
総合評価
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powered by ブクログ鈴木さんがどんな人と時代を駆け抜けてきたのかがよくわかった。 特に、ポニョを歌った藤牧藤岡の話がとても面白かった。 世界がどんどん変わっている中で日本のアニメを支えた人の偉業を実感できる、ジブリ好きにはぜひ読んで欲しい一冊だと感じた。
0投稿日: 2025.08.01
powered by ブクログこれは良い。ジブリの裏話が細かく散りばめられている。そして鈴木敏夫は大きなマーケティングの成功を軽々と語る。
0投稿日: 2024.11.13
powered by ブクログ羨ましいなぁ、という羨望の感情が読み終えてまず込み上げてきたけど、額に汗して一所懸命な鈴木さんがたくさんの才能ある人に巡り会えたのは、何よりも自身がまず直向きであったからだと思う。勇気をもらえる一冊でした。 藤巻さんの憎めないキャラ、要所要所でクスリときました笑
0投稿日: 2024.01.02
powered by ブクログジブリ映画は調和の哲学を映像化したものが多い。物理の観点になるが世界を構成する原子配列は調和されており、配列の1つでもズレると世界は一瞬で崩壊するらしい。 奇跡の調和で成立した世界で調和を保つは容易であり、乱すは困難と考えるのは軽率だろうか。
0投稿日: 2022.12.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ジブリプロデューサーの鈴木さんが、ジブリの宣伝方法や戦略について語った一冊。狙って収益を上げる、なんてことができるんだなあと驚きです。
0投稿日: 2021.11.21
powered by ブクログ映画がヒットするには「作品」「配給」「宣伝」すべてが大事。観たことがある映画で舞台裏が語られて、とても面白い 【感想】 面白かった!とても読みやすかった。読みやすすぎると思ったら、あとがきにこの本を書いたのは柳橋閑というライターさんだった。鈴木氏が書いているのはあとがきだけで、あとは柳橋さんがインタビューしながら書いたらしい。 ジブリ、映画の見え方が変わるから面白い。元々、作品作りがやりたかった鈴木氏だが、製作の立場上、プロデューサーを務めていくことになる。毎回手探りでその方法を生み出していく。面白いのは、作品自体のクオリティにはそう遜色が無いと思えるジブリ作品でも、やはり興業収入は大きく異なっていることだ。作品の面白さと、興業収入は完全に相関しない。影響をするのは配給・宣伝である。その配給・宣伝が「うまくいった」ときは伸びるし、「うまくいかなかった(やり方をしなかった)」ときは、そこまで伸びない。実際、鈴木氏がプロデューサーを務めて、本気で宣伝に取り組んだ「魔女の宅急便」で、観客動員数は一気に増えた。前作で80万人だったのが、264万人になった。 ...。話は変わるが、ジブリのような映画製作スタジオが生まれ、隆盛していったのは、ちょうど令和くらいまでなのかもしれない。昔、映画は大衆娯楽の王様だった。それが、テレビが出てきて、ネットが出てきて、ゲームが出てきて、動画サイトが出てきて。趣味・娯楽の細分化が進んできた。大きな映画はマスマーケットに向かって作られるものだが、そのマーケット自体が収縮している。娯楽・エンターテインメントが個別化していく流れは、止められないだろうな。 【本書を読みながら気になった記述・コト】 ◆映画がヒットするには「作品」「配給」「宣伝」すべてが大事であること ヒットした映画は「作品」自体が注目されがちであるが、この本を読むとその裏には「配給」「宣伝」のたゆまぬ努力があると分かる。映画プロデューサーとして鈴木敏夫が有名・すごいと認知されているのは、配給力(配給会社宿とのつながり・交渉)、宣伝力があるからだと再認識した ◆昔の映画に求められていたのは「ラブ」で、今は「フィロソフィー」 そうだ。ジブリの映画が大人が観ても面白いのは、作品に哲学があるからだ。時代性をとらえて「こういうことが大事なんじゃないだろうか」「こういうこともあるんじゃないかな」という人間の性格を、豊かなアニメーションで描いていく。フィロソフィーがあるものが人の心を動かす。 →千と千尋の神隠しが、千尋とハクの恋物語ではなく、「千尋とカオナシの物語」と捉えたのは、鈴木氏が最初だった。 →千と千尋の神隠しが大ヒットしてから、心の問題をエンターテインメントとして描く映画が増えた。鈴木氏は、そのような映画ばかりが増えていくのはあまり健全だと考えていない ◆映画にフィロソフィーを持ち込んだ原典はゲド戦記? >>ところが、いまや娯楽映画にすら哲学が求められる時代になって、ヒーローでさえ心に闇を持つようになりました。アメリカの文脈でいえば、『スター・ウォーズ』の中で描かれた"ダークサイド"という概念です。その元になっているのは、ル=グウィンが『ゲド戦記』の中で描いた”影”でしょう。そういう意味では、パンドラの箱を開けたのはル=グウィンだった。 ◆ゲド戦記では、「親殺し」が作品・製作を貫く一つのテーマになっている 本を読むまで、当たり前のことに気づかなかった。確かにそうだ。これまで、ジブリでは宮崎駿と高畑勲しか監督を務めてこなかったところで、宮崎駿の息子である宮崎吾郎が監督を務めたのだ。製作上の立場としては、宮崎吾郎が駿より上である。吾郎監督は製作時に「親殺し」のストーリーを変えたいと思ったが、鈴木プロデューサーは止めたらしい。吾郎くんが監督をやるなら、「親殺し」は絶対に避けては通れないと。現実と作品の間でそんな二重構造になっていることに、今更だが本を読んで気づいた ◆ジブリ作品がヒットするのは時代を意識した作品作り・哲学を作品に込めているから 鈴木氏は作品を作る際にマーケティング的な考え方をでき、かつマーケティングによって作品を面白く磨くことができる人だ。千と千尋の神隠しの製作進行がす ◆また出た「糸井重里」。この時代の人が書く本には本当によく出てくる。マジですごい人なんだ。多くのジブリのポスターのコピーを手掛けた。「生きろ。」「カッコイイとは、こういうことさ。」「おちこんだりもしたけれど、私はげんきです。」などなど ◆電通マンから見て、鈴木氏のポスタークリエイティブがすごいのは、タイトルに縛られないこと。魔女の宅急便という映画なのに、パン屋で受付をしている絵を採用する →映画ポスターの構成要素は3つ。タイトル、コピー、そして絵。それらが重複しない方が、お客さんに伝えられる情報は多くなるはずだ、と考える ◆「かぐや姫の物語」がいまいちヒットしなかった理由 企画そのものが難しかった。今、「竹取物語」を映画にすることの意味、現代との適応性を詰め切れなかった。映画は企画が大事であり、「なぜ今この映画を作るのか」があやふやでは、宣伝しても効果は出ない。
1投稿日: 2021.09.05
powered by ブクログ毎回思うけれど、鈴木さんてすごく頭の切れる方。 数字を読み、人を説得し、自分の思う方向へ転がすことが本当にお上手だと思う。 ご自身は、「映画を作ったり、宣伝する過程でいろんな人と出会えたこと、みんなで映画と言う神輿を担ぐことが楽しかった」とおっしゃっているけれど。 ジブリの紆余曲折やヒットの裏でどんなことが行われていたかを垣間見ることができてとても面白い本でした。
0投稿日: 2021.08.14
powered by ブクログ中身が、ジブリ特有でも無いと気付いたところで、読む気が失せた。自分が求めていたものと違っていたから。
0投稿日: 2021.07.11
powered by ブクログジブリ好きの友達が勧めてくれた本。ファンタジー要素が一切ない。宣伝についての考え方が書かれている。ジブリ好きな人がどうやってジブリ好きになっていったのかを教えてくれる本。 小さな頃からジブリは身近にあったから、売り上げに苦労した時代があるということを不思議に感じた。
0投稿日: 2020.08.10
powered by ブクログほんとに「ジブリ汗まみれ」そのもので 全方位に営業をかけまくってこそ あそこまでの大規模なムーブメントが起こせるのね。 作品の力×宣伝の力
0投稿日: 2020.08.04
powered by ブクログジブリの今までの経緯と裏側を知ることができた。 ジブリ作品が映画館で特別上映されている今だからこそ、読めてよかった。
0投稿日: 2020.07.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「映像研には手を出すな!」の金森氏を待つまでもなく、たとえば「げんしけん」のハラグーロとか、ガイナックスの岡田斗司夫とか、とかく悪い意味で「金を集めるのがうまい」「口先だけの人」は、業界モノを見るだに見え隠れしていた。 翻って、宮崎・高畑両氏の背中にベッタリくっついている口だけオッサン、宣伝の際には腹にボコッと出てくる喋りたがりオッサン、そして押井守を追っているときに必ず出てくるオッサン、他の文化人を検索すると結構な頻度で自身のラジオ番組に呼びつけているオッサン、ということで認知していた。 が、作り手に寄生するオッサンが最も嫌いな人種だし、時代と格闘するだとか作務衣着て毛筆するだとか、そういう人物ってオヤビン気取って金をガッポガッポ動かしてるわりにはカラッポなんだよねと侮っていた。というか、侮っている。読後も。 が、その評価を、どうしても変えざるを得ないのは、この人、ただ金集めするだけではなく、作品にも口を出すのだ。 どころか、企画も言い出している。 言い出しっぺ……持ち掛け……ヤクザというかチンピラ……話題提供者……フカシ……金集め……叱咤激励者……宣伝者……と八面六臂の活躍をしている……、 というか、宮崎駿や水木しげるがスタッフを社員化して自身を永久創作機関に仕立て上げたのを、またも模倣して、取り巻きを活用して自身を永久宣伝機関と仕立て上げようとしている……その日々を、まとめたのが本書である。まあワーカホリックの歴史と言えなくもない。 決して自ら筆を動かした……PCを打鍵した……ものではない。ただ放談したものを、秘書だか側近だかにまとめさせたものだ。 という事情であるから、汗みずくの執筆の賜物では、ない。かるーい、俺こんなこと考えてたんすよー、俺はすげーし、俺の失敗も俺の思惑のうちなんすよー、という本。いわば成功者・爺の回顧録に過ぎない。 が、通史の雰囲気をつかむには悪くない。 おそらくこの爺、多分に嘘をついている。それぞれを細分化する資料もあるはずなので、もっと詳細に見ていこう。 結論。鈴木敏夫的プロデューサーは、いまや老害。とはいえこんな老害や、宮崎駿のような老害ワーカホリックがいたからこそ残っている名作が、山のようにある。 これを享受しないのは勿体ない。
3投稿日: 2020.06.16
powered by ブクログジブリ作品の見方が変わった。 宣伝とか売り上げの現実的な話はあんまり聞きたくないな~なんて思いながら読み始めたけど、制作~上映するためには当たり前ながら必要不可欠なことで、内容・エピソード等含めて全部めちゃくちゃ面白かったー!
2投稿日: 2019.06.29
powered by ブクログスタジオジブリのプロデューサー・鈴木敏夫氏が宮崎駿監督の長編からの引退を表明したのをきっかけに、ジブリ設立からの30年をまとめた本。 なんてバイタリティと発想力、カリスマ性に優れた人だろうか。 ジブリの名監督二人に目を奪われて見落としがちだがこの人も天才だ。 宣伝の鬼。 こんなに押しの強い人になれるだろうか、いやなれない。
2投稿日: 2018.06.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ジブリ映画をヒットさせた鈴木氏の著書。関係者側から見た鈴木氏の印象も書かれている。関係者によると、鈴木氏は言葉数少なく、また暴言をよく吐きすぐに手が出るという内容が多々あり、驚いた。鈴木氏側の話だけを見ると、彼は温厚で真面目な人だという印象を受ける。「映画は金をかけて宣伝すれば必ずヒットする。金をかけるほどヒットする。」という黄金の方程式を作った鈴木氏。世の中に流行らせるには、皆に周知してもらうというきっかけを金でつくらねばならないのだ。本書の中で、ホームページで制作日誌を毎日更新するという内容がある。そこで鈴木氏は「ファンの人に、制作スタッフの一員であるかのように感じてほしかった。」と話している。これは私の仕事でも参考になりそうだ。
1投稿日: 2018.05.26
powered by ブクログジブリ映画が何故ヒットしたのか、という手法を事細かに記した本。宣伝費を大量に使って、様々なメディアに映画情報を大量に露出すれば宣伝費に応じてヒットしますよ、と簡単に書いてある。ただ、よくよく読むと作品毎、時代毎に宣伝手法を切り替えたり、泥臭い事もたくさんやっており、この人のまねをするのは相当大変だし、同じようにやっても簡単にヒットする映画を作り出せるわけもないな、と思ったのも事実。時代の流れをうまく見極めて、その波にうまく乗っているな、と感じた。流れを掴むのも、流れを乗りこなすのも大きな才能だよな、とも思う。もちろん、映画本体が良くないとどれだけ宣伝してもダメという側面もあるので、宮崎・高畑という両天才がいてこその大ヒットだとも思うけどね。
0投稿日: 2017.10.12
powered by ブクログジブリの広告戦略。プロデューサー鈴木敏夫として、どのような広告戦略を打ってきたのか、興味深く読めた。 次の文章が印象的だった。 『プロデューサーの仕事というのは探偵業と同じなんだ。その作家が何をしようとしているのかを探る。一方で、現代というのはどういう時代なのかを探る。それをもとにどう宣伝するかを考えなきゃいけない。映画というのはストーリーを売るんじゃない。哲学を売るんだ』
0投稿日: 2017.07.02
powered by ブクログジブリのマーケティングが非常に参考になった。また、ジブリに関わった方々の物語としても大変おもしろく読めた。鈴木さんの人情を大切にする考え方が伺え、ビジネスを動かすのは結局人の情熱や関係性だと再認識した。
0投稿日: 2017.05.31ジブリの想いを知ると映画が様々な視点で楽しめる
宣伝を通じてジブリ映画の裏事情がいろいろと知れて面白かったし、監督だけでなくジブリに関わる人達すべての映画への熱い想いを改めて感じることができた。『宣伝の本質は、歩いてまわって仲間を一人ひとり増やしていく作業』『ジブリの目的はヒットの量産やお金儲けではなく、映画を作り続けること』高畑勲監督は、宣伝と本編に矛盾が出ないように徹底的にこだわって、宣伝を変えられないなら本編を変えてしまうというところに、自分の考え方の筋を通す頑固さをすごい感じた。昔のジブリ映画をまた映画館で観たい。
0投稿日: 2017.03.08
powered by ブクログ二人の天才に囲まれたプロデューサーの記録。溢れる才能と、天才ゆえの欲望に翻弄されながら、一方で巧みにコントロールしていく手腕と情熱、智謀。 タレントマネジメント、という言葉があるが、才能をマネジメントするという意味では、これこそがタレントマネジメントだと。 合間に挟まれる関係者へのインタビューからは、才能と智謀に翻弄される「普通」の人の戸惑いと喜びが伝わって来て、なかなか興味深い。
0投稿日: 2017.01.18
powered by ブクログ大きな予算が無いと、アニメーション作品は出来ない。 そのためには、「販売」のための大きな努力がいる。 これは「教育」でも同じことだ。
0投稿日: 2017.01.09
powered by ブクログ六本木ヒルズで催された「スタジオジブリの大博覧会」を意識していることは間違いなく、 同展示会の解説書のようなものに事実上、なっていると思われる。 映画の宣伝論として、たいへん面白い内容であるし、 合間に挟まっている東宝の歴代宣伝担当のコメントも興味深い。
0投稿日: 2017.01.03
powered by ブクログジブリの宣伝にまつわる話。 かぐや姫と、風立ちぬに至るまで。 宣伝ってやっぱり恥ずかしがってやるもんじゃねーな。って思う本。ドンドンやってけ。 やっぱり仕事ができる人やから、監督の作り出す映画に魅力があることがわかってて。ほんでもって作品に惚れとったんかなあと、勝手に思う。 けど、商売は商売。馴れ合わん。みたいな感じで芯が通ってるのが良い。
0投稿日: 2016.12.21
powered by ブクログ鈴木敏夫がどのように映画を宣伝したかという仕事の記録。筆者の考えとして、あくまで作品を尊重する(宣伝のために作品を曲げない)が、ヒットには、作品、宣伝、流通が必要とのこと。宣伝と流通がうまく行かなかったから失敗した、という経験談も語られている。事業のためには作品だけではダメだ、というのはよく言われることだが、それの実例として参考になる。
0投稿日: 2016.12.17
powered by ブクログ宣伝の本質は、歩いて回って仲間を一人ひとり増やしていく作業なんです。 マスコミに広告を出すことは手段の一つに過ぎない。
0投稿日: 2016.11.22
powered by ブクログジブリファンにとっては最高に面白い内容だった。 ジブリは作品自体が素晴らしいのは勿論だけれど、鈴木さんという一流のプロデューサーをはじめ色々な人がいたからここまでの映画になっだということを知ることができた。 鈴木さんも宮崎監督も信念を曲げないで 映画を作り続けているところに感動。
1投稿日: 2016.11.16
powered by ブクログいやー。鈴木さんやり手だわ…さすがです。 数字を読む力。時代の気分を読む力。 映画作りって博打だな。 この人がいたから、宮崎駿ものびのび作品を作ることに専念できたんじゃないだろうか。 この本出したタイミングとかも、いろんな宣伝効果をしっかり図ってのことなんだろうなぁ。展示とかレッドタートルとか。 ジブリ好きにはたまらない、熱いジブリの軌跡。 もののけ姫の件は、実感を伴ったなるほど!だった。 宣伝って奥が深い。 まだ観ていなかったジブリ作品を観たり、漫画版のナウシカを読み返したりしたくなった。(これも宣伝効果だなとはたと思い至り、鈴木さんのニヤリと笑う顔が頭に浮かんだのでした。) レッドタートルも観たい。 こうしてみると改めて、糸井さんのコピーはすごい。
0投稿日: 2016.11.14
powered by ブクログ2016/10/11:読了 鈴木さんは、徳間のアニメージュの編集長をやりながら、ジブリ映画の企画・広告を取り仕切っていた。 高畑さん、宮崎さんの映画に対する信念と、映画の興業をどう折り合いをつけるか、そのうえで、どう観客を動員したかが、よーく分かる本。 読みやすく、理解しやすい。 映画広告という面でも、画期的だったことがよく分かる。 最初から最後まで新鮮さが途切れない、すごい本だった。
0投稿日: 2016.10.13
powered by ブクログジブリが好き、もしくは広告の世界が好きなら楽しめるであろう作品でした。そして、熱い!!男くさい!! 無駄な情報や作品自体のメッセージはほぼ届けず、「どうやって私はジブリ映画を売ってきたか」をある意味淡々と、でもとても感情的に伝えてきてくれた本でした。 私はジブリの作品と育ってきた世代だけど、作品そのものだけじゃなくて広告や広報手段もあらゆる変化があったことを知った。キャッチコピーがどうやって決まっていったかが、個人的にはすごく面白かったなぁ。 ジブリ作品と共に成長できたことを、とても幸運に感じます。
1投稿日: 2016.08.06
powered by ブクログジブリ映画の宣伝なんて「新しい映画、作りました」と言えばそれで済むじゃないか、と思ってた。 でも、『もののけ姫』の時も『千と千尋の神隠し』の時も鈴木敏夫プロデューサーは闘っていた。いつだって闘っていた。面白くない訳がない。そんな1冊でした。
2投稿日: 2016.07.31
powered by ブクログ宣伝を中心に、ジブリ作品をもう一度振り返ることが出来る一冊。初期作品が好きだけど、それぞれに込められた思いを知った上でもう一度鑑賞したい。
0投稿日: 2016.07.20
powered by ブクログ今年ベストな一冊決定の本。ジブリの鈴木プロデューサーが、初めて映画の宣伝を手がけたナウシカから、現在に至るまでの名だたる傑作を、いかにしてヒット作に導いてきたか。その苦心と努力と奇跡と友情と泥臭さが圧倒的な熱量で伝わってくる名著だと思う。 ナウシカから30年もの間、日本の映画史どころか社会史に刻まれる傑作を放ち続けてきたスタジオジブリ。高畑さんの高尚で深い芸術性、宮崎さんのエンターテイメント性、そしてそれら2人を抱えるスタジオジブリが『映画を作り続けるためには、映画をヒットさせねばならない』という目的をもとにひたすら奔走し続けた、鈴木プロデューサーの商売魂。 この3人と、それぞれを支えた制作スタッフ、宣伝スタッフの総力の結集あってこそ、この30年もの間、日本人が世界に誇る『スタジオジブリ作品』を享受し続けてこれたわけで。とりわけ84年生まれの自分にとって、トトロから劇場で観てきたし、もののけ姫あたりからはほぼリアルタイムで劇場公開時のプロモーションに触れてきたわけで、その裏側にはこんな事があったのかと知る事が出来て面白く、またその全てがスタッフの努力の結晶によって実現されたものだと知る事ができ、感涙ものであった。 広告、宣伝、映画、好きならもちろん、チームでの仕事に携わる人はとても楽しめるはずの一冊。 ※また本書は本編は、鈴木さんの語りを共に別のライターが書かれてあり、あとがきのみが鈴木さんの文章。 実はもともとの鈴木さんの印象が個人的にはあまり好きではなかったが(なんというか、冷徹な商人の塊、的な勝手な印象。。)、本編を読むととても熱くてパワフル、仲間想いな人だなぁと好印象を持った。 が、あとがきは急に文体がドライになってて、そういうことかぁと思った。笑 やはりそうでないと、高畑さん、宮崎さんに囲まれたなかで、30年もヒットを飛ばし続けるなんてやってこれないよね。 勝手な印象だけど。。
0投稿日: 2016.07.17
powered by ブクログ映画の裏側を赤裸々に綴る.しかし,提示された方法論が決して一般論ではないだろうことも,そして一般論になり得ない社会情勢になってしまった点も問題提起される.かつて三島由紀夫が言及した大衆の幼児化の表層化が芸術域でも起こっている現実にゲンナリする.
0投稿日: 2016.07.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
・映画宣伝の6つの手段 ①配給宣伝 ②製作委員会の自社媒体を使った宣伝 ③タイアップ ④試写会 ⑤パブリシティ ⑥イベント、キャンペーン ・宣伝というと、東京中心、大きなメディア中心でものを考えがちだが、地方を回りながら、一つ一つ丹念に種まきをしていくことも大切 ・作る、伝える、売るの3つの要素が一体にならないとヒット作は生まれない ・宣伝費+広告効果=配給収入の法則 ・制作する人、宣伝する人、興行する人が、その作品の本質を理解し、一致団結して一つの方向に向かうための旗印が「キャッチコピー」 ・宣伝とは仲間を増やすこと ・宣伝しない宣伝という手法もある ・タイトル、コピー、ビジュアルの3点セットのバランスを必ず考える ・チーム鈴木には、文化祭の実行委員会みたいなノリがある ・新しい人と出会いながら、集団でものを考えていくのが好きなんです。いろんな意見が飛び交う中で、思ってもみないアイデアが出てきて、それを実際の現場で試していく。そういうふうに仕事をしていると、みんなが自分の新しい面を発見して、人間的にもどんどん変わっていく。 ・映画、音楽、出版において、人々の興味が細分化し、小ぶりな作品が多くなっている。あらゆる大衆娯楽から大作や国民的ヒットが出なくなった。 ※世渡り上手でおいしいところはもっていく博報堂の藤巻さんが憎めないキャラとして存在感があった。
0投稿日: 2016.06.29
