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powered by ブクログ今まで、いや現在もマスコミを使って垂れ流されている『自給率』。 この自給率は日本でしか使われていない、その理由は・・・ 農政に関しての知識はゼロに近かったけど、この書を読む事で自分の中の常識を根底から覆してくれたという1点で5つ星をつけたいと思う。 日本の農政が想像していたよりも遥かにえげつないレベルだったという事を知れただけでも購入した価値はあった。
0投稿日: 2011.03.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
世界で日本と同じ食料自給率の計算をしている国が無いことに衝撃を覚えた。官僚の利権のために農家にお金がばら撒かれ、農家は自立できなくなり疲弊していることを教えてくれる。 良書だと思う。
0投稿日: 2011.03.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
食料自給率については勉強になった。 また農家人口の減少は生産性の向上によるものというのも納得。 ただし、全ての元凶を農水族・農水官僚とする批判は今ひとつ腑に落ちない。
0投稿日: 2011.03.03
powered by ブクログ日本の農家は強い。いつまでも保護していてもだめ。自給率なんて言う政府の作った政府のためでしかない仕組みをいつまでも持ち続けて、日本の農家を衰退させてはいけない。
0投稿日: 2011.03.01
powered by ブクログ「農業は就労人口減少や高齢化が進んでおり、弱体化している」「自給率が低いのをなんとかしなければならない」という今までのイメージを真っ向から覆される、とても衝撃的な内容であった。 すべての内容を鵜呑みにできるとは思っておらず、今後もこの問題について考えていく必要があるが、以下の2点について気づかされただけでも大変価値のある本であった。 ①現在の行政は日本の農業や食の安全を守るためではなく、大多数の兼業農家(擬似農家)を守るために動いている ②マスコミによる、この大多数の兼業農家が日本の農業を代表しているような情報提供が問題である 農業は食の安全性という重要な要素があるため、すべてを市場原理に任せることは出来ず、どこまで保護するか?という問題があり、現状はそこに様々な利権が絡んでいるということであろう。
0投稿日: 2011.02.28
powered by ブクログ話題のTPPに関連して。自給率のカラクリや政策の問題点等、勉強になる点がたくさんありました。大変面白かったんですが、これはこれである意味1面的なものの見方なのかもしれませんので、今度は別の立場から書かれた本も読んでみようと思います。
0投稿日: 2011.02.26
powered by ブクログ農水省の食料自給率に騙されてた。 政治家の選挙のために農業が弄ばれてた。 だいたい競争しない環境を作っていては、 廃れろって言ってるのと同じでしょ。 ということが分かった! 農業も企業活動と同じですね! 大学時代から「将来は事業として農業やりたい」って何となく思ってたけど、 ある意味間違ってなかったんだなと。 農業八策は微妙だったし、 飛躍しすぎた話も無きにしも非ずだけど、 TPP議論する前に、 みんなが農業の置かれた実態を理解する必要があるんで、 お勧めの一冊です!
0投稿日: 2011.02.14
powered by ブクログ農水省のカロリーベースの自給率で日本の食料の危機を煽る構図が日本の農業をダメにしている。 生産金額ベースでは世界のトップクラスの日本なんだ! 結局農水省の天下りと既得権益を守るために仕組まれた自給率マジック。 一番それによって被害を受けているのは日本の国民であり、農水省は自分達のために必死になっている売国奴だと言える。 小麦、米、バター、砂糖の権利構造を維持するためになりふり構わない官僚組織。無駄な自給率キャンペーンで電通に使われる膨大な国費(怒) 今こそ国民は怒るべきだと思う。 全ては農水省の官僚や役人の天下りと老後のために大事なお金が吸い上げられているのだとはっきり分かります。
1投稿日: 2011.02.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
農業生産額は8兆円で世界5位。先進国では米国の次の2位。日本が農業大国のゆえんは経済大国だから。生産性と付加価値は過去から飛躍的に増大した。
0投稿日: 2011.02.05
powered by ブクログ農業の真の強さを知るべき。 農水省は利権のために農家は脆弱であるというイメージを作り上げてきた。 現実に即した自給率であるのに、これ以上上げるということはどれほど効率の悪いことか。 日本の農家は強い。 常識を覆す一冊。
0投稿日: 2011.02.01
powered by ブクログ自給率政策や兼業農家に対する批判は的を射ている部分もある。しかしながら、組織率の高さを批判する(確かに、行政機関の組織率は一般企業と比べて格段に高いのは事実だが)、「ヤミ専従する職員に戸別所得補償制度の補償金は任せられない」など、支離滅裂かつ極端な表現も多い。また、「メディアは農林水産省の言うことを鵜呑みにしている」とも批判する一方、FAOSTATからの情報など海外情勢についてはその数値根拠が示されず、筆者の『鵜呑み』が見られる。幅広く批判を展開するも、私が読み終わっている部分までではその対応策が書かれていない。彼こそは「農協の大罪」などの書籍を熟読してもう少し農政の歴史と状況を把握し直す必要がある。対応策が八つ挙げられていた。でも、誰が、どうやって進めるかは書かれていない。コピー大国中国で「とちおとめ」の権利を誰がいくらかけてどう守るのか。皮算用も大事だが、人や組織の役割分担がもっと書かれていてもいい。2011年1月24日 【再読】 FAOSTATなど、統計資料に関心を持つきっかけにはなる。ただし、ヤミ専従など別の問題との混同は、やはりよくない。組織率の高さは、官庁では多く認められるため全農林だけではない。この種の本によくある「提案」も、だれが、どのようにしてという論理に基づいていない。こうしたらよかろう、というのはある種の無責任といえる。現状でどこのどれだけの職員がどのような仕事をしているが、「提案」どおりにすることで、どの程度の事務負担を軽減できどのように実行できるか、が書かれなければ「提(案)」、要するに(案)を述べるだけになる。そのためには、現状の分析がもっと必要である。つまり、1冊では相当限界がある。もう少し構成等から検討しなおす必要がある。 2016年2月10日
2投稿日: 2011.01.24
powered by ブクログ全体的に、省益しか考えていない農水省の政策のつづられていて面白かった。今は農水省に都合の良い情報しか世の中一般には出てきていない。「耕作放棄地があるのは別に悪いことではない」っていうのは合理的な考え方で頭では理解できるけども、何のためらいもなく荒地にできるものではないなぁ。
0投稿日: 2011.01.23
powered by ブクログ「官僚にとって、怠慢はひとつの事業だ。今日の怠慢が明日の仕事を生む。」 「この社会のルールは、頭のいい奴に都合のいいように作られてるんだ」これらの言葉があらためて沁み入る。農水省はもっと叩くべき。
0投稿日: 2011.01.20
powered by ブクログ日本の農業についてしきりに叫ばれる食料自給率。40%と算出されるしくみや、それを算出している農水省の意図と。 あるいは食料自給率を無理に上げなくても良いという対案が示されています。 少々強引な引き合いなどもありますが、それを差し引いても農業の現状と、農業大国である日本が抱えている問題点も見ることができます。どうシビアかというのは、普段メディアが叫んでいるものとは違うので非常に面白いですね。 バター不足、小麦価格急騰問題の何故にも迫っており、農水省のずさんな職務にも切り込んでいて興味深い内容です。 いずれにしてもカロリーベースの食料自給率計算方法を指針とするのは、一刻も早くやめたほうが良いように感じました。
0投稿日: 2011.01.12
powered by ブクログ国内の農業生産高は、およそ8丁円で、世界五位、先進国ではアメリカにつぎ、二位(農水省発表)。そして、スーパーで売ってある食べ物は、ほとんどが国産である。しかしなが、世間では、自給率(日本独自の計算法が作為的な指標)が40パーセントしかないと知られている。これは、農水省が自分たちの利権を守るために、電通にお金を払って、国民を洗脳したためらしい。ほんとうは、力があり、さらには外貨を稼ぐ潜在力のある、日本の農業は、農水省による農業弱体化計画によりやられている実体があるらしい。
0投稿日: 2011.01.08
powered by ブクログ人気取りものつもりか知らないが、農水省叩きに走りすぎ。そういう単純な問題じゃないと思うが。 ただし自給率については、これを読んでその役割にかなり違和感をもった。日本と韓国しか導入していないこと、おかしな計算方法など、読んでいくとその正当性には疑問を感じる。
0投稿日: 2010.12.19
powered by ブクログ日本農業の実力がよくわかる。農林水産省の反論を是非聞いて見たい。もし、食料自給率のカラクリが本当なら、大変なスキャンダルダルだ。国民を騙しすぎだ。
0投稿日: 2010.12.19
powered by ブクログ無理やり仕事を作り出す農水省の実態をまとめた本。 統計や数字は正確に見える反面、簡単に粉飾できる...とは思っていましたが、自給率についてもそのような粉飾が隠されていたとは...全く意識していませんでした。 自給率、というか割合なんていうのは、下げたければ「分子を下げるか分母を増やすかすればよい」わけだそうです。そのからくりが載せられています。 また、「自給率が上がった」という記事の中身を見て、単に分母が減っていただけだとか... また、自給率なんてものを意識しているのは日本だけ、ということにも振れられていました。それほど重要視すべきではない指標であるとのことです。 単に補助金を与えることがどれだけ日本の農業発展を阻害しているのか? そしてどうあるべきか? などがまとめられています。 日本の農業の実情を見て、考える本と共に、統計の嘘を見破る良いきっかけを与えてくれる本だと思いました。
0投稿日: 2010.12.12
powered by ブクログ「そんな食料自給率で大丈夫か?」「大丈夫だ、問題ない」内容に関しては肯けるもの多いが、数字の出所を示してないのが多いのがマイナス。論調荒くて視点が固まってる感もあるし。しかし勢いあって読みやすいので、農政を学ぶ入り口にはいいかも。
0投稿日: 2010.11.21
powered by ブクログこの本に書かれていることが本当ならば、政府は、農水省は、なんのために農業政策を行っているんだろうかと憤りを感じる内容でした。 現在の政策は、農水省の天下り先などの一部の利権者のために良いだけで、国の農業を駄目にし、国民に大きな不利益を与えていると言うことになる。 現在、TPP参加の検討など改めて農業問題に対してどうあるべきか考えるよい時期だと思う。 農業に対する政策を根本から変え、利権団体の意見に振り回されることなく改革をしてほしい、けど無理かな。
0投稿日: 2010.11.21
powered by ブクログ書名を見て、「うーん嘘でしょ」と思いながら、ずっと買わなかったけど、なんとなく買ってみた。 見事に、農水省、メディアに、 洗脳されてたことに気付きました。 前半では、 ・自給率を計算してるのは日本だけ ・自給率向上政策に「納税」と「高価格支払い」の2重負担 ・財源と天下り先確保のため、小麦貿易に強制介入 ・事故米事件で、「厳しい検査を徹底的に行うから、もっと予算を」 ・人件費500億円の結論が「農家数&自給率の低下、さぁ大変です」 etc.... 上記のような、日本農政の現状を述べ、 そして、民主党の掲げる、「戸別所得補償制度」。 これは駄目だとは言われているけど、その理由がわかった。 後半では、 こういう本で、あまりまともに語られない、希望が述べられています。 日本の農業の実力、そしてこれからのさらなる可能性。 農業に関わってみたいと思えた1冊。
0投稿日: 2010.11.07
powered by ブクログ食料自給率のあやふやさについてはよくわかりました。もうちょっと冷静な書き方のほうが納得できたような気がするけど、これぐらいの毒のある書き方のほうが多くの人に読まれやすいということなんでしょう。
0投稿日: 2010.11.01
powered by ブクログ報道の内容は事実であっても、真実ではない(時には『事実』すら捻じ曲げられたものもありますが)。その報道の事実の背景にはどんな事が言えるのか、他の報道事項との因果関係や裏に隠された事情、その報道から見出せる広義の社会現象については、結局のところ、自分の目で耳で感覚で注意深く確かめて、自分の中で『情報』としてまとめあげるしかない。 そこから、未来に向けて自分が出来る限りで成すべきこと、発信することは何かを考え、行動に移す。 って、意識的に考えているものの、やっぱりどこかしらで報道のないようを『そのまま』に読んでしまっていることに気づき… この本を知り、改めて、事実の本来の意味と隠された意味、裏付け、情報収集の本質、それに対する自分なりの見方を身につけるべきと感じました。 衆議院の解散で民主党が第一党になった2009年。そこから、国家予算の見直し・透明化の確保・予算執行の実態検分を踏まえた行政刷新『事業仕分け』が、国から始まり地方に飛び火し、そして特別会計にまで及びました。 そこで出てくる、仕分け『られる』側の言葉は、ざっくりと言ってしまえば「~~の事業に予算が足りない」「より拡充したいから確保したい」というところ。しかし、仕分け『する』側は、如何に無駄を省き、公正化を図り、充実した予算配分が出来るか、ということを念と言うにおいて、正しく重箱の隅をつつくかの如く迫るわけです(時折、その迫り方に困ったちゃん的なところがありますが…)。 そして、そんな『事業仕分け』が、特に政治分野の冒頭に取り上げられる事項として挙げられたことからか、何につけても『足りない』というところが否応無く目についてしまいます。 そこで、ふと思った。この事業は『充分です』『充実しています』『未来性があります』といった報道ってあったっけ? 多分、あるにせよ、恐らく『足りない』の報道事項の1/10にも満たないような気がします。だって、それが世間一般に知れ渡ったら、お金が入ってこないから。予算が取れないから。だから必死になって、『足りない』ことをアピールして、どれだけ予算をブン取れるかにかかってくるわけです。 それを、『農業』の視点で書かれた本書。如何にこれまでの、そしてこれからの政策や広報が、日本の農業を苦行へと追いやっていたのかが分かりました。最近になって、報道の中にもようやく『自給率(カロリーベース)』という文字が見られるようになりましたが。 僕は『農業』についてはとんと素人で不勉強なところがありますので、具体的な数字を高説出来るわけではありません。しかし『あれが足りない、これが足りない』と言っておきながらも、実は日本の農業には魅力的な要素が多数ある、ということ、そして、事実の本質はやはり自分の目で感性で確かめること、ということに気付かされた一冊であります。 そう言えば。 ノーベル賞の受賞者数も、累計ではアメリカがトップに出ており、それだけアメリカには、ノーベル賞ものの研究が行なえるだけの設備や資金が潤沢で、だから日本の頭脳もアメリカに流出してしまう恐れがある、とか。 それと反対に、オバマ政権になっても一向に改善しない失業率。もし、科学技術に充てている予算・資金を、雇用問題に転換したら、アメリカの科学技術の進展に影響は出るのでしょうか? また、同じような予算・資金提供を、日本でも実施した場合、日本も、アメリカ並みの失業率になってしまうのでしょうか? 本書を読み、そんなことをふと考えてしまう今日この頃。
0投稿日: 2010.10.31
powered by ブクログ農水省が省益のために「農業は弱い産業だ」というレッテルを貼ったが、現実は生産額世界5位と強い産業だという前提で書かれている本。 食料自給率という指標を疑い、他の先進国と同じ目線で農業を見ようとしていると思います。 でも、この本に出てくる統計指標をすべてそのまま受け入れるのも危険かなと感じました。 農水省をボロクソに言っている点は納得できたのですが、国に踊らされている農家と国民も非難しないのはおかしいと思います。 また、筆者の提案する改革案はいまの日本の政治・行政のままで実現可能かあやしい。 現実的でない提言よりは、いまの日本でビジネスとしての農業に成功している事例をもう少し詳しく載せてくれると良かったと思います。 ただ、農水省を変えなきゃ、農水省を変えたいという気持ちにさせてくれる本。 そして、やはり現場に行かなければ実感は得られないなと感じた。
0投稿日: 2010.10.25
powered by ブクログ事実をデータから検証する本好きです。某政党を攻撃しているように思える点がやや難ですが(私がその政党を応援しているという意味ではない)。以降は本からの引用です//国内の農業生産額はおよそ11兆円、5位。日本が経済大国だから、食品の流通・小売業や加工業も発達した。食品産業のもっとも川上に位置するのが農業。農産物輸入額、日本4位。食料自給率、カロリーベース、41%。大量の廃棄量、非販売農家の自給とおすそ分け生産量を加えれれば60%さえ超える。野菜の重量換算の自給率は80%を超えている。生産額ベース自給率、1位の米国、二位のフランス・・・日本は66%、3位。米国は輸入額も多いが輸出額が上回っている。自給率の名の上に国内保護政策を強化しても農業は弱体化しいい思いをするのは農水省と関連団体だけ。国民はこうした政策に「納税」と「高価格の支払い」という二重負担をしている。減反を継続されることで農水省の天下り団体や農協にラクな仕事を与え、彼らがなんら努力しなくても生き残れる道を作っている。畜産物は国産飼料を食べて育った肉だけが国産カロリーとしてカウントされ自給率に反映。補助金なしでは成り立たない事業にいくら出してもそれは「死に金」以外の何ものでもない。自給率向上は票田獲得。耕作放棄地を問題にするワケ。日本の農家数はまだ多すぎる。本物のプロ農家が高齢化したというよりも八割の擬似農家が統計上の高齢化をひきおこしている。
0投稿日: 2010.10.22
powered by ブクログ単純に、かなりおもしろかった。 数字や統計なんて見せ方によってどうとでもできる。結局人の操作が加わっている点で真実がどこにあるのかなんてよくわからない。だからこそ、この本の内容にも偏りがある部分も多いと思う。それを差っ引いても、日本の農政はひどすぎるということがよくわかる。 こんなことしててこの国はどうなっちゃうんだろうか。
0投稿日: 2010.10.17
powered by ブクログ不安だから何でも自分でやりましょう〜よりも、自分の得意なものを作って、品質の高い物を輸入するっていう方法もあるんだ〜と思った。
0投稿日: 2010.10.12
powered by ブクログ[ 内容 ] 食糧危機と農業弱者論は農水省によるでっち上げ! 年生産額8兆円はアメリカに次ぐ先進国第2位! 生産高―ネギ1位、キャベツ5位、コメ10位! 7%の超優良農家が全農産物の60%を産出。 [ 目次 ] はじめに―日本農業弱者論はまったくの事実無根 第1章 農業大国日本の真実 第2章 国民を不幸にする自給率向上政策 第3章 すべては農水省の利益のために 第4章 こんなに強い日本農業 第5章 こうすればもっと強くなる日本農業 第6章 本当の食料安全保障とは何か [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
0投稿日: 2010.10.03
powered by ブクログ● 生産額だけでなく、農業が生み出した付加価値の総額−農業GDPを見ても同じく世界五位である。 ● つまり、国産のエサを食べて育った家畜だけが自給率の対象になるのだ。海外から輸入したエサを食べていた家畜は除外される。 ● 発展途上国は軒並み自給率が高いが、それは海外から食料を買うお金がないからだ。貧困にあえぎ、栄養失調に苦しむ国民が多いにもかかわらず、自給率だけは高い。まさに「自給率栄えて国民滅びる」である。こんなアホらしい数式を、我が国は食料・農業政策の根本を成す指標として採用しているのである。 ● 農水省の自給率発表の目的が国民の食料への不安を煽ることにあり、利権を守れるような世論形成をすることだとしたら頷けるだろう。 ● 政府はユーザー企業から必要量をヒアリング、商社に国際価格で買いつけさせた小麦をすべて買い取り、無関税で輸入する。その価格に1トン当たり1万7000円の国家マージンを乗せて、製粉業者などのユーザー企業に政府売り渡し価格で卸す。つまり、国家が小麦の貿易と国内価格を一元的にコントロールできる仕組みになっているのであり、完全な価格統制としかいいようがない。 ● 要は、日本にとって必要な専業農家、いわゆる本物のプロ農家が高齢化したというよりも、八割の擬似農家が「統計上の高齢化」を引き起こしているにすぎない。 ● 輸入依存の「依存」という言葉も、供給者論理で情緒的な意味合いが強い。輸入国が一方的に輸出国に「依存」しているようにとらえられがちだが、裏を返せば輸出国は輸入国からの収入に大きく「依存」していることとなる。
0投稿日: 2010.09.29
powered by ブクログボランティア的にたまたま農家民宿の立ち上げと、自民党政府自体に農林水産省と外郭団体であるまちむら交流機構が推し進めて民主党政府に仕分けされた(で農協観光が受け皿となった)「グリーンツーリズム」「体験学習」に関わることになり、農政の大目標である「食物自給率」に関して把握をしたく購入。「カロリーベースの食物自給率目標」の問題点について、わかりやすく解説。
0投稿日: 2010.09.28
powered by ブクログ農業のことは分からないので、裏付けは取れないが ぜひ読んでほしい本です。 米不足時のタイ米騒動、一時期のバター不足の件は いかに消費者を無視しているかが分かります。
0投稿日: 2010.09.25
powered by ブクログあー、その通りな気がする。 一般消費者として、食料の輸入が無くなったら日本の食卓はこうなります的なメニューを見て、とても疑問を感じていたので、納得した。
0投稿日: 2010.09.23
powered by ブクログ食料自給率の低さが問題になってるが、全て農水省が私腹を肥やすためのでっち上げ。 多額の税金を費やす保護政策はむしろ農家を苦しめている、という内容。 前半は数字や専門用語が多くて読みにくかったけど勉強になった。 超反政府的。
0投稿日: 2010.09.08
powered by ブクログ現在農水省によって喧伝されている、「日本の食料自給率が低くてこのままでは食料危機に陥るので、もっと国内の農業を保護しましょう」というプロモーションがいかに無意味か、ということを切々と説いた本。 カロリーベースの食料自給率の計算に何の意味もないことはよくわかった。 ただ内容が一方的な農水省/民主党への糾弾なので、あまりに強い論調それ自体にやや嫌悪感を覚える。ほとんどの読者はアジテーションを求めて読んでるわけではない。 後半の、日本の農業への提言として、少子高齢化・人口減少による国内市場の成熟化から海外市場へと進出すべきとの意見はまあ当然だろう。いまの日本のほとんどの産業は国内市場が成熟しきっているので、海外に活路を求めるしかなくなっている。簡単ではないにせよどの業界もそうするしか成長戦略を描けないのが現状と思われる。
0投稿日: 2010.08.31
powered by ブクログ2010/08/26 国家機関の葛藤というか矛盾が題材。 国家の人間は自分たちが働いてメシ食う為には仕事しないといけない。仕事作らないといけない。 でもそれは国益とは真逆になる。 仕事をすればするほど仕事がなくなる。仕事をなくすのが仕事。
0投稿日: 2010.08.26
powered by ブクログ自分が持っていた農業に対する考えを悉く覆された。ただし、農水省と民主党への攻撃は、相手の反論を見るまでは、鵜呑みにするのは危険かも。あともう少し情報の出典を明らかにしてくれると、自分で参考文献に当たれるので助かる。
0投稿日: 2010.08.23
powered by ブクログカロリーベースの自給率が無意味とか有意義な指摘も少なくないけど、農水省と民主党ばかりを批判して、自民党や農協への言及が皆無なのはフェアじゃない。 日本の農政が問題だらけになったのは官僚だけの責任では無いはず。
0投稿日: 2010.08.19
powered by ブクログ驚いた。全然知らなかった。著者のすべての意見に賛成するわけではないが、少なくとも今まで一面的な見方しかできていなかったことを痛感した。マスコミで正しく取り上げるようなところはないのだろうか?
0投稿日: 2010.08.17
powered by ブクログ農協って、どことなく爽やかでのどかな良いイメージを持っていたのですが、 農林系金融機関となると話は別になってきますなぁー。 農林中金幹部とかは、CDSで莫大損失を計上してとんずらしたと、副島氏の著書でもたたかれていたし。 私の県のJAさんも、「預かったお金、着服してた」とか「預金を交遊費に私的流用」とか、他の地方銀行さんと比較して、圧倒的にそんなしょーもない事件の件数多いし。 この本では農水省の無策無能ぶりが、これでもかと糾弾されていて、 「全国の末端の事務所って何してんの?いらねー。」って。 国交省とか農水省の地方事務所って、ほんと無駄だらけ&人員過剰。 どうにかならんかねぇー。 ちょっと脱線気味のレビューですいません。
0投稿日: 2010.08.14
powered by ブクログ統計の数字って、言葉の説明をうまくコントロールすることで、もっともらしくなっちゃうんだよね。正確な言葉にこだわって使うと面倒くさがられるし。。。ということで、「食料自給率」についてあらためて確認してみたい、って本です。
0投稿日: 2010.08.13
powered by ブクログ誰も教えてくれない事を言っている点で興味深いし、経済学的な話もしっかりしている。 しかし、著者がジャーナリストであるせいか、論調が批判対象に対して負の感情を喚起させるような、いわゆるメディア的である点で気に入らない。
0投稿日: 2010.08.13
powered by ブクログレビューはブログにて http://ameblo.jp/w92-3/entry-10604865371.html
0投稿日: 2010.07.30
powered by ブクログ食糧自給率向上のために国民運動として取り組む、ということが、「食育基本法・前文」で謳われている。ところが、自給率向上について考えるとどうも疑問がわく。ご飯をあと一口多く食べることが、向上になるというが、、納豆も醤油も原料国産のものを買ってきて、野菜もお米も味噌もスーパーで買ってくるものもほとんど国産の現状で、ご飯をあと一口多く食べることが本当の答えなのか? 自給率はあくまでも数式によって出す数字であり、2008年に1%上がったのは、分母(輸入の量)が分子(国産)より大きく減ったために上がっていたというのを読んで、なるほどと思った。 他にも何故パンがこんなに高くなったか、何故農家は皆赤字なのかなど、色々疑問に思っていたことについて書かれていて参考になった。
0投稿日: 2010.07.29
powered by ブクログ農水省と官僚の無能っぷりを痛烈に批判w 対GDP比の農業生産額の高さとか、生産性の向上には納得せざるを得ない。 腑に落ちなかった点も説明されててよかった。
0投稿日: 2010.07.23
powered by ブクログ帯にひかれて買っちゃいました。ミーハーだな。でも、中身は結構考えさせられるものでした。 自給率をカロリーベースで算出しているのは日本だけ、しかも先進国で自給率自体を政策にしているのも日本だけ、って何なの?そして本来の食糧における安全保障とは? さっくり読めて問題のとっかかりには十分では。 第6章165p~の英国政府の見解がキモですかね。
0投稿日: 2010.07.20
powered by ブクログデータの出典を示してないため評価できず。ただ、興味深い記述があったことは事実。時間があれば色々と調べたい。
0投稿日: 2010.07.17
powered by ブクログこれが事実だとしたら、やはり政治家、公務員は許せない!クソ官僚め、いい加減にしろ!!この本は、民主党、農水省の批判ばかりでなく、こうしたらどうかという提案もちゃんとある。これは読むべきである。
0投稿日: 2010.07.16
powered by ブクログ農業に関してド素人の自分には、あまりにも衝撃的。1ページも目を離すことができない。自給率というもののデタラメさ、農水省による農業の統制経済化、天下りのためのいらない仕事の創出等々、年金未納問題発覚時の社会保険庁に匹敵するダメさ加減。経済政策、金融政策の場面でもおなじみの官僚の無謬性という、丸山眞男が半世紀前に論じたことがここでも顔をだし、おなじみのキャリア官僚の無能さが農業の現場ではアクセル全開だ。 年金問題の時に厚生族の議員達に対しても思ったけど、自民党の農水族という連中は、一体なにをやっていたのだろう。ここまで酷い状態を放置していたというのは連中のガバナンス能力が皆無であることを示している。
0投稿日: 2010.07.15
powered by ブクログ仮に食料自給率がとても低いとして、でもそれだけで良し悪し判断して思考停止するのはどうなんだ?という本。 日本の農業ってこんななんだ、と素直に勉強になった。 公的資金を使うってのはちゃんと考えてやらないと、市場が歪む原因になる。 というか、それをわかってて私利私欲のために意図的に莫大な予算を組んでるんだろうなあと。 食料自給率の向上を目指すって、かなり質の低い発言なのではと今では感じています。
0投稿日: 2010.07.14
powered by ブクログ・農業は成長産業 ・自給率ベースで食糧政策を考えるのは全くの間違い -海外はカロリーベースの自給率計算をやっていない ・本当に食の安全を考えるなら国内生産のみにこだわらず海外からバランスよく輸入するべき ・そもそも食糧危機はこない ・農水省の利権のみを考えた政策である ・やる気のある農家が世界と競争できるよう耕作地の自由な譲渡等をできるようにするべき ・政治家は票のために零細農家を支援 ・検疫体勢をもっと強化するべき
0投稿日: 2010.07.11
powered by ブクログ著者の主張の方向性は正しいと思う。 でも言い方が極端で過激すぎるのが玉に傷。どうせ批判するならもっとロジカルに、かつ話題絞った方がいいと思う。 農水省の「今後世界の食糧価格はこうとうするだろう」って予測が公式に発表されていることで、輸出国が「あ、将来価格を上げていいのか」と判断してもおかしくないっていう見方とかとても斬新だと思う。
0投稿日: 2010.07.03
powered by ブクログカケキンです。 食料自給率のあれこれを勉強したいと思ったらこの本を読みましょう。 最後の方に「自給率という呪縛から解放されよ」というメッセージがあったたが、まさに私も自給率の呪縛に囚われていたといえる。冷静に分析すれば、こんなものか、自給率 と思う。 ただ注意が必要なのは、日本の農業はこんなに強いと連呼している根拠となるデータが、1950年と比較していたりする。そんな古いデータを引き合いに出して農業の強さを訴えられても、あまりピンとこない。 てかこの本のタイトルを「農水省は頭を使え」とかそーゆーのにすべきじゃないかってぐらいの批判具合だった。
0投稿日: 2010.06.27
powered by ブクログ僕の全く知らないお話。役人はだめねーと思う。何故こんな話が表に出てこないんだろうか?しかしほんの中にも出てきたけれど大本営発表的な事実と違った情報を流して思いの方向へ誘導する・・大体日本人は流されやすいというのに・・この先の日本がが心配。知ったことの概略。カロリーベースで自給率を算出する国はない。生産額ベースだと日本は世界第5位。日本は単価の高い野菜だとか果物だとかに生産物が移行してカロリーを稼げなくなっている。カロリーの高い生産物は単価が安く大量に生産しないと競争力で負けてしまう。周りに同等の生活水準の国がなかったから輸出という頭がなかったのだろうけれど今から中国だとかへも輸出も見据えないといけない。JAでなく一つの生産物の組合を作って同売り出していくかをグローバルに作戦を練る必要がある。とかとかとか
0投稿日: 2010.06.24
powered by ブクログ自給率41%というのは農水省が予算獲得、自らの仕事の権限を確保する為の捏造であったと看破する一書。農水省の提唱した41%という数字はカロリーベースの試算であり、実質生産額で見ると8兆円規模を保ち先進国ではアメリカに次ぐ第二位の位置にある。 そして、さらに現在の農業が向かう問題点である「放棄農地」「農業者の高年齢化」「収入の少なさ」というのもまったくのデタラメだと看破する。 さらに民主党が2011年から行おうとする農家補償は減反背策に従い国際競争力もない大豆や小麦、資料用の米を作ることで赤字を出した分の補填は一兆4000億にのぼり、結果的には擬似農家に対するバラマキであり、無駄な公務を増やし専従農家の国際競争を阻害するもので民主党の支持母体である自治労の不正の温床になることを指摘する。 現在の日本国に伴う農業問題をほぼ全て看破した一書でした。
0投稿日: 2010.06.15
powered by ブクログ国内の農業生産額は8兆円で世界5位 食料自給率 国内で供給される食料の内、国産でどの程度まかなえるか カロリーベースと生産額ベース 供給カロリーは破棄されるものも含まれている 生産量には自給的な農家の生産額は含まれていない 野菜の自給率は8割を超えている 生産額ベースの自給率は66% 自給率の発表は日本だけ 国内小麦はパスタさせろくに作れない代物。外国産の半値でも買いたくない 税金投入による国民の負担が増えるほどダメ農家が増え、国産小麦や大豆の世界的な競争力は逆にどんどん下がる 日本のコンバイン台数は97万台、アメリカ41万台、中国40万代 トラクターも191万代とアメリカに次ぐ2位 農地面積あたりのエネルギー投入量は世界一。うらを返せば、作業効率が悪い擬似農家が多い 所得保障を制度運用を取り締まる公算の高い組織が農政事務所。民主党の支持母体である農水省職員の労働組合全農林の牙城 所得保障よりは農業者個別黒字農家優遇制度 農業は成長産業と言うのが世界の常識 田牧一郎 20年前にアメリカに渡り、ジャポニカ米を確立 1993年の米不足時に長粒種のタイ米を輸入したのは農水省の策略 英国政府 自給率を高めるために、特定作物の価格を人工的に上昇 維持させる政策は、農家の質を低下させ一方、膨大な在庫を生み出す 補助金廃止が発展させる農業 農水省を存在させるための政策より、国外交渉できる人員を育成がよい
0投稿日: 2010.06.15
powered by ブクログjap is the one of biggest agricaltural country in the world.
0投稿日: 2010.06.06
powered by ブクログ歴史的名著と言ってよい。 「自給率」という概念がいかに無意味か、容易に理解させる。 日本の農業について誇りをもつことができる。 世界で勝負できるレベルであり、日本経済を牽引できるほどの 強さをもつ、と思わされる名著。 やはり、日本のコメを食している一員として、 日本の農業に感謝と誇りを持つべき。 ひとつ難点を言えば、内容の素晴らしさにくらべ、 文章が些か読み辛い。同じ主張が感情的に繰り返される。章立ての構成がよくない。(後半に面白い部分が偏っている) 編集に難ありか。
0投稿日: 2010.06.05
powered by ブクログ『日本は自給率が低いから国産農業を奨励すべき』 これは農水省や民主党の票田獲得のために過ぎず、実は生産量ベースの自給率は66パーセントと世界3位である。嘘なのだ。 自分自身、自給率についての洗脳教育を受けてきた。 知らないことは本当に怖いと感じた。 目からうろこ。 日本農業についての提案もなされています。
0投稿日: 2010.05.24
powered by ブクログ最近読んだ中では一番の目ウロコ本。 日本農業について漠然と持っている認識をことごとく覆してくれる。 一読の価値はある。 著者が、自給率の向上をうたう現行農政を一刀両断する記述は、説得力があり、一種痛快でもあるのだが、ただ、自分が不案内な分野におけるこの種の論考を読むときは、それだけに引きずられないようにする注意も必要。反対する意見にも耳を傾けてみる方がよい。 現役農水官僚の書いた「食料自給率のなぜ」でも読んでみることにしよう。
0投稿日: 2010.05.21
powered by ブクログいい本なんだけど農水省憎しの念が強すぎて全体的な信頼度を下げている気がする。自給率を「カロリーベース」なる日本ぐらいしか使っていない不透明な方式で計算しているというのは知らなかった。他の本も探してみよう。
0投稿日: 2010.05.20
powered by ブクログ【私の評価】★★★★★(96点) ■国内農業保護政策を進める農水省に対し、 日本の農業は保護なしでやっていける。 むしろ、保護政策により、真面目な農家は 困っていると主張する一冊です。 ・長年、生産調整をさせられた挙げ句、 残った面積で昨年は資料米、来年からは米粉を 作らないといけなくなった。これでは 注文をもらっている業者へのコメが足りない。(p58) ■まず、農水省は「日本は食料自給率が低い」と主張していますが、 それは農水省が低くなるように自給率を計算しただけであり、 実は、日本は輸入依存度が最も低いというデータもあります。 自給率を低く見せるカラクリは、価格ではなくカロリーベースにする。 分子に兼業農家の生産を含まない。輸入飼料分は国産としない。 分母に廃棄分、食べ残し分も含める、と色々工夫しているようです。 ・なぜ、生産額ベースの自給率は、国の政策目標であるにもかかわらず 他国と比較しないのだろうか・・・日本の66%は主要先進国の 中で三位である。さらには、農業生産額に占める国内販売シェアは一位。 輸入依存度が最も低いことを表している。(p34) ■国際的には、農業はすでに産業化されていることが わかります。つまり、農業とは、自動車のように安い原料を輸入して、 農産物という商品を生産して、販売しているのです。 それに対して、現在の日本の農水省は、農業保護という方針の下で、 小麦、トウモロコシ、バターなど輸入原料に高い関税をかけて、 国内メーカーの国際競争力を削いでいるわけです ・農水省の天下り団体「農畜産振興機構」のバター輸入独占業務 ・・・たとえば、国際価格500円のバターを一キログラム 輸入したとしよう。まず、500円に関税29.8%相当の 149円+179円が課せられる。そこに輸入差益806円を 足すと1634円に化ける。輸入価格の三倍以上だ。流通・ 小売マージンを乗せれば2000円を優に超える(p100) ■昔、自動車産業を保護するために、 外国自動車の輸入制限、国内自動車会社を増やさない という政策を経産省が行おうとしましたが、 これが実施されていたら今のホンダは存在しないのです。 「保護は、産業を弱体化させる」というのは、 だれでも知っている真理であると思います。 では、なぜ農水省の人は、農業を 弱体化させたいのでしょうか。 ・自給率の名の下に国内保護政策を強化しても、 農業は弱体化し、いい思いをするのは農水省と 関連団体だけだといっていい(p45) ■実は、農水省に働く人にとっても、 この現状は悲しいことなのかもしれません。 農協との関係もありますし、 先人がやっていたことを続けていただけ。 天下り先をなくさないようにやってきたことが、 日本の農業を弱体化させているのですから。 泥棒が警察に捕まった時、 「捕まってホッとした」と言うことがあると 言いますが、農水省の人も 「この本が出てホッとした」と感じているかも しれません。 浅川さん、よい本をありがとうございました。 ━━━━━━━━━━━ ■この本で私が共感したところは次のとおりです。 ・国内の農業生産額はおよそ八兆円。 これは世界五位、先進国に限れば 米国に次ぐ二位である。(p4) ・自給率が示す数字と一般的な感覚がかけ離れているのは、 農水省が意図的に自給率を低く見せて、 国民に食に対する危機感を抱かせようとしているからである(p6) ・食料自給率に潜むカラクリ・・・ 分子の国産供給カロリーには、全国に200万戸以上もある 農産物をほとんど販売していない自給的な農家や副業的な農家、 土地持ち非農家が生産する、大量のコメや野菜は含まれていない ・・・海外から輸入したエサを食べていた家畜は除外される(p30) ・輸入トウモロコシは一キログラム約30円。 対する国産の飼料米は、コストだけで六倍超の200円弱もし、 その差額が補助金で埋められる。(p63) ・飼料米を作る農家は作りたくて作っているわけではない ・・・プロの畜産農家はその背景を知っているから、 突然エサが手に入らなくなるリスクを負ってまで、 国産の飼料米に切り換えるわけがない(p65)
0投稿日: 2010.05.15
powered by ブクログ第6章の食料安全保障について書かれた部分が私には特に興味深かった。 特に英国の食料安全保障についての考え方として紹介されていた「多様性が安全保障を強化するのである」(多様性=食料を自給のみに依存するのではなく、多くの安定した国から輸入すること)や「食料安保とはリスク・マネジメントの課題であって、自給の問題ではない」など。言われてみればその通りなのだけれど、これまで考えようとしたことがなかった。
0投稿日: 2010.05.15
powered by ブクログこの本のキモは「食糧自給率の計算式はインチキ」ということにつきる。あとはタイトルそのままの内容を何度も繰り返し述べているという印象。減反政策の真実とか、すでに知られているような内容も多い。ただ、食糧自給率にだまされてたんだなー、ということはわりと鮮烈に頭に残るので、新書1冊分の仕事としては十分かも。
1投稿日: 2010.05.13
powered by ブクログ勉強になりました! 農業にたいするイメージがひっくり返った。 ここまで違うと、うーん、疑いたくもなってしまうくらい。 本当のところ、どうなんだろう? その辺の農家の方にうかがってもわからなさそうではある… ますます気になるテーマになりました。
0投稿日: 2010.05.13
powered by ブクログ目からウロコの一冊。 カロリーベースによる指標と生産額による指標の違いにより、自給率は大きく異なる。日本の自給率が低く見せかけるのは農水省による自己組織防衛以外の何ものでもない。自給率を低く抑え、国民を洗脳し、自己の存在意義を主張し、廃棄物によるロスを入れずに自給率をさら低く誘導する。 この自給率問題だけではなく、官僚が自己防衛のために国民の目を欺いている事例がたくさんあるに違いない。
0投稿日: 2010.05.04
powered by ブクログ・農業家の急減が日本農業を衰退させるという論調もあるが、それは全く実情を把握していない。過去40年間で農家の数は激減したが、農業外所得の増大と農業の技術革新に伴い、生産性と付加価値は飛躍的に向上。 今ある少数の農家だけでも日本国民の需要を十分に賄いきれるほどの 農業の経営は進化している。 ・国の自給率向上政策の目標の整理。 「低い食料自給率(2008年は41%)」 → 国民の食を守る → 国内農業の保護・振興 → 輸入依存からの脱却 → 高い食料自給率の実現(2015年に45%が目標) という構図になる。これが本当だとしたら良いが、そもそも食料自給率という指標自体がイイ加減であるのが大問題。 イイ加減である理由が「農林水産省や農業団体」に利益を還元させるためであるからだ。 ・日本が世界最大の輸入大国であるという 嘘 輸入依存度を表す 国民一人当たりの輸入額を試算。1位イギリス880ドル、ドイツ851ドル、フランス722ドル、日本360ドル、1番少ないアメリカの244ドルと大差無し。 国民一人当たりの輸入量で見てもドイツ660Kg、イギリス555Kg、フランス548Kg、日本427Kg、アメリカの177Kgに次いで少ない。 ・国内生産額 2001年以降 約8兆円。世界全体で見ても、農民が大多数を占める人口大国の中国が1位、2位アメリカ、3位インド、4位農業大国ブラジル、日本は5位、つまり立派な農業大国である。6位フランス5,5兆円、7位ロシア3兆円、オーストラリアの3倍(2.8兆円)。 ・先進国とは経済成長によって農家が他産業に移り、農業のGDP比率が相対的に低くなった国である。そして残った少数精鋭の農家が技術力、生産性を高めた結果、大きな付加価値(農業GDP)を生むことができるようになった国のことである。 ・国民の豊かさを示す1人当たりのGDPに相当する農業指標では、日本の農業従事者は世界11位(2004年)。コメの減反が始まる前の1960年代は1位か2位。上位はシンガポールやアイスランドだが、農業が盛んではなく、ごく少数の農家が独占的な経営を行っているため。 ・日本の国民と農民、2つの1人当たりのGDP推移を見ると、国民1人当たりの伸び率が鈍化しているのに対し、農民1人あたりは過去5年間で 50万円も伸びている。これは農業の労働人口が減少する中、生産性が向上している証だ。 ・食料自給率に潜むカラクリに迫る 農林水産省「食料自給率とは、国内で供給される食料のうち、国産で度jの程度賄えているか」を示す指標であるという。 「食料・農業・農村基本法」によって定められている指標は2つ。 「カロリーベース」と「生産額ベース」の自給率である。自給率41%が低くてヤバいと言われているのはカロリーベースの指標。 ・ カロリーベースの算出方法 国民1人1日あたりの国産供給カロリーを1人1日あたりの全供給カロリーで割って算出する。 2008年版で見てみると、分子が1012キロカロリー、分母が2473キロカロリーで自給率は41%となっている。 注意すべきは分母となる供給カロリーは私達が実際に摂取しているカロリーではないということ。厚生労働省の調査による摂取カロリは1904キロカロリー(2005年)。その差はどこに行ったのか??? それは毎日大量に処分されるコンビニ食品工場での廃棄分や、ファストフード店、ファミレス、一般家庭での食べ残しである。 <分母について> つまり食っていないカロリー分も分母に入れられて計算されている。 その量1900万トン。日本の農産物輸入量5450万トンの3分の1近くになる。世界の食料援助量約600万トンの3倍以上になる。 もちろん分母が大きくなれば率が小さくなるのは当たり前だ。 <分子について> 国産供給カロリーは全国に200万戸以上ある農産物をほとんど販売していない自給的な農家や副業的な農家、土地持ち非農家が生産する大量のコメ、野菜は含まれていない。総世帯の5%を占める自家消費だけでなく、おすそ分けもある。家庭菜園分ももちろん含まれていない。つまり実際の生産力も農林水産省が発表している数字より格段に高い。 上記踏まえて計算するとぶっちゃけ60%超の自給率となる。 めでたしめでたしである。 ・牛肉や豚肉、鶏卵、牛乳といった畜産酪農品の場合、実際に国内で飼育した牛、豚、鶏などであっても全てが国産として扱われるわけではない。 農水省の計算だと、実際に国産品が供給するカロリーに飼料自給率(家畜が食べる国産飼料の割合)を乗じて計算される。つまり国産のエサを食べて育った家畜だけが自給率の対象になる。海外から輸入したエサを食べていた家畜は除外される。 そのため畜産物の実際のカロリーベース自給率は68%、生産額ベース自給率71%だが、農水省の計算では17%にまで落ち込む。その数字が自給率計算にもちこまれている。 たとえば大きな養豚をしている例だと、1000頭以上の豚を飼育していても飼料は全て輸入品なので飼料自給率はゼロ。何億円の売り上げを上げていても彼が国民に供給したカロリーは農水省の計算上ゼロ。 これが自給率低下の犯人である。 ・自給率が高まると国内生産量が増えるというのは関係ない 自給率を上げようと思えば分母に占める割合の大きい輸入が減れば済む。国産が増えなくても輸入が減少すれば自給率は自然と高まる。 発展途上国は自給率が高いが、海外から食料を買うのは高いから輸入できないだけである。 またイギリス、ドイツでは北海道より北にある生産条件のため、小麦やジャガイモ、畜産・酪農といった農産物の生産性を上げ一生懸命売ってきて たまたまそれがカロリーが高い食品だった。 日本も従来の穀物生産から所得がもっと上がる野菜や果物にシフトしてきて海外の小麦や大豆よりカロリーが低いだけである。 また輸出が少ないのは国内で販売したほうが儲かったからだけである。 つまりこんな指標はなんの意味もなく 国策として掲げているのは世界で日本だけである。 ・生産額ベースの算出方法 分母→食料の国内消費仕向額(国内生産額+輸入額-輸出額) 分子→食料の国内生産額 補足すると、国内消費仕向額は国内で消費するために生産・輸入された農産物の金額 国内生産額は国内で生産された農産物の金額 2007年で見ると、分子が10兆37億円、分母が15兆941億円で自給率は66%。これはカロリーベースと比べて相当高い。怪しい。 他国はどうか?農水省に問い合わせると、「調べたことはないし今後も調べるつもりはない」とのこと。 そこで計算すると主要先進国の中では3位。さらに農業生産額に占める国内販売シェアは1位。これは日本の輸入依存度が低いことを表している。 ・国民1人1日あたりの摂取カロリー 毎年減少している。理由は「少子高齢化」「肉体労働(第一次産業)の減少」「ダイエット/健康志向ブーム」が挙げられる。 つまりカロリーベースの自給率計算は自給率は何もしなくても勝手に上がる。 ・農家の思考力を奪う補助金 国策の自給率の数字合わせのために 自給率の低い小麦や大豆を作付けすると農家には転作奨励金という 補助金が支給される。小麦や大豆を作るだけで収入が得られるため単収(単位面積当たりの収穫量)や品質の向上に真剣に取り組まない農家が増加。 そのため小麦の品質が悪化。国内小麦はパスタさえろくに作れない。 海外の半値でも買われない。讃岐うどんでさえ95%がオーストラリア産小麦。ちなみに海外製品より国内小麦は6倍以上高い。 つまり上記のように税金を使って農家の生産力を殺いでいるのである。 農家のマーケティング力も向上するはずがない。 ・補助金支援は環境破壊の元凶 自給率向上施策に伴う補助金支給は自然環境にも影響を及ぼす。 なぜなら農家は努力しなくてもお金がもらえるのであればラクして生産するからである。農薬、肥料のバラ捲きや二酸化炭素をまき散らすトラクターで畑をぶん回して環境への配慮は知ったこっちゃない、というか知識がない。 ちなみに本当のプロの農家は低い生産コストで質の良い作物をたくさん作り売ることで利益が出せるので農薬や肥料などコストアップにつながるものは使わないようにしているので環境へ優しい。 ・日本のコンバイン台数 97万台!世界一。。。 2位のアメリカの41万台の2倍以上。。。3位の中国も40万台。 日本は農地面積あたりのエネルギー投入量世界一。 ・民主党の悪しき政策 戸別所得補償制度 鳩山民主党は「自給率を10年後に50%、20年後に60%、最終的には完全自給を目指す」と訳の分からないことを言っている、ぶっちゃけしかも結構達成しているしね。。。 んでどうやって上記を達成するかで投入されたのが戸別所得補償制度。 税金1兆円をつかう。結論ただのドブ捨てにおわる。 戸別所得補償制度の目的は農家世帯の所得について国が面倒をみること。コメや麦、大豆などが自給率向上に寄与し、販売価格が生産費を下回る農作物を作っている農家に、その差額を補填することである。 つまり赤字分はお金あげますよと。 この制度の1番おわっているポイントは 農家は自分たちで生産量が決められないこと。 市町村が決める。何を作るかは国が管理し、どれだけ作るかは行政が管理する。 2番目に終わっているポイントは、 兼業農家が戸別所得補償制度の対象になっていること。 つまりサラリーマンをやっていて年収500万円位あるのに片手間で やっている農園にお金が支払われる。ポケットに入って終了である。 ・悪名高き 全農林 戸別所得補償制度を取り締まるであろう農水省の地方出先機関「農政事務所」。ここは民主党の支持母体である農水省職員の労働組合「全農林」の牙城である。 全農林は事件ばっかり起こしているので有名。三笠フーズの事故米問題、カラ出張問題、税金を隠して保管しておいた埋蔵金問題など。 合計1137人が関与。終わってますな。。 さらに全農林の監査役が全日本自治団体労働組合 通称「自治労」である。 ・結局は選挙のため 戸別所得補償制度も結局は票田獲得のためである。民主党の狙いは 農業全体の弱体化である。農家が弱くなればなるほど農家の政治依存、民主党支持が高まるからだ。 ちなみに票田は500万票ある。これは民主党としては抑えておきたいと 思っているわけである。 ・小麦の国家貿易でボロ儲け 2007年2008年で輸入小麦価格の高騰により食にダメージを与えた。 農水省は国際的な穀物価格高騰が原因と発表。だからこそ自給率が大事だとも言っていたらしい。果たして本当か? 2000年から2008年までの国際小麦価格と日本価格における外国産小麦価格を比較すると日本の価格は国際価格より2、3倍も割高だ。 つまり2007年2008年に関係せずずっと高い。。 どういうことか? 農水省が自ら小麦価格を高騰させているだけである。 建前上民間企業は小麦を自由に輸入することが出来る。しかし農水省により国は小麦に対して250%の関税をかけている。国産小麦の保護とはいえ法外もイイところだ。。。 これでは正規の国際価格で原料を調達し食品を製造する海外メーカーに太刀打ちできない。そこで農水省は「少しは安くするよ」つって 250%の高関税に比べ安く提示できる仕組みを持っている。それが 国家貿易である。 政府はユーザー企業から必要量をヒアリング、商社に国際価格で買い付けさせた小麦を全て買取り、無関税で輸入する。その価格に1トンあたり17、000円の国家マージン乗っけてユーザー企業に売っている。 これではユーザー企業は政府から小麦を買うしかなく、しかも価格は完全に国が決められる。なぜこんなことになっているか? シンプルで、財源確保と天下り先の確保である。 年間の小麦輸入量は約570万トン。1トンあたりの国家マージン17,000円を掛ければ969億円になる。さらに企業に「契約生産奨励金」という 1トンあたり1530円を計上させている、しかも前払いしないと国は 小麦を売ってくれない。そのため計1056億円が農水省に入る。 これは農水省の一般会計予算とは別に計上される特別計上である。 だから小麦の国家貿易担当は省内ではエリート、有望な天下り先と言われている。 ・コメの自給率 100%なんかではない。国内消費量の10%近くを輸入している。約80万トン。日本がコメを輸入しているのは政治的な問題。 自由貿易化の波には逆らえなかった。日本はWTOでコメの輸入は断固反対。牛肉やオレンジの輸入を解禁するなか、コメは拒んでいた。コメだけは 貿易自由化を拒む「関税化の例外措置」を選んだがペナルティとして 日本の消費者に対して一定数量の輸入機会を提供する 「ミニマム・アクセス」が発生した。いわゆる1995年から輸入が開始された「ミニマム・アクセス米(MA米)」 ちなみに輸入米は一等米である。ただ輸入後に長期保管のためカビが生えただけである。 ・タチの悪い差額関税 農水省のとんでもない制度はまだある。。。 1971年国内養豚家の保護を目的に作られた、輸入豚肉の「差額関税」だ。 差額関税の仕組みはシンプル。基準輸入価格を決める。1Kgあたり約546円。それより安い輸入豚肉は外国での価格がいくらだろうが基準価格との差額を関税として徴収する。一方基準価格より高い場合は、 一律4.3%の関税がかけられる。 外国産豚肉で最も需要があるのは、モモや肩肉などの低価格部位。 その後一般消費者向けのハムやソーセージに加工される。一方国産の 1番人気はヒレとロースの高級部位。加工メーカーがどれだけ低価格部位を輸入しても制度上価格はつり上げられる。そこで安く輸入するために 安い部位にヒレなどの高級部位を混ぜて輸入しできるだけ基準輸入価格に近付ける、通称 コンビネーション輸入が起こる。これについて国は黙認している。 しかし問題はそうすると本来加工メーカーには必要のないヒレなどの部位を格安で販売することである。 こうした外国産が国産ヒレやロースと競合し守られているはずの国内養豚家から国内市場を奪っているのである。 また加工メーカーは必要のないヒレの損失分を補うために安が売りの低価格部位のソーセージなどをメーカーに高く売り消費者の懐に打撃を与える。 この制度の最大の問題点は基準輸入価格内では価格が高ければ高いほど税率が下がること。安いものも高いものも関税によって強制的に同じ価格にすること。海外の養豚業者にしたらおいしい。価格競争が意味をなさないのでできるだけ高い値付けをしてもうけるよ。 もちろん合法。 ・ネギの生産量 世界一 日本 ・日本の農産物総生産量は毎年増えている。何の心配もない。 1960年の4700万トンから2005年には5000万トン 生産量でも世界トップクラス ホウレンソウ 3位 ミカン類 4位 キャベツ 5位 イチゴ キュウリ 6位 キウイフルーツ 6位 コメ 10位 減反政策以前は3位 リンゴ14位 ジャガイモですら22位 やっぱりなんだかんだいって世界で10位の人口大国 であるからである。 ・日本の多すぎる農家 先進国で人口に占める農家の割合 イギリス0.8% アメリカ0.9% ドイツ1.0% 日本1.6% 日本で言うと200万戸の販売農家(面積30アール以上、または年間の農産物販売金額が50万以上)のうち、売上1000万円以上は7%の 14万戸。彼らが全農業生産額8兆円の6割を作り出している。 しかも2004年2009年の売上成長率は130%!!! ・農家の高齢化は問題ではない 3タイプある ①農家出身のサラリーマンや公務員 7割がこれ。定年退職後も軍資金を元に悠々自適に農業。 ②農家出身のサラリーマンや公務員だが在職中は農業を行っておらず 退職後に始める人達。これが1割。 ③のこり2割が農業を主業としてやってきた人達 息子が農業を継いでも統計上は65歳以上として登録されている。 農家は定年がないからずっと働ける。高齢化は何のも問題もない。 むしろ本当の問題は日本の人口縮小による胃袋の減少、つまり マーケットの縮小のほうが何倍も深刻である。 ・本当の課題 人口縮小もそうだが、 食料は減反にあるように供給過多になっている。スーパーの 過多出店により店舗には農産物の売り棚が拡大される一方、売れ残りロスは増える。流通の利益率低下がさわがれ、農家への値下げ圧力が かかっている。 これが本当の課題である。 ・農業改革① 民間版・市民(レンタル)農園の整備を行う ・農業改革② 農家による作物別全国組合の設立 3つの市場の開拓を狙う。 国内の値下げ圧力の高い市場 輸入品にシェアを取られている市場 海外市場 米国ポテト協会、デンマーク酪農連合、英国ニンジン協議会などは 成功事例。 競合するのではなく一緒にマーケティングして販売して レベニューシェアしよう ・農業改革③ 科学技術に沿った農業ビジネス 品種や栽培技術などのライセンス契約など 海外展開がよいね ・農業改革④ 輸出の促進 日本は人口縮小が見えているから海外に希望を見出すしかない イギリスとドイツは国内市場から脱却し輸出大国へ成功した。 世界の輸出マーケットは100兆円超。日本のシェア0.2% 1%にするだけで1兆2000億円のマーケット創出。 ・農業改革⑤ 検疫体制の強化。検疫とは感染症の侵入を防ぐために港や空港で 旅客や食べ物などの検査を行い必要に応じて消毒など行うこと リソース不足により現状検疫体制が弱い そのため中国に輸出したくても出来ない現状がある ・農業改革⑥ 農業の国際交渉が出来る人の人材育成 ・農業改革⑦ 若手農家の海外研修制度 ・農業改革⑧ 海外農場への進出支援 ・世界を視野に入れた農業者たち ☆和郷園代表の木内博一 輸出農業として、有名 最高級品を輸出 ジャパンプレミアムの創出 また海外で作って半分は日本に輸入するが、 半分はなんと!現地販売できている ☆日本一のレタス生産量を誇る 長野県川上村 藤原忠彦村長 レタスの海外販売 台湾と提携。レタスは夏場収穫したら冬は生産できない。 そのため台湾農家にレタスの栽培方法を教えて現地での生産にも 進出。冬場は台湾で生産することにより年中販売可能になった! ☆タマキ・ライス ・輸出大国 輸入大国 オランダ 人口58位1660万人 輸入額世界7位 国産が足りないから輸入するというのはまちがっている 輸出するために輸入している 海外から質の良い海外原料を調達して 加工して輸出しているのである さらにイタリアは小麦輸入世界1位である! 同じく加工して輸出 ・自給率にこだわることは無意味 もしも輸入が全面停止したら影響を受けるのは食料だけではない。 食料を生産するのに不可欠な燃料や肥料などの生産資材も同様である。いくら農産物が豊富にあっても燃料が国になければ生産地から消費地まで食料を運べない。 究極的にはエネルギー安全保障向上が鍵だよ。 自給率なんか外部に依存していることになぜ気が付かない 結局一国の力なんか弱く特に島国日本はね だから自給率とかちっちゃいこと言ってねーで他国と 共存共栄しろや おしまいおしまい
0投稿日: 2010.05.01
powered by ブクログ「豊かな先進国、特に食料の輸入比率の高い国が自国の食料状況を指すのに、食料安全保障という同じ単語を使用する際には、分別ある認識をしておかなければならない。(略)つまり、食料安全保障の定義については、貿易に立脚する豊かな先進国と、貧困国とのあいだでうめることができないほど、大きな隔たりがあることを理解する必要がある」(pp. 165-166) 自給率の低下を叫んで、国民の不安を煽り、保護主義紛いの主張を繰り返す政府にウンザリしていたので、非常に興味深く読んだ。
0投稿日: 2010.04.24
powered by ブクログこの本の著者の会社が企画した、オーストラリアメルボルンの農業視察にぎりぎり間に合う形で、本を入手でき、視察中に読み終えることがてきた。 この本は、食に携わる人には、是非読んでいただきたい一冊である。 本当の食糧問題とは何か、食の世界におけるマーケティングは誰かやっているのか。世界の数字を、きちんと紐解くと、世の中はこのように見えてくるのではないか。 昨今、農水キャリアから天下りせず、仕事をしている人たちも、同じような主張をなさっている。 事実を数字で捉え、政策を決め、感情を反映させたマーケティングにより、消費を導く初動をつければ、後は経済の理論で需給のバランスが取られて行くのだろう。ただ、現在は余りにも、偏った情報により、需給バランスが偏っていると言わざるを得ないのだろうと思う。
3投稿日: 2010.04.02
powered by ブクログ食料自給率に隠されたトリックなど、眼からウロコの話がいろいろ書かれている。立場的には新自由主義者かな? でも、今の農政が社会主義そのものなので、これぐらい極端な主張の方がいいかも。 それにしても、農水省の役人は、売国奴だわな。
0投稿日: 2010.03.31
powered by ブクログ2010/02/22:目からウロコが何枚も落ちました。 農水省に対しての批判が多いですが、読めば読むほど無理もないと思いました。 自給率を上げるためと米食を推奨する一方で減反を続けたり、数年前のように突然バター不足になったりする謎が解けました。 農業の未来への提言も多くされています。(全てがうまくいくとは限りませんが) 本当の食料安全保障とは何か考えさせられました。
0投稿日: 2010.02.22
