
総合評価
(197件)| 70 | ||
| 66 | ||
| 37 | ||
| 6 | ||
| 0 |
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
こども新聞におすすめで載っていたので読んでみました。40代の主婦ですが子供もいるのでためになりました。 リストカットに気付いたときは、冷静にケガの処置をしてどうしてこんなことしたの?と聞くこと。 依存先は複数持って相談すること(自立)が大事だということ。 大好きな杉森君が杉森君を殺したのが受け止められなくて自分が殺したことにしたこと、なんとなく分かるような気がします。
0投稿日: 2025.11.16
powered by ブクログ杉森くんを殺したい理由が前半と後半で徐々に変わっていき心の機微が感じられた。主人公と杉森くんの関係はかけがえのないものだし本当に大切な存在なんだと読んでいて心を打たれた。家族や友人との触れ合いの中で心が解放されていく主人公、ラストにむけて改めて杉森くんの存在の大きさに気付かされました。とても良い本でした。
0投稿日: 2025.11.13
powered by ブクログ話題性と題名に惹かれて読んだ。 シンプルに杉森くんを殺すにはどうするべきかという内容だが読んでいくうちに展開が読めてしまい、個人的は刺激が足りなかった。 だが、自分の中で相手がこう言っているんだろうなという幻影のような考え方になってしまうのは自身も経験がある(というかよく起こる)のであるあると思いながら読めた。 本書の中で良子さんが放った、 依存をするなと言われることが多いが、依存先を増やすことは大切だ。 という言葉を見つけた時にハッと気付かされるものがあった。 「依存はだめだ」というこの言葉を嫌なほど聞かされ続けていたし、この言葉で自分を締め付けていたからだ。 YA向けの本と聞いていたので核心に迫るような、新たな視点からの言葉が並べられていて舐めていた自分が少し恥ずかしくなった。 そして普通に良子さんが素敵すぎる人間だった。
1投稿日: 2025.11.09
powered by ブクログ高校1年生のヒロは決意する。杉森くんを殺す、と。 義理の兄に相談し、後悔しないためにやりのこしたことをやっておくことと、なぜ殺さないといけなかったのか裁判で話せるように理由をちゃんとまとめておくことを杉森くんを殺すまでにやることとして、高校生活を始める。 衝撃的なタイトルながら、その決意を聞いた大人たちの反応に違和感を感じながら読み進め、だんだんと全容がわかってくると、思春期が蘇ってきた。 今の子たちはきっとわたしの時代よりも複雑化した人間関係の中で生きているんだろうなあ。 大人になってからも思うけど、居たくないところに留まる必要なんてなくて、逃げることは悪いことでもなくて、ここじゃないと思ったらどんどん自分で環境を変えてみたらいいんだよね。
6投稿日: 2025.11.08
powered by ブクログ児童書の棚に並ぶ本の中で、ショッキングな題名が目を引き手に取った。野間児童文芸賞受賞作品とは後で知った。 おそらく中学生から高校生を読者として想定しているのだと思うが、文章はやさしいようでいて、抜き身の刀のような張りつめた緊張感を感じた。 いじめや生きづらさを抱える生徒を主人公に据えた物語は少なくない。しかし本作は、その生徒のすぐそばにいる人たちに焦点をあて、「その後のフォロー」や「傍にいる人はどう受け止めればよいか」といった点を大きなテーマとして描いていて、独自の視点が強い印象を残した。 杉森くんを殺す理由は、再読すると全然印象が違ってくる。 読み手によって受け止め方が違うと思うが、臨床心理士・公認心理師の高橋恵一氏の解説も合わせて、中高生にとっては一読の価値が十分にある。大人も含め、人によっては胸に突き刺さるような内容だと感じた。 トラウマのドーナツ島と自分を傷つける人への声のかけ方は、この物語と併せて覚えていようと思った。
2投稿日: 2025.11.02
powered by ブクログ妻が本屋で見つけた本でした。 辛くて悲しいけれど最後に光が見えました。 面倒くさいことをやらなければ楽しいことも見えて来ないという主人公のセリフが印象的です。 とても素晴らしい作品でした。
3投稿日: 2025.10.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
杉森くんを殺すには 長谷川まりる ∞----------------------∞ 可愛い表紙と相反した強烈なタイトルにひかれて思わず手に取った。 殺す相手である杉森くんはヒロの親友だったけど、ある時自ら命を絶った。杉森くんはヒロやカウンセラーに悩みを打ち明けてたし、ヒロもミトさんに杉森くんのことを相談してた。それでも杉森くんのことは守れなかった。 こういうのって大人が気付いてあげなきゃいけなかったのかなと思うんだけど、気付くって難しい。 だからこそ自ら助けを求めるって大切なんだってことを強く言いたい、って本なのかなと思う。 この本には相談先のリストも載ってる。相談したいことのある人がちゃんとこの本を手に取ってくれるか分からないけど、だからこそこの強烈タイトルなのかも。 話の内容としては高校生なので友達とか恋愛の話題が初々しくて可愛いけど、高校生としての生活をしつつ困った時の対処方法をさりげなく教えてくれるような親切な小説だった。 2025/10/19 読了(図書館)
5投稿日: 2025.10.19
powered by ブクログ私は、杉森くんを殺すことに決めた。 高校生のヒロは、意地悪で嘘つきで、ヒロに依存しすぎる杉森くんを殺すことに決める。 喪失感からの再生の物語。 * なんて悲しく、そして希望に満ちた物語だろう。 私自身もかつて杉森くんのような状態になったことがある。 自分だけが苦しいと思い込み、その苦しみから逃れたいと近くの人に過剰なまでに依存してしまった。 結果、その人は私から離れていった。 もし私が逆の立場であれば、同じように行動しただろうに。 人は決して一人ではないんだ。 繋がっていないようで繋がっている。 もし私が今ここにいなくなってしまったとしたら、誰かの生活にほんの少しでも影響を与えることは間違いない。 一人で苦しんでいる人、一人だと勘違いしているすべての人に、この物語を読んでほしい。 心のどこかに、何かが引っかかるはず。 素晴らしい児童文学だ。
19投稿日: 2025.10.19
powered by ブクログ若い時って自他境界が曖昧なままだから、自分の中でどう決着をつけるか難しいよね。 お墓参りに行ったことで、外側に杉森くんの居場所があると認識できたところがとてもよかったし、ある意味外側に存在してくれてることで受け止められる安心感も芽生えたんじゃないかな、と、他人ながらもヒロのことを暖かい眼差しで見つめている。
2投稿日: 2025.10.17
powered by ブクログ主人公がミトさんとか良子ちゃんを頼るときに、自分が杉森さんと同じように負担を掛けてないか、杉森さんを助けられなかったのに自分は助けを求めて良いのか、自問してるところがよかった。リアルというか、確かに主人公みたいな状況に置かれたらそう思っちゃいそう。 あと良子ちゃんは本当に良い子。
5投稿日: 2025.10.17
powered by ブクログ杉森くんは、躁鬱を持っている彼女のことを思い出す。少し重なるところがあり、杉森くんのようなことにはしてはいけないと感じた。 200ページくらいで読みやすく、子供にも読んで欲しいような本だと思う。「たくさんの依存先をもって、人に相談できていたら、それは自立」これは刺さった。
2投稿日: 2025.10.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
児童書としてはぎょっとするタイトルですが、ホントに「杉森くんを殺すには」という内容でした! 中盤に主人公が爆発した後、新しくできた友達が離れていったら辛かった……でも、そこは救いあげてくれてよかった…。ちゃんと児童文学や地方演劇系にみられる類型だった……。 周囲の人が、いい人ばっかり! 一緒に墓参りまで行ってくれて! 杉森くんが既に死んでいることは予想できましたが、実は女の子で、ただ、中身男の子とかじゃなくて『性別が決めつけられることに違和感を感じる』というのは、そこまで掬いあげてくるようになったんですね~と膝を打つ感じです。令和! 心が落ち切っている最初の方から、だんだん回復してくるにつれて、杉森くんの良かった面、大切な思い出、親友だった気持ちを思い出していくのが良かったです。 解説のカウンセラーさんの『ヒロは、誕生日のろうそくを一本ずつ吹き消していくかのように、「殺す理由」をまとめていきます。』という表現が素敵。ちょうど15歳のヒロの年齢と同じ数というのも、気付かなかった着眼点。 自分の中の『他者』を殺さず、生きていくという結末はとてもよかったです。 殺さないと、罪の意識で潰れちゃいそうになったところから、悲しみと経験を自分の一部として受け止められるようになったということだと解釈しました。
4投稿日: 2025.10.15
powered by ブクログ子供に勧めたい作品です! 最初は衝撃的なタイトルが気になって読み始めました。 ふんふん、杉森くんは嫌なやつなのね、だから殺したいのねと思っていたのに、読むにつれて様子が変わってきてあっという間に読んでしまいました。 とても大事なことを伝えてくれる本だと思います。
3投稿日: 2025.10.10
powered by ブクログまさにエヴァンゲリオンの最終回 自分の中のAさん、他人の中のAさんは同じだけど違う、良子さんが「自分の中の相手のイメージと現実がどんどんかけ離れちゃって相手の一挙手一投足が目障りになっていく」自分の中の感情や声を聞けるか言語化できるかが重要だなと。 それができるように最近日記を始めてみた 最近身近に知ってる人が病気などで亡くなることがあったので死とは何か、生きるとは何かみたいなことを考える機会が増えた コミュニティが多い人の方が幸福度は高いという話しを聞いたことがある、最近仕事しかしてないけどいろんなコミュニティに顔を出していろんな場所の「自分」を置いていければと思う
5投稿日: 2025.10.04
powered by ブクログ最後の方、理由が明らかになって涙が出ました。杉森くんが男性ではなく女性で、既に亡くなっているというのが中盤で明らかになります。 主人公が杉森くんの事をずっと考えています。
1投稿日: 2025.10.04
powered by ブクログタイトル通り、杉森くんを殺すことにした女の子の物語 以下、公式のあらすじ --------------------- ――「杉森くんを殺すことにしたの」 高校1年生のヒロは、一大決心をして兄のミトさんに電話をかけた。ヒロは友人の杉森くんを殺すことにしたのだ。そんなヒロにミトさんは「今のうちにやりのこしたことをやっておくこと、裁判所で理由を話すために、どうして杉森くんを殺すことにしたのか、きちんと言葉にしておくこと」という2つの助言をする。具体的な助言に納得したヒロは、ミトさんからのアドバイスをあますことなく実践していくことにするが……。 傷ついた心を、取りもどす物語 --------------------- 最初はヒロが自殺を考えているのかと思った ミトさんの反応が、それ程慌てたり焦ったりしていなかったし、ちょっと違和感を覚えたので あと、二重人格やイマジナリーフレンドの可能性も考えた そのうち、お父さんの言葉により、杉森くん実在する人とわかったが、それと同時に「既に亡くなっているのは?」と察することもできた 序盤に、大きな音がしたからと言って義母が様子を見に来るのも、そのせいとわかるし 授業中に好き勝手やっても教師がそこまで踏み込んでこないのもそう 杉森くんは、べつにトランスジェンダーのような違和感ではなく、ただ単に息苦しさを感じてただけのように思える そんな人から一方的に助けを求められる立場 うーん、とても大変だろうなぁ…… トラウマ島の例え話 島の外からは中の湖は見えない 湖の中にいる人はぶくぶくとあぶくを出している 山の上からは見えるが、助けようと思って湖側によりすぎるとすり鉢状になっているので、自分も湖に落ちてしまう 多分、私の場合は湖の存在に気づかない 気付いて頂上から見たとして、落ちる危険性を察知して島から出る気がする 依存先にされるしんどさは想像できるので…… 自傷行為を見かけたときの行動 適切な姿勢としては外科医の反応 冷静に治療をする 感情的にならない そして、自傷行為がエスカレートする前に精神的なケアを行う それは知識としてはわかるけど、果たして実際にその場に居合わせたら冷静に対応できるだろうか? そもそも、そんな状況に立ち会うからには、それなりに親しい人なわけで もしかしたら感情的になってしまうかもしれないなぁ ミトさんの後悔 義理の妹から杉森くんについての話を色々と聞いていたようだけど 立場的に、そんな相談をされても、ミトさんも決して大人という状況でもないしねぇという思いもある もし自分が、娘からそんな友達がいるという話を聞いてたらどうしただろう?とも考えた 冷たいようだけど、その友達に深入りはしないように諭しただろうか? それとも、娘の意思を慮って応援しただろうか? まぁ、何にしても、それはもう「大人の対応する領域である」事は伝えただろうな どんな立場であれ、関わった人は「自分にも何かできていたのでは?」という自省をする事になるだろうし 結果的にどうあれ、何が正解だったのかなんてわからないものだし その時々で最適と思う行動をするしかないんだよね いや、ホントに難しいなぁ…… 帯の言葉が金原瑞人さん 娘さんは金原ひとみさんで この方も生きにくさを感じていた人だし その親としても感じるものがあったのだろうな 児童書に分類されているけど、大人も読んでおいたほうがいい 特に子を持つ親 あと、物語の枝葉末節として 杉森くんが自死したという情報だけど ド田舎だとしたら、噂がすぐに広まるだろうし 容易に遊園地に行こうと思えば行けるという環境なので 舞台となっているのはそこそこ都会なのだろう そんな環境も物語に関係しているような気がしないでもない むしろ、ド田舎だったらこんな結末にならなかったかもね
3投稿日: 2025.10.03
powered by ブクログタイトルで誤解しがちだけれど、一人で抱えるには重たい悩みを抱える人に、そっと寄り添ってくれるような、苦しくて切なくて優しい話だと思った。 もし自分に子どもがいたとして、泣き腫らして帰ってくる事があったら、いつでも手に取れる場所にそっとおいておきたい本だと思える。
1投稿日: 2025.10.03
powered by ブクログサクッと読めるが感動させられる本でした なんか何気ない一言の「ほんとどうするんだろうね」という文字でうるっと来てしまった もう手がないけどやらないといけないし…自分で納得の落としどころはどこなのか…考えてしまうとダメですね〜涙腺が… というわけでよかったです!
4投稿日: 2025.09.30
powered by ブクログ少しずつ心が回復していく様が丁寧に描かれている。 誇張でもなくこのくらい重いんだろうなぁ。 そして青春!
1投稿日: 2025.09.23
powered by ブクログたぶん、この本が書店に並ぶとしたら児童文学のコーナー。でも、ぼくは、この本がふだん児童文学コーナーに行かないひとたちにも、届いてほしい。そして、たくさんたくさんのひとに、読んでほしい。この本を読んでもらうために、どういう勧め方をしたらいいのかさっぱりわからない。ネタバレになったらつまらないし、かといって余計な期待を高めてハードルをあげまくっても仕方ない。書店で、たとえば平積みで並んでる本を見て、なんとなく読んでみようかな、と思うときってあるけど、そういう出会い方がいいのではないかと思う。そしたら、余計な先入観をもたずに、本を読み始められる。【2025年6月17日読了】
5投稿日: 2025.09.22
powered by ブクログ一文が短くてわかりやすい言葉が並んでるから、するするするすると読めた。 主人公はちょっと単純で周りの言葉に影響を受ける(言い換えれば素直)けど、一方で自分の信念を強く持ってて、その信念が強いが故に自分を縛り付けてた。 それが周りの温かい人の支えによって柔らかくなってく様に、私の心も温かくなった。 佐藤さんと塩野さんが離れた理由とか、大切なものを無くした悲しみに共感したり、高校生の心の動きにときめいたり、とても素敵な時間だったな、、。 生きるのが少ししんどくなった時に読みたい一冊。
1投稿日: 2025.09.19
powered by ブクログ「自立とは依存先を増やすこと」 「自立」と「依存」は一見すると相反する言葉かと思うけど誰かに相談できる場所を複数持てるということは人と人との繋がりがあるということだから「自立」になるのかなと思った。 それにしても良子さん、男前でカッコいいね!
1投稿日: 2025.09.18
powered by ブクログ▼高校生女子・ヒロが主人公で。杉森君、というのはヒロの中学生までの親友(女子)。その杉森くんは、どうやら高校に入っていろいろとうまくいかず。ヒロとの間も、ぎくしゃくして親友ではなくなり。孤立した杉森くんは、自死してしまった。 ▼・・・というここまでの段取りは、はじめは分からない。冒頭はいきなり、主人公ヒロが「杉森くんを殺すことにした」という決意から始まります。 追々とわかってくるんですが、この時点でもう、杉森くんの自死から暫くたってるんです。つまり、杉森くんはもう死んでいる。だけどヒロは、杉森くんを殺すことにした。 ▼私は杉森くんを殺すことにした。となると私は殺人者、殺人罪にやがて問われる。だからふつーの?高校生活はもうどうせ送れない。だからやりたかったことをとにかくやることにする・・・。そうしてヒロの、ちょっと型破りな日々が始まる。 ▼つまり、ちょっと風変わりな鋼のマイペースメンタルを持った女子高生の青春物語・・・かのように見せて、徐々に事情と経緯がわかってくる趣向。岡本喜八監督の「ああ爆弾」みたいな・・・?。の、ようにみせて、実は「かつての親友が自死してしまった。死ぬとは思っていなかった。私もその人を追い詰めた責任がある」という喪失感と心の傷から、若者が恐る恐る、がむしゃらに、あちこちにぶつかり転がりながら、結果的にそこから立ち直っていく・・・というか受け止めて生きていくというお話です。 ▼もちろんものすごくデリケートな題材で、それそのような経験を実際にした人からしたらどう思われるのか分かりません。けれどそれに敬意を払いすぎると、「完全なる私小説しか価値がなくなってしまう」ことになる。ということを踏まえて、未成年の自死を社会問題としてどう解釈していくかということは棚に上げて、小説としてとても気が利いているし、読ませる素敵な本だと思いました。 ▼もちろん、フィクションですから。主人公ヒロの周りの、半径5mを彩る高校生たちが、結果的にすごく素敵な人物が多い。素敵な人物であることが見えてくる。そのステップが読ませます。そこンところが<ぬるい> <興ざめ> という感想を持つ人もきっと多いと思います。自分もひょっとして20年前30年前だったらそう思ったのかもしれません。表現は渡す人と受け取る人の間で、その行為の数だけの成立をするものでしょうから。自分は好きでした。こういうのはニヒリズムの闇に落ちていくか、フィクションとしての救いを描くかの分かれ道に立っていますから。どちらでも、小説なら小説として良いとか悪いとかではなく、つぶあんが好きかこしあんが好きか、みたいなところもあります。 ▼後半で、ヒロが、<自分と杉森くんの間の関係の変遷>を振り返るくだりがあります。そこでは、依存、共依存みたいな危険性が平易な言葉で語られます。そういう「見方」というか「視点」というか「ことば」が差し出されるだけでも、ひとつなにか、具体的なココロの格闘が描かれて、そこに直視する勇気と受け止める勇気と、わかったような言葉で、あるいは分かったような沈黙でやりすごさない勇気があると思いました。 ▼なんにつけですが、下の世代の営みをネガティブにとらえることは、けっこう自己肯定の甘い香りです。それはそれでそういう安定剤が必要な局面もあるとは思いますが、もし本当にそうならば、一年一年、自分が加齢して生きていくこともつらいことになってしまいますね。いろいろと風情やツールは変わっても、10代は10代、20代は20代で、小学生でも幼児でも、難儀なことも多いでしょう。いつの世でも自覚的かどうかはともかくとして、未来に向かう人は「君だけで行け」なんでしょう。そのときに沿道で応援する人にはなりたいものです。きっと応援された人は、応援する人になると思いたいですね。しかし、適切に応援するのは難しいでしょうし、今あるいはこの先それができるという自信もありませんが。それができる知恵や力のあるオトナになりたいものです。素敵な本でした。
9投稿日: 2025.09.17
powered by ブクログなるほど!そういうことか! 依存傾向っていうとアレかもしれないが、現代を生きる子どもたちには他人事じゃないよなあ…。
1投稿日: 2025.09.16
powered by ブクログ子どもたちが中高生になったときに読んでほしい本。 良子さんが人生8周目くらいか⁉︎ってくらい悟っていらっしゃる。
1投稿日: 2025.09.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
テーマは重いものの、かわいい表紙、柔らかい文章、優しいキャラクター達のおかげで辛くなりすぎずに読むことができました。 学生時代の友達への依存について、どちらの立場も身に覚えがあったので今の子もそうなんだなと思いました。、 最後の精神科の先生のページが優しく、読者の子供たちへの配慮が感じられて良かったです。
1投稿日: 2025.09.12
powered by ブクログ良子さんは本当にいい子だなと思った。 1人称だけれどちょっと主人公から距離がある気がする。妙にサッパリしている。
1投稿日: 2025.09.09
powered by ブクログ愛があるからこその心の反応。いきすぎた友情って案外簡単に生まれてしまうものだとしみじみ感じている。あなたのことは大切に思っているから頼って欲しい。でも、わたしだって人間。わたしにも限界がある。そんなことをお互いがわかっていないといけない。
1投稿日: 2025.08.29
powered by ブクログ大人だけどためになった。 ミステリーの形式をとったバウンダリーを学ぶ本。 当事者だけじゃなく、周囲の大人にも読んで欲しい本。 主題とは別で、細かく思春期の悩みごとが書かれていて、学生生活真っ只中の若者には、何かしら気づきがあるんじゃないかな? 学生独特の、夏休みを挟んで、クラスのグループ編成が変わる感じとか、 オタク友達が、高校デビューして付き合い悪くなる感じとか懐かしい〜と思いながら おばさんは読んでました。 ★明日の私に 公認心理士の監修が入っていたり、 巻末に参考文献が書かれていたり、 信頼できる本だと思われます。 ★私的な関連本 「わたしはわたし、あなたじゃない」鴻巣麻里香 「モヤ対談」花田菜々子 「言葉を失ったあとで」信田さよ子、上間陽子
18投稿日: 2025.08.27
powered by ブクログすらっと読める本なのに、内容は充実しててよかった。 小さなセリフや性格の一つ一つが考え込まれているなあと感心した。
1投稿日: 2025.08.27
powered by ブクログ号泣や〜 辛いことが起きた時の心の変遷が上手く物語に落とし込められていた。 タイトルしかり、最初は?と思っていたけれど、全貌が見えてくる中で登場人物全員がとても愛おしい気持ちになった。 頼る先が一人だけだと共倒れしてしまうというところと、お兄ちゃんの謝罪とトラウマ島の話が特に響いた。 教師やカウンセラー、悩んでる人はすべからく読んでほしい
6投稿日: 2025.08.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
以前からタイトルが気になっていて、たびたび話題にもなっていたので購入。 プロローグから漂う不穏な雰囲気から物語に引き込まれ、ページをめくるたびに見える世界が変わっていくような読書体験ができた。 「杉森くんを殺す」という言葉の意味が変わっていくというストーリー面の読み応えはもちろんだが、それに加えて児童書ながらとても考えさせられる内容だった。 自分の中に「リトル○○」がいるというのは非常に共感できる感覚で、それをめぐって主人公が悩むのとともにいろんなことを考えながら読んでいました。
6投稿日: 2025.08.25
powered by ブクログどうしても、いい年の本読みになると構成も目新しくないしネタの予測がついてしまうのだけど、中学生には良かったようだ。
0投稿日: 2025.08.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読み友さんのおすすめ。激しめのタイトルとポップな表紙絵のギャップ。注意書きがあるから、その手のものかと予想はつく。自殺によって、残された人たちは傷ついている。一番傷ついている本人はもちろん支援が必要だけれど、その周りの人たちだって支援が必要だし、傷ついた人をどう支援するかで、専門家に相談することは必要なんじゃないかな。本人だけの問題じゃないと思うんだよ。そしてこのお話に出てくるようなすばらしい友人たちは、現実にはいないんだよ。って、わかりやすい拒絶反応。
6投稿日: 2025.08.22
powered by ブクログ夏休みに読書感想文の宿題が出されている子どもたちも多いと思う。 本屋さんに行くと、課題図書やおすすめの本がたくさん並んでいた。 その中にあった本書。 児童文学にしてはなんとも印象的なタイトルだ。 そして本を開くと、一文目は 「杉森くんを殺すことにしたわたしは、とりあえずミトさんに報告の電話を入れた」 え、いきなり殺人予告? ミトさんって誰? と疑問符いっぱいの始まりなのだ。 もうすでに引き込まれてしまっている。 でも次第にわかってくる。 杉森くんはどんな人なのか、ミトさんは「わたし」にとってどんな人なのか、「わたし」とそれぞれの人との関係性… この話は物騒な物語ではなく、もっと深刻な話だ。 今まさに、「わたし」や杉森くんと同じようなことを感じながら生きている人には少し説教っぽく感じるかもしれないけど、そんな人たちにも、大人にも読んでほしい。
11投稿日: 2025.08.11
powered by ブクログ大変読みやすく 途中であれ?やっぱり?など推察できたが どうして?の部分はゆっくりと理解して行った 高校生の多感な時期の主人公の気持ちになりつつ 成人後の自分の周りにもいる子を思い出しながら やっぱり自分にできることはないけれど 幸せを願おうと思う
2投稿日: 2025.08.05
powered by ブクログ児童書としてはなかなかヘビー。ミスリードを誘ってあとから「そうだったのか!」と思わせるような書きぶりが多く、ワクワクしました。 読後もすっきり。面白かったです。
2投稿日: 2025.07.20
powered by ブクログ久々に紙の本で小説を読み終えました! 児童書なんだけども、ずきずき刺さってきて、私が10代のときにこれに出会っていたらどんな風に感じたかなぁ。夏なのでこれで読書感想文を書きたくなる。 解説を臨床心理士公認心理師の方がされていて、そちらもよかった。
4投稿日: 2025.07.19
powered by ブクログ読みやすかったし、挑発的なタイトルの割にストーリーはきちんと児童生徒向けで清楚だった。大人向けとは言い難いが、精神的にこどもから脱したくなる時期の児童生徒にいいかもしれない。
2投稿日: 2025.07.16
powered by ブクログただのお話として読むだけではなく、自分が主人公と同じ状況になったら、と考えて振り返ると、また違う風景が見えてくるかもしれません。
1投稿日: 2025.07.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
友達を自死でなくすことはつらい。 そんなことは、実際に起きてからじゃなくてもわかるが、そうはいっても、夜中にくるメールや体調悪化のお知らせにすべて対応することはできない。そんなことをしたら自分も苦しくなってしまう。朝起きて来ている長文のLINEがとても怖かった。 でも、死んでしまったことがわかったら、やっぱり自分を責めてしまう。 もう少し優しいメールすればよかった、あの時ちゃんと向き合えばよかった。 せめて、茶化したようなメールではなく、目を見てあなたが居なくなって欲しくないとはっきり言えば良かった。 友達がいなくても生きていける。 でも欠けた友達の代わりはいない。 自死の知らせを聞いて、やっぱりか、と思ってからの、気持ちの遷移がよくわかる。 私は一瞬だけ友人からからくる体調悪化のお知らせメールが来ないことに安心してしまった。それから、とても理不尽なことをされた気持ちになった。そして自分を責める気持ちが沸いた。 この本を読めて良かった。 きっと一生気持ちの整理なんてできないけど、この本を読めて良かった。
4投稿日: 2025.07.13
powered by ブクログまず、タイトルがショッキングです。 表紙の絵はなんとも可愛らしいのに。 そして、表紙を捲ると、本文の前に『もしもあなたが悩みや不安を抱えてこまっているときには、相談できる場所があります‥‥』となっていて、巻末には相談窓口が列挙されているのです。 そして本文は『杉森くんを殺すことにしたわたしは‥‥』から始まる。 本文を読んでいくと、杉森くんがいわゆるイタイ子なのかな?という印象。けれど、これはあくまでも主人公ヒロの言葉。読み進めていくと、やっぱりイタイ子はヒロの方‥‥。 ‥‥でも、もっともっと読んでいくと、二人ともただの普通の女の子、普通の親友同士なのだということが分かります。 この物語は特別な人の話ではない、誰にだって起こりうるのだ、ということが分かってきます。 実際、私は何度か胸がキュッとなりました。これ、私のことだ‥‥と。誰だってイタイのだと。 杉森くんを殺すことに囚われていたヒロは、新しい友達に救われていくのですが、正直こんなに上手くいく?とは思います。でも、これは救いの手はあらゆるところにある。だから“助けて”と言ってほしいという、作者からのメッセージなんだろうと思います。 作者の長谷川まりるさんの言う救いの手とは大人のことです。大人にこそ読んでもらいたい一冊です。 読後、表紙の絵の意味が分かると、子どもを守ってあげたいと改めて強く思いました。
114投稿日: 2025.07.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
杉森くんを殺す、その意味がわかった時、 世界は反転する。 結愛は、ただひたすらに、 ターニングポイントを探していく。 この時、こうすれば。 あの時、ああすれば。 よくあるかと言えば、よくはない。 でも、読んだ人はなんとなく想像がつく、 思春期の頃の、あのざらっとした感覚。 一か所だけに執着してたら、依存。 いっぱい依存先もって、 あちこちに相談できてたら、それは自立。 良子さんの言葉に、ぐっときた。
1投稿日: 2025.07.12
powered by ブクログ痛みがあったことのみが分かる。 それがどのように痛かったのかなどの具体的しんどい場面があまりなく、読んでるこちらもしんどくない。ただ感情移入するかと言われるとそれはしなかった。 おさつさんの絵がかわいくて買った。まりるさんの新刊も期待。培さんの絵がかわいいから。
0投稿日: 2025.07.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
タイトルをみて気になっていたのと児童図書と知ってますます気になり手に取りました。 学生時代の多感な時に読んでいたらまた違う感情になっていたと思います。 今はこういった本を手にとって救われる子たちがいればいいなと大人の目線から思いました。でも大人も一緒かもしれませんね。これからもこういった本が増えていけばいいなと思いました。自分もいつかまた読み返してお世話になる未来もあるかもしれません。素敵な本でした。
3投稿日: 2025.07.06
powered by ブクログ読んでいくうちにそういうことだったんだぁと主人公の気持ちがわかっていきます。 周りに自分を受け入れてくれる人がいるって幸せだなぁと思いました。そしてそういう人がいるって気づける自分も。
8投稿日: 2025.07.06
powered by ブクログ残酷なタイトルと裏腹に、生きづらさを抱える人に手を差し伸べてくれるような優しい作品だった。読み進めるごとに話全体の解像度が高くなっていって状況が少しずつ理解できる。ヤングアダルトらしい内容の本だった。
7投稿日: 2025.07.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「杉森くんを殺すことにしたわたしは、とりあえずミトさんに報告の電話を入れた」という強烈な一文から始まる本書は、わたし、ヒロの日常生活を綴った青春小説である。ミトさんのアドバイスに従って、なぜ殺したいのか、を一つ一つ書き出して行くヒロ。同時にやり残したことを少しずつ達成していく中で、自分の心と向き合っていく。 話が進むに従って、当初感じていた違和感が解明されていくという意味においてはミステリーと言えなくもない。杉森くんを殺したい理由が段々と変化していくところが、ヒロの心が癒され成長していく様子と重なって面白い。悲しみを悲しみとして受け止めることができなかったヒロ。周囲の優しさにうっすら気づいていながらも、それを受け止めることができないほど無意識に心を閉ざしていた。ただ、いきなりそれほど親しくもない良子さんを遊園地に誘う等の突飛な行動がSOS発信のように思えた。杉森くんの手を振りほどいた自分が誰かに救いを求めていいのかという葛藤、それは度々頭をもたげる良子さんへの依存への恐れという形で表れているように感じた。 細部にわたって考えさせられるこの小説。読者層として中高生を想定していると思うが、実は大人こそ読んだほうがいいと思った。ティーンの繊細な心の動きと強さと弱さを思い出し、悩みを抱えた子どもを見守ることができるような気がする。
2投稿日: 2025.06.30
powered by ブクログネタバレなしで感想を述べたいので、若干ふわふわした文章となっています。 話題になっていたので気になって読んでみました。 最初の印象は、言葉がイマドキすぎる、若いなぁ、ちょっと馴染めない?読むの止めようかなぁと思ってしまいました。 でも、結果読んで良かったです。 この内容をこのボリュームで収めているのに軽々しく感じない。いや、これ以上のボリュームにしていまうと、本当に重々しくなって、苦しくて途中で読むのをやめていたかもしれないです。 最初の入り口は、ん?や、どういうこと?と思う点が多かったです。でも読み進めるうちに、ああもしかして、や、そういうことか、、!となりました。 登場する人と行動がすべて心情や情景と繋がっている感じも印象的でした。 軽く読めてしまうけど、わりとインパクトはある、そんな一冊でした。
4投稿日: 2025.06.26
powered by ブクログ図書館で借りた本。 タイトルを見て、殺すとは?と疑問。読み始めてから、殺すとはどう言う意味なのか考えた。 読み終わって、ざっくりそういう事?と思ったが、本当に理解はしていないと思う。
0投稿日: 2025.06.22
powered by ブクログ阿賀沢紅茶先生の漫画『氷の城壁』が好きな方は、この小説も好きだと思う。その逆も然り。思春期の心の機微の解像度の高さに通じるものを感じた。 以下、タイトルの意味を先に知りたい方向けの軽いネタバレ。 ↓↓↓ 杉森くん(自殺してしまった親友)を(悲しみを受け入れるために自分の中で)殺すには
9投稿日: 2025.06.22
powered by ブクログ最後まで興味深く読んだ。 タイトルがキャッチーだけど、内容はとても考えさせられるもので、本当に辛い思いでこの本を手に取った人たちにも、救いになるかもしれない。 たとえ、1人に救いを求めて拒絶されようとも、次の人はもしかしたら助けてくれるかもしれない。 たった一度で諦めずに、何人か、もしくはいくつかの場所に助けを求めて欲しいと私も思う。 でも、ほんとにしんどいときというのは、助けを求めることがそもそも難しく、「何度も」とか「何人も」とか「いくつも」なんて、かなりハードルの高いことではある。 元気なときに依存先(もしくは助けを求められる先)を見つけておかなければならないのだと思う。 他にもいろいろ思うことがあった。 また読み返せれば…と思っている。
2投稿日: 2025.06.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
――「杉森くんを殺すことにしたの」 高校1年生のヒロは、一大決心をして兄のミトさんに電話をかけた。ヒロは友人の杉森くんを殺すことにしたのだ。そんなヒロにミトさんは「今のうちにやりのこしたことをやっておくこと、裁判所で理由を話すために、どうして杉森くんを殺すことにしたのか、きちんと言葉にしておくこと」という2つの助言をする。具体的な助言に納得したヒロは、ミトさんからのアドバイスをあますことなく実践していくことにするが……。 傷ついた心を、取りもどす物語 かなり衝撃的なタイトルと可愛らしい表紙の絵。全くこの二つが合ってないように見える。そして、主人公のヒロは高校一年生で杉森くんを殺すと決心。それを義兄のミトさんに報告をする。この義兄、少し変わってるのか、義妹が人殺しになるというのに、捕まったら裁判で犯行理由を言わないといけないから、なぜ殺すことにしたのかを考え、そしてやり残したことはないか考えろという。 不思議だ。普通、大人だったら止めるだろって思ったけど、読み終わったあとだと「なるほどね」と思ってしまった。杉森くんと向き合い、そして杉森くんに囚われない自分の人生を歩むためだったのかと思った。 最後にヒロの友だちの良子さんが「依存先をたくさん作っておくといい」と言う。ヒロは今は、友だちの良子さんや野崎くん、そしていい感じになってきた矢口くんと学校の友だちがいる。だけど、それまではミトさんに電話して話を聞いてもらっていた。それって、たぶんミトさんに依存していたんじゃないかなぁって思ってしまった。だけど、今は友だちもいて、木彫りをたくさん作ってなかなかの腕前になってきた。依存というほどではないけど、いろんなものに興味があるのはいいことだもんね。 ミトさんが言っていたみたいに、杉森くんのことはヒロだけが抱えることではないかった。周りの大人が声をかけて、杉森くんもヒロも救ってあげるげきだったんじゃないかな。ヒロは、杉森くんが助けを求めるのが下手くそって言っていたけど、周りの人から声をかければ、きっとヒロみたいに別の友だちとかできて、こんなことにはならなかったのではないかと思ってしまった。 ヒロ、本当にいい友だちに出会えて良かったね。たくさんの依存先やヒロの中のリトル誰かの声を聞きながら、助けを求めながら楽しく自分の人生を歩んでいってほしい。 あと父の再婚相手のお母さんが、すごくいい人で良かった。良子さんがヒロの家に遊びにくるとわかったときの反応とかすごく良かった。ヒロのこと愛してるのか分かる。 2025.6.15 読了
2投稿日: 2025.06.15
powered by ブクログ中々ショッキングな内容でした。タイトルも強烈ですし。 しかしこういったお話も児童文学であるのは大切かも。このくらいの年頃の傷つきやすさ、反対に傷つけることもありますよね。
7投稿日: 2025.06.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
女子高生が主人公の児童文学であるが、こういう経験をした大人も救われるようなお話である。 主人公ヒロが殺したいと思ってる「杉森くん」とはどんな人で、なぜ殺そうと思ったのか?が読者に明らかになると同時に、ヒロが自分の心と人間関係をひろげていくという展開がすばらしく、引き込まれるように読めた。
2投稿日: 2025.06.12
powered by ブクログ面白かった。児童文学で出版されてるのに大人が話題にしてたから気になって買ってみた。それなりのおっさんでも十分に楽しめた。少しずつ筋書きが見えてくのもよくできてるし、主人公の心が周囲にほぐされていくのもとても良かった。高校生ってこんなに大人だっけな、と思ったり、やっぱり幼いな、と思ったり。いいなあと一番思ったのは花火大会の告白のシーンかな。色々な物が詰まった物語なので本当に若い読者に手に取ってほしいなと思った。
8投稿日: 2025.06.09
powered by ブクログ刺激的なタイトルとは裏腹に児童書です。ページの最初も、ツラい事があるなら誰かに相談してね、という手を差し伸べる言葉から始まります。 タイトルもそうですが、物語も謎というかなんとも不思議な始まり方で、なんとも釈然とせず、頭に?が浮かびます。 ですが、児童書なので変な謎解き要素はなく、物語の中で1つ1つ丁寧に種明しがされていきます。後半に入る頃から、とても切ない物語として、主人公の心に寄り添うことができるでしょう。 杉森くんを殺す理由の数が杉森くんにリンクしているのに気づいた時は、さらにハッとさせられました。 高校生という思春期の青春群像劇ではありますが、その情景や心情の表現の解像度が高く、作者の力量に感服しました。 多くの中高生に読んでいただきたい1冊になりました。
5投稿日: 2025.06.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
高一にしては行動や思考が幼い…?と思ったけど、読み進めていくうちにその理由がわかる。あらすじで先に杉森くんが自殺したと見てしまったせいでなんとなく心を取り戻す話なんだろうなぁと思って読んでいたけど、予想よりもヘビーな話だった。生きづらさを抱えてる友人をどこかで重たく考えてしまったことがある人には刺さる内容。 ゲートキーパーという存在を初めて知り、とても興味を持った。
1投稿日: 2025.06.07
powered by ブクログ「一か所だけに執着してたら、依存」「いっぱい依存先をもって、あちこちに相談できてたら、それは自立っていう」 このメッセージが必要な人に届きますように。
13投稿日: 2025.05.31
powered by ブクログ著者初読。衝撃的なタイトルに最初は驚いたが、読み進めるうちにその意味が心に深くしみた。主人公ヒロが抱える苦しみや、他人との関わりの中で少しずつ心を取り戻していく様子に胸を打たれた。人は誰でも表には出さない、場合によっては自分でも気付いていない悩みや痛みを抱えているのだと改めて感じ、自分の思いや気持ちを言葉にすることの大切さを教えてくれた。この作品は、誰かを理解しようとする気持ちや心の再生を優しく描いており、読後には温かさが残る。うちの子供たちもこの本に興味を示しているので、読後の感想を語り合えたらいいな。
2投稿日: 2025.05.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
タイトルに惹かれて拝読しました。 事前情報をほとんど得なかったため、読み始めてから「これは児童書なのか」と気付きました。 大人の自分にとっては「主人公は日本の学生らしい平和な感性だな」と懐かしく思う反面、あまりに呑気すぎて少しの苛立ちも覚えてしまい、「この本を選んだのは失敗だったかも」と感じてしまったのが正直なところです。 それでも最後まで読まずに批判するのは違う、というのが自分のポリシーなので、読み進めることに。 結果として、最後には「読んでよかった」と胸がじんと温かくなりました。 読み進めて三分の一に満たないあたりで「あぁ、杉森くんは……」と察することができますが、この物語が描こうとしている本質は謎解きではなく、あくまで主人公の心の動きであると、最後まで読むとわかります。 友達を大切にしたいけれど自分のことでいっぱいいっぱいになってしまう弱さ。 罪悪感で壊れそうな心を守るために、それぞれが選ぶ償い方。 そして、思ったよりも他愛のない日々のやりとりの積み重ねが心を救っていく。 そういったことが、ひとりの女の子の視点でとても丁寧に描かれていたと思います。 中高生の頃、「学生は大人が思うほど子どもじゃない」と思っていましたが、大人になった今では「学生は自分で思っているほど大人じゃない」と思うようになりました。 その両方の感覚を、じんわりと感じられる一冊でした。
1投稿日: 2025.05.18
powered by ブクログできるだけ事前情報を入れずに読んでほしい本。 (でも、書名をググると「あらすじ」という検索ワードがいっしょに出てくる(-_-;;) 初めは、なんなんだこの子だいじょうぶ? という戸惑いも生まれるんだけど、その実けっこうまっとうなところもあるし、周囲のリアクションもちょっと謎で、やがて…… ・ ・ ・ というわけで、気づいたら涙ぐみながら読んでいた。 会話がものすごくリアルで、今の子ふうなんだけど、とっても繊細な心の綾をえがいていて、すごいなと。 良子さんが聡明な子でよかったよほんと。 ていうか、友人たちも家族もすごくいいよね。 誰かひとりが背負えるようなことじゃないというの、すごく納得。そこらへん、とてもていねいに作ってあるのもよかった。
2投稿日: 2025.05.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
SNSで話題になっていたので手に取った ジャンルは児童文学だが、成人しても楽しめる充分に良作 親友「杉森くん」を殺す......もとい、杉森くんの死の折り合いをどうやってつけるかを探る物語 かつての親友に振り回される感じに身に覚えがありすぎて苦しくなりますよ~~~
1投稿日: 2025.05.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
p119「ケンカとか、すれちがいで仲が悪くなったんなら、そりゃなんかのきっかけで仲直りすることもあるかもよ? でもさ、友だちでなくなるときって、そういうんじゃないと思うんだよね。日々の積み重ねっていうかさ。だんだん、ふたりの共通の話題が合わなくなってくとかさ。いっしょにいてももりあがらなくなっていったり。相手の言葉が、いちいちカンにさわるようになってって、自分のなかの相手のイメージと現実が、どんどんかけはなれていっちゃって……なんか、相手の一挙手一投足が、もう目ざわりになってくんだよ。(中略)いまの言葉、むかついただろうなとか、わかっちゃう。で、おたがいいっしょにいるのがしんどくなってく。(略)」
2投稿日: 2025.05.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
表紙に惹かれて借りてみた。可愛い。 杉森くんの情報が何もないまま、殺す理由を考えるヒロ(主人公)。最初の方杉森くんが架空の存在なのか?人間ではないのか?とか想像しなら読めたのが楽しかった。 巻末の相談先を最初にチラッとみてしまってどうゆう事?と思ってたけど思った以上に現実的な話だった。 最後の告白のシーンは青春を感じてなんかドキドキした! 杉森くんはどんだけ悪い子やったんやと思ってたけど良い子が故に周りに助けを求められなくて自殺しちゃった。遺書を書いてきたシーンで答え合わせされた感じ。 自分が親友にリスカの写真送られたり遺書とか見せられたらどう思うだろう?しかも中学生で…。人に助けを求めるのは大切やけど1人だけに頼りすぎちゃうと受け止めた側がキツくなっちゃうな〜ヒロもそれを気にして人を頼りにするのを躊躇う感じが辛かった。 ミトさんの電話が嫌いっていう発言も杉森くんから逃げていただけと言うけれど自分でもそうしてしまうかもしれない。トラウマ島の外の海でプカプカ浮かんでいるだけなのは楽だから、自分まで巻き込まれたくなくて助けに行けないかもしれない。でも、子供は島の湖に沈んでしまったとしても声を上げるのさえ難しいだろうから大人が助けてあげないといけない。 その助け先がヒロだったけど自分がヒロの立場だったらめちゃくちゃしんどいだろうな〜 中学生くらいの頃の友達関係ってすごく脆い感じがして、新しい友達ができたら昔の親友の優先順位下がってしまう気持ちすごくわかる。親友の友達が私しかいないっていう状況なら、余計重たく感じて距離をとってしまいそう。 後半は周りの人に恵まれてヒロが立ち直って成長していく感じが良かった!解説を読んで人の心理って深いなぁと思った。自分は何も知らずに平和に生きてきたんだなぁ
5投稿日: 2025.05.08
powered by ブクログ高一のヒロは杉森君を殺すことにした。少しずつ杉森君を殺すことにした理由が語られていき、謎解きのようにお話が進んでいきます。 でも、杉森君は出てきません。ヒロの日常が語られながらわかるのですが、ヒロもなにかにとても傷ついているようなのです。 友人との関係に悩んでいる人、死にたいほど毎日が憂鬱な人、そんな人が周りにいる人や、そんな人がいたらどうしたらいいかな、と考えることができる人におすすめの本です。 小学校高学年から。高学年向けくらいのルビあり。
3投稿日: 2025.05.07
powered by ブクログ途中からか顔を歪めながら、いたたまれない気持ちで泣きそうになりながら読んだ しんどい、しんどいよ、、、 しんどくなってミトさんに電話をかけたとき、、、 “わたしが助けを求めたら、それはわたしに助けを求めた杉森くんと、どうちがうっていうんだろう。杉森くんのことは助けなかったくせに、なに自分だけ助かろうとしてるんだろう。” 友だちに心配をかけて助けてもらったとき、、、 “わたしは良子さんに、わたしの精神安定剤になってほしくない。杉森くんがわたしを、自分の精神安定剤にしようとしたみたいには、したくない。” あのときどうすればよかったのかと悩む手記【杉本くんを殺す理由リスト】に、大丈夫だよって抱きしめてあげたくなる “いっぱい依存先をもって、あちこちに相談できてたら、それは自立っていうんだって” これ分類番号が909で絵本というか児童文学に分類されてるんだよねぇぇえ 本書の解説を含めて、それに胸が押しつぶされそう、、
11投稿日: 2025.05.06
powered by ブクログBSよしもとの「第一芸人文芸部〜俺の推し本〜」の推し本で知った初読み作家さん。読んで良かった。辛かったろうによく頑張った…。
2投稿日: 2025.05.04
powered by ブクログ中学生や高校生は読んでみて欲しい本 だからといって親世代が読めないかというと、それはそれで内容はとても興味深い。 1日で一気読みしてしまった。 我が子の中学生男子、中学生女子ともにおもしろい本だったって言っていたので、中学校のおすすめ図書にでてくるだけのことはあるなぁ。 正直言って、タイトルに騙された感は否めない。 内容はもっと奥深く繊細なもの。 ネタバレしたくはないのでこれ以上触れないが、文章のところどころに出てくる違和感から、大人の僕にはすぐにその先が予想できた。 子供達に先に読ませてたので、途中で読みながら、これこうなるんでしょ?こうなったでしょ?って言うとなんでわかるの⁈って不思議がっていた。 そんな親子の会話すら繋いでくれるこの一冊。 おすすめせずにはいられない。
6投稿日: 2025.05.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
主人公が幼馴染の杉森くん(身体女性、ノンバイナリー?)が自殺したことを受け入れて乗り越える話。 主人公は杉森くんから依存されており、主人公もまた親の再婚でできた義理の兄に依存していたため、杉森くんの死は間接的に義理の兄にもダメージを与えていた。 あとがきの臨床心理士の方の解説が興味深かった。作中で主人公の杉森くんを殺す理由が「杉森くんの悪い所」から「自分の内面」へ移り変わっていく話など
1投稿日: 2025.05.03
powered by ブクログタイトルからは想像できない意外なストーリーだった。 過去に友達が自殺してしまい、少なからず自分に責任を感じている主人公。それとどう向き合って乗り越えていくか。 周囲の友達や家族のサポートの仕方も良いなと思った。
3投稿日: 2025.05.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
私はリストカットする人の気持ちや、人に依存してあらゆる手を使って気を引こうとする人の気持ちが今まで分かりませんでした。けれどこの本を読んで、なぜそんな事をするのか、そしてそういう事をする人への対処法や自分が苦しくならない程度に寄り添う方法などが分かりました。人の心って本当に繊細だなって思いました。
1投稿日: 2025.04.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
全てわかった上でのミトさんの最初のアドバイスは、ヒロに対してとても誠実だった。 取り返しのつかない罪を犯したと思ったら、それに見合う罰がほしくなる。 自分だけのせいじゃないと思っても、罪の意識は消えない。 誰も罰してくれないなら、自分で自分に罰を与えたくなる。 だから、杉森くんを「殺す」ことにしたヒロ。 そのヒロを否定せず、言葉のままに受け入れたミトさんの存在は大きい。 この物語によって、自分も周りの人も孤立しないですむ方法を見つけてもらえるといいなと思った。
12投稿日: 2025.04.26
powered by ブクログ主人公と全く同じ立場に立たされる人は実際には少ないと願ってはいるが、これは責任を感じてしまうだろうな。。責任なんてないのに。周りに居る人は、静かに話を聞くこと。これに尽きると思う
63投稿日: 2025.04.21
powered by ブクログ物騒なタイトルとは裏腹に、これ以上ないくらい切実で誠実なケアに関する物語だった。巻末の高橋恵一さんによる解説と「こまったときの相談先リスト」も含めて、この作品が児童書として刊行されたのは超意義深いのでは。最後の章の良子さんの言葉が忘れ難い。
6投稿日: 2025.04.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
とても素敵な本でした。主人公に色んな面で共感できたし私自身杉森くんに似たところがあるので。人生なんて今思えば頭のおかしい嫌なやつだったなぁって笑って過去を振り返られれば大成功ですから、とにかく生きてほしい。昔に友達がリストカットしてることを自慢げに話してきたとき私はあまりに生々しい傷跡にゾッとして言葉が出なかった、その子にとって私は唯一の依存先ではなく友人の1人だったし今は結婚して幸せそうにしているけど、少なからず家庭に問題を抱えていた友人にとってのsosだったんじゃないか、もっといい返答はできなかったのかと今でも思う。頭の悪い私は次同じようなsosを向けられても言い淀んで立ちすくんで直ぐには正答を出せないと思うけれど、時間をかけてその人が息ができるように手助けできる良き隣人でありたい。
1投稿日: 2025.04.16
powered by ブクログタイトルもすごいけど、内容もすごかった。何を書いてもネタバレになりそう。主人公は高校1年生。現代の子ってこうだよなと思う部分と、昔と変わらないなと思う部分がある。児童書の扱いだけど、大人が読んでも面白いし、ともかく読んでみてほしい本。
5投稿日: 2025.04.15
powered by ブクログ日記で杉森くんを殺す理由を書いていく中で自分自身と向き合い、人とつながっていくことで、ヒロが杉森くんを殺さなきゃならない理由が少しずつ見えてきて、、なるほどなあと思った 人はだれしも、悲しみ、辛さ、やり切れないおもい、もしくはそんな気持ちも抑圧していたり、、悲しみと共存しているんだと思う。 また悲しい思いと向き合うのは、つらい。 でも最終的にヒロが、自分と向き合い、杉森くんと向き合い、自分の心以外にも、心を預けられる場所を見つけられて、よかった。 あーーー自分の語彙力の無さが悲しい。 まだまだこの本を理解出来てないんだと思う、また読もう
2投稿日: 2025.04.13
powered by ブクログものすごく良かった! 中学生〜高校生には、是非とも読んでほしい。 普段、読書しない子も 学校の読書時間とかあれば、この一冊を選んでみたらいかがでしょうか。 子ども時代って、実は大人より辛いこととかしんどいことを抱えることが多いと感じています。私の主観ですが。 大人ほど解決策を見つけられない、相談するにも誰に相談すればよいか?しかも、知ってる大人ってまだまだ限られる。 そして、何より自分の世界が 主に自宅と学校という非常に狭いのが苦しいところです。 大人に近づけば近づくほど、世界は広がるのですが、それを体感できるのは年月が経たないとなかなか難しい。 大人になると、大変なことは増えていきますが、その何倍も楽しみも待ってるよ♪ってことも この本と併せて、これから大人の世界に向かう子どもたちに伝えたいなと感じながら読むことができました。
2投稿日: 2025.04.08
powered by ブクログタイトルの通り、杉森くんを殺すために主人公の女の子がアクションを起こすお話。 何故殺すのか、杉森君とはいったい誰なのか。話が進むごとに全容が見えてくる。 ちょっと話題になってたので初めてヤングアダルトという分類の本を手に取ったが、確かに中学生、高校生ぐらいに読んでもらいたい内容だ。 ネタバレになるので詳しくは書かないが、やってることは「訣別」という、大人でもできない非常に難しいことだ。 学生の頃なんてアホだし、人の気持ちなんて考えないし、後悔してしまうほどひどいことを、したりされたりする。 もしそれが取り返しの付かないことになってしまったとき、残された者は、周りの者は何が出来るのか。 人を、そして自分を助けることの難しさを描いてる作品でした。 しかし中高生向きにこういう作品が向けられる時代なんですな。自分の頃なんかライトノベル読んでるぐらいでなんも考えてなかったけど、運が良かっただけなのかな。巻末にはカウンセラーの注釈まであるし。まぁ今、年間で何万人いるとかですし、ステップファミリーとか初めて聞いたけど、そういうのも当たり前なんでしょうね。時代だ~。
5投稿日: 2025.04.06
powered by ブクログ主人公・広瀬と杉森くんの関係は、昔の自分と友達を思い出して懐かしい気持ちになりました。 思春期の友情。依存ともいえるくらい密接で、親密な関係。成長するにつれ、関係が変わっていく。甘い棘のように、今も心に残っています。 広瀬がこれから先、健康で元気に、そして何より幸せであってほしいと願います。
9投稿日: 2025.04.03
powered by ブクログSNSで話題になってたので、あらすじも全く知らずに買ってみた。買うまで児童書だということも知らなかった。買ってからしばらく積読してたけど、読み始めたらサクッと2時間くらいで読めたので早く手に取ればよかった〜と後悔。 良子さんだいすき。矢口くんも、ヒロの今のママも大好き。 杉森くん自身のつらさじゃなく、その隣に立っている人のつらさに焦点が当たっててよかったな。
9投稿日: 2025.03.30
powered by ブクログ話題になる理由がわかる物語 中高生時期における自殺、ということはワード的にも事件的にもすごく繊細だけど…それを当事者ではなく、ヘルプの声をずっと聞いていた親友というポジションからのお話。 メンタルが病んでるときや、メンタルが病んでる人が身の回りにいる時に読むと良さそう。 これが今の中高生向けに作られているのはすごくいいなと思った。これで救われる人もいるだろうけど、途中から教訓めいているので、反抗期だと素直に受け入れられないかもしれない…
2投稿日: 2025.03.30
powered by ブクログ児童書にしてははセンセーショナルなタイトルに不安を感じながら読み始めた。主人公と杉森くんの関係性が謎であり、真相が気になるが、知りたくないという感情も湧いてしまう。 大人が子ども達を心配して説教臭くなる危険をおかしてでも書かずにいられなかった物語だ。だから子ども達に届きますように。 本は無機物だ。走って助けには行けない。 けれど、自分で自分を助けるための勇気と知識を得る事には役立つかもしれない。
1投稿日: 2025.03.30
powered by ブクログ中高生向けで読みやすい。けれど深い。最初はなんで?殺す?と思っていたけどだんだん分かってくる。最後に悩んだ時の相談先とか紹介されているのも良い本。
6投稿日: 2025.03.26
powered by ブクログこれはあれだ ちゃんと感想を書かないとだめなやつだ だからリトルひまわりめろんにはちょっと黙っていてほしい 今考えているんだから、ちょっと黙っていてほしい わーわー言うのは後にしてほしい これは中高生に向けた本なんだけど、当然大人が読んでもいい いや、むしろ大人が読むべきだ 逃げない大人になるために 気付ける大人になるために 怖いわー 簡単に言える大人になるのだ 「悩みがあったら言ってね」 うわ、怖っ ほんとに相談されたらやばい ものすごい真剣なやつだったらめちゃやばい だけど、受けて立ったるわ! シュッとした答えは出せんかもしれんけどな だてに本たくさん読んでるわけ違うで 読んでるそばから忘れるけどな 大人が心構えを持つために読む一冊だぞこれは どんと来いや!
74投稿日: 2025.03.22
powered by ブクログブクログの「あなたへのおすすめ」に出てきた本。 タイトルが衝撃的であるのに、帯には“児童文学賞受賞”“金原瑞人さん推薦”の文字。 気になって仕方なくて購入した。 『杉森くんを殺すことにしたわたしは•••』という文で始まり、主人公のヒロは「杉森くんを殺す事にした」とサラリといろんな人に告白していく。 そして、自分が少年院にでも入ったら出来ないであろう、今のうちにやっておきたい事、というリストを作り、実行していく。 物語では少しずつ、この「杉森くんを殺す理由」が明かされていく。 なぜ杉森くんを殺すのか、そもそも杉森くんとは誰なのか。徐々に謎が明らかになっていく過程が見事! それはもうページを捲る手が止まらなかった。 そして高校で知り合った友人。 その付き合いの中でも大事なことを見つけていく。 あの時自分はどうすれば良かったのか。なにが正解なのか。取り返しのつかない時間を追いかけて、 そんな難題を10代の少女が考えていく物語。 若い子に読んで欲しい!そしてその周りにいる大人にも。
11投稿日: 2025.03.18
powered by ブクログ児童書でありながら、本屋の話題書コーナーに平積みされていて、しかも衝撃的なタイトル。 あさきょさんもオススメだし、これは読まなきゃいけない!と手に。 これはホントに、子どもも大人も読んでほしい。 いつでも誰でも悩みはあるものだけれど、上手く乗り越えるには高すぎるハードルだってある。 そんな時、友達の存在は絶大だ。 女性は特に辛さを共感してくれる友達に話を聞いてもらうだけでスッキリする。 でも、子ども時代はそんな友達関係も距離感が難しくて、依存しすぎて上手くいかなかったり、嫉妬したりと忙しい。 学校というところは、人との上手い距離感での助け合いを学ぶべきところなのかもしれない。 「人って一か所だけに執着してたら依存」 「でもね。いっぱい依存先もって、あちこちに相談できたら、それは自立っていうんだって」 ヒロは新しい友達との出会いやミトさんとの対話の中から自身の思いを整理して混乱を切り抜けていく。 それこそがたくさんの依存先を持つことで自ら自立したということなのだろう。 解説には「悲しみの居場所探しの物語」とある。 ヒロのように上手く悲しみの居場所を見つけられないこともあるだろう。 ミトのように、悲しみを抱えた人を遠ざけてしまうことだってあるだろう。 それでも、時間をかけて信頼できる人を探したり自分の気持ちを整理することで道は開ける。 たくさんの依存先の一つとして本を読むことや文章を書くことも気持ちを整理する手段になる。 ブクログとブク友の皆さんの存在に改めて感謝。
33投稿日: 2025.03.16
powered by ブクログ人はみんな1人で生きているわけじゃない。 誰だって、私だって、人に寄りかかって生きている。 だけど人に寄りかかられすぎると重くて苦しくて逃げたくなるし、自分も人に寄りかかりすぎているんじゃないかと不安になることもある。 読み進めていくうちに、胸がちょっと苦しくなるような内容でした。
4投稿日: 2025.03.15
powered by ブクログ5.6年から。高1のヒロは、自分依存する杉森くんを殺そうと決める。兄であるミトさんに相談し、殺す理由を考えることに決め、彼女は自分と向き合っていく。 私たちも持っている「杉森くんのような存在」との向き合い方は教えてもらえない。本の中で、その一つの方法を見るところに価値があると思える一冊。
10投稿日: 2025.03.15
powered by ブクログかわいらしいカバーにはドキッとするタイトルが。 気になって手にした一冊。 ふだんはミステリーを主に読んでいるので 最初は深読みしすぎて “杉森くんて実は主人公自身のことなのでは?” なんて思いながら読み進めるも、途中でつじつまが合わなくなり、変な推理は終了。 この少女から発せられる素直な、そして苦しい心の叫びに集中することに。 大切な人を失うということはものすごくつらいこと。 そこには悲しみがあり、なんでなんだ?という怒りも生まれる。罪悪感が心を支配し、いつまでもその人のことが頭から離れず、ことあるごとに目の前に現れる。気持ちは囚われ、時にあふれて暴れる。 だけど、それでも人っていつかその思いが薄れていくものだと思う。 わたしたちは生きていて、そこに留まってはいられないから。そしてきっと誰かがいてくれる。 ひとりではないから。 主人公が少しづつその重荷を捨て去り、前に進んでいく姿にぎゅっと両手の拳を握った。
33投稿日: 2025.03.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
小学生からの親友「杉森くん」を殺す、少年院に入る、など、物騒なミステリーかと思う出だし。しかし、これは傷ついた心を自ら、そして、自分を大切にしてくれる周りによって治していく物語だ。中高校生、まさにこの主人公と同世代の子は、前半で「何言いたいか分からん」と諦めないで最後まで読んでみてほしい。わかるなぁと思う部分がきっとあるはず。
4投稿日: 2025.03.14
powered by ブクログ主人公の「ヒロ」は高校1年生の女子高生。 「ヒロ」には友人の「杉森くん」を殺す理由が15個も有り、今、そして過去を振り返りながら、来たるべき時に向けて、着々と準備を進めていく・・・。そう、これを児童文学作品とするには、あまりにも恐ろしい物語なのである。 ・・というわけではないので、いま深い悩みを抱え、人生にもがいている方はもちろん、どちらかといえば、周りに気を使うことのできる余力のある方に読んで欲しいと思った。 推しの言葉「人は一か所に執着したら依存。いっぱい依存先もって、あちこちに相談できたら自立という。」 ★4.1
153投稿日: 2025.03.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
冒頭から、謎解きの要素もあり、ぐいぐい引き込まれた。小学校中学年の息子がタイトルに興味を持ち、久々に読み聞かせすることに。声に出して読むと、主人公のヒロの心情描写も、友人とのやりとりも小気味よい。息子もクスクス笑う。 友人関係は本当に難しいものだ。主人公のヒロと杉森くん、良子さんと塩野さんの関係を見ても、気のおけない親友だった時期もあれば、急に存在が嫌になってしまうこともある。それは時に不条理に、一方的に。杉森くんにとって、頼れる存在をヒロ以外に見いだせなかったことが死につながってしまうことになった。 残されたヒロは何度も後悔したからこそ、自分の手で「殺した」ことにしなければ、生きていけなかったのだろう…。それぐらい「命」の重みを感じる作品だった。
3投稿日: 2025.03.10
powered by ブクログタイトルの意味に気づいた時、自分は泣いた。 人間の傷ついた心が回復していく過程を見事に描いた作品。主人公の語りや杉森くんに関する情報の出し方がとても上手く、感情移入しやすかった。
6投稿日: 2025.03.09
powered by ブクログ刺激的なタイトルと表紙絵はラノベ? あ、中・高生におすすめの児童書? けど、「野間児童文芸賞受賞」「読書感想画コンクール指定図書」に惹かれ、結局、図書館のTeen'sコーナーからオヤジが借りる構図・・・ははっ(笑) 高1のヒロが、心を寄せるミトさんに「杉森くんを殺すことにしたの」と、電話での決意報告から始まり、冒頭からタイトルの衝撃そのまんまです。 ミトさんはヒロの熟考した結論を尊重し、①やり残したことをやっておく ②殺さないといけなかった理由をまとめておくようアドバイスします。 ここからヒロは、自分の気持ちに向き合いながら①を実行に移し、②を記述していきます。②が順に15個書き出されながら①が並行し、ヒロの心の揺れ動きを読み手が見届けていく展開です。 書くことによって、ヒロと杉森くんの関係性が徐々に明かされていきますが、①と②が繰り返される中で、自分の中の凝り固まった杉森くんのイメージが変容し、ヒロ自身に目が向けられていきます。 まさに、この変容こそが本書の肝でしょう。しかし、道徳的で説教くさい内容にならず、ヒロ自身が気付き、受け入れ、前に進もうとする物語でした。深刻な内容を、軽やかな筆致でテンポよく読ませる文章と緻密な構成が見事です。 自分のことさえままならないのに、他人のことなど判らないのが当たり前で、人との距離感や関わり方にも正解がありませんね。だからこそ、人間関係や生きることに悩みを抱える中・高生はもちろん、大人世代にも大いにおすすめしたい一冊でした。
95投稿日: 2025.03.09
powered by ブクログとっても面白かった。はじめは殺す?誰を?いじめられたのか?と思っていたが、途中から主人公が何に悩んでいたのかわかり始め、心理的な面から変化をしていくのが面白かった。内言も細かく描写があることで、主人公に共感する部分も多かった。
8投稿日: 2025.03.08
powered by ブクログやられた、、、なめてた、このタイトル。 ラジオのpodcastで評判を聴いて、中身も知らずに入手したこの本。 読み始めて、、、学園コメディもの?主人公のヒロって女の子、 これで高校一年生?なんで男の子の友達を殺さなきゃいかんのだ、幼稚なんじゃね? と、半ばバカにしてた。 しかし、途中で気が付いた。 杉森くんって、、、もしや、、、 真ん中あたりで事実がわかる。 そして、ヒロが何を殺そうとしていたのかが、わかる。 まさに高校一年生。いや、普通の高校一年生では体験できない深い世界で、 彼女は闘わざるを得なくなったのだ。 でも彼女を救ったのは周囲の人たち。義理の兄、学校の友達、美術の先生、 花火大会を見に来ていた赤ちゃん、、 それぞれの生き方を見て、彼女の気持ちは作られていった。 杉森君との悲しい別れ、悲しすぎる別れを、消化することができた。 そうやって大人になっていくんだ。 なんでこんな目に遭う、というような事態に出くわして、あがいて、考えて、 乗り越えて、成長していく。 そんな姿をヒロに見た。 こんな本だとは思わなかった。 やられた
11投稿日: 2025.03.06
powered by ブクログサクサク読めるけどズッシリくる。子どもはストレートに受け取ってほしいし、大人はしっかり考えないといけない。
4投稿日: 2025.03.06
powered by ブクログボロボロ泣きながら読んだ。最初はタイトルから全く内容が想像つかなかったが、途中からその意味に気づいた時から辛かった。高校生の彼女が背負うには思いこの出来事に、彼女はしっかりと時間をかけて杉森くんを殺すことができるのだろう。強い言葉とは裏腹に、彼女への愛、そして背負った罪悪感がひしひしと感じられた。大切な人との別れ、また立ち止まって読み返したい。
9投稿日: 2025.03.03
