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コンスタンティノープルの陥落(新潮文庫)
コンスタンティノープルの陥落(新潮文庫)
塩野七生/新潮社
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総合評価

129件)
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    地中海三部作の一作目。 中世の終わりを象徴する出来事として有名なコンスタンティノープルの陥落=ビザンツ帝国の滅亡。 各国の視点から見た滅亡ドラマといった感じ。 オチはタイトルの通りでわかりきってるのだけど、コンスタンティヌス11世の悲壮な決意と、最期の潔さには常に訴えられるものがある。 (2009/4/20読了)

    0
    投稿日: 2009.04.20
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    15世紀 トルコ・地中海世界 オスマン帝国の台頭を、オスマン側、ヨーロッパ側両方から描いた作品です。 マホメット二世などの中心人物はもとより、彼の小姓トルサンがいい味出してます。(しかもかわいい!) 彼の表現や台詞のおかげで、マホメット二世の人間性が引き出されていて、彼にとても興味が持てます。

    0
    投稿日: 2009.03.20
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    「あの街をください」 オスマントルコのスルタン、マホメッドのその一言に全てをもっていかれる。 正直読みやすいとは言いがたいけれど、戦記ものっておもしろいですよねー。 塩野さんはやっぱりすごい知識に基づいてかいているんだなぁと思いますよ。

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    投稿日: 2009.02.10
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    長年外敵の侵略に耐え続けたビザンティン帝国の陥落をいくつもの自分の視点から事細かに描いている。 オスマントルコのメフメト?世とビザンティンのコンスタンティヌス??世の性格の対比に始まり、トルコとビザンツの対比の描写が多い。 オスマントルコは15万に対してビザンツは7千。 加えてトルコは大砲を所持していた。 圧倒的な量と質(イェニチェリ)を誇るトルコに対して、優秀な海軍と不落の3重の城壁を持っていたビザンツ。 歴史上傭兵(ヴェネツィアの石弓兵)がここまで活躍した戦いは珍しい笑。 コンスタンティヌスが、ウルバンを重宝せずに一笑したというのは、彼の性格からは考えられない話だけど、判断を間違えた。 ビザンツ側にもう少し守備兵が多ければ・・・大砲を手入れしていれば・・・ トルコ行きたくなった。 信仰のための国家か、皇帝のための教会か。

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    投稿日: 2008.12.11
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    塩野さんの本は高校生の頃かなりハマったんです。 中でもこの本は「へぇ〜」とか、陥落する瞬間のワクワクが多くて好きな一冊。 …とはいえ塩野さんの言葉の選び方は何だか傲慢なので今思えばよく読んでたなと思います(笑)

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    投稿日: 2008.07.24
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    7月16日読了。ローマ帝国の首都、コンスタンティノープルがトルコ帝国に陥落させられる歴史的事件をドキュメントタッチで描く。膨大な文献に当たった上で想像力を存分に働かせて書いているのだろう、迫真の描写だ。私のお気に入りの「イエニチェリ」も存分に活躍する。地中海に面した国々で、かつて本当にこんな出来事があったのだろうか。歴史とはげに興味深いものだ。

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    投稿日: 2008.07.19
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    ドラマティカルなのに冷静。塩野さんは凛々しいです。海軍提督のように前線で檄を飛ばしながら会戦時の総司令官の冷徹さで目の前のものと見えないものを見てる、そんな感じです(ああ結構いいかげんかも…)こちらはあくまで史実パロ。でもはぁはぁする

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    投稿日: 2008.06.15
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    3部作のうちの1作。 一つの歴史の節目をみつめることは「いかに国は衰退するか」ということを考えるのに非常に有用である。 力を失った国がその盛日の勢いを取り戻すのは非常に難しいようだ。 さて、日本はこれからどうやって行こうか?

    0
    投稿日: 2008.05.31
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    読むたびに嫌いになる作家。 歴史小説として、常に西欧からの視点で記載している。 西欧人はオスマントルコと蒙古に対する恐怖心と敵愾心が本能となっている。 もちろん作者は、ベネチア側の資料で書いていると逃げを打っているのだが。

    0
    投稿日: 2008.05.16
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     歴史小説の醍醐味は何と言っても、「歴史が動いている」と読み手に感じさせるスペクタクルとロマンである。ここではビザンツ帝国の首都コンスタンティノープルがトルコの若きスルタン、モハメッド2世によって陥落されるまでの話が描かれている。  この小説の面白い点は、当事者(つまりはコンスタンティヌス11世とモハメッド2世)だけではなく、一介の商人、兵隊、学者から側近などなどの複数の人間の眼を使っているところだろう。視点の移り変わりも不自然ではなく、物語をより壮大にしている。歴史というのは幾人もの人間が織りなすドラマなのだということを気づかせてくれる一冊だ。

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    投稿日: 2008.05.03
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    コンスタンティノープルという名前は、世界史の授業の中で登場した数々の地名の中でも、ひときわ深く印象に残っている。支配者の変遷と共に、ビザンチウム→コンスタンティノープル→イスタンブール、と何度も名前を変えた都は、その街自体が多くの歴史的事件の生き証人でもある。 1000年以上にもわたる東ローマ帝国(ビザンチン帝国)の精華が凝縮されている、この小さな街は、波乱万丈な歴史を運命づけられている土地なのだと思う。地理的にも、ほんの数百メートルの幅しかない海峡によってアジアとヨーロッパを結ぶ交通の要衝であるこの街は、他にはない独特の魅力を感じさせて、いつかこの目で見てみたいと思っていた街だった。 15世紀当時、コンスタンティノープルを取り囲む三重の城壁は、最強の防御力を誇ると言われていた。 一方、トルコのスルタンの親衛隊であるイェニチェリと、トルコ軍が持つ大砲も、当時最強の攻撃力と言われていて、この二つがぶつかる戦いというだけでも、「最強の矛と最強の盾がぶつかったらどうなるのか?」という興味をひいて、非常にドラマチックだ。 この「コンスタンティノープルの陥落」では、単にその都が陥落した日の戦いについて書いているだけではなく、都の陥落前夜までに起こっていた出来事や、そこにつながるいくつもの伏線から始まり、丁寧に描写がされている。 コンスタンティノープルの陥落は、実に様々な人間の人生をがらりと変えるほどの大事件だった。そこには、当時その場に滞在していた人と同じ数だけのドラマがある。そのことをより鮮明に浮かびあがらせるために、この本では、コンスタンティノープルに関係のあった様々な周辺国家や、いくつかの人物にスポットを当てて説明している。 それらの人々が、ビザンチン帝国とトルコの衝突にどういった立場で関わり、戦いの中に何を見て、陥落の後にどのような人生をたどったか。その、複数からの視点を合わせることで、この一大イベントが見事に立体的に描き出されている。考証の正確さと、物語としての面白さが両立した、優れた歴史書だった。 トルコの宮廷を支配する空気が、先のスルタンの時代とはまったくちがうものであるのは明らかだった。自分の主人は、家臣から、愛されるよりも怖れられる君主であろうとしている、とトルサンは思った。それでいて不思議なほど、重臣たちから兵士の端にいたるまで、マホメッドの手足のごとく動くのだ。十五万を超える大軍の移動とは信じられないほど、三度にわたった布陣は支障なく終わった。(p.127)

    0
    投稿日: 2008.04.18
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    臨場感あふれるなー。それにしてもオスマン・トルコの兵士の使い方はすごい。イエニチェリを始めとして、キリスト教徒同士を戦わせちゃうとは。

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    投稿日: 2008.03.30
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    自らはきっと手に取らない種類の歴史小説。時代的にも、地理的にも興味の対象にならないところなのだけれど、訳あって、読んでみることに。毎度のことながら、最初、登場人物に親しむまでに時間がかかり、付箋まで投入して読み進め始めたものの、物語が動き始めると、面白くて、自然に人物たちが形作られ、立場もわかって面白かったです。トルコ軍が巨大帝国になる礎となった戦いなのですよね。史実にあることの小説化にあたり、塩野さんはそうとう資料を当たられたとお見受けします。戦いの様子、状況の変化が刻々とわかり、後半は一気に読んでしまいました。

    3
    投稿日: 2007.07.30
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    地中海三部作第一弾。1453年5月のビザンツ帝国崩壊が題材。さまざまな人間の伝記をもとに構成されている。 ところどころに小説的な要素も含まれているが、やはり塩野氏は歴史書のスタイルに徹したほうが良さがでると思う。登場人物の観点から描かれるシーンも少なく、人物造形も浅く、小説的要素を導入するには中途半端すぎるのだ。 また、このような短いスパンの作品よりも「海の都の物語」のような長いスパンの作品を描いて歴史の雄大さを描くほうが筆が冴えているような気がする。

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    投稿日: 2007.05.29
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    書店で偶然手に取った「チェーザレボルジア〜あるいは優雅なる冷酷」を読んだ後、つい買ってしまったこの本ですが、面白くって一気読み。更にメモを取りながらじっくり読み、あれから10年以上たちますが、もう何度読んだことか・・・

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    投稿日: 2007.04.05
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    『地中海戦記』三部作の第一弾。 歴史書としても、小説としても面白い。 このシリーズを読んで以来ずっと、私が一番行ってみたい国は『トルコ』。 しかし未だに行けていない…。

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    投稿日: 2007.02.03
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    塩野七生の三部作と言われるキリスト世界とイスラム世界の対決を都市国家ヴェネチアから見た連作の一作目。圧倒的な力をもつイスラム帝国に風前の灯火の東ローマ、手に汗握る攻防戦。熱いです。

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    投稿日: 2007.01.11
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    200608/おもしろい!!ヨーロッパ史を学ぶことにする。メフメト2世。トプカピ宮殿。トルコに行きたい。イタリアにも行きたい。

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    投稿日: 2006.09.04
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    読んで2ヶ月後、イスタンブール(コンスタンティノープル)まで飛びました。グランドウォールの修復も手伝ってみました。 現地を旅行する機会があれば、ポケットに忍ばせておくといいですね。 すでに数冊目です…。

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    投稿日: 2006.08.10
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    正に「コンスタンティノープルの陥落」。中世時代ヨーロッパとアジアの厚みのあるバックボーン、魅力的な青年〜中年の登場人物。塩野さん初でしたが文句なしでした。

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    投稿日: 2006.07.30
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    2006年7月4日読破。トルコ旅行へ行ってきたので、トルコがらみの本が何か読みたくて読んでみました。 主要登場人物が多くて、最初ちょっと訳がわからなかったですが、半分過ぎたあたりからぐっとのめりこんじゃいました。 おもしろい・・・あのあたりの世界史ってあんまり興味なくて記憶に残ってなかったんだけど、これはおもしろい。 なんと言っても21歳のマホメット2世(最近はメフメト2世って表記されることが多いようですが)がすごい。 ビザンチン vs. オスマントルコの構図が、老人 vs. 若者に思えてくるから不思議だった。49歳の皇帝が率いる 古の大帝国ビザンチンと21歳のスルタンが率いるオスマントルコ。二人の活力の違いがそのまま戦いに表れてるようでした。

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    投稿日: 2006.07.06
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    海戦モノ3部作の第1作。東ローマ帝国の首都として千年以上も栄えた大都市が、イスラムの侵攻の前に滅んでいく様を描く。日本人には深く理解しにくいイスラム世界とヨーロッパの歴史的な確執がよく分かる。歴史物としてではなく、名もなき人々の人間ドラマが読ませる。

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    投稿日: 2006.06.08
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    トルコに行く、ということで友人に薦められた本。 でもトルコに行くことはなくなった… 内容は東ローマ帝国の首都コンスタンティノープルをめぐるオスマントルコとの戦いを描いた小説。小説といっても史実に基づいた歴史の本って感じ。 堅い内容ながら面白い。 それがこの筆者の実力ですかね。他の本も読みたくなりました。 世界史に関する知識のなさを実感。もうちょい勉強しないと。。東ローマ帝国ってなにか知らんかったし。。 ってかこの時代あたり知らなさすぎや

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    投稿日: 2006.02.18
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    「あの街を下さい」オスマン・トルコの若きスルタンが望んだとき、ビザンチン帝国の滅亡は決定されました。それでも最後まで抵抗を続けたビザンチン帝国と、支援しつづけたヴェネツィア共和国。戦いの手を緩めないスルタン。三者三様の知略をつくしたコンスタンチノープル攻防戦。最終的にコンスタンチノープルは陥落し、ビザンチン帝国は滅亡しますが、オスマン・トルコとヴェネツィアの戦いはこの後も「ロードス島攻防記」「レパントの海戦」と続きます。塩野さんの抑えた筆致が、戦争と政争を際立たせてます。

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    投稿日: 2006.02.10
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    はじめて読んだ塩野七生の本。寝転がりながら一気に読みました。これを読むとヨーロッパ史に興味を抱くので注意。

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    投稿日: 2006.02.03
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    正統なローマ帝国の継承者ビザンツ帝国の終焉を描いた作品。 当時のキリスト教圏に暮らす人々のイスラム教への恐怖心がイラク戦争に見られる今日の災いの遠因となっていると言ったら言い過ぎだろうか? 参考Flash http://www.geocities.jp/whis_shosin/bizan.html

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    投稿日: 2005.11.13
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    コンスタンティノープルを征服しようとするトルコとビザンツ帝国の攻防を綴った作品。15世紀の話であるが、活き活きと描かれた人々と綿密に記述された世界観が、500年以上もの時の流れを感じさせない。読後、トルコにまた行きたくなった。トルコ旅行に行く前に読んでおけばよかった・・・。

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    投稿日: 2005.06.13
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    ひとつの国の終焉を、そこに住む人々の目線を織り交ぜて描いている。「ロードス島攻防記」、「レパントの海戦」との3部作ながら、これ一冊でも寝不足必至の大作。イタリア在住の作者の感性が好き。

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    投稿日: 2005.04.08
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    塩野七生さんの大河3部作の第1作目。本書は東ローマ帝国の首都・コンスタンティノープルのトルコ皇帝マホメッド2世による攻略がモチーフ。 最初に登場人物たちの日常から当時の状況やそれぞれの人物像が描かれるので、後半の戦記部分に飽きてしまう事がない。歴史小説のおもしろさは登場人物の魅せ方にあると思うが、そのあたり、構成が上手い。 コンスタンティノープルはどうやっても落ちるわけだが、結果がわかっていても、先を続けて読んでしまう。

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    投稿日: 2004.10.07