
迷宮の王(1)
K9、小林裕和、支援BIS/講談社
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総合評価
(1件)5.0
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これは凄い
冒険者やダンジョンが登場する中世風ファンタジーの世界観という典型的な作品……と思いきや、他作品のような冒険者ではなく、ダンジョンに住むモンスター「ミノタウロス」が主人公という、支援BIS氏らしい極めて個性的な作品。 内容は概ね一級品と呼べる出来。設定・物語のユニークさは勿論として、表現・演出・テンポ・展開・構成・戦闘描写等が非常に上手く描けており、画力も折り紙付きの高さ。80~90年代のコミックを彷彿とさせるバタ臭い表紙もセンスの塊。 何より、今や典型的になってしまった中世風ファンタジーの冒険譚を、主人公を凶暴なモンスターにする事で個性あるストーリーに変えるという発想力が素晴らしい。 しかも、主人公としてちゃんとミノタウロスに感情移入できるよう描かれているのも地味ながら凄い。そして強くてカッコいい! ここまで新鮮な気分で読めたのは久しぶりだった。文句の付け所が殆どない完成度、読んでみて損のない作品なので是非。
0投稿日: 2022.02.18
