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マクベス(新潮文庫)
マクベス(新潮文庫)
ウィリアム・シェイクスピア、福田恆存/新潮社
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総合評価

151件)
3.5
13
47
62
7
0
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    近代の物語が進化し過ぎてて、新しい発見は無いものの、言葉の言い回しが渋くて面白い。 言い回しが難しくて読みにくいが、長さ的には短いので取っ付きやすいと思う。 王国っていう舞台設定は個人的に興味無いので、 没入感を持って読むことが出来なかったな…。 マクベス夫人が怖すぎる。 一番野心に駆られていたのは彼女でしょう笑 YouTubeで解説の動画みます。 追記 Youtubeで中田敦彦さんが解説してた。 シェイクスピアについても勉強出来て、本書の背景も分かって、物語の解説も実に面白い。 一度読んだ後に視聴すると面白いと思います。

    3
    投稿日: 2025.11.12
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    猫町読書会のシェイクスピア読書会の課題図書なので読んだ。 強いの武将なのにすぐに占いを信じてしまうマクベス。 亡霊が見えてしまうシーンが面白かった。 実際のお芝居を観たくなった。

    0
    投稿日: 2025.10.26
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    初めてのシェイクスピアということで、 四大悲劇のひとつである本書を読んだ。 結末は予想できていたものだったり、戦いの描写やクライマックスは思ったよりもあっさりとしたものだった。 しかしながら、序盤のマクベスの葛藤や、自身の野心や本心に加え、妻からの誑かしで悪い方へと身を流してしまうシーンがとても読み応えがあった。 結局は自業自得という言葉で片付いてしまいそうな内容だが、その中には人間の善と悪の判断や欲望といった奥深さが綴られていてとてもおもしろかった。 次に四大悲劇を読むのなら、「ハムレット」を読んでみたいと思う。

    0
    投稿日: 2025.10.24
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    デンゼル・ワシントンの演じた「マクベス」をもう一度見たいなぁ。DVD化しないのかな。 シェイクスピアの作品を読んだのは恐らく2冊目。ほぼ覚えていないが、戯曲を本にすると、このような書き方に表現されるのだなと改めて思い出した。ストーリー的にはなんとなく先の見通せる話でしたが、史実を基にできているとは驚き。 しかしながら一番の悪役はマクベス夫人かと⋯。

    0
    投稿日: 2025.09.28
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    「人生は舞台。人はみな大根役者。」 〈あらすじ〉 スコットランドの将軍マクベスは戦争からの家路で3人の魔女に遭遇する。魔女はマクベスはいずれ領主、そして王になるという。半信半疑だったマクベスだがその後戦果をあげた褒美として領主に任命され、魔女の予言が本物であることに気づく。それから強欲になり続けるマクベスは、殺人に手を染め自らの身を滅ぼす。 〈珍しくファンタジー〉 マクベスはシェイクスピアの四大悲劇の中で唯一ファンタジー要素を有している作品である。リア王、オセロー、ハムレットはいずれも生身の人間を中心に人間の愚かさを描いているが、マクベスだけは「魔女」が登場するからだ。 四大悲劇を立て続けに鑑賞している身としては新鮮で面白い。が、マクベスだけに魔女を登場させたシェイクスピアの意図は何なのか、人間で描く人間の愚かさ、という一貫性を破ってまで魔女が必要だった理由は何なのか、気がかりでしょうが無い。もしかすると魔女はマクベスの強欲が創り出した妄想で、魔女もまた人間の愚かさの一部だったとしたら...と考えずにはいられなかった。 〈連鎖する悲劇〉 最初はダンカン王を殺し自身が王となることが目的だったマクベスだが、王を殺したことによりその座を守るため親友を、次はその家族を、といった様に次々殺人に手を染めていく。罪に罪を重ねどんどん気が狂っていくその様子はまさに悲劇であると同時に、シェイクスピアの、罪を庇える罪など無い、というメッセージも受け取れると感じた。 四大悲劇のうちの一つであるマクベス、強欲が生んだ悲劇だった。

    0
    投稿日: 2025.09.21
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    自宅の本棚に6冊ある家人の新潮社文庫シェイクスピア 手はじめに「マクベス」を読んでみた こちら同じく1969年発行本で表紙はイラストなし 本書は1606年頃/戯曲四大悲劇「ハムレット」「リア王」「オセロー」より後に書かれたものらしい 日本で1600年と言えば関ヶ原の戦いがあり戦国時代の終焉から江戸時代への転換点 今更シェイクスピアでもないけど日本語訳が物凄く読みやすい 読まず嫌いだったかな

    6
    投稿日: 2025.08.29
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    それぞれの登場人物の心情描写が素晴らしく、物語に引き込まれ、一気に読了しました。名作たる所以かと体感しました。

    1
    投稿日: 2025.08.17
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    ★4。 「メタルマクベス」と「蜘蛛巣城」のおかげで筋は知ってたけど、改めて戯曲読むと新鮮に面白かったなー。後半の、マクダフ夫人と子の場面、マクダフとマルコムの場面とかは面白そうなので映像で見るの楽しみ。 レディマクベスの死にさらっとしか触れられてなかったのが意外だった。でもこれだけさらっとだと膨らませる余地あるから、かえって色んなバージョンが作りやすいのかなーとも思うね。 新潮文庫版を読んだのだけど、中村保男さんの解説が興味深かったな。その前の福田つねなりさんのもそうだけど、ハムレットとの対比について書かれててなるほどーだった。テナントさんファンは脳裏に思い描きながら読めるからこれわかりやすくてよい。映像楽しみだー!

    1
    投稿日: 2025.05.17
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    忠実な武将だったマクベスが、魔女の言葉に唆されて王を殺して王位を奪うも、最後には全てを失って殺されてしまう。 一言で言えばそんな物語。 魔女の話を聞いた時にマクベスは「そんなバカなことがあるか」と言いながらも、満更でもない感じでした。元々心の中にそんな野心があって、「じゃあその予言に乗っかるか」みたいな感覚もあったのではないかなと思います。 野心は必要かもしれないけれど、人としての仁義は捨ててはいけません。 それを持たないなら、人ではなく獣や悪魔と変わらないのかもしれないな、と思います。 約400年前の物語を今でも数百円で読むことができるというのは、やはり本は素晴らしいなと感じて読みました。

    1
    投稿日: 2025.04.14
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    3人の魔女がマクベスの野心を表しているのならばそれは亡霊と一緒なのでは?彼の野心を正当化するためなのか。

    0
    投稿日: 2025.03.28
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    日本語が凝縮されているという感じで、これは舞台の方が良いのかも。シェイクスピアの4大悲劇といわれるワリにそこまでじゃないなと思ったから。

    0
    投稿日: 2024.12.05
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    1606年頃に成立したシェイクスピアの戯曲。 『リア王』『ハムレット』『オセロー』と並び、シェイクスピアの四大悲劇と称される。 本作の主人公であるマクベスは、実在のスコットランド王(在位1040-1057年)をモデルにしている。 マクベスは、反乱軍の鎮圧に成功した帰路、目の前に現れた三人の魔女から「いずれ王になる」という預言を受ける。 初めは預言を信じなかったマクベスだが、徐々に王位への欲が芽生える。野心家の妻が焚き付けたこともあり、遂にダンカン王を暗殺し、王位に就く。 王となった後、マクベスは自分の地位を脅かす者への恐怖から幻覚・幻聴に悩まされることになる。 マクベス夫人も錯乱し、やがて亡くなる。 心の拠り所を失ったマクベスはより一層の暴政を強いるようになり、これによって貴族のバンクウォー、その子であるフリーアンス、ファイフ領主のマグダフなどが反乱を起こす。 上記があらすじ。 本作で描かれるのは、「預言」に翻弄される人間の姿である。マクベスは、これによって自分の本質を見失い、狼狽し、周りの人間への不信と不安に押し潰され、最期には破綻する。 「預言」は色々なものに置き換えられる。 「運命」、「野心」、「常識」、「社会」、、、。 どれも強力なものだが、これらの侵食から自分を守るのは、自身のビジョンであると思う。明確に自らの行く先を定め、軸をぶらさないことが必要なのだ。 この戯曲が長い時を超えて、国境を超えて多くの人に届いているのは、それが取り扱うテーマが本質的であるからに違いない。 邦訳も平易で、読みやすい。時代背景や宗教的価値観の理解もほとんど必要ないので、シェイクスピア入門に最適ではないだろうか。

    11
    投稿日: 2024.11.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    魔女の予言と夫人の教唆によりダンカン王を暗殺し、王座を手に入れたマクベス。 そんなマクベスを襲ったのは底知れぬ不安と疑心暗鬼だった。 そして、この不安感が罪の連鎖を引き起こす。 福田 恆存さんの解説で「要するに、「マクベス」劇の主題は不安にある」と述べられている様に、主人公マクベスの言動や情緒から"不安"というものを強く感じました。 権力に躍らされ、我を忘れるマクベスですが、後悔や罪悪感にとらわれ狂っていく様は悲劇そのものでした。

    1
    投稿日: 2024.10.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    四大悲劇、全て読了。 最後はマクベス。 悪いことをしたら、眠れなくなり、精神が狂っていく。 奥さん、マクベスの背中を押してはいけなかったよ。 森が近づいてくるの面白い。 魔女のシーンや扉を叩くシーンなど、舞台でどう演出されているか見てみたい。

    5
    投稿日: 2024.10.22
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    シェイクスピアの四大悲劇の中で一番短く、「未必のマクベス」を読んだ影響もあり読んでみた。 武将マクベスが、「あなたは王になる」という魔女の予言を信じて野心を露わにし、殺人も含め権力に執着する話。 あらすじとしては単純で、話の長さも短いため読みやすい。ただ、時代背景への理解や人間の心理に焦点を当てて考え出すと深みのある内容になっている。 マクベスのように、みんな内心には野心を持っている。魔女の予言という非科学的な示唆に対して疑いを持ちつつ、予言通りの実行を望んだのは、まだ科学より神の信仰が強く、王家の権力が絶大な時代だったからなのか。 そこの選択を誤らなければ人の道に背くこともなかったのか。 (臆病な私なら、いずれ王になると言われても殺人する勇気はない。王になると言われたのなら黙って待ってようと思ってしまいそう) 私としては「悪い嫁持ったなー」とあわれんでしまう笑 人を殺しておいて何故これが悲劇?と思ったが、 予言と嫁に唆されたから?と思ってしまう。

    0
    投稿日: 2024.10.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    分かりやすくて面白かった。一つ一つの台詞が個人的に好きだった。100ページほどでここまで楽しめるのは良い作品。他の作品も読んでみたい

    0
    投稿日: 2024.09.19
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    魔女のフレーズが独特過ぎて覚えたくなる。釜を茹でるシーンは登場する小道具、言葉、全てがドラマチックでどきどきした。臨場感がすごい。終盤ちらっと出てくる少年の、子どもらしいセリフと、子どもらしからぬ達観にぐさっときた。 舞台も観たいし、他の翻訳も読んでみたい。

    1
    投稿日: 2024.09.12
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    まるで舞台を観ているようだった__ とても面白かったです シェイクスピア四大悲劇のひとつ、マクベス 詩的な言い回しが好きで、一文ごとに見とれていた 尽きることの無い欲望の先は破滅 最後には恐怖も罪悪感も失い狂ってしまう 傍観者だからこそ楽しめるのであろう 「心臓の色は青ざめてはいない、あなたのように」

    0
    投稿日: 2024.08.19
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    シェイクスピア原作の戯曲。(台本と言ったほうがわかりやすい?) スコットランド王のもとで活躍するマクベスが、3人の魔女の言葉をきっかけに、自身の野心を抑えきれず変貌する。しかし、自らも自身の野心や罪に怯えるようになりおかしくなっていく。 マクベスや夫人が野心に魅入られ落ちていくさまは、現在の戦争や政争とも共通する部分があり、悲しさと虚しさが強く心に響いた。外国の作品、かつ、昔の作品ということもあり読み進めるのは少し難しく、また、展開もかなり早く何度も読み返すことになったが、細部を追うよりもマクベスたちの心情を追うように読み進めるのがよい。なお、後半の解説で、筋書きの背景や謎についても説明をしてくれている。

    0
    投稿日: 2024.07.29
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    Sleep no more にハマって。 上海で二回Sleep no moreを観劇。その背景が知りたく読んだが、戯曲ということで少し難しい。観劇してなかったら読まなかったが、あーこれねこれねと思いながら読むのは楽しかった。

    0
    投稿日: 2024.07.23
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    『マクベス』はシェイクスピアが1606年頃に完成させた戯曲です。実在したスコットランド王や将軍を登場させた作品で、王であるダンカンに重用されていた野望に取り憑かれた将軍マクベスが主人公。 マクベスが王を暗殺し自ら王に即位してからマグダフ、子息マルコムに討たれるまでを描いた作品でシェイクスピアの4大悲劇のなかの最後に書かれた作品。 4大悲劇の中では一番短い作品たが、当時のスコットランド王ジェームズ一世(話し中の忠臣バンクオーの子孫)への宮中観覧用作品としたので短いと言うのが定説。劇中にもジェームズ国王に媚びたセリフが多いのが特徴と言われる。 ダンカン王を暗殺し王についたマクベスが劇中ではすぐ遺児マルコムとマクダフにより復讐される(実在は在位17年)。 魔女からいずれ子孫が国王になると予言されたバンクオーはマクベスにより殺されるが、息子は他国に逃れいずれ国王となる。 魔女の予言が厚く信じられていた頃のお話しだが、結果的に後々ジェームズ一世王の時代に王位正当性を持たせる為に好まれており、後から作り出したものとも言える。

    0
    投稿日: 2024.03.20
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    誰が膝まずいてマルコムの足をなめ、衆愚のやじを浴びるものか。たとえバーナムの森がダンシネインの城に迫ろうと、女から生れぬ貴様を相手にしようと、さあ、これが最後の運試しだ。このとおり頼みの楯も投げすてる、打ってこい、マクダフ、途中で「待て」と弱音を吐いたら地獄落ちだぞ。 2019/10/17読了 ……疑心暗鬼に苛まれ、魔女や幻影の預言を当てにしたマクベスが、最後に全てを捨てて身一つで放つ台詞。これぞ悪の美学か?

    3
    投稿日: 2023.09.23
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    自業自得のお手本のような悲劇、故に時代を超えても楽しめる一冊した。 少し台本の様な文章は詳細が省かれているような書き方も相まって、読んでいるのに観劇している気分になれました! 脳内で勝手に宝塚歌劇団で再生してしまいました!

    2
    投稿日: 2023.08.17
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    1606年頃 シェイクスピア四大悲劇の戯曲。 スコットランドとノルウェイの戦闘。スコットランドの勝利を牽引したマクベス。帰還の途中の荒野で三人の魔女と会う。 マクベスは、「王になる」 一緒にいたバンフオーは「子孫が王になる」 と予言される。 予言を期待するマクベスと、マクベス以上に王妃の座を求める妻。王を殺害して国王となる。 強気の奥さんに翻弄されている様でもあります。 王となっても、復讐に不安は募る。そのため圧政の暴君となり、政治生命は長そうにない。 魔女に再び予言を求める。 「女の産み落とした者の中には、はむかう者は居ない」 「森が進撃してこない限り安泰」 女から生まれない者は居ないと安心するが、今でいう帝王切開で誕生した者は含まれず。 森が動くことはないと思い安心するが、木の枝を持ち森に擬態した敵軍が進撃してくる。 魔女達は、最初に「きれいは穢い、穢いはきれい」と登場する。予言や占いは、言葉の真理や表裏まで読まないといけないのでしょうか。 マクベスは、自分の立ち位置に気がつくが、もはや後には戻れず戦闘にむかいその首を取られる。 ロミジュリよりもわかりやすく、その地位に翻弄されていく悲劇が理解しやすい。と、思いました。

    60
    投稿日: 2023.08.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    戯曲もシェイクスピアも初めて読んだので楽しめるか不安だったけど、最後までかなり面白く読めた。 台詞の掛け合いだけで物語が進んでいったり、人物の複雑な心境を現していたり。 普通の小説にある情景描写や説明的な補足がないのに、場面の想像がつくのがすごい。 マクベスは最初、王や貴族から信頼あつく、親友にも恵まれた真っ当な家臣と思われたのに、 三人の魔女やマクベス夫人に唆されて、あっという間に野心と欲望に飲み込まれて、王殺し、家臣殺し、酷い運命に巻き込まれていってしまった。 展開がものすごくテンポよく、台詞の一言一言がかなり重要なんだなぁと思った。 ただ、この本の出版が昭和四十四年で、訳者の解題ってところには昭和三十六年と記述があるから、昭和三十年代に訳されたくらいなのだろうか。 文体が古すぎて現代人にはさすがに読みづらい。 文学的な価値とか美とか横において、もう少し現代口語的なくだけた文章にしてくれたら、もっとたくさんの人が読んで楽しめると思うのにな~。

    0
    投稿日: 2023.07.18
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    マクベスは妻の言うがままに泥沼にハマっていったのか? しかし妻も不安によっておかしくなっていって… 自分への期待が自分を追い越してしまう感じとか、人間の根本ってこんな感じなのかなと思ったり。

    1
    投稿日: 2023.06.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    本編はかなり短く、あっさりとした印象。そして福田さん訳は読みやすくて助かります。(解題部分はすこし難解です、、) マクベスは魔女からの予言を自己の行いに対する正当化に利用しようとしていて、早々に王を殺してしまった。 ハムレットは父王が殺されたことに対する復讐心にのみこまれるもののある意味復讐に正当性を持っている一方、マクベスは単なる権力欲しさの簒奪行為にみえ、本来その行為に正当性がない。それは恐らくマクベス自身も分かっていて、だから自信がなく、常に不安。不安ゆえの殺害。 シェイクスピアの描く人間たちはみんな愚かしくて、ただだからこそ人間らしさというのが存分に出ていますね.......... 以下、解題より引用。 ─力の弱い者は、一つの悪事を行うのにも、これこそは自分の逃れられぬ宿命であり、絶対不可避のものだという自己催眠を掛けなければ、容易に事を運びえぬのである。したがって、絶えず自己の行為を正当化するために、自分こそは自己本来の歴史を歩んでいるのだという事を己れ自身に納得させようとして、宿命の片影を探し求め、これこそは自分の宿命だった、必然だったと信じて、始めて心の落着きが得られるのだ。 ─自己破壊への隠れた意思を示している。彼は破滅によってしか安心できない人間なのである。なぜなら、他人に対する彼の不信感の根柢には徹底的な自己不信があるからだ。

    0
    投稿日: 2023.06.02
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    シェイクスピアは初めて読んだのだが、文体に慣れることができず、自分はあまり没入できなかった。正直本を読むよりも舞台で見る方が感動が大きいのだろうと感じた。話自体は人間の不安を言葉巧みに描いており、マクベスに感情移入できる場面も多くて楽しめた。

    0
    投稿日: 2023.02.06
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    元ネタ系を読もう企画 舞台で観たいが、なかなか純粋なマクベスを見る機会がないので。 なるほどねぇ もう少し段階的に落ちていく描写があるかと思ったが、 大仕事の後は結構あっさり他の人の言葉で語られるのね。 ト書きの本では、魅力を最大限には感じられないのが残念。

    0
    投稿日: 2023.02.05
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    昨年末、午前十時の映画祭で「蜘蛛巣城」を鑑賞。黒澤明監督のとても面白い映画でした。特に次第に狂気に走る三船敏郎と京マチ子の演技には戦慄しました。 この「蜘蛛巣城」の原作が「マクベス」と知り、還暦過ぎて、初めて、シェイクスピアに挑戦しました。 舞台は11世紀のスコットランド。不気味な3人の魔女から武将マクベスはスコットランド王になると告られます。 勇猛果敢なわりに若干小心な武将というマクベスのキャラクターが物語を面白くしています。強欲で頭脳明晰な妻。マクベスは妻と諮り、主君ダンカンを殺し、王位に就きます。しかし、自らの罪に慄き錯乱状態に。緊迫したプロット展開で、娯楽性の高い戯曲です。 福田恒存の翻訳も素晴らしく、朗読してしまいたくなる箇所も多くあります。また、同氏の解題は「マクベス」の上映時期、成立の背景に関する推論も充実していて読み応えがありました。 シェイクスピアの四大悲劇の中では、比較的、とっかかりやすい作品ではないでしょうか?なお、「蜘蛛巣城」は「マクベス」を忠実に映画化しています。「蜘蛛巣城」→「マクベス」がお勧めの鑑賞順序と思います。

    2
    投稿日: 2023.02.02
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     初めてのシェークスピア作品。そのことと、舞台劇を前提に描かれている作品かつ英国歴史など馴染みがないことだらけで、短い作品ながらも中々読むのに骨が折れた。初心者向けに登場人物の簡単な解説があればより親しみやすくなるかと思われた。  シェークスピアの四大悲劇ということであるが、マクベスの自業自得で、それが何故に悲劇なのかと最初は感じたが、そこには魔女の預言という体だが、運命に翻弄され、名将と言われた人物ですら、王としての権力に固執し、狂気を抑制できない一人の人間の移り変わる様と、抗いながらも預言(運命?)通りになってしまうことに、人間としての不完全さが悲劇と言われるのであろう。  まだまだ勉強不足で、もっとシェークスピア作品を読まなければ理解が至らないか。

    0
    投稿日: 2022.10.15
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    マクベスってこんなに短かったっけ…?という感じで、あっという間に読んでしまった。 自分でいろいろやっていると言われればそうなのだけど、ああ可哀想なマクベス! IV-2 少年「小鳥のようにして。…いいえ、何でも取れるものを取って、だって、小鳥はそうしているもの、みんな」 V-5 マクベス「あれも、いつかは死なねばならなかったのだ。一度は来ると思っていた、そういう知らせを聞く時が。あすが来、あすが去り、そうして一日一日と小きざみに、時の階を滑り落ちて行く、この世の終わりに辿り著くまで。いつも、きのうという日が、愚か者の塵にまみれて死ぬ道筋を照してきたのだ。消えろ、消えろ、つかの間の燈火!人の生涯は動きまはる影にすぎぬ。あわれな役者だ、ほんの自分の出場のときだけ、舞台の上で、みえを切つたり、喚いたり、そしてとどのつまりは消えてなくなる。白痴のおしゃべり同然、がやがやわやわや、すさまじいばかり、何のとりとめもありわせぬ。」 V-8 マクベス「誰がローマの馬鹿者どものまねをして、己れの剣で死ぬものか、眼の前に生贄があるかぎり、そいつをぶった斬ったほうがましだ」

    0
    投稿日: 2022.08.28
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    シェイクスピアの戯曲は前にリア王を読んで以来、数年ぶりです。堅苦しいと思っていたけど、読みだすとマクベスの良心と悪心の葛藤がマクベス夫人の助言により悪になっていくのが面白い。130ページぐらいですが、展開が早いのですいすい読めました。

    0
    投稿日: 2022.08.20
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    シェイクスピアの4大悲劇の1つ「マクベス」 四作品の中でも最後に書かれたものだとか。 あっという間に読んでしまって面白かった。 解説にもあったけどハムレットと似たような構成だけれども、 悲劇に巻き込まれたハムレットと悲劇を作った張本人であるマクベスはまた違ったストーリーで面白かった。 シェイクスピアは難しそうでなかなか手が出ないという人もこのマクベスから入ったら、良い足がかりになるのではないでしょうか。

    0
    投稿日: 2022.06.25
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    短いセリフから、登場人物の背景や場面転換を想像しないと、展開について行けないと感じました笑 右脳が鍛えられますね!

    0
    投稿日: 2022.06.08
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    図書館。古典に帰りたくて。 ある意味では、マクベスとその夫人のような心を持っていてこその「人間」であると思う。本当に裏も表も書いてくれている。

    1
    投稿日: 2022.04.10
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    シェイクスピアは恥ずかしながら読んだことがなかったのですが、主君を殺してしまった後の錯乱状態の心理描写が良かった。  最期には変わり果てた横暴な言動が目立つが、マクベスも人であったのであろうと、思った。

    0
    投稿日: 2022.03.21
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    四大悲劇の一作品。将軍マクベスは予言に踊らされた哀れなピエロであり、魔女の予言というたった一つのスパイスで、一人の将軍の人生がここまで狂わされ破滅へと誘われる様が面白い。

    0
    投稿日: 2022.03.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    シェイクスピアの本を初めて読んでみた。 大筋の内容は理解できたものの、聞きなれない言葉も多く、この演劇の本当の良さをどこまで理解できたかはわからない。 スコットランドの力ある武将であったマクベス。三人の魔女に出会い「王になる」という預言を聞いたことをきっかけに、少しずつ歯車が狂い始める。 まずは王殺しを実行し、預言通り王となることはできた。ここで終わればよかったものの、今度は王の座を失うことの恐れから、さらに殺しの手を強めていく。 その手を強めれば強めるほど、マクベスは自身の身を破滅の道へ導くこととなってしまう。最終的には、唯一信頼していた夫人にも先立たれ、身内を殺された復讐者により葬られてしまう…内容としてはこんな感じである。 人間誰しも人には言えない秘めた欲望がある。それは仕方ないものであると思う。 ただ、それを実現するためには適切なステップを踏まなければならない。 一足飛びに手に入れよう、実現しようと思うのではなく、日々コツコツと努力を重ねることが大事である。 また、そのような努力を重ねても叶えられない欲望、夢もあると思うが、それが自身の「身の丈」だということも、どこかで受け入れる必要があるのではないか。 人間誰しもスーパーマンではない。 渋沢栄一「論語と算盤」の中でもそのような示唆があったと記憶している。 今一度自身の「身の丈」というものを意識してみようと感じた一冊であった。

    1
    投稿日: 2022.03.12
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    いやこれさ。 マルコム即位。 A.自分で言っていたように色ごとにうつつを抜かしてしまう。 B.マクベスを打倒したマクダフの人気に嫉妬、自分の立場への危機感を感じ粛清。 C.シーワード率いるイングランド軍がそのまま駐留を続け略奪を始める。 また魔女が暗躍してこのどれかになるだろ。 そしたらバンクォーの息子が帰還してマルコム王を… 妄想が絶えん!

    0
    投稿日: 2022.02.18
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    予言を信じて多くの人を手にかけ、最終的には因果応報、自分が殺されてしまうというなんとも自業自得なお話。夫人も夫人で、目先の利益にばかりとらわれ夫の殺人を後押しするなんて。

    0
    投稿日: 2022.02.15
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    シェイクスピアの劇作品。 スコットランド王に反逆した「マクベス」を描く。 解説によると、これが書かれた17世紀はジェームズ一世の時代。この王様はエリザベス女王が亡くなったあと、イングランド王となったがそれまではスコットランド王を兼ねていた。反逆者を対比的に劇に書くことで王様を礼賛しようとする意図があった。 この劇で描写したかったのは人々の不安の心らしい。 活字で読んでもピンと来なかった、というのが本音だが、いざ劇を見ると見方が変わるのかもしれない。いや、そうであってほしい…

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    投稿日: 2021.10.11
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    今さらながら、シェイクスピアデビュー。戯曲というジャンルは中学生の頃のファウスト以来。有名なので内容はさておき、シェイクスピアに手を出すに当たって検討したこととその結果を記す。 1. どれから読むか どこかのブログで、最初は短めの喜劇、夏の夜の夢。次に悲劇のマクベス、あとは好きに、とあった。その2冊を買ってみて、確かに短くて読みやすく、面白いか試すには良かった。 2. 誰の翻訳か これもブログで、同じフレーズの翻訳を比較しているサイトを参考にした。有名なセリフ(生きるべきか死ぬべきか…など)が、訳者にやよって全然異なる。皆が知ってそうなセリフに訳されている方が、いろいろ使えるとも思ったが、まあシェイクスピアのセリフを口にする機会もそんなになさそうなので、原文の諧謔表現にも配慮しつつ、肌に合う表現だった福田氏の翻訳をした。結果的に、文庫の巻末解説が手厚くて、シェイクスピアの世界に更に興味がもてた。

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    投稿日: 2021.10.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    初めて本でしっかりシェイクスピアを読んだ。そもそも劇形式なのにおどろき、実際に劇も見たいと思った。マクベスがどんどん悪に染まっていって、最後は殺されるところが、どんどん引き込まれていった。面白かったから他のも読んでみたい。

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    投稿日: 2021.06.28
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    解説にもあったのだが、尺の都合上短くならざるを得なくなった劇らしい。短いものではなく完全なものを読みたかった。二度と叶わないのだろうが。

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    投稿日: 2021.06.19
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    英米演劇入門? みたいな講義で読み解いた作品。 王に成り上がり、しがみつき、それでも襲ってくる盛者必衰の理に翻弄される物語に胸が踊ります。 馬は来ない。絶対来ない。 野心たっぷりの主役たちが魅力的です。 また白水社から出版されている小田島雄志先生の翻訳は音読してテンション上がる台詞回しなのでそちらもオススメ! (LA学群卒:湯けむり山荘)

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    投稿日: 2021.04.06
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    権力や名誉が手の届きそうなところにあると人は欲に負けてしまうという普遍的なところを学べる。一度手に入れた権力を失うものかと自分の良心を捨ててしまう。最後には没落した自分を見つめることで人生の無意味さに気づくというのが人間なのか。

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    投稿日: 2021.04.03
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    スコットランドのマクベスがダンカン王を暗殺して王になり、次々と殺戮を繰り返す際の狂気の裏にある弱さまでを描いた作品。 会話が繰り広げられる中で話が進んでいくので、物語の背景や登場人物の心情など大事なことが会話の中に書かれているので読み飛ばさないように気をつけながら読んだ。 三人の魔女の予言が不気味で、物語に抑揚をつけてくれている。マクベスは挑発的に反論するが予言が心にずっと残り続け、翻弄される姿から、本当はマクベスがとても臆病者だということを表している。 ダンカン王暗殺の首謀者であるマクベス夫人は殺人を犯しても取り乱すこともなく、人々を騙せるほどに精神的に余裕がある様から、真の悪人だと思った。 戦いに向かうアンガスが「葬った人々の血がこびりついて落ちない」とマクベスの残虐な殺人について怒りを表すシーンが特に印象的で、暴君には誰もついてくることはなく、最後には自分で自分を破滅へ追いやってしまうのではないかと思った。 これはいつの時代も同じで、私欲のための支配では決して人々は幸せにならないというメッセージなのかもしれない。

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    投稿日: 2021.03.27
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    シェイクスピアに触れてみたかったこともあり、有名で短いマクベスを読んだ。 正直途中から飽きる内容で劇場で見るのものは劇場で見てから書籍を読んだ方が理解が深まるのかなと思った。

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    投稿日: 2021.02.19
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    お前は王になるべきなのだという他者からの言葉が、マクベスを壊していったのかもしれない。自分とはなんなのかという自信の無さは他者の影響を受けやすい。この作品が近代的要素を含んでいるにしても、人から言われたやらなければならないことは「宿命」ではない。自分のアイデンティティ獲得のためにも、他者からの影響を受け流せる力はつけて行きたい。

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    投稿日: 2021.02.04
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    スリープノーモアが好きすぎてマクベスを読んだ。 シェイクスピア四大悲劇。 『やってしまって、それでやったとけりがつくなら、さっさとやるに限る。』 良いようにも、悪いようにも使えるこの言葉が印象的でした。なんて動物的な権力争いなんだろう。

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    投稿日: 2020.10.03
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    ハムレットと比べると話が短く、また、読みやすかった。とはいえやはり表現力に富んでいる部分は理解し難い文が多かった。ハムレットとマクベス、対照的な人物像だと感じた。

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    投稿日: 2020.10.02
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    シェイクスピアを読むのは初めてだったが、 抵抗感はなくすらすらと読み進めることができた。 王位を簒奪し、それを失うことを恐れるマクベスの心理描写に深みを感じた。 2020 7/26

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    投稿日: 2020.07.26
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    魔女に唆されて、また妻に唆されて決行するが、欲望を刺激されたが、躊躇している。手に染めたことを悔い、孤独感に浸りながら没していく。2020.4.26

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    投稿日: 2020.04.26
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    『嘘の上塗り』、『勧善懲悪』。こんな言葉が思い浮かぶ作品でした。 【疑問】 三人の魔女とは、一体何だったのか? 【見解】 マクベスの心が見せた、幻想ではないのか?そうだとすれば、マクベスと夫人の強欲さや恐怖心の強さの表れということだろうか?

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    投稿日: 2020.03.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    シェイクスピアの四大悲劇の内の一つの作品。 マクベスは題名こそ知っていたもののの、中身は全く知らなかったので非常に驚かされた。マクベス自身が様々な葛藤をし、最後まで運命に抗おうとする姿に感動しつつも、非常に滑稽だとも思えた。

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    投稿日: 2020.03.21
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    【感想・考えたこと】 ・自分なら、王になることが予言されていたら、現在の王を殺すことなく待ってたな。 無骨で快活な武将のイメージであったのが、夫人に唆され自分の意志では動けない弱い人間になり、最後は魔女の言ったことに従うことしかできない人間に成り下がっていく様が描かれている。 ・一度悪の道を歩んでしまうと、引き返せなくなってしまう 【メモ】 きれい穢ない、穢いはきれい (Fair is foul,and foul is fair.) こんないやな、めでたい日はない その気になれば、笑みかけてくる子の柔らかい歯ぐきから乳首をひったくり、脳みそをえぐり出しても見せましょう。 人の生涯は動き回る影にすぎぬ。 (Life’s but a walking shadow, a poor player) はやる心が留め役の理性を乗り越えてしまった。 他人に対するマクベスの不信感の根底には、徹底的な自己不信がある。 魔女はマクベス自身の内面が外界に投影された象徴

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    投稿日: 2020.02.29
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    四大悲劇三作目。 とりあえず新潮社シェイクスピアシリーズは解題・解説見たさに読む。 福田恆存さんのマクベス論はめちゃくちゃ面白い。

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    投稿日: 2019.04.16
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    初シェイクスピア四大悲劇。一番短いものから。脚本形式は苦手だと思っていたけど意外と読めた。 あっという間に暗殺したり悩んだりしているけど、そのエッセンスが複雑で普遍的な人間味に溢れていてさすが。荒野の魔女の予言とか洗っても落ちないシミの幻影とか、モチーフやセリフに、どこかで聞いたことあるなーという感じ。教養として読んでおきたい。

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    投稿日: 2019.02.17
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    マクベスという名前を最初に聞いたのは、棋士についてのエッセイで大山康晴が中原誠に敗れるくだりについて「マクベスの悲劇を思わせる」というたとえだった。 その次は小説版「世にも奇妙な物語」の冒頭で「今の不安は想像の恐ろしさに比べればものの数ではない――マクベス――」(うろ覚え)という引用を見つけたとき。 それから大槻ケンヂの歌詞で「きれいはきたない。きたないはきれい」のフレーズを知った。 宮部みゆきの杉村三郎シリーズでもモブキャラのおばさんが「あたしたちマクベスの魔女みたいじゃない」...ってそのたとえは教養のある人にしか通じないでしょう。 いったい何者だマクベス。 ...読んでみた(再読)。ストーリーはシンプル。魔女も出てきた。オチも思い出した。悲劇なのか、そんな気もするがそうでない気もする。 解説を読んだ。他の四大悲劇に比べるとページ数が短い理由がわかった。ハムレットと比較した人物像に関する評論は凄い読書感想文に当たった気がした。 舞台を観ないとわからないのかもしれない。 テレビの心理テストでタレントが「自分の星」に「マクベス」という名前をつけていた。理由は「争いのない星」だと...無知は恐ろしい。

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    投稿日: 2018.11.16
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    世界で読み継がれる人類の名作は読むべきと思って購入。主人公である武人マクベスが魔女の言葉に文字通り魔が差し、夫人にもそそのかされ、自らが仕えるダンカン王を殺害しその罪を部下に被せて、王位を継承する。その秘密を守るために、マクベスはその手を更に血で染めていく事になる。しかし、その地位は長くもなたない。 劇の脚本の体であるため読みやすくは無い。本来、演劇として見たほうが良い話なのだろう。一度、舞台で観てみたい。

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    投稿日: 2018.10.08
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    世界で読み継がれる人類の名作は読むべきと思って購入。主人公である武人マクベスが魔女の言葉に文字通り魔が差し、更には夫人にも唆され、自らが仕えるダンカン王を殺害し、その王位を継承する。その秘密を守るために、マクベスはその手を更に血で染めていく事になる。しかし、その地位は長くもなたない。 劇の脚本の体であるため読みやすくは無い。本来、演劇として見たほうが良い話なのだろう。一度、舞台で観てみたい。

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    投稿日: 2018.10.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    シェークスピアの四大悲劇、2冊目読破。 ハムレットよりも読みやすかった。 文体に慣れてきたからかもしれない。

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    投稿日: 2018.10.08
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    マクベスを倒すものはいない、女の産み落とした者の中には、で知られる、4大悲劇の一つで一番最後に書かれたものとされている。 息子の学校でプロ、教師、生徒のコラボレーションで演じられたので、読んでみた。 気の弱い善人が、外部からの唆しにより野心を膨らませ、破滅に向かって突き進んで行く、という、ノワール小説。リア王では老人介護、ハムレットは敵討ち、オセローは嫉妬と、普遍的なテーマを書き分けるシェイクスピアって、やっぱりすごい人だと思う。 人を殺しておいて、すぐに罪悪感から精神錯乱を起こしてしまうマクベス夫人とか、唐突な感じもしなくはなかったけれど、巻末のマクベス論で、初期の作品をかなり割愛したものらしいとあり、なるほど、と思った。 河合祥一朗訳のほうが聞きやすいと息子から聞いたので 、ぜひそちらも読んでみたいと思う。

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    投稿日: 2018.06.18
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    物語が短くて、自分に合わない翻訳であっても、また舞台脚本という構成に慣れていなくとも、読みやすいものになっている。 初めに出てくる三人の魔女は、まるでギリシャ神話の運命の3女神・モイライのようだ。シェイクスピアの作品は、こうした超自然的なものが登場することが興味深い。 解説では、ハムレットと対比しており、面白いし、より理解が深まった。

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    投稿日: 2018.03.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    名作。 さすが、シェークスピア。一文一文が芸術。 意外に読みやすい。ストーリーが明確だからか。 人間の闇は各国共通。

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    投稿日: 2018.02.10
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    Curses return upon the heads of those that curse. what for he did it? nah, one good turn deserves another, you know.

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    投稿日: 2017.08.03
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    2018年26冊目。(再読) マクベスの救いようのなさに、なぜこんなにも惹かれるのか。王位への野心と、悪行に手を染めることへの躊躇いの狭間で揺れるマクベス。思い切り欲しさに、魔女たちの予言にすがり、夜の暗闇に頼る。外的な要因に動かしてもらうという意志の弱さは、有名なセリフ「消えろ、消えろ、つかの間の燈し火!人の生涯は動きまわる影にすぎぬ。」を際立たせる。実体ではなく、外的な光に照らされた影。 大袈裟でくさいセリフが許されるのは劇特有だと思うけど、一つひとつの言葉があまりにも魅力的。長く読み継がれ、引用され続けるのがよくわかる。 魅力的過ぎて、松岡和子さん訳のちくま書房版も購入。もう一回じっくり味わう。 ===== 2017年11冊目。(初読:2017年2月4日) 初シェイクスピア作品。 予想をはるかに超えて素晴らしかった。 現代小説でこんな言い回しがあったら引いてしまうだろうけど、 劇の勢いの中では心揺さぶられる名言として強く響く言葉だらけ。 「早く来い、目を蔽う夜の闇、情けにもろい昼の目を包んでくれ」 こうして外的な要因に引っ張られなければ踏ん切れないマクベスのためらいの感覚が他人事ではなかった。 「消えろ、消えろ、つかの間の燈し火!人の生涯は動きまわる影にすぎぬ。」 でも結局、外的な動きだけに頼るということは、外的な光に作り出された影と同じ、その光が消えれば存在を失うことになる。 光の有無にかかわらず存在する本体よりも、よっぽど儚い、とも感じる。

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    投稿日: 2017.02.26
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    邪な野心、運命と自由意志、あるいは血統へのコンプレックスなどを考えるときにヒントとなりそうな言葉が散りばめられている。訳者・福田恆存の解題もおもしろい。 “男にふさわしいことなら、何でもやってのけよう、それも度が過ぎれば、もう男ではない、人間ではない” p34 “王とは名ばかり、それもいつ自分の肩からずり落ちることか、巨人の衣裳を盗んで着用におよんだ小人なみじめさ” p117 “心を押しつぶす重い危険な石をとりのぞき、胸も晴れ晴れと、人を甘美な忘卻の床に寝かしつける、そういう薬はないというのか?” p121 “人の生涯は動きまわる影にすぎぬ。あわれな役者だ、ほんの自分の出場のときだけ、舞台の上で、みえを切ったり、喚いたり、そしてとどのつまりは消えてなくなる。白痴のおしゃべり同然、がやがやわやわや、すさまじいばかり、何のとりとめもありはせぬ” pp125-126

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    投稿日: 2017.02.09
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    シェイクスピアの四大悲劇のひとつ「マクベス」。 王を殺したマクベスの悲劇、これくらいしか知らなかったけれど、戯曲の面白さが少しわかってきたところなので読んでみた。 思った以上に短い作品ということにまず驚いた。 解説によると、上演に際しかなりの部分に手を入れたらしいので、最初はもっとずっと長い作品だったようだ。 今よりも言論の自由が無かっただろうイギリスで、王の好みに合わせて作品を調整せざるを得ないというのは、芸術家としても、後世読むわたしたちにとっても残念ではある。 削除したからかはわからないけれど、マクベスがダンカン王をなぜ暗殺しようと思い立ったか、マクダフはなぜ妻子を残したままひとり逃げたのか、など腑に落ちない部分がいくつかあった。 訳者の解題を読んで、そういうことかと思えることと、まだ納得出来ないこととある。 ダンカン王暗殺を決めはしたものの躊躇しているマクベスを煽っていたのはマクベスの妻だったことも意外だった。 なぜ危険をおかしてまで王の位を手に入れようとしたのか。 マクベスも妻もゆるぎのない地位、血筋では得られなかった高貴な地位が欲しかった、これが答えで納得出来るような弱いような。 作品自体はとても短いためすぐに読める。 読んでから訳者の解題を読むと、シェイクスピアと当時のイギリスの情勢がわかってくるため、作品の見えない部分が見えてきて更に愉しめる。 いつか舞台を観る機会があればと思う。

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    投稿日: 2016.09.25
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    人の生涯は動きまわる影にすぎぬ。あわれな役者だ、ほんの自分の出場のときだけ、舞台の上で、みえを切ったり、喚いたり、そしてとどのつまりは消えてなくなる。

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    投稿日: 2016.06.24
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    2016.6.7 妃結局死ぬんかい! 欲は誰にでもある、王の資格もない あっけなかったなあ 予言の通りにはならなかったんじゃ。 予言予言ってなんだかファンタジー(^○^)

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    投稿日: 2016.06.07
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    10年以上ぶりに読んだ。当時は10代だったのでストーリーを追って、権力のために人殺したりしても結局幸せになれないってことだよね、という勧善懲悪的な印象を受けていたのだが、今回はまた人の心の脆さとか、シェイクスピア独特の言葉遣いなんかに注目して読んだ。

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    投稿日: 2016.05.22
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    火曜サスペンス劇場のようなお話。 ルネッサンスの17世紀に火曜サスペンスなのが凄いのだけれども、今となってはちょっと興ざめなところもある。心理的にグイグイ押してきて緊張と強度は凄まじいものである。 とても脳化している。卓越した身体を持つとてつもなく強靭な武将がおのれの頭脳に追いつめられるというのが皮肉である。身体に弱みがないからこその精神障害なのかもしれない。凡人はこうならなくて済むのだろう。 きれいは穢い。脳は矛盾を招き入れるものなのである。 それにしても、福田さんの解説は、リア王も、マクベスもハムレットを持ち上げる。悲劇の始まり。ハムレット、もう一度読み返さなくては… シェイクスピアは舞台が観たい! Mahalo

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    投稿日: 2016.04.08
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    読みごたえ十分。初めてのシェイクスピア、面白かった。人の弱さ、貪欲さ、そういったものが描かれていて、迫力がすごいと思った。

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    投稿日: 2016.04.06
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    四大悲劇(ハムレット、オセロ―、リア王、マクベス)の中で最後に作られた作品。その多くを歴史家ホリンシェッドの『年代記』に負うているが、11世紀に実在したスコットランド王・マクベスは、確かに親戚の前王を殺して自ら王位についたが、17年間の在位期間中は国王として立派な業績を挙げたのだという。 本作品は、四大悲劇の最後の作品であるにもかかわらず、ストーリーは、『ハムレット』や『リア王』のような複雑さはなく、むしろ非常に直線的で、大雑把に言えば、魔女にそそのかされた心の弱いマクベスが、王を暗殺して自らが王位につくものの、その悪行の祟りを恐れ、惑うというものである。 そのマクベスの姿は、「生か、死か、それが疑問だ」と悩みつつも、「来るべきものは、いま来なくとも、いずれは来る ― いま来れば、あとには来ない ― あとに来なければ、いま来るだけのこと ― 肝腎なのは覚悟だ。いつ死んだらいいか、そんなことは考えてみたところで、誰にもわかりはすまい」という境地に達したハムレットとは対照的である。 よって、作品に込められたテーマも、『ハムレット』が「世の中には、白黒や善悪の判断できないこともあるが、それは運命として受け入れるしかない」というものであるのに対し、『マクベス』においては、「世の中の白黒や善悪が明らかであることは、破ってはいけない」ということなのであり、それがむしろ、弱い人間にとっては心に刺さるストレートなメッセージなのかも知れない。 シェイクスピア悲劇の中では、主題のはっきりとした、取りつきやすい作品と思う。

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    投稿日: 2016.01.11
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    to be or not to be 書きかけ説があるけども 英語で読んだ方がいいのかなー つまらなくはなかったけど普通だなー

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    投稿日: 2015.12.12
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    欲を戒める、教養書。コレは欲に関する事様々に当てはまるのではないかと思う。 最後の解説の中村保男さんの話が面白かった。劇のマクベス、見てみたい。

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    投稿日: 2015.08.25
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    スコットランドの武将マクベスは荒野で出会った3人の魔女のうちの1人が唱えた「スコットランドの王になる」という謎めいた預言に心囚われる。他の預言が次々と当たり、マクベス夫人からも背中を押され、ついに自分の手でスコットランド王ダンカンを自らの手で下してしまう。 シェイクスピアの4大悲劇の1つ。 小説として読むと色々と突飛な場面もありますが、第三者の声に引っ張られるように、自分の意思とは別の行動を移してしまう人間の心の脆さがよく表現された作品です。 ある罪を隠すために新たな罪を重ねながらも罪の意識に苛まれるマクベス、怯える夫を気丈に支えつつじわじわと心が闇に覆い尽くされていたマクベス夫人。 時代を越えても変わらない、人間の負の真理がそこにあります。 魔女による預言に期待し、怯え、翻弄されたマクベスの最期は、恐怖よりも解放の安堵だったかもしれません。 実際に戯曲も観てみたくなります。

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    投稿日: 2015.06.10
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    シェイクスピア『マクベス』新潮文庫 シェイクスピア四大悲劇の一つ。 戯曲を書斎で読みながら想像力を働かせることは大切だが、それには限界がある。 頭と心ばかりか、目と耳で、面前に起っていることを受けとめること、演劇の醍醐味はまさにそこにある。 (解説より) いつかは観てみたいですね。 きれいは穢ない、穢いはきれい。

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    投稿日: 2015.06.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    この作品はシェイクスピアの人間の本質と弱さをシニカルに描かれている。 荒野で三人の魔女にスコットランドの王になるとの奇怪な予言を受ける。予言の内容は次々に実現し、夫人にもそそのかされ、マクベスは王ダンカンを自身の城で弑し、みずから王となるが・・・。 本人は悪くないのに知らず知らずのうちに悲劇的結末に突き進んでしまう、ギリシャの悲劇の様だ。

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    投稿日: 2015.06.05
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    伊坂幸太郎の『あるキング』つながりで読むことに。 大まかなあらすじは『あるキング』で知っていたので、たいした驚きもなく読了。 次はよく対比されている『ハムレット』を読む。

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    投稿日: 2015.06.02
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    マクベスとリア王は期待したほどではなかったような。結局シェイクスピアで好きなのはハムレットだけなのかな。

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    投稿日: 2015.04.30
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    話自体は短いが、読みきるのにはスタミナを要した。物語の展開がやや急に感じられ、人物形成の過程に謎が残る点もある。

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    投稿日: 2015.04.05
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    シェイクスピアとか読まないとな、みたいな謎の気分になったので読んでいた。もともと、『あらし』と『夏の夜の夢』は好きだったけど、『マクベス』は素直に面白かった

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    投稿日: 2015.03.17
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    一言一句を読み解こうとすると難しい言い回しに感じるけど、舞台だと思って音として言葉を読むと、リズミカルで口にしたくなる台詞が多い。

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    投稿日: 2014.12.16
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    何回か読んだ。再読すると新たな発見があり、読み込むという面白さが少しわかった。 マクベスのオペラが見たくて、そのために内容を知ろうと読んだ。オペラを見たあとで読むとまた新たな気づきがあるのだろうと思う。

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    投稿日: 2014.11.07
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    内容は、一言で言えば明智光秀の三日天下のような話。おまけに光秀的位置のマクベスが裏切りの報いを受けて滅ぼされる時に信長の「敦盛」を恨み節にしたような台詞を言っているのが面白い。 マクベスが3人の魔女にそそのかされて王を裏切る動機や、マクベスの友人バンクォーが裏切りに対して同意したのか反対したのか態度が曖昧だったりと言葉足らずなところがいくつかあるのでその点がいまいち腑に落ちなかったけど、昔の物語っちゃあこんなもんなのかな。 消えろ、消えろ、つかの間のともし火! 人の生涯は動き回る影に過ぎぬ、哀れな役者だ。 ほんの自分の出場のときだけ舞台の上で見えを切ったり喚いたり。 そしてとどのつまりは消えてなくなる。 Out, out, brief candle! Life's but a walking shadow, a poor player That struts and frets his hour upon the stage And then is heard no more

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    投稿日: 2014.10.14
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    今年は沙翁の生誕450年なのださうです。その作品はいまだに読み続けられてゐて、現役の作家に伍する存在感があります。 日本語訳に関しては、故福田恆存氏のものが止めを刺すと思はれますが、それ以後もさまざまな人が沙翁作品の邦訳に挑んでゐます。素材としてもそれだけ魅力的なのでせう。 この『マクベス』も、四大悲劇のひとつに数へられるだけあつて、根強い人気があります。こんな荒唐無稽なストオリイなのに、どういふ訳でせうか。 さてマクベスはスコットランドの武将であります。そのマクベスの前に、三人の魔女が登場します。この魔女たちの存在が『マクベス』に大いなる味はひを与へてゐるのです。「きれいは穢い、穢いはきれい」 マクベスは魔女たちに「いずれは王ともなられるお方!」などと煽てられ、気になつてしまふのです。現在の王は健在なのに... 普通なら笑ひ話として看過するであらうところを、考へ込んでしまふマクベスの一本気。女房からそそのかされたとはいへ、結局は自らの意思でダンカン王を殺害してしまひます。あとはもう勢ひで、従者たちを殺し、政敵バンクォーを殺し、バンクォーの息子も殺さうとしてこれは失敗、さらにマクダフの妻子をも殺すといふ殺人ショーぶりであります。 魔女から「女の股から生まれた者にはマクベスは倒せない」との言葉をもらつたマクベス。誰でも女から生まれたに相違ありません。しかし最期はマクダフにやられてしまひます。では予言は外れたのかといふと、さうでもありません。一休さんみたいな落ちが待つてゐました。 どんな人間の心にも、多かれ少なかれ潜む野心や猜疑心。しかしマクベスは理性よりも本能が勝つてしまつたのでせう。さういふものが無ければ、魔女の言葉にもマクベスは毅然と対応できた筈であります。 さういへば、沙翁の個人全訳を成し遂げた小田島雄志氏は、次のやうな要旨の発言をしてゐました。「シェイクスピアは、人間かくあるべしみたいなことは言はない。ただ、人間はかういふものだと我々の眼前に提示するのみである」と。うーむ。 『マクベス』は、沙翁作品の中でも短い部類で、ストオリイも一直線で読破するのに時間がかかりません。学生諸君には、読書感想文にもお勧めであります。 ぢや、又。 http://genjigawa.blog.fc2.com/blog-entry-193.html

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    投稿日: 2014.08.17
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    話が短くすぐ読み終えたので良かった 短い分話の進みが早く追いつくのに苦労した。 魔女の言い回しや、権力に溺れたマクベスが見ていて面白かった

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    投稿日: 2014.06.13
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    シェイクスピア4大悲劇の一篇。恥ずかしながらシェイクスピアは名前と作品名となんとなーくの粗筋しか知らなくて初読み。戯曲ってなんか手が出しにくくて…。で読んでみて、凄く良かった。うわぁ、すっごい面白い!!三人の魔女が好きかな。マクベスは結局は臆病者だったんだろうなー。解説も興味深かった。他にもシェイクスピア読みたくなった。2011/602

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    投稿日: 2013.11.03
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    シェイクスピア全般に言える話だけど、日本語訳は読みづらくて仕方が無い。 そもそも本作が誕生したのが日本で言う江戸時代ごろ。日本語訳されて発行されたのが戦後まもなくだからしかたがないことだと思う。 四大喜劇の中で一番短く、勢いが売りの作品らしいんだけど、全体的に急展開過ぎて最初から最後まで?状態。気づいたら終わってる

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    投稿日: 2013.10.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    自業自得な話だけど、なぜだか憎めないマクベス。 彼は結局のところ“一国の王”という地位が欲しかっただけだから失敗したんだろうな。野心と向上心は似ているようで全然違う。前王を殺害して奪った地位だとしても、国政に関するビジョンやそれを実現させる能力があったなら、もっと違う結末になったはずなのに。でもきっと、マクベスがそこまで器の大きい人物だったなら、魔女は彼の前に現れなかったのだろう。魔女の好物は人間の弱さ。

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    投稿日: 2013.10.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    DVDでは蜷川演出の舞台と、ヴェルディのオペラ版を2セット持っているが、戯曲を読むのは初めて。シェークスピアの数ある劇の中でも最も好きな作品。劇は、3人の魔女たちの予言で幕を開け、第4幕でも魔女がバーナムの森の予言をマクベスに告げるなど、全体には北欧・ゲルマン神話的な構想が外形にある。そして、その内部にマクベスの心理劇が描かれるといった構造を持っている。もっとも、心理劇とはいうものの、その葛藤はそれほど複雑なものではなく、むしろ単純だと言ってもよい。逆には、それ故にこそ演出の妙味が発揮できそうだ。

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    投稿日: 2013.09.25
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    人生初シェイクスピアでした。「むろん、このような解説より、まずは実地に『マクベス』を舞台で見て、この門を叩く音の素晴らしい劇的効果、腹にずっしりこたえるようなその重みを、わが耳でたしかめてみることである。戯曲を書斎で読みながら想像力を働かせることは大切だが、それには限界がある。 」 解説文に深く首肯。

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    投稿日: 2013.09.18
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    リア王よりもわかりやすく、欲というものに触れた気がします。 いまの時代にも、名声というものに憧れる人は多い中、やはり、名声はすべてを生み、破壊する。

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    投稿日: 2013.08.27
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    シェイクスピア4大悲劇のうち、一番人気(だと思う)のマクベス。 んー。でも私はハムレットの方が好きかも。 王位を取りたい野望はあるが、実行にはなかなか移せないマクベス。 魔女の言葉や野心家の妻の言葉にのせられて王を暗殺してしまう。 大それたことをする割には、周りに流されまくりのマクベスは なんとなくイラっとしてしまう。(笑) 悪妻と名高いマクベス夫人だが、夫をそそのかし王を暗殺させた 罪悪感からか、気が触れてしまう。 王の寝顔が父に似ていたのでやれなかった・・・という彼女に とても人間くさいものを感じて、ちょっと同情してしまった。 煮え切らない夫のために、心を鬼にして指示をした夫人の葛藤を 考えるとちょっと切なくなってくる。 時代背景に疎いので、先に解説から読んでおいてよかったです。 戯曲を読んで物語を知るのは、楽譜を見て音楽を聴いた気になるのと似てる気がする。 私は戯曲を楽しむには、ちょっと想像力が足りないかもしれない。 小説仕立てなっているマクベスはないのかな。

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    投稿日: 2013.07.04
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    シェイクスピアの四大悲劇を全部読んだか、一番短い分量。短い分、話の展開が早くて面白いが、途中の大事な場面がかなり省略されてる気もする。 今回は悪者が主人公で、そこがハムレットとは違ってて面白い。 人の弱さも感じずにはいられない。

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    投稿日: 2013.06.28
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    シェイクスピア四大悲劇。舞台は中世スコットランド~イギリス。 人間悲劇の『オセロー』や『リア王』、亡霊の教示による悲劇『ハムレット』とは一線を画するほど、ファンタジー要素や人間にはどうしようもできない大きな運命による悲劇が強い。 だが、いかに人智を超えた存在があろうと、神の前で誓った忠誠を裏切るのは人間の心である。ひとを救い、ひとを同時に裏切るのも人間なのである。 シェイクスピアは伝承をもとにマクベスを描くというが、シェイクスピアはそこに何をみたのだろう。 また、今作はかなり改変が加えられ、短い作品となっているので、訳者らによる解題がかなり充実している。そちらもかなりおもしろい。

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    投稿日: 2013.06.22
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    (1976.03.14読了)(1976.02.22購入) 内容紹介 かねてから、心の底では王位を望んでいたスコットランドの武将マクベスは、荒野で出会った三人の魔女の奇怪な予言と激しく意志的な夫人の教唆により野心を実行に移していく。王ダンカンを自分の城で暗殺し王位を奪ったマクベスは、その王位を失うことへの不安から次々と血に染まった手で罪を重ねていく……。シェイクスピア四大悲劇中でも最も密度の高い凝集力をもつ作品である。

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    投稿日: 2013.04.03