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盤上の向日葵(上)
盤上の向日葵(上)
柚月裕子/中央公論新社
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総合評価

150件)
4.1
36
77
23
1
0
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    不審死を追う二人の刑事の捜査と平行して語られる犯人のルーツ。細かすぎるディテールの説明でテンポが悪いが、より情景が伝わるので、ある適度端折りながら読み進む。並行するストーリーが交わりつつある所までの上巻。

    2
    投稿日: 2021.10.10
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    平成六年、夏。埼玉県の山中で身元不明の白骨死体が発見された。遺留品は、名匠の将棋駒。叩き上げの刑事・石破と、かつてプロ棋士を志した新米刑事の佐野は、駒の足取りを追って日本各地に飛ぶ。折しも将棋界では、実業界から転身した異端の天才棋士・上条桂介が、世紀の一瞬に挑もうとしていた。重厚な人間ドラマを描いた傑作ミステリー。

    0
    投稿日: 2021.08.11
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    このところ小説を読んでいなかったので、近所の本屋さんで平積みしてあった文庫本から選びました。文庫化されたということは人気があったからだと思いましたので。昨年に引き続いてコロナで行動を制限されたGW頃から読み始めました。 以下は印象に残ったポイントです。 ・ものを知らないほど、怖いものはない。無知は人に恐れを抱かせるか、恐れ知らずにさせるかのどちらかだ。正しい知識を持たなければ、正しい判断は下せない。我々はもっと多くのことを学ばなければならない、そうしなければ日本はダメになってしまう。(p76) ・人が本心から恩義を感じるときは、たいがい人に言えない話が絡んでいるものだ、何かしらの悪事を見逃してもらったとか、苦境に立っている時に救ってもらったとか。(p123) ・知能指数は一般的に、2歳の子供が4歳の問題を解けた場合、IQ200、6歳の子供が10歳の問題が解けたら170というように、実年齢とテストの結果の差異がどのくらいかで算出される。(p250) 2021年8月9日作成

    1
    投稿日: 2021.08.09
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    以前見たNHKのTVドラマがとても良くできていたので、原作は読まなくても良いかと思っていたのだけれども、それでも読み始めたら止まらなくなり寝不足になってしまった。 大物真剣師が表舞台からも見え隠れしていた昭和の終わり頃の将棋界の雰囲気が良く再現されていて、オールド将棋ファンとして楽しく読めた。 丁寧に描かれている対局シーン、登場人物や局面や状況の詳細な描写も、専門家の監修が機能していて物語をリアルなものに感じさせていた。 TVの方は、モデルの人物に似た俳優を使ったりして逆に違和感が大きいところもあったが、こちらは、将棋を知らない人にはよくわからないディテールを省くことで、成功していたと思う。 原作の出来が良くTVはほぼ忠実に再現していたが、少しだけストーリーを(大きく?)変えたところがあるのを知った。まあそうするだろうなと思った。

    2
    投稿日: 2021.08.07
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    上巻は山中で発見された白骨死体の遺留品である将棋駒(名匠の作)の所有者捜しと特例でプロ入りした異色の天才棋士・上条桂介の少年時代が並行して描かれる。対局シーンの描写が抑え目なのは、私の様に将棋に詳しくない読者には有難い。現代編の語り手となる若手刑事は奨励会出身という経歴の持ち主だが、その設定は未だ活かされていない印象。家庭環境に問題を抱えた桂介と彼を支援する恩師・唐沢の交流には思わず涙腺が緩んでしまった。派手さはないが、リーダビリティーの高い文章と物語に備わる牽引力が頁を捲る指を逸らせる。このまま下巻へ。

    1
    投稿日: 2021.07.23
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    山中で発見された死体とその遺留品の将棋の駒の謎。天才棋士は現在の将棋界にどこかつながるようなところもあって下巻が楽しみになる。

    3
    投稿日: 2021.07.23
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    面白い!新たな好き作家さんに出会えて嬉しい! その時代のその場所の温度と空気と匂いがリアルに感じられてぐぐぐっとのめり込んで読んでしまった。 見えている答えが本当にブレずに最後までいくのか波乱があるのか。楽しみにすぐ続巻を読みます。

    1
    投稿日: 2021.07.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    過酷な少年時代を送ってきた人間がついに挑むは将棋タイトル。そこと並行で進む殺人事件の捜査。最後まで読み終わって、ああ…と脱力。彼を支えてくれた人の存在で踏みとどまってほしかった。とてもおもしろかったのですが、個人的に出生の秘密は蛇足では?と思ったので星一つ減。でもそれがラストにつながるのかなー。

    1
    投稿日: 2021.06.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    山中で発見された白骨死体、死後3年程度過ぎているとみられ、すぐに身元はわからない。 唯一の手がかりは共に埋められていた現像するものは7つしかないと言われる名匠・初代菊水月作の錦旗島黄楊根杢盛り上げ駒。 その手がかりを追う刑事・石破と佐野のコンビ。 時を同じくかつてない盛り上がりをみせる将棋界では奨励会を経ずに実業家から転身した孤高の天才棋士・上条桂介がタイトル戦に挑んでいた。 謎を解き明かす為に語られるもうひとつの視点では父親から虐待を受けながらも大好きな将棋にのめり込みメキメキと実力をつけていく幼き頃の桂介が描かれています。 さて、下巻ではどんな展開が待ち受けるのやら。 楽しみに読み進めていきます。 説明 内容紹介 2018年本屋大賞2位! 著者渾身の慟哭のミステリー、ついに文庫化! 平成六年、夏。埼玉県の山中で白骨死体が発見された。遺留品は、名匠の将棋駒。叩き上げの刑事・石破と、かつてプロ棋士を志した新米刑事の佐野は、駒の足取りを追って日本各地に飛ぶ。折しも将棋界では、実業界から転身した異端の天才棋士・上条桂介が、世紀の一戦に挑もうとしていた―― 内容(「BOOK」データベースより) 平成六年、夏。埼玉県の山中で身元不明の白骨死体が発見された。遺留品は、名匠の将棋駒。叩き上げの刑事・石破と、かつてプロ棋士を志した新米刑事の佐野は、駒の足取りを追って日本各地に飛ぶ。折しも将棋界では、実業界から転身した異端の天才棋士・上条桂介が、世紀の一瞬に挑もうとしていた。重厚な人間ドラマを描いた傑作ミステリー。 著者について 柚月裕子 一九六八年、岩手県生まれ。二〇〇八年、『臨床真理』で第七回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、デビュー。一三年に『検事の本懐』(宝島社)で第一五回大藪春彦賞を、一六年に『孤狼の血』(KADOKAWA)で第六九回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)、『慈雨』(集英社)で〈本の雑誌が選ぶ二〇一六年度ベスト一〇〉第一位、一八年に本作『盤上の向日葵』で二〇一八年本屋大賞第二位を獲得。その他の著作に『最後の証人』『検事の死命』(以上、宝島社)『パレートの誤算』(祥伝社)『ウツボカズラの甘い息』(幻冬舎)『あしたの君へ』(文藝春秋)など。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 柚月/裕子 1968年、岩手県生まれ。2008年、『臨床真理』で第七回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、デビュー。13年に『検事の本懐』(宝島社)で第一五回大藪春彦賞を、16年に『孤狼の血』(KADOKAWA)で第六九回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)、『慈雨』(集英社)で“本の雑誌が選ぶ2016年度ベスト一〇”第一位、18年に『盤上の向日葵』で2018年本屋大賞第二位を獲得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    11
    投稿日: 2021.06.08
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    今のところ一般的な殺人ミステリーとさほど大差ないかな。 将棋知らなくても読める、のはいいんだが、将棋知ってる自分としてはもう少し対局について突っ込んで欲しい。 下巻に期待です!

    1
    投稿日: 2021.05.15
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    最高に面白かった。将棋はなんの知識もないけど、最初から最後まで楽しめた。イヤミスだった気がする。1つの物事に命を賭けられるって素晴らしいよね。誰もがそんな決断をできる訳では無いし、強い覚悟がいるのに。

    0
    投稿日: 2021.05.14
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    最近すっかりはまった柚月裕子。 一見無関係そうに見えるものが関係あるっていうあらすじに惹かれて読んだら、 面白すぎて一気読み。 早く下巻が読みたくて寝る間も惜しんで読んだ。 過去と現在が繋がった時は鳥肌が立ったし、親以上の愛を感じるシーンは目に涙が浮かんだ。 刑事が足で稼ぐシーン、古いかもしれないけれどめっちゃ好きなんです。 出てくる登場人物みんなユーモラスで面白い。 ぶっ飛んだ登場人物やトリックもない正統派のミステリーって、作者の筆力次第で 愚作にもなるけど、さすが柚月裕子です。 あの死体が誰なのか気になる。

    0
    投稿日: 2021.05.11
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    過去、現在が交差し 複数の鍵となる人物が眼となって 話が展開していく。 佐藤、石破の距離や関わり方 唐沢と桂介の出会いで、桂介はどう変わり 成長していくのか。 鍵となる名匠の駒が繋ぐ関係を追う

    0
    投稿日: 2021.05.09
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    柚月裕子「盤上の向日葵(上)」読了。棋士の世界の光と影を絡めたサスペンス。それぞれ曰くのある背景を持つ登場人物たちが織りなす、まるで将棋を指すような息詰まるストーリー展開に魅了された。特に、マッドサイエンティストのような真剣士の陰鬱さ。

    1
    投稿日: 2021.05.05
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    平成6年、埼玉県の山中で身元不明の白骨遺体が発見された。 そして、慰留品は、名匠と言われる初代菊水月作の名品で、時価600万円はすると言う。その駒は、現存が確認されているのは、7組のみ。 白骨遺体は誰なのか? そして遺棄者は、何故、高価な駒を遺体と共に埋めたのか? かつて、奨励会でプロ棋士を目指した所轄の佐野巡査。そして、県警捜査一課の嫌われ者で叩き上げの石破警部補。 この2人が、駒の足取りを追って、全国各地を飛ぶ。 今また、山形県天童市において、天才同士の世紀の一戦が、始まろうとしていた... 各章によって、過去と現在が交差する書き方で、上条桂介という天才の悲しく辛い過去が、少しずつ明らかになっていきます。 う〜ん、まだ上巻だけでは、被害者も加害者も、そして動機も分からないですね。

    9
    投稿日: 2021.05.03
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    上下巻の上巻。ある程度こう収束していくのだろうという予感はあるが、下巻での展開が楽しみである。 将棋を題材にしているが、細かな戦法とかが出てくるわけではないので、将棋を知らなくても楽しめる。昨今の将棋ブームで将棋に親しみを持つ人も増えてきているので、とっつきやすい作品かと思う。

    0
    投稿日: 2021.04.30
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    降車駅を乗り過ごすこと2回。 久々に、ページを繰る手が止まらない作品。 将棋の知識が有れば、もっと楽しめるに違いないのだが。 下巻でどう決着させてくれるのか楽しみ。

    1
    投稿日: 2021.04.18
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    将棋好きなので、タイトルに魅かれて読んでみました。 初めて柚月さんの作品を読みましたが、初めて読むにしてはもったいないと思えるほど面白かったです。将棋ファンにはお馴染みの「居飛車穴熊」「奨励会」「盛り上げ駒」「真剣師」などのワードや実在の人物を連想させる人物が登場するのも将棋ファンにはうれしい限りです。 将棋のことを知らない人はついていけてるのかと、余計な心配をしてしまいましたが最終的にはそれについては全く問題ないと思えました。 この作品は将棋を題材に扱っているのですが、物語の芯は山中に埋められた遺体は誰なのか?なぜ遺体とともに名匠の駒が埋められていたのか? という謎を現代における捜査の行方と、上条桂介という異端の棋士の半生を描くことで2つの時間軸から迫る壮大なミステリーになっているからです。二本の直線が交わるとき、まるで連立方程式の解が二本の直線の交点によって導かれるがごとくすべての謎が収束に向かっていきます。 しかしながら、どんどん読み進めても結末がどうなるのかは想像できません。少しづつ確実にゴールに近づいている、それは分かっているがその先に何があるのかは全く分からないといった感覚です。

    8
    投稿日: 2021.04.05
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    ある山奥で、白骨死体が見つかり、そこには高額な将棋の駒も一緒に埋められていた。 物語の始めは、天才棋士と異才の棋士の対局の会場から始まり、現在と過去のエピソードが交互に語られる。異才の棋士が、その将棋の駒に繋がっているようだが、果たして。。。 大きな展開は無いが、着実に事件の真相に迫っていく警察側のストーリーと、駒の所有者に関するストーリーが読者に同時に提示され、読者は事件を俯瞰で見られる。下巻はどんでん返しがあるか?

    0
    投稿日: 2021.03.28
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    死体遺棄からはじまり、その死体と一緒にあった名匠の将棋駒。なぜ、将棋駒が一緒にあったのか。それを辿る刑事と、容疑者?と思われる少年の2つのストーリーで物語が進んでいく。 どのようや形で完結するのか、下巻が楽しみである。

    1
    投稿日: 2021.03.24
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    2021年2月 物語は死体遺棄事件から始まる。自ずと殺人の可能性も考えられるし、穏やかではない。しかし刑事側のほうは死体そのものではなく一緒に埋められていた将棋の駒の行方の捜査がクローズアップされるし、容疑者のほうは子ども時代のストーリーが展開されるので、事件の禍々しさみたいなものをあまり感じない。そもそも誰の死体が発見されたのかさえわからないのだ。 人物の描写はたとえ一瞬の登場だとしてもなんだか過去を想像できてしまうような説得力。 ぐいぐい読んでしまった。

    0
    投稿日: 2021.03.08
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    柚木裕子さんは好きな作家さんです。 読者を魅了する文章の持っていき方に毎回引き込まれますが、今回は予想外の涙でした。

    3
    投稿日: 2021.03.07
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    最終的には下巻を読んでからだけど、今のところ、あまり面白くない。 石破と佐野の2人の刑事の造形がありがちだし、桂介を護ろうとする唐沢は出来過ぎだし、2年以上も桂介が唐沢の家に通っているのに父親が気付かず何もしてこないというのも不自然に映る。 地道な捜査にようやく繋がった駒の行方だが、これからどう展開するか、下巻に期待。

    3
    投稿日: 2021.03.06
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    土の中から白骨死体が発見される!? 死体は名工が作ったとされる将棋の駒を握っていた??? 元奨励会の刑事佐野とベテラン刑事の石破は将棋の駒を追って東西奔走し犯人を探る 一方で将棋のビッグタイトル龍昇戦をかけて奨励会を経ずにプロになった男 上条桂助が若き天才 壬生芳樹に挑む! さらに物語は並行して昭和の時代のとある少年の苦難の人生が描かれるのだが・・・ 異なる時間軸で絡まるストーリー 面白くない訳が無い! 下巻が楽しみ!

    15
    投稿日: 2021.02.25
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    平成六年の夏、埼玉県の山中でされた身元不明の白骨死体。遺留品は名匠の将棋の駒。二人の刑事が駒の足取りを辿るなか、将棋界では世紀のタイトル戦が始まろうとしていた。重厚な人間ドラマを描いた傑作ミステリー。 柚月裕子版『砂の器』。貧しい家庭環境に置かれた少年の壮絶な生い立ちや泥臭く真実を追い求める刑事の姿など、昭和の名作ミステリーを感じる構成がうれしい。そして何より、殺された人物は誰なのか、そして将棋の駒が伝えるメッセージは何なのか。ページをめくる手が止まらない。

    2
    投稿日: 2021.02.17
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    将棋の知識もなく、興味を持った事も無かったのだが 想像以上に面白く一気に上巻を読了。 何より読みやすい。 将棋の駒を持った状態で発見された死体の事件を追う刑事たちと 将棋の才能を持つが父親に顧みられず困窮した生活をおくる少年の 2つの視点で話は進む。 桂介の辛い境遇に何度か涙が出そうに。 少年と事件はどこで繋がるのか。 下巻が楽しみ。

    11
    投稿日: 2021.02.17
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    素晴らしい!ベストセラーになるのも頷ける。ドラマでしか見てないが『砂の器』に似た匂いがしてとても引き込まれる。下巻で向日葵が咲くのか早く知りたい。

    11
    投稿日: 2021.01.29
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    (上下巻あわせての感想です) 上巻では山中で遺体とともに発見された名匠の将棋の駒を追いかける刑事コンビのパートと、親から虐待を受けた少年を見守る老人の(20年以上過去の)パートが交互に現れます。下巻では成長したその少年と天才真剣師(賭け将棋で生計を立てる人)との不穏な繋がりをメインに据えつつ、現代(実際は平成6年)に物語が進むという構成のミステリー作品です。 世間的にはかなり高い評価を受けている作品のようですが、ごめんなさい、私にはイマイチでした。読んでいて突っ込みどころ満載、傷だらけ穴だらけの設定が気になって気になって、せっかくの重厚な人間ドラマが色褪せて見えたというのが正直な感想です。 いくつか例を挙げると、刑事が事情聴取をしている時に内部情報をぺらぺら口にするとか一昔前の安っぽい刑事ドラマかよという感じがしますし、容疑者の父親も真剣師の男も造詣が類型の域を出ない印象。東大に入ったくせにゴッホのひまわりを知らなかったというのはどうなんでしょうか。終盤の対局のラストのアレは目を瞑るとしても(私は脱力しましたが)、そもそもそこに至るまでの対局の描写はかなり将棋に詳しくないと楽しめないのでは(みんな流し読みしてるのかな?)。また文庫版では上下巻あるのですが、かなり冗長な印象で、物語としてさほど必要なさそうな展開が多いのも気になりました。

    0
    投稿日: 2021.01.24
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    上条佳介に魅了され、胸が熱くなる。 殺されたのは誰で、駒の意味はなんだったのか…。 下巻を読むのが少し怖い。

    1
    投稿日: 2021.01.23
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    2018年の本屋大賞2位だった作品です。将棋が題材のミステリーになります。 将棋に関してはど素人の私ですが、問題なく楽しく読めました。物語の中心の上条の生い立ちがとても哀しいもので情が移りましたし、それがどこで事件とつながってくるのかワクワクも感じました。 上巻読み終わったら下巻へ一気読み必至です!

    1
    投稿日: 2021.01.21
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    時間,人物,空間をオムニバスに並べ,それが段々と一つの物語に収束していく手法で,主人公の為人を多角的に描写する.上巻は,為人の描写と後半への布石のための種蒔き的要素だが,確かに後半に引きずり込む引力が知らず生成されている.

    0
    投稿日: 2021.01.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    上下感想。 将棋のルールを全く知らずに読み始めましたがあっという間に読み終わりました。ルールは知っていた方がもっと面白く読めると思いますが、知らなくても問題なく最後まで読むことはできます。事件の手がかりとなる初代菊水月作錦旗島黄楊根杢盛り上げ駒という四百万以上の価値のある駒の出どころを追う刑事を軸にして、プロ棋士上条圭介の将棋の師匠である唐沢先生が振り返る上条の幼少期が描かれています。先生の視点で描かれる上条を見て、この辛い境遇に耐えて必死に生きる才能あふれる子どもは一体どんな素晴らしい将棋人生を送るのだろうと思っていましたが、徐々に雲行きが怪しくなり、後半は真剣師東明重慶との出会いによって命懸けの将棋の世界に魅力され、そして破滅へと向かっていく上条の姿が描かれています。 上条の印象が前半と後半で全然違うんですよね。唐沢先生から見た上条は辛い境遇ではありましたがそれでも純粋な子どもらしさを感じられました。あの圭介くんがこんな鬱々とした人間に育っているだなんて…幼少期の圭介くんの場面を読んでいても石破警部補の「いい面構えだ。人ひとり殺してもなんでもねえって面ァしてやがる」の台詞にはなかなか結びつきませんでした。真剣師東明との出会いが彼の人生を大きく変化させたんですね。出生の秘密による歪みが東明との出会い、つまり真剣勝負との出会いで表面に現れてくるというか…何か特別な才能を持っている人はやはり他の人とは違う道を歩むものなのでしょうか。見た目は華やかで成功していても心の中は満たされず、常に逃れられない不安を抱えている。そしてその満たされない心を埋めるためにさらに将棋にのめり込んでいく…。上条、東明、元治…命を懸けた真剣勝負というのは恐ろしいけれど同時に美しくて、読んでいくうちにどんどん引き込まれていき、まるで彼らが駒を置くピシッという音すらも聞こえてくるかのようでした。 将棋のルールを全く知らない私でも対戦の場面では緊張したのですから、ルールを知っている人ならもっとこの世界に没入して楽しめると思います。 普段触れることの少ない将棋の世界がいかに厳しいものかを知ることができるという意味でも面白い小説でした。

    0
    投稿日: 2021.01.16
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    202009/上下巻まとめて。柚月ファンは勿論、そうじゃなくても絶対上下一緒に買ってから読み始めたほうがいい。将棋知識なくても全然気にならずぐいぐい一気に読めてスリリングで謎な展開、とても面白かった。そして今作も、各キャラに気持ちが入ってしまう柚月先生ならではの秀逸な人物描写も素晴らしい。

    2
    投稿日: 2021.01.03
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    上下巻まとめてのレビューです。 真相に迫っていくストーリーに惹かれるようにページを進めた。 桂介と唐沢との温かい交流や父親を断ち切れない思いを描く上巻と、東明との暗の世界や父親への憎悪を描く下巻と、その違いに戸惑う面もあった。 トリックもない重厚な人間模様を描くミステリー、すっかり楽しませていただきました。

    1
    投稿日: 2021.01.03
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    母から借りた本 上下巻の大作なので読み始めるまで躊躇がありました…が、柚月裕子さんなので面白くないことはないだろうという安心感はありました ・ 平成6年、埼玉県山中で身元不明の白骨自体が発見された 何の手がかりもなかったが、一つだけ、名匠の将棋駒が一緒に埋められていた 担当になったのはかつてプロ棋士を志した新米刑事佐野 そんな時、将棋界では異例の転身で世間を騒がせていた天才棋士上条が世紀の一戦に挑もうとしていた ・ 昭和46年、長野県諏訪市の元教師唐沢は偶然小学低学年の少年と出会う その少年に将棋を教えているうちに天性の才能があることに気付く 少年は親から虐待されていて満足な生活ができていなかったが、やがて奨学金で東大に通うことが決まり、諏訪市を出ることになった… この少年が平成6年、将棋界を騒がせている上条だった というところで下巻に続きます ・ 平成6年と昭和46年のストーリーが交互に描かれています 将棋で繋がっているのだろうことは分かりますが、どこでどうこの2つのストーリーが繋がっていくのか… 後半になるにつれ、少しずつ繋がりが見えて来て面白さのあまりページをめくるスピードがどんどん早くなりました 下巻が楽しみ〜♪ 2021年初の作品として最高の滑り出しです

    1
    投稿日: 2021.01.02
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    上下巻、ほぼ一気読みだった。 壮絶な将棋人生を体感できる素晴らしい作品である。 主人公桂介、恩師、父親、重慶について、過去と現在を行き来しながら、丁寧に描かれていて、ぐいぐい引き込まれてしまった。最高でした。

    5
    投稿日: 2020.12.03
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    読み始めたら止まりませんでした。 下巻も一気に読みます。 どんな展開になるのか分からず結末が気になる! それぞれの人物の人生模様もそれぞれ特徴的に描かれており面白い。

    1
    投稿日: 2020.11.28
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    柚月作品、期待して読み始めました。まだ、上巻を読み終えた段階ですが、面白い。将棋については、それほど詳しくない自分ですが、十分に期待できる作品です。これから下巻一気読みです!

    10
    投稿日: 2020.11.26
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    高価な将棋の駒を抱いた白骨遺体の発見で事件の幕が開く。特例でプロ棋士となった上条の小学生時代からの不幸な生立ちが同時進行で物語を形作っていく。読み進めていくと遺体の主や犯人が絞り込まれ……上巻は、埼玉県警(という設定が渋い!)の石破と佐野が遺体と共に発見された名駒の行方を追う活躍が光る。

    1
    投稿日: 2020.11.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    現在と過去の話を行き来しながら物語が進んでいく構成で、一つの章が短く、読み出したら止まらない。過去編は切なくて泣ける。山中から見つかった遺体は誰なのか、推理しながら読むのが面白い。下巻を一刻も早く読みたい気持ちでいっぱい。

    1
    投稿日: 2020.11.23
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    将棋のこれが分からないので、指してが分からないが、上を読んで行く中で犯人が想定出来る設定に違和感があった。

    0
    投稿日: 2020.11.23
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    柚月裕子の間違いなく代表作だろうと思う(2017年8月単行本、2020年9月文庫本)。文庫本では(上)(下)に分かれているが、ストーリー展開に引き込まれ一気に続けて読了した。 物語は大きく分けて4つの時代が交差して描かれている。 1つは主人公の上条佳介33歳プロ棋士の現代(平成6年)、2つ目は佳介9歳将棋と出会う小学生の頃(昭和46年)、3つ目は佳介20歳将棋の真剣師と出会う東大生の頃(昭和55年〜56年)、4つ目は佳介28歳〜30歳IT企業経営者の頃(平成元年〜3年)。 上巻では、3つ目と4つ目はまだ描かれてなくやはり事件の核心は下巻を待つことになる。 物語は埼玉県山中で身元不明の死体が時価600万円と言われる名工の将棋の駒と共に発見されたことで物語は始まる。 将棋の駒の捜査を担当する二人の刑事の現代平成6年の捜査進展状況、そして昭和46年佳介が幼少の頃の悲惨な家庭状況と将棋を覚えていく状況を綴った上巻。 昭和46年当時では佳介に手を差し伸べて将棋を教える元小学校校長唐沢光一郎と佳介を虐待する父親上条庸一との葛藤が描かれ、平成6年現代では県警捜査1課の刑事石破剛志45歳と所轄の刑事佐野直也31歳が絶妙な捜査で何代も変わった駒の持ち主を探す。佐野刑事が元奨励会所属でプロの棋士を目指していたが挫折して警察官になった過去を持ち、駒の捜査にはなくてはならない存在となって、いぶし銀の捜査能力を誇る石破刑事との絶大なコンビにグイグイ引き込まれる。 上巻では、現代平成6年は捜査で駒の記録上の持ち主から4人目になる転売された手掛かりを得るところで終わり、昭和46年小学生だった佳介は東大に合格、恩人の唐沢に挨拶に来たところで終わっている。昭和55年の3月である。そして駒は唐沢が手にしており佳介に餞別として渡すのである。 最初の序章で平成6年佳介はプロ棋士としてタイトル戦を闘っている場面から始まっていることから、プロ棋士の頂点に立とうという棋士になっていることは間違いない。 ここで終わるとすぐにでも下巻を読みたくなるのが道理であろう。 即本屋に直行し購入した。

    16
    投稿日: 2020.11.14
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    圭介の生い立ちが壮絶だった。 過去と現在が行ったり来たりするが、徐々に真実に近づいていく感覚ごおもしろい。 引き続き下巻にも期待。

    7
    投稿日: 2020.11.11
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    みんなの生き様死に様かっこよすぎる。 1人の人生を丁寧に描いているので、読後感は最高。 将棋の知識がなくても全然楽しめる作品。

    4
    投稿日: 2020.11.09
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    将棋界に異色の新星が登場。 東大卒で、ベンチャー企業の旗手となった男がタイトル選に挑むなか、ある容疑が。 この男にはどんな過去が。 将棋に詳しくなくても楽しめるミステリ。

    6
    投稿日: 2020.10.21
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    白骨死体と共にあったのは名匠の手による将棋駒。警察の捜査は叩き上げの刑事とプロ棋士を断念した新米刑事を中心に描かれる。一方、つらい暮らしをしながら将棋にのめり込む少年と老人の出合いから始まる少年の年月も描かれる。

    2
    投稿日: 2020.10.14
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    ずっと読みたくて文庫化を待っていました。 書店で見つけて思わず「おっ!」と声が出てしまいました。 上巻は一気に読んで下巻突入。

    3
    投稿日: 2020.10.09
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    各方面で評判が高く、何より好きな著者の手になるってことで、文庫化を待って期待を込めて購入。早速前半を読んでみたけど、2つの視点から進められる展開が、個人的に〇。それらが繋がるようで繋がらず、謎が解けたと思ったら次の謎、っていう展開もスリリング。後半も期待大。

    3
    投稿日: 2020.10.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    上巻では、埼玉県内で身元不明の白骨遺体が発見された。この遺体には、名匠の将棋駒が握られていた。この駒の持ち主は誰なのかという話を中心に元奨励会員の刑事が相棒の刑事とともに日本各地を巡る。その間に、実業界から将棋界に転身した天才棋士の幼少期の話。 下巻では、天才将棋棋士が出会う伝説の真剣師。彼との出会いが天才棋士の運命を狂わせてしまう。 終盤に向かうにつれてテンポが良くなるとても良い作品だった。天才将棋棋士の上条桂介と伝説の真剣師東明重慶の歩みは読んでいてハラハラした。また、上条桂介の壮絶な過去も昭和の時代の話ならばあり得る気がして怖かった。さらには、上条桂介と育ての親と言っても良い唐沢との関係も胸を打つものがあった。

    5
    投稿日: 2020.10.03
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    NHKでドラマ化された原作。癖のあるベテラン刑事とかつて棋士を目指していた若手刑事のコンビが追う埋葬された死体の正体。若手刑事は原作では、男性。真剣師の東明は、上巻ではまだ現れていない。

    3
    投稿日: 2020.09.30