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medium 霊媒探偵城塚翡翠
medium 霊媒探偵城塚翡翠
相沢沙呼/講談社
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総合評価

746件)
4.1
303
271
116
22
12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    翠の瞳をもった霊媒、城塚翡翠が活躍する三つの事件とそれぞれに事件に挟まれる連続殺人事件が回収される最終話。翡翠のあざとさに少し違和感を感じていましたが実は… 最終話の展開には脱帽です。久々に堪能しました。

    4
    投稿日: 2021.10.03
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    霊媒や霊能力といった超常的な力によって、難事件を解決していく物語、と思っていた。 終盤ガラリと変わる展開は全くの予想外。 いくつかの事件の真相にたどり着く道筋が、その展開前と後とで二つ解き明かされていくのが秀逸だった。 類い稀な美貌、ミステリアスな魅力と、どこか抜けた所のある可愛らしい翡翠ちゃんも良かったけど、どうにも都合良く描かれすぎな気はしていた。そこも展開後に鮮やかに裏切られた。 城塚翡翠のキャラクターはまだ全然描かれ尽くされていないけど、優しさと純真さが垣間見えたように思える瞬間もあった。 彼女は一体どのような人物なのか。 2作目インヴァートにも期待です。

    4
    投稿日: 2021.10.02
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    期待が大きくなりすぎていた事もありますが、星3.5弱といったところです。 最初に断っておくと、私は本格ミステリ派でもなければ、立派な評論を書くこともできないので、思った事を素直に書きます。もし私の感想で不愉快になった方がいらしたらごめんなさい。 最後の展開は、他の方も書いているように確かにストーリーは予想外の展開でした。 ただどうしても、読了後にモヤモヤが残った事は否めませんでした。 何よりも登場人物に魅力を感じません。 登場人物たちがあまりにも作り物然としている気がします。 香月先生が恋愛感情を露わにするところも、話を進めるためにあまりに唐突に持ってきたように感じてしまいました。無理に”恋愛“にしなくても、翡翠は孤独な過去に根ざした依存感情を、香月先生は憐憫と下心に根ざした同情心を抱く、といったように他のやり方があるように思います。 また観察力や洞察力にしても、「明らかに無理がある」ようなレベルとしか思えませんでした。推理が筋は通ってるように見えますが、結論ありきのものに感じました。 ひと言でまとめると、話の展開とトリックに重きを置きすぎてしまい、人物たちがそれを成立させるための“舞台装置”と化してしまっているように感じ、いまいち愛着を抱けませんでした。 他にも「終盤にメタ的な発言が多く話に没入できない」「何回も読みたいとは思えない」等々、モヤモヤする所が多かったです。

    7
    投稿日: 2021.10.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    どんでん返しに次ぐどんでん返しはもう感情が忙しくて楽しい!期待を裏切られる感じがたまらないな 1つの事件に対して2つの解決の道筋を常に用意しながら執筆された相沢沙呼さん天才なのでは????と読み終わったあと思いました。 これは伏線確認するために戻って読み直したくなるやつだ、、、

    5
    投稿日: 2021.10.02
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    なんとなく予想してた展開から 最後おぉお!まじかー!となりました すっごい読みやすいですしミステリーに興味ある方はお勧め!キャラクター一人一人も魅力的! 他のミステリーもちょっと見方を変えたら色々なことが見えてくるのかと読み返したくなりました

    2
    投稿日: 2021.10.02
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    前々から気になっていた作品。 最後のどんでん返しには鳥肌が立つレベルでびっくり。 ミステリー好きには絶対に読んでもらいたい作品。

    2
    投稿日: 2021.10.02
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    こんなに驚かされるミステリーは初めて読んだ。自分に丁度いい刺激で最高。 最後の大どんでん返しで鳥肌が…

    5
    投稿日: 2021.10.01
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    電子書籍で。このミス1位をとった本ということで前からチェックしたいたのですが、読んだなかった。結果…見事にやられました!いやあ素晴らしい! 主人公の霊媒師がこれまた主人公の推理作家と殺人事件の捜査の手伝いをしていく…という流れで3つの事件に絡む一方、連続殺人死体遺棄事件が進んでいく…むむむ?でもこの流れは?明らかだよなぁとか思いながら、主人公の霊媒師 翡翠が連続殺人事件に巻き込まれた!ここまでは想定通り。ただ、あれれ?まだページ数あるなぁとか思ってたら…まんまとやられました!が、これはお薦めできるミステリーですね。最後の自分の感想は『女性は恐い』でした(笑)

    2
    投稿日: 2021.10.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    伏線だらけで何を書いてもネタバレになる、とはこういうことかと思うほど強烈な作品でした! どんでん返しが凄くて、一気に読み切ってしまいました。 私は最初から騙されていたのか。

    2
    投稿日: 2021.10.01
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    内容に触れるとネタバレになってしまうので言えませんが、読み終わると語りたくなる作品でした! 読み始めは、何でこんなに話題になったんだろう?と疑問でした。 しかし読み終えてから納得いきました。最後にかけての盛り上がりは必見です。

    2
    投稿日: 2021.10.01
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    非常に読みやすい文章構成でおり、スラスラと読むことが出来た。 読者に少しずつ情報を与えて、もしかしたら?と思わせた上で、いい意味で期待以上の裏切りを見せてくれた。 ラストは次の伏線回収が気になって、一気に読み切ってしまった。 続編にも期待したい。

    4
    投稿日: 2021.09.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    だから黒髪美少女には気をつけろと!!!! なるほど最近は異能力ミステリが多いものなと概要を読みつつ購入。ミステリ5冠、すべてが伏線、ものすごいハードルの上げようだ。注意ぶかく読むように、と思っていると香月を彼、と描写するのに違和感を持ち犯人にあたりをつける。今回はわかったぞと、そちらにばかり気を取られて!またやられた!だから自分で推理した結果に満足してはいけないとあれほど……まんまと引っかかる私は良い読者です。 結局私たちはこういう天才的な早さで推理をする人外じみた探偵が大好きなのだ。評判に劣らない良作

    2
    投稿日: 2021.09.30
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    相沢沙呼『medium 霊媒探偵城塚翡翠』講談社文庫。 各種ミステリー賞五冠達成のミステリー小説。初読み作家の上にラノベチックな表紙イラストに少し躊躇しながらも、期待は高まる。 霊能者の城塚翡翠と推理作家で警察の捜査にも協力して来た香月史郎のコンビが霊視と推理能力を駆使して活躍する連作ミステリー小説かと思いながら読み進めば…… ミステリーとしては少々掟破りなのだが、ストーリーが非常に面白い。どのくらい面白いかと言えば、身震いし、腰を抜かすほど面白いのだ。 第三話までは、まるでラノベの美少女主人公のような城塚翡翠にまんまと騙されてしまうのだ。しかし、こんなものかなどと油断してはいけない。解決編と言うべき最終話で身震いする程の面白さを感じると共に、そういう仕掛けであったのかと腰を抜かすほど驚くことになるのだ。 プロローグと連作4話形式で描かれた4つの殺人事件、3つのインタールード、エピローグで構成された物語。インタールードIで既に連続殺人犯の名前と目的が明らかになる。 プロローグでは、香月史郎が被害者の遺族から若い女性ばかりを狙った連続殺人事件の犯人を見付け出すことを依頼される。 第一話。香月史郎は最近おかしな夢に悩まされているという後輩の倉持結花からの依頼で、結花と共に霊能者の城塚翡翠と面会する。最初は霊能者を名乗る翡翠に懐疑的な印象を抱いていた香月だったが、次々と自身のことを言い当てられるなどして次第に印象が変わって来る。後日、結花の自宅を霊視したいと言う翡翠の要望で結花の自宅を訪ねた香月は翡翠と共に結花の他殺死体を発見する。翡翠からの申し出により翡翠と共に結花を殺害した犯人を追い、犯人を突き止めた香月だったが…… インタールードI。若い女性ばかりを狙う連続殺人犯の名前と目的、おぞましい犯行の様子が明らかになる。 第二話。香月の作家仲間の殺人事件が描かれ、香月は翡翠の力で事件を解決する。 インタールードII。あろうことか、連続殺人犯は理想の獲物として、城塚翡翠に眼を付ける。果たして…… 第三話。女子高生を狙った連続絞殺事件が描かれ、やはり香月は翡翠の協力を得て、真犯人を特定する。 インタールードIII。連続殺人犯がいよいよ待ち望んだ城塚翡翠の殺害を目論む。 そして、最終話で明らかになる全ての真実と真相…… ミステリーとして掟破りということを説明してしまうとネタバレになってしまうので、余り詳しくは説明しないが、ウィリアム・ヒョーツバーグの『堕ちる天使』と同類のパターンなのだ。このパターンは既に幾つかのミステリーでも使われているので、これを掟破りというのは古い考えなのかも知れない。 定価990円 ★★★★★

    24
    投稿日: 2021.09.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読み始め~第3章まで 設定が面白い!推理小説作家と霊媒師が手を組んで事件を解決して行く(ホラー要素あり)というストーリーで、新鮮だった。 このまま最後の連続殺人鬼と対決するという展開でも十分面白かったが、それでは終わらないところが☆5になった理由。 第4章 正に1番びっくりする主人公が犯人という展開。 他のミステリでもたまにあるが、この展開は何回読んでも驚いてしまう。 そして、更にどんでん返しがある。退屈せず読めて面白い。 だが、城塚翡翠の本当の顔はどうなのか、、? 続作を読めば分かるのかもしれない。

    3
    投稿日: 2021.09.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    いやー,やられました.第三話まで読んで,それほど話題になる作品なの?と思っていたのですが,こう来ましたか.プロローグ,インタールードを含めて見事に引っかかりました. 第一話「泣き女の殺人」プロローグでの少し触れられているが,探偵役の香月史郎と霊媒師の城塚翡翠の設定の紹介を兼ねた話.倉持結花が最後に見ていたものは,捜し物は何ですか.泣き女が背中を押したのなら,・・・それはちょっと怖いかも. 第二話「水鏡荘の殺人」城塚翡翠が見た夢の意味は何という話. 第三話「女子高生連続絞殺事件」陰惨な連続殺人事件.香月が今まで知らなかった翡翠の能力が発現.やはり,死んだときの記憶以上のものがあるようだ(まあ,守護霊みたいなのがいるのなら,そらそうか). (以下,ネタバレがあるので注意) と最終話を読むまでは感想を書いていました. 最終話 大どんでん返しの種明かしと本の題名も使った見事なオチ.すばらしいの一言.さて,香月が信じたかったように,本当はどうなのだろう.

    2
    投稿日: 2021.09.29
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    ミステリのトリックが出尽くした今、オマージュや特殊状況設定の作品が多い中これを読んで、まだまだ凄い作品は生まれてくるんだなと思いました。短編形式で毎回解決してるはずなのに残る違和感、、最後伏線の回収が見事で風呂上がりに全裸で大の字ジャンプするくらい気持ちよかったです。表紙を読後に見直してニヤけてます。続編早く読みたい!

    2
    投稿日: 2021.09.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    あー、あー、うぉー。『すべてが、伏線。』そういう事だったんだ。はじめましての相沢沙呼さん。見事に一本取られました。城塚翡翠。恐るべし。まるっと騙されたぞ。『よろしいでしょう。では、解決編です』

    5
    投稿日: 2021.09.26
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    ■読んだ動機 非常に良い評判を多く目にして気になったので。 ■感想 想像もしていなかったどんでん返し。 最後の展開には驚いて、読む手が止まりませんでした。

    2
    投稿日: 2021.09.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    これは売れるのがわかるなあという感想。 最初誰のことも特に好きになれないなあと思っていたけど、 最後に差し掛かって翡翠ちゃんの覚醒にウケた。豹変じゃんあんなの、こわすぎ。 インチキに決まってるって言ったときはぞわっとしたなあ。 天才的な推理力でここまでを予期したってすごい。 作家先生が犯人なのはわかってたけど、この展開は読めなかった。 続編もあるということだけど、翡翠ちゃんの本性を知ったらこの驚きはできないだろうし、どうするんだろう。

    5
    投稿日: 2021.09.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    評判が良い小説だけに天邪鬼な私はあまり期待をせずに読み始めたのだが、その期待以上に面白く読むことができた。 最終話までの各話については、特殊能力を持った女の子がワトソン役で、しがない小説家がホームズ役という変わった形に加え、犯人はわかっているのにその証拠をどう作り上げるか、論理を組み立てるのかを推理させる構成が新しく、非常に楽しく読み進めることができる。そしてクライマックスのどんでん返し。確かに香月の動きには違和感を覚えた(例えば第三話相談してくれた女子高生が殺され、犯人の取り調べに参加する際、素人の割にあまりにも冷静すぎる印象だった)ことはあったが、最終話で別荘に誘うまでは犯人とは認識できなかった。さらにその裏をかく翡翠の告白。最近、人狼ゲームの動画をよく見ているのもあって裏切りの裏切りの展開には興奮が止まらなかったし、3つ強いので続編なども取り沙汰されるのかと思っていたが、これは続編は無理で、シリーズ物はともかく、小説は1冊での完結を望む私としては読後感も非常に良いお話だった。

    4
    投稿日: 2021.09.25
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    最終話では連続殺人鬼が実は語り手だったことが判明する。いわゆる信頼できない語り手というやつ。1〜3話で人が殺されたときの反応に違和感を感じたけどそれも伏線の一つだったのかな。そして香月史郎はターゲットに城塚翡翠を選ぶ。殺す前に香月史郎の姉が死の直前で何を思っていたかを霊視させようとするが、翡翠によっていままでの霊媒はすべて偽りだったことを明かされる。豹変した翡翠が怖い。エピローグで最後の最後まで香月史郎が殺人鬼でないことを願っていたことが明かされる。翡翠の人間らしさがでていて好きなシーン。

    0
    投稿日: 2021.09.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    特殊設定のミステリで、所謂フーダニットではなく、超常能力によって得られた、お告げ的なものの意味を解読するプロセスが読みどころになる。予め得られた解答に遡るタイプの推理は後期クイーン的問題との絡みか、最近増えてる気がするが、そのヴァリエーションとして良くできてるし、香月と翡翠もちゃんと魅力的、しかし五冠取るほどかあ、とか思ってると…………終盤にうっちゃられる。ただラストでこういう屋台崩しみたいなの仕掛けてくるのは連作ミステリのお約束でもあるので、五冠まで取るかと言う気はまだする。

    2
    投稿日: 2021.09.24
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    「やられた!」という感覚は本格ミステリを読んでいて何度も味わったことがあるけれど、この『medium』で味わったものは「やられた」を通り越して、一種の辱めを受けているような感覚でした。特殊な性癖ならぬ〈ミステリ癖〉に目覚めそうな予感…… 市中で起こる女性を狙った連続殺人。警察への捜査協力の経験もある推理作家の香月史郎は、被害者遺族から事件の推理を依頼される。香月が思い浮かべたのは、霊媒師である城塚翡翠。特殊な能力を持つ彼女と共に様々な事件を解決に導いた香月は、これまでの数々の事件を思い返し、翡翠とともに連続殺人事件に挑むが…… ポイントは翡翠の霊媒を生かした容疑者の絞り込みや、犯人の特定には証拠能力がないということ。そこを香月がいかにロジックを組み立て、現実の推理に落とし込むかがミソとなってきます。 特に第二話の「水鏡荘の殺人」のキャビネットから見つかった不自然な指紋の残り方から、犯人を一人に特定するロジックは、ガチガチの本格ミステリらしくて、とても面白かった! そうして抜群の相性で様々な事件を解決していく二人ですが、連続殺人鬼の魔の手は翡翠の元にも迫ってきます。そして明らかになる真実とは…… 久々に新本格を読み始めたころのような、世界が崩壊したような感覚を味わった気がします。「こうくるのかな? でもそれじゃあストレートすぎるよな」と思っていたところを、ズドンと想像以上のハードパンチで打ち抜かれたような感覚。 そのインパクトを支えるのは、あまりにも巧緻に組み立てられたロジックと、いたるところに張り巡らされていた伏線の回収。そうしためくるめく真相の語りはあまりにも圧倒的。 そして真相が語られていくとともに、自分がいかにいいように操られていたか、何も気づけないでいたか思い知らされ、歯噛みし、穴があったら入りたいような感覚を覚えました。たぶんこの感覚は、こういう本格ミステリ好きほどより強く感じるのではないかと思います。 でもその恥ずかしさや腹立たしさが心地いいようにも感じてしまう。それは単に自分がMだからということではなく、 ものの見事に信じ込まされたことに対しての、興奮やある意味での爽快感。 味わった衝撃が単なるだまし討ちではなく、壮大かつ巧緻に作られたロジックの上に成り立っていることを知っての感動でもあった気がします。 どれだけバカにされても、自分はこの小説の推理編を読みとどめることはできなかった。これだけの不可思議が、あっという間にほどけていく。どれだけ辱めを受けようとも、そんなの「待て」ができるわけない…… クライマックスの解決シーンで、読む手が止まらなくなった作品は数あれど、これだけ被虐感情を煽られて、そして一気に読み切ってしまうようなミステリは、今後出会えるかどうかわかりません。 それは作品に仕掛けられた壮大かつ緻密なロジックと、城塚翡翠という探偵とキャラクターだからこそ可能にした、本格ミステリの奇跡のように思います。 第20回本格ミステリ大賞 2020年版このミステリーがすごい! 1位 第17回本屋大賞6位

    6
    投稿日: 2021.09.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    うーん、なんかなあー、これは別に俺は読まなくてもいいやつじゃないかなあと思いつつも、でもたぶん最後にはなんかあるんだろうと思って最後まで読んだら、なるほどー、これは確かに本格ミステリ大賞! というお話だった。なるほどー。 今の時代にこのキャラクター造形は、ライトノベル/キャラクター小説指向だとしてもさすがにアナクロすぎるだろ……というところも含めての語り/騙りで、読者に敢えて解かれやすい「謎」を配置しておいてその裏にある大きなトリックを隠す、という手法が実に綺麗に決まっていた。 終盤で、すでに解決している事件の別の解法を提示するという構成も実に本格マニア好きのするものだが、全体としてはキャラクター小説/ライトミステリーとしてまとまっているのもスマート。 今村昌弘『屍人荘の殺人』にも感じたが、15年くらい前まではこういうのは「新本格」ムーブメント末期の影響下でかなり異形の作品として編まれざるを得なかったと思う。それが今はこのように綺麗にパッケージングされて出てくる、というのが面白い。

    3
    投稿日: 2021.09.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ぶっちぎりの評判、面白いとの声が続出している本作。読んでみてとても驚いた。 最初は、翡翠と香月のコンビが霊能力という超常的なモノで謎を解いていく形式で進んでいくが、最終章でそれが一気にひっくり返されたところにすごく驚かされた。 この後はネタバレ まさか、香月が犯人で翡翠の霊能力がウソだとは思わなかった。最後の章の香月の正体明かしと香月の本性を現わした場面はとても鳥肌が立った。前3章は霊能力があるという体で騙されている香月が推理を論理的に重ねていくが、最後では論理の力を翡翠が存分に発揮していく。まるで人をあざけるように推理をする彼女だが、香月逮捕後の部屋での描写を見る限りホントに香月に好意を寄せていたとも取れ、とても複雑な感情になった。彼女の本性は冷徹なマジシャンかそれとも孤独な少女か...それは次の『invert』で明らかになるのだろうか...とても楽しみである。 最後に、この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。 城塚翡翠:沢城みゆき 香月史郎:宮野真守 千和崎真:倉知玲鳳 鐘場正和:乃村健次

    63
    投稿日: 2021.09.20
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    だまされる・・・って何? わからないまま、読み進めていて、「あれ?」最後の章でどんでん返しが。翡翠のスゴさにも驚きました。

    2
    投稿日: 2021.09.20
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    2021/9/20 読了 最後、まさか、、!普通に途中までも面白かったのに、最後で大興奮、寝不足。 主人公も周りの人も魅力的

    0
    投稿日: 2021.09.20
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    キャラクター設定が面白い。 霊媒探偵ってあるけど、そこまでオカルトに振り切ってないもの良い。 探偵が都合よく推理しすぎでは?ってところもあるけど、 そこは霊能者(?)の設定を巧く活かしてると感じた。

    2
    投稿日: 2021.09.17
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    タイトルからも予想される通り、キャラクターもののミステリー感は強いですが、きっと誰もが最後に騙されることかと思います。 個人的には、犯行動機とか犯人の心情をピックアップしたミステリーが好みなので、評価は低めになりました…

    7
    投稿日: 2021.09.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    直前に「星降り山荘の殺人」を読んでいた私は読み初めから主人公を疑っていました笑 それが功を奏したのか香月が真犯人ではないかという伏線がこれもこれもと見つかっていきます。 内心ニヤリとしながら終盤に差し掛かります。 が、やられた!また騙されてる!笑 そうなんです。この作品は犯人が誰かなんて大した問題ではないのです。 むしろ犯人はこの人だよとあえてわかりやすく伏線を貼っていてくれたのではないでしょうか? 最後の事実を隠すために。 いやー数分前に何もかも解ったかのように読み進めていた自分が恥ずかしい笑 続編も出ているみたいなので文庫化したら読みたいと思います。

    4
    投稿日: 2021.09.17
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    ビックリしました。読みながら、「えっ!」と言ってしまうほどに。完全に手のひらで転がされました。 推理作家の香月史郎は、容姿端麗で一見ミステリアスだがとてもキュートな女性霊媒師の城塚翡翠と共に、難事件を解決していく。そんな中、一切の証拠を残さない連続殺人鬼の事件についても二人は関わることになり… とりあえず、あらすじよりも読んでみたら分かるというか…こんな驚くミステリーは今年一番かもしれません。

    19
    投稿日: 2021.09.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    良い意味で裏切られた作品です(^^) 最後まで読んで、騙された‼️ と思いつつ楽しかったですね。 続きも楽しみ(^-^)

    28
    投稿日: 2021.09.16
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    読むの時間かかったー 作中ずっと主人公の城塚翡翠の描かれ方がうぇ〜って感じで主人公のキャラとしてありなの??ラノベ?と そういう流れから最後は想像できたけど一応スッキリはしました、分かりやすくてスッキリという言い方もある。 でもやっぱりなんか途中が読みづらいのでミステリ賞たくさんとってるけど自分的には微妙でした

    2
    投稿日: 2021.09.16
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    最後まで読んだら最初から見直したくなる系のミステリー小説。長いな…と途中でダレちゃったから星は4だけど、お話としては面白かった。霊能力者の女の子と探偵の男の人がいくつかの事件を力を合わせて解決していく。目線が男性だからちょっとなぁと思いつつ読み進めてたが、最後の方で女の子目線も出てきて、なるほどと楽しく読み終えられた。

    2
    投稿日: 2021.09.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    気持ち良く騙された〜後から読み返すと確かに伏線がいっぱいあった。 "名探偵役"が2人いて、真実に辿り着くまでの論理が一つではなかったのが面白かった。

    5
    投稿日: 2021.09.14
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    彼が探偵?と思った。霊媒探偵とは? しかし、最後でなるほどなと。城塚翡翠の推理とはこういうものだと知らせるエピソード0だと感じた。続編に期待したい。最後は裏切られ、翡翠のことが心配になったが杞憂であり、次はいい方向に裏切られたというどんでん返しであった。霊媒探偵ということで倒叙なミステリであるので、頭がスッキリした、考えられる状態で読んだ方がいいかも

    2
    投稿日: 2021.09.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ずいぶん前に購入し、最初の数ページを読んでから放置しちゃってた本。続編が出たのをきっかけに、最初から読み始めてみました。最初の方はそんなに進まなかったんだけど、徐々にはまっていって、最後の方は先が気になってしょうがない状態に。 香月先生の正体を予測してからは、よりワクワクして、どんな感じで最後まで行くのかなとか、やっぱりそうだよねーって感じで読んでいたんだけど、まさかそんなどんでん返しがあるとは!! 気持ちよく騙されました!!さぁ、続編読み始めよう! すぐに続編に突入できるって、幸せ。放置した期間があってよかった✨ そして忘れていけない、遠田志保さんの絵がステキすぎ!ついつい手が伸びちゃいます。

    2
    投稿日: 2021.09.11
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    編集者よ,閲読・思考の中断を避けるために,ルビを増やせ。 顏を顰める 顏は「ひそめ」られないだろうと思った。 眉を顰める  コンテキストからすると,著者は「しかめる」と書いて変換ボタンを押している。 「零れる」。あふれる?こぼれる?,確信が持てず,辞書を引いた。 ほかにも,読みに確信が持てないものがあった。例: 躊躇って/弄った   

    1
    投稿日: 2021.09.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    香月史郎はミステリ作家。とある事件をきっかけに霊媒師である城塚翡翠と出会う。翡翠の霊媒能力と、香月の推理力を活かして殺人事件を解決していく話。ただし最後に大どんでん返しあり。 霊視というのは、事件解決において何の証拠にもならない。それを現場状況や証拠をもとに論理的に犯人特定へ導いていくというのは新鮮だった。 そして最後の最後で、実は翡翠に霊媒師としての能力なんてものはないと明かされる。(ついでに、冒頭より出ていた連続刺殺事件の犯人が香月であったことも同時に判明する。) 全ては翡翠の類稀なる洞察力によって霊視しているように見せかけていただけだった。最後に一連の事件の種明かしがなされるが、そこで新たな事実が出てくるわけではない。エビデンスは全て小説内に散りばめられており、それを再構築することで「霊視をきっかけに解決した事件」から「物的・状況証拠から論理的に解決できる事件」へと様相を変えたのだ。非常に巧みなミステリーと言わざるを得ない。 一冊の中で、何の矛盾もなく事件の見方を180度ひっくり返してしまうのは、前評判通りの面白さだったと言える。 しかし……人物設定が特殊すぎる。よく言えばキャラが立ちすぎ。 この小説ならこういう人物設定でも致し方ないのかな、と思わなくもないが、前半はラノベを読んでいるような、どこか気恥ずかしい思いがした。城塚翡翠の属性盛りすぎ。 唐突に始まった恋愛劇もそう。香月の年齢設定がよく分からなかったが、ともすれば学生にも見える美少女に対し事あるごとに性的魅力を感じる姿には、なんとも言えない気持ちになった。それが香月の異常性を顕していたと言われるなら、納得してしまうかもしれない。 先述したように、ミステリーとしての大どんでん返しは非常に面白い内容だったが、いきなり香月が翡翠の身体をまさぐりはじめたことで「突然なにがおっぱじまるんだ」と混乱し(香月が殺人犯だと分かればその行動も不審ではないのだが)、それぞれが突然人が変わったかのような言動を取り始めるものだから、種明かしに驚くよりも怒涛の展開に呆けてしまった。本来ならあるはずの、見事に騙された!という驚きや興奮を感じられないまま終わってしまった。 すべては、私が二人をラノベの主人公と捉えていたせいだと思う。これを言ってしまうと、この小説が成り立たなくなることは承知の上だが……もう少し、翡翠の属性を控えめにしてくれていたらなあ。

    2
    投稿日: 2021.09.10
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    物語の終盤で予想外すぎることが2回起こって度肝を抜かれた。少し引っかかる部分などがあったけど、それが最後に全部回収していくのが本当に気持ちよかった。これは傑作すぎて是非、人にオススメしたい作品。

    2
    投稿日: 2021.09.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    かーっ!くやしい!!たのしい!! なにもわからないまま全て作者の手のひらの上で転がされてしまった。転がされる快感を楽しめるタイプの読者でよかった。 全部伏線ってそういう意味だったのかあ! いらんなこの描写とか思ってたところ、全部、いる 気持ちよく騙されて気持ちよく2回読みました

    2
    投稿日: 2021.08.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    どうも霊媒探偵があざとくて違和感あるなと感じていたが、ラストの展開には気づかなかった。 ラストに大どんでん返しがあるらしいと知ってはいたが、読んでる間は、実際のオチは全く想像出来なかった。 最後のネタバラシされているときの、香月の反応が読者の気持ちを代弁してて面白かった。 翡翠は友達があまりいないのは本当みたいだし、実際の素顔の彼女も気になる。続編も読んでみたい。

    2
    投稿日: 2021.08.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    作品タイトルからしてトリックが仕掛けられている。 主人公の推理作家はシリアルキラーで、霊媒少女は霊感ゼロの論理派探偵だった。 最終章で全てが覆り、俄然面白くなる。 各チャプターのタイトルが、本当の証拠品になっている。 途中までは翡翠のあざとい言動、行動や、不必要な恋愛シーンに辟易し、主人公の細々した推理も微妙だが、最後まで読むとそれらも伏線であったことがわかる。

    1
    投稿日: 2021.08.15
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    完全に騙されました! ミステリー初心者なので、わかりやすく伏線回収できるのが面白かったです。 本当のラストで、主人公2人のお互いの気持ちが表現されているところで、心がギュッと掴まれる気持ちでした。

    2
    投稿日: 2021.08.15
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    騙されたー! はじめて推理小説というものを読んだが、気持ちいいくらいに騙された笑 きっとこうなんだろうと想像しながら読んでいて、そのとおりの答えが描かれていて、なんだこんなもんか、なんて思っていた自分は浅はかでした。 全てが伏線、なんていうハードル高めな煽り文句だったから、そんなに言っちゃって大丈夫?と思ってたけど、文句どおりでした。 翡翠ちゃんのテクニック、見事でした。

    1
    投稿日: 2021.08.14
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    読みやすいラノベミステリー。翡翠ちゃんがただただかわいい。表紙とのギャップが良い。推理小説もっとよみたくなったなー。

    1
    投稿日: 2021.08.13