![ローマ世界の終焉──ローマ人の物語[電子版]XV](https://ebookstore.sony.jp/photo/BT00003156/BT000031565401501501_XLARGE.jpg)
総合評価
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情けない終末
大帝国の最期はなんとも情けない終末ぶりである。中国における「周王朝」の最期にも少し似ているかな。前前巻あたりからローマ帝国がローマでなくなり、登場する皇帝たちやその部下たちも大半が情けない人物ばかり。事実であろうから仕方がないが、読んでいてがっかりする思いの連続である。
0投稿日: 2023.11.24
powered by ブクログとうとう最後まで読みました。年内に読み終えることができて良かったです。ローマの滅びる直前と今の日本に共通点があるかも!?減税して子どもを安心して育てられる世の中になってほしいです。
0投稿日: 2023.01.05
powered by ブクログ2021/11/4 テオドシウスの息子である西ローマ皇帝ホノリウス下でスティリコ、アエティウスという優れた将軍が生まれるが彼らは皇帝によって殺されてしまう。蛮族の定住、金による講和、ローマへの恫喝とローマ劫掠が起こるが皇帝はラヴェンナから動かない。最終的には、オドアケルによって西ローマ帝国は滅ぶ。 オドアケルの帝国のあと、西ゴート王国がイタリアを支配する。カソリックのユスティニアヌスはアリウス派からの解放を掲げて、北アフリカのヴァンダル、イタリアの西ゴート王国を滅ぼす。しかし、東ローマ帝国はパクスを提供できず重税を取り立てるだけで、戦場となったイタリアは荒廃する。 これが、ユスティニアヌスのハギア・ソフィア建築、ローマ法大全の編纂に次ぐ、西ローマ帝国領の再服という三大事業の一つの実態である
1投稿日: 2021.11.04
powered by ブクログパクス・ロマーナまでは一気に、夢中で読める。賢帝の世紀、ダキア戦記(トライアヌス円柱)で、自分はダレる。放置して、内容を忘れて、また一巻から。それが二回。三回目は、思い切って、トライアヌス円柱を斜めに読み飛ばした。あとは順調に最終頁へ。塩野さんには、ただただ脱帽して、感謝するばかり。
0投稿日: 2021.01.20
powered by ブクログ塩野七生 「ローマ人の物語」最終巻 テオドシウスからのローマ帝国滅亡まで。 ローマ帝国が 何を失って滅亡したのかを伝えている 著者の最後の言葉〜地中海の役割の変化〜が印象的 「多民族、多宗教のローマ帝国にとって、地中海は内海(つなぐ海)であったが、地中海が、つなぐ海でなく、異なる宗教や文明をへだてる境界に変わったとき ローマ世界は終わった」 カエサルやアウグストゥスと比較すると ローマ帝国末期は皇帝の資質が低い。キリスト教の王権神授説により、人意でなく 神意で 皇帝を決めたことが 資質の低さとなり、市民の参政意識や国家防衛の士気は薄れた原因とする論調 ローマ帝国隆盛時にローマ市民が持っていた寛容の精神には未来を感じる。寛容=降伏した敵に対する寛容。異なる宗教、文化の許容 名言「人間社会は活力を失うと閉鎖的になる」
1投稿日: 2021.01.13
powered by ブクログ東西分裂から西の滅亡、ユスティニアヌス帝が失地回復したあたりまで。 言い換えるとムスリムの台頭ぐらいまで。 西の終焉とか、めっちゃ地味なのね…。東が壮絶な最期を遂げたのと対照的。 終焉後もそれなりに安定してたのに下手に取り返そうとしてかえってめちゃくちゃに、とか。 後講釈ではあるけど。 まあ何にしてもこれにて完結。面白かった。
1投稿日: 2019.03.07
powered by ブクログローマ人の物語は、塩野ファンのみならず、どなたにもお勧めしたいシリーズ。ついに「ローマ人の物語」が完結。西ローマが滅びついに永遠の都ローマが、ローマ人以外のものの手に落ち、ここにローマ帝国の滅亡をみる。キリスト教から発生したイデオロギーに最後の活力をそぎとられたローマの終焉はあまりにもあっさりしすぎて、なんの感慨も起こらない。実にあっけないものであった。第一巻の出版は、私がまだ大学生だったことを考えると、一時代が終わったような寂しさを覚える。当時、これを手にしながら、これが完結するころ、世の中はどう変わっているんだろうかと考えたものであるが、大して変わらないなー、自分の肉体以外は。
2投稿日: 2018.10.23
powered by ブクログ(2016.12.15読了)(2016.10.20購入) 『ローマ人の物語』の最終巻です。第1巻を読んだのは、2005年の9月です。第5巻は2008年1月、その後しばらく休んで、第6巻は、20016年の6月です。今年中に読んでしまおうと、頑張ったので、年末ぎりぎりで何とか終了しました。 第6巻から第13巻までは、図書館で借りて読みました。図書館で借りると返却までに何とか読み切らないといけないので優先して読むことになるので、何とか読み切れます。自分の本だと、いつでも読めるので、いつまでたっても読めないということになります。とくに分厚い本の場合は。 この本では、395年から568年までのローマ帝国について書かれています。 395年に、ローマ帝国は東と西に別れます。西ローマ帝国は、476年に滅亡します。 東ローマ帝国が滅ぶのは、1453年ですが、この本は、568年で終わっています。 イタリアが含まれる西ローマ帝国は、476年に滅亡していますので、実質的なローマ帝国の滅亡は、この年ではないかと塩野さんは述べています。 ローマ帝国の皇帝は、ローマに君臨している、というイメージなのですが、コンスタンティヌスがコンスタンティノポリスに首都を持って行ってからは、皇帝がローマで君臨することはほとんどなくなっています。東の拠点は、コンスタンティノポリスということになりますが、西の拠点は、ミラノやラヴェンナです。 7世紀になると、イスラムが勢力を拡大し、シリア、エジプト、北アフリカ、イベリア半島が次々とイスラム世界へと変わってゆきます。 この間でローマ帝国を悩ますのは、ゴート族やフン族です。高校の世界史で、聞いた覚えのある部族の名前です。 【目次】 はじめに 第一部 最後のローマ人(紀元三九五年-四一〇年) 東西分離 ローマ人と蛮族 将軍スティリコ 後見人 〝現場証人〟 ほか 第二部 ローマ帝国の滅亡(紀元四一〇年-四七六年) 覇権国の責務 進む蛮族化 「三分の一システム」 東ローマ帝国 女と権力 ほか 第三部 「帝国以後」(紀元四七六年-) オドアケル 共生路線 ブリタニア・「帝国以後」 ガリア・「帝国以後」 ヒスパニア・「帝国以後」 ほか 終わりに 付録 年表 参考文献 図版出典一覧 ●ラテラノ教会(10頁) 当時のローマ法王は、壁土も乾ききっていなかった紀元314年に早くも移り住んでいる。そして「アヴィニョン捕囚」の名で有名な西暦1309年のフランス王の拉致までの一千年間、ラテラノ教会はローマ法王の座所であり続けたのだった。 ●軍事力の衰退(98頁) 私は、三世紀初頭に実施されたカラカラ帝によるローマ市民権の既得権化と、四世紀初頭に強行されたシビリアンとミリタリーの完全分離が、ローマの軍事力を衰えさせた二大要因であると思っている。 ●記録抹殺刑・ダムナーティオ・メモリアエ(144頁) 公文書はもちろんのこと、その人の業績を刻んだ碑文も消され、業績をたたえるためにフォロ・ロマーノに建てられていた立像も破壊される。要するにその人に関するすべてを消し去るのが「記録抹殺刑」だが、この刑罰は、名誉を重んずるローマの男にとっては、首をはねられるよりも不名誉な罰とされてきた。元首政時代にこの刑罰に処されたのは、カリグラ、ネロ、ドミティアヌスの諸帝である。悪帝と断じられた彼らと同じ刑に、スティリコも処されたのであった。 ●ケルト系ブリタニア人(287頁) 住む地を失ったケルト系のブリタニア人は、海を渡ってガリアの北西部に移り住む。この地方がブリュターニュと呼ばれるのも、ブリタニア人が住みついたからである。 ●専制君主(391頁) 専制君主国では、君主は決定するが責任はとらない。そして臣下は、決定権はないが、責任は取らされるのである。とくにキリスト教国家では、君主は神意を受けて地位に就いている存在であって、その君主に責任を問うことは、神に責任を問うことになってしまう。 ☆塩野七生さんの本(既読) 「神の代理人」塩野七生著、中公文庫、1975.11.10 「黄金のローマ」塩野七生著、朝日文芸文庫、1995.01.01 「ローマ人の物語Ⅰ ローマは一日にして成らず」塩野七生著、新潮社、1992.07.07 「ローマ人の物語Ⅱ ハンニバル戦記」塩野七生著、新潮社、1993.08.07 「ローマ人の物語Ⅲ 勝者の混迷」塩野七生著、新潮社、1994.08.07 「ローマ人の物語Ⅳ ユリウス・カエサルルビコン以前」塩野七生著、新潮社、1995.09.30 「ローマ人の物語Ⅴ ユリウス・カエサルルビコン以後」塩野七生著、新潮社、1996.03.30 「ローマ人の物語Ⅵ パクス・ロマーナ」塩野七生著、新潮社、1997.07.07 「ローマ人の物語Ⅶ 悪名高き皇帝たち」塩野七生著、新潮社、1998.09.30 「ローマ人の物語Ⅷ 危機と克服」塩野七生著、新潮社、1999.09.15 「ローマ人の物語Ⅸ 賢帝の世紀」塩野七生著、新潮社、2000.09.30 「ローマ人の物語(27) すべての道はローマに通ず」塩野七生著、新潮文庫、2006.10.01 「ローマ人の物語(28) すべての道はローマに通ず」塩野七生著、新潮文庫、2006.10.01 「ローマ人の物語Ⅺ 終わりの始まり」塩野七生著、新潮社、2002.12.10 「ローマ人の物語Ⅻ 迷走する帝国」塩野七生著、新潮社、2003.12.15 「ローマ人の物語(35) 最後の努力」塩野七生著、新潮文庫、2009.09.01 「ローマ人の物語(36) 最後の努力」塩野七生著、新潮文庫、2009.09.01 「ローマ人の物語(37) 最後の努力」塩野七生著、新潮文庫、2009.09.01 「ローマ人の物語ⅩⅣ キリストの勝利」塩野七生著、新潮社、2005.12.30 「ローマ人への20の質問」塩野七生著、文春新書、2000.01.20 「ローマの街角から」塩野七生著、新潮社、2000.10.30 (2016年12月29日・記) (「BOOK」データベースより)amazon ローマはいつどのようにして滅んだのか。一千三百年に及ぶ巨大帝国の興亡のドラマを描き尽くした最高傑作シリーズ、ここに完結。
0投稿日: 2016.12.29
powered by ブクログ去年の秋から読み始め、やっと終わった。 ローマ人はこんなだったんだ!と再認識。 学校で教わった世界史では想像もできなかった。
0投稿日: 2014.09.18
powered by ブクログローマの最後 学生時代にピレンヌテーゼの講義を聞いていただのローマの最後はどうなのかずっと興味がありました 長い15冊でした 「また『ローマ人』読んでる」と言っていた子供たちも大きくなってしまいました。
0投稿日: 2014.02.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ついに1000年を超えるローマ興亡史の終了です。476年の西ローマ帝国の滅亡が学校で学んだ歴史ですが、実は何時滅んだのか劇的な最期ではなかった!それをその622年前のカルタゴの滅亡の際にスキピオ・エミリアヌスが瓦礫の山と化した都市を前に「われわれは今、かつては栄華を誇った帝国の滅亡という偉大な瞬間に立ち会っている。だが、この今私の胸を占めているのは勝者の喜びではない。いつかはわがローマもこれと同じ時を迎えるであろうという哀感なのだ」と語った言葉を著者は引用している。しかし、ローマは劇的ではなく、徐々に傷だらけになっていったという別の哀しみを感じるのでした。西ローマの初期の将軍スティリコを始め、後期の将軍アエティウス、東ローマ・ユスティニアヌス大帝の将軍ベリサリウスなどこの時代の将軍たちの運命は寂しさを覚えます。西ローマ滅亡後、東ローマがイタリアを回復しますが、むしろそれがイタリアの荒廃を進め、ローマ元老院が546年に消滅するに至るということは知りませんでした。そして著者はそこで筆を置きます。ローマ共和制の始まりとともに生れた元老院の滅亡こそローマの最期に相応しいのでしょう。
0投稿日: 2013.08.18
powered by ブクログ全15巻をようやく読了。 評価は、15巻単独ではなく15巻を通しての評価。 やはり、カエサルやハンニバル対スキピオの時代が一番面白かった。 衰退期は、読んでいて儚さを感じるのみ。
0投稿日: 2013.04.30
powered by ブクログ先月半ばに第10巻を除く14巻を読了。英雄伝になりがちなTVや教科書ではほとんど扱われない12~14巻、ローマの衰退期がおススメ。
0投稿日: 2012.04.01
powered by ブクログやっと最終巻にたどりつきました。「盛者必衰」の通りの結末となりました。紀元476年西ローマ帝国滅亡であったが、その滅亡の月日がわからず、だれからも気に留められず、ひっそりと帝国がなくなったのは、もの悲しさを感じました。無能の皇帝達が、有能な戦士達を次々と死に至らしめる経過を読んで、滅びるべくした滅んだ帝国だったという気がします。これは、現代社会の組織にもあてはまっていて、上にたつ人の、困難に立ち向かうときの統率力、リーダーシップ力、人材活用力の大切さをしみじみ感じた。
0投稿日: 2012.03.09
powered by ブクログ全15巻、3ヶ月かけてたった今読了。 最初の5巻はローマの高度成長時代。ハンニバルやカエサルといった英雄の活躍など読み物としても面白い。 次の5巻は長期安定時代。国家(組織)経営や戦略立案の考え方など、現代にも十分参考になる。 最後の5巻は衰退から滅亡へ。組織経営面でしてはならないことの連続。これではさしものローマ帝国も滅亡以外に道はなく、反面教師として読んだ。現代日本の状況に多くの面でかぶるのが悩ましいところ。
0投稿日: 2012.02.07
powered by ブクログローマ世界の終焉と日本の今が二重写しに《赤松正雄の読書録ブログ》 この金曜日、姫路駐屯地で行われた毎年恒例の自衛隊員の成人式でお祝いの挨拶をした。今年は21人。500人ほどの先輩隊員が勢ぞろいする中、気迫漲る集いになり、毎回私も心が改まる。今年は、作家の塩野七生さんがかつて防衛大学校の卒業式で述べた「ミリタリアンである前に、シビリアンたれ」との有名な訓示を引用しつつ、二十歳になった軍人のタマゴに本を読むことの大事さを説いた。 この20年というもの、一貫してデフレ不況に喘ぐ日本社会。失われた20年という呼び方がなされる時代状況の只中で生きてきた青年たちと、昭和20年生まれの私の世代とは好対照ではある。まさに戦後復興の期間と重なり合う世代と、懸案先送りで逼塞状況にはまり込んだ世代だからだ。しかもほぼこの20年を政治家として生きてきた私の責任は壮絶なまでに大きい。まことに複雑な思いで、激励の言葉を贈ったのだが、心の何処かで「いい気なもんだ」との自責の念がなかったとはいえない。 塩野七生さんの『ローマ人の物語 第十五巻―ローマ世界の終焉』には、「人間の運不運は、その人自身の才能よりも、その人がどのような時代に生きたか、の方に関係してくるのではないか」との記述がある。私の世代の幸運と今の若者たちの不運とを思う時、命を賭して彼らの前途を切り拓いてやらねば、後世の日本人に嗤われるとの想いは強い。 ところで、国際平和維持活動において、自衛隊員は道路工事や橋桁の補修や改修に従事してきた。こうしたことが果たして満足すべきことなのかとの年来の疑問があったが、塩野さんの次の記述で納得した。 「街道は、新規の敷設工事でも補修工事でも、それを実際に行うのは兵士と決まっている。ローマ街道とはもともと、軍団の目的地への移動が敏速に成されることを考えて敷設されたからで、剣をつるはしに持ち替えた軍団兵が行うのが伝統になっていた」―軍人、戦びととは闘うものと決めてかかって、それ以外のことをわざわざ外国まで出かけてさせるというのはプライドを傷つけないかとの思いがあった。 昼食会の場で、駐屯地司令らにこのことを持ち出した。彼らは先刻承知で、「日本でも城を作ることは武士―軍人の仕事でしたから」と応じられた。こちらの勝手な思い込みだったかもしれないようだ。
0投稿日: 2012.01.06
powered by ブクログローマ人の物語15巻を読み終えた。 紀元395年、テオドシウス帝の死、東ローマ帝国と西ローマ帝国への分割から、紀元476年西ローマ帝国の滅亡、帝国滅亡後のイタリア、紀元613年、預言者モハメット布教を始める… 長いながいローマとローマ人の物語、 なぜ、どのようにしてローマは興隆し、繁栄し、衰退し、滅亡していったのか・・・人間が、社会が、宗教が、自然が、広大な空間と時間の中で折り重なっていく物語だった。 機会があればもう一度読み直してみたい物語だ…
1投稿日: 2011.12.25
powered by ブクログ文庫で読んだので途中ブランクを挿みつつも、足掛け2年弱でついに読了。 単行本で15巻という力作ですが、これぞ一生に誇れる仕事だと思います。敬服します。 学術的観点からは賛否両論あるようですが、組織論、戦略を語るストーリーとしてみれば、下手なビジネス書よりもよっぽど参考になります。 10年後に再度読み直したい作品。
0投稿日: 2011.12.22
powered by ブクログ表紙が好きなので、単行本で登録させてもらっているが、実は文庫本で読んでいる。文庫本だと薄くて冊数が多くなりすぎるし。しかし、まさか文庫本まで年1回の発行だとは思わなかった。こんなことなら単行本で全部集めておけば良かったと思いながら、初心貫徹でじっくりと文庫本を買い集め、めでたく完結である。 最初から呼んでいた人なら誰でもそうであるように、僕もすっかりローマ人のファンになっているから、さすがに滅びていくところを読むのはつらかった。でも、ローマ帝国は退場するけど、その後にうごめく「蛮族」たちは生気に満ちていて(その分残酷だけど)、もう少し前の徐々に衰退していく頃の物語よりも、正直言ってずっとすがすがしい気持ちで読んでいた。 特に、「最後のローマ人」スティリコと、皮肉な形ではあるが新たな平和を創ったテオドリックは印象的で、長い物語を締めくくるにふさわしい星だったと思う。 最後のページを閉じて、改めて長かったなと感慨を持つ。そして、僕自身のものの考え方に、実はずいぶん影響を与えてくれた本であり、影響され続けた10年だったような気が改めてしてくる。 人間について考える、すばらしい材料を与えてくれた作者に感謝したい。 2011/09/11
1投稿日: 2011.09.11
powered by ブクログ文庫本を読破。 もっと矢継ぎ早に販売してしてほしっかたなー。 歴史=かみに書き残す文化がないけど「蛮族」 からみたローマ帝国をしりたかったな。
0投稿日: 2011.09.11
powered by ブクログ読み終わりました!読み始めたときは1冊ずつでしたが、居住地移動で購入が難しくなり、10年後に一気読みになってしまいました。 ポイントは「キリスト教信者」「キリスト教界で生まれ育った者」でないという視点。中盤までの興隆期から安定期までの中ですら、ものの見方に違いが見られる。資料を見るときの観点がちがうのだろう。それに衰退期にかかって、キリスト教がローマ帝国の滅亡の原因であるとはっきり言い切ることができるのは強味だ。 ユリウス・カエサルがローマ帝国の長命の基盤を作ったのは確かで、彼女がカエサルの大ファンだということは周知である。しかしもう少し他の人たちと同じくらい冷静に見つめて欲しかった。カエサルは為政者としてほとんど完全無傷である。しかし、「できる」人間にありがちな陥穽として、「できない」者の必死を侮ってはいなかったか。事半ばにして若造に暗殺されている場合ではなかったと思うのだが。 「海の都の物語」を何度も読み返すように、この作品もまた読み返すことだろう。
0投稿日: 2011.09.11
powered by ブクログローマ人の生きるスタイルはかっこいいと思う。日本人の武士道と通じる所がある。しかし、ローマ帝国末期のローマ人は人としても末期だ。今の日本人と同じ雰囲気がある。日本も末期だという事だろうか?
0投稿日: 2011.07.25
powered by ブクログ直接的原因を見つけることの出来ない、ローマ帝国の滅亡。 形在るものいつかは滅ぶと形容するしかないのであろうか。 打ち続く国内外での危機に、十分対応出来た時期とそうでない時期との差とは何であろうか。 ローマは敗者を自国に取り込む名人であり、行政機構と法制度とを的確に機能させていた、 ローマの”失敗”をあげつらうのは困難な気がする。
0投稿日: 2010.12.30
powered by ブクログ2010/08/06 「最後のローマ人」スティリコが退場してから、ローマなぞ滅びてもなんとも思わなくなった。あまり悲しくならなくてよい読後感。こんな大作を読みとおしたのは初めてである。
0投稿日: 2010.08.07
powered by ブクログブログにレビューを書きました。 http://yo-shi.cocolog-nifty.com/honyomi/2007/02/15_1c9d.html
0投稿日: 2010.06.28
powered by ブクログ大学生の頃から10年ほどかけて、ようやく読了。 日本史を専攻していたからローマ帝国についてはほとんど何も 知らなかったから、「自分の知らない歴史を知る喜び」を存分 に楽しむことができた。 変に歴史上の人物に台詞をしゃべらせたりせず、一歴史ファン として作者が色々と想像を巡らす文体も好感が持てた。 ただ、あまりに長い歴史書やし、似た名前の人も多いので、 いつ、誰が、どんなことをしたのかは結局覚えられてない・・・
0投稿日: 2009.05.26
powered by ブクログローマ人の物語のなかでは、『ハンニバル戦記』の次に、夢中になって読んだ。パクスロマーナ以降は、巻を経るごとに読み応えがなくなってきたが、さすがにこの最終巻は密度が濃い。 意外だったのが、オドアケルとデオドリックの治世に関する記述。思っていた以上に有能な人たちであることに関心。逆にユスティアヌス帝は、イメージとまったく違い、少なくとも軍事面では無能。 アカデミア、水道 などギリシア・ローマ文明の終焉を味わえる。
0投稿日: 2007.10.14
powered by ブクログ歴史の教科書によれば、東ローマ帝国は1453年まで続いたそうですが、塩野氏によれば、これはビザンチン帝国であるらしく、西ローマ帝国が滅びる(476年)前後の記述をもってして「ローマ世界の終焉」となりました。 全15巻を通して、それぞれの時代の「皇帝」を中心にした読み物で、リーダーシップを考えさせられる、素晴らしい著作だったなぁ、と思う反面、やっと終わった!というのも正直な感想です。 巻末に年表が掲載されており、日本の歴史も対比して眺めることができるようになっておりました。日本の歴史で最後の項目が、「大化の改新(645)」だったのが印象的でした。日本の正史はようやくこのあたりから。日本はまだ神話時代のお話だったんですねぇ。。。2007/2/21
0投稿日: 2007.02.24
powered by ブクログ完結おめでとう。なのだが,この巻だけを平積みにしている書店は愚かであるとしか言いようがない。13巻や14巻の売り上げがどうだったかを確認してから注文したまえ。
0投稿日: 2007.02.14
powered by ブクログああ,終わゃった,15巻で。〜テオドシウスの死により,東西に分かれたローマ帝国は,東が西から手を切る形でなされた。アラリックにしろ,オドアケルにしろ,テオドリックにしろ,侵入したゲルマン人に為す術をローマ皇帝は持っていなかった。権力を黙認する形で分裂を容認したようなものだった。カトリックと異教・異端との対立で消滅していった。〜 滅亡と云うよりも消滅と云った方が適切だ。第1巻が出たのは何年前なのか・・・母から借りて読んだことだけは憶えている。そして,塩野さんが女性だとは思わなかったこと。歴史から今の自分にとって都合の悪いことを消したりしてはいけないって事だね,忘れたくはあるだろうけど。
0投稿日: 2007.02.02
powered by ブクログ「ローマ人の物語」も、とうとうこの15巻で完結。第一巻の発行が92年(だったと思う)ので、だいたい15年かけて完結に至ったということになる。私自身が読み始めたのは、文庫化されてからのことなので、それほど前のことではないが、ここ何年かは、決まって年末に発行されるこの本を買い、年末年始に読むということを続けてきた。とにかく面白くて、読みごたえがあり、自分自身の生涯ベスト10に必ずはいる本だ。ローマ帝国の誕生から滅亡までを、物語風に記録し、著者自身の考えをあらわした本。歴史本というと、事実(のみ)を記述した無味乾燥なものか、あるいは、歴史上の特定の人物や出来事に焦点をあてたフィクション等が多いが、この本は歴史を、興味を持てる形の物語にし、とても面白く読めるようにしたところに、人気の理由があったのだと思う。とにかくお勧めです。
1投稿日: 2007.01.13
powered by ブクログ15年…第一巻がでたときは遠い先のようにおもってました。カエサルの巻が一番面白かったのは作者が惚れていたからだろうなと今おもいます。変質と失敗と不運と何をやってもうまくいかない例満載の衰退の部は読むのがつらかった。でもローマ帝国という臨終間際の患者を穏やかに死なせようという作者の優しさを感じました。読み終えると急にあの七つの丘に住み着いた人たちを描く第一巻を読みたくなりました。終巻を機に第一巻からまとめて読み直して歴史時間の怒涛感を味わおうとおもいます。
0投稿日: 2006.12.20
