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いちばん長い夜に(新潮文庫)
いちばん長い夜に(新潮文庫)
乃南アサ/新潮社
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総合評価

56件)
3.8
9
21
19
0
0
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    このレビューはネタバレを含みます。

    前科持ちシリーズ3作目。 まさか東日本大震災も絡めてきたとは! 今までの話の雰囲気ががらっと重く変わってびっくりした。綾香が今までの明るい雰囲気から一変、地震をきっかけに自分の犯した事件に対しても考え方が変わっていったり。 2人の物理的な距離は離れてしまったけど、お互い前向きに自立していい関係になったということなのかな。

    4
    投稿日: 2025.12.09
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    いつか陽のあたる場所で』 『すれ違う背中を』 に続く第三弾 第一と第二は軽い感じですぐ読め 何だかんだあったがようやく主人公の2人の就職が落ちついて来た‥ 第三弾の前半はハラハラで目が離せ無かった 後半から東日本大地震がきっかけで 大きく状況が変わって 切ないフィクションの様になった。 作者が偶数取材に遭遇した経験もあったのか 作風が違う方向が変わった様な気がして 読む側として戸惑った。

    4
    投稿日: 2025.10.10
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    この作品に、東日本大震災が出てくるのは意外だった。それにより、なんか想定外の終わり方になった。もう少し、心を打つようなエンディングになって欲しかったな。 そして、振り返ってみると、主人公のハコはあまり性格のいい女性ではなかったよなあと思った。

    18
    投稿日: 2025.08.20
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    シリーズ3部の最後 長い夜って震災のことかと。 色々な事が細かく書かれているからすごく取材とかしたのかなと思っていたらなんと実体験‼️私も福島県人としてあの時会社で被災しました。本当に怖かった

    0
    投稿日: 2025.07.10
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    主人公二人の設定を作者はどうやって生み出したのだろう 難しい設定に作者の体験を加えたこの作品 見事だと思う

    0
    投稿日: 2025.05.30
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    前科持ちという設定がとても興味深く、なるべく穏やかな日々を過ごしてほしいと願うように読み進めていました。 特に後半の球場のシーンからは一気に急展開し、通勤時間に電車の中で、人目をはばからず涙しながら読みました。 震災のシーンは実体験というだけあってものすごくリアルで読み応えたっぷりでした。 全体的に、なんでもないような穏やかな時間も無駄な描写がなく、磨き上げられたような印象の作品でした。

    1
    投稿日: 2025.05.03
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    マエ持ち。 前科持ちの事を言うそうだ。 前科持ちの刑務所仲間の2人の女性。芭子と綾香の服役後の人生を描いた物語。 刑務所で知り合った芭子と綾香。服役後はお互い家族に縁を切られ、過去を隠して細々と支え合って生きていく。 震災直後の文面は作者の乃南アサさんの実体験に基づき描かれているそうで、震災後の時系列の状況が臨場感に溢れていた。 綾香は、震災のボランティアをしながら、命の大切さを痛いほど感じ、自分の犯した罪に向き合っていく。 最期には、それぞれ違う道を進んでいくことになるが、ゆっくり前を向きお互い新たな一歩を踏み出す事が出来て良かったのと、芭子の過去を受け入れ、ゆっくりと一緒に歩んでいくことを決意した南さんの懐の大きさ、人間力に救われた気持ちがした。

    15
    投稿日: 2024.10.20
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    前科持ちの女性二人の物語。 自分の素性がバレないようにビクビク、しかし温かく生きる姿を描いている。 最初はその調子で物語が終わると思いきや、3.11に巻き込まれて、人生が変わるという急展開。 人生いろいろあると思い出させる本だった

    1
    投稿日: 2024.07.30
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    気に入ったシリーズ物だったから買った一冊。 マエ持ち2人組の話 残念ながらシリーズ最後の小説だった。 今まで支え合って生きてきた2人だが、地震をきっかけにそれぞれの道を進んでいく内容 あらすじを読んでなんだか残念な感じで2人は離れて行くのかなとかいろいろ思ったが、今までの様な関係ではなくなるが、2人の繋がりはそのままって感じだったので良かった。 この小説では地震の事が描かれていて、それが大きな出来事だったが、それ以外はそんなに大きな出来事もなく、2人の日常が描かれていてそれが実際にいる2人を描いている様感じがしてそれが良かった。 地震の事は作者が体験した事をそのまま組み入れているのでリアルでした。 今は北陸地方が地震の被害にあり改めて地震の怖さを感じた。 このシリーズをもう少し読みたかったので終わるのは残念な気持ちもあるが、このラストで良かったとも思った小説でした。

    11
    投稿日: 2024.01.31
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    何故か東北地震のときだけすごくリアルな書き方なので驚いたけど、本当に経験されたとは。 新しく彼氏で来たりあやさんと距離ができたり。かなり動きの多い内容だった。

    1
    投稿日: 2023.10.11
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    ハコちゃん綾さんシリーズ3弾。 読み進めるにつれて、面白くなった。 1冊目は、なんかはこれという展開もなく、淡々と読んだ感じだったけど、2冊目は、地味ながらもいろんな事件?が起こって引き込まれた。 それで3冊目は、震災の話が出てくるなんて予想外でら、しかも超リアルだと思ったら、実体験を元にかかれていたかとは… 説得力の違う表現に引き込まれたのも、もちろんだけど、それでも、そこからの南くんの登場がなんとも言えず切なさが増して、良かったなぁ。 綾さんの最後の告白や、ニコイチだった2人が それぞれに想い合いながらも、別の人生を辿っていく結末だけど、なんとも暖かな読後感だった。

    1
    投稿日: 2023.05.28
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    マエ持ち女二人組シリーズ最終巻。連作短編集。 過去に背負ってしまった罪を背負い、二人は本当の意味で再生に向けて、それぞれの道を歩き始める。 それにしても、罪を償うということ、命の重さを強く感じました。まさか、あの大きなイベントが関係するとは。

    1
    投稿日: 2022.11.09
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    1巻目がとても優しい小説で、2巻目もそれを期待して読んだ。その概念は踏襲されているが、東日本大震災の渦に巻かれてしまい、それが非常に細かく描かれているところがなんとも強い印象を残してくれた。 巻末の解説に、それは作者自身の体験であることが綴られているので納得。 ただそれが起こったがゆえで、前半で起こっていたちょっとした事件について少し中途半端になってしまっているかもしれない。

    2
    投稿日: 2022.05.07
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    刑務所暮らしを経験した女2人が、普通の生活に戻る。些細な幸せが落ちている感じで好きです。 終盤は3.11のテーマが続いて、そのとき自分はどうしてたのか思い出させられます。 笆子と南くんが東北から東京に戻ってくるタクシーのシーンは実際に乃南さんが体験された事だと知ってびっくりしました。

    3
    投稿日: 2021.11.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    芭子ちゃん子供っぽすぎ。20代の殆どを服役してた設定だからか。すぐ泣くし。だからこそドラマになるのかな。綾さんの心境の変化がよくわからなかったけど、「そしてそれきりになった」辺りとか最後はちょっとうるっと来た。「ずーっと2人で仲良く暮らしました。めでたしめでたし」なんて乃南アサ的じゃないのか。でもハッピーエンドなら良かったな!

    2
    投稿日: 2021.10.29
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    ものすごく良かった。まさに完結編だった。 途中で休むとかあり得ない一気読みだった。 芭子と南くんが、仙台からの脱出する所を読んでると、体の中から重い気持ちの悪さがせり上がってきた。また震災の事を色々思い出した。やっぱり未だに私の中にドッカリと重く居座ってるんだな。と思う。 震災を通して芭子も綾香もそれぞれが変わったから、二人の関わり方も変わってしまう。綾香の胸の内を語る場面…綾香が切なくてウルッときた。 どうか芭子と綾香と南くんと…幸せになりますように。

    10
    投稿日: 2021.09.01
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    刑務所から出てきた二人の女性。一人はペットの服を作り一人はパン屋で働く。ある日東日本大震災に巻き込まれそこから運命が変わっていく。これは乃南アサが実際に原稿を書くために仙台へ向かった時に偶然に体験した事を書いたそう。

    0
    投稿日: 2021.04.27
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    2021.03.13. 途中まで読んだがこの先まったく期待がもてないと感じた。 子供騙しのお茶の間喜劇のような内容。 興味がもてない

    0
    投稿日: 2021.03.13
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    元々、乃南アサさんの作品は小説でありながら、ノンフィクションに近いリアリティある内容が多いので、毎回感情移入して読ませて頂いていますが、今回は著者自ら経験された事なども織り交ぜながら、描かれていますので、より一層、リアルでした。 前科を持つ芭子と綾香の行く末が気になって、読み続けた作品ですが、最後、読後感の良い完結でホッとしました。 いつもながらの、丁寧な文章と巧みな人物描写 そして今回は震災の様子も解り易く丁寧に描かれていて、絶えず脳内映像で風景が流れました。

    0
    投稿日: 2021.01.26
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    ハコちゃんと綾香の2人組シリーズ、完結巻。 ハコちゃんと綾香は、2人違う方向へと進んでいく。 綾香がどこかで報われますように。 ハコちゃんも幸せになってほしい。

    0
    投稿日: 2021.01.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    作者から興味を持って、シリーズ3冊を一気に購入。 完結に向かう「あの大きな出来事」。本当に何も知らずに「知っている土地が物語に出てきたぞ~」と少々浮かれて読み進めていたので、思わず息苦しくなり本を閉じてしまいました。自分もあの時そこにいた当事者であったという事実を改めて感じました。作者の実体験に基づいているということで、あの時そんなことも起こっていたのだと知ることができました。 ハコさんと綾香さんの物語も良かったのですが、「あの大きな出来事」の描写に動揺してしまい、感想が…

    0
    投稿日: 2021.01.16
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    完結編は3.11を絡めた人の生き死に、罪の重さ、消せない過去を考えさせられずにはいられない…。 ラストの芭子、綾香、南との対話は、人の再生に必要なプロセスと明るみにされない、避けて通りたい、見たくない事実も詳らかに訴えかけてくる。もっと彼女たちの世界に触れてみたくもあるが、そうそういつまでも見守り、伴走できるものではないし、万能でもないので、完結してホッとしている自分に気がついた。

    0
    投稿日: 2019.03.31
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    読んでいて東日本大震災の頃に戻ったみたいな心境になった。緊急地震速報とかCMとか、当時の記憶や空気が蘇るようだった。全体的に、前二巻の方が何気なさの中の良さがあって好みだった。

    1
    投稿日: 2018.10.17
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    三部作の完結編。下町での二人の再生と人とのふれあいをもう少し見続けていたかったな。居心地が良くてもずっと同じ場所にとどまってはいられないのかな。芭子と綾香の家族も大変な思いをして、たくさん傷ついて、大切な家族を失ってしまったんだとわかってはいても、過去と向き合いながら健気に生きる二人の姿に幸せになってと思わずにはいられなかった。被災地にボランティアに行き過酷な現実を見た綾香の、みんな人間だからすべての人たちが善良なわけではないけれど、だからってあんな死に方をしなきゃいけないなんていうことはなかった。この言葉に綾香の取り返しのつかない過去や失ってしまったものの大きさをおもって苦しくもなった。過去を変えることはできないけれど、小さくても希望を見つけて歩き続ける二人には、いつかきっと幸せになってほしい。

    0
    投稿日: 2018.04.08
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    「マエ持ち女二人組」シリーズ最終作=三作目。仙台にて東日本大震災に遭遇する芭子。この出来事が、芭子と綾香の生き方にも大きな影響を及ぼす。

    0
    投稿日: 2017.11.12
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    刑務所で出会った二人、綾香と芭子の完結編。 自分達の犯した罪を隠しながら、身内に助けを求めることもできず、助け合って生きてきた二人。 互いにやりたいことを見つけ、将来を夢見ていた。 そんな中、綾香の息子の消息を掴むために芭子は綾香の故郷の仙台へ向かった。 そこで遭遇した大きな地震と新たな出会いは、少し二人を遠ざけてしまう。 また、二人の将来を少し変えてしまう。 取材に訪れた仙台で作者が経験した東北大震災発生時の状況が、芭子によって再現されている貴重な作品。 2017.6.27

    0
    投稿日: 2017.06.27
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    あやかと、はこの付き合いが微妙に変わって行く様が切ない 一度犯してしまった罪の重さ、その本当の重さは、あやかのように未曾有の出来事が自分の身にふりかからないと気づかないものなのだろうか。あやかが、決して人を殺してはいけない、逃げればよかったという言葉・・現実にあやかの様な状況にいる人はどう受け止めるのだろうか。罪をとりあげた小説は数あるが、リアルに感じた一冊

    0
    投稿日: 2017.06.06
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    「いつか陽の当たる場所で」「すれ違う背中を」を読んで、人に大声で話せない過去を持つ2人の女性。 芭子と綾香。 今まで恵まれた生活だったのに、ちょっとした歯車が外れてしまってもとにもどらなくなってしまった。 修正をするのに、芭子hペットの洋服作り、綾香はパン職人へと、自分の進みたい道を見つけて歩みだすが、今回2011年3月11日の東日本大震災で、 震災にあった人だけでなく日本全土で、深い悲しみを感じた災害であった。 作者自身が予測のできない、悲しい出来事で、なんと言ってよいか言葉が見つからない。沢山の方々の冥福を祈らずにはいられない気持ちにさせられた。 凡庸な生活を過ごせると言う事は、なんと贅沢なことなのかと。

    0
    投稿日: 2017.02.11
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    三部作の最終編です。前科持ちの女性2人が肩寄せあって下町でひっそりと生きていたのですが、今回は3.11の震災が大きな影を落としております。色々な事が有りましたが収まるところに収まったという感じでしょうか。書く前は違う構想だったようですが、実際に綾香のエピソードを書く為に仙台に行っている最中に筆者が被災したという事で、今回震災を大きく盛り込む事になったようです。 評価はそれなりですが、なんとなくボディーブローのように長く残るような気がするそんな本です。

    0
    投稿日: 2016.10.24
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    マエ持ち女二人組シリーズ最終巻 犯罪を犯した過去を持ちながら よりそって前へ進もうとしていた1,2巻から 大きな展開が きかっけは3.11の大震災 ふたりの運命はこの日を境に変わり始める このまま穏やかに前へ進んでいくのかと思っていたら 最終巻でまさかの結末へ 進む道は分かれても、ふたりの心はずっとつながっていると思うけど。

    0
    投稿日: 2016.09.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    前科持ちの二人の女性の、支えあいながらひっそりと静かに生きていく日常の物語かと思っていたら、最後は苦しくて読むのが辛かった。 取り返しのつかないことはたくさんある。 軽々しく、前向きに!とは言い難く、少し切ないラストだと思った。

    1
    投稿日: 2016.07.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    震災のことが書かれていることは事前にネタバレしていたが、ここまでリアルとは思わなかった。 それは、作者自身が2011年の3月11日、取材のために仙台に足を運んでいたことからくるもので、あそこで芭子が経験したことは、ほぼ作者の体験談だという。 あの日、東京で地震に遭った自分ですらそれなりには大変な目に遭い、辛い思いや多少のトラウマもあったが、仙台で被災して、でも向こうに生活の拠点があるわけではない作者と、そして芭子はどれほどのものを抱えているのだろうか。 あの地震が、全ての人々の人生を大きく変えてしまったと書かれていたが、人生だけではなく、この小説の結末さえもあの地震が変えてしまったような気がした。

    0
    投稿日: 2016.07.02
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    作者のとても大きな体験に導かれるように、ひそやかな三部作が完結します。 命と生き方を問いかける、そういう運命の物語だったのでしょうか。

    0
    投稿日: 2016.05.13
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    前作とは雰囲気が打って変わって、今まで通りだと思って読んでいたらびっくり。かなり衝撃のラスト。 やっぱりわたしは、ふたりにはずっとこの距離感を保って、お互いに足りないところを補い合って生きていってほしかった。けど、今までもチラホラと芭子の綾香に対する意識と、綾香の芭子に対する意識の違いっていうものが見え隠れしてきたし、その違いがついにここまで来てしまったのも不思議じゃない。このラストを迎えるための伏線はあったんだよなあ。 芭子が東日本大震災を被災するシーンが生々しく、被災経験のないわたしが言うのもおかしいが、なんというか本物の、3.11の空気感があったように思えた。目の前で起きてるのになんだか夢物語のように感じたり、自分が被災者だということを認識できなかったり、起きてしまった出来事が大きすぎて対応できていないというのが伝わってきて、実際の被災者の方もこんな思いだったんだと自然に思えた。 なんでここまで詳細に描写できるんだと思ってたら、作者自身が取材のために東北に出向いた日が奇しくも3.11で、そのときの被災体験をもとに描いたらしい。そのときの被災体験が彼女の価値観など全てを揺さぶるものだったので、その結果このシリーズの路線に大きな影響を与えたようだ。 芭子と綾香がこんなラストを迎えることになったのは、神の導きだったのかなあ。

    0
    投稿日: 2016.04.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    前科持ちの主人公2人の日常が淡々と綴られるなかで、 3.11が起き2人の違った生活が始まる。考え方も変わる2人。 もう少しで震災から5年。この本の内容を知らなく読み始めたのに,この時期にこの作品を読んだ事がなんだか不思議。 あとがきに書いてあったけど、この作品も最初は前科持ちの2人のささやかな生活を積み上げていく日常を描いていたそうです。 あえて何も起こらない話を書こうと。 物語もそろそろ終わりに近づいた所で、綾香の本当の心に 触れないとと思い、主人公綾香の代わりに彼女の故郷仙台に 著者の乃南さんが実際に行った日に震災が起きたそうです。 乃南さんが実際に体験した事パプニングや震災の時の様子が後半入っているので凄くリアルで、あの日を思い出しました。 実際の体験から生まれた後半も私的にはしっくりきて良かった。 前作の2作品も読んでみようと思う。

    0
    投稿日: 2016.04.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ついに、芭子ちゃんと綾香さんの物語も最終章。 私の大好きな曲のフレーズにある『変わらないことがあるとすれば 皆 変わってくことじゃないかな?』 そんな事を考えさせられた。 でも変わる事は決して悪い事じゃないと思う。 それにしても・・・芭子ちゃんが3.11を体験していたとは! 仙台、そして3月と読み進めるうちにもしやと思ったけど。。。 そしてあとがきで明かされた、芭子ちゃん=作者さんの体験というのにも再びびっくり!! 生きる場所、道、が分かれてしまっても、頑張ってる二人に幸あれと願わずにはいられない。

    0
    投稿日: 2015.11.19
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    マエ持ち女二人組のシリーズの完結編。 本当ならいちばん安心して読めるはずなんだろうけれど、いちばん読んでいてつらかったかも。 芭子も綾香も前科をもっていることに違いはない。 違いはないけど、やっぱり殺人は違うよ、と。 「殺さなければ殺されていた。子どもを守るために自分の人生を犠牲にして罪を犯したことを後悔していない」 そういっていた綾香が、変わってしまった。 芭子との間に距離をおき、どんどん内省的になっていく。 どんなに大変な時でも、能天気なほどに明るいのが綾香であったはずなのに。 3.11をきっかけに、二度と帰らないつもりだった故郷仙台に、毎週のように通うようになった綾香。 どんなに疲れても、何かに追い立てられるように通い続ける。 芭子が心配しても、「あなたにはわからない」と言って。 “つまり私は―初めて後悔したっていうことです。そういう人たちを見て、死んでも死にきれない気持ちに違いない、赤ん坊からお年寄りまでの、あまりにもたくさんの仏さんたちを見ているうちに、ああ、何も殺すことはなかったんじゃないかって。私が逃げ出せばよかったんです。警察にでもどこにでも駆け込んで、周りに助けを求めて。生命だけは―奪っちゃいけなかったって” 夫に日常的に暴力を振るわれて、生後数ヶ月の息子を壁に叩きつけられそうになって、殺すしかないと夫を殺した綾香。 でも、罪を償って、息子を手放して家族を失ったけれど、芭子というわかり合える友達と、ささやかながら幸せに暮らしていたからこそ、取り返しのつかないことをしてしまった自分を許せない綾香。 起承転結というより序破急といいたくなるくらいの急激な物語のトーンの変化。 作者自身が実際に3.11の日に仙台にいたのだそうだ。 連載を始めたときは、綾香の故郷が仙台ということに特別意味はなかったのだろうが、この未曾有の大災害のせいで、物語は作者の思惑を超えて動き出してしまったのだろう。 ずっといっしょにいられると思っていた。 でもふたりの道はそれぞれに。 芭子には芭子の新しい生き方が。 綾香には綾香の生き方が。 一歩踏み出すことの苦しさが、一歩踏み出せたことの清々しさが、シリーズの最後を飾る。

    0
    投稿日: 2015.09.22
  • ハッピーエンド

    前科(マエ)持ちの二人が、出所後、自分たちの過去を隠しつつ、お互いを尊重しあいながら日常生活を送っていく。 出所してしまえば、その後の生活という厳しい現実がある中、一人は夢を持ち、一人は偶然に職を得ながら暮らしている。 そんな二人のストーリーも最終巻となった。最終巻では、綾香の殺人という罪の深さと悔恨が語られます。 命の重みに苛まされながら、悔悟と謝罪の日々を生きていくことが、人を殺めたことに対する償いであって欲しいと思います。 しかし、これは一般的な人の殺人者に対する「思い」なのかもしれません。 常軌を逸した殺人は、殺人を何とも思っておらず、反省の念など微塵も感じられないことがあるからです(酒鬼薔薇聖斗や大教大付属池田小学校殺傷事件の宅間守など)。 ともあれ、二人は二人なりに最後はハッピーエンドです。二人を二人のまま受け入れてくれる人に出会え、夢を実現していくことを感じられる最後でホッとし、なごむことができました。 ただ、初出が断続的だったのか、何度も二人の状況説明が繰り返されるため、各章の冒頭部分は読み飛ばせます。一気に読む場合は、ちょっと煩わしく感じます。この部分で、星マイナス1。

    0
    投稿日: 2015.09.15
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    ささやかな日常をテーマにしたこのシリーズの完結編に、東日本大震災を題材として使わなければならなかった意味を、ただ綾香の出身地が仙台だからだというだけではない意味を考えながら読んでいた。 もしも今まで通り取り立てて何も起こらずに終わりを迎えていたとしたら、綾香の終着点はどこへ向かっていたんだろう。ささやかな日常の中に、綾香が自分の犯した罪を後悔する「きっかけ」はあったんだろうか。 綾香は「後悔していない」と断言していた。私も芭子と同様に「そういうものなのかな」と思っていた。でも、本当にそれでもよかったんだろうか。 最後の最後にこの「何かが起こってしまった」展開を持ってきたことに対して賛否両論があることを知っていたので、読む前から少し構えていたところがあったけれど、私はこれでよかったと思う。綾香の核心に触れなければならない時と作家にとって書かなければならない時とが重なった、そんな、生まれるべくして生まれた作品。

    0
    投稿日: 2015.09.01
  • 罪についてよくよく考えてみると、、、

    これまでのストーリーから比べると、ずいぶんと激しい流れになったと感じました。 当然かもしれませんが、前科のある二人がほのぼのと過ごす日常、を描くだけでは終わりませんでした。 芭子と綾香とでは、犯した罪の大きさが根本的に違うということ、そして、やはり、自分にとって大切な人には、自分のこと(罪)を隠しては生きていけない、と書かれていました。 罪の違いなんて、殺人だったら刑務所に入る時間が長いんだろうな、程度にしか考えたことがなかったので、奥が深いと思いました。 震災と絡めて書いてあるので、より重みが加わりましたね。

    6
    投稿日: 2015.08.20
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    マエ持ち女二人組の3作目で完結作 前半はこれまで通り、日常のちょっとしたお話し(まぁ、刃傷沙汰もあるけど) 中盤からは東北大震災のお話し 個人的にこのシリーズは、罪を犯してしまった人が何気ない平穏の日常でも暗い気持ちを抱えた生活を強いられるという更生ストーリーと思っていたので、これに大震災のエピソードを絡めるのはちょっと違うんじゃないかと思って読んだ そして芭子さんにもいい人ができてというのも「なんだかなぁ」と思う 多分そんな感じの人ができて終わるんだろうなぁとは思ってたけど、実際にどうなのかね? 前科持ちでさらに実刑7年って結構重いと思うんだけどなぁ・・・ ま、そんな事を気にする以上の出会いというのを強調するために大震災を使ってるような気がして、これも何だか気に入らない でも、作者のあとがきによると作者の取材旅行中の被災の実体験という事なので、それならしょうがないねとは思ってしまう 特に綾さんの実家の事を調べに行った時というのも何かの縁なのでしょうね それはそうと、読んでる途中でも「終点」とか住宅地の様子で「泉中央じゃね?」とか思ったし、仙台の町並みの描写が「あ~、わかるわかる、あそこね」といった感じでリアルに思い出せた もう15年以上行ってないけど、あの街がどうなったのか、気にならないでもない でもまぁ行く機会はそうないんだろうけど そんなわけで、マエ持ち女シリーズとしてのみの評価は難しいなぁ

    0
    投稿日: 2015.08.10
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    2015/08/09 今までは、ただ、ただ平和に。 そして、静かに街に溶け込もうと生きていた芭子と綾香。 2人の運命が大きく変わり始める。 きっかけは、東日本大震災。 3.11 その1日でいろんな人の運命が変わった。 芭子は運命の人と出会い。 綾香は運命の土地に、戻ることに。

    0
    投稿日: 2015.08.09
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     上戸彩、飯島直子出演、NHKでドラマになった前持ち女二人の物語、完結編。  数か月前文庫化されたので調べてみたら、図書館で借りられるので読んだ。  裏表紙に完結編の文字があり、まだまだしないでほしいのになあと思いながら読み進めたが、こっちに持ってくるか、とびっくりした。  最終的な綾香の主張シーンは圧巻。

    0
    投稿日: 2015.08.03
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    ついに終わってしまった。ずっとこのふたりを見守りながら読んできたのでもうこの先が読めないのは残念です。今回は東日本大震災のことも書かれていて当時のことを思い出し胸が締め付けられる思いでした。 普段明るく振る舞っていた綾さんの気持ちもわかりすっきり読了しました。 またいつかこのふたりに会いたいです。大好きなシリーズになりました。

    0
    投稿日: 2015.07.20
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    あの出来事に出会わなければ、彼女達の生活は違っていたかも知れない。出会ったことで人生そのものが変わってしまった人も大勢いらっしゃる。作者が取材で出会ったことは、その恐ろしさ不安感やその後の罪悪感などの表現に現れていると思う。彼女らはあの出来事に出会っていなくても、バレない様にという生き方から、違う思いを抱く"時"にはきっと出会っていたと信じる。

    0
    投稿日: 2015.05.25
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    このシリーズもこの巻が完結編とは、何とも惜しい気がする。 著者があとがきで述べているが、3.11を経験することによって、全く予測しない終わり方となったとのこと。確かに2巻までとは、少し趣きが異なる3巻であり、むしろこのほうが二人に似合いの終わり方かなとも思う。 それにしても、3.11の記述に臨場感があると思ったら、著者の実体験だったとは。 読み進むにつれ、テレビドラマを観たせいで、主役二人の顔が場面場面で浮かんでしまうのはどうにも如何ともしがたい(笑)。もちろん、適役なのは間違いないが・・・ 「まえ」から逃げていることを克服した二人が、数年後どのような生き方をしているか気になるので、続編も期待したいが。

    3
    投稿日: 2015.05.16
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    ううーん、筆者の3.11に対する思いは伝わってくるけど、もう少し物語に波があった方が面白かったかな?? 南くんについてももっと掘り下げて書いて欲しかったなぁ。

    2
    投稿日: 2015.05.16
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    芭子と綾香の物語が、 まさかこんな場面を迎えて終わるとは思いもしなかった。 あの日のことを、作家としては書かずにはいられないのかなと思ったら、 芭子の経験はそのまま乃南さんの経験だったんですね。 もし、あんなことが起こらなかったら、 芭子と綾香はどんなふうに人生を 過ごしていったのだろう…。 『覆水盆に返らず』 ものすごく重い言葉です。

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    投稿日: 2015.05.07
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    ドラマ化もされた「いつか陽のあたる道で」シリーズ3冊目にして最終冊。ムショ帰りの女性2人が寄り添って暮らしている中で、それぞれがだんだん前を向き始めていたところに、3月11日を体験し、それぞれ違った道を見出していく。お話の中でもそれが起きますか!実は作者がこの本の取材のためにたまたまあの日に仙台を訪れていて遭遇したとか。それはそのままお話の中に再現されているとのこと。いろんな意味で人生が変わることになったあの震災。この本を読み終わったのが今日だということも何かの巡り合わせ。

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    投稿日: 2015.04.29
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    3月11日を、そしてその後の生活を ありありと思い出した。 芭子が強くなっていく姿が 頼もしく嬉しかった。 生きていること、噛み締めなければ。

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    投稿日: 2015.04.27
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    「いつか陽の場所で」 「すれ違う背中を」 そして今作、「いちばん長い夜」ひとまず完結編。何気ない日常のなかにも色々な出来事があり、日々の何気ない日常が作品になっている。 ただ、「いちばん長い夜」は、乃南氏の仙台での実体験をベースにしている。おそらく完結だか、何年後かに続編を期待したい。

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    投稿日: 2015.04.24
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    シリーズものだと知らず読みましたが、大丈夫でした。震災についても書かれていて自分も被災者だったので、その時を思い出し少し嫌な気持ちになりました。年月も経ったので平気だと思っていましたが、自分自身まだ整理がついていないんだなと気付かされました。

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    投稿日: 2015.04.06
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    芭子と綾香のシリーズは、「いつか陽のあたる場所で」を読んだことがあります。 その次の「すれ違う背中を」を読んでないので、「完結編、読んじゃってわかるかな?」と思ってましたが大丈夫でした。 芭子が持ち続けていた夢を実現させてシリーズ完結、と予想していたら全然違うところへ着地しましたね。 芭子が、仙台に行くと言い出し、それが3月半ば…という段階でもしや……と思っていたらやっぱり3.11でした。 しかも芭子の体験は実際に乃南さんがされたのと同じだとのこと。 だからすごい臨場感。 あの日のことは、神奈川の私ですら未だに自分が何をしていたのか、ということをハッキリと覚えているくらいだから、被災された方はなおさらかと。 芭子と綾香は別々の土地で暮らすことになってしまった。あの震災が来なかったら、きっと別の展開になっていたんだろうけど、これでいいのかも。

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    投稿日: 2015.03.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読み終わってしまった。毎日寝る前に少しづつ読むようにしていたのに、最後のほうは、一気に読んでしまった。震災以降の展開は、自分の生き方を問われたような気がした。読んでいてつらいくらいであったが、やめられなかった。震災当日の描写は、作者の実体験を基にしているとのことで、非常に生々しく恐怖を覚えた。いろいろなことを考えさせられる物語であった。終盤、主人公に心の支えとなる人が現れ、将来への希望が感じられて、気持ちが少し楽になった。

    0
    投稿日: 2015.03.20
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    久しぶりの乃南アサさん。芭子ちゃんと綾さんのお話もこれで完結のよう。 もはや上戸彩の顔しか思い浮かばずに読み進むが、刑務所で知り合った二人が寄り添いながら暮らす姿を、手を変え品を変え読まされているようで、正直しんどい。 ところが芭子が綾香の生き別れた息子の消息を探しに仙台に行った日が東日本大震災の日にぶち当たり、ここから物語は大きく展開する。 あれから4年が経ち、死者15,891人、行方不明者2,584人、そしていまだの避難生活者 約229,000人-、そんな数字が突きつけられる3月11日を跨いで読むことになったが、この物語の中であの日のことが語られるのに些かの戸惑いを感じた。 あとがきを読むと、作者が偶然にも取材に行った日の様子がそのまま描かれていると知って、成程と合点がいく。自ら精神的に痛手を負ったところもあると思われる中でよくぞ書いたというべきか。それでも何となく収まりの悪さは拭えなかった。

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    投稿日: 2015.03.14
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    シリーズ完結編。谷中でひっそりと暮らす前科者の芭子と綾香。過去を悔みながらお互いを思いやり、懸命に暮らしている姿はずっと読み続けていたかった。数年後の二人をまたいつか見たいです。

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    投稿日: 2015.03.08