
吉里吉里人(上中下) 合本版
井上ひさし/新潮社
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総合評価
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地方ブーム、憲法問題、国際関係など、まさにいま読むべき傑作。
宮城県と岩手県の県境付近にある一寒村が、日本からの独立を宣言。 「吉里吉里国」と名乗りはじめた。 一体何が起こったのか、地方のひとつの村が独立国として成立なんてするはずがないと思いながら読んでいても、 エネルギーや食料の完全自給自足生活、高度な医療技術、金本位制やタックスヘイブンによる諸外国との連携など、 もしかすると本当に独立ができるのかもしれないと徐々に思い始めている。 全編にわたって、東北弁(いわゆるズーズー弁)で会話が構成され、 徹底的に中央集権、既存の国家権力への皮肉と批評が行われている。 地方ブーム、憲法問題、国際関係など、まさにいま読むべき作品。 ありえない現実を現実にあるかのように見せてくれる小説の力は、 いま我々が考えなくてはいけない目の前の現実に立ち向かう力もくれる。
1投稿日: 2016.03.08
