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文庫版 豆腐小僧双六道中ふりだし
文庫版 豆腐小僧双六道中ふりだし
京極夏彦/KADOKAWA
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総合評価

91件)
3.8
18
34
22
3
1
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ★4。 小説の体を借りた妖怪入門書だったけどわかりやすくて面白かったなー。人間あっての妖怪、という観点は新しい感覚もあり、ある意味で真理というか。かつ、夢がないというオチにはならないのがさすがだった。ちょっと色んな妖怪好きに読んでもらって感想ききたいわ。ただ豆腐小僧がアホすぎてイラッとしたりもしたけど(笑) 終盤の妖怪大戦争のところはワクワクしたなー。あと最後の染五郎の寄せた文章がオタク丸出しで面白かった。

    0
    投稿日: 2025.05.17
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    なんとも可笑しい本でした。 講談のような語り口で、もみじ豆腐を乗せたお盆を持つだけの妖怪、豆腐小僧の自分探しの旅をつづる。 次々と出会う妖怪たちが、妖怪とは何なのかを語るんだけど、これが何とも論理的、かつ現実的w 妖怪とは見ている側の主観なんだよ!みたいな感じで、ちょっとボケっとしてる豆腐小僧に教授していく。これがおっかしいんだよねーw 最後はまるで歌舞伎でも観ているかのような大立ち回りありの、まるで見得を切るようなシーンまで。 新たなる冒険の始まりを感じさせる終わり方で、なんとも面白い、そう、面白い本でした。(図)

    0
    投稿日: 2023.09.17
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    うーむ、このノリについていけんかった。 確かこの作家の本、以前に読んだことある記憶ありですが、その時もそう思ったような。。。 妖怪?好きには堪らんのかもとは思うものの、それに関心のない当方には苦行に近い長さやったです。 説明が延々と続き、ストーリーを感じられなかったなぁ。

    0
    投稿日: 2022.10.28
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    江戸の町の一件のあばら家に出現した妖怪の豆腐小僧が、 自分が何者であるのか理解できない豆腐小僧は、鳴家(やなり)や死に神などの妖怪に出会い、やがて妖怪とは怪異を理解しようとする人間の想念がかたちをとった存在であるということを学んでいきます。そんな豆腐小僧が、みずからのアイデンティティをさがし求めて、博識の達磨や妖艶な化け猫の三毛姐さん、田舎の妖怪である袖引き小僧などの妖怪たちとともに珍道中をくり広げます。やがて妖怪一行は、妖怪を信じる村人たちの蒙を啓こうとする儒学者の室井了軒によって、村の怪異が消滅の危機に瀕していることを知ります。そこに攘夷派の浪士たちも乗り込んできて、最後は豆腐小僧をはじめ妖怪たちの大集合となります。 講談めかした語り口で、妖怪についての著者の理論がわかりやすく解き明かされつつ、物語が進められており、たのしんで読むことができました。ただ最後の大団円のシーンは、舞台や映像作品では見栄えがする展開だと思いますが、文章で逐一説明されるとすこしもたもたしているような印象を受けてしまいました。

    0
    投稿日: 2022.01.21
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    やっと読み終わった…長かったよ〜(T ^ T)途中で何回も投げ出したくなった。 内容はほとんどが論文ですよこれは。妖怪について、概念だのなんだのかんだのとこねくり回してさっぱりわからない。こういうのが好きな人は多分ハマるでしょうけど。 映画の豆腐小僧が深田恭子ちゃんで可愛かったので読んでみたら…なにが可愛いのか、なぜにそんな行動を取るのか、もう話が全くわからなくなりました。 残念。

    0
    投稿日: 2021.10.12
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    いるけどいない。お化けの存在意義を論理的に解釈する小説も珍しい。講釈師のような語り口に現代的な描写が相まって、創作落語でも聞いているような気分になった。およそお化けらしからぬ言動で、達磨先生を困らせたり呆れさせたりしている豆腐小僧を見ていると、つくづく馬鹿な子ほどかわいいと思う。自我がある以上、消えると言われたら怖いよね。理屈じゃない。愛すべきお馬鹿さんが送る怒涛の二日間を大団円まで楽しめた。

    0
    投稿日: 2021.08.01
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    文庫版が出たのと映画化したのに向けて、再読。これで読んだのは二度目になり、結末も分かっているのだがやはり面白かった。語り口調と、妖怪化け物についての蘊蓄のような説明が丁寧なのが良かった。豆腐小僧と達磨先生の禅問答のような掛け合いは面白くて好き。物も二つとして覚えられない豆腐小僧が、最後に頭を働かせて最後の混乱をおさめたのは感動した。相変わらず京極ワールドは素晴らしい。

    0
    投稿日: 2021.05.08
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    豆腐小僧を主人公とする面白おかしい話の中に、妖怪論が現れてくるという不思議な本。話としては割と馬鹿馬鹿しい類なのだが結構笑える。妖怪初心者にもわかりやすく、様々な妖怪について説明してくれる。京極流妖怪理論(?)を理解するには一番適した本かもしれない。ラストにかけての盛り上がりなど、『虚実妖怪百物語』にも近い部分があるとも思った。とても面白く、非常にオススメできる。次巻も読まねば。

    0
    投稿日: 2021.04.04
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    なんとも愛おしい存在の豆腐小僧。「存在する」ことの意味や、「文化」の価値などを豆腐小僧に乗せて存分に語ってくださいますな。

    0
    投稿日: 2020.06.07
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    色んな妖怪が出てくるコメディではありながらも、妖怪とは、生死とは、恐怖とは、の考察がどんどん深まっていく。 京極先生のコメディではいつも主人公格がボロクソにこき下ろされるのはなぜなんだ。見開きに1回は馬鹿って書いてる気がする。

    0
    投稿日: 2020.05.17
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    説明回、って感じ? 達磨さんは豆腐小僧に説明しているようで、私達に説明しているのだー。 構造もキャラクターも馬鹿馬鹿しいんだけど、そもそも妖怪は馬鹿馬鹿しいものなので。 豆腐小僧は可愛いなあっていう、ただそれだけ。 そう言えば映画になったね‥見に行ったよ‥。 京極さんが豆腐小僧に掛ける謎の熱い思いが感じられて、良きかな。

    0
    投稿日: 2019.09.17
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    妖怪とは何か。がわかる本。 この本の魅力は、達磨先生による京極節妖怪解説もさることながら、豆腐小僧をはじめ、妖怪たちがコミカルで、愛らしいところである。 また、現代から見た語りがテンポよく洒落ていて、筆者の言の葉を操る力を改めて感じる。阿呆加減を表現する言葉が、こんなにたくさんあるとは思わなかった(笑)。 そして、当然のように、この厚さにも関わらず、頁をまたぐ文章は存在しない。 理屈のある妖怪たちに出会うたびに、豆腐も持っているだけで何の意味もない豆腐小僧の概念について、様々な妄想を膨らませる。 最後の見せ場では、豆腐小僧を応援する自分がいた。 狸、狐の妖怪について、格式の違いや、古い日本の神様がでてきて(漢字も読めない)、なかなか頭に入ってこない。もっと日本の宗教史、文化史にくわしいければ、より楽しめたに違いない。 この本のおかげで、科学に淘汰され、忘れられた妖怪たちをたくさん感得できた。 袖引きはいつ、私の袖を引いてくれるのだろう。 豆腐小僧は、今日も私のデスクの脇にちょこんと立っている。 「訳の解らぬ怖いモノを、畏怖心、嫌悪感、不快感を細分化し、更に様々な解釈を加え、それぞれに規定して、爪を抜き牙を抜いて飼い馴らし、最後には笑い物にしてしまう-その笑いモノこそが我等妖怪なのだ」

    1
    投稿日: 2018.05.29
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    131/10000 『豆腐小僧双六道中ふりだし』 京極夏彦 豆腐小僧、それはただ豆腐を持って立っているだけの子供の妖怪。 父親は見越し入道、姉はろくろ首という妖怪界のサラブレッドでありながら、当の本人は人を驚かすこともできず、ただ豆腐を持つことしか脳がありません。 これこそまさに「キャラクター」妖怪。 そんな豆腐小僧は自らの存在理由を知る為に旅に出ます。 その道中で色々な妖怪と出会うのですが、その掛け合いがとても楽しかったです。 豆腐小僧のお馬鹿っぷりもまた可愛らしく。 ユニークな語りでありながら、妖怪とは?存在とは?と色々考えさせられました。 豆腐小僧を通じての妖怪論であり、妖怪哲学でもあり、妖怪入門としても最適の一冊

    0
    投稿日: 2016.01.03
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    「おやすみ」を先に読んでしまったので こっちを慌てて(笑) 豆腐を持った小僧の妖怪「豆腐小僧」のおはなし 長いし、薀蓄も多いけど、「おやすみ」よりは読みやすい感じ。 ラストの人と妖怪、大集結の大騒ぎ!ってところは なるほど、アニメ化のほうが楽しそうだな~。

    0
    投稿日: 2014.12.11
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    84 豆腐を持った豆腐小僧 きっかけは映画化された本作のCMがあまりのインパクトだったからだろう、映画本作を見た訳でもないのに、強烈に記憶に残っていた 何よりも豆腐小僧 なんてバカ面 きっとこんなバカ面の主人公なんだから、少年少女向けの作品かと思いきや、なんのなんの これまた本格的な妖怪小説なのであります さすが京極作品、クオリティおそるべし

    0
    投稿日: 2014.11.22
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    京極夏彦作品の中ではわりと読みやすいものだと思う。豆腐小僧という妖怪の視点から妖怪とは何なのか、妖怪についての指南書のようなものだと思う。語り口はコミカルな場面も多くすらすら読めるものだった。

    0
    投稿日: 2014.07.03
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    江戸の時代の黄表紙や草双紙に登場した妖怪、豆腐小僧。 妖怪といっても、天変地異を起こしたり、何かに化けたりはいたしません。ただ豆腐をもってたたずむだけでございます。そんな自分のアイデンティティを探して、おまぬけだけれど憎めない、豆腐小僧の珍道中がはじまります。 現代の人は「妖怪なんてただの迷信だ!」などと切って捨て、目に見えるもの、科学的なものしか信じておりません。そうやって人間の想像力を奪っていくうちに、今の世界はどうにも窮屈で息苦しいものとなってしまいました。 妖怪の息づいていた江戸の世では、人々は想像豊かで滋味深い世界を生きておりました。妖怪なんてくだらない、なんておっしゃらずに、まあ豆腐小僧の旅に付き合ってみてくださいな。旅の先々に出会う妖怪たちと豆腐小僧との落語のように軽妙でコミカルな掛け合いを読み進めていけば、妖怪という、私たちの世界に彩を添えていた空想のモノたちが人間にとってどんな存在だったのか学べます。 そしたら、妖怪とともに生きるのも悪くないかな、なんて、思えるかもしれませんよ。

    0
    投稿日: 2014.05.08
  • 楽しい妖怪物語

    とある豆腐屋廃屋で感得され、この世に湧いた豆腐小僧を主人公とし、妖怪という居ないモノに対する説明であったり、概念であったり、わかりやすく仕立ててあります。主人公の豆腐小僧は可愛く、しかし相当な馬鹿っ子で、出会う妖怪達から妖怪の何たるかを諭され、ツッコミ入れられ、それでも笑える合いの手を返したりのオトボケぶり。この馬鹿っ子に説明するという体なので、かなり噛み砕かれ、読んでる方も妖怪の何たるかが分かりやすい。他シリーズのようにおどろおどろしい事もなく、滑稽で愉快な1冊でした。

    2
    投稿日: 2014.04.07
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    なんだ、このだらだらした小説は!京極夏彦の妖怪ものは好きでほとんど買って読んでいるけど、これはつまらん。半分ほど読んで嫌になって放置してしまっている。買わなきゃ良かった。 他に読むものがなくなったので、続きから一応最後まで読み終わりました。 だらだらは変わらず、ほとんど飛ばし読みしてしまいましたが、最後は最後でガチャガチャとした終わり方。 何の感想も残らなかったなー。 豆腐小僧にイライラしたままでした。

    0
    投稿日: 2014.01.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    序盤で二度ほど過去に挫折してましたが、やっと読破しました。 序盤は本当に慣れない書き方や説明が読みづらくて辛かったのですが、達磨先生や三毛姐さんなんかが出てくるあたりからは登場キャラも増えて、ストーリーも進んでいくのでだいぶ面白くなりました。 終盤のドタバタ劇の百鬼夜行はぐんぐん読めて楽しめました。 妖怪たちがとにかく愛おしかった。 特に豆腐小僧が可愛くて可愛くて! 続編もまた今度読みたいな。

    0
    投稿日: 2013.11.17
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    何にもわからない豆腐小僧のおかげで、いろいろ噛み砕いて説明してあるのでわかりやすかったです。 概念か~。いやその通りなんだけど、なんとも。 最後のわちゃわちゃ大騒ぎが面白かったです。

    0
    投稿日: 2013.11.10
  • ぜんぜん怖くないよ!

    いろんな世の中の現象の受けとめ方があるんだな~って思える一冊。 意外と哲学的な本かもね。

    0
    投稿日: 2013.10.12
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    裏表紙に「妖怪入門としても必読の」とあるが、 ストーリーと妖怪解説の割合が5:5くらいな感が…。 てかこれ、小説の形を借りた論文じゃね? 小説として読むなら、他の京極本に比べ、ストーリー性の薄さにやや不満。

    0
    投稿日: 2013.09.22
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    妖怪とはどんな存在か?という妖怪論で小説を書いたらこうなる 妖怪は居ないけど、居る。存在しないから存在する。そんな逆説的な発想のはなし。 主人公を豆腐小僧にしたのは秀逸 そしてアニメ化か・・・ ルー・ガルーみたいにならないことを祈る

    0
    投稿日: 2013.07.23
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    ミステリとかじゃないけど、大分好き。 小僧はずっと可愛いし、しっかり成長するし、脇を固める妖怪たちの愛らしさまたまらない。 妖怪というとおどろおどろしいけど、人情味溢れるやり取りがよい。 講談調、浪曲調の語りもリズムが良く、登場人物の語り口も、同じくよいリズムになっている。最後の豆腐小僧の語りは最高。 妖怪論も、理解出来るレベルで面白い。 久しぶりに、単純に心地よい本読んだ。

    0
    投稿日: 2013.07.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

     私が読んだのは表紙が張子?の豆腐小僧なバージョン。初めて見たときはこの張子、結構気色悪いと感じたのだけど、読んでいるうちにだんだんかわいく見えてくるから不思議。アニメ映画のようなかわいいキャラデザもいいけど、私の脳内の豆腐小僧は始終こっちの張子風な顔をしていた。  相変わらず薀蓄満載で分厚い本だけど、京極夏彦はテンポのよい文体とムダに改行が多い(失礼)ので見た目ほど長さを感じない。妖怪の入門書としても楽しく読めた。  豆腐小僧みたいに、誰かの創作したキャラクターが、別の誰かに感得されることによって、居ないけど居ることになってるのを想像して、だいぶ楽しくなった。

    0
    投稿日: 2013.05.30
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    ”豆腐小僧双六道中ふりだし”京極夏彦著 角川文庫(2010/10発売) (2003年講談社単行本の文庫版。解説:市川染五郎。) ・・・豆腐を持っているだけの妖怪、豆腐小僧が己の存在理由を求めて旅立つ! ・・・というようならあらすじですが、堅苦しい感じは一切なく、 愛くるしい(ゆるキャラ?)豆腐小僧が達磨や袖引き小僧等の妖怪と楽しくわいわい進む微笑ましい話。 存在うんぬんについては妖怪論である同著者の”妖怪の理 妖怪の檻”を小説にしたようなイメージでした。 (発行は”妖怪の理~”が先。) 後半は人間同士のいざこざに巻き込まれますが、 ”存在しないのに存在する”妖怪の特性、また、絵巻物出身である豆腐小僧の出自がうまく絡み合っての大団円。 なかなかに楽しい一冊でした。 ・・・表紙はちょっと怖くも見える人形から、現代を舞台にしたアニメ映画の際のキャラクタに変更になっているようですね。 今のキャラクタの方がらしくて良いですね。

    0
    投稿日: 2013.05.17
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    豆腐小僧がとにかく可愛い。 「妖怪という概念とは何か」というものを、判りやすく楽しく お話のなかで伝えてくれるのがいい。

    0
    投稿日: 2013.05.16
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    もう豆腐小僧がバカで、可愛くて可愛くて! ツッコミも分かりやすく、ウィンドウズやら、マックやら、いろどりみどり! 電車で読んでて、こらえきれずにニヤリ笑いをもらしてしまった。 妖怪とはなにかが詳しくわかるうんちく小説の面もあって、読んで良かったと思った。ちょっと長かったけど。。

    0
    投稿日: 2013.05.09
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    もうずいぶん前に買って、ようやく読んだ。 おもしろい! 前半やや冗長な感じもなくはないが、一気に読める。 物の怪は、先人たちの知恵の結晶。 その解釈のしかたが、とても納得がいった。 妖怪や幽霊は、平安時代や江戸時代には 存在していたらしいのに、 どうして現在は存在しないのだろうと、 ずっと不思議でたまらなかったから。 そして、物の怪が消えたことと現代の問題点が 関連していそうな含みも、腑に落ちた。

    0
    投稿日: 2013.03.20
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    表紙は元のヤツのほうが好き。 にしても、豆腐小僧が愛くるし過ぎる。 豆腐小僧が人前に姿をあらわすシーンで、鳥肌がたった。 ストーリー展開及び、語り口調に騙されるなかれ。 結構深い考察といつもながらの蘊蓄にあふれた作品。 わし、こんなんが読みたかってんや。

    1
    投稿日: 2012.07.14
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    豆腐小僧の緩い感じのキャラが、いい感じ。 馬鹿だ馬鹿だと言われ続け、本人も「手前は馬鹿でございます」と言い続けていた豆腐が、最後の最後で舞台をさらう様にニヤリ。 さすが、先の大将見越し入道の息子。 豆腐小僧という妖怪は初めて知ったけれど、やけに愛着が沸いた。

    0
    投稿日: 2012.03.24
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     妖怪大戦争ほど過激で劇的な物語ではなく、涙するほどの人情話でもない。ただなんとなく豆腐小僧が湧いて出て、周囲の状況に流され流され取りとめもなくこのお語は続く。

    0
    投稿日: 2012.03.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読んでるあいだは、豆腐小僧のおっちょこちょいぶりに、ほのぼのできた。寝る前のよい入眠剤になりました。 内容は、 妖怪は人が感得しているから存在している、ということ。 妖怪は自然現象や人のまわりにおこるうまく説明できない事象の説明であるということ。 ただし、豆腐小僧は江戸時代からキャラクターとして存在したということ。 (鬼太郎の先駆けか!) また、京極夏彦おなじみの邪魑や姑獲鳥や魍魎やらがでてきた 構成は、妖怪うんちくにはいると1ページとかながながのべるのは健在 読み飛ばしたくなる気持ちを抑えて、長ったらしい文章を読み込んだ 寝る前、入浴時にちょこちょこ読んで1、2週間かかった 市川染太郎のあとがきがなかなかよかった。

    0
    投稿日: 2012.02.08
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    久々の京極夏彦。妖怪好きは薦めなくても読むと思うので、この本は妖怪なんか”いない”という人にオススメします。 十数年前のベストセラーにソフィーの世界というファンタジー小説仕立ての哲学入門がありましたが、あれに近い感じで(内容はほとんど忘れた)、妖怪とは何かということを京極節で語る妖怪入門小説。 映像的な空想妄想を掻きたてられるエンターテイメントとしても良作だと思います。

    0
    投稿日: 2012.01.22
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    豆腐小僧という妖怪を初めて知ったー妖怪を初めて知った一冊でした。 妖怪観も大きく変わった、といいますか。 妖怪とは何か、ぼんやりしていたものがはっきりと定義付けられた気がします。 妖怪好きにはオススメの一冊でした。

    0
    投稿日: 2012.01.04
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    江戸時代末期を舞台とする妖怪たちの話。といっても、「妖怪とは擬人化した概念である。従って、妖怪が居ると認識されたとたんにそこに湧いてくるものなのだ」という大前提で話が進められていく。全体を通して落語の語り口調で語られているのが大変面白い。 主人公の豆腐小僧がなんとも可愛らしい。その天然ボケを叱りながら面倒をみるダルマや猫又、タヌキ、死神、鬼火など、様々な妖怪達と交わされる妖怪論が、「妖怪とは何か」を表している。 落語を聞いているような雰囲気でとても楽しく読める。

    0
    投稿日: 2011.10.27
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    おばかで愛らしい妖怪「豆腐小僧」が、自分探しの旅の中で、人間の起こすドタバタ劇に巻き込まれながら右往左往しつつ、いろんな妖怪と出会い、妖怪とは何なのかを読者と共に学んでいきます。妖怪好きはぜひ。 落語調のユーモアあふれる文体で、京極作品の中では、気軽に楽しく読める作品。豆腐小僧が他の妖怪と会話を繰り広げ続ける話かと思いきや、巻き込まれた事態がだんだん大きくなっていき、終盤はしっかり盛り上がります。 薀蓄、講釈は多めなので、気になるところ以外はけっこう読み飛ばしてストーリーを追いました。 出てくるキャラの中では達磨が好きです。達磨がいないと豆腐小僧だけでは話が進まない。

    0
    投稿日: 2011.09.17
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    おどろおどろしい妖怪の中に、あまりにも場違いな豆腐の盆を持ったいとけない子供がいることを知った時には、驚いたものです。 怖さも不気味さもなく、つまりは存在目的がさっぱりわからない豆腐小僧。 初めて小僧を見た本には「本人は、豆腐を見せると人が怖がると思っているらしい」という解説がついていたので、自分の意図に反して誰にも怖がられない、残念なキャラクターかなと思いながらも、その罪も毒もないかわいらしさに癒されていました。 妖怪の世界に精通している京極氏が、その永遠の脇役的な豆腐小僧を主人公にした作品を書き、それが映画化されたと知った時には、意外でした。 京極氏といったら魑魅魍魎。前に友人が読んでいる作品(タイトルすら難しい漢字で読めなかった)をちらっと読んだことがありましたが、振り仮名がないと読めない漢字が頻出する、相当ディープな世界だったので、苦手意識を持ってしまい、ずっと読めずにいたのです。 しかしこの作品は、そういったイメージをきれいに裏切る読みやすさでした。 文章の小気味さ、テンポのよさがまさにいなせなお江戸風。 人間の想像と妄想のみで現れる、実のない存在である妖怪たちながら、一人一人がアイデンティティを持っているため、作品が生き生きしています。 結構みんな、気のいい性格で、勝手気ままな人間の恐怖心に振り回されながらも、まあ付き合ってくれているというのはありがたいことなんですね。 初心者にもわかるように、くどいほど丁寧に妖怪世界について解説が入っているのも親切。 ただ、丁寧過ぎて、読み進むにつれ、説明文章の長さが気になりました。 かといって、その説明がないと、さっぱりわけがわからなくなってしまうのですが。 いろいろな妖怪が登場しますが、狐や狸の妖怪が細かく出てきて、混乱してしまいました。 有名どころばかり持ってくると、『妖怪大戦争』の亜流版になってしまいそうですので、オンパレードはよしたのかもしれません。 結局、豆腐を落としたらどうなるのかは、わからずじまいなんですね。小僧が必死に守り続けたから。 臆病で世間知らずの小僧が、だんだん場馴れして智恵をつけ、勇気を持って行くようになっており、ある意味一種の成長物語になっていました。 それにしても、消えるのをとてもいやがる小僧。妖怪でも生への希求心は強いんでしょうか。 おバカな小僧と「徳はないが学はある」達磨とのかみ合わない会話も面白かったです。 禅は哲学よりも難解で、禅問答は下手に論理的に考えるとどつぼにはまるため、考えてはいけないものだということも知りました。 人に信じられないと消えてしまう、というのは、妖精と一緒なんだなあと思いました。 そういえば、妖精と妖怪は、全く雰囲気が違うのに、一字違いでした!これは面妖な。 分厚い一冊で、もう少し短くてもよかったのではと思いますが、文章の質が高くて、文章自体に飽きることはありませんでした。 映画も気になりますが、この文章の織りなす世界観は、やはり本でしか味わえないものです。 市川染五郎が解説文を書いていたのが意外でしたが、豆腐小僧を「妄想の友」と呼ぶほど、ふんだんに愛情を注いでいることが伝わってくるものでした。 「その世界のサラブレッドである御曹司は、浮世離れしていてボーっとしている」という点を、梨園の自分と重ね合わせていたので、他人事とは思えないのでしょうか(笑)。 単にかわいがるだけでなく、「なぜ存在するのか分からない、その不可解な存在への謎こそが妖怪たる故ではないか」とずばり切りこんでいます。 好きが高じて、自分の創った創作歌舞伎芝居にも豆腐小僧を登場させ、周りを煙に巻いて喜んだとのことで、京極氏といい、お二人の豆腐小僧への思い入れの深さには恐れ入りました。

    0
    投稿日: 2011.09.12
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    ちょっと待て。 700頁もあって、序章ってどういう物語だ?! と、読後に思わずツっこんだ。 タイトルが「ふりだし」なんだから、そのくらい察しろよとは言わない方向で。 しかし、物語内時間が約3日でこのボリュームともなれば、小僧の"修行"が終了するまでで、どのくらいになるのか想像もつかん…。 ま、このボリュームの原因はひとえに無駄に詳しい解説と、登場人物(いや妖怪)に対するツっこみなんだけど。 そこがこのお話の面白みの部分ではあるんだけど、遅読の自分にはやっぱりキツいボリュームであるには変わりない。 で、どうでもいいことの追記。 映画を見た後に読んだもんだから、達磨先生の声は武田鉄矢のそれに変換されて聞こえる…。

    0
    投稿日: 2011.08.29
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    かわいい。とっても癒し系の豆腐小僧の大?冒険。ちょっとボリュームがありましたが、一気読みでした。表紙カバーの小僧さんに見詰められ可愛さにつられて“ジェケ買い”したのですが、内容もバッチリでした。双六道中の続編が楽しみです!

    0
    投稿日: 2011.08.15
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     面白かったです! まるで落語のような地の文の語りやツッコミがテンポよく、とっても楽しい。豆腐小僧や袖引き小僧、達磨先生のキャラクターも愛らしいですし、ヤマ場の盛り上がりも良かったです。何より、認識から発生する妖怪の存在や理屈が興味深い。やたらと長い蘊蓄も、京極夏彦らしい感じでありながら今作では読みやすかったです。

    0
    投稿日: 2011.08.13
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    暑い夜には、怖い妖怪の本で涼をとるのはいかがでしょうか。。。 と言いたいところですが。。。 実はこの本、むふふと笑えます。 人を怖がらせたり驚かせるでもなく、何の妖力もなく。。。 豆腐をのせたお盆を持ち、ただ立ちつくすだけの妖怪、豆腐小僧が、 自らの存在理由を求めて旅に出るのですが、 この小僧が、なんともとぼけた奴で、笑いを誘うのです。 そして、この本を読むと、妖怪とは何か?というのが、 よく理解できるのです。 京極さんの本は久々に読みましたが、とても面白かったです、 軽快な講談調の文章がとっても読みやすい!さすが!京極さん!

    0
    投稿日: 2011.08.09
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    京極夏彦作品はこれが2作品目である。この作品の一部分だったかどうかは判らないが、ある月刊の出版PR誌で読んだことがあり、購入した。面白いが、読了できるか覚束ない。

    0
    投稿日: 2011.07.31
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    妖怪は、その存在を認識して、心で思ってくれないと、存在することができないのである、という一文を読んでからというもの、できるだけ、豆腐小僧がこの部屋にいるように思うようにしている。豆腐小僧は、基本的にとくに何をやらかすわけでもないので、何が起こったわけでもない部屋の片隅に、「いる」と思えばいることになる。私は概ね、金魚の水槽の前に「いる」と思うことにしている。きっと、豆腐小僧だって、薄暗い部屋の片隅に「いる」と思われて、心もとなくぼんやりと立っているよりも、金魚水槽の前に「いる」と思われて、金魚を眺めている方が楽しいだろう。 日本の神様がじゃんじゃん消えてしまって、実に寂しいことになっている。昨日大阪天満宮のお祭りに行ってきたけれど、ほとんどの人は、神様のことなんてこれっぽっちも考えてない。妖怪も同じように消えてしまっている。 正直、小難しいことはなんだかよくわからなかった。妖怪の来歴とか、そこに至るまでの経緯とかね。京極夏彦の小説を読むと、大抵ちょっとわからない部分がある。 ただ、妖怪も神様も、人間が作り出し、作り出した人間が忘れてしまったら消えてしまう「概念」だということだけはわかる。だから、私は豆腐小僧の席を家の中に作ってあげたのだ。日本の家にはお仏壇があって、いつでもそこに死者の席があるように。我が家のかなりの特等席だ。 しかし、よく考えたら、うちは様々なおばけが住み着いていることだろう。同居人はおばけマニアなのだ。きっと、豆腐小僧も寂しくないだろう。

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    投稿日: 2011.07.26
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    長かったぁ。すらすら読める文じゃなくて、説明が多いからなかなか進まなかった(笑) 豊富な説明で、妖怪について勉強できたけども。 頼りないへなちょこだった豆腐小僧が、最後は頼もしく思えました。 妖怪は絶対いる!会いたいのになぁ。

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    投稿日: 2011.07.07
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    この本は、最初どうなんだ・・・?と思ったんだけどねー。 意外と奥が深いんじゃないか?なんて思ったりして。 面白かったのですよ。 いっぱい妖怪が出てくるんだけど、どの妖怪も なんだかかわいくてねー。 一気読みしてしまいましたわ。 かわいいなぁ、豆腐小僧♪

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    投稿日: 2011.06.17
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    嘘ちょっと待って表紙は張り子でないと! わざわざ探して買ったのに! 馬鹿馬鹿と言われつつも、のっけから己の存在意義を問う哲学的な豆腐小僧と一緒に右往左往しているうちに。 この一冊を読み終わると妖怪の成り立ち、種類、歴史、意義がすっかり分かる仕掛け。 頭の痛くなりそうな小難しい論文を読むこともなく、です。 世の論文が皆コンナだったらよいのに。 …横着ですかそうですか。 最後の達磨先生の名演説は一見の(一聴の?)価値アリです。

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    投稿日: 2011.06.05
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    最後のところがちょっと急ぎすぎっていうか、やっつけ感があったけども、キャラが立ってる面白い小説でした。

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    投稿日: 2011.05.29
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    京極らしい厚さと、京極らしい理屈っぽさでした。妖怪の存在はすごく不安定で受動的なのに、キャラクターがしっかりしてるので不思議な感覚でした。豆腐小僧が何者なのか(なぜ消えないのか)の理由は一応分かったけど、まだ秘密がありそうな感じ…豆腐落としたらどうなるんだろ…

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    投稿日: 2011.05.28
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    概念としての妖怪がわっちゃかわっちゃかしているお話。なかなか理論的なので頭を使いながら読みましたが京極さんらしい発想で面白かったです。袖引きちゃん可愛い! 妖怪とは何ぞや…から、恐怖そのものや日本人の心について考え直すことができました。妖怪っていいな~。

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    投稿日: 2011.05.27
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    今回、続編を読んだのと映画を観たので再読。いやあ、改めて読むと面白い。これはほんとに面白い。意味もなく実体もなく、居るというか居ないというか「居ないという形で居る」彼らが、歩いたり喋ったりモノを考えたりするわけですよ。たった数日の出来事なんだけど、妖怪の世界はひとつひとつに説明が要るのだよね。長い!…ただ、このたび続編→改めて本作、と読んでみてはじめて得心の行ったこともあり、興味深さが増したことは確か。ちなみに文庫版はさすがに豆腐型ではないけど、例によって文章が頁を跨がないように加筆修正されており、京極さんのこだわりぶりは健在。

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    投稿日: 2011.05.23
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    201105 映画を観る前の予習と思い。 「お盆を持つ手を離したら自分自身がこの世から消えてなくなってしまうのではないか?」と豆腐を持ってうろうろするだけの自分のアイデンティティとは何か?自分は一体何者なのだ?と。 書くと比較的深い話のようですが、全体的にコミカルで軽い感じに読めます。 怪異とは?妖怪とは?などにも丁寧に書かれており。 「迷信に科学が 身分やら階級やらに、貧富の差やら学歴やらに とって代わりましただけのこと 人間、そう進歩は致しませんな。」

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    投稿日: 2011.05.22
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    京極さんの妖怪小説だ。 京極さんのウンチクを読み慣れていない人は大変かもしれない。 まあまあ面白かった。 ただ、相変わらずの厚さを考えると、 妖怪の説明へ、言葉を過分に費やしている気がする。 おかげで、妖怪諸説に理解が深まるのだが、肝心の話があまり進まない。 厚いページをめくりめくした先、 馬鹿であほで間抜けで、どうしようもない主人公豆腐小僧だが、 彼のラストの活躍は見ものだ。

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    投稿日: 2011.05.21
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    つまらなくはないんだが長すぎる。一冊まるまる単なる説明じゃないか。 バカな豆腐小僧に周りが妖怪とは何か?を説明するんだが、それがまんま無知な読者に噛み砕いて聞かせているだけに思えてる。 ようするに物語の体裁を整えた妖怪説明。 語り手がやけにキャッチーなのも違和感があって読みにくい。 現代人ぽいわりには『我ら妖怪』と自分も妖怪であるような口調だったり、立ち居地が良く分からない。

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    投稿日: 2011.05.18
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    おさらいのために文庫版を読むことにしました。 「豆腐小僧双六道中ふりだし」は単行本で読んだ記憶はありますが、9割方内容を忘れていたので文庫版であらためて読んでみると新鮮な気分になり、またあぁそうだったそうだったと思い出しては豆腐小僧の馬鹿さ加減と可愛らしさにしばしば笑ってしまいました(そう、「どすこい」より笑えると思っていたことも思い出しました)。 「妖怪とは如何に」…を豆腐小僧と供にお勉強していくこの物語は妖怪のあれこれを非常に分かりやすく面白く教えてくれます。 ただ、1点どうしても理解できなことがあります。 狸面になってしまった豆腐小僧の時に、どこかで豆腐小僧を感得した人がいて、その感得した豆腐小僧を見てなぜ狸面な豆腐小僧だなぁ…と思うのかがいまひとつ理解できません。概念が勝手に行った変更を人側がどうやって受信するのでしょうか…。 もっと読み込めば、もっと考え方を変えれば分かることなのかもしれませんが…うぅん気になるなぁ。

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    投稿日: 2011.05.13
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    現代版弥次喜多を道中という感。 相変わらずの長編だが面白いので難なく読み終わる。 でも京極さんの話はミステリーのほうが厚みがあっていい。 豆腐小僧は 読者の妖怪に関する憑き物落としを 試みているシリーズなのだなと感じた。 京極さんの魅力はいっぱい詰まっているので、 初心者向けといったところか。

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    投稿日: 2011.05.10
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    久しぶりに京極夏彦の本を読んだ。 映画化されるとのことで、本屋に平積みされていたのが目に留まって購入したので、予備知識がなかったのだが、非常に面白いと感じた。ストーリーも面白いし、ギャグもはまったのだが、なにより帯にあるように妖怪学の入門書として際立っている。妖怪とはなんぞや?という問に興味がある人は読んでみるべし。

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    投稿日: 2011.05.08
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    アニメーションと違い子供向けでは無いのであしからず。 映画の原作というか、もうこれ原案じゃ無いのかというくらい話が違います。概念の話です。理屈づくめです。 豆腐小僧が湧いて出てからの3日ほどの話。あの厚さで、3日。 何が長いかと言うと、理論。筋道立てて考えていく論理的思考部分にページを持っていかれている。そこが京極さんのおもしろさなんだろうけれど。 いい意味で、論文にストーリーをつけて、読みやすいようにしたようなお話。 姑獲鳥と魍魎でも思ったけど、私、京極夏彦さんとは相性がよろしくない。

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    投稿日: 2011.05.07
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    かわいかった。 京極さんの本は、初めてだったので慣れるまで時間がかかった。 豆腐小僧 袖引き小僧 家鳴 だるま ろくろ首 など、妖怪のオールスター!! 楽しく読めました。

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    投稿日: 2011.05.04
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    妖怪の存在意義。 それは勿論人間が決めるのだ。得体の知れない恐怖と不安を飼いならし、自分の失敗などを直視しなくてもすむようにそれぞれの役割を持った妖怪が必要なのだ。

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    投稿日: 2011.05.01
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    う〜〜〜〜ん・・・ 頑張って読んだけど、作風がちょっと期待とズレていたので最後までいまいち楽しめませんでした。 キャッチーにしようとしたのだと思うけど、現代っぽい言葉を挟んでくる語り部の口調もやりすぎ感があるし。 私はやっぱり京極堂シリーズや榎木津シリーズの一種突き放したような雰囲気が好き。

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    投稿日: 2011.04.29
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    20110418購入 初めて京極さんの本を読みましたが、好きになりました。大河ドラマ風に、出会った妖怪たちが、人のいるところ、人が怪しさを感じているところにしか、出ないという基本を保ちつつ、最後には、皆が大団円に集まり、クライマックスを迎えます。妖怪を描きながら、実は、人の感情や観念について、考えさせられます。豆腐小僧は、人間のどんな側面を描いているのでしょうか?

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    投稿日: 2011.04.19
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    「どすこい」系の話かなと思いながら、読み始めたけど、どちらかというと百鬼夜行?系のノリだった。 概念としての妖怪というスタンスの切り口を妖怪側から語りますという感じの作品

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    投稿日: 2011.04.16
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    2011/4/2読了。憑き物筋は村の中の裕福な家に憑くことが多い。これは「憑き物」という負の要素によって、貧富の差を埋め、村民の幸福の度合を、平均化しようとする機能が働いた結果である。『厭魅の如き憑くもの』でも確か同じような説明があった

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    投稿日: 2011.04.02
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    超ブ厚い (京極本にはありがちなこと) 軽快なテンポでさっくり読める 文庫版じゃないほうがほしかったけど 高いからやめた 達磨先生がいちおし

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    投稿日: 2011.03.30
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    妖怪について、合理的な説明をした小説。 妖怪に関する講義を聞いたようで、多少理屈っぽいところもあるが、講談調の文体なので、あまり気にならない。 本編は、豆腐小僧が愛らしくてとても楽しい。 コミカルな冒険小説として、とても楽しめた。

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    投稿日: 2011.03.28
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    妖怪のお話をさせて戴きます。 所謂(いわゆる)化け物話でございますが――この化け物と申しますもの、ひと頃は一段低いもの、下賤なものとして扱われておりましたようでございますな。 感想:http://tomtomcom.blog73.fc2.com/blog-entry-859.html

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    投稿日: 2011.03.13
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    聞いたことのない妖怪が多かったけど、そして関係性も知らなかったけど、豆腐小僧とそれを取り巻く妖怪が気になりました。 田舎の迷信的なものにもあまり触れる機会がないので、古き良き日本を思いました。

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    投稿日: 2011.03.09
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    とにかく豆腐小僧がナイスキャラ。講談調の語りが絶妙。京極的妖怪論にユーモアと筋とオチをつけたって感じです。

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    投稿日: 2011.03.06
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    豆腐小僧かわいい。語るかける口調で読みやすいく妖怪の説明の分かりやすい。ハラハラ感はゼロなので途中でよく寝る

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    投稿日: 2011.03.01
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    妖怪の存在意義とは? 登場人物(妖怪)、豆腐小僧、鳴家、死神、化け狸共、滑稽達磨、化け猫(三毛姉さん)、スダマ=魑魅、袖引き小僧、三太郎だぬき、久太郎狐(他、化け狐共)、他。 解説者の話でどんどん読み進めたが、反面うっとおしかった。登場人物に感情移入せず、解説を聞きながらだから集中できなかった。

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    投稿日: 2011.02.27
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    相変わらず京極夏彦さんの作品には脱帽です。あぁ、ネタバレさせてしまいそうだ(−_−;) 妖怪の表現のうまさ。この表現は読んだら、誰もがやられたぁ~と思うこと間違いなし!そんな中で物語は進む、進む、進まない?豆腐小僧の足は遅いので(笑)そして、最後は豆腐小僧が好きになる。そんなお話です。 って全然わかりませんよねーf^_^;) お試しあれ。

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    投稿日: 2011.02.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なかなか読み進まず残り30㌻くらいで放置していたのですが 他の方のレビューで最後がけっこういいとあったので 続きを読んでみました。 ちんたらちんたらしている・・・と思いましたが 一気に話が進んで大団円で終了。 最後まで読むべきですね。 今回「ふりだし」なので続編も出るのだと思いますが、 それを買ってまで読むかどうかは? 図書館で借りようかな。

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    投稿日: 2011.02.16
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    百鬼夜行シリーズの積読量がハンパじゃない(殆ど未読)私にとって、この作品は「そもそも妖怪とは?」と知るのにぴったりな本でした。 ナレーションのツッコミにウケたり、豆腐小僧のボケ加減に笑えたり。 そして豆腐小僧が「自分が何者なのか」がわかってからは気持ちいいくらいの展開!

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    投稿日: 2011.02.13
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    愛すべきおバカ妖怪、豆腐小僧と仲間たちの珍道中。京極堂シリーズなんかと違って小難しい話はほとんどなく、軽妙な語り口のおかげでさくさく読めました。暇つぶしにはもってこいです。雰囲気というかお話の構成は恩田陸の”ドミノ”風かな?読んだ後に何にも残らない感じも(笑)

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    投稿日: 2011.01.20
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    豆腐小僧が自分について知っていくお話。 豆腐小僧、かわいかったです。 妖怪たちの豆腐小僧へのつっこみも可笑しかったですが、 書き手のつっこみにも笑ってしまいました。

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    投稿日: 2011.01.19
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    京極堂シリーズを読んでいる人にはおなじみの 妖怪とはなんぞやという考察を軸に、 豆腐小僧というそもそも存在しないはずの者が個のアイデンティティを模索するというお話。 なんとも掴みどころのない感じで、一体これはどういう話なのかなと思いながらも、講談的語り口調の文体がテンポよく、ぐいぐいと話に引き込む面白さがあった。 そしてラスト、妖怪というもののたどり着いた答えと物語の収束が見事に合わさっての大団円はさすがという感じ。

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    投稿日: 2011.01.16
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    居ないのに居るもの、居ないことによって存在を示すもの、人間の概念によってのみ存在するもの、それが妖怪の正体です。平たく言えば妖怪とは、人間が説明のつかない現象、事象を説明するために生み出した概念なのだそうです。豆腐小僧は江戸時代後期に人気のあった妖怪だそうですが、そういった意味からすれば、豆腐小僧はいったい何のために存在しているのでしょう?まったく害がないばかりか、何をするでもなく紅葉豆腐を持ってただうろうろするだけの小僧妖怪が、なぜ生み出されたのか、その存在理由、必然性が曖昧模糊としています?この小説は、間抜けでお茶目な豆腐小僧の冒険物語を通して、妖怪の成り立ちの歴史を解き明かす体裁を取りつつ、日本の文化や風土、思想に触れ、あるいは哲学的な意味で〝存在する〟〝在る〟というのはいったいどういうことかが語られています。物語の面白さを味わいつつ、存在の本質に思いを巡らす良い機会になるかもですよ。

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    投稿日: 2011.01.08
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    ずっと読みたいと思っていた『豆腐小僧双六道中ふりだし』が文庫になりました。 そんなわけで、ようやく読んだわけですが・・・。 さすが京極氏というか、なんというか。 まるで禅問答のような屁理屈のような(笑)曖昧模糊とした会話が続きます。 でも、それがなかなか面白くて。 思いもしなかった言葉の解釈やらなんやら・・・いろんな考え方があるものだと痛感しました。 で、最後には馬鹿で役立たずの豆腐小僧。 決めるところをバッチリ決めて大団円!なんていうか、やるじゃん豆腐!!って感じ。 いや、なかなか良かったです。

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    投稿日: 2011.01.04
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    妖怪はいます。暗闇には、必ず物の怪がいて僕を見ている。 京極夏彦の小説は、概ね読んでますが、この本は好きですね

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    投稿日: 2010.12.14
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    ゆるい内容ながら、豆腐小僧の珍道中?を通じて妖怪誕生の民俗学的考察を随所に配した寡作。でもやっぱゆるいなぁ。

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    投稿日: 2010.12.03
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    文庫本かで再読。久しぶりに読んだが、相変わらず面白い。いつもは人間側から妖怪を講釈する京極本が、妖怪側を主体として、自らの定義と限界を滑稽達磨を狂言回しとして語る。人が語る主観よりも、妖怪側の主観の方が何故か説得力があり、京極堂の説明よりも、非常に分かりやすい。なぜなら、不思議なことなど何もないのがという観点から説くのが京極堂で、不思議なものがあるのはあるとして、どうしてあるのかという観点から説くのが滑稽達磨だからだ。人が観察しない限り消えてしまう妖怪は、ある意味、量子力学的な最新物理学的な解釈となっている。では人間に認知されなくても存する豆腐小僧とは何か。最後まで、この解答は説明されない。久しぶりに読んで忘れていたのだが、そもそも、これは振り出しだったので、続きを期待するが、妖怪について語りつくされた感があるので、次が続くとして、どう展開させるのか、非常に楽しみ。それにしても、鳥頭の豆腐小僧が最後の最後に化けたのだが、続くのであれば、また鳥頭のままで登場していただくことを切に願う。未読の方にはお勧めです。

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    投稿日: 2010.12.03
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    「妖怪は居るのか」という質問に、豆腐小僧の自我認識を求める旅を通じて、京極夏彦が博覧強記ぶりを如何なく発揮して答える一冊。 人間は、根源的な「恐怖」を、具現化し、名前付け、キャラクター化することで妖怪を生み出した。根源的な「恐怖」に直結する原始的な妖怪から、自然現象を説明する妖怪、人間の感情の機微を表す妖怪、宗教や伝説に結びつけられる妖怪、そして究極の妖怪として、何ら具体的な事物に結びつけられず、ただキャラクターとしてのみ存在する妖怪まで、様々な妖怪を紹介、解説しつつ、一遍の物語りとして成立させた手腕は(若干、後半にダレが目立つものの)流石だ。

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    投稿日: 2010.11.24
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    講談調(?)の語り口が楽しくって、豆腐小僧がかわいくって、大満足。 帯には「自らの存在理由を求める、豆腐小僧の珍道中!」とありますが、積極的な自分探しの旅というよりは、巻き込まれたり流されたり忘れたりでどんどん進んでいく感じです。最後はちょっとりりしくなった豆腐小僧、続きが楽しみです。

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    投稿日: 2010.11.21
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     ものすごく久しぶりに手にとった京極作品。例によって凶器な分厚さ。  妖怪豆腐小僧の自分自身探しの話(豆腐小僧自身が、ただ、豆腐持ってたってるだけという存在なので……)、というと身もフタもありませんが、短編連作形式&地の文の語り口調が講談形式だったので、さらっと面白く読めました。続編もありそうで、ちょいと気になっています。出たら買うんだろうな、きっと。

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    投稿日: 2010.11.20
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    「妖怪の出ない妖怪小説」の第一人者京極さんによる、「妖怪が出る妖怪小説」。…いや、やっぱり妖怪は出ていないのか…。京極版妖怪読本、絶品です。

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    投稿日: 2010.11.03
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    ハードカバーの、豆腐みたいに四角い本も持ってるのに。 買ってしまいましたよ文庫版。 相変わらず豆腐小僧が可愛いです! 元祖ゆるキャラって感じなんでしょうかねぇ。 妖怪は人が覚えていなければ消えてしまうというので、後世に伝えていかなければならない文化なんだなと思いますね。 妖怪という文化は凄いものだなぁという、京極先生の妖怪に対する愛が伝わってまいりましたですよ。 こうしてまた書物に記されて伝えられれば、色んなところに出現するわけですよね。 そういうのも楽しいです。 続きもあるみたいなので、読めるのが楽しみですー。 がんばれ豆腐小僧。

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    投稿日: 2010.10.29
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    いちいち言い回しが面白いんだよなぁ。無駄に声に出して読みたくなる。京極作品の登場人物が話すベッタベタな江戸弁や大阪弁が大好きなんです。「何ほざいてけつかんねん」とか…罵り言葉なのにちょっと言われてみたいもの。 作中の妖怪論は京極ファンならもう馴染み深いもの。でもそれを妖怪自身が喋るなんてお話を書いちゃうのは流石です。分を弁えた妖怪たちのなかで唯一自分のアンデンティティに疑問を持つ豆腐小僧のお話。自分探しの旅ですね。 地味に時代が幕末なのも面白い。岡田以蔵や近藤勇が名前だけでも出てくるし。続編出るならその辺もうちょっと絡んできたりするんだろうか。

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    投稿日: 2010.10.28
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    購入した日 :2010/10/24 開始した日 :2010/10/24 読了した日 :2010/10/

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    投稿日: 2010.10.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2010/10/24 アミーゴ書店Blumer神戸店にて購入。 2016/4/4〜4/13 6年ものの積読本。豆腐小僧シリーズ第一弾。 浅学にも豆腐小僧という妖怪は知らなかったが、魅力的なキャラクターに 仕上げてきたなぁ。読めば自然と妖怪や幽霊の概念について詳しくなれるのも良い。続編も楽しみだ。

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    投稿日: 2010.10.24