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はなしっぱなし 新装版 上
はなしっぱなし 新装版 上
五十嵐大介/河出書房新社
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総合評価

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    風の中に 遠くから乗ってきた 水の香りを感じたり すれ違いざまの 会話の断片が なにか、心に引っかかって また、飛んでったり。 日常には、 様々な 触れては 途切れる 感覚が満ちている。 でもそれは、本当に微々たる刺激なもんだから それに こだわるひとは、ほとんどいないんだな。     でもさ、 きらきらな、 美しさって、 そういうもんにこそ、 隠れてるじゃない?     そういう密やかな事を きちんと拾うのが 豊かってことではないかと思うんだよ。 けれど、それは ホントに難しい。       そんな世界を 軽々と描く作家が 五十嵐大介さんではないかしら?   目を開けてるのに いろんなことを 見落としてる。 風景に溶け込む あれやそれを、こんなに優しく 拾い上げる。 すてきだなあ、って 思うのよ。   ちょっぴり 不気味で でも、たまらなく 愛おしい。 作者が 遠野物語がお好きと言うインタビューを読み 深くなっとくした次第。

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    投稿日: 2017.02.26
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    日常の隙間にいる変幻との邂逅の物語 独特の荒さもあり、作家の人生で一度しかかけないような感じの、稀有な漫画。すげえな。

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    投稿日: 2016.09.20
  • 砂浜で拾ったガラス片のようにキラキラしている宝物

     他人には全く価値がないかもしれないけど、自分にとっては大切なもの、砂浜で必死に集めた貝殻やガラス片のよう。  とても、短い作品ばかりで、起承転結の、「起」「承」で、「すとん」と終わっているような作品が多いです。その先は読者に委ねている感じ。  一作終わるたびに、一息ついて余韻に浸る。そんな詩情にあふれた作品群です。

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    投稿日: 2015.09.05