
総合評価
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powered by ブクログ遠野に伝わる民間伝承集で、日本民俗学のメッカ。やっぱりオシラサマ・ザシキワラシ・カッパ・マヨイガなど知っていた譚が出てくるとより面白い。事象を淡々と書き連ねるような文体なので、祖父母から聞かされる昔話のような親しみやすさはないが、だからこそありのまま受け止められるのかもしれない。
4投稿日: 2025.08.24
powered by ブクログ常野物語「光の帝国」を読み、なるほど元ネタ遠野物語なんだ、タイトル聞いた事あるなァと思ったのがひとつ。 次読んだ本が「始まりの木」で、民俗学の祖柳田國男と遠野物語が物語のキーになっていたのがふたつ。 ここまで連続して登場されると気になるというもの。ご縁を感じて読んでみました。 東北のとある地遠野にてその地に住む人々が体験した話を、柳田國男がまとめあげた物語。 日本に伝わる民話の大元、というのが体感だった。自然に対する敬意だったり、人としての礼儀だったり。 今よりよほど、生活に対する感謝があったんだなぁ。 いつからかなんて分からないけど、近代化の波に呑まれて、だんだんなくなってしまっていただろうと感じる。 この物語が今読めることに感謝。
16投稿日: 2024.04.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
明治はまだ人の寿命が短く(とはいえ兵役や戦災で死ぬことはまれで)生と死が近かった時代。山道に馬の屍体があり「これの皮が欲しいが、取ると狼が付け狙って殺されることになるだろう」と伯父が言うなど狼·熊、化かす狐が身近。殺人の祟りで児が皆ある年限で死ぬといった怨念話も。活字で読んだら怖いが、聞き取り調査で読み書きできない語り手から採取する時は普通の話題(当時録音は困難)。文語記述が簡潔で内容にマッチし、グリム童話や、著者の指摘・対比する今昔物語と訣別して「これは現代の話である」と序文で断定される。民話や民謡は作ろうとして作れるものでなく、個人でない集団の無意識が自ずと形をなしていくのかも知れない
1投稿日: 2023.10.22
powered by ブクログ青空文庫8月8日公開分。 高校の読書感想文で読んで以来の再読。 ほぼ初読か。 末尾の歌謡が全く記憶にないのは新版の追加分だからか単に記憶の衰え故か。 高校当時とても読みたかったのは確かだが、読書感想文には不向きな内容で執筆に難儀したのを憶えている。 オシラサマにオクナイサマ、ザシキワラシにマヨヒガに河童に猿の経立(ふったち)……名の羅列だけでテンション上がるのが凄い! 民俗学の古典的名著たる本書に関しては、読みにくさを解消する新仮名でなく歴史的仮名遣いが正解。 読感にはオススメできませんが。 コレデドンドハレ。
8投稿日: 2023.10.22
powered by ブクログ河童、座敷わらし、マヨイガ、隠れ里といった他の作品でもよく使われるモチーフを始め、遠野における妖怪や狐、熊や犬、文化や風習に関する話を集めた説話集。言わずと知れた日本の民俗学の萌芽になった本だが、柳田国男の素朴な文章と相まって説話の一つ一つが短編の話を読んでいるように思えた。 同じ文庫内に収録されている遠野物語拾遺の中にあったオシラサマに関しての比較や由来などの考察がとても興味深かった。私は正直なところ、そこまで響くものは多くなかったが、今でも音楽や物語で使われるモチーフが多く登場する後世への影響力や話の一つ一つに誰が話したかがきちんと記録されていたといった研究として緻密に行われたことなど、読んでいて感心することが多かった。解説にも三人の文豪の異なった批評が載せられていたりと、人により感じ方が違うのも、とても面白かった。 田山花袋は「其の物語についてに就いては、更に心を動かさないが、其物語の背景を塗るのに、飽まで実際を以てした処を面白いとも意味深いとも思つた。」と評し、島崎藤村は「不思議な、しかも活きた眼の前の物語に対すると、ルウラウ・ライフの中に混じて見出される驚異と恐怖とを幽かに知ることが出来るやうな気がする。民族発達の研究的興味から著わされるものであるとしても、猶私は斯の冊子の中に遠い遠い野の声といふやうなものを聞くやうな思ひがする。」と評し、泉鏡花は「此の書は陸中国上閉伊郡に遠野郷とて山深き幽僻地の伝説異聞怪談を土地の人の談話したるを氏が筆にて活かし描けるなり。(中略)又此の物語を読みつゝ感ずる処は其の奇と、ものの妖なるのみにあらず、其の土地の光景、風俗、草木の色などを不言の間に得る事なり」と評した。私の抱いた感想は田山花袋に近いと思う。
7投稿日: 2022.08.13
powered by ブクログそれぞれの逸話が独立している上に数が物凄いので、暇つぶしにめちゃくちゃいい〜〜…と思ってたら 予想以上に一個一個面白くて時間溶けました もっとはよ読めばよかった
1投稿日: 2022.05.01
powered by ブクログ20年近くに前に友人からもらった本。 (私があげた、ルナールの博物誌のお礼に、と言っていた気がする) 少し読んで、へえ、と思い、そのまま時間が経ってしまった。 今回、ふと思い立って再チャレンジ。 年末から少しずつ読んでいたので、3ヶ月くらい掛かったかもしれない。 一編ごとに、ごく短い文で簡潔に纏められている。 昭和初期のものだから、内容はおもに、明治大正、まれに江戸の話もある。 伝わる風習、動物の不思議なエピソード、寺社仏閣、霊体験、身分制度、山にあるもの、人間など、あらゆる物語が記録されている。 本書には、遠野物語および、遠野物語拾遺が収録されている。 内容にも驚くべきことが多いが、何より、その分量に圧倒された。 その昔、みんなが口々に伝え合ってきたことを、佐々木氏を通して、「書き留める」ことは非常に重要だったんだなあとわかる。 すごい仕事量だ。 作者の経歴をみると、80代になってもなお、精力的に講演や執筆、後進の育成、と活動を続けているので恐れ入る。 この時代の80代なんて、今の100歳くらいの感覚では? 読んでいて気に入ったのは、天狗と仲良くなる話、子供や祭りが好きで賑やかな場面には乱入したがる仏像の話など。 あとは拾遺の最後のほうのエピソードで、兵役や旅行で遠くにいった家族の動向を占う術があったことも、電話もテレビもない時代の情を思って身に沁みた。
3投稿日: 2022.03.22
powered by ブクログ慣れなくて、読むのに時間がかかったが話が色々入ってた面白かった。 人は呆気なく死んでしまうのねと感じる。
1投稿日: 2021.06.26
powered by ブクログ久々に読みなおしたくなったので、角川ソフィア文庫から出ている遠野物語の文庫本を購入しました。 索引や年譜、解説、遠野郷略図も揃っているので、手元に置いておき手軽に読めつつも、しっかりとした遠野物語の資料価値もある気がします。 装丁が綺麗なのも良い。 遠野物語自体には口語訳がないので、これぐらいの時代の文体を一切読んでないと、ちょっとだけ難しいのかもしれないなぁとは思いました。
1投稿日: 2020.07.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
無駄なことを挟まず淡々と語られる。伝承があるような地域に縁がなく、このような話にはとても惹かれた。大体は意味もなく人の力ではどうすることもできないようなことばかりで、だからこそ人々は恐れたし言い伝えられてきたんだろうと思う。
0投稿日: 2019.01.09
powered by ブクログ昨秋、花巻と合わせて遠野をようやく訪れることができた。 そこから少し経ってしまったけど、柳田の『遠野物語』を再読。 自分が見た遠野が、どれだけ柳田・佐々木の生きた時代の遠野と変わっていないのか、あるいは変わったのか。
0投稿日: 2018.07.08
powered by ブクログなんぞRace系の本州土人を捜索せんとする柳田大先生の何はいいとしてだ。 「願はくは、これを語りて平地人を戦慄せしめよ」 とかもかっこいいとしてだ。 東北のなんぞの化かし(Bewitchment!!)に、ネコミミウサミミおんにゃのこがあるのはなんといふか。しかもコンボで兄さんを襲ふ。
1投稿日: 2018.04.10
powered by ブクログほんの100年ほど前の出来事や習俗は、きれいさっぱりどう消えちゃったんだろう。ホントはまだすぐそばに人ならぬものは存在してるんじゃないか…と考えたくなる一冊でした。遠野まで行かなくても、身近な祠から親しみたいけど、不審者に見られそうでもじもじ。
0投稿日: 2018.02.28
powered by ブクログ実際に読んでみると、座敷わらしや天狗を紹介しただけの本ではなくて、かの地で伝えられているお話をくまなく聴いて記したものでした。 「迷信でしょ。」 と、おそらく当時も避けて通るところを、聴いたそのまま記したのが「遠野物語」でありそのまま記すところに価値があるのだ、と、理解しました。 また、この本が端緒となり、民俗学が成立したこともうなずくことができました。 端的に感じたのは「昔の人」に分類された第八段の冒頭です。 「黄昏に女や子供の家の外に出てゐる者はよく神隠しにあふことは他の国々と同じ。」 これを読むと「神隠し」と郷の人が言っているのは誘拐のことだと理解出来ます。 しかしながら、犯罪として捜査するのではなく「神隠し」として対処、諦めていたのだと解ります。 プロの誘拐魔が女や子供をさらっていくのですから、 おそらくは郷の人が捜査しても太刀打ちできるものではなく、ならば「神隠し」として諦めるのが生活の知恵だったのかな。と推測しました。 他には、河童が他で語られるのと、遠野郷とのでは少し違うことを記した五九段も面白かったです。 面白かったと言えば、特に面白かったのは、 里の神「カクラサマ」に分類されている七〇段と 遠野物語拾遺「子供神」五一~五六です。 子供がご神体をおもちゃにするお話です。 五一を抜粋します。 「近所の子供らが持ち出して、前阪で投げ転ばしたり、また橇にして乗ったりして遊んでいたのを、別当殿が出て行ってとがめると、すぐその晩から別当殿が病んだ。巫女に聞いてみたところが、せっかく観音様が子供らと面白く遊んでいたのを、お節介をしたのがお気にさわった」 他のお話でも、叱った大人が逆に病気になったりけがをしたり、神様の罰が当たります。 さすがに、現代の子供はこんなことはしないと思いますが、 たとえ、子供が祠から木造のご神体を持ち出し、水たまりに放り込んで「戦艦だ!突撃だ!」と乗って漕いで、遊んでいても、遠野郷では叱ってはならないのでしょう。 その他、 盛岡市に旅行すると「前九年」と電信柱に町名が書いてあるのを見つけて「へぇ」と思ったのですが、 前九年や後三年の戦いから地名の由来を語る段(例えば遠野物語拾遺の七。現在の遠野市小友町での八幡太郎と安倍貞任の矢の射合い) も、その土地で語られている歴史に思い馳せました。 また、 蛇を殺してはならない などのいましめ。 山で迷って古民家を見つけたらそこにあるモノは神様からの贈り物だ などの言い伝え 拾遺の最後は年中行事を 「他とおおよそ同じ」 としながらも、農閑期の家にこもりがちな時期に行事が多く配置しているのが 興味深い、 と感じられる内容でした。 やはり、こういう本は、一度おおもとを読むと良いな。読んで良かったな。と思いました。
1投稿日: 2018.02.14
powered by ブクログ今、インスピレーションがピピッと来て、荒俣 宏の「帝都物語」という題名は、この「遠野物語」からきているのではないかと気づきました。 違うかな? 「遠野物語」を読むのは、2回目です。 NHKで、「100分で名著」という番組があって、これが最近のお気に入りなんですが、それで取り上げられているのを見て、また読みたくなったのです。 言葉的には、若干読みにくいのですが、読むたびにいろいろ想像が膨らみます。 こういう話が伝わっていくシステムがどんどん失われていくのは、とても悲しいことだと思います。 でも、今のネットの広がりは、「お話」がテキストとして半永久的に残っていくので、もしかしたら、ぼくらは、新しい「遠野物語」的な世界を獲得していけるのかもとも思います。 拾遺集は、今回はじめて読みましたが、褌を盗む話とか、今のマンガにもありそうなホラっぽい話が楽しかったです。
1投稿日: 2017.12.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
遠野に伝わる古来からの風俗や伝説、奇譚などを集めた本。読み辛かったが内容はとても面白かった。これ一冊紐解けば、怪談話や不思議な話がいくらでも書けそうだ。
0投稿日: 2017.02.08
powered by ブクログ日本独特の昔からある怪談話にそそられて読んだ。 地理的な背景も詳しく説明されているため情景を想像し易い。 民俗性を重視しすぎているからか、ラフカディオハーンの怪談のより淡々としている気がした。 個人的には上田秋成の雨月物語やラフカディオハーンの怪談の方が好き。
2投稿日: 2016.06.18
powered by ブクログ民俗学者が著した書物で、これほど名が知れているものは、他にはないのではないでしょうか。 そのようなこともあり、柳田国男の数ある作品のうち「遠野物語」だけは読んでおこうと思っていました。 「遠野物語」は文語調で書かれていますが、それほど難しくありません。「遠野物語拾遺」は完全に現代口語調なので大変読みやすいです。 内容的には遠野地方に伝わる言い伝え等を、遠野地方出身である佐々木鏡石氏に語ってもらい、それを柳田国男が文章化したもののようです。 とても読みやすい上に飽きることなく読めます。 自分が幼かったころにも、「そういえば昔からの言い伝えのようなものを親や祖父母に聞かされたな」と懐かしく思い出しました。
2投稿日: 2015.09.14
powered by ブクログ内容はとても面白かったです。何回でも読み返したい本。遠野物語が読みにくい人は、拾遺から読んでもいいかと思います。遠野の地理の位置関係が分かり辛く、一生懸命調べたのですが、読み終わってから地図がついてることに気づきました…。これから読む人は是非活用してください。
0投稿日: 2015.06.04
powered by ブクログ美の巨人たちで宗像志功の「飛神の柵」が取り上げられていました。 もともとのタイトルは「御志羅の柵」だったとのこと。遠野だけでなく青森までオシラ様の物語、信仰は生きていたんだなと。
0投稿日: 2015.05.24
powered by ブクログこの「遠野物語」は日本民俗学、開眼の書である。 岩手県遠野出身の小説家・民話蒐集家の佐々木鏡石が語った民話を、柳田國男が筆記、編纂した。 題目を見ると、山男・山女・河童・天狗・神女・姥神・仙人。家の神だと(オクナイサマ・オシラサマ・ザシキワラシ)等々。 妖怪や怪談、伝説、村の行事と多岐である。 佐々木鏡石が代々、土地で伝えられている話を直接聞いたり、中には近親者や友人の話、自身の体験とリアリティー溢れている。 書店で購入した時には気付かなかったが、"遠野郷本書関係略図"なる地図が付いていた。 地図で場所をチェックしてみると、実際この目で確かめてみたくなる。 私は土淵村辺りを散策したい。 しばらく東北地方は御無沙汰しているので、弾丸ツアーでもいいから遠野郷を体感してみたい! できたら、白水温泉に入る余裕もあったらいいけど...。
9投稿日: 2015.03.18
powered by ブクログ【本の内容】 かつての岩手県遠野は、山にかこまれた隔絶の小天地で、民間伝承の宝庫だった。 柳田国男は、遠野郷に古くより伝えられる習俗や伝説、怪異譚を丹念にまとめた。 その幅広い調査は自然誌、生活誌でもあり、失われた昔の生活ぶりを今に伝える貴重な記録である。 日本民俗学を開眼させることになった「遠野物語」は、独特の文体で記録され、優れた文学作品ともなっている。 [ 目次 ] [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
1投稿日: 2014.08.23
powered by ブクログ・遠野の人々は、動物も人間のような感情を持つ畏敬すべき存在、だと考えていました。 雌狼が子供を殺され復習にやってきた時、素手で応じる猟師の話があります。 子供への愛情から襲ってくる狼に対し、武器を持って戦うのは卑怯だと考えて、猟師は自分のワッポロを脱いで腕に巻き狼と対峙しました。その後、狼も猟師も深い傷を負ってまもなく死んでしまいます。 文明の利器である鉄砲で野生動物と向き合うのは、ある意味では卑怯で、 狼も人間も野生動物で、只の動物だとなった時には、素手と素手で戦うのが、最も敬虔な勝負というふうになるのだろうと思いました。 一方で、猟師であるならばより効率よく狩ればよく、鉄砲を使わず命まで落としてしまうのはナンセンスだと考える人もいると思います。 けれどもこれは現代人にとっては最も見えにくい(理解しがたい)、「狩猟民の精神」が垣間見えます。文明の利器によって人間はある程度、自然に勝ち、その効率の良さに甘んじてしまいがちですが、たとえば自然の猛威に触れ自然にはまるで敵わないことを思い知った時、人々のこれまでの生き方、在り方さえを問われると思うのです。 その時、「遠野物語」は非常に大きい意味のあるものだといえて、人間が人間だけしかいないというそういう世界ではなくて、動物とも自然界ともバランスを取りながら慎ましく生きていく、現代の中では無意味に思われがちな事でも全体として大きく見据えたとき、遠野の人々の考えから学ぶことは一杯あるのだということを知りました。
2投稿日: 2014.07.02
powered by ブクログ遠野地方を旅行するにあたり、遠野の歴史を知りたいと思ったのが、読み始めたきっかけです。 実際、姥捨て山の話を読んだ後に、姥捨て山のデンデラ野を訪れると、風景が鮮明になりましたし、河童のはなしも、カッパ淵を訪れると、本当にあった話に思えます。馬と女が、恋をして悲劇的な結果に終わった話には、自由にならない時代の哀しみを見てとれました。 この時代の自然への恐れや、信仰も読み取れます。 凄い、本です。 純文学、難しいですが、やはり、国の歴史や風土、人の悲哀を感じるには、外せません。
1投稿日: 2014.06.15
powered by ブクログ日本民俗学の父と呼ばれる柳田國男先生。 岩手県遠野の民間伝承を採集して まとめられた「遠野物語」。 日本の原風景を牧歌的に語るのではなく、 昔話のように教訓を含んだもの、 風習や伝説とともに、とりとめのない 世間話のようなものも含まれているのも 口承たるリアルさで面白い。 目に見えない世界が信じられ 怪異が不思議としてではなく、 人々の生活と地続きだった古き時代。 自然への畏敬の念、人々の暮らし。 時に閉塞感があり、時に温かみをもって 周囲と繋がり、年中行事で四季を感じ、 目に見えないものを想う心の豊かさ。 現代に語り継がれた物語などの原点も たくさん含まれていて感慨深く面白かった。
8投稿日: 2014.06.11名文家の文章として味わう民俗学
岩手県遠野出身の民話蒐集家であった佐々木喜善の語りによる、遠野地方の民話を、柳田が聞き、文字に起こし、編纂し自費出版した柳田初期の代表作。 官僚的な論文の多い柳田の著作にあって、極めて平易な語り口で、天狗や河童、座敷童子など妖怪に纏わるものから山人や神隠し、村に残る言い伝え、祀られる神々、そして年中行事などが語られる。 長短様々な119話からなる本書は、当時わずか350部を自費で刷ったのみだった。記録しなければ確実に失われてしまう。現代では信じられないような迷信のような出来事も、当時の人々にとっては、生きる現実だった。いまの常識が、未来の驚きや笑いの種になる、そう思いながら俯瞰してみて自分たちをみるきっかけになるかもしれない。
7投稿日: 2014.06.10
powered by ブクログ一応大学で民俗学を学んでいたので、絶対に一度は読まなくてはと思いつつ、文体を敬遠していました。 妖怪話ばかりかと思っていましたが、遠野に住む人々の生活を書かれているので、全部が妖怪話ではありませんでした。 また同じようなお話もまとめるのではなく、それぞれ書かれているのが、グリム童話初版に通じるものがあるなと思いました。
1投稿日: 2014.04.11
powered by ブクログ簡潔でありながら、臨場感あふれる名文。遠野の世界にすぐに入り込める。 後半、現代文になると読みやすくなるが、前半の古い文体も非常に魅力的で、どっちも読めるのはありがたいなと思う。 でもほんと怖いな…夜一人で読んでたりすると、電気を無駄につけたくなる^^;
0投稿日: 2014.03.30
powered by ブクログおしらさま、座敷わらし、さむとの婆・・・大好きな遠野。曲がりやの主人の囲炉裏を囲んだ夏がよみがえります。学生時代、何回も遠野を訪れ、物話の場所をひとつひとつたずねました。やさしい暖かい方言・・。柳田さんの、この本は民俗学だけでなく、不思議な世界や、自然への畏敬がぎっしりつまっています。いつ読んでも、どのページをみても、感慨深い!日本の良さがここにあります。
2投稿日: 2014.01.23
powered by ブクログいろいろな「遠野物語」が出てますが、表紙がきれいだったのと「拾遺」が収録されているのでこれを購入 山の神様や家の神様、野辺の狐狸や狼、猿などなど 神さまや仏様が田植えをしてくれたり火事を消してくれる話が、なんだかほっこりとして好きです 「真面目に信心すればいざという時に助けてくれる」という教訓話として片付けたくない温かみを感じるのは、柳田国男の文才のせいかなあ 狐狸や猿のいたずらに対しては、けっこう容赦がない(笑) 狐汁にして美味しくいただきましたとさ、ちゃんちゃん 農作物を荒らすこともある獣に対しては、農民は憎しみも持っているだろう 本当に表紙がきれいだし手触りもいいから、シリーズの他のものも欲しくなってしまう 一つ目小僧とか好きですし
1投稿日: 2014.01.05
powered by ブクログ合間合間に読んでずいぶんと時間が経った。 やっと最後まで読むことができた。 こういうの好き。
0投稿日: 2013.10.19
powered by ブクログ物語性を求めて読むこともできるが、あくまでも資料集。他の柳田著書や民俗学関連書籍と合わせながら読むもの。自分で題目からリストアップして作っていくしかない…かとおもいきや京極さんが書いてくれました。
1投稿日: 2013.09.03
powered by ブクログ日本民俗学の嚆矢とも言える作品とのことで、敷居の高さを感じて、今まで手が出せませんでしたが、案外すんなりと読めました。 岩手県遠野地方の怪異譚、伝説、生活誌など今に伝えています。 読んでいると、今は昔の日本の農村風景が目に浮かぶようです。
1投稿日: 2013.07.22
powered by ブクログ民俗学の柳田国男が遠野の奇譚、怪異、言い伝え、風習などを遠野の佐々木氏から聞き筆記したもの。その後の民俗学に大きな影響を与えた著。
0投稿日: 2013.06.05
powered by ブクログ随分昔に1度読んだことがあるが、今読むと若い頃とは違った読後感だった。 東北には行ったことがないので、いずれ訪れてみたい。勿論、この本を持って……。 それにしても、この序文は何度読んでも名文だ。時々、続きを読む手を止めて序文だけ読み返した。
1投稿日: 2013.04.22
powered by ブクログ以前から読みたいと思っており、やっとの思いで読むことが出来た。 自身の体験に近いことが書かれていたので興味深く読むことが出来た。 地域性を軸に様々な話が紹介されており、遠野という土地のことをより深く知りたいと思うようになった。
0投稿日: 2013.03.16
powered by ブクログ民俗学の嚆矢ともいうべき本で必読の書なんだろうが、当方にとってはいまひとつ面白くなかった。 この手の学問を(しかもかなり日本独自の方法論で)最初に構築したこと自体称賛されるべきことだが、その内容には興味が、、、 伝奇的側面に捉われた表面的読み方の典型が当方だとしても、合わないんだからどうしようもない。 ただ今西錦司が狼絶滅のヒントをこの著作から得たというエピソードは感動。
1投稿日: 2013.02.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
岩手県の遠野地方に伝わる伝説、民話、行事、昔話等が集められている。河童や座敷童子、天狗の話がある。 オシラサマは蚕の神様だったな~とか、飯綱(イズナ)は管狐かと気がついたり、天狗=白人説を思い出したりと色々と考えさせられた。
0投稿日: 2013.01.29
powered by ブクログ震災前に東北を二週間近くかけて旅行する機会があり、道すがら関連した本を…と思い、購入した。 戦前の文体なので慣れない人には多少の敷居の高さはあるかもしれない。 自信のない人には現代語訳もあるらしい。 内容は至って平易。 昔話というよりは伝承の記述といった内容なので、想像を膨らませることができる。 素朴で物悲しい話の数々。 誰でも一度は触れておきたい一冊かと。
1投稿日: 2012.12.23
powered by ブクログ柳田国男の民俗学書として、非常に有名な本。前半の「遠野物語」は文語で書かれてますが、この版に追加されてる「遠野物語拾遺」は口語です。なんか、解説本とかもちょこちょこ出てるみたいですが、基本的な日本語力があれば解説なんぞ読まなくても難なく読破できます。 遠野に伝わる民間伝承や物の怪、神様、山で起きる不思議などについて、数行からなる章の中で簡潔に、でも分かりやすく「伝承」しています。解説にもある通り、民俗学者である柳田国男が、自説を容れたり勝手な解釈を施すことなく、伝承を口述した方の話した内容をそのまま記していることで、読み物としても面白いし、民族学上の記録としても貴重なものになっているのだと思います。 一つの教養として、触れておくに越したことはないと思います。 作品としては前後するけど、この内容を読んでおけば、きっと『うしおととら』がもっと面白かっただろうなー。
2投稿日: 2012.10.24
powered by ブクログ数行から、一ページぐらいの短い分量の、遠野の村人から聞いた話をたくさん集めた、民話集。 使われている言葉は少し昔のものであるにもかかわらず、リズムが良いためか、あまり違和感なく、すんなりと意味が伝わってくる。文体としても美しく、味のある、いい文章なのだと思う。 似た話しがまとめられて、続けて語られるので、これだけ狭い地域の中でも、同じような不思議体験をしている人がたくさんいるということが、リアリティーを感じさせる。 結構怖い話しも多いのだけれど、語り口が淡々としているので、いかにもそれが当たり前のような感じになり、読んでいると、不思議とあまり怖さを感じない。 やっていることは、人に会って、その体験談を聞き書きするという、ごく単純なことなのだけれど、最初にそれを大々的におこなった柳田国男の功績は、この「遠野物語」を読んだ人たちに、自分たちにも同じようなことが出来るのではないかと思わせ、やがては民俗学という学問領域が作り出されるにまで至ったことだろう。 今の日本には、この舞台になっている遠野のような、文明化されていない森深い村というのは無くなってしまっただろう。柳田国男が訪れた時代の遠野の生活というのが実際にどういうものだったのか、とても興味を持った。
0投稿日: 2012.09.24
powered by ブクログ適当に開いてみたり、巻末の索引から気になる言葉をたどってみたり。 そんな読み方も楽しいです。 でも、山の神や河童、言葉を話すお大師様の像が現実に存在していたら 「楽しい」なんて言っていられなかっただろうなぁ… 理不尽な話や理由の語られない怪異も多くて、置いてけぼりにされること数知れず。 現代人はオチのある話に慣れすぎているのかもしれません。
4投稿日: 2012.08.28
powered by ブクログ土俗・風俗を詳細に集められた遠野の物語 民俗学の原点…? わずか数行の話を集めて、編纂されているが 郷土史とか歴史に興味が薄い私だが 読みたくて、ずっと探していた。 夏休み期間で、中高生の参考にされるのか 文庫の新版を書店で見つけた。 暫く手元に置いて、じっくり読み返したい本です。 各地で、パワースポットとか霊感スポットが 人気の季節でもあるが、オシラサマ、座敷わらし、管キツネ… 最近映画の題名になったデンデラ等の、妖かしや、ものの化、 人々の暮らしが伺われて、200数頁に満ち溢れている。 昔人が、自然や暮らしの中で語りつたえた話には 合理性を超えた、奥の深さを感じる。 関連がないが、京極夏彦作品を連想した。
2投稿日: 2012.08.08
powered by ブクログ遠野に住んでた人たちは河童・天狗・雪女・座敷ワラシは逸話として伝えられていたのではなく実際に見た、居たんだと語っている。サツキとメイがトトロに会えたような感じ?心豊かな時代だったのだろうか。当時の遠野の風景を見てみたい。まあちょっと残酷だなという表現もあるんだが…。夜な夜な女性が悲鳴をあげたり、◯◯とか。拾遺の伝説は挫折、飛ばし読みした。
1投稿日: 2012.04.22
powered by ブクログ情報の伝達が遅く、自然が脅威として存在し、生活が楽ではなかった時代では、日本中でこんな話があったはず。 私も田舎で育った幼少期、祖母から色々な話しを聞いたもんだ。 この本を文学的に感じる方もいるかもしれないが、それよりもやはり昔話か。 柳田 国男はきっとこのような話しは、語りべのいるうちに記録しておく必要があると思ったのだろう。 私もそう思っている。 柳田さん、あんたは偉い。
1投稿日: 2012.04.14
powered by ブクログ2012 4/1読了。借りて読んだ。 ずーっと前から存在は意識しつつ、なんとなく手に取ることなく過ごしてきた、柳田国男の言わずと知れた著名な本。 ついに読んでみた。 遠野地方に伝わる話の聞書集。 一連番号を振った話を、「こんな話がある」「似たようなこんな話もある」みたいにどんどん連ねていく。一つ一つはごく短い話が多く、聞いた話ということで特に落ちがあったり筋があったりするわけでないものも多い。 「マヨヒガ」や河童の話もあったけど、多いのは山男に娘/嫁がさらわれる話とかかな・・・。 遠野に行ってみたいような、山男超こええ絶対いかねえみたいな、不思議な気分になった。 手元にあってもいいかもなー、買ってしまおうか知らん・・・。
1投稿日: 2012.04.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
妖怪にはまっていた頃に読んだ本です。 すらりと読める部分と、言葉遣いの加減でなかなか前に進まない部分がありました。 昔話のような実話のような・・・不思議な世界に入り込んでしまいます。
0投稿日: 2012.01.24
powered by ブクログ「拾遺」エピソード174がサイコーだ(オチは恐ろしいけど)。 根岸鎮衛『耳嚢』の「残念なり」みたいで( ̄m ̄* )。 それにしても巻末の著者年譜に圧倒されます。 なんという充実した人生だろうかと。
0投稿日: 2011.12.12
powered by ブクログ日本民俗学の基本書として読んでおきたい。 私は、“神隠し”について知りたくて買った。ただ、この世界のことをもっと知りたくて岩手まで旅行に行ったのだが、この本に書かれてある以上のことが地元に伝えられている。実際自分の足で、様々なことを見聞きすると更に理解が深まるのではなかろうか。
0投稿日: 2011.12.04
powered by ブクログまんが日本むかしばなしで見た様なエピソードもちらほら。でもこういう昔話を実際に口から語れる人って今どの位いるんだろう。
0投稿日: 2011.12.04
powered by ブクログ欲しかった一冊。民俗学、と言えばお固い耳触りだけれど、しかしてこの世の不思議が書き連ねられた一冊でもある。妖怪という存在について、かく或るや〜といったあからさまにアカデミックなものでは決してなく、あくまで古い時代からの伝承を後付けすることなくありのままに、そして伝承ならではの口述で伝えているのがなによりわかりやすい。繰り返し、読みたい一冊。
1投稿日: 2011.09.05
powered by ブクログ2011/7/8読了。明治くらいまでは生活スタイルを全く異にする、山の民がいたんだろうな。狼がまだ山々を跳梁跋扈していたのも浪漫がある
0投稿日: 2011.07.08
powered by ブクログ岩手県遠野村に伝わる伝説を書き記した書。 序文に「願はくはこれを語りて平地人を戦慄せしめよ。」とある。 忘れてはいけない日本の昔話が語られている。 読んだのは文庫本の方で 古い文体で書かれていて、多少読み辛い所はあるが、 淡々と進む物語の中には、 夜中、一人で読んでいると鳥肌が立つ事もしばしば。 中には聞いた事がある物語もある。
1投稿日: 2011.06.17
powered by ブクログ亡くなった明治生まれの祖母から時々子供心に今では迷信で片付けてしまうような不思議な話を聞きました。その話には昔の人の生きていくうえでの大事な情報が織り込まれていたのでしょう。今祖母が生きていればもっと様々な話が聞けたのでしょうが、それも無理な話ですね。
0投稿日: 2010.09.08
powered by ブクログ遠野地方の伝承・民間信仰などを土地の人から聞き書きしたもの。山人や河童・神隠しに会った娘などとの遭遇譚が多くを占める。 ヨーロッパの昔話で不思議なことが起こる場所といえば森であるが、日本では断然、山。本書は、異郷との境に暮らす人々の物語である。常ならぬものを身近に感じる生活。われわれが失ってしまった豊かなものがそこにはありそうだが、その一方で、自分でコントロールできないなにやら恐ろしいものに取り巻かれた暮らしはさぞたいへんだろうと思う。助けてくれそうなものならなんでも信心してしまいそうだ…。
1投稿日: 2010.09.05
powered by ブクログお噂はかねがね、でしたがこんな内容だったんですねーへええ。 民俗学ってどうなのなう?と思っちゃいました。ありていにいってツボ不明。
0投稿日: 2010.08.21
powered by ブクログ日本の民俗学の原点と呼ばれている本だそうです。不思議な出来事が次から次へと日常的に起き、それをさも当然のことようにあっさりと語っているのが面白いです。特に狐による悪事はなかなか強烈なものが多く「狐につままれた」なんてもんじゃないですね。
0投稿日: 2010.08.15
powered by ブクログ民俗学研究の基本中の基本。 純粋に面白い! 妖怪や信仰の話だけでなく、なんかちょっと不思議だったねーというお話も、民話と押して十分に機能するのね!
0投稿日: 2010.08.15
powered by ブクログ前に遠野を訪れたときに語り部のおばちゃんの話がとても良かったので購入。お風呂読書でチマチマと、ようやく読み終えました。 やっぱり聞く方が面白いな〜読むのはちょっと飽きてしまう。 でもまあ日本の田舎風景が見えてくる感じはあります。
0投稿日: 2010.06.13
powered by ブクログ日本人ならば、読む価値あり。 今でも生き続ける、民話・伝承の数々。 妖怪やら昔話やらが好きな人は必読。 遠野という地には、死ぬまでに是非行ってみたいものです。
0投稿日: 2009.02.24
powered by ブクログ愛読書はなんですか? と訊かれたら、 「遠野物語です」 と答えたい。(希望) 具体的なきっかけはなかったんですが、ある日ふと、 「あたしは今日遠野物語を読まなきゃいけない」 と思い込みましてな。なんだかよく分からないまま本屋に走って買った一冊。 この言葉遣いにびびるなかれ。おっもしろいよー!! そして部屋で一人で読んでいたら、途中で猛烈に怖くなり、階下にいた母の隣りに座って続きを読んだりもした。 遠野に旅行に行ったりもした。 河童捕獲証を作ったりもした。←関係ない。 角川のは拾遺も付いていてお得感があります。 拾遺は折口信夫が書いているのだ。 この人もおっそろしく文章の上手い人なのに、あえて先生に似せた文体にしなかったのが、「ははー」と考えさせられました。
1投稿日: 2008.11.29
powered by ブクログ柳田邦夫によって、岩手県の一地域の説話をまとめられた作品。 ある意味現代の「都市伝説」に通じるような内容ではあるが、魅力的で妙にリアリティが感じられる。 この限られた地域で生まれた伝説がなぜ日本各地に伝わったのか、 どういった経緯でこんな伝説が生まれたのか…考え出すと疑問が尽きない。
1投稿日: 2008.10.25
powered by ブクログ柳田国男さんの遠野物語です。 遠野にある伝承を集めた話が書いてあります。一話一話が短いのでとても読みやすいです。河童伝説の話など、面白い本です。
0投稿日: 2007.04.19
powered by ブクログ柳田国男が遠野郷(東北地方)で採集した民間伝承、昔話、怪異譚などの記録。独特の文体から文学作品としての評価も高い。 そんな小難しい話はさておいても、民俗学ネタが出てくる小説では大抵柳田・折口の名前が出てくるので、好きな人はとりあえず読んでおいて損はないと思う。
0投稿日: 2006.04.26
