 人間関係に恵まれない女、藤崎みどり。 パチンコとカツアゲを生業に 転落人生を歩む青年、野村和也。 この主要3キャラの、ある一時の人生が舞台であり、 本書の全て。 この3人それぞれの視点で、入れ替わり立ち代り物語は進む。 分厚い本書を持ちながら、グイグイ引き込まれ読み進んだ。 3人の人生に襲い掛かるように振りかかる 俄かに信じられない災難と不運の連続。 しかし、不思議なほどリアリティがあるのだ。 まるでノンフィクションのよう。 3人が実在している錯覚をも、覚えたwww 読みながら誰もが気付くことなのだが… 3人の接点を、 今か今かと心待ちにしてしまう展開なのだ。 しかしこの3人! なかなかニアミス以上近付かない。 いつ出会うんだ、いつ出会うんだ、 ワクワクしながらも、 次第にイライラ。 気付くと後半に突入していた。(〃´o`)=3 フゥ が、しかし、期待させ、待たせるだけのことはある。 3者3様の災難が、やがて1つに収斂していく様は、圧巻。 とにかく繋がり方を深く考えている暇がない。 なんで?とか思いながらも中断することが出来ない。 この展開の早さこそ、まさにジェットコースター!!! しかし、念願の接点は全体の5/6以降(苦笑)。 ラストまで、息をする暇もなかった感じだわwww 最高です。 最高の犯罪心理小説。 しかし、よくこの設定と展開を思いつきますよね。 サブキャラなんて完全に、こういった人いる!だもの。 人物描写の詳細さと、凄まじいリアリティを、 読みながら、はっきりと映像で楽しめる作品だ。 読まなきゃ、買わなきゃ、損しますよ。 未読なんて、“最悪”だよ。
0投稿日: 2008.02.27
