
総合評価
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powered by ブクログロボット嫌いの主人公刑事ベイリが、上司から宇宙人惨殺事件の担当に推薦される。宇宙人側からの捜査パートナーとしてRダニールと共に事件の解決に向けて、思考錯誤するストーリー。登場人物達と同様に読者側の気持ちも興奮したり落胆したりさせられる。ロボット嫌いのベイリとRダニールの2人に芽生える心の変化。2人のやり取りから繋がって、最後ベイリが放つ言葉で気持ちよく締めくくられ、最後の最後までハラハラしました。 アシモフさんの作品は、これが初めてだったので「われは、ロボット」からストーリーを追う形で読み始めたいと思います!
0投稿日: 2025.10.22
powered by ブクログこれが書かれた時と今が分岐して乖離しすぎていて、今となっては近未来SFとして読むことは難しい ロボットやAIへの考え方がかなり異なっていると感じる
0投稿日: 2025.10.18
powered by ブクログアイザック・アシモフ、言わずと知れたSFの大家。それがミステリ紹介本「夜明けの睡魔」に載っている。紹介見出しは”SFミステリとは呼びたくない” アシモフ、初めて読んだが、なるほどミステリとして紹介されているのにもうなずける。舞台は”未来の”ニューヨーク。そこでは”地球人”と”宇宙人”がそれぞれ独立したエリアで暮らしている。ある日宇宙人が殺される事件が起き、宇宙人は犯人は地球人らしいと思い、そこで地球人の私服刑事ベイリは”宇宙人”のロボットと二人で捜査を始める。 事件の結末は意外にあっさりしているのだが、ベイリが次第にロボット・ダニールと心を通わせていく様などが興味深い。 しかし、わくわくするのは、描かれる”未来の”地球だ。書かれたのが1954年。主人公のベイリは42歳。ニューヨークはシティと呼ばれ、鋼鉄とコンクリートの”想像を絶する”大洞窟になっている。この設定が題名「鋼鉄都市」なのか、とうなずく。ワシントンなど他の都市も同じ形態になっている。地球上の数限りない中小都市は消滅し、この巨大なシティに飲み込まれていった。・・がしかし、暗黒な洞窟ではなく、人工光で、寒暖差もなく、快適な住空間。人々は速度の異なる歩道で移動。雨も風も無い。逆に言うと自然の驚異にはさらされない空間を作り出しているのだ。かつて地球人は宇宙に繰り出し、50ある宇宙国家のうち30以上の惑星国家は直接地球人の手で開拓された。だが、今地球は外にいくことはせず、25年前にその移民の子孫である宇宙人が地球にある意図をもってやってきた。その理由が事件の核ともなっているのだが・・ そしてマイナス面もあり、自然の肉とか野菜は高級品で一般人は大豆由来の人口肉を食べている。地球の人口は80億。・・一体何年の事なのか?というと、2020年のようなのだ。2002年にベイリと妻は出会い、今は結婚18年目を迎え、一人息子は16歳になっているとある。・・読んでる今は2025年! 設定年を5年も超えてしまっているのだ。人口だけはなにか合致しているようだ。2022年11月に世界の人口は80億になったと検索で出てくる。ちなみに書かれた1954年は25億人と出る。 宇宙へ行ける技術があり、自然に左右されない住空間をつくり、しかし自然の食物は稀少になっていて、子供も二人までとされている。宇宙人の寿命は350年。 設定が過去の年代になったからといって、色あせているか、というとそうではない。想像するにわくわくしてしまった。ほかの「銀河帝国の興亡」シリーズも読んでみたくなった。 1954発表 読んだのは、「世界SF全集 14」アシモフ 宇宙気流(平井イサク訳) 鋼鉄都市(福島正実訳)
12投稿日: 2025.10.13
powered by ブクログロボットのダニールとタッグを組み、犯人探しをする刑事ベイリー。鋼鉄ドームに住んでいる地球人という設定にすごくワクワクした。細かいところの設定もしっかりしていたSFだった。
0投稿日: 2025.10.13
powered by ブクログ市警本部長から突然の呼び出しを受けたニューヨーク・シティの刑事ベイリは、宇宙人惨殺という前代未聞の事件の担当にされた。しかも、パートナーとなる宇宙人側の捜査官はR・ダニール――ロボットだったのだ! 地球からの移民の子孫である宇宙人への反感と、人間から職を奪ったロボットへの憎悪とが渦巻く巨大な鋼鉄都市ニューヨークを舞台に、真相を究明すべく、ベイリの孤独な戦いが始まる……SFミステリの金字塔!
0投稿日: 2025.10.02
powered by ブクログ久しぶりのSF アシモフのSFは 知っていたし話には聞いていた が読んだことはなかった 1953年の作品とのこと かつて地球人は宇宙に 移民していた時期もあった が、今はシティという完全なる 都市の中で暮らしている すべてが管理されている それで良いと思っている ロボットが人間の仕事にとって変わり さらに効率を良くしている しかし、中にはロボットを拒否し 元の外の世界を求める人々がいる 一方で移民の子孫である 宇宙人が住む宇宙市 けして交わることなく 宇宙人は何かをしようとしている 地球人の病原菌に触れると 死んでしまうにも関わらず 何かを求めてやってきた そんな中宇宙市で殺人が起こる 宇宙市からやってきた完全なる ロボットが地球人と組んで 殺人事件の真相に迫る 現代におけるAIの発達 さまざまな職業が ロボット化する姿は まさに未来の姿 少しずつ変化を遂げる どこまでが現実になるのだろうか 便利になることが けしていいことばかりではないし、 このまま地球が存在し続ける わけでもない と、思うと複雑だけれど なんとなく流されて 生きている まだ宇宙への移民は難しそうだし‥
65投稿日: 2025.09.18
powered by ブクログかなり面白く、読みやすい。 アンドロイドと人間の刑事バディもの。 ミステリーとしても秀逸だし、アンドロイドに仕事を奪われて懐古主義・反乱分子となる人間や人口増加による枯渇する資源、完全管理主義の閉塞感のある生活、というディストピア調の近未来社会の世界観も良くできていると感じた。 アンドロイド嫌いの主人公ベイリが博士やダニールと会話していくことで自分の思想を改めたり、ぐるぐるとあらゆる可能性や人類の未来について考え出す、その過程がとても魅力的だった。 アシモフの描くアンドロイドは解像度が高く、矛盾がなく凄く魅力的だと思った。 個人的に「デトロイト・ビカム・ヒューマン」というPS4のゲームが大好きなのだが、その原案となっていそうなアイディアがたくさん出て来ておりとても楽しかった。
0投稿日: 2025.09.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
とっっっても面白かった! 前半はベイリの頑固な考え方に焦れるような気持ちだったが、懐古主義の団体が現れてからぐっと引き込まれて、一気に最後まで読み切った。ラストへの流れには強いカタルシスを得た。 ダニールとの関わり方がやっと成り立ったのは、ダニールの長口舌のあとの「まだ真夜中まで一時間三十分残っている」だと思う。そこからベイリは自分自身の腕時計で時間を確認し、また総監への危害を止めようとベイリの手首を抑えたダニールに「危害を加えるつもりはない」とロボット三原則を踏まえた言葉でダニールに妨害しないでほしいと伝えた。やはり人間とは考え方が違うわけなので、ダニールにわかるような伝え方している。異種族での対等さを感じて気持ちよかった。 また、ダニール側でもベイリを理解しようと努めている様子が最後のページでわかる…とても鮮やかな展開だった。 本を読むとき、映画のように頭の中でシーンを想像しながら読むのだけれど、この本は未来を舞台にしたSFだけれど、派手なシーンはあまりない。半分くらい読んだあたりで、結構地味なやりとりが続くけど、起承転結の転にあたるようななにかはどう起こるのだろう?と思った。 最後まで読んで、結果絵的に派手なシーンというのはなかったのだけど、でもとてもドラマチックでどきどきした。 そうだった、本って絵や物の動きではない鮮やかさがあるのだったと思い出せた。
0投稿日: 2025.08.18
powered by ブクログ全人口がドーム都市の中で暮らす未来の地球。ニューヨーク市警の刑事は、宇宙国家の要人殺害事件の捜査を命じられる…。アシモフ自身が「ロボット三原則」の陥穽に挑む。経済の混乱と人口過密な地球社会の描写が秀逸。古典SFの名作。 「鋼鉄都市」(1953)アイザック·アシモフ #読書好きな人と繋がりたい
0投稿日: 2025.08.17
powered by ブクログロボットというものがまだここまで現実化していない時代のSF小説としては見事だと思う。 ロボットにより人間の仕事がなくなるとか、ディストピア感のある世界観は後世のSF作品にも影響を与えていると思う。 しかし個人的に翻訳のせいか地の文が読みにくく感じてしまった。
0投稿日: 2025.08.10
powered by ブクログ久しぶりのアシモフSF、謎解きストーリーを軽快に読めて面白かった。刑事もの、バディもので、壮大さはないが親近感を覚える作り。 ラストは笑えるほど楽観的な大団円で、エンタメの爽快であった。
0投稿日: 2025.06.23
powered by ブクログ【人間の定義、ロボット三原則の死角】 宇宙人が地球に来て数年、生活が変わりロボットが生活の中に入り込む時代。 宇宙人側の要人が殺人にあった。 果たして犯人は誰だ?人間刑事とロボット刑事が難事件に立ち向かう。 ミステリーではあるけど本質的にはもはや人間と見間違うほどのロボットは人間と言っていいのか、否か。 なぜロボットを嫌う集団が産まれているのか。 遠くない未来で起きそうな現象。 バディものとしても良い。
0投稿日: 2025.05.27
powered by ブクログアシモフが好きという彼にオススメされて購入。 SFの世界観に入ってしまうとハマってしまった。 未来から見る今自分の住んでいる現代の地球はどうか? 人間は酵母食を食べるようになるのか?どんなことがオートメーション化していくのか? ロボット三原則もうまく使われていて、ミステリー好きな人にもおすすめできる作品。ファンタジーSFではないので世界観も理解しやすかった。 酵母食はよくわからなかったけど。 イーストタウンが東の街なのか、酵母の街なのかカタカナ翻訳されるとわからなくなってしまう。
0投稿日: 2025.05.04
powered by ブクログ三原則の盲点をついたSFミステリーでした! 人間の刑事とロボットの相棒によるバディ小説としてもなかなか良かった。 アシモフは「ファウンデーション」も面白いし、やっぱり凄い!
0投稿日: 2025.04.14
powered by ブクログ10年ぶりくらいの再読。 全くストーリーを忘れていたおかげで、最後までハラハラ読めた。 ーーー 美とはなにか、あるいは、良心とは、芸術とは、愛とは、神とは?われわれは永遠に、未知なるもののふちで足踏みしながら、理解できないものを理解しようとしている。そこが、われわれの人間たる所以なんだ。
4投稿日: 2025.03.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
初めて短期間で読破できた自分にとっては少し長めの小説でした。 宇宙人の星と地球が色々な方法で繋がっており、その中でも地球人の序列は宇宙人より下という世界観の中で殺された宇宙人の犯人を探すという物語です。 主人公が毎回トンチンカンな推理をしながらも徐々に問題の核心に近づいて行く、主人公だけではなく地球人がロボットの事を嫌っており、主人公も最初は嫌いだったロボット警察を嫌っていましたが色々な経験を通して少しずつ気持ちが変わっていく姿がとても興味深く面白かったです。 割と主人公のその時の気持ちが毎回、事細かに書かれているので、自分が主人公にトレースしているつもりが何か突き放されるような感覚でそれも新鮮でした。(おそらく自分がその世界観に入りすぎた?笑) クライマックスもそっちかーという方向に行き、(おそらく本を読み慣れてる人はわかるかも、、?)そのカラクリはとても新鮮でした!
0投稿日: 2025.03.09
powered by ブクログわれはロボットに続けて読了。 極度に能率化が進んだ鋼鉄都市「シティ」を舞台に描かれる、ロボット嫌いの警官とヒューマノイドロボットがバディを組んで事件解決に奔走する物語。 人類と宇宙都市が、ある事件をきっかけにして、ロボットと、ロボットに対する懐古主義的なアンチテーゼを中心に交錯していく世界観が面白かった。
0投稿日: 2025.02.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ハードなSFを読みたいなと思って初めてアシモフの小説を読んでみた。SFを積極的に読み始めたのはここ数年でこういったSFは果たして読めるのかと不安に思っていたが全くの杞憂で思った以上にエンタメ性が高くオモシロかった。 タイトルのとおり人類が要塞のような大きな都市に住むようになり、都市とその外側が明確に区別された世界が舞台となっている。さらに宇宙人の住む街もそこには存在して、ある宇宙人が地球人に殺されたのではないか?という事件が大筋のサスペンス仕立て。主人公は地球側の捜査官であり、宇宙側も捜査に参加したいということで見た目が人そっくりのロボットを送り込んでくる。この二人によるバディ刑事物語なのが本当に意外だった。その捜査を進める中で登場人物たちが生きる世界の状況が紹介されるのだが、そこがSF仕立てとなっている。なのでタイトルや作者のネームバリューからするとど真ん中のSFというムードを感じるが、ミステリー好きの人も楽しめる門戸の広さが特徴的だ。ただミステリーとしての完成度はご都合主義が否めず、最後も日本の警察よろしく自白に頼る部分があるので微妙だった。とはいえタイムリミットを用意したり、前フリとして推理を空振りさせたりと仕掛けは用意されているので読んでいる間の犯人探しは楽しめた。 本作ではロボットは人間と代替可能かどうか?が通底するテーマとなっている。ロボットに対して嫌悪感を抱く層が本著の書かれた70年代から懐古主義扱いされている点に先見の明を感じた。人間が懐古する気持ちを外側へ開拓する気持ちにベクトルを巧みに変えていこうとする宇宙人側、という裏テーマとしてのアプローチも興味深く「おめえの苦労したい気持ちはフロンティアで活かせや」という残酷さよ… 未知のものに対する恐怖心はいつの時代も変わらないし、特に自分の存在、アイデンティティを侵犯してくるロボット(今の時代だとAIか)は人間と同じ形だと余計に危機感を煽られるのがよくわかる描写が多い。またアシモフの作品から生まれたロボット三原則を使ったロボットと人間の境目に関する議論がふんだんに用意されており話題のシンギュラリティと重複する部分がかなりある。だから今読んでも十分通用する話ばかりで興味深かった。訴えかけるような切実さを感じる以下のラインにグッとくる。 *美とは、芸術とは、愛とは、神とは?われわれは永遠に、未知なるもののふちで足踏みしながら、理解できないものを理解しようとしているのだ。そこがわれわれの人間たる所以なのだ。* 効率を最大限重視した功利主義、そして資源が相当限界を迎えているという設定も予言的に映る。最適化の結果、個人で持てるものがどんどん減らされて食堂や共同浴場が導入された世界はまるで刑務所だ。合理的であることが一番正しい、確かにそれは世の真理ではあるが、それは絶対的な正しさではない。以下のラインはひろゆきとか言いそう。 *あなたが好奇心という用語でほんとうにいっている知識の無目的な拡大は非能率にすぎません。私は非能率を避けるように設計されているのです。* こういった古典のSFは読むの時間がかかるけれど読み終えたあとの達成感、満足感は大きい。しかも、前述のとおりこちらのイメージを裏切ってくることも多いので時間を見つけて積極的に読みたい。
0投稿日: 2024.06.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
初アシモフ。翻訳ものって、世界観に入り込めないとなかなか読み進められなくて困っちゃうんだけど、これはわりとサクッと読めた方かな。ロボット工学三原則をもとにした高度なSF世界の設計と(3ダニットすべてを備えた)ミステリィの融合。宇宙人殺人事件の裏に隠された大いなる計画にさすが巨匠だなぁと。訳はやや古くささを感じさせるが、なかなか面白い作品でした!星三つ半。
2投稿日: 2024.06.10
powered by ブクログロボットと警官の話ということで ロボットの話かと思ったけど 宇宙人との関係のSNS色と ミステリー色も強く面白かったです。 聖書のところがよく知らないので 理解しづらいけど 宗教色が出るのは、外国文学に 必要な知識なんだなーとあらためてかんじた 1番心に残ったのは、 ロボットが人間に近い存在となった時 人間たる所以とは? その部分を心に留め置き もし、この話のような、これに近い未来が来たとしても 人間が人間で生きる価値をしっかりもって 生きていきたいと感じました。 しかし、話の中で、人口増加して、食糧不足の 果てのイースト加工品を食べたり エネルギーの不足で統制化された社会は、 今後あり得ることなんじゃないかと。 こんな昔に先を見通してたってことに なってほしくないなー
12投稿日: 2024.05.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
いいものを薦めれば薦めるほど過去にこだわって意固地になってしまう。であれば撤退し、少数の賛成派を励ますことによって内から盛り上げ、自分たちで作り上げたと思わせるように仕向ける。政治の大切さ。
1投稿日: 2023.11.22
powered by ブクログSFの古典的な作品 それだけに当時の人が思い描いていた未来像というのが見れて面白い メインテーマはロボットと人間の共存や遺伝子選択、アンチエイジング、ロボットとの共存を実現した「宇宙人」と、鋼鉄の都市に閉じこもって懐古的な思考の「地球人」と、その間で起こるロボット関連の事件が主となる AIや自動運転などが実用化しようとしている今見てもなかなか色あせないテーマと感じる また手塚治虫をはじめとした人たちが、どういう発想をもとに物語をアレンジしていたかの元が垣間見れる気がする 一方で通信技術などは当時の人の発想を完全に超えたところまですでに発達しているなど、古く見える部分に着目するのも面白かった
0投稿日: 2023.11.06
powered by ブクログ「ロボットは人を殺さない」は絶対か? アイザック・アシモフの代名詞とも言える「ロボット三原則」の問題を、退廃した「地球人」の住む「鋼鉄都市」で繰り広げる。 少し前に読んだ『はだかの太陽』は、この続編。 小説はパソコンも携帯もない時代に書かれた。今、経営者や企業コンサルタントは「効率は人を幸せにする」として、無人化やオンライン化を進める。 他方で「移民問題」などにある民族間の軋轢の根底には、「労働コストの効率化」などからくる経済的理由が潜んでいる。 アシモフはR・ダニールに「正義とは法」と言わせ、ベイリには「法の上には時として寛容がある」と言わせた。 地球人や宇宙人の問題は、他人事ではない。
1投稿日: 2023.10.20
powered by ブクログ閉塞感あふれる階級社会、人の上に立つ宇宙人に、宇宙人がバラまいたロボットが人の仕事を奪い、誰もがロボットを嫌い一部の人々は反ロボットを主義を掲げる。そんな陰鬱とした世界で起こる宇宙人の殺人事件!主人公の推理が突然放たれた銃弾のように突拍子もなく大胆不敵で面白い!主人公はかなり怒りっぽい性格だがソレにつられず常に冷静なロボットが相棒なのはいい塩梅だった 主人公の推理は本当に面白いのだが、その推理がはじまる100ページぐらいまでは主人公がいかに思慮が足りない上に怒りっぽい人物か、嫌な部分を延々と見せられて辟易する だがそこを乗り越えれば大胆推理、街にうろつく地下組織、犯人の罠、最後の逆転劇とジェットコースターのように物語が進む。最初はツライが一度手に取ったなら最初の推理がはじまるまで頑張って読んでほしいと思える一品
1投稿日: 2023.10.05
powered by ブクログSFミステリである。元祖かはわからないけどこの時代では珍しかったんではないだろうか。有名なロボット3原則が絡んでいてSFならではのロジックになっているのが見事。ストーリーがすっきりしていて読みやすい分容疑者が少なく、犯人は大体想像ついてしまうのが残念。
0投稿日: 2023.09.24
powered by ブクログ推理小説としても面白い!ちょっと読むつもりが夜通し読んでしまった。大きな目的達成のためには感情は邪魔だとばかり、裏切り者が持ち駒になるドライさは清々しささえ…。「宇宙帝国における我々宇宙人の生命は、危険を賭すには長過ぎ、なげうってしまうには、あまりに快すぎる」人口過密の地球は脳天気で危機的、人口過疎の宇宙は安定しすぎて頽廃、退化する、だからお互いこうしようという意見のぶつかりあいが印象に残った。地球的人口抑制制限(出生数の制限)が野蛮だという宇宙人の意見は、誰かが言い出しそうだなぁ。
0投稿日: 2023.05.25
powered by ブクログ人間とロボットのバディ物。 SFミステリーで読みやすいものの、なかなか主人公が本気を出さなくてもどかしかった。 アシモフのロボット三原則は有名だから流石に知ってるけど、フランケンシュタイン症候群は初耳、面白い。 現代ならAIに対する恐怖をターミネーター症候群と呼んでも良いかもしれない。
0投稿日: 2022.12.28
powered by ブクログ初めてのアシモフ。AIやシンギュラリティなどの文脈では小説に限らず引き合いに出されることも多い「ロボット三原則」を軸に作られたSFミステリ。未来の地球を舞台に、人間の刑事とロボットの助手ペアのキャラ、ガッツリした読み応え、ミステリとしての作りも申し分のない名作。
0投稿日: 2022.12.04
powered by ブクログ執筆された時代を考えればその先見性が凄まじいことがわかる。ミステリとしては完全ではないが、 人間とロボットのバディものでありながら、単純な人間対ロボットの構造にならないのが良い。 作中ではあくまでロボットは人間に使役される存在でしかなく、ロボットもそれに違和感を抱かない。 どちらかと言うと人間の可能性に希望を抱く内容になっている。 巨大なシステムに対する人文主義的な反抗を起こすのは過去の文明を愛する懐古主義者であり、彼らはロボットをすすんで使役することになる未来が示される。
0投稿日: 2022.08.30
powered by ブクログ2022年8月26日、 新宿ブックファーストにて購入 (数年ぶりに新品で本を買った) 読み始めてまず気づいたのは「なぜここが平仮名なのか」
0投稿日: 2022.08.27
powered by ブクログ2015-05-23 に読んでた、7年前... 2022-06-29 再読、なんとなく読んだことがあるような気がしてたけどほんとに読んでた。 なのに面白く読めた。星3つにしてたけど星4つにする。 ファウンデーション読んだ時にダニールオリバーでてきて見た気がしたんだ読んでたよ。
0投稿日: 2022.06.30
powered by ブクログ前半難しかったけど後半とラストのたたみかけがよかった。いろんな作品に使われてるなーと思う箇所も多く面白い
0投稿日: 2022.06.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
おもろ〜い 最初何が何だかわからんくて読めるかな?と思ったけど、ダニールが出てきてからもうどんどん面白くなって読んでた ロボットと人間…異人種、異種、年齢差やらのバディモノ大好きだから助かった よく思うけど、海外ってロボットとかアンドロイドにあたりめちゃ強い人間の表現多いよな〜 染み付いたキリスト教の教えからか人に近いロボットの制作…禁忌!てきな発想あるんかな 日本て、ロボット作品多いし、割と身近にペッパーくんやらアイボやら色々おるから人類の友人♪感あってあんまし強く当たる人おらんのでは…?と思っちゃういつも あんまりミステリーは読んでこなかったから、定番なのかも知らんけど主人公の気付きのモノローグ書かずに物語が進んでいくのが新鮮だった。 最後に怒涛の解決話よ サートン博士がただかわいそう〜 全ての解決がタイムリミット有で明かされるのが緊迫感あった 腕組んででてったの仲良くて良かった ギャルじゃん 早速続編読みたい気持ち 追記 ラストのダニールのセリフ腑に落ちて無かったんだけど、行け!二度と罪を犯すなはベイリが語ってくれた清書の引用だったのね 気付かされた すごい良いエンドや…
1投稿日: 2022.05.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
アイザック・アシモフのロボット三原則をテーマにした作品群のうちのひとつ。先日われはロボットを再読したばかりでかなり期待していたが、本書は1970年代に翻訳出版されたものであり、訳文が読みにくく、思っていたほど良さを感じることができなかった。 ロボット嫌いの刑事ベイリーと宇宙人の配下のロボットであるダニールがバディを組んで事件に当たるストーリー。ベイリーのダニールに対する感情が次第に変化していく点が見どころとの触れ込みだったが、個人的にベイリーの思想や感情がなかなか掴めなかった。人間だけあってコロコロと感情や物の考え方が変化するが、何を受けてそうなったのかが読み取りにくい。全編通して聖書の引用が散見されるが、キリスト教に馴染みがないため引用の意図や言わんとするところを察せなかったのは残念。また要所要所の訳文が古いこともあり、全体的に野暮ったい印象を受けた。 われはロボットでは舞台の成り立ちよりも個々の人間の感性やロボットとの関係というミクロな視点の連作だったため古さを感じることはなかったし、それに加えて新訳であることも大きかったのだろうと今になって思う。本作は世界観を見せている箇所が多いため、流石に時代を感じてしまう。また単なる殺人の背景仕組まれた大きな話……をしているため、大味に感じた。 とはいえ時代を考えると、この当時に書かれたSF作品としては驚異的な先見である。 終盤、ダニールが本日には立つと告げたときベイリーが今日が終わるまであと1時間半ある!ととんちのようなことを言い出し無事ダニールの助力を取り付けるシーンが好き。アシモフもこのシーンを思いついたときは楽しかったのではないかと思う。 続編は新訳が出ているため、そちらを読みたい。
0投稿日: 2022.03.28
powered by ブクログSFとミステリの融合。長セリフでの説明多い印象。ミステリは詳しくないが、そういうものなのかな? とはいえセリフの内容は事件の謎解きそのものよりも、哲学的だったり政治的な解釈がけっこう多い。 地球上には宇宙人の居住区と地球人の居住区がドームで遮断されており宇宙に入植したかつての地球人は宇宙人と呼ばれている。人類がそれぞれ遮断された空間で、全く違う価値観に基づいて暮らしている。 そして、それを跨いだ殺(宇宙)人事件が起きる事により、互いの価値観の摩擦が起こり、政治的な陰謀が露わになる。 そういう点が1番の面白みであったと思う。 今の社会に置き換えて見ても、一つの国家が一枚岩でなく様々なイデオロギーや利害が複雑に絡み合っている点では共通しているし、何より時代が変わろうと変わらない人間という不確かな存在が中心にあるからこそ空想科学的小説は面白い。 楽しかったのが人間そっくりなロボットのダニールの人工知能的な思考回路を想像してみること。価値観の違いに振り回される。ラストにかけて楽しみが増した。 ついでに他の方も書いていたブロマンス的な部分はわたしは良かったと思う。強いのに従順、合理的すぎて融通効かないロボットのダニールと、くたびれ気味の刑事ベイリという水と油のコンビが、ときたま息が合う瞬間にはキュンとしてしまった。 続編は新訳で読みたい。
2投稿日: 2022.03.23
powered by ブクログ池澤春菜さん推薦 なにこれレベル1 未来のドーム都市で起こった殺人事件を捜査するのは人間とロボットのコンビ ロボット×ミステリー イライジャ・ベイリとR・ダニール・オリバーの関係性が「尊い」を通り越して「TE〜TE」
0投稿日: 2021.11.14
powered by ブクログ巨匠の名声を決定的にしたSFミステリーの傑作。地球人の刑事とロボットの相棒が宇宙人の殺人事件に挑む。ロボット工学三原則に基づく論理展開や未来社会の設定はSFとして魅力的だが、読んでいる感覚はミステリー小説のそれに近い。最初は不承不承組んだコンビが少しずつ信頼関係を築いていくあたり、王道の刑事モノを感じさせる。とはいえ、「地球は80億の人口過剰で、もう宇宙開拓に乗り出すしか人類の助かる道はない」という世界観が、2021年現在の我々にとってリアルに感じる部分もあり、宇宙人によって地球人が生き延びるための啓発と援助を受けるという背景にはSFらしい感動があった。その他、1953年の小説だが、今もって考えさせられる内容を多数含んでいるのは驚きだ。
0投稿日: 2021.08.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
主人公と妻の名前で何ページも使ってたからそちらに気を取られてて脳波分析で本部長に殺人はできないってセリフにだまされた さらっとやるよなーすごいや 宇宙人と言ってるけど昔地球から外へ出ていった人たちで、地球にすんでるのは置いてかれた人たちということだよねきっと 姿が同じだし世話を焼こうとしてるし カースト制度や閉じた村みたいな状態なのがおもしろい 酵母肉とか 最後までダニールは無表情なのかなと思ったらラストでちょっとわかりあえててよかった
0投稿日: 2021.04.12
powered by ブクログツンデレおじさんとイケメンロボットによるバディ物で、ミステリー要素よりもどちらかというとSFの世界観や設定が魅力的な作品。 作中に出てくる高速自動走路は是非乗ってみたい。 そしてやっぱり苦労するおっさんは良い。
0投稿日: 2020.09.16
powered by ブクログ読点の位置だとか単語の並び順だとか、とにかく違和感で読みづらい。22刷だが校正ミスも目立つ。 面白い部分もあるが、ミステリもので、最後の種明かし途中で眠くなって読むのを止めたのは初めてかもしれない。
0投稿日: 2020.06.29
powered by ブクログ世界観はとても面白かった ただ、推理に関しては証拠がほぼなく、脅迫的な感じで相手に自白させるというものだったのが残念。 刑事物と思えば妥当ともいえるが
0投稿日: 2020.01.14
powered by ブクログ何十年も前に書かれたためにどうしても古く感じる場面もあるけど、見事に実際こうなってきている部分もあってすごいなぁと。 PS4ゲームのデトロイトが本書をオマージュしてるというか、似てる部分が多いと聞いて読んでみたけど、確かにデトロイトのコナーは本書のダニールに似てる雰囲気だなぁとおもった。 ロボット嫌いの刑事とロボットがバディを組んで事件を捜査する、というとこもおなじだし。 ミステリ要素ももちろんあるけど、SF要素やロボットと人間の関係性などの方が主になってるかな。 続編があるらしいので読みたい。
0投稿日: 2019.08.16
powered by ブクログ舞台は巨大な都市ニューヨーク。かって地球から移民として宇宙に移住していった人々が、宇宙国家をつくる。その子孫が、現状維持となっている地球にやってきて地球をコントロールしているという状況。ただ地球の人々は、やってきた子孫(宇宙人)と、宇宙人の使うロボットへ反感と憎悪を持つ。そんな地球人のひとり、冴えない中年刑事ベイリは、宇宙人惨殺の事件捜査を市警本部長から命じられ、宇宙人側の要求でロボットとペアを組んで捜査することに…。 謎解きではないので犯人はすぐわかる。ただベイリがパートナーのロボットに心開いていく様子やロボット三原則に関する論理的なロボットの話は読んでいて面白く、いっきに読んでしまった。続編があるらしく気になる。
0投稿日: 2019.07.01
powered by ブクログ今から40年も前に書かれた作品なのに色褪せた印象がなかったです。 というより、40年も前にこの発想をしていた作者に驚愕します。人口増加による食糧危機や居住の格差、ロボットの開発と進化、宇宙進出…今や近いところまで良くも悪くも近づいているのが辛いところです。 ロボット研究するならSFとはいえ、読んでいて損はない作品ですね。 気になった点は翻訳がちょっと変わっていたところでしょうか。校正がイマイチなような…
0投稿日: 2019.05.30
powered by ブクログ本格推理小説が苦手なので、ミステリとしては「ほぉ〜」って感じだったんだけど、宇宙人、ロボット、都市、社会なんからの未来の設定が面白いね。続編は新訳版で、いつか読もう。
0投稿日: 2018.12.25
powered by ブクログ前からいつか読みたいと思っていた、ロボット工学三原則の原点、アシモフ作品。 ミステリーとして読むと、オチがあっけない感じではあるけれど、 ロボットと人間の関わり方という面では、会話のやりとりなど面白かった。
0投稿日: 2018.08.06
powered by ブクログ1954年刊行のSF名作。ロボット嫌いの人間の刑事ベイリとロボット探偵のR・ダニールが、宇宙市(スペース・タウン)で起こった「宇宙人殺人事件」の捜査にあたる。人間よりロボットの知能が遥かに高くなった近未来が舞台。人間は仕事をロボットに奪われ暇を持て余すこととなり、結果ロボットに対し激しい憎悪を向けるようになっていた。 アシモフが練り上げたこの世界観が半世紀以上前に生まれたことにまず感動します。現代から見ても百年以上先であろう未来を舞台にしているにも関わらず、人間と宇宙人それぞれの居住地区の様子や高速の歩道など、物語を通してまだ見ぬ未来の情景が違和感なく浮かびます。 そして何より、時に人間らしい感情を露わにするベイリと、見た目こそ人間と変わらないものの機械的に事に及ぶダニールのどこかちぐはぐな凸凹コンビの掛け合いは見所です。捜査の過程で、このコンビの関係性にも少しずつ変化が生じます。 事件にあたるミステリ部分は思いのほかシンプルでしたが、それを取り巻く環境は現代を生きる私たちにも通ずるものがあります。移民政策を連想させる「人間対宇宙人」、人間の仕事を奪う「人間対ロボット」、近年の急速なIT化や発展目覚ましいAI分野を彷彿とさせる「未来志向対懐古主義」等々。異なる立場の意見が入り交じり考えさせられ、同時に先見の明を持つアシモフに改めて感心しました。
6投稿日: 2018.03.20うーん
古典SFミステリーとして楽しみにしてたけど、1953年の作品だからなのか、現代のSFミステリー小説や映画と比べちゃうとだめなのか、SFとしても、ミステリーとしても、中途半端な印象を受けた。 どうにか読み切ったけど1ヶ月もかかってしまった。 すぐに気づいちゃうトリックで、だらだら読んでる感じで終わっちゃったのも残念。
1投稿日: 2017.12.21
powered by ブクログSFの巨匠の有名作。 更に、様々なミステリランキングでも 名前を目にする作品でもある。 読んでみて納得。 ストーリーは王道ミステリ。 宇宙人の居住区で起きた殺人事件を NY市警のベイリ刑事が、 ロボットのパートナーと捜査する。 非常によく作り込まれた遠い未来の 地球が舞台となる。 普段読み慣れないジャンルだけに、 簡単に読み進める事は出来なかったが、 物語やSFの世界がとにかく面白い。 地球人の置かれている状況や 抱える課題が非常にリアルで、 考えさせられるものだった。 ミステリとしての満足度も期待以上。 素晴らしい作品だった。 ただ、三原則の盲点を突くトリック という煽りをよく見かけるが、 何処が盲点を突いてるのかは 分からなかった。
0投稿日: 2017.06.09
powered by ブクログ半年ほど前に読了したのですが、どのシーンも鮮明に思い出せます。それほどの独特の世界観でした。最初は取っ掛かりづらいかなと思ったのですが、そんなことはなく、一気に最後まで読むことができました。
0投稿日: 2017.05.02
powered by ブクログ面白かった! 最初は彼らの「シティ」が今ひとつ理解できなかったのだけど(今でも完全に頭に浮かんでるとは言い難いのだけど)、それはそれとして、楽しめた。 「ロボットに仕事を奪われるから壊してしまえ」って、ロボットを移民に置き換えると今でも起きてるし、人間の感情とか主義主張とか、組織で上に立つものの資質とか、なんか現代の話してるのか?というくらい興味深かった。 ストーリーとしては「え、そこかよ!」て部分もあったけど、メインで動いていた2人(人とロボット)の友情?に、ほっこりした。
0投稿日: 2017.02.16
powered by ブクログ1953年に書かれたSF推理小説。刑事である主人公の相棒となるロボットのある種のロボットらしさもあってか、主人公のへこたれなさや妻のいじらしさといった人間くささに際立った印象を受けた。ところで恐らくこの作品はあまりdeep learningが想定されていない。今現在を生きる我々の方がロボットへの脅威をより強く覚えているのではないだろうか。
1投稿日: 2017.02.01
powered by ブクログSF。ミステリ。警察。 ミステリとしては、仮説の崩壊と捜査を繰り返して、真相にたどり着く展開が良い。謎やトリックも、SF設定によって新鮮に映る。主人公とパートナーの関係も魅力。 しかし、この作品の最大の魅力は、間違いなく都市の世界観。宇宙人やロボットが登場しながらも、人類の行く末を現実的に描いているように感じる。 ロボットの果たす役割が大きいが、個人的には宇宙人の存在も興味深い。主人公とファストルフ博士の会話は、作品のベストシーンのひとつ。 作品全体として、文章の読みやすさが素晴らしい。難しくなりがちなSFを、ミステリとして仕上げることで、とても読みやすくなっているように思う。 文句なしに傑作。映画でもアニメでも良いので、映像化してほしい。
0投稿日: 2016.10.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ロボットと人間の共存、という昔からあるテーマ(というか、このテーマを掲げたのがアシモフなんだと思いますが)を軸に、若干推理小説風にアレンジ。 昨今、人口知能の進展によりなくなる職業というのがピックアックされていますが、まさにその世界を先取りしているのはさすがだと思います。
0投稿日: 2016.09.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
近未来の地球で展開される事件と捜査。相棒は人間そっくりのロボット。SFとミステリーの理想的な融合と言える。 R・ダニールの造形がよくできていて、楽しめる。続編も読みたい。
0投稿日: 2016.09.19SFであればこそのミステリー
大昔に図書館で借りて読んだ「鋼鉄都市」は少年少女世界SF文革全集(あかね書房)の中の1冊だった。訳者はともに福島正実で、翻訳時期は相当古いはずだが、まだまだいける。登場する科学技術もさすがに時代遅れになっている箇所もあるだろうが、それはそれで味がある。 ロボットにRをつけること以外、話のほとんどを忘れていたせいもあって新鮮な気持ちで再読できた。 読み終わってみると、冷静に分析的読み方ができていれば犯行方法は推理できたはずと思われる合理的謎解きでした。その意味で正統派ミステリー。 広所恐怖症のように都市の外へ出られない地球人と、ロボット工学三原則により人は殺せないロボット。人と機械が探偵と相棒役になって宇宙人(地球人の子孫たち)殺人事件の謎に挑む。 鋼鉄都市に閉じこもっている遠未来の地球人類を、C/Fe世界を受け入れさせて地球外惑星へ導くという、宇宙人のSF的な計画と事件とその謎解きが不可分のものになっていて、未来世界(=異世界)で殺人事件を解決する以上の物語になっているところがいい。SFとミステリーの組み合わせが必然だったのだと感心させられた。 舞台を未来なり異世界に移しただけの作品ではなかったところがさすがアシモフ。続編「はだかの太陽」も是非読みたい。
3投稿日: 2016.03.05
powered by ブクログ“人間とロボットとの区別は、知性の有無の区別ほど意味のあるものではありません” “われわれは永遠に、未知なるもののふちで足踏みしながら、理解できないものを理解しようとしているのだ”
0投稿日: 2016.02.10
powered by ブクログアシモフのロボット三原則を有名にしたという作品。SFというよりはミステリーだが、ミステリーと思って読むと正直パッとしない。世界観はいいのだが。 ミステリーとして読むSFであればアンドロイドは電気羊の夢を見るか、の方が個人的には好き。
0投稿日: 2016.01.02
powered by ブクログロボットの探偵にはなくて、地球人の探偵だけがもつ執念のようなものが事件を解決させたんだろうな。世界観も主張も面白かった。
0投稿日: 2015.09.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
宇宙へ向い他の惑星で暮らすようになった人々を地球ではいつしか宇宙人と呼ぶようになった。宇宙人の技術は地球に比べ格段に進歩し、ロボットを生み出した。一方地球では人口が爆発的に増加した結果、食料は配給制となり子供をつくるにも認可制となっていた。一千万人を超える人々が効率を求めてシティと呼ぶ巨大な建造物の中で生活し空を見ることも雨を見ることもなく暮らしていた。地球では他の惑星への移住を希望した。しかし、地球人が宇宙人には耐性のない病原菌を持っていることを理由にそれを断られた。さらに宇宙人の要望により地球にロボットが配備され、人間の仕事を奪い、結果、ロボットは多くの人間から目の敵にされる存在となった。 宇宙人は地球上の宇宙市(スペース・タウン)に滞在していた。そこで宇宙人の一人が殺害された。人間のイライジャ・ベイリと宇宙人によって作られた人間そっくりのロボットR・ダニール・オリヴァーが捜査にあたることとなった。 イライジャ・ベイリは最初、被害者のサートン博士が実は生きていてR・ダニール・オリヴァーになりすましていると推理した。サートン博士によって作られたR・ダニールはサートン博士そっくりに作られていた。また、次にR・ダニールは宇宙人によってロボット工学三原則に従わずに作られたロボットだと推理した。よって、R・ダニールは人を殺すことができ、サートン博士を殺したのはR・ダニールであるとした。しかし、いずれもベイリの間違いであり真相は別にあった。 そのころベイリの務める警察署でロボットのR・サミイが破壊されるという事件が起きた。状況証拠からベイリがR・サミイ破壊の容疑者とされた。ベリイの妻のジェシイが反社会的な懐古主義団体に属していることを知られたためR・サミイを破壊したのだと思われた。しかし、実際にはサートン博士殺害の真相に迫ったベイリを捜査から追い出すために仕組まれたものだった。 事件の真相はベイリの友人であり上司でもある警視総監のジュリアス・エンダービイが犯人だった。懐古主義団体に所属していたエンダービイはロボットを憎みロボットのいない社会をつくろうとした。そのため、人間に見間違うロボットであるR・ダニール・オリヴァーを破壊しようと計画した。警視総監として宇宙市に赴いたエンダービイは予定時間より早くに到着しR・サミイに隠させていた熱線銃でR・ダニール・オリヴァーを破壊した。しかしそれはロボットではなくサートン博士本人だった。緊張のあまりメガネを落として割ってしまったため見分けることができなかった。 ベイリはエンダービイを裁くより、懐古主義団体への影響力を利用して懐古主義者を宇宙移民の方向へ導かせることにした。ロボットの利用により余剰となった人間を新たな惑星へ移民させるために働かせ、地球全体の危機を救おうと考えた。
0投稿日: 2015.05.27
powered by ブクログSF独特のドキドキ感がないかな? ミステリー感ももう一つだし、傑作と言われるわりに、 面白く無かった。
0投稿日: 2015.05.24
powered by ブクログ宇宙人殺人事件の捜査をすることになったベイリと宇宙人側の捜査官でロボットのベイリの活躍を描いたSFミステリー。 SF作家の描く未来都市はどれも魅力的なものが多いですが、この本の舞台となる鋼鉄都市”ニューヨークシティも面白いです。 かっての地球からの移民であった宇宙人たちへの反感、人間から職を奪ったロボットへの反感、人口が増えすぎたため食料など生活上の制限は多くドーム状の都市の中で生活せざるを得ない、とかなりわけありの世界観です。 そうした世界観だからこそ起こる事件や感情の機微などが読みどころです。ロボットに反感を抱きダニールに対し複雑な感情を抱くベイリ、 そうした感情や人間の心理を理解はするものの共感はせず、そのためどこかちぐはぐな言動をするダニール、 そうした二人のコンビのデコボコっぷりが読んでいて楽しかったです。 ミステリとしては少しあっさりと言う感じもしましたが、この鋼鉄都市という世界観をより深く表現するためにミステリの手法が採られたSFだったのかな、と思います。
5投稿日: 2015.05.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
1954年に刊行されたSFミステリの古典。ニューヨークシティの刑事がロボットとパートナーを組み、かつての地球からの移民であり現在の支配者である宇宙人が斬殺された事件を追う。 60年経っても良いものは良い。質実剛健な面白さ。静かな夜に読んでいると時を忘れます。
0投稿日: 2015.04.29
powered by ブクログSFミステリ アシモフの先見性に驚いた! ベイリとダニールのコンビがいい。 続編も読んでみたい。
0投稿日: 2015.01.15
powered by ブクログSF設定のミステリーということで、前々から読みたいと思っていた。ミステリー的な謎解き部分は正直、あっと驚くというほどのものではない。むしろ、自然に溶け込みすぎて「え?」となるという点で面白く感じた。やはり、この本の読みどころは、アシモフの描く近未来の世界観だと思う。 50年以上前に書かれた作品なので、そのSF的世界観を「古臭いなー」と感じる場面も多々ある。しかし、現代的な記述も多くてびっくりする。たとえば、コンピューターにおける検索機能の充実性や、登場人物が普通にコンタクトレンズを使っていることなど(ウィキペディアで見てみると、コンタクトレンズが製品化されたのは1971年。この作品の18年後!)。 でも、それより何よりすごいと思うのは、描かれる世界観での理論の身体性・感覚性だろう。××だから××なのだ、という説明が抜群にわかりやすい。普通、違和感を覚えるものを説明することはとても難しい。なんか気持ち悪い、なんか違う、というのを他人に伝えることは、前提として何らかの基準や一般的な知識を必要とする。その想像の近未来においての「基準」や「一般」を決しておろそかにせず、しかし「特例」や「例外」を書くところが、この作品世界のすごいところだと感じた。 おそらく、論理が生きてるのだろう。で、今もそれが生き続けている……。こういうのを読むと、今自分たちが当たり前に持って共有している世界観が産声を上げた瞬間を垣間見ているようで、どきどきしてしまう。そして、そういう意味で、私達もこの世界の、この作者の子供なのだと思う。 実は最近『インターステラ―』を観て、一番最初に思い出した作品がこれだった。食糧難、他星への移住など、50年後のSFでもこの作品と同じ問題を取り扱っていることに、やはりアシモフの先見の明はすごいなぁ、と感心した。
5投稿日: 2014.12.24
powered by ブクログ電子書籍になってたので30年ぶりくらいに読んでみた。 人口過密で食料とエネルギー不足により効率優先で壁に囲まれ管理された都市に窮屈に住む地球人。さらにロボットにより人々は職を奪われつつあり不満がたまり暴発寸前の閉塞感漂う世界。 そんな中で起きた重要人物の殺人事件を、ロボット嫌いなニューヨーク市警の刑事ベイリと精巧に作られた人型ロボットのダニールがコンビを組んで解決するSF設定のミステリー。 SFと言っても何でもありの世界ではないので常識的な制約の中で話が進み、ミステリーとして成立している。 映画化の話を数年前に聞いたような気がするんですが、どうなったんでしょうね。
0投稿日: 2014.12.11
powered by ブクログhttp://koedamebiyori.blog.fc2.com/blog-entry-355.html
0投稿日: 2014.11.29アシモフのSFミステリの傑作
最近の小説はノンジャンルで境界線があいまいな作品が多数発表されていますが、これを読んだ当時は良い意味でも悪い意味でもSFはSF、ミステリはミステリというようにきっちりと線引きされた作品が主流でした。作者もそれぞれ専業でSF作家、ミステリ作家というように分かれていたので本作のようなSF+ミステリを正面きって扱った作品はなく読んだ時は結構衝撃的でした。 宇宙人に支配されたドームで生活し外へ出ようとしない人々、またロボットにより閑職に追い込まれ怒り狂う人々という社会背景をバックに、NY市警の刑事と宇宙人側のロボットという探偵役を用意し、自らが作り出した「ロボット三原則」という制約条件の中でその盲点をつくトリックで殺人事件を起こさせるというかなり読み応えある舞台設定になっています。 もともとアシモフ自身がSFだけでなく「黒後家蜘蛛の会」シリーズなど著名なミステリ作品を数多く残している多才な作家なので当たり前といえば当たり前なのですが、被害者が宇宙人で現場は一般人が近づけない宇宙人専用ドーム内、捜査官はロボットとSF舞台装置としては鉄板でミステリとしてもトリックも含め手堅くまとめた内容なのでSFファン、ミステリファン共に納得できる作品になっています。 またこの作品、ロボット嫌いの主人公ベイリ刑事が徐々に相棒のロボットR・ダニールに心を開いていくというストーリー展開にもなっており終盤は物語としても結構盛り上がります。 ※本書の続編「はだかの太陽」も面白いのでぜひ読んでみてください。またこの設定パックったような「エイリアンネイション」という映画もありますが、これもなかなか面白いです。
8投稿日: 2014.10.08
powered by ブクログアンドロイド、ロボット、SF。 アンドロイドと人間の刑事の話。 今一度読み返すと、機械と人という組み合わせが好きなため、ど真ん中でした。 ですが、好きすぎて最後が読めない状態に。
0投稿日: 2014.06.05
powered by ブクログSFにはまりたいと思いとりあえず一冊。お・も・し・ろ・い……!!これをばりばりに文系の人にもう一度訳してもらいたい。
0投稿日: 2014.06.03
powered by ブクログThe Caves Of Steel is philosophical. Yeast fungus, sounds great!!
0投稿日: 2013.12.07
powered by ブクログ2013.12読了 旦那に勧められて。SFなのにミステリー、犯人が意外で、それでいて続編も気になる...。最初読み始めは登場人物やら設定やらがうまく頭に入らず、少し苦労したけれども、クライマックスは一気に読めた! イースト菌がベースになっている食生活、浴場、食堂などなんでも共同、など未来の生活の様子が興味深かったけど、私にはすこし難しかった...(笑) ダニールとベイリのペアがいい味だしています。 わたしはいま、この地球で鳥肉食べられるから良かった〜
0投稿日: 2013.12.03
powered by ブクログ過剰な人口増加と限られた資源のために鋼鉄で覆われた都市に押し込められて管理社会を生きる地球の人々には、宇宙市で閉鎖的に暮らす宇宙開拓民の末裔である宇宙人へ対する反感、そして職を奪ってゆくロボットへの憎悪が蔓延っていた。ニューヨークシティの刑事ベイリは宇宙市内で宇宙人が殺害された事件の担当を任されることになったが、宇宙人側から捜査のパートナーとしてあてがわれたのは宇宙人と見紛う程に人間を模して造られたロボットのダニールだった。 ロボットに個人的な悪感情を抱くものの現実主義者で自身の仕事にも誇りを持っている主人公のベイリと、外見は人間とほぼ同じながら機械然として理論的にふるまうパートナーのダニールのやり取りがとにかくおもしろく、その過程を経て変化していく二人の姿も楽しめた、終盤での聖書の一説を題材にしたやり取りが特にツボだった。 二転三転としていくベイリの組み立てた論理的な推理の展開もストーリー展開に起伏を与えておりテンポよく読み進めることができた、特にタイムリミットが迫る中での終盤の推理劇は爽快な印象を覚えた。 舞台設定としてのSF的要素がミステリとしての事件の背景や状況設定とも上手くかみ合っており、話の筋自体はミステリ然としていながら世界観に深みを与えているので純粋にミステリ小説としても楽しめるものになっている。
2投稿日: 2013.11.27
powered by ブクログ筋金入りの右脳人間にもサクサク読めるSFミステリ。未来の社会にあって、人間特有のコンプレックスやプライドゆえロボットとの協調を断固として受け入れようとしない〝懐古主義者〟たちの存在をどのように扱うかという〝命題〟がユニーク。甘やかでも、苦々しくもなく、人間存在という目線から未来の姿を描こうとするアシモフの〝リアリズム〟に舌を巻く。 PS.ほぼ初めて読んだSF、楽しく読めました。O田さん、ドモアリガト。
0投稿日: 2013.10.08
powered by ブクログ何度目かの再読。 翻訳された時期が古いので少し語調が硬いが、逆にそれが新鮮で 作風ともよくなじんでいる。 ベイリは保守的な考え方の持ち主だが、 "違い"に戸惑いつつもなじんでしまうその柔軟性が羨ましい。 一方、ダニールは話が進むごとにどんどん人間らしくなっていく。 二人の掛け合いは他の登場人物との人掛け合いよりもずっと人間らしい点も面白い。 そうそう。今回初めて気付いたんだけど、次作「はだかの太陽」の発想元がさり気なく書かれていたな…ん?えっと、ロボット工学博士と話をしているところだよ。や、そっちじゃなくて…そう。そこ(*゚∀゚*)
0投稿日: 2013.05.24
powered by ブクログベイリの暴走推理に冷静なつっこみを入れていくRダニールにニヤニヤしながら読んだ。ミステリとしては意外性はないが設定やキャラを含めて間違いなくおもしろかった。 あとR田中一郎の元ネタがアシモフだとこれ読んで気づいたw
0投稿日: 2013.03.26
powered by ブクログ面白かった! ロボット時代のSFミステリ。ベイ刑事が思いつきで突っ走るたびにハラハラ。かと思えば意外と駆け引き上手だったり。 続編の『はだかの太陽』、『夜明けのロボット』も読みたいです。
0投稿日: 2013.03.12
powered by ブクログ年を跨いで読了。 ヒトが利便性を求めて作った道具…機械やロボット…が、当のヒトよりも性能が優ることについて。 道具でしかないモノにヒトが不毛な劣等感を抱くのは、ヒトならでは。 自分たちの生活をより豊かに、より快適にするための道具に、職など生活基盤そのものを取られてしまうこと、についての回答は、あんまりハッキリ描かれてなかったような…? その辺は、社会の仕組み全体の問題でもあるかも。 映画『ウォーリー』を思い出す。 しかしアシモフ先生の頃って、核動力がバンバン出てくるけど、核廃棄物や放射性物質の問題とかってどのように捉えらていたのか、気になる。
0投稿日: 2013.01.08
powered by ブクログさすが名作と言われるだけあって,最初の数ページを読んだだけで文句なしにひきこまれた。主人公のイライジャの心理やR・ダニールとの関係の移り変わりは常に興味深く,登場人物たちを注意深く観察しながら読み進まねばならないところは推理小説そのものだった。私は推理小説なるものを好んで読まないのだがSFと融合した推理小説をこんなに面白く読む日がくるとは思わなかった。続編の『はだかの太陽』は入手困難のようだが,機会があれば読んでみたいと思う。
0投稿日: 2012.11.18
powered by ブクログ大原まり子のイルクラ・シリーズから、人間とアンドロイドがタッグを組んで何かをする、と言う作品が読みたくて読み始めたが、序盤から、文体が非常にカクカクしている、と言うか、文字情報としか読めなくてかなり違和感感じつつ読んでたのだが、「ロボット3原則」に基づく、人間社会の中でのロボットのあり様や、ほぼ人間にしか見えないロボットと人間との対比が浮き彫りになる事で、人間の思考回路や気微はロボットには理解できまい、と言うより、ロボットのようにシンプルに合理的にものを捉えられたら、逆に人間とう言うもののシンプルさが美徳である、と言う事にも気付く作品だった。宇宙市で宇宙人の博士が殺害され、その犯人捜しを人間が話の警察総監から内密に捜査に当たる様に指名されたベイリと、宇宙市側から派遣されてきた人間型ロボットのR.ダニールが、全く相容れないまま捜査に当たる、と言うミステリ中の捜査ものでもあり、ロボットに懐疑的で憎んでいると言ってもいいくらい毛嫌いしてベイリが、捜査に当たっているうちにロボットであるダニールの決して感情には振り回されない論理的な思考に触れて行くうちに、深意な心持になって行く様を描く相棒ものでもある。 なんせ、大原まり子作品とは違い、会話が硬い。会話と言うより業務連絡みたいで、ベイリの感情の揺らぎなども、伝わるんだけど、言葉以上に感情が爆発している様な印象を覚える。平常時の会話に感情が余りにも垣間見えない為、ちょっと感情が動くと極端に感じてしまう、と言う感じが強くて、ひたすら、なんだか読みにくい、堅苦しい、と言う感覚を拭うのがキツかったのだが、最後の、時間にリミットが決められた後の、ベイリとR.ダニールの捜査の終焉に向かう総監との対話で、一瞬にして解消されるカタルシス的な何かが湧いてきた。 早く『はだかの太陽』が読みたくてタマラン!!!現在小説の文体に慣れきった頭で読んだので、古臭いと言うより回りくどい言い回しに感じてしまって「よ…読みにくい…」だったんだが、最後まで読んでこの爽快感…。人間とロボットの相棒ものとしては、奇跡的に…とか、そう言う偶然の産物に頼らず、徹底して科学的にロボットと人間を対比させているのが、物凄く面白かった。
1投稿日: 2012.10.11
powered by ブクログSFとしての世界観はもちろんのこと、 登場人物のキャラクタ性、ミステリー要素、 文体そのもの(この場合翻訳ですが)の全てに面白さが詰まっています。 中学生くらいの子供から大人までじっくり楽しむことができる一冊と思います。
0投稿日: 2012.06.08
powered by ブクログSFもの食わず嫌いだったけど、つまづくこともなく一気に読んでしまいました。ミステリとしてもとても面白かった。 切実に後の二作が読みたい・・・
0投稿日: 2012.06.02
powered by ブクログ邦題は”鋼鉄都市”だが、原題は”The Caves of Steel” "Cave"という単語には洞窟やほら穴のほか、窓のない小さな事務室という意味があるようだ。 表題が指し示すとおり、未来の地球人は鋼鉄のドームに覆われた都市の下、自然から断絶された生活をしている。 一方、かつて宇宙空間へ進出し、数多の惑星に移り住んだ地球人は宇宙人と呼ばれ、地球を支配下においていた。 ある日、刑事イライジャ・ベイリは、総監エンタービイに呼び出され、宇宙人殺害事件の捜査を命じられる。 重大事件を任されたイライジャは、宇宙人側の捜査官であり、ロボットでもあるR・ダニール・オリヴォーと協力し、事件の謎に迫っていく。 単に殺人犯を捕まえるといった内容に止まらないのが、面白い。 宇宙人殺害の背景には、地球人と宇宙人、そしてロボットの歴史によって生み出された鋼鉄都市の闇がある。 この独自の歴史は、以前読んだ著者の「われはロボット」でも、描かれている。その点、先にそちらを読んでおいて良かった。
0投稿日: 2012.03.04
powered by ブクログダニールと警察官イライジャが活躍するシリーズの第一巻。 アシモフの文章はいつも、オチが終わった後、最後の最後の文章で電気がビビッと来ます。
0投稿日: 2012.02.20
powered by ブクログ言わずと知れたSF小説の金字塔。 普段あんまりSFって読まないのでたまに読むと新鮮で楽しい。名作というだけあってSF読むときに一番のハードルとなる「世界観」もわりとすんなりと飲み込めるので話を楽しめるし。 ただまあ、こういう作品の常として翻訳の古さがなあ・・どうしてもテンポの悪さを感じてしまう。多分原書で読んだらもっと絶賛していると思う。
0投稿日: 2011.12.22
powered by ブクログ架空の都市の設定とそこで生活している人々の感情の細部にいたる描写まで論理的な整合性がとれていてリアリティがあるのはさすがアシモフ博士。動く歩道のようなビジュアルや食料配給事情や等級社会といった社会システムといったものの想像はともかくも、ロボットに対する皮膚感覚的な微妙な嫌悪感といった人間の感情の描きかたも繊細で説得力があるのには驚く。殺人事件の真犯人を追い詰めていくくだりは、通常の推理ミステリとまったく遜色なく、しかもトリックに、この「架空の未来社会での現実」的な設定が施されていてグウの音も出ない。さすが古典。
0投稿日: 2011.12.02
powered by ブクログロボットと宇宙人のコラボ。ロボットからしたら地球人とエイリアンのどちらを守ればよいかわからないでしょう。だって宇宙人を怒らせたら地球人の滅亡が直結してるからです。鋼鉄の世界には人間の精神は漂っていて幽霊みたいだ。とりあえず犯罪は一生消えないね、人類が存在する限りね。
0投稿日: 2011.11.12
powered by ブクログSFでミステリなんて、トリックなんでもありだろう! と思わせておいて、ちゃんとミステリ。 巨匠・アシモフらしいがっちりした世界観の中で繰り広げられるドラマ。 青年型ロボットと人間の中年刑事の心の交流も見所です。
0投稿日: 2011.11.03
powered by ブクログこの古くさいSFの感じがとても好き!未来なのにいちいちやぼったいというか…wベイリの推理にはハラハラしたw
0投稿日: 2011.10.27
powered by ブクログハヤカワSF文庫は、中学時代によく保健室で読んでました。 ベットの上でこっそりとです(笑)。 私は入院や長期欠席をするひ弱な中学生でしたので、保健室の常連でした。中学時代に一番よく話をした教職員さんは、保険の先生な気がする。 ミステリとSFがほどよく融合した傑作として、評判の高かった「鋼鉄都市」は、実際、読んでみたら、途中でやめられなくなってしまって、保健室だけでなく、授業中に教室でも読んでいました。 宇宙人の支配下にある未来の地球で、NY市警の叩き上げの刑事イライジャ・ベイリと宇宙人側のロボット刑事のダニールがコンビを組んで、宇宙人の博士の殺害事件の謎を追うのですが、ベイリはダニーのことを認めていないし、ダニーもどこかピントがズレていて、当然のごとく捜査は難航します。 そして第二の殺人も発生し、事件はさらに複雑な様相を呈してゆくのでした。 しかし、まぁ、SFとはいえ、そこらへん? はきちんとミステリしていますので、終わりまで読めば事件は無事解決するので、ご安心ください。 読後感も良好です。 SFと本格ミステリが両方好きで、しかも、ロボットも宇宙も好きという少年の心をもってらっしゃる方に、オススメします。
0投稿日: 2011.10.14
powered by ブクログ短編でアシモフにハマりこの長編に手を出した。地下に広がるいかにも「近未来」といった感じの世界が好き。あとミステリ要素もしっかりあって良かった。 ダニール&イライジャコンビもまだぎこちないけどラストが良い感じで、これからのコンビネーションに期待できそう。
0投稿日: 2011.09.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
鋼鉄都市に住む人間、一方、青空の下に暮らす宇宙人。 なんだか立場が逆転したような感じが面白い。 これSF+ミステリなんですね。最後は意外な逆転劇。 非常に面白かったです。
0投稿日: 2011.07.31
powered by ブクログ結局、人を救うのは人自身だ。人は自ら忌み嫌ったロマンチシズムによって救われることになる。知的な理性と物理主義によってではなく。 ロボットを考えることは、めぐりめぐって人を考えることになる。ロボットに何をさせるかは、私たちが何をさせたいかによるし、ロボットができることは、私たちが可能にしたことだからだ。私たちは私たちの鏡としてのロボットを知っている。 それなら、ロボットは人間になりうるだろうか。 魅力的なロボット像を描く一方で、アシモフはロボットが人間と同じものになりうるという考えを否定している(少なくとも本作では)。彼らは人間とは異なるものとしてのみ、人間の社会と交わることを許されている。人間とロボットは明確に違う。 では、ロボットと人間は何が違うのか。 ここでは、目的を越える信念を持ちうるか否かの違いとして描かれる。ロボットは目的を越え出る信念を抱くことはない。信仰も、それゆえ神への畏敬も抱くことはない。一方で、人間は無目的な欲求や信念を持つことができる。明確に何か定められたゴールではなく、漠然とただ進むことができる。 それゆえ、アシモフの描く人間像とは、なんらかの創造性をもつ存在だ。これまでになかったものを生み、育むことができる存在だ。そして一方で、未定の未来に対して何らかの希望を抱くことによって、どうにか生きることができる危なっかしい存在だ。とても不安定なのだ。 安定を望みそれを実現しながら、あるとき唐突にそれに対する疑念を抱き、そこから抜け出そうとする。この運動を、人間とロボット、そして宇宙人という存在を使ってアシモフは見事に描いたと思う。彼の描く人間らしさとは単に感情的であるということではなく、むしろ継続的に未来に対して希望を持とうとする心の動きそのものなのだ。
0投稿日: 2011.07.13
powered by ブクログ小説は時代背景の影響を色濃く受けています。それ故に、多くの小説はその時にしか書けないものです。 本著、鋼鉄都市もそんな当時でしか書けない小説という印象を色濃く残した一作です。 鋼鉄都市が書かれたのは1953年のアメリカ。今から60年近く前に生み出された作品です。 本著は正統派の古典SFの例に漏れず、近未来を舞台にしていながら、前時代的ギミックが随所に散りばめられたSFとなっています。 この作品はSFとミステリーの融合という、あまり他に類を見ない作品となっています。 著者自らが作り出したロボット工学の三大原則を逆手に取り、それをミステリーの核として物語は構成されています。 殺人事件というミステリー的ギミックに、パートナーとなるロボットの存在や地球の現状や宇宙人関係といったSF的エッセンスをふんだんに取り入れた本作。 ミステリーとして見てもそこまで特出しているわけでもなく、SFとして見ても(古典的名作ではありますが)真新しさがあるわけでもないですが、 SFミステリーとしてそれらが齟齬なく融合しているという点ではかなり評価できる部分だと思います。 そしてただ事件を解決してお仕舞いではなく、そこにSF的な未来像を構築することで解決策を提示しているところはさすが名作と言われるだけのことはありました。 続編となる「はだかの太陽」も見かけたら買ってみようかと。
0投稿日: 2011.06.16
powered by ブクログSF刑事もの。 ロボット好きだと作中ではロボットが激しく嫌われているので読んでいてつらいと感じるところがあるかもしれない。 宇宙市と懐古主義団体の対立と警察の位置関係がわかりにくくなることはなく、非常にバランスが良くて面白い。 悪を破壊するのではなく悪を善に転換させることが正しくて望ましい。
0投稿日: 2011.03.15
powered by ブクログいずれロボットの存在が人間を脅かすということが示唆されまくっているのに、それでも人はロボットを造るのか。
0投稿日: 2011.01.24
powered by ブクログ舞台は未来のニューヨーク。宇宙人の惨殺事件という前代未聞の事件の捜査を命じられた刑事イライジャ・ベイリは、宇宙人側からパートナーとして指名された人間そっくりのロボットR・ダニール・オリヴォーと共に困難な捜査に取りかかる。巨大な鋼鉄のドームの中、完全な管理社会で生きる地球人は皆生まれながらの広所恐怖症で、ドームを出て殺人を犯すことは不可能なはず。一方、ロボットはドームを出て殺人現場まで行くことが可能だが、「ロボット工学三原則」に縛られるため殺人行為をとることは絶対にできない。では、宇宙人を殺したのは一体誰か、そしてどのように殺人を実行したのか? 忘れもしないこの作品、鴨が生まれて初めて読んだSFです。小学校の図書館でジュブナイル版を借りて読んだんですよ。あまりの面白さにビックリして、その図書館にあったジュブナイル版SFを片っ端から読み漁り、お小遣いをもらえるようになってからは本屋に行くたびに水色と紫色の背表紙の棚の前でうんうん唸るようになり、そして現在に至る。とヽ( ´ー`)ノイライジャ・ベイリとR・ダニール・オリヴォーの名コンビは、今でも大好きなキャラのひとつです。一つオリジナル版も読んでみようと、30年ぶりに手に取りました。SFマガジン初代編集長・福島正実氏が翻訳を手がけています。 この作品、あらすじを読めばお分かりのとおり、ストーリー展開はミステリに他なりません。SFの世界観の中で論理的に謎を解いていく、いわゆる「SFミステリ」の傑作のひとつに数えられます。特に、アシモフのSFミステリは、彼が考案した「ロボット工学三原則」の縛りの中でロボットが絡む事件をどう解決していくか、という謎解きの視点がポイントで、鴨が最初に読んだジュブナイル版もこの「謎解きの面白さ」と「ベイリとダニールの友情物語」を強調して、子供にもわかりやすくスリリングな作品にまとめていました。だから、鴨がこの作品に対して抱いていたイメージはミステリの要素の方が濃いものでした。 でも、この歳になって他のSFもさんざん読んだ上で改めて再読したら、ミステリとしての謎解きの面白さはもちろんのこと、SFとしての懐の深さにシビれましたね!物語はシンプルなミステリではありますが、その背後を構成し、謎解きにも密接に関係する世界観が深い。まぁ、ジュブナイル版ではそこまで書いてなかったんでしょうけどねヽ( ´ー`)ノ極端な人口過剰社会を維持するために閉塞的な管理社会の中で歯車のように生きる地球人と、現在の生活レベルを維持するために徹底的な人口統制で少人数社会を堅持する宇宙人(この作品中では、宇宙に移民した地球人の子孫を「宇宙人」と位置づけています)との確執・・・高性能なロボットに職を奪われ、過激な懐古主義へと突き進む地球人側の不穏な動き・・・双方の社会の停滞を打破するために、宇宙人側の一部が企てるブレイクスルーの目論み・・・こうした社会背景が、「SFっぽくしないとアレですから」というお飾り程度のものではなく、本筋の謎解きと一体不可分の関係として物語に強固な骨格を与えています。ミステリですからラストシーンは事件の解決なわけですが、そんなありがちなラストシーンの背後に、再び宇宙に挑む人類の壮大なビジョンが二重映しに広がります。SFミステリにしかできない離れ業です。 すごい!やっぱりSF面白い! 初心に返って懐かしの作品を読んで、そして改めてSFの面白さに目覚めたこの年末年始でございましたヽ( ´ー`)ノ
2投稿日: 2011.01.10
powered by ブクログアシモフの王道、ロボットものです。 しかも出てきているのが銀河帝国興亡史でも出てきた R・ダニール。 別の面のダニールを見ることが出来たのが 非常によかったなと思いました。 前には意外なところでしか正体が 出てきませんでしたしね。 しかし、最後の思わぬ事実は 衝撃的でした。
0投稿日: 2010.06.19
powered by ブクログ面白かったー。ロボット三原則で縛りを作った上での推理小説というわけだ。いいな、この閉塞した未来都市! R.ダニールはダニエルと同じと考えてOK? ジェゼベルが、聖書の名前は嫌だというのの伏線かと思ったけれど、違うのかな
0投稿日: 2010.05.29
powered by ブクログようやく読めたー。 途中、正直苛々しました。ベイリの頑なさに。 その頑なさと、執拗なまでの作品世界とその精神との描写でなかなか推理が進まなかったのも苛々の原因かも。 でもこれはSFミステリだけど、いわゆるミステリじゃないんだった。 そこまで執拗に描写したからこそ、最後の方のもろもろはすべてすっきり収まったと思います。 続篇も読みたいな。アシモフはミステリとロボットシリーズしか読んでないんで、ファウンデーションシリーズも読みたい。
0投稿日: 2010.02.22
