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日ぐらし御霊門
日ぐらし御霊門
赤江瀑/徳間書店
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総合評価

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    隠し切れない男性同性愛ぽい空気に、これはどっちかっていうとホラー?とか、やや幻想みの強い短編集だと思う。 「巨象の如く」とか、好きだなあ…。

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    投稿日: 2025.08.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

     老境小説集だった。若い頃は輝いてた人たちの老後が多く書かれていた。2003年発行。60代の作品か。80年代の作品と嗜好は変わらず幻想耽美の赤江節に酔わされるものの、比較するとちょっと追及のたががゆるい、と思ってしまう。それもよい熟しの味なのかもしれないが。そして、人間らしい悔いや未練、惨めさを書き込みつつ、何とも言い難い、他にはない聖性があるんだ、赤江作品の人物には...とかみしめる。表題作は秀吉の残した桃山文化の遺構と、寂しい境遇の母と息子が重ねられるものの、最初の崇徳院の話もなんだったのか…とか思ったり。唐突すぎる幻覚?落ちとか完成度としてどうなのか、まあ隅に追いやられた人への優しい視線がやはりただの憐憫ではなく、非凡な美を探り出す志向混じりなのが素晴らしいから、やはりよい小説集だろう。  「…三途の河の川岸には、衣領樹という木があってな奪衣婆はその木の下に住み、木の下には懸衣翁という鬼が住んでいる。…はぎ取った衣服は、端から樹上の懸衣翁に渡される。…」(射干玉の)  コンビ制になってるのか、と勉強になった。 016/06/21

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    投稿日: 2017.11.29