
タダイマトビラ(新潮文庫)
村田沙耶香/新潮社
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総合評価
(101件)3.8
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powered by ブクログ母親が「産んだからって、どうして必ず愛さないといけないの?」 という子供に対する考え方が普通では考えられないです。 父親は仕事に励んでいるという名目で母親に対してもあまり関心がなく、 愛情に飢えている子供たちにもあまり目を向けることなく過ごしているのも 両親共に家庭放棄、育児放棄に近いなと思ってしまいました。 こんなことだから主人公の恵奈は家族という形にも憧れていたり、 本当の家族というものや自分の居心地の良い場所などを 見つけたくなったのかもしれなかと思いました。 それがカゾクヨナニーという奇妙は行動にもなっていったわけですが。 これも一見すると奇妙な行動と思ったりしますが、 形を変えれば自分の居心地の良い場所というのは誰にもあることなので 理解しようと思えば出来ることだなとも思えました。 弟も姉に例え的を得たことを言われていても、 それに動じず反抗をしていたのは 実は本当の心や弱みを見せたくなかったのではないかと思えました。 家族という形をこのような視点から見てみるとても不思議で 改めていったい何なのだろうと考え直してしまいました。 ラストの方ではSFのようなファンタジーのように 自分探しの行きついた所が描かれていて意外な展開になり吃驚です。 「コンビニ人間」の時にもユニークな世界観で驚きましたが、 こちらはもっとスケールの大きな空間になっているので別世界のようでした。 所々に少しグロテスクな表現があったりしますが、 これが村田さんの独特な世界観なので斬新で 想像力を掻き立てられた作品で面白いなと思いました。
0投稿日: 2016.11.18
