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井沢式「日本史入門」講座(1) 和とケガレの巻
井沢式「日本史入門」講座(1) 和とケガレの巻
井沢元彦/徳間書店
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総合評価

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    550 井沢式「日本史入門」講座(1) 和とケガレの巻 by 井沢元彦 日本人はよく「話し合えばいい」と言いますが、話し合いというのは、双方が論点をいろいろ詰めて妥協点を見いだすことです。  でも、一神教には、その「妥協点」がないのです。  イスラム教を信じるなら、キリスト教は偽物であるということになるし、キリスト教を信じるならば、コーランは偽物だということになり しかし、キリスト教徒にとっては、自分たちが朝夕拝んでいるものは偽物だと言うのですから、コーランほど腹の立つものはないのです。しかも、まじめなキリスト教徒であればあるほど腹が立つと思います。  ここが怖いところなのです。  まじめなキリスト教徒は、マホメットはペテン師だ、あいつは嘘つきだ、と考えてい ユダヤ・キリスト・イスラム教は、似て非なるものであるが故に、殺し合いの最大の原因になった。日本でも同じだ。日蓮も法然も親鸞も比叡山で修行したいわば同門だ。しかし、それぞれ3つの宗派で激しい殺し合いになってい 世界的に言えば、宗教は人間の基本的な行動を決定するものです。ですから、「無宗教だ」と言うことは、「私は道徳や社会のルールなんか一切守らない人間だ」と言っているのと同じことになってしまうの では、なぜ人を殺してはいけないのでしょうか。  実は、理由はありませ 「宗教は?」と聞かれて、日本人は自分は「無宗教だ」と平気で答える。しかし、グローバルスタンダードでは、これは「社会の規範なんて守る気はありません」と答えているも同然だ。下手をすると人間以下に見 キリスト教とイスラム教は本質的に 相容れないものだということは、両宗教を少しでも学べばすぐに身につく常識なのですが、日本の普通の学校教育ではそれを身につける機会はありませ 聖徳太子は、日本において、 僧侶 以外で初めて仏教を深く理解した人です。太子が法隆寺を建立したことは有名ですが、そのほかにも 半跏 思惟 弥勒菩薩 像で有名な京都の 広隆寺(もともとは渡来人系の 秦 氏のお寺です)にもよく参詣していたと言われてい 日本人に宗教がないというのは、間違いだ。空気を吸っているように、普段は意識しないほど当たり前になっている「日本人の宗教」がある。それが聖徳太子の憲法十七条の第一条にある「和」である。「和を以て貴しとなす」の意識は、この時代に既にあっ 「和」は今の日本でも生きている。「和」とは、協調性のことだ。協調性を保つのは一人では成立しない。話し合い同様、みんなで行うものだ。個人より集団の和を優先することは、日本人の行動の規範と言ってよい。和は一神教的な宗教ではないが、行動の規範であるという点で、宗教の 範疇 に入ると言って 民主主義の政党にとって最も大切なことは、誰が一番民意を得ているか、どの党が一番民意を得ているかということです。その民意をはかる手段として投票を行うわけですから、投票において、たとえ一票差で勝ったとしても、勝ったほうにより民意があったことになり 西洋は神との個人契約で個人主義、日本は和の集団 日本人はそのような厳しい絶対神の命令でなく、和を基本倫理としています。これは世の中が落ちついているときは、とてもプラスに働きます。なぜなら、あの人もこの人も立派に暮らしている、だから、自分も立派に暮らそうということになるからです。しかし、状況が悪くなると、あいつもこいつも盗んでいる、じゃ、おれも盗もう、みんながやっているからいいじゃないかということになりがちなので、逆にマイナス面が強くなってしまうのです。このように集団主義で、プラスとマイナスの振幅が大きいのが、和の一つの欠点だと言えるでしょ 出雲大社は「日本の特異性」を体現して 日本は今、中国からは「靖国参拝をやめろ」、韓国からは「歴史を 歪曲 している」とやいのやいの言われていますが、冗談じゃありません。中国首脳は、アメリカに行くと、きちんとアーリントン墓地を訪れているではないですか。  中国は朝鮮戦争に参戦しているので、アーリントン墓地には、朝鮮戦争で中国人兵士をたくさん殺したアメリカ兵の遺体も葬られています。そこにはきちんと献花をするのに、「靖国参拝はけしからん」と言うのは、国際儀礼として間違ってい さらに、とんでもない話ですが、日本のマスコミの中には、わけも知らずにそれに乗ってしまっている部分があります。これが話を余計にややこしくしているの 会社勤めをしたことのある方はご経験があると思いますが、能力のない人間ほど、能力のある人間をねたみ

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    投稿日: 2023.07.21
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    大きなことを言っているようで、史実の理解がまるでできていない。日蓮が「法華経を短くしました」などといっているが、あれは末法における法華経だということすら知らない。もっと勉強してほしい。

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    投稿日: 2022.07.17
  • コンパクトに小分けした著者の歴史観が楽しめます。

    全5巻のシリーズ本です。日本史を著者特有の井沢史観で語っています。 内容も読みやすく、本文の構成が小分けにパッケージされているような感じで、少しずつ読んでいけるのであまり読書はしないという方にもおすすめできます。 しかしながら、これまでの著者の本やフレーズで何度も見かけた内容が出るためファンの方にはデジャヴ感というか、くどく感じてしまうかもしれません。 この方の本を読んだことが無くコンパクトになっているものが読みたい方はこのシリーズ、がっつり読んでいきたい方には逆説の日本史シリーズをおすすめします。

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    投稿日: 2015.04.11
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    いかにも素人が食いつきそうな(「学校で~と教えるけど本当は~なんです!」みたいな目から鱗な本)歴史の入門書。 でも俺は歴史が好きな素人なので大満足でした! 世界三大宗教と日本人の根幹にある考え、神話に見る歴史的背景などスムーズに読めた。 総括みたいな本なので日本史をほとんど知らなくても楽しく読めます。

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    投稿日: 2014.02.02
  • なるほど

    日本人特有の『和』と『穢れ』の心。 現代社会の中でも無意識にこの感覚が出てしまってる日本人。 ちょっとびっくり。 特に『穢れ』のたとえはわかりやすかった。なるほど、マイ箸。

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    投稿日: 2013.10.04
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    2009/9/13 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。 2013/6/28〜7/7 井沢さんの日本通史の新シリーズ。後書きで本人も書いているように、逆説シリーズよりは優しく書かれたタイトル通り入門編。一巻である本書は、井沢日本史の通奏低音である、和、言霊、宗教、怨霊を中心に日本史を通じて日本人論を語っている。社会はどんどん西洋化しているが、日本人の精神は変わって居ないのが良くわかる。

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    投稿日: 2009.09.13