
総合評価
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powered by ブクログpopな表紙にしては、なかなか学術的な本だった ・どのくらい高く登れるか ・どのくらい深く潜れるか ・どのくらいの暑さに耐えられるのか ・どのくらいの寒さに耐えられるのか ・どのくらい速く走れるのか ・宇宙で生きていけるのか なんかポイントを絞って読み返しそうな気がする
5投稿日: 2025.11.02
powered by ブクログ読み物として面白い。知的好奇心をくすぐられる。 呼吸関係の箇所は読んでいて息苦しくなりそうだったけど、呼吸は吸うよりも吐く方が大事だというとことなどを知れて勉強になった。 ダイビングの経験があったので、どこまで潜れるのかという箇所もドキドキしながら読めた。
0投稿日: 2025.10.26
powered by ブクログ素直に面白い本。どこまで正確なことが書かれているかは再検証必要だが、理系心をくすぐる本でした。特に、圧力や温度などの身近な因子が身体に与える影響の記述は為になった。
0投稿日: 2025.05.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
人間はどれくらい高く登れるのか? どれくらい深く潜れるのか? どれくらいの暑さや寒さに耐えられるのか? 宇宙ではどうなるのか?などを分かりやすく書かれている。 が、私にはちょっと難しくて読むのに時間がかかってしまった。 著者自身が身体を張って経験したことも書いてあって、その辺りはより具体的な話があった。 極地に晒された人間の体がどうなるのかとか、人間だったら簡単に死ぬような極地に住む生き物話が凄く面白かった
0投稿日: 2025.03.28
powered by ブクログタイトルどおり、暑さや寒さ・高さや低さといった様々な観点から「人間はどこまで耐えられるのか」というものをジョークも交えて書かれている。意外とタフだったり、逆に脆かったりと私たちが想像するよりも人間という生き物は特殊なのだなと感じた。 人間の限界点の先にも暮らしている生物は多く、それらの生物は独自の進化や技術をもっている。それらの生物と人間を比べたり耐えられるカラクリを解説したりと人間が新しくものを開発するキッカケになりそうなことがいくつも書かれているので人間の技術的な進化がまだ可能かもしれないと感じられたため読んでいてとても面白かった。
6投稿日: 2024.04.17
powered by ブクログ人間は「高さ」、「深さ」、「暑さ」、「寒さ」にどこまで耐えられるのか、人間はどこまで「速く」走れるのか、人間は「宇宙」で生きていけるのかなど、「人間の限界」について書かれたもの。人間の身体的特徴がどこまで環境に適応でき、その限界はその特徴によって生まれてくるということが、丁寧に書かれていて生理学的にも楽しい読み物だった。 「どこまで深く潜れるか」の章に枕草子《うちとくまじきもの》が引用されているのに驚いた。イギリスの知識階級恐るべし。
0投稿日: 2023.07.29
powered by ブクログ3週間かけても第5章の「どこまで速く走れるのか」までしか読めなかった。次の「宇宙で生きられるのか」もすごく気になったんだが…。これ以上時間をかけても読めないと思い、ここで読了とすることにした。 人間(ホモ・サピエンス)という種が様々な極限状況に対してどこまで生きられるのか、過去の実際の挑戦とそれを裏付ける生物学的な説明を元に解説してくれる。 ヒトの限界と、他の動物は何故それ以上過酷な状況でも耐えられるのか、その生物学的な仕組みの違いを解説してくれるのが面白かった。
11投稿日: 2023.06.18
powered by ブクログ暑さと寒さの話が面白かった 寒すぎると仮死状態になって割と生きられることもある。 寒いところに住んでる人間は小さくて小太りな人が多いのは熱を蓄えるためとは知ってたけど背が高く足が長いほうが効率よく熱を放熱できるのは知らなかった。面積が大きいほど汗をかけるかららしい。 105度で15分ほど生きけるのは本当かな?と思ったし湿度が低ければ90度でも快適って書いてあるけど本当かな……信じられないな
0投稿日: 2022.07.29
powered by ブクログ高さ、深さ、暑さ、寒さ、速さなど、人間の体は生理学的にどこが限界?極限状態でどうなっちゃうの??ということがやさしく書かれています。身近な例やエピソードが多く、サバイバル・ブックとしても活用できそうな一冊。 図書館スタッフ
0投稿日: 2021.12.13
powered by ブクログ生理学者の著者による、極限状況における人間や他生物の限界を検証している一冊。 高さ、深さ、暑さ、寒さ、速さ、地球外などに関わる厳しい環境が集められています。 なかなか専門的で、内容は難いと感じました。 しかし、ユーモアたっぷりの筆致が読者を奥深い極限まで導いてくれるでしょう。
10投稿日: 2020.03.20
powered by ブクログ生きるか死ぬかの極限状況で、肉体的な「人間の限界」を著者自身も体を張って果敢に調べ抜いた驚異の生理学。人間はどのくらい高く登れるのか、どのくらい深く潜れるのか、暑さと寒さ、速さの限界は?果ては宇宙まで、生命の生存限界まで、徹底的に極限世界を科学した
0投稿日: 2019.09.01
powered by ブクログ高温、低温、高さに深さなど、人間の身体の限界についての研究を紹介した本。 同一高度でも、飛行機から急に放り出されたときと、その高度の山に登っていくときとで、生死が変わる理由とか、深くまで潜っていったときの血液中のあれこれとか、いろいろと新しく知ることがあって面白かったです。 この本に書いてあるようなことを確かめるために自分で実験してみた人たちがいるって事も驚きです。
0投稿日: 2018.11.12
powered by ブクログ"最高に面白い本だった。人間が健康に活動できる限界は?という視点から、科学的に分析をする。もしもの不測の事態に陥ったときのサバイバルも学べる。 極寒の海に投げ出されたらどうするか?救命具をつけていれば、じっと浮かんでいる方が助かる確率は高い。水は空気より熱の伝導がはやい。動き回ると急激に体温を奪われ消耗する。 こんな知識も身につく。 宇宙にいくことはまずないだろうが、宇宙酔いについても学べる。 どこまで高く登れるか? どこまで深く潜れるか? 暑さ、寒さにどこまで耐えられるのか? どれくらい速く走れるか? 宇宙で生きていけるか? 最後に、生命そのものは、どんな環境で生きていけるのかを地中深くに生息する微生物など紹介しながら紹介している。"
1投稿日: 2018.10.20
powered by ブクログ著者のフランセス・アッシュクロフト(1952年~)は、英オックスフォード大学生理学部教授で、インシュリンの分泌に関する第一人者である。本書は2002年に邦訳版が刊行され、2008年に文庫化された。 本書は、文字通り、人間は「高さ」、「深さ」、「暑さ」、「寒さ」にどこまで耐えられるのか、人間はどこまで「速く」走れるのか、人間は「宇宙」で生きていけるのかなど、「人間の限界」を科学的に解明しようとしたものである。 私は、本書を、理化学研究所と編集工学研究所(所長は松岡正剛)が共同で2017年に企画・選書した、科学の面白さ、深さ、広さが伝わる“科学道100冊“の中で知り、手に取った。 一部の専門的な説明は著者の了解を得て割愛しているとはいえ、生理学の予備知識のない私には読みにくい部分もあったが、「人間の限界」とは、大まかに言えば、「高さ」と「深さ」については、空気の濃度や圧力の高低に体がどこまで対応できるのか、「暑さ」と「寒さ」については、外気温に対して汗や血液の流れの変化でどこまで体温を調整できるのか、「速さ」については、どこまで速くエネルギーを燃焼させて筋肉の運動に使えるのか、という点にあるとのイメージはつかめたように思う。 そして何より、自分で、ふだん暑さや寒さを感じたり、走ったりしたときに(高い山に登ったり深い海に潜ることは殆どないが)、血管や肺などの身体の中の変化が、朧げにでも想像できるようになったという意味で、とても面白く役立つものであった。 (2018年1月了)
3投稿日: 2018.01.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
誰もが一度はなにかしら何かしらここにあるようなことは考えたのではないか?と思う、普遍的な問いを、いたって真面目に検証した本。 普段は感じていないが、特に気圧について、状況によってはいとも簡単に凶器になりえるのだと認識した。
0投稿日: 2017.12.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
第1章 どのくらい高く登れるのか 第2章 どのくらい深く潜れるのか 第3章 どのくらいの暑さに耐えられるのか 第4章 どのくらいの寒さに耐えられるのか 第5章 どのくらい速く走れるのか 第6章 宇宙では生きていけるのか 第7章 生命はどこまで耐えられるのか 相当理系の内容なので難しいけど面白い。 飛行機が飛んでる最中に窓ガラスが割るとどうなるのか、高山病にかかるとどうなるのか、熱中症になったらどうしたらいいのか、体の中ではなにが起きているのか、どういう症状がでるのか、などが書いてあるので、怖いんだけど役にも立つ、ある意味ライフハックみたいなところも。 コウテイペンギンは群れをなしながら少しずつ移動して体温を保持して、しかも中心にいる温まったのと外側にいるのとが入れ替わるっていう話が好き。
0投稿日: 2017.10.28
powered by ブクログ表題通り人間はどこまで耐えられるかについてひたすら書かれている。 標高はどうだ?深海では?暑さは?寒さは?そもそも人間が耐えられない状況とはどういった生理的作用のもとに成り立っているのか? それぞれが詳しく解決され、そして人類がそれらの限界をどうやって乗り越えてきたか、これから乗り越えようとしてきたのかも記されている。 個人的には第六章の「宇宙では生きていけるのか」の項が大変面白かった。
0投稿日: 2017.10.23
powered by ブクログ高さ、深さ、暑さ、寒さ、速さ、宇宙、そして極限環境における生物の存在について。 様々な伝聞や文献を元に、いろいろな極限状態での行動やその結果を知ることができるのが面白い。 高山病や減圧症の対策、暑いところ、寒いところで気をつけるところなど、案外実用的なことも多い。 実際に知識を使う機会が無いことを祈りたいけれど、もしものときのために覚えておこうかな……。
0投稿日: 2017.10.15
powered by ブクログ広く浅く人間の限界について知れて非常にためになった。ただあまりにも淡々と並列的に説明されるため、飽きやすいのが難点。
0投稿日: 2017.10.05
powered by ブクログ☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆ https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BA86186686
0投稿日: 2017.03.02
powered by ブクログ[ここが、体力の終着点]暑さ、寒さ、高さ、深さなどのジャンルごとに、生命がどこまで耐えることができるかを探った科学本。限界の限界に挑んだ科学者など、「奇人」のエピソードなども収録されています。著者は、オックスフォード大学の生理学部教授を務めるフランセス・アッシュクロフト。訳者は、『驚異の古代オリンピック』等の訳業がある矢羽野薫。原題は、『Life at The Extremes』。 科学の知識がなくとも科学を楽しむことができる良作。邦題には「人間」と銘打たれていますが、それ以外の動物や細菌などについても述べられており、幅広く生命の不思議に触れることができるかと。それにしても自らの命を賭して限界についての謎を解明しようとした科学者列伝には恐れ入りました......。 〜極限状態と戦って生きのびるためには、「命の理論」である生理学の知識が欠かせないのだ。〜 最近のカイロの暑さも結構ヤバいです☆5つ
0投稿日: 2016.06.27
powered by ブクログ過去の研究例などをもとに、人体が耐えられる寒さや暑さ、水圧などの限界を紹介する本。表紙に惹かれて読み始めたが。内容があまりにも淡々と書かれていて途中で飽きてしまった。センサーもコンピューターもない時代の研究者は、自らの肉体で無茶してたんだ・・・という印象が強く残る。
0投稿日: 2016.06.14
powered by ブクログ面白く読みました。熱さ、寒さ、気圧色々あれど、やはり生存に一番重要なのは酸素濃度? 酸素が酸っぱいとは初めて知った。自分の体で人体実験を繰り返すなんて、科学者の鏡です。
0投稿日: 2016.03.17
powered by ブクログ人間はどこまで耐えられるか? 努力とか我慢とかではなく、生理的/生物的にどこが限界なのか、越えるとどうなってしまうのか、ということをやたら詳しく説明してくれます。例えばエベレストの山頂くらいだと気圧が下がって肺の中の水蒸気圧が増えて酸素を取り込めないそうです、高度1万8000メートル以上で外気に晒されると血液が沸騰してしまうそうです。 他に、どこまで深く潜れるか、暑さ、寒さ、速さ、そして宇宙空間がテーマです。 読んだあと、なんとなく山に登りたくなくなるし、海に潜るのが怖くなります。
0投稿日: 2015.12.15
powered by ブクログ暑さ、寒さ、高地、宇宙…人間が挑戦してきたあらゆる極限。他にも日常生活の些細なきっかけから人体の限界を探る。生理学をわかりやすく網羅してくれる科学読み物。 偉大な探検家や宇宙飛行士の話も興味深いけど、著者が日本の砂風呂を体験したエピソードなど日常生活の失敗例から学ぶ人間の限界も面白い。
0投稿日: 2015.11.17
powered by ブクログスポーツの世界記録が現在でも更新されているのは、人間の限界が広がっているということなんだと今さら気づいた。人間も動物で進化は続いてるんだなぁと思った。
0投稿日: 2015.08.24
powered by ブクログ標高や深海、暑さや寒さ、果ては無重力空間といった極限状態に人体はどこまで耐えられるのかを科学的に明らかにする生理学一般書。様々な歴史的事例や身を張って実験した科学者たちの研究結果の数々を追っていくだけでも面白く、昔の潜水服のへっぽこ具合には思わず笑ってしまった。また、人類の速度の限界についての章で扱われるドーピングの歴史は興味深いものがあった。こういった決して必要な知識ではないけど、日常の中で抱く疑問を丁寧に掘り下げていく内容の本はちょっとした時間の合間に読み進められるしとても楽しい。
0投稿日: 2015.08.15
powered by ブクログ「救命いかだで海の真ん中に取り残され、太陽が照りつける下では、海水を体にかけて気化熱によって体を冷やすのが最も賢明だろう。」 高さ、深さ、暑さ、寒さ、速さ、そして宇宙空間において人間はどこまで耐えられるのかについて書かれた本。高さでは、高山病が立ちはだかる。一定の高さを超える場所に定住はできない。そして、高い場所での出産は大変危険である。深さでは、血液に溶ける窒素が問題になる。潜れば潜るほど圧の力により窒素が血液に溶ける。急激に上昇すれば、血管内で窒素が気化して、詰まる。 やけどをしたなら、冷し続けなければならない。なぜなら、表面の熱はとれても、内部に熱が残っているかもしれないからだ。人間は高温に対処できるが、空気が湿っていれば耐えられない。なぜなら、汗の気化により体温を下げるのが難しくなるからだ。
0投稿日: 2015.07.22
powered by ブクログ高さ、深さ、暑さ、寒さ、速さ、そして宇宙。人間の限界を決めるのは体温や酸素の要素が大きい。 高いところに登ると肺の中は水蒸気が増える。高度1万mを越えると純粋酸素を吸っても肺の中の酸素分圧が上がらず酸素を取り込めなくなる。およそ飛行機が飛ぶ高度だ。飛行中に窓が割れたり扉が開くと酸素マスクを吸ってじっとしていればなんとか耐えられるが、それまでの余裕は30秒ほどでパイロットが有効な行動を取れる時間はわずか15秒ほど。機内を加圧せずに酸素なしで飛行できる高度は3000mと決められており、高高度を飛行中の機内は1500m〜2400m相当に加圧されている。高山を登る鍵は早く深く呼吸することで、体内のCO2を追い出して酸素を取り込めるようにする。この辺りのメカニズムの解説はいまいちわからなかった。 深海に潜ると加圧された空気を吸ってもいろいろ問題がある。窒素が血液中に溶け込み浮上した際にガスに戻ると毛細血管で血液が流れなくなる。いわゆる潜水病だ。スキューバダイビングの場合潜った深さの半分までは一気に浮上しても問題ない。午前中にダイビングをして、午後に飛行機に乗ると減圧症になるかもしれない。潜水記録に挑もうとする時にはイメージとは逆に肺から空気を吐かないといけないと言う。血中の二酸化炭素濃度が上がると呼吸が苦しくなる、呼吸が苦しくなるのは酸素が足りないのではなく二酸化炭素を追い出すためだ。しかし空気を吐いておけば二酸化炭素はちゃんと肺に溜まるのか?これまたよくわからない。 短時間であれば暑さには耐えられる。105℃の部屋で15分過ごした人がいて、持って入った卵は茹で上がったが人は大丈夫だった。これは汗をかいて体温が上がるのを防ぐからで、中枢体温が42℃を越えると心臓発作を起こすかもしれない。熱中症のリスクは高温多湿で汗が蒸発しないほうが高く、逆に汗を書く時には水分補給が必要になる。病気で熱が出た時にそのままのほうがいいのか、熱を下げたほうがいいのかは異見が分かれている。1-2℃の体温上昇は病原体と戦うのに効果があるという説が有力だが40℃を超えるようだと下げたほうがいい。体温を下げるには冷たい水に入る(血管が収縮する)より濡れたスポンジで体を拭う方が良い。汗まみれで寝ているのは不快だが熱を下げることが目的なら扇風機で風を当てる方が効果的ということになる。 冷たい海に投げ出されることは想像したくないが、助かるためにはじっとしていた方が良い。体を動かすと確かに温まるのだが体温は奪われ続ける。体の周りの体温で温まった水の層を逃さないようにと書いてるが海では波があるのでこれはあまり期待できそうにないように思う。 アスリートが限界に挑む時、酸素を取り込む限界が決まるのは心臓が血液を送る速度だ。肺のガス交換でもなく、筋肉が酸素を取り込む能力でもない。通常心臓は毎分5.5Lの血液を送っており運動すると5倍ほどに増える。しかしトップアスリートは35〜40Lを送り出す。理論上は最大限の運動を15秒間続けることができる。その為にスプリンターはスタート前からアドレナリンを出し心拍数を上げて準備する。それでも200mは最高速を維持できないということになる。 一つ一つのエピソードは面白いが所々に??がつくのがやや残念。
0投稿日: 2015.07.12人間の限界は?
高さ、深さ、暑さ、寒さ、速さ、そして宇宙。人間の限界を決めるのは体温や酸素の要素が大きい。 高いところに登ると肺の中は水蒸気が増える。高度1万mを越えると純粋酸素を吸っても肺の中の酸素分圧が上がらず酸素を取り込めなくなる。およそ飛行機が飛ぶ高度だ。飛行中に窓が割れたり扉が開くと酸素マスクを吸ってじっとしていればなんとか耐えられるが、それまでの余裕は30秒ほどでパイロットが有効な行動を取れる時間はわずか15秒ほど。機内を加圧せずに酸素なしで飛行できる高度は3000mと決められており、高高度を飛行中の機内は1500m〜2400m相当に加圧されている。高山を登る鍵は早く深く呼吸することで、体内のCO2を追い出して酸素を取り込めるようにする。この辺りのメカニズムの解説はいまいちわからなかった。 深海に潜ると加圧された空気を吸ってもいろいろ問題がある。窒素が血液中に溶け込み浮上した際にガスに戻ると毛細血管で血液が流れなくなる。いわゆる潜水病だ。スキューバダイビングの場合潜った深さの半分までは一気に浮上しても問題ない。午前中にダイビングをして、午後に飛行機に乗ると減圧症になるかもしれない。潜水記録に挑もうとする時にはイメージとは逆に肺から空気を吐かないといけないと言う。血中の二酸化炭素濃度が上がると呼吸が苦しくなる、呼吸が苦しくなるのは酸素が足りないのではなく二酸化炭素を追い出すためだ。しかし空気を吐いておけば二酸化炭素はちゃんと肺に溜まるのか?これまたよくわからない。 短時間であれば暑さには耐えられる。105℃の部屋で15分過ごした人がいて、持って入った卵は茹で上がったが人は大丈夫だった。これは汗をかいて体温が上がるのを防ぐからで、中枢体温が42℃を越えると心臓発作を起こすかもしれない。熱中症のリスクは高温多湿で汗が蒸発しないほうが高く、逆に汗を書く時には水分補給が必要になる。病気で熱が出た時にそのままのほうがいいのか、熱を下げたほうがいいのかは異見が分かれている。1-2℃の体温上昇は病原体と戦うのに効果があるという説が有力だが40℃を超えるようだと下げたほうがいい。体温を下げるには冷たい水に入る(血管が収縮する)より濡れたスポンジで体を拭う方が良い。汗まみれで寝ているのは不快だが熱を下げることが目的なら扇風機で風を当てる方が効果的ということになる。 冷たい海に投げ出されることは想像したくないが、助かるためにはじっとしていた方が良い。体を動かすと確かに温まるのだが体温は奪われ続ける。体の周りの体温で温まった水の層を逃さないようにと書いてるが海では波があるのでこれはあまり期待できそうにないように思う。 アスリートが限界に挑む時、酸素を取り込む限界が決まるのは心臓が血液を送る速度だ。肺のガス交換でもなく、筋肉が酸素を取り込む能力でもない。通常心臓は毎分5.5Lの血液を送っており運動すると5倍ほどに増える。しかしトップアスリートは35〜40Lを送り出す。理論上は最大限の運動を15秒間続けることができる。その為にスプリンターはスタート前からアドレナリンを出し心拍数を上げて準備する。それでも200mは最高速を維持できないということになる。 一つ一つのエピソードは面白いが所々に??がつくのがやや残念。
0投稿日: 2015.07.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
人間は暑さ(熱さ)・寒さにどれだけ耐えられるのか?深海ではどうなってしまうのか?宇宙ではどうなってしまうのか?知ってそうで知らない人間の限界が載っていて楽しく読めました。 意外に、というかやっぱり、人間と言う生物は脆くて弱いものなんですね。。。そんな人間が、よくこんな苛酷で偶然が重なりあった地球の上に立っているものですな。この偶然には感謝しないとね。
0投稿日: 2014.08.03
powered by ブクログ世界で初めて全身麻酔を用いた手術を成功させた、華岡青洲は有名な話だが、 昔から生理学者は自分や家族の身体を実験台に、研究を行ってきた。 しかしながら、潜在的な危険性は未知数で、人間が生存できる限界もわからないため、 日本を含む各国で、捕虜や服役囚を人体実験にしたと言われている。 科学の進歩の裏で、人間の命に関する研究には暗い影がつきまとうようだ。 あらゆるものに光と陰があるんだな。
3投稿日: 2014.07.19
powered by ブクログ生きるか死ぬかの極限状況で、肉体的な「人間の限界」を 著者自身も体を張って果敢に調べ抜いた驚異の生理学。 人間はどのくらい高く登れるのか、どのくらい深く潜れるのか、 暑さと寒さ、速さの限界は? 果ては宇宙まで、生命の生存限界まで、 徹底的に極限世界を科学したベストセラー。 ************************************** これ、めっさ面白かった。 ためになると言うか、普段疑問に思ってた事とか、 えーーー、そうやってんや、なんて体のしくみもわかって、 読んでて楽しかった。 ただ、半分くらいは専門的な事も書かれてて、 ちんぷんかんぷんな所もあったけど、それでも得たものは大きい。 自分自身の体で証明する実験。 危険と隣り合わせやけど、説得力がある。 疑問に思った事を諦めずに突き詰め、答えを出し、 また、発想の転換と言うか、固定概念を持たず、何でもチャレンジ。 すごいなと思った。
0投稿日: 2014.02.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
【読み易さ】 やや易しい 【気付き】 ★★★★・ 【ハマり】 ★★★・・ 【共感度】 ★★★・・ 人間が生命を維持することができる高さ、深さ、寒さ、熱さの 限界はどこなのか。 限界に近づいた時、人体はどのような反応をするのか。 限界点は計算で求められるものではなく、 これまで危険を顧みず、限界点に挑んできた人達の歴史でもある。
0投稿日: 2014.01.04
powered by ブクログ科学者魂 命をかける。おそらく死んでも本望なのだろう。なぜならば自分がやりたいことをやっているから。 そんな天命ともいえる仕事に巡り合う旅はつづく。
1投稿日: 2013.11.09
powered by ブクログ極寒の地で、灼熱の砂漠で、海で、宇宙(ソラ)で! 人間がどれくらいの環境までなら生きていけるかを解説した良書。サバイバル知識メモみたいな部分が多いなあ、と思ったら普通にサバイバルとか書いてありました。読んでみたらなにかと「呼吸」が重要なポイントを占めていて、「やっぱり呼吸は大事なんだな。波紋を学びたい!」と思いました。科学的な用語はあるけど読みやすい一冊です。
0投稿日: 2013.09.25
powered by ブクログ趣味でダイビングと登山をするので、最初の2章の内容に興味があり購入したが、最後まで読んでしまった。非常に面白い。 伝統的に、生理学者は自分の体を使って実験するらしい。
0投稿日: 2013.08.01
powered by ブクログ単にどこまで耐えられるかの記録だけでなく、なぜ耐えられるかとか、耐えられるしくみが詳しく説明されている。
0投稿日: 2013.02.14
powered by ブクログまさにタイトル通りの内容。 目次からして、 どのくらい高く、 どのくらい深く、 どのくらいの熱さに、 どのくらいの寒さに、 どのくらい速く、 宇宙では… と、極限状態における人間の体についてわかりやすく説明している。
0投稿日: 2013.01.30
powered by ブクログ人間はどの様な極限状態まで耐えうるのか。 寒さ・暑さ・速さ・空気といった、人間の限界を追う。 専門用語や難しい話もあるけれども、「人間の限界点」をあらゆる場所・観点でみつめる為非常に面白い。 歴代の偉人達による体を張った結果が詰まっている。
1投稿日: 2012.10.14
powered by ブクログ酷暑の頃、エアコンのない灼熱部屋で、些か自虐的な気分で第3章の“どのくらいの暑さに耐えられるのか”から読み始める。一応の目的を果たした後は読んでは積み、積んでは読みで随分時間がかかった。1~4章で高山病、潜水病、熱射病、凍傷などの生理メカニズムが説明されており興味深い。第5章“人間はどのくらい速く走れるのか”ではM・グリーンの当時世界記録100m9秒79が紹介されているが、具体的な限界数値については記されていない。9秒60なんて予言しなくて良かったね。最後の第6章及び7章は宇宙に関して。宇宙は私の大好物!
0投稿日: 2012.09.04
powered by ブクログサバイバルの科学。タイトルからエグい人体実験の話を期待してたが、そんな所は(あんまり)なく、まっとうな科学本。人間は高度何万mまで登れるのか、水深何mまで潜られるのか、寒冷地では?砂漠では?宇宙では?その時人体の内部、肺、血液、骨、細胞はどんな働きをするのか?具体的な事例を取り上げ、それがいかなる科学変化により発生したのか詳細な生理学分析のもと解説されており、楽しむ科学として最高峰の一冊。「走ったらなぜ息があがるのか?」「生命体が繁殖できる限界は?」環境のみならず、スポーツの限界から生命体の限界まで、限界を知りたい人類は必読。続刊は是非、精神的な限界点の探求を!
0投稿日: 2012.08.18
powered by ブクログカバー絵から想像するに、おっちょこちょいの冒険野郎自らエベレストに登ったり、深海に潜ったりして挑戦した話かと思いましたが、全然違います。(笑) それはそれは実にマジメな生命科学のお話でありました。 例えば凍傷がおこるメカニズムなど、実にわかりやすく説明されているので勉強になります。ま、雪山に登ることはないと思いますけどね。(^^ゞ
0投稿日: 2012.07.05
powered by ブクログこれはタイトルそのままに、人は極限状態で、一体どこまで耐えられるのかを生理学的に解説した本です。 科学技術が進歩した現代でさえ、人は深海や宇宙などの極地では容易に生きていけません。そういった場所で人を生かすため、国家や企業は莫大な労力とお金をかけていますが、そこでは過去から学んだ科学的な知見が、大いに役立っているようです。 対照的に、危険な場所にあえて挑むことで、生きがいを感じる冒険家もいます。彼らは自分の命を危険にさらし、その引き換えにスリルを求めます。エベレスト登山などでは、このようなチャレンジャーたちの多くが犠牲になっていますが、いまだに冒険者が絶えることはありません。 本書では、昔からの言い伝えや歴史上の出来事を交え、人間生理学の観点から極地でのサバイバル方法と生存可能性を探っています。エピソードの数々がなかなか面白く、ためになるので、読み進めるのが苦になりません。 命のことを淡々と語られるのが少し不気味ですが、その分、極限状態のことをイメージしやすいと思います。ちょっとした冒険気分にもなれる、お得な一冊です。
0投稿日: 2012.06.06
powered by ブクログ人間の体がどれだけの暑さ・寒さに耐えれるか、どれだけ高く登れる、どれだけ深く潜れるかといったことを科学的に解説した本です。 具体的な数値が出てこないのが残念ですが、途中で挟まれている小話がおもしろかったです。 最後の方は人類に限らず、極限状態で生活することのできる生物(原子菌など)についても書いてあります。 そこそこ面白かったです。
0投稿日: 2012.05.26
powered by ブクログおもしろい生理学の本 どれくらい速く走れるかの項はいまいち覚えていないが、どれだけ深く潜れるか、高く登れるかというトピックはかなり興味ひかれた 窒素の必要性、吸引する空気の圧力など、極限状況での人の生理が当時の実験を解説する形で提示される 後の章で、前の章の内容が引用されたりするので、ちょこちょこ読むよりは一気に読んだほうがいいかも
0投稿日: 2012.05.04
powered by ブクログ子どもの頃の好んで観ていたテレビ番組の一つに、『世界まる見え!テレビ特捜部』があります。凶悪犯罪や自然災害など、およそ国内では想像できない事件がそこにはあり、事件や事故、災害のメカニズムについて専門家が説明を加えてくれるところが、僕の子ども心を鷲掴みにしていました。教室の中で学んだことが教室の中で完結しているようではいけない。普段の生活の何気ない瞬間に学ぶことの楽しみを感じて欲しい。これまで学んできた生物、物理、化学の基礎的な知識を感じながら楽しく読める本です。教室の外で、一歩踏み込んだ理科的な思考を感じ取ってほしいオモシロ本!
0投稿日: 2012.03.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
本書を見たのは、ちょうどオリンピックたけなわの頃でした。 どれくらい潜水できるかの事例として、海女、日本の女猟師の紹介をしています。 女性の方が、潜水に向いているのは、男性よりも長く生きを止められることと、寒さに強いことからとのことである。 さまざまな面での人間の限界について、生理学者らしい視点で論点をまとめている。
0投稿日: 2011.09.23
powered by ブクログ極限的な環境に人間または生物がどのように適応するか,あるいは適応できないかを学問的に検証した本. 生体が保っているバランスというのは非常に微妙なものであることを実感する.
0投稿日: 2011.04.06
powered by ブクログ生理学者が人間の限界についていろいろな環境で考察しています。高い山や深い海、宇宙空間・どんな暑さ・どんな寒さいろいろな環境でも生物はいきています。けっこう、宇宙開発などで問題となる極限状態について知らないことがありました。けっこう、酸素をちゃんと摂取するのはむづかしいようです
0投稿日: 2010.09.04
powered by ブクログ「人間はどこまで耐えられるか」だけではなく、微生物など人間以外の生命の存在限界についても触れられていて、大変興味深い。発見のエピソードも面白い。
0投稿日: 2010.07.25
powered by ブクログ深い海、高い空、極寒、灼熱。人が生きていける環境はどんなところか!ちょっと怖いですが人体の限界に迫る科学的な本です。
0投稿日: 2009.10.18
powered by ブクログタイトルから,完全自殺マニュアルとかそーゆー系の,あるいはトンデモ本系を想像して買ったら,とてもマジメな,生物学的にヒトの限界を熱さや冷たさや高度(気圧)とかについてそれぞれ解説してある本だった。 普通に面白くてためになる。 普通の人でも,意外と日常生活でヒトの限界状況とニアミスしているかもしれない。
0投稿日: 2009.07.25
powered by ブクログ第1章 どのくらい高く登れるのか/第2章 どのくらい深く潜れるのか/第3章 どのくらいの暑さに耐えられるのか/第4章どのくらいの寒さに耐えられるのか/第5章 どのくらい速く走れるのか/第6章 宇宙では生きていけるのか/第7章 生命はどこまで耐えられるのか ‥‥という7章から成る本書の著者はオックスフォード大学の生理学部教授で、書籍の執筆はこれが最初っぽい。しかし丁寧な語り口で読者を惹き付ける技量はなかなかのもので、ポピュラーサイエンスはかくあるべしと思わせる。 タイトルの問いは、換言すれば「何によって人間の限界が決まるか」ということであり、限界を少しでも高めるために人間(あるいは生物一般)がどんな生理的メカニズムを有するか、さらにはどんな道具や行動が効果的かという問題に繋がっていく。 覚えておけばサバイバルに役立つかもしれない知識もあるが、ほとんどの人にとっては単なる雑学に過ぎないだろう。是非読むべきと人に勧めるような本ではないが、科学の面白さを知らない人に読んでほしい1冊だ。 余談ですが、本書の原題は「Life at the Extremes(極限の生命)」。邦題の方が秀逸だと思います。
0投稿日: 2009.06.11
