今回は奴隷オークションに殴り込んだ（語弊無し）スカーレットたち。上品な立ち居振る舞いからのサンドバッグ（肥えた悪徳貴族）を無邪気に楽しそうに投げ飛ばしたり蹴り飛ばしたりぶん殴ったり。今回もスカッとしつつも王子との距離感はどうなるのか進展が気になるところ。そして、王子と妹のことで胃痛に悩まされるレオお兄様が今回も可愛いです。巻末の皆の変貌ぶりは笑えるけど（特に王子）オラつくレオ様！ときめきで酸欠になります。

個人的に腹黒王子がどうも好きになれない。軽薄でいつもヘラヘラしており、常に主人公をからかって遊んでいる。主人公が嫌がっていようがお構い無し、更には脅迫めいた提案まで持ち掛けてくる。良いところがまるでない。 そんな人間性のため、こんな腹黒王子に惹かれる主人公に感情移入できないし、その展開にも違和感しか感じられない。一体何処に惹かれる要素があるのか全く理解できない。 そもそも主人公が惹かれていくこの恋愛展開自体、今まで他の女性向け作品で腐るほど行われた、ごくごくありふれた恋愛描写である。他の女性向け作品ではまず見られない超個性的な主人公を折角生み出せたのに、わざわざその主人公を使って何の変哲もない恋愛展開をやらなくてもいいだろうに。 他キャラクターや画力、戦闘描写等はすこぶる良いだけに、つまらない恋愛展開やりだしたのは本当に残念…。

やっぱりスカーレット強い(物理的に)。街中のアップルパイ美味しそう。描き下ろしのスカーレットお手製アップルパイも気になるけど、食べたら大変なことになるよね。