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六百六十円の事情
六百六十円の事情
入間人間/KADOKAWA
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総合評価

117件)
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    タイトルに惹かれて購入。 序盤、失敗したかと思う。 ラノベは基本はずれだよなぁ、と。 が、登場人物が繋がり始めるとだんだんと面白くなって… 青春モノなのに“わたし”がおじーちゃんなのがポイント。 料理、したいな! 作ってもらいたいし作ってあげたい。 誰かに必要とされる自分でありたい。

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    投稿日: 2010.07.21
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    面白かった! ほのぼのとした群像劇。 各話毎に主人公がいて、微妙にどこか絡みあっている・・・ 最近そういう話も増えてきたけど、これは最後にさっくり繋がる所が清々しかったです。 何より全員を好きになれるのが良かった。 宇木敦哉さんのイラストとまたぴったりで、アニメにしてくれないかな(笑) 音楽もあるし、感動も表現できるし、短編が重なった長編アニメにしたら面白そうだなぁ。 宇木敦哉さん!アニメ化してください(笑)

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    投稿日: 2010.07.21
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    青春もの(思い悩んじゃうヤツ)は苦手で・・・。読むのに苦労しました。 けど1章1章主人公が違ってて最後に一緒になって話が纏まる構成?は楽しかった。・・・から読めたのかなぁ

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    投稿日: 2010.07.18
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    冗長だ。 先が読める。 と思いながら読んだけど、やっぱりハッピーエンドはいいな。 普通の小説でした。 静くんが、すきだ。

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    投稿日: 2010.07.14
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    それぞれの660円の事情は意外と小規模でありふれたことばかり。 家出少女は居ても、そこまで大きな事件は起きない。 でもそこがいいのかも。 人生ってこんな風に過ぎていくのかな、と思った。 カツ丼食べたいなぁ

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    投稿日: 2010.07.12
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    入間さんの作品を読むのはこれが初めて。 ジャケット買い(^ω^) 短編集的な感じで、主人公たちは「かつ丼」の掲示板でつながってる感じ。 自分的に高校生の子の話が一番好きかな。 ・・・それにしてもお金が入ってる落とした封筒をかつ丼の中に入れるのはどうかと思うがな(^ω^;)ベトベト 衛生面とかお金大丈夫なのかとかw

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    投稿日: 2010.07.09
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    「カツ丼」をキーワードに繋がる顔見知りの人たち。 みたいな物語。 ネットの匿名性を地域のコミュニティというもので特定して、リアルと結びつけてしまう。 おもしろいな。 うん、とてもいい話だ。

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    投稿日: 2010.07.09
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    入間人間の作品は今のところほぼ全部読んでるけど、その中でも一番面白かったと思う。ラノベ的な面白さだけではなく、小説的な面白さもあった。 プロローグ、エピローグと六章に章立てられている中で、特に面白かったのは二章と五章。二章は高校生男女のニヤニヤさせられるような恋愛話がよかった、処女かわいいよ処女。五章は老人視点で物語が展開し、ラノベ的でありながら小説的という印象を受けた。入間人間はこういうのも書けるんだ、と驚かされた。 物語全体も良かった。ネットの掲示板のカキコから繋がりが生まれて人々の物語になる、っていうのは「僕の小規模な奇跡」の奇跡にも通じるところがある。ニートとかニートとかニートとかが、カキコをきっかけに成長していくさまもいい。結局のところ、すれ違いジジイの放った「カツ丼は作れますか?」という言葉は「成長できますか?」と言い換えることができるだろう。 読後の清涼感もあった。物語で何度か言及された「つまらない番組」を「つまらなく」ない形で物語に絡ませてくるとはね。 ホントこの「六百六十円の事情」は、僕としては今のところ入間人間の最高傑作だと思う。あくまでも「今のところ」なので、これからこの作品以上のものを世に送り出してくれることに期待。

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    投稿日: 2010.06.24
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    群像って言葉がぴったりな作品だった。 後半のバラバラだったキャラが集まってきて伏線?が回収されていく感じが読んでて気持ちいい。 個人的には高校生2人が好き(笑

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    投稿日: 2010.06.22
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     本全体の流れにたいしてはとくに口をだすつもりはありません。ということはよかったということです。ちゃんと話も全部全部つながっていましたからね、、、けど、個人的に残念がったのは、1組のうちの片方がまったく登場しなかったりなんてことがあったりってことがあったもんだから残念でした。生きること、生活すること、自分への疑問、自信のなさなど若さゆえに抱える悩みと老いの恐怖なんてのがメインでした。  さて、章別に感想と内容紹介。  1章『While my guitra gently weeps』  一章はギターを朝っぱらから弾いたりしている仕事をしない女性とその彼氏の話。まぁ彼氏さんの静の出番はあまりありませんでしたが、、、  このはなしの主人公、『ギアッチョ』さんの生き方が、一生懸命にみえてよかったです。これを読んで一人なきそうになったことは秘密です。  この本で最初にもってきた意味はあったのだろうか、などとおもいましたが、、きっと読者のテンションを上げるためでしょう。  2章『生きているだけで、恋』  二章の主人公はどこにでもいるような男子高校生の話。読んでいてこの本がいちばんたのしてたような気がします。  毎回1組ずつでてくるんですが、このはなしではきゅうに恋した相手と二人で登場でした。まぁ、童貞と処女の言い合いのところがメインにかんじてしまいました。  そして、男子高校生が体育の時間、そんなことをしているとはおもってもいませんでした。理解できない、、、とまではいかなけど、、うん。  3章『パタパタパタ』  三章に登場したヒトたちは小学生の話。このはなしが本のなかでいちばんみじかかったです。  この作品にて登場した組の一人がとてもでてきてはいたんですが、もう一人の男の子の登場がまったくありませんでした。きっとほかの作品とかにでてくるのだろう、とか期待。  にしても絵を見て『ドミノ』さん(子供)がすこしだけ「化物語」に登場する八九寺に見えてしまいました。西尾厨がたたきそうだなと思いました。  4章『愛とか祈りとか』  四章はニートカップルのはなし。彼女さんのほうがまったくでなかったもんだからキャラがまったくつかめませんでした。  この話は彼氏さんのほうが散歩しながらいろいろ考えたりなんていう話でした。ちなみに彼女さんは家で寝ていたそうです。  にしても憎めないキャラだなとかこころないことを読んでおもった。  5章『老人と家』  五章はおじさんの話。けっこうここでいままでの登場人物がどのように変化したのかをうつしだすような話でした。自信のなさなど若さゆえに抱える悩みと老いの恐怖についてああだこうだいったりなんて心はわかいおじさんでした。  6章『「Qこれはオフ会ですか?」「Aいいえ、カツ丼です」』  六章はいままでの複線めいたものの回収、、つか全員集合。ここらへんになるとネタバレになるかた書きません。実を言えばエピローグと脳内でまざってしまったのが理由なんですが、、、  エピローグ  さっきまざったとかいってましたけど的な質問は無視。  このはなしはこの事件がおわったあとの世界。ギターをひいたり、カツ丼つくったりなんて平和な終わり方。  さて、一通り書きました。いまだにタイピングがなれない、、、いや、なんでもないっす。  こんな感想でした。  入間作品、これからも追っていかなければいけないとなるとどれほどのお金がいなくなるのだろうか、、、心配ですなぁ。

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    投稿日: 2010.06.20
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    いや、もぅ、久々にいい本に出会いました!! カツ丼一つで、話がこんだけ広がって、重なって、つながるとは。 読んだ後、爽快感、そして、なんだか心が暖まりました。

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    投稿日: 2010.06.18
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    入間先生の作品は出だしが難しく、 波に乗るまでなかなか面白さが伝わりません。 この本も例に漏れずなかなか難解でした。 ですがバラバラの話が最後に集まっていくカタルシスは抜群で、 読後感も良く、面白い一冊だと思いました。 ただ前に述べたように前半は退屈。 これさえ解消されるとカタルシスを味わえないのかもしれませんが、 もう少し出だしがよければと思いました。

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    投稿日: 2010.06.13
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    入間人間の小説は 登場人物が作内、作外で繋がってるところが 好きかなと 今回の丹羽の家系の一文字の名前とかね あー『みーまー』のイメージアルバムについてるミニ単行本に出てきたギターのねーちゃんとか 堪能

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    投稿日: 2010.06.12
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    この作者さんが好きで、常に作者買いをしています。 いままでの作品の中で一番好きですね。 読後感が爽やかでした。

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    投稿日: 2010.06.10
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    どーでもよくて、たいせつな、それぞれの事情。  男と女。彼氏と彼女。親と子供。先生と生徒。爺ちゃんと婆ちゃん。世の中には、いろんな人がいる。そこには、「ダメ人間」と「しっかり人間」なんてのも。  それぞれ 事情 を持つ彼らが描く恋愛&人生模様は、ありふれているけど、でも当人たちにとっては大切な出来事ばかりだ。そんな彼らがある日、ひとつの 糸 で結ばれる。とある掲示板に書き込まれた「カツ丼作れますか?」という一言をきっかけに。  日常系青春群像ストーリー。

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    投稿日: 2010.06.06
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    “「……静さ、カツ丼作れる?」 ふと、先週のコミュニティの書きこみを思い出してそんなことを質問してみる。口にした後に、馬鹿な質問したなぁって公開したけど静は普通に答えてくれた。 「そりゃ作れるよ。食堂のメニューにあるし、そもそも食べに来たことあるよね」 「そーね」 静が働き始めてから、一回だけ遊びに行ったことがある。カツ丼、六百六十円なり。 「スゲーね、静って」 でもそれが主人公っぽいかって聞かれたら、なんか違うと思う。 「由岐も練習すれば作れるよ」” “「おーい、北本ー」 あ、振り向いた。届いたみたいだ。じゃあ聞いてみるか。食堂の娘らしいし。 「お前、カツ丼作れるのかー?」 あの掲示板で見た、顔も知らない他人にするには少々浮いた質問を真似てみる。北本も質問内容が以外だったのか、首が後ろにがくんと仰け反った。おいおい、運転中だぞ。 北本は悪魔に憑かれた少女が原チャリを運転するような姿勢のまま、快活に言い放つ。 「練習中!」” “カーテンに窓からの光が遮られて薄暗い部屋の中、寝汗をかいたわたしが身体を起こす。それから、ああ今日はカツ丼の日だ、と考えて寝起きで重い頭の周りが一層、憂鬱のせいで締めつけられる。痛い、苦しい、めんどくさい。 頭の横を押さえながら部屋を出た。廊下、階段、洗面所。顔洗う、寝癖直す、欠伸する。それから服を着替えて、靴はいて、外へ出る。台所の冷蔵庫の中にはきっと今日も、ラップのかかったカツ丼のどんぶりが三つある。それを見る気になれなくて、敢えて無視した。 お腹の中にはまだ、昨日のヤキソバの具が溶けずにそのまま残っているみたいで身体が重い。ラジオ体操から帰ってきても、ご飯を食べられるか怪しかった。お昼に回そうかな。 大体、朝からカツ丼ってどうなんだろう。胃に優しくないとかそういう問題以前だ。” “例えばカツ丼を食べようと思い立った際、ソウに作ってもらうところを『油ないから作れない』いやこれは先月、掲示板で見かけた質問についてソウに聞いたときの返事だから、微妙に関係ない。つまり、お金があれば。カツ丼二杯を注文できるお金があれば、ソウと一緒に北本食堂へ行ってカツ丼を作る時間は省かれて、一緒にオレンジページを開いて料理の写真の感想を言いあう、楽しい時間が生まれるわけだ。それは間違いなく幸せである。 だったらお金がいっぱいあればソウがいなくても僕は、そこそこ幸せってことなんだろうか。んー?いや、それはなんか凄く嫌だな。幸せでも、なんか辛い。それに多分、この幸福とお金がイコールになっているのは、若い内だけなんだと思う。” カツ丼を巡る、四つの二人組みと、一人と、一組の親子の話。 どこぞの青春男の親戚らしきしっかりものの丹羽静。同居人でギターを弾くことが好きな三葉由岐。 食堂の娘の北本。同学校同学年隣クラスの竹仲。 家出を計画する小学生の『ドミノ』。一緒に家出の計画を立てる竹仲くん。 ニートの中家ソウ。同居人にして同じくニートの各務原雅明『各務原雅明』。 そして、老人の私。 カツ丼を巡る各々の抱える様々な問題の話。 気がつけばそこでもここでも話が繋がっていて、「小規模」みたいな入間さんの書き方がすごい気に入った。 田舎だからとか、そういう問題じゃなくて。 世界は狭いなっていう。 丹羽一族は、どうしようもないダメ人間をほっておけない遺伝子が組み込まれているに違いない。うん。 “長い長い足踏みを終えて、衰えた足をしかるべき場所へ進めていく。それは再起ではなく、成長だ。私は成長していかなければいけない。子供から大人、そして、老人へ。 衰えを、老いを見つめること。そういった成長もある。私は今の自分を肯定しよう。 そうすればこんな足腰でも、なにかにしがみつかないでここに立っていられるだろう。 『カツ丼は作れますか?』 ええ、若い人たちが毎日、がんばってくれています。 私は作ってもらう立場にこの夏、ようやく落ち着けたのだと思います。 それを認めると、足はいとも簡単に私を前へ進ませていった。 午後からまた、若い人に私の知っている料理を教えなければいけない。 そして夜、食堂の営業時間が終わってから、娘に会いに行こう。話を、しよう。 劇的ではないが、これぐらいの変化はあってもいいだろう。 今日は久しぶり、と言っても二日ぶりぐらいなのだが、散歩仲間の青年と橋の側ですれ違う。片手をあげて、二人で笑顔を見合わせた。うん、まだまだ生きられる。”

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    投稿日: 2010.06.02
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    この入間はいい入間ですなー。とても切なく、素敵な 群像物語。地に足が着いたというか、上っ面で書かれた ものではない...っていう空気が充満していて、なんとも 言えない幸せと孤独感が交互に自分の感情をチクチクと 刺激してくれます。よいなー。 文体も今までの入間作品からはほど遠く読み易いw。 「カツ丼作れますか?」というコミュ掲示板の 書き込みに反応した4人。その4人の日常が交錯して 繋がっていくんですが...一番グっときたのは 「各務原」くんのお話し。とても、とても素敵な 生き方をほんの些細な事で見つけられたんだものね。 何故か読みながら頭の中では、ビートルズではなく、 神聖かまってちゃんが流れていた。

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    投稿日: 2010.05.30