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仙丹の契り―僕僕先生―(新潮文庫)
仙丹の契り―僕僕先生―(新潮文庫)
仁木英之/新潮社
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総合評価

15件)
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    このレビューはネタバレを含みます。

    吐蕃の国での話。王弁がこれまでの無鉄砲さを脱ぎ捨て、強くなっていく過程をまざまざと読み取れて、ものすごく読み応えがあった。 薄妃と蒼芽香は手前の地に留まり、新たな旅の仲間が加わる。吐蕃の政のあれこれを読み進めるうちに、漠然と国家や統治者、良くも悪くも民の意向を整える政治のあり方の難しさがわかってきた。人間とは弱いから強くなるのか。 僕僕の人間社会に干渉しないけど王弁の成長のために末端で小さく関与するスタイルが好ましい。王子ドルマは民の中を放浪して王側の敷いたレール上の鍛錬だけではない、自分の頭で考え動く、見聞を広めて己を鍛える時間が必要だったと思う。王位を捨てきれない苦悩は決して贅沢ではない。苦悩も成長の糧になった。しかしそのドルマ他の動向をうまく影で操っていた輩がいたのには驚いた。 この巻から旅の終わりが始まった。もうじきすべて読み終えてしまうのが少し寂しい。

    1
    投稿日: 2023.06.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    王弁くんの成長著しい本作。 物語が終盤に向かっているのを感じる。 自分は先生とのいちゃいちゃを見ていたいだけなんだけどね。 今後、長安では胡蝶との戦いを控えているので仕方ないところではあるんだけど、メンバーが戦闘要員ばかりになったのは少し残念。ソウガコウちゃん可愛かったしね。薄妃さんはもて余している感じだったで妥当。

    0
    投稿日: 2021.06.13
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    気づいたらもう8冊も読んでいることに驚きました。 そう言えば舞台はとうの昔に中国から離れているし、メンバーも入れ替わっている。 一番の変化は王弁の立ち振る舞いです。RPGのような目に見える強化ではありません。明らかな強さ、例えば戦う力や、奇妙奇天烈な技がバンバン使える訳ではない。 それでも、彼が成長していると感じるのは、心のあり方。人との接し方が変わってきたからでしょうね。 あのドルマから、あそこまで賞賛される姿は一巻では想像できません。立場や生い立ちよりも、望まれるもの。王弁はそんなキャラクターの塊です。 そんな彼は、最後僕僕先生とどうなるのか、、、気になります。

    0
    投稿日: 2021.05.15
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    王弁君の成長に反するように僕僕先生がやけに人間味?溢れる存在になってきた。 初期の頃に比べると僕僕先生が無敵の存在では無く、仙人でも手に負えない相手が出てくるところが周囲の人との関係を深める原因となっており、単なる面白い読み物から共感する要素が強くなってきたような気がする。 いつまでも旅が続いて欲しいと思えるシリーズなので、終わりに近付いているのが寂しいです。

    1
    投稿日: 2020.01.05
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    長らくの仲間と別れ、新たな旅路へ出発した僕僕一行。国境を守る街で、王弁は吐蕃の医師ドルマと再会した。どうやら同地の城の主ダー・バサンが病に倒れ、医師と薬師を募集しているらしい。二人はタッグを組んでチャレンジするが、患者に触れずに診断してみろと妙な条件を出され…。奇怪なおねえキャラも登場し、王弁と僕僕の仲も進展、か?「僕僕先生」シリーズ、ドキドキの第八弾!

    0
    投稿日: 2018.06.30
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    あー、「仙丹の契り」って、そう言う事だったんだあ。 王弁くんと僕僕先生に旅も8巻目。 とうとうチベットまでやって来た。 旅の仲間にも入れ替わりがあり、ちょっと寂しくもあり、また、いよいよ物語が違うステージに入っていくのかなと感じられる。 物語の縦糸はドルマを巡るチベット王の後継問題。 横糸はもちろん王弁と先生の関係だ。 序盤から、王弁と先生のやり取りがいつも通りで、とても楽しかったのだけど、ついに二人の交わりがという展開にドキッとさせられた。 でも、王弁くんじゃないけれど、情緒も減ったくれもなくて、ちょっと思ってたのとは違った(笑) しかも、きわめて仙界的な表現になってて、で、結局どうなったのよと言いたい!(爆) でも、王弁が僕僕先生に、「あなたを導きたいんです」といった場面は、なかなかよかった。 王弁くんもやるときゃやるようになったんだね。 うん、成長したなあ。 さて、二人の旅もついに長安に引き返すことになり、物語も終盤に向かうよう。 次巻を楽しみに待ちたい。

    1
    投稿日: 2017.12.16
  • とうとう結ばれちゃった♡

    吐蕃の医師ドルマと再会した僕僕一行。 吐蕃の国王が病と聞き、治療に向かう。 実はドルマは同国の王子だったり、旅の途中で妖術を使うオネエキャラが登場したり、どこかのお話で登場した仙人たちが顔を出したり。 このお話での大イベントは、僕僕と王弁がとうとう結ばれること! しっかりとした縁がある二人が結ばれることによって、僕僕も想像していなかった王弁の力が発揮される。 この次のお話は、僕僕と王弁は敵の待つ長安へ向かう完結編へ続くのだけれど、 パワーアップした二人がどんな活躍をするのか、これまた楽しみ。

    0
    投稿日: 2017.11.05
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     しばらく変化のなかった、ような気がする中心人物たちが、いろいろと変わる巻。  薄妃さんが行く道の先に待つのは、誰とのどんな結末なんだろう。消化しきれない想いを、他の子を手助けしようとすることでまぎらわせるかのような振る舞いが、せつない。  劉欣の誰にも見せない素顔。  そして僕僕と王弁の・・・!僕僕の経路がゆっくりと円を描いている、というのがイマジネーション豊かでいい。甘い杏の香りと色が見えるよう。  ドルマが王弁をうらやましがるのはややしつこくも思えるけど、重責を背負わんとする決断の前にはそれぐらい揺れるものなんかな。  バイーはよく分からなかったな・・・デラクとデュケはなんというか影の王様みたいだ。

    0
    投稿日: 2017.10.22
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    感想はブログでどうぞ http://takotakora.at.webry.info/201705/article_2.html

    0
    投稿日: 2017.05.14
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    なんだか最近読むのが遅くなってるなぁ。。 物語も終盤に向かうようで、どのような終わり方をするのか楽しみなところ。

    0
    投稿日: 2017.05.14
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    読み続けているシリーズ物。 登場人物達の思いを吐露する場があり、ジワジワとクライマックスを迎えるのは、このシリーズらしい。 旅に同行する者が減り、スッキリしたと思う。だが、まどろっこしいとチョット感じる処もある。 悠々と楽しむべきなんだろうけれどね。 辺境の旅が続いたが、ここで方向転換するらしい。文句を言っている癖に、結構、楽しみにしている。

    0
    投稿日: 2017.05.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    新刊が出ると欠かさず読んでるシリーズの一つです。 王弁が成長しましたね。ところどころ、先生が認める言葉を口にするほどに。。 何か、頼もしくもあり、少しさみしい感じもしました。 好きなキャラが一人去り、新しい個性のある仲間が加わりこれからの旅が楽しみです。 巻末に著者自身の解説で物語が終盤に差し掛かっているとありました。 さみしく感じたのそれがあったからですね。 次巻が楽しみです。 面白かったです。

    0
    投稿日: 2017.04.29
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    先を目指して旅を続ける者とその地に残ると決めた者。それぞれに思いがあってそれぞれの世界が続く。いつかまた会えることもあるだろう。 旅のその先で続く物語を今はただ楽しんでおこう。

    0
    投稿日: 2017.04.17
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    王弁は僕僕の導きにより、医師として成長する。 ドルマとドルマの周囲の人々の複雑な心境と行動が王弁を人として成長させる。そして成長とともに、一緒に旅した人との関わりも変化していく。 ラストに向かっていく旅立ちの準備がされた巻でした。 自分自身の気持ちや考え、幼い時から受けた教育、独りで歩み出した後の経験・体験が複雑に絡み合い、困惑し悩むドルマと、何事も受け入れ、気持ちに凝りがなく、いつも真っさらの王弁。その対比が興味深い。

    0
    投稿日: 2017.04.09
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    前巻の鋼の魂より、すごく良かったと思う。いつもの僕僕節が戻った感。 ドルマさんが、どんな人だったのかが明らかに。どれだけ遠かろうとも、友人を助けたいと思えば、駆けつける王弁の心意気は、いつ見ても清々しい気持ちになります。 何があっても、(まぁおバカさんなのですが)ほんとはこんなことがあっただけなんだー!と周りに訴える王弁。ある意味、正々堂々としてるけど、誰も聞いてくれてないわー!と、僕僕とともに苦笑いする私がいる。 でも、そんな正直者な王弁だから、いろんな人が惹かれるんだろうな。 私は、ドルマさんの気持ちよく分かります。基本的にアホだし、能力もあるわけでもないけど、真心で人も神も動かす、そんな王弁はほんとに素敵ですよ。 ここから、2人の旅も、ついにラストスパートに入るそうで、好きなシリーズがまた一つ終わっていくことに寂しく思います。 素晴らしいラストを楽しみに待とうと思います。

    2
    投稿日: 2017.03.31