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総合評価

494件)
3.7
104
178
140
35
6
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    めちゃくちゃ面白かった。タイトルは「最悪」だけど、最高の犯罪小説。オッサンの川谷、銀行員のみどり、チンピラの和也。この3人は小さな不幸から始まりどんどん最悪な状況に追い込まれていくのだが、この3人が集まってからが加速度ハンパなくページを溶けさせる。時間も忘れた。

    1
    投稿日: 2025.10.07
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    3人の登場人物のストーリー全部が本当に最悪過ぎて、心では応援しつつ続きが気になり、引き込まれて、かなり長編だったけれど中だるみもなくテンポよく進んでいくので、一気読みでした。イライラしてる時に最悪が重なったり、思いつきで言ったことがタイミング最悪だったり、最悪事態の連鎖の連鎖で、読んでてあーあ、もうー!と何度も叫びたくなる展開。3人それぞれに自分ではない誰かへの思いやりが働いた結末にもぐっときた。ハッピーエンドではないけれど、最悪でもない「最悪」のラスト(笑)

    0
    投稿日: 2025.10.07
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    あーあー と読みながら何度も言ってしまう小説 歯車が狂って動き出すとこうも上手くいかないのか 「最悪」という言葉は簡単に使ってはいけないのだなと学習できる小説

    1
    投稿日: 2025.09.08
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    主な登場人物は三人だが、メインは町工場のオヤジさん。 このオヤジさんを最悪の展開に引きずり込むのは、あとの二人ではなく得意先や銀行やご近所さんの身勝手なのだが、二人もそれぞれ不幸な状況にはまり込んでいて、ひょんな繋がりから怒涛の展開へ。 銀行強盗騒ぎの後、なぜか一緒に逃亡してからのそれぞれの振る舞いも興味深く、そこからの展開は最悪のものでもなく、読後感は悪くない。 ただ、そこに至るまでの、三人を追い込んでいく醜悪な周囲の連中の振る舞いは本当に胸糞悪く、この手の話が好きな自分にはたまらないw

    1
    投稿日: 2025.08.17
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    ここまで悪運が強い人間が集まったらもう笑うしかない。 一章ごとに次々と主人公が入れ替わっていく、いわゆる複数の人物の話が同時に進んでいくストーリー展開。その誰もが本当に不憫。まさかまさかの連続ですべての曲がり角を間違った方向に進んでいく。読んでいて顔をそむけたくなることも度々。 そして、クライマックスがまた凄い。急にテンポが上がってグイグイと来て、ドーンと落とされて。やっぱり運悪いやん。となる。トホホ。

    1
    投稿日: 2025.08.01
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    切羽詰まった主人公達が悪い方へ悪い方へと追い詰められ、まさに最悪。特に和也、なんでそんなにアホなのよ、ケーキが切れない系か?信次郎さん、選択全部ミスってる。最悪すぎてページを捲る手が止まらず一気に読みました。あー最悪だった!(褒めてます)

    3
    投稿日: 2025.07.29
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    1999年初版。650ページの長編。面白かったです。主人公は3人です。鉄工所の社長・大手銀行のOL・パチンコとカツアゲで生計を立てる青年。3人の全く別の人生を送る人間が最悪の経験をします。そして3人が不思議に繋がっていく。本当に最悪なんですよ。読んでいて、なんでそうなるのかなあと思わせます。最初に事件が起こり、それがどのように解決されていくのではなく、何も関係のない人間が絡まって事件になる展開が斬新だなあと思いました。

    32
    投稿日: 2025.07.22
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    最悪。 本当にこの言葉につきる 最初はいつ3人が繋がるのかハラハラして、繋がった時は嬉しさもあり。 太田は大嫌い。 その後からは、うわっ最悪と何度思ったことか。結末も最悪かと思いきや・・・ 面白かったです。読んでる途中で「邪魔」と「無理」を買いに行きました。楽しみ。

    1
    投稿日: 2025.05.13
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    3人の最悪への展開の臨場感が凄い。 特に川谷のオッサンには気持ちが入りすぎて気分が悪くなる程。最悪なのに最高だった。

    0
    投稿日: 2025.04.27
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    タイトルから、素敵な爽やかな作品でないことは想像していた。 しかし、どこかで救いがあると光があると思っていた。 バッドエンドは嫌いだ。 嫌いだが、読ませる。楽しませる。この作家は凄い。 最悪というタイトルのエンターテイメント。最悪をエンターテイメントにまで引き上げる作家の力が凄い。

    0
    投稿日: 2025.04.06
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    タイトルどおりの最悪な展開で読み進むのが苦痛になるくらいでした。アウトロー、ヤクザ、反社には嫌悪感を感じます。

    25
    投稿日: 2025.03.14
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    奥田英朗さんは3冊目。 と言っても、『インザプール』、『空中ブランコ』からの3冊目なので、実質2冊目、 上記の2冊がしっかりコメディだったのに対し、こちらはしっかり絶望感を食らわせてくる長編。 まさに最悪。 かなり分厚い本だが、読みやすさ抜群のため内容とは裏腹にグイグイ進む。 そして救われなすぎてグイグイ凹む。 いや、これはなかなかの後味悪い系のやつだな。 ねっとりした感じではなく、すっきり後味悪いやつ。 すっきり?w いつの時代も1番怖いのは人間なんだよな…。 有意義な読書タイムをありがとうございました この読後感を噛み締めつつ にしても誰かを守る力ってのは凄いんだな。 俺にもそんなポテンシャルがあるのだろうか…。

    9
    投稿日: 2024.11.24
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    最悪にも程があると思ってしまうほどに最悪。よくもまあここまで最悪にもなるものかと背筋がゾッとする。かなり長編なのに読み進めるにしたがって一気に読みたくなる。 奥田さんの作品は以前読んだインザプールなどのシリーズでコメディー系で本当に面白く、好きな作家さんの一人なのだけれど、この最悪は3人の群像劇で犯罪小説。 追い込まれていく3人の心情が細かく表現されていて、読んでいくにつれどんどん気持ちが3人と一緒に落ちていく。 最後は最悪から抜け出せて安堵している3人と共にあーよかったと思っている自分がいた。

    12
    投稿日: 2024.09.26
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    奥田英朗のクライムノベルは初読なんだけど、あんまりスッキリしないラストだった。 半分以上物語を過ぎた時点であまりにも展開が不快で、読んでいてかなりストレス高かった。ここまで読者の気持ちを落とす必要があるのか、あるのならそれなりのカタルシスを持ってきてくれよ、と思ったんだけど、結局心の澱は消えず。 後半は「そうきたか」という方向に物語の舵を切って、最後まで読み切った。 けど、やっぱりラストが釈然としない。終幕が粗すぎる。 じゃあどういう終わり方をすれば良いのか?という話だけど、結論としては助走をつけすぎだったんじゃないか、と思う。 さっきも言ったけど、けっきょくこの600ページ超える作品で半分以上が悲劇的で嫌な空気がずっと醸成されているし、その運命的なものが本当に読者にとって胸糞。 さらに、登場人物ひとりひとりもなんとなく同情しにくい。展開だけが同情できて、キャラクタの性格にいまひとつ同情しきれないのがなんともいえない。 それだけにラストの大団円が、大団円になってない。 それぞれ罪を背負っているだけに、途中で助走つけすぎた不快なストーリー展開を覆すだけのカタルシスがない。 伊良部シリーズとかのんびり日常奥田作品はぜんぜん好きだったし、またクライム系も読むけど、次に期待としか言えないな。

    0
    投稿日: 2024.08.05
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    人が悪い方向へ流れていく時の心理状況を丁寧に表現していて、面白かったです。過多なストレスがかかると冷静な判断ができないようになる人々がどんどん悪い方向へ行き、自分にとって都合の良いことを考えたり、主張したり(明らかにそうはならんだろと思うようなことでも)、正常でない時の人間行動が表されてると思いました。 その行動がまた小さな積み重ねで、だんだん大きな悪い方向に流れていくことが非常にリアリティがありました。

    0
    投稿日: 2024.07.22
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    読んでいて、胃が痛くなりそうなくらい登場人物が最悪な状況に追い込まれていく… 展開が早くて続きが気になるので、かなりの長編ながら一気読みした。 みんな崖っぷちだけど、川谷さんが1番気の毒というか切なかった。

    9
    投稿日: 2024.06.11
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    いまさらながら初の奥田英朗。一言で言うと、人物描写の繊細さとテンポの良い展開に圧倒されっぱなしだった。架空の登場人物に対して心配してしまうくらい引き込まれて、久しぶりに楽しい!と感じる一冊でした。 若干終盤の展開が急すぎたので星は四つ。

    1
    投稿日: 2024.04.12
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    本当に最悪な事が立て続けに起こって読んでいて心が痛かった。 後半、後戻りできなくなった川谷さんが「刺してくれ。怪我でも負わないと(世間や家族が)許してもらえない気がする」と迫る気持ちは、なんだかわかるなぁ、なんて。他にも社外イベントで女子行員が冴えない男性行員に二言三言だけ話しかけて「義理は果たしたと言わんばかりに去る」とか、松村みたいなヤバイ若者とか、奥田先生は表現がめちゃくちゃ上手いなと思う。  みどりの最大の不幸は妹の存在だと思う。 結局バラした犯人は誰だったのだろうか…

    1
    投稿日: 2024.02.06
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    日々悩み疲弊している三人の主人公。それぞれの人生が交差するとき、運命は加速し堕ちていく。イライラしたり頭にきたりもどかしい思いをしながらも一気にその世界にハマる。人物描写や心理描写がとても巧みな作品。

    0
    投稿日: 2023.11.20
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    次から次へと最悪なことが起こってくる! ごとにでも起こりそうな出来事に3人の心理描写も相まって、自分のことのように考えてしまう部分もあった。 後半はドタバタ劇な感じで、これはこれで面白い。 最後は少し救われたか。

    1
    投稿日: 2023.11.04
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    3 3つの最悪なストーリーが描かれて最終的にどう行く着くのか 最悪にするのは自分自身、最悪だと決めるのは自分自身 捉え方次第でどうにでもなる どれだけポジティブに前向きに考えられるか 自分も悪く捉えがちだからプラスに捉え、楽しく生きていけるメンタルを養っていきたい イライラしちゃ駄目、生い立ちを言い訳しても駄目、強く生きる それか1人で抱え込まない 因みに鉄工所のストーリーが嫌な気持ち、読んでて辛くなりました

    0
    投稿日: 2023.09.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    半分過ぎたあたりから最悪すぎて心が苦しかったが最後は誰も欠けることなく終われたのでまだ救いがあって良かった。タカオだけは許せない。川谷さんに1番感情移入してたけど少しでも感じた違和感は大事にしたほうがいいのかなと思った。

    2
    投稿日: 2023.08.22
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    本当最悪な事が次から次へと起こっていくのではじめの方は辛い。 途中から怒涛に話しが進んでいくので一気に読んでしまった。 最後の方はコミカルな雰囲気も感じ、面白かった!

    3
    投稿日: 2023.08.07
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    もう、まさに最悪。 町工場社長の川谷、銀行員のみどり、チンピラの和也。三者三様の日常がつぶさに描かれ、それぞれが抱える小さなトラブルの種が、解決へ向けて動けば動くほど良くない方向へ流れていってしまう。 真面目にコツコツと働いてきた川谷が、一番悲惨で可哀想。 中盤以降、もう どうなるの⁈が、止まらず、ページの分厚さが気にならないくらい一気に読めた。

    1
    投稿日: 2023.07.30
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     タイトル通り終始嫌な気分で鬱々と進みしんどかった。鉄工所社長の川谷さんの章が1番辛かった。和也は元々定職に就かず強盗や恐喝をしているので同情の余地が少ないが、反面川谷は真面目に働いており養うべき家族がいて理不尽な目に遭う度合いも3人の中では高いと思う。終盤の収集のつかない展開には目が点になったが、それぞれが一応の安息を得られたのは良かった。  苦境に陥った時に正常な判断力を失くしどんどん悪い方へ転がっていってしまうのは私も経験があるのでよくわかる。傍観者たる読者は勝手なことを思うが、実際自分がその立場になるとなかなか冷静になれないもの。その恐ろしさを思い出した。

    3
    投稿日: 2023.03.17
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    内容(「BOOK」データベースより) 不況にあえぐ鉄工所社長の川谷は、近隣との軋轢や、取引先の無理な頼みに頭を抱えていた。銀行員のみどりは、家庭の問題やセクハラに悩んでいた。和也は、トルエンを巡ってヤクザに弱みを握られた。無縁だった三人の人生が交差した時、運命は加速度をつけて転がり始める。比類なき犯罪小説、待望の文庫化。

    0
    投稿日: 2023.03.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「最悪」というタイトルだけに、この三人に最悪なことがおきるんだろと こわごわよみすすめて  途中、鉄工所の川谷さんがどんどん最悪になっていく様は 読むのをやめたくなるほどでしたが、 本当の最悪は三人+めぐみちゃんが出会ってからでした。ここからは、最悪なんだけど なんだか滑稽で笑ってしまうところもありました。 すごく 読み応えありがあり面白かったです。

    1
    投稿日: 2023.02.19
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    群像劇で進んでいく物語。それぞれありそうでありながらも内容にグイグイ引き込まれていきました。 ただ、結末に向かっていくための話の交わり方が今ひとつでした。

    3
    投稿日: 2023.02.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    準工業地帯で鉄工所を営む川谷は、近隣との騒音トラブル、下請け業者であるがゆえの、取引先の無理な頼み、従業員のふたり、やる気のなさそうな松村と、外国人にも、娘の進学問題などたくさんの事柄に頭を抱えていた。 銀行員のみどりは、妹の家出や店長のセクハラに悩み、親友に手伝ってもらい、セクハラを訴えるが、握りつぶされ、退職を考えていた。 チンピラの和也は、トルエン盗みを巡ってヤクザに弱みを握られた。落とし前をつけるため、タカシとつるんで、悪巧みをするが、現金を持ち逃げされてしまう。 3人とも、悪い人間ではない。よく居そうな、普通の人々。で、要領が悪い。どの選択をするときも、良くない方を選んでしまうような人。そのため、どの人にも、少しずつ親近感がある。 その3人が、思わぬところで出会い、プラスみどりの妹のめぐみまで一緒に4人で、警察に追われるようなことになる。ここでまた、選択をいくつも間違う… 鉄工所の川谷が一番リアルで気の毒に感じる。いい人だからつけこまれる。せめてもの救いは、隣の同業者の山口。この人が最終的に、川谷を大きく助けてくれる。 ラストは、3人とも、今までより、少しだけ前に進めるようになる。身の丈の暮らし、幸せとは何かと考えさせられる。

    1
    投稿日: 2023.01.02
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    文庫の解説に載っていましたが、こういうの“群集劇”っていうんですね。この小説では3人での群集劇ですが。勉強になりました。 読み続けるのが辛くなるほど「最悪」に向かっていくのに何だかちょっと笑けてしまうところもあって…何というか…本当に痛快です。

    4
    投稿日: 2022.12.14
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    全く関係のなかった3人の人生がこんなところで交わるなんて。 あり得ない設定とわかっていながらも、何故かリアリティを感じてしまう。 中年男のその場しのぎが、どんどん自分の首を絞めていくのが、何とも切ない。

    2
    投稿日: 2022.12.11
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    下町にある工場の社長、無職の少年、銀行勤務のOLの3人を主人公にした犯罪小説。 ある日を境にそれぞれの人生が“最悪”な方向へと転げ落ちてゆき物語の終盤で交錯します。 ここまで落ちるか、というほど救いようのない状態に陥るストーリーは読み手の気持ちを暗くさせます。 特に工場の社長、川谷の気持ちは手に取るように描かれていて、こちらの気持ちも焦燥に駆られます。 全てが悪い方に向かってゆくときの絶望感、何とか立て直そうとする焦り、八方塞で何から手をつけていいのか分からず目まぐるしく変化する考え。 それでも思いやりという気持ちが残っていて再生するラストに救われたような気持ちです。 それにしても、文庫化にあたってどうして上下に分けなかったのかと出版社を責めたくなるほど、分厚く長いお話でした。 あまりに暗いので、一気に読まないと途中で投げ出したくなるからかな。

    4
    投稿日: 2022.11.03
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    奥田英朗の超長編一気読み小説。面白くて読み飛ばしたけど、落ち込んでいる時には読まない砲がいいかも知れない最悪な出来事満載。プロットはしっかりしているけど突っ込み所もある。

    2
    投稿日: 2022.09.03
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    どんどん最悪になっていて、平日読むのが大変しんどかった。 子育てで家にいる時間が増え閉塞感を覚えていたが、何があっても自暴自棄にならず、日々着実に生きていこうと思った。

    0
    投稿日: 2022.08.29
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    いやぁ、世の中が嫌になりそうな本だった。 まったくもって救いのない話というのも・・・アカンなぁ。

    0
    投稿日: 2022.08.28
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    長編で読むのを躊躇っていたが、ついに読んでみた。それぞれ苦悩を抱えた3人の生活がとてもリアルに描かれており、感情移入して読んでいた。とくに鉄工所の社長の多忙ぶりや、メーカーとのやり取り、近所からの騒音の苦情は状況がありありと目に浮かび、腹立たしい気持ちや悔しい気持ちが込み上げてきた。この小説がすごいのは、それぞれの人生をリアルに描くことだけでなく、次第に3人の人生が交錯し、新たな展開を繰り広げることだ。それまでの3人の生活を熟知しているからこその面白さがあり、最高の読後感だった。

    0
    投稿日: 2022.08.22
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    初めて読んだ奥田英朗作品。 最初からサクサクと進む三者三様の群像劇は、あれよあれよと悪い方へ流れていく。そして最後はわちゃわちゃして終着。結末は、まだ少し明るい兆しが見え、最悪ではなかったから良かったかな。 ただ、中盤くらいからジリジリと追い込まれていく様は(特に川谷社長)まさに最悪で、逆にそれが心地よくなってしまい、最後まで目が離せなかった。なかなかの本の厚さだったが、一気読みできたし最悪感も味わえて楽しかった。

    9
    投稿日: 2022.05.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    3人(4人?)が顔を合わせるまで、どんどん深みにはまっていく様が辛かった。自業自得な部分はあるのの、えてして間違った選択をしてしまうことは誰にでもあるし、それが悪い方へ悪い方へと転がって行くのを見るのは苦痛だった。3人が顔を合わせてから先は勢い良く読んだ。すぐに明るい未来が待っているとは言えないものの、とりあえず最悪ではない着地点にたどり着いて良かった。

    1
    投稿日: 2022.05.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「世の中は、要領の悪い人間に辛くできていた」銀行員・岩井への言葉が、三人の主人公にそのまま当てはまる。要領が悪い、というより不器用なのかもしれないけど。だから最後は、激流に流され暴走し自爆で括られるのかもしれない、と。 断れずに、従ってしまう。人の作為を善意だと信じる。まじめにやってさえいれば…。どっこいそうは問屋が卸さない。『配られたカードがひどすぎた』と語る。今でいえば「親ガチャ」? 誰が一番不幸なのかと争う。まるで年寄りの病気自慢のようです。 「一千万ぐらいのことで……。」銀行員の一言で、川谷社長が切れる。心情は理解できるが、行動はお粗末です。それが、”住む世界”の違いなのかもしれない。トラブル対応にしても…。 だから、”最悪”ってわけでもないとは思うけど。 最後は、救われたのでしょうか?疑問です。 川谷社長について一言:上梓1999年で、47歳。昭和的零細企業のオヤジ。比較的若い時にバブルの景気の良いタイミングを経験したため、その後の対応が遅れたのかもしれない。①騒音問題・クレーム対応は基本中の基本。最初に弁護士を立てなかったのが原因。住民に素手で向かっても、詮無いかなと、誰もが思う。②取引先での不良品の請求は、下請け法違反では?数十年の工場経営者とは思えない対応。だから昭和?③銀行の融資:やはりハードルが高かったのでは?。バブル崩壊時の教訓はどこに、と考えてしまうのは私だけ?

    0
    投稿日: 2022.04.03
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    最後の解説にあった、事件ありきのストーリーではなく、人間ありきの事件を描いたストーリーってことに、納得。最後本当にドキドキした!

    0
    投稿日: 2022.03.01
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    川谷社長が追いつめられていく心理描写は本当に秀逸。ああいう状況だとそうなるよねと。 小説でも、リアルでも、おかしな人とつき合っちゃダメなんですね。 本作を読みながら、対人関係を選べる状況に身を置くことの重要性に思いを馳せました。

    0
    投稿日: 2022.02.19
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    もぅ、最悪ぅー、っていう展開である。 鉄工所のおっさんの話とか、ありふれた感はあるけども、なんとも読んでて辛いぞな。若造の方はともかく。 しかしその辛さを乗り切って最後にはどんでん返しのハッピーエンドが待っている!なわけもなく、と言っても最悪の最悪っていうわけでもなく、ちょっとだけ救われたか感があるのは、良くも悪くも。 とりあえず最悪なのはタカオで、これだから関西弁は信用できんわ。やっぱ三河弁だよね。

    0
    投稿日: 2022.01.09
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    読み終わったー、って完走感のある読みごたえでした。 タイトルからして暗そうだし、なかなか読もう!ってハードル超えられなかったんですが、好きな芸能人の方が最近読んだってことで、気にもなってたし読みました。 3人の主人公がそれぞれ最悪な人生を進んでいく。 これ、最後ハッピーエンドは無理?どうなるの?と気になりどんどん読めて、途中から3人が合流したあたりからはドタバタコメディ感もあって←私の脳内だけ? もうなるようになれ感が。 この作者さんの伊良部先生シリーズ好きでよく読んでたから、きっと面白いってのはわかってたけど、読みやすくて思ったより自分の気持ちは落ちなくて良かった

    2
    投稿日: 2021.12.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    展開が面白かった。途中までモヤモヤして、最後にはサッパリする感じ。 あと、この作品に限らず、作品を引用して語れる人の知識の深さ、自分の知識の浅さを痛感する。

    0
    投稿日: 2021.11.16
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    メインキャストは3人。町の小さな鉄工所を経営する中年男性、銀行に勤める若い女、無職でパチンコばかりする若い男。この3人はそれぞれ悩みを抱えていました。経営に苦しむ、セクハラされ悩み続ける、やくざに追われる。 鉄工所の男性と銀行に勤める女性の背景や舞地二の出来事はなぜかひきつけられるものがあり、読むスピードが早くなっていました。自分だったり、自分の周りで起こっていてもおかしくないような日常の一コマがストーリーとなっているからかもしれません。こういう一コマだったり、男性、女性の苦しむ心の中の描写が自分にとっては興味津々という感じで読み進められました。読み進めながら、本当にこの無関係な3人が交差する点があるのだろうかとハラハラしていました。 残り4分の1くらいになって交差する点に出くわしたのですが、そこから急展開し、あっという間に終わってしまいました。交差してからより、交差する前のストーリーのほうが面白かったように思えました。

    6
    投稿日: 2021.10.02
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    あまりにも悲惨な展開に前半はうんざり、 なのに後半はもう笑うしかない。 自分の身に最悪と思うことがあっても、 面白おかしく思考を変えて 進んでいこっと。

    0
    投稿日: 2021.09.28
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    ページ数は多いが、終盤はスピーディーなストーリー展開で一気に読んでしまった。 自業自得な部分もあるが、ただただ川谷に同情…。

    0
    投稿日: 2021.08.09
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    人は日々の日常の中で、どのようにして追い込まれていくのか そして、追い込まれた者たちが交錯する時、どんな化学反応が起こるのか 気付いたら、夢中になって読んでいました。 人が追い込まれていく緻密な心理描写がストーリーの強烈な吸引力になっています。

    0
    投稿日: 2021.08.08
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    伊良部先生シリーズ以来の奥田英朗さん。まさにタイトル通り『最悪』なお話。川谷さんのところは読んでるこっちまで苦しくなるほど『最悪』で、読むのに一番苦労した。でも、何の関係もないこの3人がどこでどう繋がるのか、最後はどうなるのかが気になるから、どんどんページをめくってしまう。厚みもすごいし読後感はやっぱり良くないけど(・・;)最後まで飽きずに読めた。

    0
    投稿日: 2021.02.26
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    普通に真面目にしていた方なのに、何の因果か悪い方へと向かってしまう、ひどい目に遭わされる、逃げたいけど結局は逃げきれず、つましいながらも腐らずに前に進んでいく。 奥田英朗さんファンです。

    16
    投稿日: 2021.02.07
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    奥田英朗さん2冊目。 前回の家日和とあまりにも作風が違って驚いた。 暗い背景だけど、転がるように転落して行く主人公達がコミカルなまでにテンポがいい。 3人が出会ってからは、今までのちょっとシリアスな空気から一転、喜劇かな?と思うくらいコミカル。やっぱり奥田英朗先生だった。 ラストの主人公3人のその後‥の章は、この長編にしては、物足りない終わり方だったけど、大満足な長編でした。

    2
    投稿日: 2021.02.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    奥田英朗さんとはインザプールが初めての出会いでした。 この人の長編はどんなことを書くのかと期待して手に取りました。 すごくリアル。 インザプール等とはまったくの別物に驚き。 でも、よくできてるな~。

    4
    投稿日: 2021.01.25
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    展開に無理がある作品だった。最悪はこの人だったの!?という軽いどんでん返しがあるくらいで、全体通して微妙だった。まあ、こんな偉そうにレビューする私が一番"最悪"なんでしょうが。 お後がよろしいようで

    0
    投稿日: 2020.12.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    それぞれがどんどん不幸に陥っていき、どう繋がるのかと思いきやまさかの銀行強盗。 和也が逃げるときになぜか後部座席に人質と男が乗っていて、なんだこいつら!?ってなってるところが面白かった。

    1
    投稿日: 2020.12.26
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    最悪 に向けて転がり落ちていく3人が丁寧に描かれていて引き込まれました。 この3人が結託して活劇が繰り広げられるのかな、と思っていましたがそうではなく、自然の成り行きで絡み合っていく様、そして各々の葛藤が現実味を帯びていて、やるせなくなりました。

    2
    投稿日: 2020.08.14
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    「仲間内でどうかなどとは、社会においては何の関係もないのです。同じ価値観を持つ者同士なんですから、分かり合えるに決まっている。 問題は、価値観の違う者同士、利害を異にする者同士が、いかにして理解し合うかなのです。この点において、あなた方は、まったくコミュニケーションの取りようがない」

    4
    投稿日: 2020.07.30
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    逃げられない思いでいっぱい。最後は救われたようにも思えるけど、「その後」の人生がずっしりのしかかっていて、結局逃げられない><

    1
    投稿日: 2020.06.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    奥田英朗さんの超長編。 ながーい小説が読みたくなってこの本にしました。 まったく関係ない、関係のしようもない3人の境遇が、まあ予想通りに終盤からみあうようになります。とてつもなく意外というわけでもなく、そーくるかーってびっくりするような感じでもなく、自然と違和感なくからみあいます。 どうやったらこんな風に小説が書けるんでしょうか。一つ一つの話しでけでも1刷の小説になりそうな、登場人物と出来事。内容的にはわかりやすく派手なので、映画には向くでしょうね。映画見てないけど。

    5
    投稿日: 2020.05.16
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    不況にあえぐ町工場の経営者、 家庭問題や職場のセクハラで頭を悩ませる女子銀行員、 盗みや恐喝を繰り返す行き場のない青年。 この無縁の3人組が、人生で最悪な時間を共に過ごす。 「最悪」。 まさにそうとしか言いようのない展開へと話が進んでいきます。 中盤までは読んでて気が滅入るけど、 後半3人がつながったところから、逆に笑いがとまらなくなります。 読むのやめようと思った出だしだったけど、終盤から急に面白くなりました! けど落ち込んでるときには読まないほうがいいかも。w 「インザプール」とか「サウスバウンド」とはまたちょっと違うテイストでしたが、 やっぱり奥田さんは読みやすい。

    3
    投稿日: 2020.05.13
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    ん~、ほんと最悪。 いや内容じゃなくて登場人物の人たちが最悪の状況に陥っていくさまがね。 かわいそうを通り越して、こっちも気分が暗くなる。 けど、最後はどうなるんだ?と、どんどんページをめくりたくなりますね。 こういう物語のように、実際もなんか旨く回らないって時ありますよね。何やっても裏目に出るとか。 寝てる時の夢なんかもそうだね。イライラして起きちゃうとか。 結構厚い本だけど、飽きずに読めました。

    2
    投稿日: 2020.04.16
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    650頁もある壮大な文庫。 今にも潰れそうな鉄工所の社長の川谷と、上司のセクハラと家族のゴタゴタと三角関係に悩むみどりと、ヤクザに追われる和也の、3人を中心に話が進んでいく。 もうはじめっから「最悪」で、そこからそれぞれがどんどん悪い方へ転がり落ちていく。 3人それぞれの視点でストーリーは進むけれど、少しずつ距離が近づいていく描写が、映画を見ているようだった。 いいことが全くない展開の末、不思議と安堵感のある終わり方。 4時間くらいで読めます。

    3
    投稿日: 2020.03.09
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    よくもこんなに最悪なことが続くなー、よく思いつくなーというくらい、本当に最悪続き。笑 歯車に組み込まれてしまい、逃れられなくなってしまう気持ちも分からなくもないけど、やはりちょっと分からなかったり・・・

    2
    投稿日: 2020.02.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    3人の主人公が転げ堕ちていく。 特に川谷さん。2/3で滅入った。今の状況が最悪でなくてこれ以上さらにどう堕とすのよ と思っていたら残りの1/3は息をも持つかせぬ展開で一気に読み終えてしまった。 怪作

    2
    投稿日: 2020.01.12
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    ダメだ。面白いけど気分が悪くなり途中でやめた。グロい話とかはなんとも思わないが、余りにもリアルで日常的で。ヤクザの話はそれほどでもないが銀行員と中小企業の社長の話がイライラして。でもこの生々しさが描けるのは本当に凄いと思う。時が経ち読める日が来るのか? 2016/11/21 22:13

    2
    投稿日: 2019.12.01
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    向田理髪店と同じ作者だったので。 またもや怖かった。 今回はミステリーというか、事件になると判っていたが怖かった。 主人公の三人が最終的に犯罪に絡んでくると予測はついたが、 善良な、少なくとも地道に生きようとしている人間が、 じりじりと追い詰められていくさまがとても怖かった。 だが、途中で気が付いたが、なぜか三人のうちの一人、 妻も子供もいる鉄工場の社長にとくに思い入れている自分に気が付いた。 いやいや、なぜそこ? だが、結局三人が収束した犯罪が、今どきあまりお目にかからない「銀行強盗」で、 しかもなぜか逃げ回ることになったのは、期待外れだった。 何を期待していたのかわからないが。

    1
    投稿日: 2019.11.27
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    内容紹介 不況にあえぐ鉄工所社長の川谷は、近隣との軋轢(あつれき)や、取引先の無理な頼みに頭を抱えていた。銀行員のみどりは、家庭の問題やセクハラに悩んでいた。和也は、トルエンを巡ってヤクザに弱みを握られた。無縁だった3人の人生が交差した時、運命は加速度をつけて転がり始める。

    1
    投稿日: 2019.11.05
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    タイトルの勝利。3人の登場人物が、それぞれの「最悪」へ向けて突き進んでいく。 人生最悪の状況になったとき、人は人生のどこまで遡って後悔すべきなんだろうか? 犯罪小説としてとても有名な作品だけど、ところで犯罪小説ってなんのためにあるんだろう。犯罪小説を書く理由は、人が犯罪に手を染める理由と同列に語れるものだろうか。

    3
    投稿日: 2019.02.17
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    先ず本の分厚さに圧倒されたけど、読み始めたらどんどん進む! 川谷さんは全てにおいて不幸続きで何とも言えん感情が押し寄せるばっかり。 銀行員のみどりも、チンピラの和也も…ほんまにタイトル通りの『最悪』な事ばっかり起こる。 そして全員が関わってからのドキドキ感!面白かった!

    2
    投稿日: 2019.01.31
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    何というか、とことんいろんな人の人生が下降していく物語。 人生に最悪の底はないのかもしれない。 いつ何時、最悪の根源が同時に降りかかるやもしれない。でも、考えすぎず絶望にならずに一つずつ解決または、根源を和らげていくだけで最悪は防げるのではないか。 私たちに匙を投げずに、根気よく問題とリアリティに向き合っていくように諭してくれた本だった。

    2
    投稿日: 2019.01.07
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    非常にテンポがよく、読みやすい。かなり変わったストーリーだが、無理なく読み進められた。が、救いようのない展開が続き、結構苦しくなった。エンタメ小説だが、スカッとはしない。それほど深くもない。もう少しテーマ性が欲しかった。

    0
    投稿日: 2019.01.04
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    4人の登場人物が、それぞれの問題を抱え、深みに嵌っていく群像劇。 パチンコとカツアゲに明け暮れるハタチの青年。 セクハラと家族の問題を抱える女性銀行員。 その銀行員の妹で高校を中退した17歳の少女。 小さな町工場を経営する中年男性。 犯罪を犯し、また犯罪に巻き込まれ、社会に飲み込まれるように物語は加速し、それぞれが最悪の状況に落ちていく様は読み応えあります。 更に最後は4人が一緒になって最悪の状況を迎え、何とか抜け出そうと試みるが・・・ 日常で報道される犯罪には、このような犯罪者の人生が隠れているのかと考えてしまいました。 一気読みでした。

    2
    投稿日: 2018.11.12
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    みどり、和也、川谷それぞれの道がどんどん悪い方に転がっていく、、、最後はおさまるところにおさまったけど、風評・収入・前科など決して元にはもどれない。逆に、最悪な状況でもおさまるところにおさまってそれなりに落ち着く、と思うこともできる。 川谷さんは自営業向いてない、NOと言える人じゃないと自営業は務まらないと思った。 みどりはただ可哀想だし、本当の意味で友達になれる人っていうのはなかなかいないよね。裕子みたいな同期欲しくない、、、。 和也は寂しさのあまり冷静な判断ができずタカオに騙されまくる。これはこれでかわいそう。。 久々に睡眠時間を削って読んだ。続きが気になる!面白い!というよりこの物語をとにかく終わらせなければ、自分の気分も暗くなる、、、と思ったので。

    4
    投稿日: 2018.11.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    3人の登場人物が、不幸が不幸を呼んでドツボにはまっていく物語。はじめは独立した3人のストーリーはバランスよく描けていて、中盤以降交差していく様はなかなか面白かった。でも同じシリーズなら、個人的には『邪魔』>『最悪』>『無理』の順で好きかな。スリリングさがもうちょっと欲しかったような....。それにしても、主要人物の川谷のおじさんが錯乱して、銀行強盗の車の後部座席にちゃっかり乗り込んでいたのは、シリアスな場面にもかかわらず笑ってしまいそうになったが。

    1
    投稿日: 2018.10.22
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    読み始めて途中で、裏面の解説を見て「犯罪小説」と知って読む気が減退。。。でも、読み始めてしまっていたので、結局頑張って読み進めることに・・・何度も挫折しそうになったが、主人公4人が出会った瞬間から一気に読破。登場する人物たちが何とも愛せる人たちで、読み切れてよかったなぁと思いました。

    0
    投稿日: 2018.10.12
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    3人の主人公の各視点で物語が進み,題名の通り最悪な時点で交錯する.あまりシニカルな部分はないが,エンターテイメントとしてはとても面白い.一気に読める.

    0
    投稿日: 2018.10.09
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    歯車の噛み合わない3人組の不幸スパイラル、真面目に生きてるだけのおっさんがかわいそうでしょうがない、ヤクザ志望のガキの描写がかなりうまい、冷めた感じとどっかにある真面目さと引くに引けなくなった感じがリアルすぎる、?邪魔?同様に朝から読むようなものではない、内容はすばらしい

    0
    投稿日: 2018.10.08
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    最悪という題名に心動かされて 読みだしたが確かにここまでの不幸が重なって 落ちていく姿はなんとも言えなかった。 ただラストはすっきりまとまっていて良かった

    0
    投稿日: 2018.09.06
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    奥田英朗さんの再読が続いてます。「邪魔」(2004.3文庫)の次は「最悪」(2002.9文庫)です。「邪魔」同様、長編です。そして、前半は中・後半のための種まきが続きます。「最悪」は、648頁。222頁までは、我慢して読み進めます。鉄工所社長の川谷信次郎47歳、銀行員藤崎みどり、定職につかずぶらぶらしてる若者野村和也、この3人のもやもや、その原因となってる(ぶん殴りたくなるような)人間たちの説明。222頁からこれらが噛みあい、512頁からは息つく暇もないくらいの展開をみせます。大満足の読後感です!

    0
    投稿日: 2018.07.25
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    不況にあえぐ鉄工所社長の川谷は、近隣との軋轢や、取引先の無理な頼みに頭を抱えていた。銀行員のみどりは、家庭の問題やセクハラに悩んでいた。和也は、トルエンを巡ってヤクザに弱みを握られた。無縁だった三人の人生が交差した時、運命は加速度をつけて転がり始める。

    0
    投稿日: 2018.06.15
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    4/1 読了。 ラストまでの引きが長い。リアリティがあるが、最後まで一気に読み進めたくなるほどの面白さはなかった。 文量が多かった分、読了に時間がかかり、結果印象の薄い作品となってしまった。

    0
    投稿日: 2018.04.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なかなかに分厚い本で、他の本と並行しながらやっと読了。 一気に読めなかったのは、鉄工所を経営する川谷が、これでもかというくらい追い詰められていく過程が読んでいてつらかったからかもしれません。近所のマンションから工場の騒音についてのクレームが入ったり、取引先からの無理な注文を断れず、銀行からは融資がおりない…。頭が痛いことだらけで妻からも不安な目でみられる。チンピラの和也はヘマをしてヤクザに追われる身となり、こちらも追い詰められていきます。そして銀行員のみどりも支店長にセクハラをされたことで悩み、職場を辞めようと思っていました。そんな3人が顔を合わせた場所は…。  落ちるところまで落ちていくのかと思いましたが、何とか踏みとどまって前を向いていけるような終わり方でほっとしました。真面目にコツコツと働いてきた川谷の悲哀が心に響いて痛いくらいです。それでも“最悪”な結果にならなかったことが人生捨てたもんじゃない、ということになるのかなぁ…。

    0
    投稿日: 2018.03.14
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    600ページ超の分厚い小説であったが、何も接点がなさそうな3人の物語が交差し、だんだんと引き込まれていった。鉄工所社長の川谷は銀行の融資や、騒音のクレームや無理な注文を断れないこと、銀行員のみどりは上司からのセクハラや家族の問題を抱えていること、チンピラの和也はヤクザとトルエンといった問題に3人が追い詰められる姿、銀行強盗を企てた2人組の一人がみどりの妹だったのも余計に辛さを増してしまう。事件の代償は大きな最悪だと感じてしまうが、事件後、川谷やみどりが前を向いて生きていく姿にホットした。

    0
    投稿日: 2018.03.05
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    奥田作品は『インザプール』系が好きなので何と無く避けて来たが、知人に薦められ読んで見た。正に最悪。これでもかってぐらい最悪。最後はこの三人を救ってくれと願い、光が差し込むのを祈り気づくと読了。やはり奥田英朗は上手いや。下手な作家なら読後感の悪さだけが残りそうな中身を極上の犯罪小説に仕上げている。それでも次はお気楽なのを読むかな。

    0
    投稿日: 2018.02.13
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    町工場を経営する真面目なおじさんが後から立ったマンション住民に音がうるさいと抗議されて。 銀行で働く平凡なOLが上司にセクハラされるが、その悔しさをどこに持っていったらいいのか。 ヤクザに追い回されるチンピラ。 それぞれの展開が本当に最悪で、読んでいて苦しくなる。マンションのうるさい夫婦や、銀行の上司や部下なんて本当にむかつく!! 後半そのバラバラな3人が出会い、パニックになる思わぬ展開に。そこが大変やけどちょっと笑える。 可愛そうな3人やけど、みんな自分勝手やし。 リアルに終わるラストも含めて、面白かった。 何があっても取り乱したらアカンって、教訓になりました(笑)

    0
    投稿日: 2017.11.18
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    大手銀行の女子行員、町工場の社長、其の場凌ぎで毎日を暮らすチーマー。 3人の人生が、不幸のピタゴラスイッチのように重なり合っていく。その状況はまさに、「最悪」。 いや〜ホントに読んでる途中、けったくそ悪いと言うか、ムカつくと言うか。でも、ハラハラドキドキしながら先を読まずにはいられない。なんだろう、この中毒傑作本は!最悪…いや、最高です!!

    0
    投稿日: 2017.10.17
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    まさに「最悪」面白いが読むのが辛くなるばかりかわいそうなことが降りかかってきて、特に川谷の不幸さは読むのが辛かった。

    0
    投稿日: 2017.10.11
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    「沈黙の町で」がとても良かったので奥田英朗の他の著作も!と思ったけれど期待値が高かった分可もなく不可もなくといった印象。

    0
    投稿日: 2017.09.24
  • 悪い方へ、悪い方へ流されていくが・・・奥田氏の傑作の一つ

    この小説は、奥田氏の傑作の一つに入るかもしれない。モラトリアムの極みのような若者(両親からネグレクト)、何の変哲もない年若いOL(悩みは色々あるが)、そして多くのしがらみを抱えてくたびれているピークを過ぎた町工場の社長(私としては一番思い入れがあるが)、小説では三つのストーリー構成で三者三様の時を刻み、最終的には御殿場に逼塞することになる。この際の行き場のない閉塞感を、奥田氏はどう収束するのだろうと読み進めたら、何とやくざが最後のカタストロフを起こし、幕引きとなる。うーん、うまいとしか言いようがない。登場人物の背景描写も細かく、リアルに書かれており、文体も平易で飽きずに読み進められる。お勧めです。

    0
    投稿日: 2017.08.11
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    3人の日常それぞれの最悪。 特に町工場の社長の追い詰められっぷりには読んでて気が滅入るほど。 その3人が交差するところからようやく少し笑えてくる。 読後感も悪くなし。 人によってはそんなことと思えることでも本人にとっては最悪で死にたくなるようなことであったり。 面白かったです。

    0
    投稿日: 2017.07.23
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    【わたしの中のこの本】 ・新規開拓 ・本文と解説でこの分野を学び楽しんだ ・3人分の人生の在り方を知れた ・久々の長編小説は長く暗く少し辛かったけれど読んで良かった(多分中身は忘れてしまうでしょう) ・この本で学んだことをベースに「邪魔」を読んでみよう)

    0
    投稿日: 2017.05.04
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    どんどん最悪な状態になっていく、寝る間も惜しんで読んだ。そしてものすごい疲労感、、最後はホッとした。面白い!

    0
    投稿日: 2017.04.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    川谷鉄工所の下りは読んでて胃が痛くなってくる。 結局登場人物全員が少しだけ救われてその何倍もの不幸を背負う。 まさにタイトル通り。

    0
    投稿日: 2017.04.07
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    すごく面白くて、結構分厚い本だったけど一気に読んでしまった。 けど、読んでてとにかく辛い。 「邪魔」もなかなかに辛かったけど、こっちもきつい。 町工場の経営者、カワさん(名前忘れた) 銀行勤めの若い女性、藤崎みどり パチンコで暮らす無職青年、野村和也 それぞれがどんどん最悪に向かっていって、しかも妙にリアルで、辛くて、救いがなかった。 でも4人で逃げてバンガローにいるところなんかは、もうカオスって感じで不思議と心地よい辛さだった。 ジェットコースターのような、とか、宙吊りの、とか帯に書いてあったけど、ほんとそんな感じ。 次は爽やかな読後感の話を読みたい。 いや、面白かったんだけどね。

    0
    投稿日: 2016.11.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    よくもこんなに悪いことばかり重なって。しかもどれもありえそうなのでみんなかわいそうと思いつつ読み進めました。逃げ出したくなる、逃げ出せない、あーーー!

    0
    投稿日: 2016.11.02
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    2016.10.29 最悪過ぎて読むのきついけど その背徳感がいい! ちょうど良い位のハッピーエンドも◎

    0
    投稿日: 2016.10.30
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    2016.10.11-62 近隣との軋轢や取引先からの受注に悩む弱小町工場社長川谷、不良化する異母妹めぐみに悩まされ上司のセクハラに会う銀行OLみどり、家庭に恵まれずヤクザに追いかけられる和也。 めぐみにけしかけられ和也が起こす銀行強盗で出会う3人の最悪な事態とその顛末。 最悪なのはやり川谷の人生だと思うものの、結末には救いもあり。

    0
    投稿日: 2016.10.11
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    長かった。前半のそれぞれの登場人物たちのエピソードと、後半の展開は別のテイストがあって、絡み合ってからの混乱ぶりはコミカルでもある。きっちりとその後まで書かれていることはすっきり読み終えることができる。題名の「最悪」度合では、やはり年齢も近い鉄工所社長の最悪ぶりと気持ちの変化や混乱に共感できた。

    0
    投稿日: 2016.05.30
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    ページをめくるごとに登場人物の状況は悪くなっていく。最後に待っているのが最悪か最高か分からないけれど、少しでも早くそこにたどり着かせてあげたくて、ついつい読み進めてしまった。人を描くのが上手い。後半はコメディになる。川谷信次郎、鉄工所、藤崎みどり、かもめ銀行窓口、野村和也、フリーター、藤崎めぐみ、銀行強盗。

    0
    投稿日: 2016.05.04
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    経営に行き詰まった町工場の社長、家庭に恵まれず不良となった青年、退屈な毎日を過ごす女性銀行員と、高校にもいかず好き勝手に過ごしている17歳の妹。 ちょっとした転機から、それぞれの人生が加速度をつけて転がりはじめる。まぁやくざと絡んで悪事をいろいろ働いている不良青年はともかく、他は本来どこにでもいそうな一市民なのだが、加速度をつけて転がってきた彼らの出会いがとにかく「最悪」! 町工場の社長のストレスも、女性銀行員の不満や鬱屈も、気の毒になってしまうほどリアリティがあって、事態そのものも最悪なのだけれど、奥田英朗さんのどこかコミカルな筆致が深刻さをやわらげているので、読後感は「面白かった!」とすっきり。

    0
    投稿日: 2016.03.09
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    「最悪」と思いながら読みました。 リアリティがあるので尚更、どんより、気が滅入ってしまいました。でも最後まで読んだら、読み続けたことを後悔させません。

    0
    投稿日: 2016.03.04