
総合評価
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powered by ブクログ面白いすぎる。読む手が止まらなかった。 論理的に納得できるSFが大好きなのもあり どストライクの作品だった。 主人公は霊長類研究者、 人類の進化の過程や、 その遺伝子を含む膨大な過去から 人間を人間たらしめる何かを探ろうとする。 作者の知識量に驚かされる。 人類の進化に全く詳しくない私は 全てを信じてしまう。 綻びのない完璧に作り込まれている論理。 その誠実さ、緻密さが恐ろしい。 一体どれ程の時間を費やしているのだろう。 何かを学び取るわけではない、 価値観が変わるなどでもない、 啓発もない。 ただ純粋におもしろく、 どこまでも引き込んでくれる。 論理の流れに運ばれていく快楽、 本当に素晴らしい作品。
6投稿日: 2026.01.08
powered by ブクログゴールデンラングールという霊長目は、本書で出てくる類人猿と違って尻尾があるのだが、白目もあってとても理知的な表情をする。これがYouTubeの動画で見られるので、年始にボケーっと眺めながら思いを馳せた。 私は動物行動学が好きで、霊長類学研究ではフランス・ドゥ・ヴァールなんかの本も好んで読むが、本書には京大霊長類研究で有名な松沢哲郎氏の名前も出てくるほど、本格的。霊長類(より正確にはさらに人間に近い類人猿)と人類におけるその進化の分岐点をテーマにした小説だ。 … という事で、大好物な内容である。 また、よく勉強されていて霊長類学の要素をふんだんに取り入れた構成であるため、新たな学説に触れるような面白さがある。一方で、やはりそれが学説になり得ない論理の飛躍は最早仕方ない、漫画のような科学的見地からの逸脱が散見される点はエンタメとして許容されるべきなのだろう。これが完璧だったら満足度は更に上がるが、それは小説ではなく学術誌の仕事である。 で、その辺を核心に触れずない範囲で。キーワードとしては「反響的な自我の芽生え」と「自他の関係性」から言語コミュニケーションがどう育つのかという探究でもある。 この後、何が論理の飛躍だったかをグダグダ書いていたのだが、無粋だと思い全て消してしまった。どこかで作者(だったと思うが)が「B級の設定をA級の物語に昇華した」「空振り覚悟でのフルスイング」と表現していたが、言い得て妙。読み手も書き手も学者じゃないのだから、目を瞑って楽しめば良いし、十分満足。
112投稿日: 2026.01.04
powered by ブクログテスカトリポカから作者を知り、本作を読んでいます。 京都暴動というクライムサスペンスの皮を被った、進化と自己鏡像認識がテーマのゴリゴリのSF作品です。 SFにサスペンス要素がひとつまみ入ってる感じでしょうか。QJKJQでもそうでしたけど、単純なサスペンス、グロテスクで終わらないのが作者の凄さですね。 話が動き始めるまでに時間がかかります。 テーマ自体が壮大なため、物語の中に前提知識を入れ、かつ、説明くさくならないようにするためにはどうしてもこのページ数がいるのでしょう。 物語は中盤から加速し始めて、疾走感のあるシーンも相まって、400ページくらいから一気に読み進められました。 少しとっつきにくいテーマではありますが、物語は綺麗に畳んでいますし、ハードボイルドな空気感とアクション描写に痺れますね。 いい映画を一本見終えたような素晴らしい読後感です。
14投稿日: 2026.01.01
powered by ブクログ最高やん、この小説。 読む手が止まりませんでした。ずっと読んでました。 猩々たちと人類の垣根とはなんだろうか。その問い自体はカモフラージュで、人類がなぜホモサピエンスしか存在しないのか、という問いこそが、京都暴動の根幹を為していると思ってしまった。 チンパンジーとボノボは似ているが、互いに存在している。類人猿は姿形こそ違えど、似たようなコミュニケーションを取る。 人間はなぜ、一種しかいないのだろうか。 そして、なぜ、類人猿の進化は止まったと、我々人類は錯覚しているのだろうか。
79投稿日: 2025.12.11
powered by ブクログ650ページ程にも及ぶ大作。 著者のリサーチ力、知識量にまず驚く。 類人猿についての知識、遺伝子学、進化論、そして人類の歴史など様々な領域について事細かに語られる。 ある意味でストーリーを通じて一つの論文を読んでるようなそんな感覚も味わえる。 知識量もさながら長い作品にも関わらず途中でだれる事なく最後まで読むことができる物語の構成も見事。
2投稿日: 2025.11.06
powered by ブクログ京都にある霊長類研究所から一匹のチンパンジーが脱走したことからはじまる「京都暴動」の無慈悲な顛末。猿とチンパンジーの違いなど、理系な要素が物語の核になっています。探究心が台風みたいに暴走している小説だと思いました。
1投稿日: 2025.10.24
powered by ブクログ猿の惑星シリーズが大好きなのと、ポインティ氏のおすすめがきっかけで読んでみたけど、とんでもない本だった。 自分は、「現代のヒトが持っている、一見不要だけど進化の歴史の中では確実に必要だった身体機能」にとっても興味がある。 同じようなことに興味がある人は、絶対この本が好きだと思う。 まだ鏡というものが存在せず、水や鉱物に反射する像を見ていたころの時代をこんなに必死に考えたことなかった。。 水に反射した自分の顔を眺める、といえばナルキッソスの逸話が有名だけど、科学的な人類の進化の流れのなかに神話を落とし込むのもめちゃくちゃ新鮮で面白かった。 とはいえ、一回読みでは全然理解できなかった!
1投稿日: 2025.10.14
powered by ブクログ鏡と進化を丁寧に結びつけて中核に据えていて、読みやすいが知的好奇心をとても刺激される作品だった!知性と暴力の入り混じった佐藤究の魅力が詰まった作品でした!
0投稿日: 2025.09.19
powered by ブクログ壮大なスケール、知性と暴力が入り混じった傑作。 コロナ、AIの世界より前にこの作品を書ける作者の想像力は脱帽。 テスカトリポカに繋がると言うのも納得
0投稿日: 2025.09.11
powered by ブクログプロローグ トックン、トクン、トクン、トクン、、、 脳からの指令で、鼓動が早くなる ゾゾ、ゾゾゾー、ゾゾゾー と、同時に一瞬にして全身に鳥肌が立つ 文体から発せられる引力は、これでもか、 これでもかと、己の脳と心を鷲掴みにして離さない 本を開いてから15頁程度 これはもしや、、、 年に一度あるか否かの、あの感覚が 脳内を飛び出し、心の中で絶叫がこだました! 本書 『Ank:.』おびさんの本棚から 悶絶の★Super8! スーパーひとし君よりも、出現率が低い Super8君降臨!!!! これはもう、人類史とミステリー及びSFを 掛け合わせた、極上のアート作品である エンターテイメントである、小説の域を 軽く凌駕している奇跡の作品だ 勿論フィクションだが、あたかもそれが ノンフィクションであるかのような錯覚! 人類の祖先が辿った道程、進化、そして警告を 見事に描ききったスーパーフィクションだ 全霊長類、ホモ・サピエンスが読むべき作品であると断言したい!(と言っても読めるのは人間だけだけど、、、) 佐藤究 “全人類史ここに極まれり”である 言い過ぎ、、、か!? エピローグ 人は死して何を残すのか!? 何処に行くのか!? 無なのか!? 生まれ変わるのか!? どう、受け継がれてきたのか!? そんな事を想いながら、いつもの一人掛け用の 安楽椅子(登場9回目)で本書を読了した 物語の影響か、無性に鏡を覗いてみたくなった 鏡を覗くと当然、そこには己が投写されており その瞳の奥には更にもう一人の己が存在していた! そして、その存在に不確実な殺意を催した!!! 8分19秒後、己はどうなっているのだろうか!!! 完
53投稿日: 2025.08.30
powered by ブクログ膨大なページ数と圧倒的な情報量。そして説得力。安定の佐藤究。もう一つの猿の惑星。 容赦無いバイオレンス描写の解像度にゾッとさせられ、鏡像を鏡像と認識する当たり前な事象から解き明かされていく、ヒトとチンパンジーの謎と繋がりに膝を打つ。 難易度は高めであるが為に、全ては理解出来ないが確かに面白いし、達成感と学びがある。秀作。
7投稿日: 2025.08.22
powered by ブクログ初読み作家さん どこまでが科学的事実でどこがフィクション部分なのかが分からないくらい、その圧倒的な専門知識量にビビりました˙ᴥ˙ 他の作品も読みたいと思いました
15投稿日: 2025.08.19
powered by ブクログ2018年第20回大藪春彦賞 2018年第39回吉川英治文学賞 先日「幽玄F」を読んで、佐藤究ってもしかしてすごいのでは…?と、過去作品を読み始めました。 その中の一作、「Ank」 いやもう、やっぱりすごい。 すごいんだけど―凄すぎて、理解の範疇を超えてくる。 舞台は2026年、京・都・暴・動。 その原因を、社会構造や思想だけでなく、遺伝子レベルにまで掘り下げていくという、超重量級のSFです。 ライトノベル風味の語り口もありつつ、テーマは重く深く、問いかけは容赦は容赦なく。 「Ank」という名前を持つチンパンジーは、ただの動物ではありません。 彼は「ape(類人猿)」でありながら、鏡を見る存在つまり、自分を“自分”と認識できる存在です。 副題“a mirroring ape”には、自己鏡像認識という科学的意味だけでなく、 「あなたは自身を見つめられるか?」という鏡のようなメッセージも込められているようです。 このチンパンジーを見つめているうちに、いつのまにか私たち自身が見つめ返されている。 Ankは、人間の倫理、知性、暴力性――そのすべてをまざまざと映し返す「鏡」なのです。 どのくらいすごい作品なのかは、解説の今野敏さんのあとがきをお借りして 「Ank」は、私にとって衝撃だった。 どのくらい衝撃だったかというと、読後、小説家を辞めてしまおうかと思ったくらいだ。 しかもその今野敏さんこそが、佐藤究の“名付け親”でもあるのです。 ……ね、やっぱり、すごいでしょ 理解したかどうかは、さておき
106投稿日: 2025.08.11
powered by ブクログテスカトリポカが面白かったので、買ってみました。比較的ボリューミーな本だけど、『早くこの先を知りたい!』という気持ちが強すぎて、ページを捲る手が止まらない。文庫本のカバーデザインもすごくいい。読み終わってから見ると、よりいい。 ジャンル分けするとしたらSFになるのだろうか。 でも、現実にも起こりそうな感じがして、類人猿を見ると恐ろしい気持ちになるリアルさ。 アンクも望もこんな結末は望んでいなかっただろうと思うと心が痛い。 これは多分再読する作品。
0投稿日: 2025.08.10
powered by ブクログ正直少し難しくて最終的になんでこうなったんだっけ?と辻褄が理解できない部分もあった。 同作者のテスカトリポカが驚異的で、その作者の意図や性質的にかなりの情報を調べた上での緻密なストーリーだったんだろうから、単純に自分の理解が及んでないだけかもしれない。 けど、光の速度と暴動が収まる8分19秒の関係値や、鏡を見たホモサピエンスの暴走が、なぜ進化後の人間に適用されたのか、進化の上で特異点を超えてるから暴動にならないんじゃないのか?という納得感がなかった。 ただ、作品自体はとてもよく作り込まれていて、最後までどうなるのか読み進めるのが楽しみな作品だった。
1投稿日: 2025.08.07
powered by ブクログこの世界でもしかしたら起こりうるのかもしれない。 いまだに人類にはわかっていない空白を明らかになっている事実で固めていく。 進化の過程で失われたもの、作られてきたもの。 2026年をまだ迎えていないことにも怯えてしまう。 Ankの中では自分と鏡の中の自分の見分けがつかなくなるように、現実とフィクションの境目が歪むようだった。 佐藤究がこの作品よりもずっと深くAIに踏み込んだ作品も読んでみたい。
0投稿日: 2025.08.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ジョニー・キャッシュの声を利用して喋る対話型AIが大流通している未来なんて個人的には悪夢にしか思えないのだが、この目新しい技術への悪い意味での無邪気さは、おおよそ10年前に書かれた作品だから仕方ないのだろうか。 その辺りを除けば中盤まで興味深く読めていたのだが、唐突に出てきたパルクール少年の漫画的な描写に醒めてしまい、散々引っ張ったわりにはいまいち冴えない真相もあって、読後感は微妙だった。
0投稿日: 2025.07.27
powered by ブクログ佐藤究先生『Ank: a mirroring ape』読了。 鈍器本と呼ばれるP.650超えの迫力に圧倒される。 けど、本当に圧倒されるのは本書の内容だった。 進化論・言語論・鏡…様々な要素が混ざり合いながらジェットコースターのように進む物語は極上のエンターテイメントでした。 とんでもないスケール感の小説でした。 #佐藤究 先生 #Ank:amirrorigape
1投稿日: 2025.07.16
powered by ブクログ人と類人猿と猿の間の進化の謎、みたいな壮大な話でなんとか読み切れた。妙な納得感が残る。 個人的には、人間同士のもう少しノーマルなミステリーの方が好みかもです。
0投稿日: 2025.06.13
powered by ブクログ2017年刊行?にして2026年の出来事を近未来として描いていることはAIの利用がかなり一般的になってきている2025年現在に読むと何かすごい。 テスカトリポカ同様、入念な下調べと読者を置き去りにするレベルの専門的な会話、スピード感のあるハードな文体に一貫性と強いこだわりを感じた。シブい。 ゾンビものでは実際ないがゾンビ感のある人間がたくさん出てくるのは事実で、そういう本は読んだことがなかったので新鮮だった。 物語自体は正直なところテスカトリポカの方が引き込まれたなとは思いつつミーハーでわかりやすいものを好んでしまう自分の好みの問題かもしれない。 エイプとモンキーの違いだったり霊長類に関する学術的知識もミーハーレベルには知ることが出来る。 良著。
0投稿日: 2025.06.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
作者の脳内どうなってるのほんまに テスカトリポカに続き本作もおもろすぎました、圧倒的な知識量と理知的な文章!もしかしたら本当に鏡への興味、理解からわれわれは進化したのかも知れないし、われわれが文明を築く前に同じように文明を築き栄え滅んで言ったホモ族がいるのかもしれないと思った。われわれも膨大な地球史のうち、ループの中にいる一種の動物にすぎないのかもしれないみたいな、絶対に知ることのできない神秘みたいなの、怖いけどどきどきする。 自然は無意味なデッサンを残さないっていう望の発言は真理で、最後の秒数の光の話につながっていてうまいなとおもった
0投稿日: 2025.05.30
powered by ブクログすごい作品! テスカポリスカが面白くてこちらも読みました。 人類の進化って本書の通りなんじゃないかって思わせられるほど説得力のある説。
1投稿日: 2025.05.04
powered by ブクログパニックホラー×サイエンスミステリー 読み進める手を止められなかった。ライオットの原因はなんなのか。チンパンジー「アンク」のアラームコール引き金となっていることは序盤から示されるが、そのメカニズムは謎である。この謎を研究者鈴木望がライオットの混乱の最中で徐々に解き明かしていくところに興味が惹かれて仕方がない。専門家でない読者にも分かりやすい描写でありながら、ヒトとはなんなのかというサイエンスの深みを覗かせてくれるところが素晴らしい。
0投稿日: 2025.04.29
powered by ブクログ2026年京都、人々が目の前の人と殺し合う未曾有の大暴動が起こる。発端は「Ank (鏡)」という名のチンパンジーだった。 壮大すぎるスケールだけど、科学的な見地が緻密にかつ分かりやすく描かれており、納得できてしまう。
0投稿日: 2025.04.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
テスカトリポカと比較すると、全体のストーリーの構成も良く、終わりもスッキリするものだった。 しかし、途中の暴動の描写が無駄に残酷で冗長な気がした。 もちろんストーリー上の意味があって入れている話ではあると思うのだが、アンクの移動に合わせて同じような暴動の描写がなされるので、「もう暴動はいいから話を進めてくれ」と感じてしまった。 言語の習得に関する作者の仮説?は面白かったが、結局なぜアンクという個体が特別ここまで鏡像認識能力を持つ動物に被害をもたらす警告音を出すのかがよく分からなかった。(説明があった気はするので、もう一度読んでみたい)
0投稿日: 2025.04.09
powered by ブクログ佐藤究さん、凄い凄すぎる。 ザワザワと踊る気持ち、グロくもあるが次から次へと攻めてくる感じ! 堪りません!テスカトリポカも衝撃的でしたが Ank:も衝撃的でした。 うわぁ〜お‼️
1投稿日: 2025.03.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2026年に京都で発生した原因不明の暴動。 新種のウィルス?ゾンビ?テロ?化学物質? 暴動の始まりの場所は京都にある霊長類研究所。 暴動前、暴動直前、暴動後の状況が主要キャラクター視点でドキュメンタリー風に記述されています。 主人公は霊長類研究者の鈴木望。 彼だけが気付いた真実。協力者とともに責任を果たすべく鈴木が動きます。 2001年宇宙の旅、猿の惑星を知っているとより楽しめますが、知らなくても全く問題なく楽しめます。 人類の進化がなぜ起きたのか? なぜホモ・サピエンスのみが人類に? 鏡に写る自分に何を思うのか?
0投稿日: 2025.03.26
powered by ブクログテスカトリポカとはまた違う、化学的視点での同テーマへのアプローチ。残念ながら私の文系脳では表層の部分しか理解できなかったが、それでもその化学的な仮説に感動を覚えた。京都と最新の研究施設というまた異なる世界観のリミックス、Ankを追うシーンも見どころ
0投稿日: 2025.02.25
powered by ブクログチンパンジーが絡んでくる話というのは当然知った上で読んでいた。前半の類人猿の説明がとても緻密で確実に読後の自分は少し賢くなった。 ただ、その説明パートもスルスルと頭に入ってきてページを捲る手は遅くならない。導入が長すぎるとダレてしまうことも多々あったが『Ank』は違う。 SFなのだが設定がリアルで現実にも起きうる惨劇に感じられ(もちろんありえないのだが)、他のパニック小説よりも恐怖感が生々しい。 類人猿と人間の違いに対する描写もおもしろかった。 自分は環境破壊の話などを見聞きすると常々「人間の行動も他の動物然り自然の一部ではないのか?人間の行動だけ特別視するのは自然に対しておこがましくはないか?」などと考えてしまう質なので考えさせられることも人より多かったかもしれない。 この読後の妙な納得感はあまり感じたことがないし多くの人に経験してもらいたい。
0投稿日: 2025.02.24
powered by ブクログ人間とは何か。何が人間たらしめてるのか。 なぜ、ホモ・サピエンスだけ絶滅しなかったのか。 ものすごく深いテーマ。 すごい。凄すぎて言葉が出てこないほど衝撃を受けました。 こんな小説初めて。 年始に読んだテスカトリポカも衝撃的だったけど、今回もすごかったです。 人物のバックグラウンドがしっかり描かれていた点も良かったです。
0投稿日: 2025.02.12
powered by ブクログ『テスカトリポカ』の時も思ったけど、暴力描写が最高!そしてあれだけ残虐な描写に溢れているのに、なんか神々しくて神聖な空気があって、不思議な作家さんだなーと思う。 平凡な人生を生きている私にも悲しいことや酷い災難は多く降りかかるけど、そんな中でも不思議な巡り合わせや、本の中でしか見たことが無い出来事に遭遇することがある。この人の小説は、そういった命の理不尽さと美しさを抱えて表現されているからここまで引き込まれるのかも。 人が大勢死んでも、大事な人が居なくなっても人生は続いていくっていう、過不足ない現実で締めくくるのが堪らない。あんなにドラマチックに展開したのに、現実に帰ってくるのが良い!
0投稿日: 2025.01.27
powered by ブクログ時系列があっち行ったりこっち行ったりでわかりにくかったけど面白かった。とてつもない天才が買いた本だと思った。
0投稿日: 2025.01.26
powered by ブクログテスカトリポカが興味深かったので、読みました。テスカトリポカとは全く別のジャンルでしたが、非常に面白かったです。 生物の進化の分岐について割と興味あったので、私自身には非常に刺さる内容でした。特にこの解釈のアイディアが凄かったです。
0投稿日: 2025.01.19
powered by ブクログ暴動、人と人が殺し合う、その原因は、チンパンジー。科学、生物学、AI、様々な側面から、京都暴動に至った原因、背景に迫っていく。 とても、楽しめた作品です。
0投稿日: 2025.01.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
佐藤究さんの懐の深さに感銘を受けた。 遺伝学的な部分から人類学的な部分まで、明快に描かれていて、さらにはミッシングリンクへの独自の解釈を主題にされるとはこの本を手に取った時には想像もしていなかった。 それでいて鏡という主題から一切逸脱しないストーリー展開にも脱帽だ。 また読みたいと思う数少ない作品の一つ。
0投稿日: 2025.01.04
powered by ブクログこれは読む順番が悪かった。 テスカトリポカでどハマりして、似たようなテイストを求めて手に取った。 文句なしに面白かったんだけど、ちょっとだけスケールの面で前作に目劣りした気がする。個人の捉え方の問題の気がするけど。
1投稿日: 2024.12.29
powered by ブクログ猿と霊長類の差は自己認識能力の有無によるものなんじゃないの?という観点で人間の言語の源流を研究する、という趣旨の話。 水面に映る自分を自分として認識しつつ、虚像であることも理解する、というハードルを越えることで自他、前後左右という概念が生まれてそれが言語につながったのではという説。自分では思いつくはずのない考え方でかなり面白い。ロジックの土台がしっかりしていて明確なので、専門外でも楽しく読める。 SFもので昔と今と未来が繋がって視認できる系の描写、毎回よくわからなくて置いてけぼりになってしまう。ノーラン映画でよく考えていた。そんなこと本当にあり得る…? 京都の人間が暴徒化して見境なく殺し合う描写は圧巻。こういうシーンの大ファンというわけではないけど、表現が上手いと感心してしまう。 これは悲惨さに詩的なニュアンスがあって良かった。体言止めが多くてリズムが良かったからかも。 こうも人の命が軽く消えていくと(そしてそれが完全フィクションなら)真剣に心を痛めずに済む。 個人的には剥き出しの本能で殺し合う人間たちの傍でシンと佇む無傷の金閣…みたいな描写が好きだった。悪趣味で皮肉の効いたB級スプラッタ映画の世界観だ。 AIと霊長類のテストで両者が本質を理解しているわけではない、というのは納得。AIはプログラムによって、霊長類は見返りによって正しい動作をさせられているにすぎない。どちらの研究者もその壁にぶつかるんだろうな。
0投稿日: 2024.12.03
powered by ブクログ再読。やはり最高の小説。 土台にあるのは奇抜な発想で、一見とんでもないように見えるが、少し読み進めると想像以上の科学的見地が現れる。練り上げられたロジックに惚れ惚れとさせられる。 加えて最高の暴力描写。人が凶器も使わずただ殴りあって蹴りあって肉を引き裂き骨を砕き内蔵を破裂させる。狂ったような描写だが、きちんとそうなるに至るロジックが用意されている。 詩的なセンスも溢れている。こんなに苛烈で刺激的な作品なのにひとつまみのノスタルジックと優しさが残る。 血が見たいなら、強烈な快感に襲われたいのならこんなレビューを見てないで今すぐ本作を読むべき。
0投稿日: 2024.11.22
powered by ブクログ霊長類と人類との分化と進化、鏡と自己認識、遺伝子配列と本能。叫び声で脳が触発されて一般人が殺戮を引き起こすという理論自体はむちゃくちゃだと思ったけど、鏡と人類と進化、その3つのキーワードで力強く読みやすくそして人々が本能のまま殺し合う衝撃的なストーリーは素直にすごい。類人猿の数百万年の進化の歴史に思いを馳せつつ、あっという間に読んでしまった。
1投稿日: 2024.11.07
powered by ブクログ暴動の描写にとてもリアリティーがあり、迫力があった。 また、現存している人類いがいにも数種類の人類がいたにも関わらず、何故彼らはいなくなったのかという疑問に対しても鏡とロストエイプのストーリーからなる仮説により示されており、一つの仮説として興味が湧いた。 我々のなかにも、古から伝わる本能というものが未だに眠っており。それが共に恐怖を感じさせる部分もあり、良い。 今年読んだ小説のなかで一番面白かった。
1投稿日: 2024.10.27
powered by ブクログ2024.10.18 読了 京都で大暴動が起きる。原因はウイルスやテロなどでもなくチンパンジーだった…。まるでゾンビ映画でも観てるようなおぞましくグロい描写!そしてリアルな表現。難しい言葉が沢山出てきて読むのちょっと大変でしたけど、非常に面白かった!
3投稿日: 2024.10.19
powered by ブクログ長いのにスラスラ読める。読みやすくて、ダラダラしてる場面もないので、時間があれば最後までノンストップで読めそう。ありえない設定のようだが、理論がしっかり作られているため、現実でもあり得るんじゃないかと思えてしまう。グロの描写が多いので、それが大丈夫な人はオススメ。
0投稿日: 2024.10.09
powered by ブクログ同著者の「テスカトリポカ」に衝撃を受け、他の作品を探し、評価が良さそうだったので拝読。人類の進化といったテーマや、ミステリー要素など自身の好みに近いのに、何故かテスカトリポカよりもページが進まず。ただ、期待が高すぎただけかも知れず、この作品を初めて読んだ方であれば★4〜5をつけてもおかしくないほどには面白かった。 面白さって何だろう、とますます考えたきっかけになった。まぁ、それが分かれば作家は困らないのだろうけど…。
0投稿日: 2024.09.04
powered by ブクログ直木賞『テスカトリポカ』からの『Ank:』。 2026年10月26日。 京都暴動が発生。嵐山で、金閣寺で、哲学の道で、そして、京都御所で。 人々が殺戮を繰り返す… 原因は、… ウイルスによる感染爆発なのか… 暴動が起こった周辺には1頭のチンパンジーの姿が… KMWPセンターでは霊長類の研究が進められていた… センター長・鈴木望は行方不明となった、1頭のチンパンジー・アンクの行方を追う… なぜこんなことが… わからないまま、進んでいく。 スーダンで保護されたチンパンジー・ジュバCから未知のウイルスが撒き散らされたのかと思ったが… 警戒音だったとは… なかなか奥が深い。 ここまで書けるとは、佐藤究って、何者? 本当に霊長類学者なのかも⁇と思ってしまうほど深い。 『テスカトリポカ』もよかったが、『Ank:』の方が好きかも。 次は『QJKJQ』へ。
15投稿日: 2024.07.28
powered by ブクログ直木賞受賞作品「テスカトリポカ」がめちゃくちゃ面白かったので、吉川英治文学新人賞と大藪春彦賞受賞の今作も読んでみた‥‥結果、文庫版650P 一気読み。作者の脳内どうなってるの?別作品も読みたい。
22投稿日: 2024.07.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
吉川英治文学新人賞・大藪春彦賞、ダブル受賞の超弩級エンタメ小説! 文庫版の裏表紙にあった文章だけど、マジで超弩級でした。 疾走感に溢れる文章で、読んだはしから脳内で映像化されていくかんじ。 漫画のように、映画のように。 アンクの警告音が、全編に響き渡る。漫画なら描き文字で。 チンパンジーと人間。 アンクの警告音で呼び覚まされる、進化の過程で刷り込まれた本能。 必要なくなって、失われたはずの本能が未曾有の惨劇を引き起こす。 現在進行形の惨劇のさなかに、差し込まれる主人公の過去。 悲惨なDV被害と母親の心中未遂。沈みゆく車から必死で脱出する主人公と、 その足を掴んで引き込もうとする母親。なぜ?どうして? この過去の出来事が、結末にリンクするのだろうか。 アンクと共に息絶えていた主人公。彼がみた最期の光景。 振り返るアンクの、琥珀に輝く古代の瞳。 理屈ぬき。下手な映画顔負けの面白さです。オススメ。
0投稿日: 2024.06.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
設定や題材は本当に面白いのに、遺伝子や進化、脳機能に関する描写が無茶苦茶で読み進めていくにつれて脱力してしまった。特に、音を聞くだけで失われたヒトの反復配列が突如出現するというところ、さらにそれを恣意的に分割して奇数列と偶数列が〜というところは酷かった。
2投稿日: 2024.05.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
テスカトリポカがとても面白かったので読んでみました。 アクションシーンの迫力、筆力が凄くエンタメとしてはとても良かったですが、SFとしては(アンクの鳴き声で人間のDNAが書き換わるなど)説得力に欠けるのかなと思いました。
2投稿日: 2024.04.24
powered by ブクログ佐藤究さんの本は独特の世界観で、読んでいる間不思議な感覚になる。 京都で起きた暴動。 ウイルス、病原菌などが原因ではなぬ、テロでまない。 チンパンジーを巡る壮大な話。
5投稿日: 2024.04.15
powered by ブクログ佐藤究さんの著書、自分にとって2作品目。前回読んだ「テスカトリポカ」が最高に面白かったのでこちらの作品も期待していた。 作品は本当に面白く、色んな知識が散りばめられていてそのほぼ全てが新な勉強になる作品だった。作者の膨大な知識と裏付けの為のレファレンスが凄い。執筆の苦労は容易に想像でき、難作だったろうと思わされた。 ヒトと大型類人猿(オランウータン、チンパンジー、ボノボ、ゴリラ) の違い等この本を読むまで考えもしない、知らない事ばかりで理知的な刺激が堪らなく昂らされた。 共通祖先のロストエイプ、「自己鏡像認識」という初めて知る知識だったが、きっとこの作品にあったように反射した自分の姿を自分と認識し、だけど左右が逆転した姿を見て自分じゃないという考え方の発展から脳が発達して言葉も生まれヒトは進化できたような気もする。 メチャクチャ面白い。 この先また何万年後とかどんな生き物がどんな世界を作っていくのか? ヒトは進化したからこそ今があるけれど、この進化は長い月日がたてばもっと進化するかもしれないし、また別の生き物が違う進化をして地球上で新たに席捲するかもしれないと考えさせられる。今生きてる我々の子孫がいつかロストエイプのように何かで生滅してしまうかもしれない。 絶対に知ることはできない遠い未来にワクワクするような興奮を感じさせられる。まるで宇宙論のような未知で不思議な興奮に似ていると感じる。 650頁越えの大作で読みきるのに結構時間がかかった。手を止めて思考に落ち考えていて楽しめる作品だったから。 それが極上の興奮を知的に刺激させられる、自分にとってはとても満足度の高い作品だった。 佐藤究さんの作品はこの先も読んでいきたい。次は「QJKJQ」を。
81投稿日: 2024.04.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
『テスカトリポカ』から2冊目の佐藤究。相変わらず大迫力。今回は京都が舞台で、なんと拠点が亀岡とか、知った地名がたくさん出てきたのでより臨場感を受けた。いつも小説の舞台は東京だったり海外だったりするので、どこか他人事感があるけど、今回は自分の住んでるところが思いっきり出てた笑。 アンクがひたすら可哀想だな、というのが最初の感想で、あとはこの事件を収集させるには望はやっぱり死ぬしかないんかなって。 出だしからは想像のできないラストで、ネタバレになった後もちょっと難しくてミラーリングの遺伝子配置についてはいまだに????なところも(^^;; でも人が言葉を獲得した考察に太陽光が来るのは納得した。以前ダーウィンの進化論では説明できないところがあるって話を読んだことがあって、紫外線や宇宙光線による突然変異とか、そういう話は大好物です。あとはミノタウルスの考察なんかも。 とにかく著者の知識量はさることながら、前作同様エンターテイメント感がすごい。是非とも映画で見たいと思う作品でした。 追記)今出川御門の戦いは、ネーミングが幕末すぎてちょっと吹いた。
5投稿日: 2024.03.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
途中から暴力描写に飽きてきペース落ちたが、ラストに期待して読み進めた。残念ながらおちはイマイチだった。
1投稿日: 2024.03.12
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めちゃくちゃ面白かった。 結構難しい内容も書かれてるけど何故かスラスラ読めた。 書いてあることがどこまで真実なのか分からないけど説得力はあった。 鏡像認識について考えたことはなかったけど動物が水に映る自分を見たときにそうなる可能性は0じゃないよなと。 なんとなくこの世の事象はほとんど解明されてる。って思いがちだけど世の中にはいろんな未知が溢れてる事を再認識した。 遺伝子とか宇宙とか活きてる間に色々明らかになるといいな。なんて思った読後でした。
1投稿日: 2024.02.19
powered by ブクログ読み進める毎にどんどん、この小説に引き込まれて、600ページを一気に読んでしまいました。 こんな小説初めてです。
1投稿日: 2024.02.18
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佐藤究作品は、『QJKJQ』『テスカトリポカ』を既読。その中では、一番好きでした。 相変わらずの暴力描写が目を惹きますが、科学的な考察、知見、そこから繋がる悲劇のストーリーは一本軸が通っていて、説得力があるように感じました。 中盤〜後半からのパルクールを混じえた追走劇は、とても画面映えしそうで、映画とかで観られたらいいなあと思いました。 せっかく、作中に『猿の惑星』『2001年宇宙の旅』もでてますしね! R18ですら危ういか?……と考えなくもないですが。
5投稿日: 2024.01.20
powered by ブクログ人間とその他類人猿との違いと鏡の関連はなるほどなるほどと思う反面、最後がすこしだけ尻すぼみした印象。
0投稿日: 2024.01.13
powered by ブクログかなりの分厚さなのに一気に読んだ。 DNAが書き換わるとかはさすがにやりすぎだったが、全体的に理系心をくすぐる内容かつずっとワクワクする内容だった。
1投稿日: 2023.12.08
powered by ブクログ読み応えがあり面白かった。これぞエンターテイメントって感じの小説。 論理的な説明もわかりやすく、専門的な知識もすんなり入ってくる。 描写も詳細でその情景が浮かぶ。
1投稿日: 2023.12.02
powered by ブクログSF? かかった時間 細切れなのでわからないが、6〜7時間ではなかろうか 「テスカトリポカ」の佐藤究の作品。京都市で突然発生した原因不明の暴動をめぐる、類人猿研究者と一匹の特別なチンパンジーの話。 凄絶な暴動の描写と並行するように、類人猿と人との比較から、人類の意識や言語の謎を解こうとした研究について語られる。キャラクターもそれぞれ魅力的で、文章も本当にうまい。後半に謎が明かされていく部分では、知的な(そしていい意味で厨二病的な)興奮がある。そして、その興奮は「テスカトリポカ」や「QJKJQ」のように、印象的なモチーフに彩られている。 個人的には、最後にすべてが明かされてはいないところも、科学、という気がしてとてもよい。 巻末の参考文献一覧からも、この人が、単なる空想ではなく、きちんとした知見から想像を飛躍させ、物語を創っていることがわかる。ほんとうにすごい作家だと思う。
2投稿日: 2023.11.26
powered by ブクログ11月-14。3.5点。 京都で謎の暴動発生。類人猿研究所からのウィルスなのか。。。 630ページと分厚いが一気読みした。面白かった。 場面転換をしながらのストーリーだが、筆力があるのでこんがらがらない。ラストも良かった。
1投稿日: 2023.11.24
powered by ブクログ読み始めたらとまらなかった 類人猿と猿の違いは知らなかったのでとてもおもしろかった 途中の暴力描写、もうわかったから勘弁してというくらい何度も詳しく書かれて苦手なので読むのつらかった あれを一度だけ詳しく書いておいてあとは数行で済ましてくれればもっとページ数少なくてすんだのでは 筆がのってたのかな…
2投稿日: 2023.09.21
powered by ブクログ読むのに時間がかかりそうだなぁと思いながら読み始めましたが、面白くて一気読みでした。 もっと沢山の方に読んでほしい。
9投稿日: 2023.09.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
いろんな時間の様々な主体をまたいで客観的に記述する序盤の構成がとてもよかった。 明かされたネタにはエンタメ性、荒唐無稽さを感じてしまったが、物語としてはとても面白かった。
2投稿日: 2023.08.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
1Q84O1さんにおすすめいただいて! 今作の佐藤究さんは類人猿から原生人類への進化がテーマ。今まで興味持ったことないテーマだったけど、めちゃくちゃ好奇心が掻き立てられた。 本当に鏡の理解から人類が進化したってこともあるのかも、と後半は鳥肌が立った。 『テスカトリポカ』同様に、鏡、太陽、光が大きなキーワードになっていて、佐藤究さんの根底にあるモチーフなのかなあなんて思う。 『テスカトリポカ』が自分にどハマりすぎたのもあるけど、『Ank』より『テスカトリポカ』の方がより予測不能なエンタメに進化している気がして、それもすごいと感じた(Ankも十分傑作なのに!!)。 佐藤究さん恐るべし。
34投稿日: 2023.08.07
powered by ブクログおもろ〜。 まずこんな大作をよく書ききったなと脱帽しました。 京都でおこる大暴動。かなり痛々しい描写があるものの、混乱と恐怖が生々しく伝わってきました。 さらに暴動が起きた謎に迫るパートも、難しいけど挫折すること無く没入できました。 本当にヒトになる特異点が、ゲノム配列によるものだとすればかなり興味深いなと感じました。さらに、鏡が今作の鍵になるのもかなり面白い。 いやあ〜作者の文章力恐るべし。
7投稿日: 2023.07.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
霊長類研究の情報が面白く、徐々に明らかにされる謎にもワクワクしながら一気読みだったのに、望とキュイの会食シーンで急激に冷めた。 訓練でDNAの配列を変えるって!!(さらにはアンクのアラームコールを聴くと一瞬で変わる!!) エンタメだから荒唐無稽でいいんだけど、ほんの少しでも「もしかしてあるかも」って思わせてくれないと… 8分19秒が太陽の光が地球に届くまでの時間って言われても1ミリも「あーそれでか!」ってなりません。
5投稿日: 2023.06.25
powered by ブクログこんな小説を書きたかった。 と思うのは伊坂幸太郎以来。 書けんけど。 テスカトリポカ買って、積読してて 脈絡なく 爆発物処理班の遭遇したスピン で面白ろと思って検索したらテスカトリポカの人で テスカトリポカ読んで震えて、 Ank読んでまた震えた。 全部買うしかない。 ルイ カウンセラーのおじさん AI 有名なものだけ、頭の中にコレクションがあるんだ。 若い頃に覚えた。 旅をする時にかさばらないから。 ミラリングエイプ 論文 そこにロスト・エイプの顔が写っている。 だが、まだ鏡は存在しない。 それが、誰のかおなのかは、誰にもわかっていない。 「知能とは攻撃性の制御です」 鶏、卵も、結んで、開いても、すべては言語のマトリックスの鏡を前にした反復。 サイズ間違えで買ったベイシングエイプのポロシャツも、ちょっと着てみよう 土星通のトラウマ 自然は無意味なデッサンを残さない
3投稿日: 2023.06.11
powered by ブクログこの筆者の霊長類に関する思想は、「胎児の夢」に多大に影響されているように感じられる。原始に還ること、進化すること。 自己鏡像認識と霊長類の進化、塩基配列についての事実が1つの道筋でまとまっている。 脳の容積を大脳辺縁系→古代(本能)、前頭葉→現代(理性)と喩えている描写がいい。 鏡に映る「自分のようなもの」への理解と、同種に対する攻撃。これらの説明はおもしろい(p433〜)。たしかに、そうであったのかもしれない。 本能とは、脳の奥の反応回路だ。 アンク目線での記述が、「人間」にルビでそれぞれ名前が付いている形になっているのが上手い。個人じゃなく「種」として見ている感じ。
4投稿日: 2023.06.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
結構面白かった。 私の知識にもよるけど、設定に説得力があってあり得そうな話だなと思ったり。 ただ、暴動関係の人たちタフすぎない? 主人公の人も目から脳まで槍刺さってるのにANK繋ぎ止めてるし、そんな人間って頑丈だっけな?って思った。
1投稿日: 2023.05.21
powered by ブクログ最後の真相に辿り着くあたりが1番面白い。人類の進化を鏡を起点に考察する壮大な背景。暴力センスはテスカトリポカの方が上。
0投稿日: 2023.05.13
powered by ブクログ読み応えあった〜。直前に似たような設定の「ゾンビ3.0」を読んだのもあり尚更強く感じた。「テスカトリポカ」では大仕掛けな犯罪ビジネスに度肝を抜かれたが、本作はインナースペースへの旅に引き込まれた。いい読書体験だった。
1投稿日: 2023.04.30
powered by ブクログしばらく読書はいいかと思うほど読了の満足感が大きい。540頁もあるので最初読めるか心配だったけれど、読み始めてしまえば寝食を忘れて読みたくなるほど面白く頁をめくる手が止まらなかった。 専門書かと思うほどの知識量で難しく、読み応えがある上に、物語として優しくて切なくて、いたたまれなさもあって好みでした。 参考文献の多さにびっくりしたのと同時に佐藤究さんの誠実さがまた好きになった。
1投稿日: 2023.04.21
powered by ブクログ勝手にアウトブレイクを思い浮かべてたら、全然違った むすんで ひらいて 人類は、誰もがみな進化したミラリング・エイプである
3投稿日: 2023.04.15
powered by ブクログめっちゃ調べて書いてるんだなってのがわかった。詳細に書かれるからこんなにも面白くてSFなのにリアルを感じるんだね。人間の歴史についてもっと知りたくなりました。まだ知らないことがいっぱいあって、知りたいと思う。人間が本能に帰るとこんなにも恐ろしいのか。知らないうちにいつも理性が働いてくれてありがとう。
2投稿日: 2023.03.30
powered by ブクログ難しそうな話かな?と恐る恐る読み始め・・・、意外にも序盤からスルっと入り込み、そのまま一気に読み終えた。優秀な方が書く独特な世界観、読者本位で優しく読ませて頂ける作品です。
4投稿日: 2023.03.22
powered by ブクログテスカトリポカから佐藤究さんが気になり手に取った1冊ですが、予感が確信に変わりつつあり、この作家さんの描く世界が凄く好きだなぁとしみじみ感じました。 普段日常を生きている人間にはあまりに非日常的な事柄を、とてつもないリアリティを持って、だけどエンターテインメント要素は絶対に失われない距離感に留めてくれる、その描き方がもうはちゃめちゃに好き。 どんどん引き込まれるし、それぞれの人物の生き方もかっこいいし、共感とかじゃないんだけど、とてつもなく魅力的で、惚れ惚れしちゃう。 手に持つと重っ!?てなるくらいには分厚いのにスラスラ読めちゃうのも凄いです。 民俗学、神話、人類史、人類学、そういうものに個人的に興味があって、そういうお話も入るからより好きなのかな? 他の作品にも触れてみたいと思います。
1投稿日: 2023.03.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読み終わったと同時に、本当に将来こんなことが起こってしまうのではないかと本気で心配になり、参考文献を全て読んでどこまでが事実なのか確かめざるを得ない気持ちでいる。それほどリアルなSFだった。題材に関して本当によく調べられたのだろう。えげつないことが起こっているのに、読了後に不快感が全くと言っていいほどないのは本当に不思議だ。解説で今野敏さんが、抑制した表現で読者に迫力を与えることができていると述べられていたが、その抑制された表現が不快感のない理由の一つかもしれないと思った。それだけでなく、各々が本当に魅力的な登場人物たちや、少しの希望を残したラストシーンなど、様々な工夫がこのスッキリ感を作り出している気がする。
1投稿日: 2023.02.25
powered by ブクログ旅行前に新幹線で読むのに買った。パニック小説だと気楽に読めるなと思って選んだが読み始めてあまりの内容の深さにのめり込んでしまった。おかげさまで旅行中ずっと読んでしまって帰りの新幹線で読み終えた。 後半少し長く感じたけど、面白かった。 鏡ね。
1投稿日: 2023.02.25
powered by ブクログ見知らぬ者同士、愛する者同士、国籍も年齢も性別も問わずみなが等しく凄惨な殺し合いを始める”京都暴動”を描く。残虐な描写が多く人々が行き来乱れつつも単なるパニック小説に陥っていないのは著者の発想力・着眼点・構成力はさることながら膨大な参考資料を元にした科学的裏付けを強く意識しているからだろう。ネタバレになるので詳細は割愛するが暴動ありきの小説で原因や理由にやや希薄さはあるものの霊長類研究やDNA配列など「あり得るかも」を読者へ腑に落ちるよう科学的パートに重きを置いている。とにもかくにも600頁ノンストップの素晴らしいエンターテイメント小説である。
0投稿日: 2023.02.12
powered by ブクログ鏡の向こうの自分を認識する能力は人間とごく一部の類人猿しか持たない。 自己認識能力に絡めて、暴動が起きるSF小説。 科学的によく調べられていたし、類人猿の進化も興味深かったが、細切れの節構成と暴動の描写が長いのでちょっと読みにくかった。
4投稿日: 2023.02.11
powered by ブクログSFミステリーでありながら生物遺伝学を交えてリアリティに磨きをかけた作品 主人公の鈴木望が語る内容には科学的な説得力があるため、現実でも起こりうるのではないか…?と思わされてしまうことでよりパニック描写での恐怖や緊迫感が増していて、中盤以降ページをめくる手が止まらなくなりました。 ただグロテスクな描写も多いため苦手な方は注意
1投稿日: 2023.02.11
powered by ブクログテスカトリポカを読んで気になって買いました。 圧倒的おもしろさ。 分厚い本やけど、面白かったら何ページあってもええ。 いざ読み始めたらページ数なんて全く気になりません。 ヒトの進化の謎はすごい気になるけど、何処までが実際の研究結果で何処からが作者の妄想かわからんから余計に面白い。 読む前に「どっちみちウォーキングデッドみたいな話やろ」とか思ってごめんなさい。 全然別もんでした。
1投稿日: 2023.01.23
powered by ブクログ面白いアイデアで構成された作品 今まで類人猿や人類ついて考えたことなかったですが、色々と勉強になりました。 物語としては、中盤までのワクワク感から後半がやや尻すぼみな印象なのが残念。
3投稿日: 2022.12.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
佐藤究3冊目。類人猿とヒトの自己鏡像認識をヒントに使った重厚感あるエンタメ小説。描かれるのは2026年10月25日に発生する京都暴動(キョウト・ライオット)にまつわる周辺の仕掛けで、その後書かれる『テスカトリポカ』にも通じる”鏡の神秘性”や人類の進化の秘密などが鮮やかに描かれている。 今作は事件の裏付けとなっている周辺知識がまた理系的で凄いリアルで読ませてくる。丁度少し前にチンパンジーと人間の間に生まれたヒューマンジーの漫画を読んだためか、作品の中に出てくるチンパンジーたちに親しみを覚えていたからか、望とAnkの結末には心に来るものがあった。 相変らず暴力シーンのエグさが凄いんだけど、『テスカトリポカ』は映像で見たくないな…と思った一方でこの作品なら映画で見てもいいかなと思った。読んでいる途中でもかなり映像が見えてきた部分があって、京都周辺の光景やらKMWPセンターの描き方がそのまま映画になっても面白そうだなと感じた。あと本当伏線張るのも回収するのも専門的な知識の話も作中に組み込むのうますぎて作者の頭の構造が気になる。 途中に出てくる「不要不急のお問い合わせにはお答えできません」という台詞とか、「これはパンデミックではない」という部分を読むとかなりコロナが流行った現実の時代背景を意識しているようにも思った。この辺りは編集の都合だろうか? 相変らず文学としてもエンタメとしても大変面白いので人に勧めたいが分厚過ぎて人に勧められるかどうか微妙なところが悔しい。ちなみに私はこの本を読むのにちょうど一カ月を要した。どこのメディアでもいいので佐藤究の作品を取り上げて有名作家にのし上げてくれ…もしくは映像化して大人気になってくれ…(直木賞取ったことで名は広まったと思うけどどれを読んでも面白いので…) 小説の恩田陸との対談特設ページがあったので以下にメモ http://kodanshabunko.com/ank/
3投稿日: 2022.11.22
powered by ブクログ佐藤究さんは私が激推しの作家さん。 これもすごく面白くて、止められないけど終わってしまうのもイヤ、と葛藤しながら読みました(苦笑) 佐藤さんの小説が面白いのは専門的な知識やデータの多さにあります。佐藤亜紀さんに近い面白さ。 加えてアクション映画のようなスピード感とテンポの良さと、SFミステリーなどの要素。 どうなるんだろう、とページを捲る手が止められなくなる面白さ。 さらに、神話や伝承の古代をうまく取り入れているところもたまらない。 あと、人種が幅広いところも良いです。スケールが広がります。 そして、深いテーマがきちんとあって読む側に問うてくるところ。考えさせられるところが良いです。 今回は人間について。 明確な深いテーマ性は小説を骨太にします。表面的な小説はやっぱり薄っぺらい。 とても良いフレーズがあったので抜粋。 『友好度は知能と比例する』 本当にその通りだと思う。 だから人間は争ってはいけないのです。思い遣れるのが人間です。
8投稿日: 2022.11.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
佐藤究の「Ank:a mirroring ape」読み終えた。 面白かった。 佐藤究いいね。好き。 ほっこり、とか皆無で、冷え冷えとした空気が心地よい。 似たような暴動の描写が繰り返されるのはちょっとかったるい。 話がなかなか進まないのはこの人の癖なのか。 ドライブかかったように感じたのは7割読んだあたりからだった。 進まなくても面白いんだけどねー。 主人公は孤独でちょっと物悲しくて良かった。 もっとしつこく書き込んで欲しかったけど。 いや結構書き込まれてるか? 主人公は、東京地検特捜部検事だった父親からひどい暴力を振るわれていて、同じく暴力を受けていた母親が、父親の死後に車で海に落ちて息子と無理心中を図ったけど生き残ったという壮絶な育ち。 家で立ったまま食事をして、誰かと付き合ってもそのスタイルで、食事中に会話もしないという設定で、自分は全然そんな感じではないけど、なんかシンパシーを感じてしまった…。 主人公が気の毒で、物寂しいままで終わってしまって、読み終えてちょっと悲しい気分。 アンクの警戒音を聞いて正気を失って暴れる時間が8分19秒(太陽の光が地球に届くまでの時間)というのは話に馴染んでなかったと思う。 鏡は光の認識だからって、なんでそうなるのさ。 分かる人は分かるの?? (そういえばテスカトリポカも鏡でしたね)。 忍者少年は異質だったけど魅力的なキャラだったので、もっと早く出してくれたら良かった。 佐藤究の作品で残るのは「QJKJQ」。タイトル覚えられない…。
1投稿日: 2022.09.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
チンパンジーの研究をする施設から起こったとある「暴動」の話。 チンパンジーそんな知能高いんだ…知らなかった…。 京都の街並みが綺麗な分しんどかった。人口減りすぎ。死に方も暴力もえぐくて体力が必要。 事件始まるまでのが研究とか色々面白かったな。
1投稿日: 2022.08.21
powered by ブクログこの話とは全然関係ないけど、本を読みながら進化医学の本や伊藤計劃さんの『虐殺器官』とかを思い出す。人間にはまだ知らない原始の頃の記憶や経験を基にした遺伝子が奥深くに眠っているのかもしれない、それはこのお話に出てくるような恐ろしいものなのかもしれない。 ホラーじゃないけどゾワっとする話でしたね。
3投稿日: 2022.08.07
powered by ブクログおもしろかった。文庫本で600ページ以上もある長編ですが、一気に読んでしまいました。話の展開もすばらしく、楽しかったです。ただ、私の読解力では、アンクの警戒音を聞いてしまった人間がなぜ理性をなくし、そこまで狂暴になるのか、そしてその状態が太陽光が地球に届くまでに要する8分19秒維持するのか、読みとることができませんでした。もう一度読んでみます。ともかくおもしろいです。 お話の中に出てくるカラヤンが指揮した青きドナウは、昔中学生のころによく聴いていたレコードを思い出させてくれて、個人的にはうれしかったです。1960年代にベルリン・イエス・キリスト教会で録音したレコードの方って勝手に決めつけているのですが、カラヤンのクールでちょっと無機質な演奏がお話のイメージとマッチしてよかったです。当時は、クラシックの小品を2曲収めた、17センチLPが1枚600円か700円ぐらいで売っていて、お小遣いを貯めて買っていたことを思い出しました。
1投稿日: 2022.07.02
powered by ブクログ今まで数多くの怪談を読んできたが、この本はそのどれよりも圧倒的に怖かった。 幽霊も、妖怪も、非科学的現象も ウイルスも、悪人も、悪意による殺人も これらの怖い話には必要不可欠な要素は何ひとつとして登場しないが、常識を塗り替えられる恐怖があった。
1投稿日: 2022.06.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
押井守がぴあアプリで連載している「あの映画、なんだっけ?」の第27回(ウイルスものでオススメの映画を教えて下さい)で、 「もうひとつ、小説では『Ank : a mirroring ape』(佐藤究/講談社文庫)というのが面白かった。チンパンジーの研究から始まる、ウイルスのパンデミックもの。面白くて、久々に朝まで一気読みしたくらい」 と言われてみたら読まぬわけにはいかぬ。 が、押井さん、ちょっとその発言は誤解を招きかねない……。 結果、「QJKJQ」と似た読後感。そりゃ同じ作者だからだけど。 まずは大変にキャッチーな題材。 「2001年宇宙の旅」への言及がある通り、大部分は大変に映像的。(それこそ押井守「劇パト2」+マーク・フォースター「ワールド・ウォーZ」風に脳内再生。五十嵐大介「ディザインズ」も連想。) が、良作ともに核心の説明だけは、どうしても言語に頼らざるを得ないあたり、やっぱり小説だな、と。 また、どちらでも動乱騒乱混沌まで、モノに還元できないコトや動きの中に手を伸ばして、ヒトの精神の奥に奥に分け入らん、とする意志が強く、やっぱり散文を積み上げた果てにある詩的瞬間がある。 ここに読む側としても辿り着く(導いてもらう)のが楽しい。 科学を題材にして壮大にデッチ上げている点にポエジーを感じるド文系なので、その筋の人がどう感じるものかは知りたいところ……とくにDNA関連。 読後、 特設ページ内 ライバルはハリウッドじゃない、ピラミッドだ!(恩田陸との対談) http://kodanshabunko.com/ank/ を読んでみたら、ますます面白かった。 まさかマイケル・ジャクソンとは……。
3投稿日: 2022.04.25
powered by ブクログ去年読んだ彼の本「テスカトリポカ」が面白かったので、 2冊目、読んでみました。 吉川英治文学新人賞・大藪春彦賞、ダブル受賞 超弩級エンタメ小説! ということで、ワクワク♪ 2026年、京都で大暴動が起きる。 それは、前代未聞の恐ろしい光景、 目の前の人を突然襲うという、想像もつかない出来事、 仲の良い夫婦が、突然、豹変して、殴り合い殺しあう、 ベビーカーを押していた母親が、赤ん坊を殴り殺す。 誰も、逃げる者はいない、 ただ、人を殺すために、人を追う、、、 原因は、テロでもなく、ウイルスでもなく、 一頭のチンパンジーだった・・・ 一体、何が起こっているのか?! 未知の災厄に立ち向かう霊長類研究者・鈴木望が見た真実とは・・・。 最初から、ページをめくる手が止まりません、 ゾンビのようで、ゾンビではない? 恐ろしい光景が多すぎて、ためらいつつも、 なぜ?!という興味がわいてくるのです。 さすがに、650ページを一気読みはできませんでしたが、 毎夜、ページを開くのが楽しみでした。
3投稿日: 2022.03.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
400ページ以上の超長編。だがページ数を感じないほどテンポよく、どうなるのかと気になりながら読んでいける。京都で起こった暴動の原因が一頭のチンパンジーが原因と言われ、彼が発する警戒音(アラームコール)を聞くと、ヒトのDNAの奥底に眠っていた殺戮の本能のようなものが刺激され、目の前の同じヒトを殺戮し始める。キーワードがチンパンジー、鏡、鏡像認識。鏡にうつる自分を自分だと認識できる能力はヒトや大型類人猿に限られるそう。人類の進化を何百万年と遡って表現し、かつ学術的でもあるため一部難解な部分もある。
6投稿日: 2022.03.15
powered by ブクログまさに“壮大な物語”。デカイ。映画じゃん 映画化してもいいだろうが、詩的な部分の良点があるからこのまま読む人だけ読む…って感じでいて欲しい〜〜 鏡に映る自分を威嚇する犬や猫は賢い と聞いたことがあるけどまさにこれだった。 新しい知識をふんだんに取り込むことができた一冊! 知識を定着させるにはもう一度読み返したいな 作者の他の作品も気になっていたから次はそっちへ!
3投稿日: 2022.01.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
メチャクチャ面白いー 映画を一本観終わったよう。 難しく感じる部分もあったものの、とにかくページをめくる手が止まらず。 久々に面白かった。 アンクが可哀想で… 勝手に連れてこられて 怖い思いした挙句にね… ただの処分に終わらず 望が最後に一緒なのがストーリーとして良かったかな。
2投稿日: 2022.01.26
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2026年、京都。シンガポール人の元AI研究者ダニエル・キュイが出資する類人猿研究施設〈KMWPセンター〉に、アフリカから一匹のチンパンジーがやってきた。密猟者に喉を傷つけられ、鳴き声を発することができない彼をセンター内で最も知能の高いチンパンジーたちのグループ〈ムーンウォッチャー〉のなかに混ぜると、驚くべきことに元からいた者たちにも解けなかった高度なテストを突破した。センター長の鈴木望は新入りにエジプト語で鏡を意味するアンクという名を授け、自身とダニエルの極秘研究〈ミラーリング・エイプ〉の遺伝子の謎を解明する糸口になると考える。だが、地震による不慮の事故をきっかけに、声をだせないはずのアンクが発する〈警戒音〉が京都の街を大狂乱に陥れる。類人猿の恐怖の叫びが人類誕生の謎を解き明かす近未来SF。 前作『QJKJQ』が2016年刊。本作は2017年刊。たった一年でこんなに上手くなるのかという衝撃。エンタメ小説にはいかに説明を退屈させず読ませるかというハードルがあると思うのだが、類人猿研究の要点をケレン味たっぷりに語りつつ登場人物たちの背景を小出しにしていく導入のワクワク感がすごい。 父に暴力を奮われていた望、薬物依存で更生施設にいたケイティ、感情というものがわからなかったダニエルと、抜きだして並べるとトゥーマッチに見える設定に好感を持たせてしまう文章力の高さは相変わらず。特にケイティとルイのエピソードは会話を読むうち私もルイのことを好きになってしまい、その正体にはケイティと一緒に驚いてしまった。 アンクが鳴き声を発してからは、京都で暴動が起こることはそれまでにも散々匂わされているため、正直新しい情報がなくなって失速したように感じてしまう。ただやはり外国人観光客でごった返す金閣寺が狂乱状態になると「やったれ〜!」とテンションが上がり、京都というのはつくづく物語ジェニックな都であることよ、と思った。チンパンジーかと見紛う身体能力で樹上を移動するパルクール・トレイサー(プレイヤーのこと)の少年シャガが登場すると、物語はまたイキイキと転がりはじめる。シャガはもっと早くからだしてほしかったと思うくらい、話しても動いても魅力的なキャラだった。 〈ミラーリング・エイプ〉研究の告白パートでは、自己鏡像認識の獲得を類人猿がヒトへ進化した契機と見なし、言語の誕生にまで話を広げていく想像力のスケールの大きさを楽しませてもらった。ただ気になったのは、塩基配列の変化ってアンク一代のあいだに起きるもの…? でも遺伝子学者のテレンスも作中で「自分の塩基配列が変わってる!食事に何か混ぜたな望ーッ!」みたいなことを言っているので実際そういうものなのか(食事に何を混ぜればDNAの塩基配列が変わるの?)。それともアンクの警戒音を聞いた人たちが少しずつ原人の進化を辿っていくように、アンクには急激な進化を促す力があるという作中設定なのか。この辺りの区別が(私が遺伝子学に詳しくないせいもあり)よくわからなかった。 絶対にダニエルが黒幕(アンクに遺伝子操作を施してから京都に送ってきたとか)だと思っていたので、裏切らなくて拍子抜けした(笑)。ダニエルはもっと前景にでてきてほしかったな〜。けれど、アンクの物語はあくまで人類という謎をめぐるお話、望の物語は父と母と子のお話として終わらせたのはよかった。前作でも感じたけど、佐藤さんって父性とそれが肥大した存在としての権力に厳しい目を持っている人だよね。ほかにも〈鏡〉や〈人はなぜ殺し合うのか〉など、この作家独自のオブセッションが物語にしっかりと根を張っていて、その熱いパワーに引っ張られ最後まで一気に読んでしまった。次はついに『テスカトリポカ』行きます。
0投稿日: 2022.01.18
powered by ブクログ2022年1月9日読了。 第20回大藪春彦賞 受賞 第39回吉川英治文学新人賞 受賞 第71回日本推理作家協会賞長編部門候補 P44 ケイティが渡した地図を望は広げる。 「ここだ、中京区。西洞院通と油小路通に 挟まれた場所に、遅々町という町がある。 程々は昔の言葉で、日本の伝統芸能ー 能の曲目にもなっている。 〜そしてそれは、類人猿を意味する言葉でも あるんだ。日本人はかつて、オランウータンを 猩々と呼んだ。チンパンジーは黒猩々」 「猩々町とは、すなわち類人猿の町ってことなのさ」 P75 「とくに夜泣きは進化上の謎です。 たとえばチンパンジーの赤ん坊は絶対に 夜泣きしません」 「人間とちがって母親がずっとそばにいるから、 と言われています。子育てのあいだ、 二十四時間抱かれていますので」 P428 情動伝染は鳥類や齧歯類、 そしてチンパンジーなどにおいても 確認されている。 誰かの楽しそうな笑い声を聞いた人間が、 自分も楽しさを感じるように、 動物も仲間が遊んでいる声を聞いて、 気分ー脳波ーを明るいものに 変化させることができる。 P619 鏡。それが戦争の本質なのだ。
0投稿日: 2022.01.03
powered by ブクログ初めて読んだ、佐藤氏の作品。 帰省の旅で一気に読破。 読み応えのあった一冊。世にも恐ろしい暴動が、さまざまなアプローチから解き明かされていく行き詰まる展開。良かった^_^
3投稿日: 2021.12.31
powered by ブクログめでたく直木賞を受賞した『テスカポリトカ』がまぐれ当たりじゃなかったことがよく分かる凄い作品です。いやはや、全く自分の心に響かなかった『QJKJQ』を読んだのが遠い昔のことのようで、失礼ながら当時はイロモノ作家だと思っていたのですが、いい意味で予想を裏切られる形となったことをとても嬉しく思います。 2026年、人間が目の前の人間を殺すまで襲う「京都暴動」が突如発生、原因は高度な知能を持つ一頭のチンパンジーだった―――。まるで『QJKJQ』のぶっ飛んだ世界がリアリズム小説世界を乗っ取ったような装いで、分類するならパニックSF小説になるのでしょうが、膨大な生物科学の学説や理論に裏打ちされた設定が読者の知的好奇心をくすぐります。ともすれば蘊蓄となって物語のスピード感を損ないそうなところですが、挿話のインサートが上手く、文庫版で600ページ以上ある大作であるにもかかわらず、中盤まではあまり長さを感じませんでした。ラスト近辺で少し勢いが落ちたように感じられた点はやや気になりましたが、それでも躊躇せずに星5つを付けることができる、堂々たる作品だと思います。 この路線を続けていくのはなかなか大変な作業だろうと想像しますが、佐藤さんには今後も攻めた作品に挑み続けていって欲しいです。願わくばもう少し短いスパンで。
2投稿日: 2021.12.12
powered by ブクログ内容関係ないけど、この表紙のおしゃれっぷり、こんな表紙の小説って今までほかにあったかな? なんかレディオヘッドっぽさを感じる。 話も結構おもろいけど、いささかメインの登場人物二人がヒロイックすぎるというか、ドラマチックすぎるかもと思ったが、それはたぶん私の好みに合わないだけか。 ほっといたら人類滅亡してもおかしくないような話なので、これくらいがいいのかな。
2投稿日: 2021.12.08
