開幕早々に「前世の記憶のせいで訛りに訛った口調でしか話せない」という衝撃的な設定をぶちかまされ、思わず声を上げて笑ってしまった。 本作はそんな感じの描写が続くギャグ多めのコメディである。 と思いきや、その実態はまさかの少女ならぬ「少年x人外」物で驚いた。ストーリー及びその構成・演出・表現等も非常にしっかりしており、序盤の衝撃的な設定からは想像もできないほど完成度が高い。 よくある「転生」「前世の記憶」という設定が使われているが、ストーリーに非常に上手く絡めており、ご都合主義さは無理矢理さが全くないのも凄い。本当に上手く考えてる。 一方でギャグ・コメディ要素も適度にあり、優しいストーリーとの良い緩急になっている。画力や台詞回しも上手で、癖がなく読みやすい。 あと、この1巻では本当にいいところで終わってしまった。早く2巻出てくれないかな…。