「実は悪役側に非はなく、ヒロイン側が本当の悪役」というタイプの作品。設定自体は「乙女ゲーム世界の悪役に日本人が転生」というありふれたもの。 今や大して珍しくもない乙女ゲーム悪役令嬢物、かつ何じゃこれと思うような作品タイトルだが、その内容は非常に上手く描かれてびっくり。 ヒロインがホントにおぞましい悪として描かれており、それに無力ながらも抗おうとするストーリーが実に独創的。キャラクターの個性・心理描写・演出・表現等も総じて良く、ストーリーと相まって高品質な作品に仕上がっている。 かなりアレな作品タイトルだったので食指が進まなかったが、いざ読んでみると意外なほど実の良い内容で驚いた。恋愛描写少なめのシリアス物が好きな人は是非。