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ブック・ウォーズ――デジタル革命と本の未来
ブック・ウォーズ――デジタル革命と本の未来
ジョン・B・トンプソン、久保美代子/みすず書房
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総合評価

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    700ページ弱あり、電子書籍だと読了できなかったかもしれない。 ISBNによる効率化、漫画なしの電子書籍は鵜呑みにできないと思うが、電子書籍率が2割ぐらい、音声化できるオーディブルは売上の一分など、日本と似ているところもある。 CDに比べるとデジタル化の恩恵が薄いことなど、近いところとの比較がわかってありがたい。 デジタル化によって、BtoCになり、CMSが求められるなど、他業種と同じような脱皮は必須と感じた。 仕方ないが、総じて実書籍とデジタルともにAmazonの懸念が中心だった。 そもそも、コンテンツとは何かを考えるいいきっかけになるとおもう。

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    投稿日: 2025.08.26
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    第1章 - 危子書窮のためらいがちな出足 - 電子書籍の売上動向: - 2008年から電子書籍の売上が急増し、オリンピック社の総売上の約26%が電子書籍に占める。 - 2015年にはこの割合が23%を下回り、2016年には17%に減少。 - 売上の横ばいが見られることから、電子書籍の成長が鈍化していることを示唆。 - ノンフィクションの影響: - 多くの評論家は、ビジネス書などのノンフィクションが電子書籍の成長を牽引すると考えていたが、実際には売上の減少が見られる。 - ダウンロード部数の変化: - ダウンロード部数と売上額の動向が一致しており、電子書籍市場の成長が一時的であったことを示す。 第2章 - 本の再発明 - 出版モデルの変化: - 初年度に32冊がベストセラーとなり、著者に対して収益を50:50で分けるモデルを採用。 - アサインメント料が0ドルから上限5000ドルの範囲で支払われ、成功した例としてリチャード・ルッソやニック・ホーンビィが挙げられる。 - 市場の飽和: - Eシングルの市場が飽和し、質の高いコンテンツと低価格の競争が著しく、売上が伸び悩む。 - 価格設定に関するアマゾンとの競争が激化し、出版社が価格を引き下げる圧力に直面。 第5章 - 上り調子のアマゾン - 司法省の介入: - アップルと大手出版社5社に対する反トラスト法の訴訟が発生。 - 出版社とアップルが共謀して価格を固定し、競争を制限していたとして訴えられる。 - 和解と影響: - 5社のうち3社が和解し、エージェンシーモデルを維持しつつも、価格値引きを認める。 第6章 - 可視性への淵い - データとマーケティング: - オンライン小売業者が持つユーザーデータが重要視され、出版社はデジタル時代の競争に苦しむ。 - アマゾンが持つデータに依存し、出版社のマーケティング戦略が変化。 第7章 - 自費出版の大躍進 - 自費出版の成長: - 自費出版された本がアマゾンで強い存在感を示し、ベストセラーリストで35%を占める。 - 自費出版の価格競争が影響し、従来の出版社の影に隠れた状況に。 第8章 - 本のクラウドファンディング - 新たなエコシステムの構築: - クラウドファンディングモデルが作家と読者の直接的関係を強化し、出版リスクを減少。 - 作家が読者と連携し、作品の価値を共有する新しい方法が生まれる。 第9章 - プックフリックス - サブスクリプションモデルの導入: - プレミアムサービスの導入により、収益化の道筋が見え始める。 - 他のメディア企業の成功を参考にし、電子書籍のサブスクリプションサービスを展開。 第10章 - 新たな声の文化 - オーディオブックの進化: - ナレーターが自宅で仕事をするための環境が整備され、制作の自由度が向上。 - オーディオブック市場における新しいビジネスモデルの模索が続く。 第12章 - オールドメディアとニューメディア - データ資本の重要性: - ユーザーデータが価値のある資産として扱われ、企業の収益源となる。 - データを基にしたマーケティング戦略が、従来の広告手法と異なるアプローチを生み出している。

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    投稿日: 2025.03.16