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続 窓ぎわのトットちゃん
続 窓ぎわのトットちゃん
黒柳徹子/講談社
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総合評価

221件)
4.3
93
80
22
2
0
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    小学生高学年に図書館で借りて読んで、大学生になってもう一度読みたいと思い買った前作。まさか続編が読めるなんてと心をときめかせてあっという間に読破した。 今作も、黒柳徹子さんの戦中、戦後の話がありありと書かれておりまるで著者から人生経験を聞いているかのような感覚だった。 みんな黒柳徹子さんというと、徹子の部屋の人やユニセフの人とイメージが強いだろう。NHKとのつながり、演劇や声楽の才能等また違った一面を知れる。何よりここまでの文才や着眼点があるのに私は驚いた。 ぜひ、小学生や中学生に読んで欲しい。

    10
    投稿日: 2023.11.03
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    戦中戦後の出来事を綴った前半が圧巻。パパは応召して満州へ、残された一家は、空襲が激しくなった東京を離れ、かすかなつながりのある人を頼って、青森へむかおうとする。大混雑の上野駅でトットちゃんはママたちとはぐれてしまう。ママから渡されていた切符と行き先を書いた紙を握りしめて、幼いトットちゃんはたった一人、ぎゅうぎゅう詰めの列車でまる一日かけて見知らぬ土地へ行くことになる。もう、胸が締め付けられる。 道中親切にしてくれた人もいたし、ママは無事青森の駅で待っていた。戦時中の体験として特別過酷というわけではないのかもしれない。悲惨としか言いようのないことが山ほどあったのだから。それでも、今のわたしたちには考えられないような、こうした経験をくぐり抜けて、昭和を生きた人がたくさんいたのだと、あらためて胸に強く刻みこまれた。 高齢化と少子化が同時進行する世の中で、ともすると高齢者に冷たい目がむけられたりするが、それは絶対に間違っている。必死に生き延びてきたことにもっと敬意を払われるべきだ。 他の本でも書かれていたが、自分の戦争体験を単に「被害者」としてとらえるのではないところに、著者の深みがある(子どもだった著者は立派な被害者だけど)。ご褒美のスルメほしさに万歳をして見送った兵隊さんたちのうち、どれだけの人が家に帰ることができたのか。そう気づいたときの痛みをずっと忘れずに、生涯の活動につなげている黒柳さんは本当にすごいと思う。 すごいと言えばもう一人、トットちゃんのママ黒柳朝さんだ。お嬢さん育ちの奥様が、いざ苦境に陥った時にみせたバイタリティーには、恐れ入りましたと言うしかない。ゴブラン織りのソファの布地を疎開の荷物の風呂敷に、さらにトットちゃんのズボンにリメイクしたという逸話など象徴的だ。泣き言を言わず、常に愛情深い姿を、黒柳さんの筆は生き生きと描く。そう、明治から大正生まれの女性たちには、のびのびとした強靱さを感じさせる人がしばしばいて、実に興味深いのだけど、この方もその一人。 本書の後半、戦後生活が落ち着いた後、NHKの俳優募集に応ずるあたりからは、以前の著作のほうが詳しいし(正直に言って)おもしろい。「トットチャンネル」に出てくるテレビ草創期のエピソードなど抱腹絶倒もの。「トットひとり」では、さらにその後のこと(冒頭は「ザ・ベストテン」の話)が綴られている。本書は幅広い年齢の方に読まれるだろうけど、ある年齢以上の人は、そちらもしみじみと読めると思う。

    11
    投稿日: 2023.11.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    大好きなトットちゃんの続編。 その後のトットちゃんは、ドラマなどで有名なものもありますが、この本には、引き継いでいかなければならない大切なメッセージが込められているように感じました。 スルメの罪悪感のエピソードは、絶対子どもに味合わせてはいけない、大人の責任だと思いました。

    3
    投稿日: 2023.10.31
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    これぞ個性! 飯沢先生の言葉にぐっときて、うるっとなりました。 個性大事と言いながら、ネットでの評判調べがちだし、量産型個性に埋もれてるものたくさんのことを思ったり。あと、個性と無礼履き違えてるとか。 トットちゃんのお話の中にある、温かくて優しい個性、人それぞれであることが心地よいのは、なによりもその前提に、自分以外に優しくて柔らかな気持ちをもっていることがあってほっとするからかなって思うのでした。

    3
    投稿日: 2023.10.31
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    読み終わるのが嫌で嫌でチビチビチビチビと読んでしまう悪い癖を出してしまったwww 泣いたり笑ったり忙しい一冊。

    3
    投稿日: 2023.10.30
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    ウサギのぬいぐるみをもって高校に通うなんで、とっとちゃんちょっとおかしい。劇団で人のやるようにやれなくて先輩に怒られた日々があったのに、いまはあんなふうに個性を輝かせて生きているのが素晴らしい。

    2
    投稿日: 2023.10.29
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    大好きだった「窓ぎわのトットちゃん」。 続きが出ると聞いてすぐに予約。 小さい頃に読んだトットちゃんは愉快なお話という認識だったけれど、大人になった今この続刊を読むと華やかで楽しく書かれた文章の裏側には戦争の悲惨な姿や残された家族の苦労がみえて考えさせられることがとても多い。 そして、トットちゃんのバイタリティのすごさ! 前向きで次々と興味のあることに挑戦する姿は尊敬。なかなかできることではないと思う。

    12
    投稿日: 2023.10.29
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    将来、朝ドラになると思った。いろいろなエピソードがあり、成長した姿はみんな知っている。昔、出版当時に最初の本は読んだが、読んでいなくても全然大丈夫。前著は小学生の頃の話だが、本書はその後、留学するまでの、疎開した学生の頃、NHKの頃の話。今の黒柳徹子から、想像できる部分と、ちょっと想像に難しいところもあると思うが、考え方の根幹は理解できる。

    2
    投稿日: 2023.10.28
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     昔まだ学生の頃、ベストセラーとなった「窓ぎわのトットちゃん」を読んで、キラキラと輝く子どもたちの優しい気持ちを大切に伸ばすトモエ学園の小林先生のようになりたい!なんて感動したことを懐かしく思い出す。 あれから42年。前作は戦争の影が近づいてきたところで終わっていたが、続編はその戦争の最中、幼いトットちゃんが体験したことを淡々と綴っている。今では考えられないような、そして奇跡のような出来事が次々と起こっていくが、それはその世代に生きた人たち全てが経験してきたことなのだろう。 黒柳徹子さんという唯一無二の存在は、大切に守ってくれたご両親、そして周りの方々によってその個性と信念を子どもの頃からずっと変わらず持ち続けておられ、神様からも守られた特別に選ばれた人なのだと思う。 今、本棚に何度も読んで手垢のついた前作と今回の続編が並んでいる。この間の42年間、ずっと平和を子どもたちにと訴え続けて来たトットちゃんの願いはちゃんと世界に届いているのだろうか? これからもまだまだお元気で、平和な世の中に子どもの笑顔が溢れ続けるよう見届けてほしいと願う。 追記:前作ともにいわさきちひろさんのイラストがトットちゃんの世界観にぴったり。長野県安曇野市にあるいわさきちひろ美術館には、トットちゃんの通った電車の学校や講堂があるので機会があれば是非訪れてみてほしい。あちこちにトットちゃんを見つけることができる素晴らしい場所です。

    18
    投稿日: 2023.10.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    子供の頃の大の仲良しと感動の再会を果たしたようで涙が出ました。あの頃のトットちゃんっぷりがそのままで大変嬉しくなりました。 明るくて前向きなあのトットちゃんに、そしてその他の日本中のトット達、今現在の世界のあちこちのトット達に戦争という闇が訪れていると思うと心が押し潰されそうになります。

    4
    投稿日: 2023.10.24
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    大昔に前編を読んでいたが、何となく覚えている。それほど印象の強い作品だったが、この本も戦前、戦中の厳しい時代が明るく描かれている。本人の資質は勿論だが、母親の朝さんのキャラクターが素晴らしい。微かな縁を頼りに青森に疎開し、生活を自立させ、次々と知り合いも呼び寄せる。空襲で焼けた東京の家を建て替えるために商売をはじめ、見事に家を建てた。トットちゃんに対しても援助を惜しまず、やりたいことをやらせてくれる。そういったことがトットちゃんの自由奔放な言動に結びついているように思う。お母さんはチョッちゃんとして、本にもなっているんですね。 トットちゃんは現在90歳だそうだが、記憶力も素晴らしい。小学時代の思い出さえ、微かにしか思い出せない自分が情けなくなる。

    70
    投稿日: 2023.10.23
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    窓ぎわのトットちゃんの続編。 まず最初に、90歳で小さい頃からの出来事や感情を鮮明に覚えている黒柳徹子さんに驚いた。私ははたして、昔の大事な思い出を90歳で覚えてるのだろうか、いやまず生きているのか、、 この本を読んで、自分の人生はトットちゃんのように派手では無いかもしれないけど、自分らしく、大切に生きたいと思わせてくれた。

    4
    投稿日: 2023.10.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    すごい勢いで売れていたので、気になって購入! 恥ずかしながら「窓ぎわのトットちゃん」を読んだことがない者です…。なのでそちらをゲットしてから、続〜を読もうと思っていました。 しかしチラッと冒頭を読み始めると、引き込まれて結局最後まで読んでしまいました! トットちゃん、賢くて素直で、茶目っ気もあってとっても素敵! イグサむしりのくだりは笑いました笑 他にも今の時代ではもうできないであろう経験がたくさん書かれています。 トットちゃんの生き様と当時の人たちの暮らしや考え方。令和の今、読むことができてよかったです。

    5
    投稿日: 2023.10.17
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    まさか、続編を読める日が来るとはねぇ。 どちらかというと児童向けの作品であった前作から、大人へと変わっていくトットちゃん。長く生きていると楽しいこともあれば辛いこともきっと沢山あったことでしょう。著者が人生を楽しんでいるのが本書を読んでいて伺えたのが何より。

    56
    投稿日: 2023.10.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    発売日を待ち兼ねて、すぐ購入したけどやっと手を付けて、あっという間に一気に読んでしまった。 戦前からお母様がキャラ弁を作ってた話や、戦時中に青森に疎開される時、キリストの墓を訪ねてらしたのが驚き! 戦争の記憶を忘れないで語り継ぐ一冊。 先日、ひるまえほっとで笠置シヅ子さんのガヤガヤで失敗した話や、徹子の部屋で阿佐ヶ谷姉妹の歌にケラケラ笑ってらした徹子さん、本当に愛らしくてチャーミング。 本当にできるだけ長生きしてくださいね。

    4
    投稿日: 2023.10.15
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    取り寄せて今日手元に届いた! いわさきちひろさんの表紙とまえがきでわくわくしてます 今読んでいるトットちゃん(1)が終わってからじっくり楽しむ予定

    3
    投稿日: 2023.10.12
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    大きくなっても変わらないトットちゃんが好き♪ クスクス笑えるエピソードはもちろんのこと、42年経っても、当時のことをこんなに鮮明に描いて、有名な方のお名前もずらり。ブギウギの笠置シヅ子さんの名前も。 戦争の体験は、私には計り知れない。電車の窓からおしっこするっとか、想像し難い。とてもこのお母さんのように必死になれないと思う。トットちゃん達を育てたお母さんが素晴らしい!!! 純粋で素直で明るい徹子さん、まだまだお元気でいてほしいですね。

    2
    投稿日: 2023.10.11
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    小学生の頃に大好きだったトットちゃんの続編。戦争の状況が目に見えるかのように伝わってくるのが辛い。そんな悲惨な体験を本にしてくださり、後世に伝えてくださっている黒柳徹子さん存在の大きさが感じられる。

    8
    投稿日: 2023.10.10
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    前作を読んだ子供のころは最初、黒柳徹子とは一致せず、数年経ってから「あ、このふしぎ発見の人が大人になったトットちゃん?!」と不思議に思ったのを覚えている。 今作は、裕福な家庭にも等しく訪れる戦禍の描写に、この時期あらためて続編を書かれた意義を感じた。後半はテレビ放送開始から駆け抜けた自伝、出てくる名前が有名人ばかりですごい。 戦争を体験していて(生き残っており)戦後テレビ始まってからずーーっとテレビ出続けているなんとまあ

    10
    投稿日: 2023.10.08
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    小学生のころ家にあったのを読んで以来、ウン十年ぶりの続編。 テレビで見かけると、さすがにお年を召されたな~という印象を受けますが、筆のほうは全く衰え見られず。 貴重な戦中・戦後史、並びにテレビ黎明期を物語る史料ともいえる。

    11
    投稿日: 2023.10.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    疎開先での生活は、お母さんの朝さんの行動力・生活力が素晴らしく尊敬に値すると感心しました。 学生時代迄の話が面白かった。挿し絵より写真が多かった。大人の絵は無いのかな? 他の著書も読みたくなった。エピソードが楽しみ。 もしトットちゃんが念願のお母さんになっていたら、どんな家庭を築いたのか想像したい。

    5
    投稿日: 2023.10.03