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アンネの日記 増補新訂版
アンネの日記 増補新訂版
アンネ・フランク、深町眞理子/文藝春秋
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総合評価

198件)
4.2
82
53
33
3
2
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    「私は、死んだ後でも生き続けたい」。 アンネはこの日記が世の中に出ることを意識していた。 そして本当に不滅となった。 不滅を意識し、生前にあえて出版を避けたディキンスン。 不滅を意識したが、戦争の波に飲み込まれたアンネ……。 辛い。

    18
    投稿日: 2025.10.15
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    購入から1年ちょっと、ようやく読み終えました。私は買ってから一度、この本を挫折しました。それはこの本が、戦争とかのことではなく恋愛とか母親への愚痴とか普通の女の子の日記であったからです。(しかも580ページある分厚い本) 今回友達に「夜と霧」を貸してもらい、そちらを読むより先にアンネの日記を読もうと決意することができました。ありがとう笑 普通の女の子の日記と書きましたが、空に戦闘機が飛び、街のどこかでは爆撃の音がする、自分たちは外に出ることはおろか、窓を開けること、部屋で大きな声を出すことすらままならない隠れ家生活の中で、恐怖に支配され続けるよりかは少しでも希望を持って明るく生きようというアンネの気持ちが見えてきます。 また、この14歳の少女の精神の強さに驚くと共に、思春期である14歳らしい一面をたくさん見ることができます。 短縮版はアンネの日記の性に関することや母親への批判などが削除されているそうですが、確かにその部分を削るとユダヤ人迫害における人種差別問題についての本となりそうです。しかし、こちらの増補新訂版を読むことで、アンネ・フランクという1人の少女についてより深くについて考えることができると思います。 アンネのその後はご存知のとおりですが、それでもあとがきで心が抉られました。

    0
    投稿日: 2025.10.10
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    ひっそりと生き続けてた。 どれだけ不便な生活を強いられたとしても、それよりも大切なのが命だと分かっているからこそ耐えれたのだろう。 穏やかな日常や複雑な感情が語られているが、年頃の少女からしてみれば狭苦しい日々だっただろうな。

    1
    投稿日: 2025.10.05
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    ユダヤ人だからという理由で自由を無くし、隠れて暮らすことになる。その心境とが詳しく描かれている。実際に隠れ家で暮らしてる時に皆から馬鹿にされ色々罵られているのに自分の考えを捻じ曲げず、自分は何も間違ってはいないと思える強さがほんとに尊敬する。 終盤にかけてどんどん環境が悪くなり、読んでいる自分でもハラハラする部分があって怖かった。 自分は死んでも生き続けると言ってるアンネの一説が本当に今でも私の中で生きているよ。と言いたい

    7
    投稿日: 2025.09.21
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    知らない人はいないほど有名な作品「アンネの日記」ですが、タイトルは知っていても今までに読んだことがなかったので、今回読んでみました。国語の教科書にも入っているみたいですが、正直私は全く知らなかったです。 タイトルにもあるとおり日記形式の作品、かつ、ページ数もなかなか多いので、正直読むのに退屈になる箇所もありましたが、なんとか読み切れました。 読了した今の率直な感想としては、戦時中なのにもかかわらず全く悲壮感が感じられないことに驚きました。読み始める前は、ナチスからのひどい差別を受けながら、アンネという一人の人間の成長物語を想像していました。しかし、実際読んでみると、アンネやその周りの人柄の影響もあり、ナチスからの迫害を受けながらも、今の困難をも楽しく乗り切ろうの精神が感じられました。 その一方で、アムステルダムに移住し隠れ家に幽閉状態になると、フランクフルト時代とは異なって思春期の女子らしい、次第に立派な大人になっていく一人の人間としての成長を一緒に感じることができ、そこも面白かったです。 読み進めて頁数も少なくなっていき、最後はどのような日記なのかというと、本当に希望に満ち溢れた内容になっており、そこで日記は突然終わります。その後のあとがきに淡々と記述された事実を読むと、日記の内容との対比でとても切なさが込み上げてきます。 10代半ばの人間がこれほどまでに読み手を惹きつける文章を書けることが素晴らしいと思います。 フランクフルト時代からの教養のおかげで、ただの日記とは思えないほど、深みのある日記になっていると感じました。

    3
    投稿日: 2025.08.24
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    言うまでもなく超有名な「アンネの日記」。第二次大戦時、ナチス占領下のオランダ・アムステルダムで隠れ家生活を送っていたユダヤ系ドイツ人の少女アンネ・フランクの日記様式の文学作品。 教科書に載っていた部分しか読んだことなかったので、全てを読んでみたいとは思っていました。 全てを読み終えて思うのは、思っていたより悲壮感が少ない。 隠れ家生活ということから想像していたのは、完全に外部との接触を絶たれ、なんの情報も入らない監禁のようなものでした。その時点で、勘違いしていました。やはり、読まないとわからないものです。 平穏な日常ではないし、先の見えない窮屈な生活を送っている中での諍いや苦労、困惑もあるのですが、将来への希望や未来への目標を持ち続けているアンネの精神性によって、陰鬱ばかりではないのが救われる部分でありました。 正直、苦悩や悲嘆に塗れたものだとばかり思っていたので、読み進めるために覚悟をしていたのですが、少女の青春を日記として読んだという感想を持つとは予想外でした。 だから、なおさらこのアンネという少女が、平穏な日常を送れなかった戦争という現実を憎まずにはいられない。アンネ・フランクだけでなく、戦時下における全ての民間人は、本来過ごすはずであった平穏を不条理に奪われてしまった被害者である、ということは強く記憶に留めておきたいし、誰もがその立場になってしまうということも理解すべきだと思います。 戦争がなければ、ナチスの台頭がなければ、彼女は多くの同世代の少女と同じように、日々を過ごしたことでしょう。 未来の夢を語り、淡い恋に身を焦がし破れた痛みを涙で癒し、お菓子の味に文句を言いながら満腹になるまで食べ、体型を友人と比べてそれを後悔する、というような。 どこにでもいる、特別でないけどただ一人のアンネ・フランクとして、子供から大人への階段を時につまずき、時に1段飛ばしで駆け上がって行ったのだと思います。 戦争の記憶は、戦史として記録されているものも、国家の公式記録として残されているものも大事ですが、一人の人間の記録も貴重なものとして残しておかなければならない、と思います。どちらか片方だけでは、理解が追いつかない。 「アンネの日記」だけでなく、他の残された記録も知らなければならない、と思います。この1冊だけを読んで、その感想だけで思考を止めてはいけない。

    1
    投稿日: 2025.08.19
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    18歳の時、有名な題名に惹かれ、なんとなく「アンネの日記」を買った。 本を好きになり始めたばかりの当時の自分には読破は難しく、挫折してしまった。綺麗な伏線の敷かれた小説とか、腕のある学者が書いたサイエンス本とは違い、若干単調で、長いというのは正直あった。 家から出られず、戦時下で、楽しい出来事がなかなか起きないのだから、そりゃ多少つまらない箇所も多かろう。しかし、時々見せるアンネの弱音や不安が鮮烈だし、日記にしっかりと残された「戦争がいかに愚かであるか」という声を聞き逃してはならない。 そして、本の終わり=アンネの終わりを意味しており、読み進めるにつれてアンネの死に近づいてしまう。1人の人間の人生が詰まった一冊としては、あまりにも短い本であると、今なら言える。 25の今、改めて再チャレンジしてみると、いろいろな発見があった。 そもそも「アンネの日記」はなぜ日記であるのに、本の形式で出版しても問題なく読めるのかについても書いてあった。アンネは最初は好きなように書いていた日記を、戦後誰かに見られることを想定して、清書しなおしたらしい。 たとえ架空とはいえ、キティーに見られることを想定した文章であったから、そもそも文章が整っていた可能性も高そうだ。 また、アンネは冒頭で、日記を書いているのは"ほんとうの友達"がいないからだと述べている。アンネがまだ学校に通えていたら、アンネがもっと長く生きていられたのなら、彼女の言う"ほんとうの友達"に出会えていたかもしれない。現実はあまりにも残酷である。 日記の中で、ペーターとの恋愛について書かれるが、「ティーンの女子だったから起きた自然な恋愛感情」なのか、それとも、「楽しみが少ない中で、唯一アンネの心を癒してくれたのが恋愛」だったのか。

    9
    投稿日: 2025.07.12
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    小学生の時に頑張って読んだ記憶。最後まで普通の日常って感じだったけど、この後収容所に連れてかれたって考えると悲しくなった。大人になった今だから、いつか再読したい。

    12
    投稿日: 2025.07.07
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    ナチスによるユダヤ人迫害のたもに逃れていた隠れ家での厳しい生活が中心に描かれており、自分が今どれだけ恵まれた暮らしができているか実感しました。 アンネは日記の中で、私たちに向けたアドバイスに思える発言をしていて、タメになりましたし、 あんなに厳しい暮らしの中、常に日記に希望や期待を書いていて胸を打たれました。 アンネが厳しい生活の他に何に悩んでいたのか、何に憧れていたのか、どんな人柄だったのか、私たちがアンネの日記から学ばなければならないことがたくさん詰まっている素敵な1冊です。

    3
    投稿日: 2025.04.28
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    隠れ家でひっそりと暮らし、悲しく辛いことが身の回りで起きていても、ささやかな幸せや楽しみを見つける心の持ちように感動しました。 自分の生活はどれほど恵まれているだろう。 どんな環境にあっても、自分の好きなことや、価値観を失わずにいられるだろうか? 好きなものを好きだと言い、嫌なことを嫌だと言えるだろうか? そんなことを考えました。 戦争によって世の中が混乱していく様が、アンネの視点から描かれています。 約600Pほどある本ですし、内容も辛い気持ちになる部分もあります。 それでも読み通せたのは、アンネの文章が、希望や絶望、期待、細やかな日々の楽しみなどを、鮮明に表しているからだと思いました。 アンネの元々の才能と、置かれた環境が、このとてつもなく人の心を打つ文章になって現れているのかなと考えていました。 「わたしの望みは、死んでからも生き続けること」と、作中でアンネは書き残しています。 約80年も経ったいま、私がこうしてアンネの日記を読んで、心を打たれているというのも、アンネが生き続けている、と言えるのかなと思いました。 人と人が争うのは、「自分とは違うから」と言えるのかもしれません。 違いを認めて、尊重し合えるようにはなれないのか? そんなことを、この本を読んで考えました。 こどもにも、大きくなったら読んでほしい。

    3
    投稿日: 2025.04.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    昔児童書で読んだアンネの日記のアンネ・フランクからは迫害にも、つらい生活にもめげず最期を収容所で迎えた英雄であり聖人みたいな印象を受けた。 それが思春期を逃げ場のない隠れ家で送ることになった普通の女の子だとガラリと変わった。 日記が突然終わり、あとがきになったとき異様に心が重くなったし、アンネ達がいつどこの収容所でどのように死亡したかとかさらに重くなる。 アンネたち姉妹は収容所が解放される1ヶ月前に、ペーターはわずか3日前に死亡とあってやるせない気持ちになる。

    1
    投稿日: 2025.03.28
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    アムステルダムのアンネの家を訪ねるのに先立っての再読。 当時収容所に連行された他のユダヤ人と比較すれば、窮屈な隠れ家生活も恵まれた環境だったとは言えるだろうが、平和な時代に考えればもちろんこれほど過酷な生活はない。外に出ることはできず、物音をたてず、協力者が持ってくる配給と本だけが頼り。多感な少女が綴る生活は、おそらくは大人が描くほどの悲惨さを醸し出さず、読書や好きな歴史の勉強、語学、狭い隠れ家での人間関係の観察、両親や姉との関係などを通して、自身を深く掘り下げる日々が淡々と報告されている。言葉を尽くして正直に書き綴っていて、ナチに追われる隠れ家の日記、という先入観を打ち破る瑞々しさにあふれている。 十代の少女の内面は、戦時であっても変わらず希望に満ち溢れ、むしろ戦時だからこそ戦後にかける希望が大きく、ジャーナリストになりたい、もっと自分の良い面を引き出したいという意欲が鮮明。平和な時代なら、もしかしたらこういう渇望は生まれないかもしれない。愛されていると分かっていながら親に反抗し、親の欠点を見、なぜ本当の自分を見てくれないのかといういらだちを募らせる。共に生活する少年に思いを寄せ、その弱さや欠点に失望する。すべての描写は、隠れ家の生活、という点を除けば、普通の少女だ。明確な希望や道筋の探求をしているという意味では、普通より強く、明晰ですらある。特に、戦争という愚かな行為が続く社会に対する憤懣、それは政治家だけでなく、市民一人一人に責任があるという自覚、歴史的に女性が男性より低い地位に甘んじてきたことへの憤慨。アンネが日記を書いた時代から80年が経ってもなお、同じ課題を抱えている現代から見ても、十代の少女の指摘は明快で的を射ている。 その強さからあふれ出る希望を書き綴り、そしてプツンと途切れる日記。密告されて連行された収容所で亡くなったアンネと姉。一人生き残って娘の日記を出版した父親の気持ちを想像すると、胸がつぶれる。

    1
    投稿日: 2025.03.24
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    中学生の時に読んだ。 日記なので、あまりどす黒い部分は無いような記憶。屋根裏の印象が強い。 過酷な中でも、それを感じさせないアンネの日記。もしかしたら戦争に関わる本を読んだのはこの時が初めてかも。大勢の中の1人のアンネ。この日記をみつけた人に感謝。多くの人に読んで欲しい。今でもこの家族の名前を覚えているのが不思議。

    1
    投稿日: 2025.03.22
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    普通に作家として凄い才能。想像していたよりも明るい内容でぐいぐい読ませる。13歳〜15歳で書いたと言うのだから、驚きでしかない。後世に残る大日記となってしまった。 死の恐怖と闘いながらの隠れ家生活。しかも2年も。過酷だった暮らしの中で、人ととして成長していく姿に感銘を受ける。そして未来への夢を語る文章に泣いてしまった。 「わたしの望みは、死んでからもなお生き続けること!その意味で、神様が、この才能を与えてくださったことに感謝しています。」(本文433ページより) アンネに伝えたい。あなたの思う通りになりましたよ。あなたの死後80年経った今でもあなたの日記は世界中の人々に読み継がれ、あなたは生き続けています、と。 日記は1944年8月1日で突然終わる。その後どうなったかは、解説に記載されている。わかってはいたが、生き生きと暮らしていた姿を読んできただけに突きつけられた事実の不条理に怒りと悲しみが溢れるばかりだ。

    28
    投稿日: 2025.03.16
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    アンネ・フランク『アンネの日記』 やっと読み終えた。以前、関わりのある本を読んだから、より一層の思いが加わった。この日記が残っていた事、それは奇跡であり本当に良かった。言葉も思いも尽きないが、こんな惨劇が今もどこかでと思うのも辛い。日記が途切れた後のアンネ達の恐怖…怖かっただろう、恐かっただろう、痛かっただろう。 やはり、言葉には出来ない。

    6
    投稿日: 2025.02.16
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    100分de名著を先に読み、元の本も読みたくなり読んだ。13〜15歳の少女が書いたとは思えないほどの表現力、洞察力。私が同じ年の頃こんなこと考えてたかな?こんな文章書けたかな?無理だな…と思った。 戦争が終わったら、という文言がたびたび登場して、そのたびに胸が締め付けられた。絶対に忘れてはいけない歴史として、これからも読み継がれていってほしい。

    4
    投稿日: 2025.01.31
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    13歳から15歳のアンネが書いた日記。彼女の優れた文章に魅力された。隠れ家という狭い世界の中で育まれる生活の中でも、思春期の少女のリアルは私たちの思春期の頃となんら変わらない。同じだ。なのに、アンネの日記は突然途絶える。わかっているからこそ、彼女の生きるパワーが伝わってくる日記を読むのは胸が苦しい。でも絶対に読んで良かった本の一冊です。

    27
    投稿日: 2025.01.23
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     「じゃあまた、アンネ・フランクより」で締めくくられた最後の日記、その続きに添えられた一文「アンネの日記はここで終わっている。」がこころにシミます。この一文に戦争や人権等について思うかたが多いでしょう。わたしは人間のはかなさを感じました。つい最近、高校の友人が亡くなったと知り、その思いがより強くなりました。  プツリと途切れた『アンネの日記』、そして、友人の続けたかったことを思い、祈りをささげたいです。  この本は小川洋子さん『NHK「100分de名著」ブックス アンネの日記: 言葉はどのようにして人を救うのか』をきっかけに読みました。  裏表紙の概要や、冒頭の「この本について」をみて、『アンネの日記』には、自分用の日記と公表用の日記があることを知りました。読みはじめるとすぐ、この『増補新訂版』の日記は、どうやら公開用に推敲清書されたものだと感じました。  文章がうまいです。「日記」から連想するような単なる記録や自省の内容ではなく、小川さんも書かれていましたが、架空の友人「キティー」への手紙として書かれた文学作品でした。自分で読んだら「キティー」とは第三者の読者だとわかりました。だから読者に伝わる内容であり、ユーモアある、飽きあせない構成や文章を意識されたのかなと思いました。  日記でありながら物語を読んでいるようで、物語世界にどっぷりハマりました。  読んでいる途中、一人暮らしするわたしの息子から書類を送るように頼まれたとき、わたしも「協力者」になったかのように感じられ、びっくり。  日記はアンネが13歳から15歳の約2年間です。わたしにはどこからとは分かりませんが、いつの間にか文章は落ち着いた書き方となり、内容も変化していきます。たしかに、アンネはこの2年間で、無邪気な女の子から、大人の女性になっていました。  日記を書くこと、そして、日記を読み返して推敲することの繰り返しによって、どんどん成熟していったのでしょうか。  わたしはアンネのその後の運命がどのようなものであったのか知っているわけで、重い気分で読み始めました。  しかし、物語と感じた日記は青春実況中継のようであり、ユーモアとエネルギーにあふれ、その力強さに、グングンと物語世界に引き込まれます。アンネは常に希望を失っておらず、自分の未来の構想を作り上げていました。  この日記の主たる読者と思われる若い女性はどのように感じるのでしょうか。おじさんは生命エネルギーをもらいました。具体的には3年くらい寿命がのびた感じ。たぶん3年ごとに読んだら死ねなくなりますよ。  アンネの有名な言葉、「わたしの望みは、死んでからもなお生きつづけること!」があります。その願いがかなったと考えるなら、アンネの書き残した「言葉」のなかに、と考えるのが普通でしょう。  しかし、わたしは文字通り、アンネの魂がこの世に再び生まれ変わる、と妄想しました。この日記から伝わるアンネのハイ・エネルギーであれば、すぐにも生まれ変われたのではないでしょうか。おそらく、20世紀から今現在も、女性の権利拡大と地位向上に尽くされていると思うのです。  そう思うと、アンネのように被害にあったわけではありませんが、とってもよい人だった亡くなった友人も、じきに生まれ変わり数十年後にはバイクのエンジニアとして活躍しているのかなと思ってしまいます。

    63
    投稿日: 2024.12.15
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    小学生の頃、何度も読み返した。 小説が好きになったのはアンネの日記を読んだから。 どんどん惹き込まれた、読む価値はあると思います。

    2
    投稿日: 2024.12.14
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    切迫した環境下で、文学作品としても優れた文章を書けると誰が想像したであろうか。 それくらいアンネの文章には魅了があり読み手を引き込むような魔法にかかっている。 例えば日常の観察を鮮やかな比喩で描き出す巧みさがあり、戦時中でありながらも普遍的な日常生活が起こっていたことが想像できる。 これらがアンネの先天的なユーモアから派生しているものなのか、それとも戦時中という苦しい状況下だからこそ生まれたものなのか。 どちらにしてもアンネの日記は文章という枠を超えて現代社会に生きるとは何なのかという問いを投げかけてくる、非常に稀有な作品である。

    2
    投稿日: 2024.12.09
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    義務読書 これをするナチスドイツと同盟国だったのが日本。チウネが頑張ったとて罪は消えない。 思春期の素直な内面、戦争に対する市民の認識、匿われる人たちの暮らしぶり、匿う人たちの活動。いろいろなことが読み取れるテクストで、そこにいるかのように思えてくる。 生き残った人によるアンネに対する外からの記述はまた別の文献にあるから、それと合わせると、たぶん存在感が増して、泣いてしまう。

    7
    投稿日: 2024.10.25
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    10代の少女が、これだけのものを書いたことに驚きを禁じ得ません。彼女の才能を、命を、心から惜しみます。

    1
    投稿日: 2024.09.26
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    アムステルダム旅行の際、アンネフランクの家に行くことになり予習のため読了。アンネが2年間にわたる隠れ家での暮らしの中、日々色々なことを考えていたこと、制限がある苦しい状況下青春を謳歌していたことがひしひしと伝わった。最後に突然日記が途絶えたところでは胸が苦しくなった。

    1
    投稿日: 2024.09.19
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    思春期の少女の瑞々しい文章。 特に翻訳者の深町眞理子さんが素晴らしく、アンネ・フランク本人の心情に一番近い日本語を用意して、少女らしさ、喜怒哀楽が本の中で躍動するような筆致になっている。 小説ではなく日記。 読み手によっては単調に感じるかもしれないが、戦争や差別の歴史を読み取る意味は確かにある。

    0
    投稿日: 2024.09.02
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    最後の方になるにつれて、戦況がたびたび良くなっていって、戦後のことや未来の生活について胸を膨らませていくアンネが虚しい。読む前からこの少女はすでに亡くなってしまっているとわかっているからこそ、終わりが目に見えていてなお同情というか、思わず感情移入してしまう。 ただのフィクションなんじゃなくて、今から90年くらい前に実際に生きていた人が書いていた日記という事実が生々しく、途中で日記が途絶えているのも「この人収容所に連れていかれちゃったんだ…」「あんなに活発な子だったのに、もう生きていないんだ…(誰様?)」という思いが読んだ後もずっと残る。 皮肉が多いこと、そして議論多めなのが、いかにもヨーロッパ人だなと思った。

    4
    投稿日: 2024.08.12
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    小説では無いということは頭の片隅にずっと置きながら読みました。 もし自分なら、と考えると本当に気が滅入る。 最後の終わり方は唐突で、あっけないのが、逆に辛くなる。

    0
    投稿日: 2024.07.13
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    アンネ・フランク。架空の人物への手紙という体裁で書かれた日記。14歳前後のアンネの隠れ家における共同生活を綴ったものであり、思春期の親や周りの大人への反骨心や淡い恋にも触れている。また戦争や女性の自立についても14歳どころか大人でも太刀打ちできないほど自分の思想や意志を確立しており、感服する。読まず嫌いせず、もっと早く読むべきだったと感じた。

    0
    投稿日: 2024.07.02
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    アンネの日記を国語の教材として用い、1年かけて精読する中学校があると知り、私も読み始めました。13歳から15歳のアンネが書いた日記ですが、彼女の成長していく様子が読み取れて感服します。自分の思春期と比べるとアンネが物凄く大人に思えますが、共感する部分もあります。より多くの中学校でアンネの日記を扱って欲しいです。それほどに良かったです。

    2
    投稿日: 2024.05.08
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    おそらく世界で1番有名な個人のかつ、一般の人の日記。 14歳前後の多感な時期の悶々とした気持ちが真っ直ぐに描かれている。 壮絶な最後は当たり前だが描かれておらず、このような罪のない人と巻き込まれた時代だったことがよりよくわかる。 アウシュビッツを訪れたり、アムステルダムを訪れたりした中でようやく読み終えることが出来た。

    1
    投稿日: 2024.04.13
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    今まで、アンネの日記に対して、手が出しにくいところがありました。食わず嫌いならぬ読まず嫌いです。 だけど、呼んでみたら人の悪口ばっかりで、日記らしさがすごかったです。人の悪口ばっかりで人名もたくさん出てくるので、あんまり内容は覚えてないんだけど笑、あ、アンネもちゃんと年相応の子供だぁと思いました。これどういうふうに終わるんだろって思っていたら、小説じゃないからそれはそうだけど、唐突な終わり、、、しかも、最後から二回目の日記に、戦争の状況が好転したっていうことが記されて、すごい嬉しそうに綴ってあったのがますます悲しいです。 今年わたしも小学校卒業してとてもワクワクしてるけど、そんな気分の時に絶望のどん底に落とされたアンネの気持ちが、よくわかる気がします。とにかく、同じことが起こらないように。今起きてるウクライナ侵攻やガザ地区でのことも、はやく終わってほしいです……。

    27
    投稿日: 2024.03.25
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    第二次世界大戦中に隠居生活を余儀なくされたユダヤ人少女による日記。行動が制限される中でも、気丈に生きた少女の「夢」や「悩み」が凝縮されている。

    0
    投稿日: 2024.03.22
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    物語を読んでるみたいだった 政治や恋愛、親への批判がリアルだった 想像できない状況なのに書き続けてすごい

    1
    投稿日: 2024.01.29
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    悲劇の日記ではない。アンネ自身は等身大の14歳の女の子。隠れ家だけれどそこでの生活は彼女たちにとったら日常生活。喧嘩も笑いも恋も思春期の葛藤も当たり前にある。もう少しだったのに、希望が見えてきたところだったのに。なぜアンネたちが、ユダヤ人が迫害されなくてはならなかったのか、なんでこんなおかしなことがまかり通っていたのか。ずっと心を占めるのはこのこと。人間が人間に生きることを脅かされるなんて。

    1
    投稿日: 2024.01.26
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    ユダヤ人迫害下における隠れ家生活を、思春期の少女のみずみずしい感性で筆記した日記文学。ユネスコ世界の記憶。 ホロコーストの悲劇を象徴する一冊として有名なので、大体の概要は知っていたが読むのは初めて。 13歳の誕生日に父から贈られた日記帳にキティという愛称をつけ、友人として語りかけるように日々の生活をつづっていく。作家志望だったアンネは、最初から出版を意識して、推敲した清書版も書き残していたとのこと。冒頭の学校生活の描写から非常に鋭い人間観察力を発揮しており、13歳の文章にしては天才すぎると驚いた。 隠れ家という狭い世界の中で、母親への反抗心や恋愛感情など思春期特有の悩み、迫害や戦争への恐怖、人生と世界に対する俯瞰したものの見方などが、みずみずしい筆致で書かれている。10代において誰しも一度は考えるようなことが、卓越した視点と優れた文章で書き綴られていて、自分がティーンズの女性だったらきっと愛読書になっていただろうと思わせる内容だ。本書においてよく言及される「性」に対する描写も、素直で赤裸々な態度で好感がもてた。 いっぽうで本書はユダヤ人迫害の実情を知る上でのリアルな資料でもある。戦争の本質を鋭く捉えた日記の内容は、その後の本人の結末も含めて、今日の私たちに深い感動と決意を呼び起こす。悲惨の記憶として、また思春期の文学として、永遠に読みつがれるべき一書。 P86 とにかく、これでひとつ勉強しました。ほんとうに他人の人柄がわかるのは、そのひとと大喧嘩したときだということです。そのときこそ、そしてそのときはじめて、そのひとの真の人格が判断できるんです! P487 戦争の責任は、偉い人たちや政治家、資本家にだけあるのではありません。そうですとも、責任は名もない一般の人たちにもあるのです。 P365 わたしは、どんな不幸のなかにも、つねに美しいものが残っているということを発見しました。それを探す気になりさえすれば、それだけ多くの美しいもの、多くの幸福が見つかり、ひとは心の調和をとりもどすでしょう。そして幸福なひとはだれでも、ほかのひとまで幸福にしてくれます。それだけの勇気と信念とを持つひとは、けっして不幸に押しつぶされたりはしないのです。

    14
    投稿日: 2023.12.14
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    COTEN RADIOでシンドラー編を聴いて、シンドラーのリストを観賞し、その感想を呟いたところ、相互フォロワーさんから中学生時代にアンネの日記とシンドラーのリストのWパンチを喰らったというお話を伺い、そう言えば有名な作品なのに読んでなかったことを思い出した。 1942年初夏から1944年の夏までユダヤ人家族の3世帯8名が、ドイツの占領下にあったオランダの隠れ家で過ごしていたその記録と、アンネ・フランクが隠れ家で記した童話が数編。 キティと名付けられた日記には、隠れ家生活での物理的な息苦しさ、不便さ、また、それだからこそ起こる人間関係の衝突、人々の戦況に対する不安や希望、日々切迫する食糧への焦り、自然への渇望などを背景に、13歳から15歳までの多感な時期に考えるであろうさまざまなことが赤裸々につづられている。 特に母親との軋轢、父親に対する気持ち、自分自身についての考察は興味深く、また、若い彼女が思い描く未来への期待については、彼女の行く末を知っている読者にとって、何ともやりきれない気持ちでいっぱいになった。 日記、だもんな。 どんなノンフィクションよりも(翻訳ではあるが)現実感が濃く、さながらSNSで見知った誰かの日常を垣間見ているような気分になる。 ところがこの覗き見は、ページを繰るごとに破滅に向かっているのを知っているので、彼女の内的成長を感じたり親近感を覚えれば覚えるほど、精神的に読むのがしんどくなるのだ。 日記は自身の内省を綴る1944年の8月1日でパタリ止まっているのだが、1人生き残った彼女の父がこれを渡され、読み終えた時の気持ち… どれだけ悲しかったか、苦しかったか、切なかっただろうか…、 想像しても計り知れない。 日記の後は彼女のその後の運命が語られ、その後に彼女が作った数編の童話が収められているのだが、これも彼女たちの隠れ家生活を読んだだけの者にとってさえ胸に迫る内容だった。 この日記を出版しようとしたアンネの父の行動自体にも感じたことなのだが、夜と霧を読んだ時とはまた違う感覚で、絶望の中でもがく人の「善性」に思いを馳せる。 平和な時代、平和な土地で特になんの不自由もなく机上で考える、人間の善性など、どの程度の解像度なのか知れたものではないのだけれど、夜と霧であれ、シンドラーのリストであれ、アンネの日記であれ、混乱の世界情勢を人の善性から読み解こうとする何かしらのフックは自分の中にできたような気がする。 遅くなったけど、読んで良かった。

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    投稿日: 2023.11.07
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    第二次世界大戦の本として「夜と霧」を読んだけど、それよりももっと有名な「アンネの日記」を読んでいなかったので、遅くなりましたが初読。 外国ではありますが、戦時中の市民の生々しい生活状況を学べました。今私が当時の状況を知りたければ、80-90代の方と話さないと知ることはできないので、とても貴重な体験ができたと思います。 特にアンネはユダヤ人というだけで、迫害を受けていた。ナチスに見つかり、強制収容所に送られないように、13歳から15歳の2年間、オランダの隠れ家で、一歩も家の外には出ることができない生活を送ることに。 多感な思春期を特殊な環境で暮らすことになったアンネですが、終戦後に人々にこの状況を知ってもらうために書き始めたのが、「アンネの日記」。存在は知っていましたが、どういう経緯で書かれたものなのか全く知りませんでした。 いつナチスにバレてしまうかもしれない緊張と閉鎖的な環境で生活する中、時には家族とぶつかり、時には家族と笑い合い、時には恋愛をして、時には戦後どのような職業につくのか、そして、どのような母親になるのかを夢みているアンネの全てが詰め込まれていました。 時代が変わりましたが、人間がしていることは変わりません。今も争いはあちらこちらで起きています。 アンネと同じ様な境遇で辛い思いをしている方がウクライナやイスラエルにいると思うと辛いです。 一日でも早く平和が訪れますように。一人でも多くの命が助かりますように。

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    投稿日: 2023.10.21
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    感性、語彙、表現、リズム、着眼点 どれも高いレベルで知性とセンスに溢れた若く瑞々しい文章。 戦争というだけで全ての人がしなくていい苦労を強いられるのに、さらに民族虐殺を恐れて身を隠さなければならない中、彼女が日記の中で放つ青春の光は小さく弱くも眩い。 1944-5-3の日記で「戦争は市民一人一人に責任があり、破壊は人間の本能。人間が心を入れ替えるまで築き上げてきたものを全て壊しまた一からやり直す行為は続く」旨のくだりがあるが15歳にもならない少女の絶望が重暗い。 父親を悲しませた手紙に反省するところや、英国のオランダ上陸を待ち侘びる世論に対する冷静な指摘、女性の地位向上に関してはフロイトと似た見解。日記の最後は彼女の成長と生まれ持った聡明さしなやかな強さが加速度を増す。 結末が収容所での残酷な死亡と分かっているだけに日記から放たれる機知やジョークからもずっと死の臭いがする。連合軍上陸やヒットラー殺害計画に希望を見出すところで日記が突然終わるのも辛い。

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    投稿日: 2023.09.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    アウシュビッツから生還した心理学者フランクルが収容所での生活とそこから得た見識を書いた「夜と霧」をまず読みました。 フランクルはその人生哲学を主眼に読んで欲しかったようですが、どうしても収容所生活のあまりの苛酷さに目を奪われます。読んでいて眩暈がするほどでした。 そして直後にこの日記を読みました。 あとがきに日記に登場した人の後日がごく簡単に記してありますが、収容所生活の予備知識ができてしまったために想像が膨らんで止まず、嗚咽が止まりませんでした。 Wikipediaによると、隠れ家に保安警察が入り、アンネ達が連行された後、ミープさんとベップさんが散乱したこの日記を拾い集め、保管しました。そして、ただ一人収容所から生還したオットーさんに渡したそうです。 日記を読み、これを世に出そうと決意するまでにどれ程の思いが巡ったか。オットーさんの父として、生存者としての葛藤を想像する中で、ふとフランクルとの交流は無かったか?帰還者同士もしかすると、と思い検索しましたがそういった話は見つかりませんでした。 夜と霧の出版が46年、日記が新聞に掲載され出したのも46年の4月なので、夜と霧の前向きなメッセージが日記の公開に影響を与えたのでは?という妄想もおそらく的外れです。親戚からの勧めやホロコーストに関するものを公にしようという全体的な機運を受けて、そして何よりアンネ自身がそれを望んでいたから、というのが実情に近いようです。 これを調べる中で、ホロコーストに関して日本語には翻訳されていない世界的な書籍が多数あることを知りました。まだこれらを読むだけの語学力がありません。 ホロコーストの規模感や大戦直後の社会が求めていた精神性など、知識が浅いために自分の持ち合わせの情報を安易に結んでしまった。学ぶことをやめなかったアンネに習い、知るべきことを知ろうとする努力をいつまでも続けようと思いました。

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    投稿日: 2023.07.23
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    社会や世界史の資料集で表紙のお顔は知っていたけど読んだことがなかったアンネの日記。 ゲシュタポに捕まるまでの2年間の生活でアンネが感じたことなどが丁寧に書かれていました。 潜伏生活前は結構モテモテだし自信家なハキハキしてる女の子だなあといった印象。読み進めていくごとに実は内面はすごく深く物事を考えている人だなあと思いました。母親との関係について考えていることが自分と似たところがあったので思わず涙が出ました。 子供でも大人と同じくらいに色んなことを思い考えていると改めて感じました。 恋のお話なんかは年相応の、相手が気になってやきもきな感じとかも微笑ましかったです。 アムステルダムにあるアンネの家のYouTubeや Wikipediaをみながら実際の生活を想像しながら読み耽りました。(VRでみることもできるようです) 次は捕まった後や以前の生活をジャーナリストが調べに調べて綴ったアンネフランクの生涯もよみたいなと思います。

    0
    投稿日: 2023.06.20
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    違う時代、違う国、違う環境…なにもかも自分から遠い存在のはずなのに、アンネ・フランクの存在を確かに感じられました。 環境さえ違ったら、もし彼女が生き延びていたら、もしあの日記の続きが読めるなら…と様々な「もし」にわずかでも縋り付きたくなります。それくらい才能溢れる1冊でした。もっと彼女の文章を読みたい。

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    投稿日: 2023.06.16
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    始めて中学生の時に読んで何を書いてあるのか全然わからず二、三周はしてる。忘れてはならないdearキティー。

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    投稿日: 2023.05.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    久々の読了。 いやあ、長かった。たまにはフィクションではなくてこの世に残っている名作を読んでみようなんて軽い気持ちで読んだけどなかなか進まなくて1ヶ月くらい費やした。 内容は1人の少女が葛藤しながら思いを徒然なるままに書いてるという感じ。ただ、2年以上外に出ることが許されず同じ顔ぶれで生活をするという事態が異常すぎるので「アンネはいつも周りに責任を押し付けて未熟」という考えと「特殊すぎる環境の中で達観してる考え」という思いを行ったり来たり。 でも、読み切って思うのは「アンネの日記はここで終わっている…」以降の彼女がいかに報われなかったかというのを悔やんでも悔やみきれないという感情で読むためにこの日記は存在してたのだなと思った。 うーん、うまく言えん。

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    投稿日: 2023.04.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

     10年ぶりに読み返しました。小学生のときはドイツ語やオランダ語が分からなかったのですが、今では分かるのでそういった楽しみ方もしながら読みました。  また、小学生のときは作者は年上の存在でしたが、今は年下の存在になっています。今再読していくうちに「これぐらいのときはこう考えたくなっちゃうよねえ」と、作者の書いていることが分かるような気がして、共感しながら読めました。

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    投稿日: 2023.04.09
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    きちんと理解したいと思ったことと、やりきれない気持ちで読み終わるまでにかなり時間がかかってしまった。結局理解はできなかった。複雑に絡む歴史背景、宗教観、人種特性…。でも、その理解できないことを知り、認め合うべきだということだけは理解できた。 あと少し、うまく潜伏できていればと願わずにはいられない。結末を知りながら、戦況は好調と報告される日記を読むことはとても胸が痛んだ。

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    投稿日: 2023.03.26
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    みんな知っているけれど読んでない本の代表格 みんな知っているということは読む価値があるということで 女の子の日記なのにあえて公開しているということは 教科書の記述だけではなくて実際に我々と同じように生きていた人がいるということをこれほど赤裸々に示す本もないであろう

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    投稿日: 2023.03.05
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    戦争のことがたくさん書いてあるのかと思っていたが、そうではなかった。 ズバリ、潜伏日記。 最も意外だったことは、食料不足の状況でも、きちんとお互いにお誕生日を祝い、プレゼントを送り合うこと。 潜伏生活にも関わらず、本を読んだり、通信教育を受けたり非常に勉強熱心。 思春期を閉ざされた空間で、常に怯えながら何年も生活し続けているのに、前を向いて未来をみている。 戦争が続いても、辛いことが増えていくだけなのに‥今の世界によく似てる。

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    投稿日: 2023.01.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

     アンネが不幸になったから私たちは彼女を知った。アンネがもし生きながらえて、普通に生きていたら、幸福だったら、私たちは彼女を知らなかったかもしれない。  私は戦争やナチスによって不幸な結末を迎えた少女としてまたは戦争の悲惨さを代表する人物としてアンネを知った。あのときは彼女を「悲惨だ」「悲しい」と思った。社会の問題用紙に彼女の名前を問う問題が出て、あの悲しい少女のことだと思ってアンネフランクと書いた記憶もある。しかしそのときは、私は彼女を一つの事実としてしか捉えられていなかったのだろう。つまり、彼女は人間なんだということを本当の意味では理解していなかった。本書はそれを教えてくれる。  彼女が生きている間は彼女には当然私たちと同じような連続的な時間が流れていて、悲しみだけでなく喜び、親に対する不満も恋もあった。そして間違いなく彼女は私たちよりも何倍も幸福のことをよく知っていた。  少なくとも私は、いまからアンネが生きていたときと同じような状況に陥って、彼女のように幸福を見つけられると思わない。絶望しきらず、幸福を想像し、それを願えると思えない。彼女は強い女性だったんだ。  本書の不自然な終わり方は、アンネが予期せずこの日記を終えなければならなかったことを暗示していた。この日記が続かなかったことがとても悲しい。 p358.ただ彼に会えたら、そしてふたりでいるときにお日さまが照っていさえしたら、それだけで満足です。

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    投稿日: 2022.12.03
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    「アウシュビッツの図書館』からこの本にたどり着いた。力強い少女たちが同じ収容所で自分と、世界と戦いその思いや生き方に触れることができるのは本当に本の素晴らしいところだと思う。 2人には、勇気というもののほんとうの意味を感じ じぶんに向き合うこと。いつどんな時でさえ諦めない、人を思いやる気持ち、ネガティブな自分がいたとしてもそれを認め前に進もうともがき苦しむ姿がとても綺麗でした。本当に随所随所ではアンネの表現にくすっとくるところもあり、あの時代生きた少女が作り上げたもの思考言葉に、今のわたしが触れることができて本当に幸せだと感じた。

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    投稿日: 2022.11.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    普通の女の子 言いたいことは我慢できなかったり、人のことを見て悪口を言ったり少し反省したり 恋もしてみたかったり 何十年も前の話で、アンネが美化されて認識されてたりするけど、いたって普通で今でもいそうな女の子 そんな女の子が、酷い目にあったんだという事実は胸が痛むし、そのことを知った上で読んでいるのはつらかったけど つらい死を迎える前のつらい生活だとみなされるような期間にもちゃんとときめきや楽しみを見出していて、すごく生きる力を感じた。 生き抜く力。 死んでからも生き続けることが夢だと言っていたけど、大きく変わった現代でも大切だとされてる生き続ける力強さを、アンネは考え抜いた上で身につけていたし、その姿から学ぶことはたくさんあった。幸せな今を生きる私が、くよくよなんて言ってたらいけないなと思った。ちゃんと前を向いて図太く生き抜かないと。

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    投稿日: 2022.09.12
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    初めて読んだのは小学生の中学年位のとき、もう少し簡単な方の本で。その後ずっと頭に残っていて高学年の時にこれを買って、そこから高校に上がるまで定期的に読み返していました。読書感想文では幾度となく書かせてもらい、大変お世話になりました。読む年齢によって感じることがちょっとずつ違う、また読み返そう。

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    投稿日: 2022.07.17
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    潜伏生活の過酷さが綴られていた。 この期間の心の成長により、中学生ほどの年齢の少女にしては大人びた考え方、表現が徐々に増えるのが感じ取れた。 窮屈な生活の中に生きがい、楽しさ、他方、人間関係の難しさ、この時代の生活の厳しさを第三者目さんではあるが知ることができた。 この本を通して常に意識させられたのは、戦争の愚かさである。一番被害を受けないであろう政府、貴族が戦争を起こし国民の生活を貧しく、日々命の危険に怯えなければいけないのは許されないことではないか。

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    投稿日: 2022.04.18
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    読み終わるまで長かった。。。しかし大きな変化が起きない避難生活の日記の最後のあとがきで受ける衝撃が半端ない。 今もロシアがウクライナと戦争してるが、その理由もよくわからない。それなのに多くの人が死ぬって。戦争ってなんなんだろう。

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    投稿日: 2022.04.15
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    冷静に考えると人の日記を読んで面白いと思うのは悪趣味だなって思うけど、楽しいから仕方ない。実家で母さんの母子手帳(自分が産まれて3年間の毎日を綴ってた)を見つけて何回も読み返したことが懐かしい。 アンネの日記はナチスのリアルを知れるのが見どころじゃけど、アンネの性格を知れるのも面白い。アンネフランクの存在を知ってる人は沢山いても、アンネフランクの性格を知ってる人はどのくらいいるのか。 現代では日記を書く人が少なくなってきた。そんなデジタルな世界から原点回帰。アンネの日記を読めば日記を書くモチベーションが高まる。

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    投稿日: 2022.02.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    かなり若い頃に『アンネの日記』を手に取ってみたことがあるが、それが何のきっかけだったか覚えてない。 一度読みかけて、日記形式が馴染めなくてすぐにやめてしまった。 今更読んでみたのは、『夜と霧』を読んだ流れだ。 ナチスの強制収容所内の関連であれば、例えば映画の『ライフ・イズ・ビューティフル』『シンドラーのリスト』『愛を読むひと』『サラの鍵』などなど、映画でも観ている。 『アンネの日記』はとても評判が良い。 前半は、母親への悪口、周囲への愚痴 中盤は、ペーターとの友達なのか恋なのかの揺れ動く心 後半、自分や周囲への見直しと批判、情勢 何度か読むのをやめようかと思った。 特に前半は、文章は達者だが、まさに女の子の日記で、愚痴だらけ。 これが、日記で続く。日記だから仕方ないものの、うんざりしてしまう。 そして、中盤に突然ペーターを意識し始める。 あれだけペーターの文句書いてたのに不思議なもんだね、恋は! 後半になって、大人になりだしたアンネ。 愚痴ばかりでなく、周囲の人を分析しつつ、自分についても分析する。 自分も悪いが、周りはもっと悪いというところは相変わらずだが。 情勢についても書かれている。 全般的には、食べ物があまりないこと、静かに暮らさなくてはならないこと、泥棒が何度か入りヒヤヒヤすること、戦争の怖いこと。 その時のユダヤ人の生活がわかる、また、そんな中少女の瑞々しい感性がわかる、ということなどで評価されているようだ。 この最後の日記の日付から4日後に捕まる。 そのあと、環境の悪い収容所でチフスで姉が先にその後アンネは亡くなってしまう。 こんなことがなければ、生きて、作家かジャーナリストになっていたかもしれない。 夢を持っていたのに死んでしまった少女、そこまで含めてこの日記は、人々に何か残すのだろう。 それはわかるのだが… 私には心に大きな何かを残すことはなかった。 『夜と霧』や映画からの方が、何か心に残った。

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    投稿日: 2022.02.10
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    ・私はただ無目的に、惰性で生きたくありません。周囲のみんなの役に立つ、あるいはみんなに喜びを与える存在でありたいです。 ・ひとりのキリスト教徒のすることは、その人間ひとりの責任だが、ひとりのユダヤ人がすることら、ユダヤ人全体に跳ね返ってくる ・「このままでいる方がずっと楽だから!」この答えには少々失望せざるおえません。 ・どのように説けば、一見安易で、魅力的に見えるものが、人を泥沼に引き摺り込むだけのものとわかってもらえるのでしょう ・怠惰は一見魅力的に見えますが、本当に満足を与えてくれるのは、働くことなのです。 ・異質なものへの不寛容 冗長だな、と思いながら読んでいたんだけど、突然不意に終わってしまって、息苦しくなった。 この時代に関連する作品を見聞きした後の余韻はいつも長いです。 後半アンネの言葉が今の自分の生活に対してブスブス刺さってきて書き留めずにいられなかった〜 気楽な生活は心も穏やかで健康的だし、細やかなことにも目を向けられるから普通に幸せを感じられるけど、 それって自分を納得させるために言い聞かせてるだけで、だからアンネの言葉が刺さったのかな、と。 いやでも今の生活も本当に幸せなんだけど、 うーーーん、自分にとってバランスが良いところを見つけていきたいね。

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    投稿日: 2022.02.01
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    じっくりと読んだのは初めてでした。隠れ家で過ごした二年間の様子と心境が、眼前に広がってきます。若干14歳くらいでこれだけの文章が書けることにまず驚愕します。そして、生きていたらどれだけ素晴らしい大人になっていたか、残念でなりません。アンネの分も日々感謝して精一杯生きなければと痛切に思わせてくれました。

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    投稿日: 2022.01.22
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    第二次世界大戦中、オランダの隠れ家での暮らしぶりを赤裸に語った中学生年代の日記。ユダヤ人の迫害の歴史。

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    投稿日: 2021.11.30
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    恐らく初めて読んだ伝記。伝記にハマったきっかけ。小学生の当時は、実際にこういう経験をした人がいるのか…となんとも複雑な気持ちになったなぁ。

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    投稿日: 2021.09.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    13歳から15歳のアンネの揺らぎが、今の17歳にとても同感させ、感銘を受ける1冊 平和な世の中である今とは全くかけ離れた環境を感じとることができる 親への疑念を抱くような描写は、心に響くものがあり、その同じような気持ちを持つ私とアンネ一体何の違いで、なぜ扱いが違うのだろう

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    投稿日: 2021.08.23
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    ナチス軍の迫害から逃れるため、アンネ一家は隠れ家生活を送る。その過酷な環境下におかれたアンネが、13才から15才の間に、自分に宛てた日記を本にしたものである。はじめて読んだが、アンネに対する印象はおおきく変わった。これほど快活で自己主張の強い子だとは思わなかった。ただ、こうした性格だったからこそ、一瞬の油断もできない状況の中でも、明るさを振りまきながら、希望を失わずに生きることができたのだろう。この本を読んでいると、アンネと共に暮らしたような感覚になるので、彼女の最期を知ると非常に悲しくなる。

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    投稿日: 2021.06.10
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    隠れ家生活で怯える恐怖、ペーターとの恋、大人との衝突、、その時の感情が素直に伝わってくる。 平和を願う気持ちが強くなる本。 二度と同じ誤ちが繰り返されませんように。

    3
    投稿日: 2021.05.22
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    今こそ読むべき本です 戦争の最中、とても苦しい状況にも関わらず、日々強くなっていくアンネ。 どんなに苦しい状況でも前向きに生きていく姿にとても勇気をもらえます。 また、アンネは「死んでも生き続ける」「いずれユダヤ人が一目置かれる存在になる」と日記に記していますが、それが本当に現実となっています。 著名なユダヤ人はあらゆる業界にいます。 今の世の中と今から80年以上前にアンネが書いたことを照らし合わせると良いでしょう。 とにかくこの頃に比べれば、今のコロナは全然マシです。 私も毎日日記を書いているので、死ぬまで続けます。

    0
    投稿日: 2021.05.10
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    読んでいていつ捕まるか分からないという状況の中、周りや自分について的確かつ冷静に捉えていてすごいと思った。 所々に恋愛感情などや思春期特有の感情が書かれており、生きている時代や自分とは置かれている環境は全く違うがアンネが同じ人間であるという親近感も湧いた。 日記を通して歴史や時代、差別など色々なことを考えさせられた。

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    投稿日: 2021.03.21
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    これを読んでいる最中にアウシュビッツのガス室に向かう、ユダヤ人の一家と思われる写真を見ました。その顔には死の恐怖は浮かんでおらず、むしろ気軽ささえ感じさせる表情をしていました。 日記に記されていない真実は私にはわかりませんが、胸が重くなります。 アルジャーノンに花束をと同じく書き手の成長が目に見えるので、そういった点から読んでも興味深い一冊でした。

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    投稿日: 2021.03.09
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    今のこの世の中だからこそ、読んで良かったと思う本でした。なんて自分は恵まれているのか、ということに気づかされます。毎日暖かい布団で眠ることができる、ご飯が食べられる、当たり前ではないのに、当たり前のことのように思って、もっともっとと欲しがってしまう。「自分と違う」それだけの理由で、人を差別してしまう部分は私にもある。でも、それによって、大きな悲劇が生まれてしまった。この本は、自分の考え方を見直すきっかけになります。自分の置かれた状況を悲観せず前を向いて生きたアンネの言葉は、この先迷ったときに正しい方向へ導いてくれるヒントになりそうな気がします。

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    投稿日: 2021.02.22
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    置かれた状況の異常さを除けば、14歳の少女の日記なのである。彼女と彼女を取り巻く人物 (父親、母親、それから特にペーター) との関係の変化というのはなかなか興味深く、それを客観的に分析して書き記す (それも面白ろおかしく) 14歳というのはなかなかのもので、彼女が生きていたらどんな人物になっていただろうかと思うと残念でならない。

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    投稿日: 2021.02.15
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    予想通り日記のため物語のような起伏にとんだ話はない そのため読むのにとても時間がかかってしまった 自分の気持ちをここまで正直に書けるとはと驚いた 誰も読むわけでもないのに読まれた時のことを気にして ストレートに書けない部分が自分にはあるが それも見越して書けれてしまうのはジャーナリストの才能か? 状況の変化、感情の変化そして突如終わる落胆 最後の行間を読んでしまう 隠れ家が見学出来るようだ 一度行ってみたい

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    投稿日: 2021.02.03
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    【要約】 悠々自適に暮らしていたフランク一家は、日に日に増幅するユダヤ人への取締りから逃れるため、隠れ家へ移動。そこでの生活は、アンネがこれまでしていた生活と180度異なり、周りとの軋轢を生みながらもそれらをどうにか自分の中で整理して、心身ともに成長していく様子がアンネの書いた日記から読み取れる。 【感想】 思ったよりも暗い話ではない。これは、読む前に抱いていた想像とかなり乖離している。これには、13〜115歳の少女から観た世界であると言うことがあげられる。映画『Life is Beautiful 』でもそうであるが、子供の見る世界というのは「明るい」なと改めて思い知らされた。大人になると後からくる不幸を分割払いをするように事前に支払うようなスタイルだが、子供(アンネ)にはそんなことはなく、日々の出来事をめいいっぱい噛み締めている。そこには、母やファンダーンおばさん達への不平こそあれど、戦時中そして潜伏中であることを忘れさせる。 冒頭から感じたことであるが、一般的なユダヤ人家族ではなく、割と裕福であるということ。 歴史に名前を残すには、やはり裕福さは有利であると考えさせられる。それにしても、アンネもそうであるが、アンネの父も素晴らしい人である。2年間8名を養うだけの財力と隠れ家の発想力、そしてデュッセルさんを迎え入れるような寛大さを持ち合わせている。 話半ばまで読み進めると、結末はある程度分かっているにもかかわらず、今にも戦争が終わり、アンネは元の生活に戻れるのではないかという期待感を持ってしまう。そのぐらい、隠れ家での生活はアンネからみると暗くない。 それから、アンネの文才にはただただ頭が下がる。 13〜15歳の頃の自分の文章なんて読めたもんじゃなかったはずだ、そもそも2ページ文の文章を書けたかも分からない。彼女の文は、青春の味を大いに活かし、かつ崩れることなく一つのエッセーとして見ていられるぐらいの豊かさを持っている。それは、非常に意外な点であった。 【引用】 p22 考えてみると、わたしのような女の子が日記をつけるなんて、妙な思いつきです。これまでつけたことがないからというだけじゃなく、わたし自身にしても、ほかのだれにしても、13歳の女子中学生なんかが心のうちをぶちまけたものに、それほど興味をもつとは思えませんから。 p432 ばかにならないように、将来ジャーナリストとしてちゃんとやってゆけるように。 p433 私の望みは、死んでからもなお生き続けること。 p453 ことによると、世界じゅうの人びと、世界じゅうの民族が、わたしたちの信仰から良きものを学びとることさえあるかもしれません。そしてそのために、ただそのためにこそ、いまわたしたちは苦しまなくてはならない、そうも考えられます。 p456 果たして将来、こういうわたしのたわごとに興味を持ってくれるひとが、ひとりでも出てくるのかしら、

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    投稿日: 2021.01.26
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    「わたしは、どんな不幸のなかにも、つねに美しいものが残っているということを発見しました。 それを探す気になりさえすれば、それだけ多くの美しいもの、多くの幸福が見つかり、ひとは心の調和をとりもどすでしょう。 そして幸福なひとはだれでも、ほかのひとまで幸福にしてくれます。それだけの勇気と信念とを持つひとは、けっして不幸に押しつぶされたりはしないのです。」 ここまでの悲劇の中を生きながら、それでも人生の希望と喜びを忘れずにいる少女。 この言葉は「弱者でいたくない」という決意の表れだと思う。 このコロナ禍で「もっと辛い立場の人もいるだからそれよりはマシだ」と考えることの危うさを思った。 だってそうしたら、自分がその立場になったときにどうすればいいのか? 「あの立場の者には幸せなんてあるはずもない」と考えるのはこちらの傲慢でもあるな、と思った。 どんな人にも、それぞれの苦しみがあり、喜びがある。 たびたび描かれるアンネの内面との葛藤のように、口に出していることが全てなわけでも決してない。 切り取られた言葉や見方、先入観に惑わされることなく、自分の頭で考えること。 それには信念と勇気が必要なこと。 不幸に押しつぶされないために大切なことを教えてもらった。 80年前にたった15歳で亡くなり、しかしまだなお私の、大勢の心に永遠に生きる少女。 ユダヤ人であることを誇りに思い、信仰を捨てなかった彼女の魂が、どうか自由で美しい場所にありますように。

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    投稿日: 2021.01.17
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    14、5歳の少女がこれを残しているのか。彼女はとても自己分析ができていて内省力も高い。日記にありがちな少し芝居がかったような語り口も見られるけれど、残すことを意識して書いていることがよく分かる。感嘆と尊敬しかない。 彼女は、苦しい生活の中での絶対的な心の癒しは自然だといっている。それは今のコロナ禍で私たちが感じていることともかなりちかいのではないだろうか。勇気をもらった。

    1
    投稿日: 2021.01.11
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    池上彰の『世界を変えた10冊』で紹介された本の一冊目、アンネの日記(増補新訂版)。 最初から三分の一くらいは幼い子供が書いてる日記を読んでる感じで退屈だった。 アンネの家族がオランダへ脱れて隠れ家での生活が始まってからは日々の様子は世界情勢が書かれ始め興味深い内容になってきた。 隠れ家には他家族も含め計8人が暮らしており、とにかく他人同士が狭い一つ屋根の下で生活を送ることの大変さ、ストレスがリアルに伝わってくる。 と同時に思春期という年齢が一層アンネを不安定な精神状態に追い込んでる様子も感じ取れる。 気の遣い合い→限界で爆発→互いを思いやる のと変化していく様子が分かる。 900万人いたとされるユダヤ人のうち600万人が死亡。 ユダヤ人はかつてイエスキリストの死にユダヤ人が関わっていることや、ユダヤ人が悪魔の子であると言われたことから差別が始まっている。 にしても敵を作ることでドイツ国家を統一するという安価な考えでユダヤ人を排除した許せない行為。 池上彰は、このアンネの日記の存在がいまの中東の在り方に大きく影響を受けていると言う。

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    投稿日: 2020.12.04
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    影響を受けた本。 日記、読書、10代の女の子の日々の記録。 毎日ビクビクしながらの生活。 一緒に隠れ家生活している人たちへの愚痴。 この日記を大切にとっておいて今の時代の人たちも読めるようにしてくださったことに感謝だなと思った。 ページを読み進めるうちに、アンネの死の瞬間が近づいているようなハラハラ感が常にあった。 アンネの願い、死んでもなお生き続けること。 世界中の多くの人がアンネの事を知っていて、みんなの中にアンネはまだ生きているから、願いが叶っているね。 なくなった人が一番悲しいことは、みんなが自分のことを忘れてしまうこと。 それを避けるために王様たちはお金をかけて大きなお墓を今もなお残している。 親愛なるキティーへ

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    投稿日: 2020.11.11
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    日記の日付が進むごとに 一つ一つ言葉の重みが増し、自然と頁をめくる手に汗がにじむよう感覚があった。 “戦争”や“ユダヤ人大虐殺”という 凄惨な背景を常に意識させられるのにもかかわらず ティーンエイジャーの揺れ動く心や あまりに達観したアンネの家族観、恋愛観、 そしてなにより、素晴らしい表現力に引き込まれる。

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    投稿日: 2020.10.04
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    名前だけ知っていた名著だが、色んな著名人が紹介する本になっていたので読んでみた。 国際的な政治問題にも影響を及ぼす名著であるとも紹介されていた。 ひたすらアンネ・フランクの表現力の素晴らしさに感銘を受けた。 また、彼女の物事を言葉で捉えるうまさ、当時の情勢の過酷さ、危機感も充分に伝わった。 思春期の感情の動きやうねりも非常に興味深い。 ひたすらに彼女の命が戦時に奪われてしまったことが悔やまれる。 そして昨今のイスラエルの状況を考えると、 なんとも複雑な気持ちになってしまう。 悪い歴史は繰り返されるべきではない。 一向に進まない女性活躍や差別の根絶。 現在の社会問題についても深く考えさせられてしまう。 誰もが必ず一度は読むべき本だと、思った。 母親や同居人への悪口は読んでいてなかなかしんどいが…それらを削除したヴァージョンを世に広めたお父さんの気持ちが分からなくもないというか…よく分かる。苦笑 しかし、等身大の彼女を理解し、その当時の時代背景に想いを馳せるにはやはり完全版を読んで然るべきだとおもった。

    2
    投稿日: 2020.09.26
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    アウシュビッツに見学に行った際、日本人ガイドの中谷剛さんの解説にアンネが度々出てきたので、30歳になって初めて読んだ。1ヶ月ほどかけてゆっくりと読んだが、彼女の心のうちが繊細に鮮明に、また情熱を持って語られており、読んでいる途中から、彼女のいなくなったことを示す最後の日記が近づいていることが非常に残念に思われた。アンネが生きていたら今年91歳である。アンネ本人が「私の望みは、死んでからもなお、生き続けること!」と記した通り、彼女が人々の心に生き続けることを願わずにはいられない。

    4
    投稿日: 2020.08.31
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    この本に星はつけられません どこまでも等身大の生の記録 自我の芽生え、恋、将来への希望、周囲への反発心、自己否定 それと同居する異常な環境 あまりにも残酷な狂気の匂いが日々の端々に現れている 彼女は一人の女の子として生きていた どうしようもなく生きていた その姿に心をうたれる

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    投稿日: 2020.04.29
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    これほどまでに読んでよかったと思える本は、なかなか無い。日記初期の内容は、年頃の少女らしくて微笑ましいが、後半になるにつれ、アンネの精神が成熟していく様子が興味深い。隠れ家生活の中で、人生や内面について熟考する時間があったからなのだろうか。「物事はいつの場合も表裏両面を見なくちゃなりません」など、自分が14歳の頃には考えもつかなかった。この一文からでも、ご両親が立派に彼女を教育されたことが分かる。読者として、数百ページに渡ってアンネの心を覗き、アンネとともに数ヶ月後の自由を夢見ていた。だが日記は突然終わる。その後に続く「あとがき」の衝撃があまりにも強く、悲しい。彼女が生きた時代をより深く理解するために、他にも関連書籍を読もうと思った。

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    投稿日: 2020.02.19
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    数ヶ月かかってようやく読めた本。あとがきを事前に読んでいたほうが内容が理解しやすいかな。 思春期の女性からみた日常を描いた日記である。しかし感性が鋭く、自分の考えが聡明なアンネが記述する日記には色々な感情が読み取れる。 非常に苦しい体験をされた方であるため、生き延びていたら世界が平和になるための活動をしていたのかなと想像できる。 全てを読み切るのはとても覚悟がいる。後半から最後まで読んでみるのもいいかもしれない。平和ボケしている日本人にとって、平和とは何か家族とは何か、食料やエネルギーの大切さ、独立国家のありがたさなどが改めてありがたいと思えるようになる本だった。 私はこの本が最後まで読むことができてよかった。

    3
    投稿日: 2020.02.19
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    アンネが13歳の誕生日にノートをもらってからつけた日記。この日記を読んで感銘を受け、自分も日記をつけようと思い始めたことがある。しかし自分の感情や考えを言葉にするということはすごく難しいということ、素直に書き出すということは恥ずかしさが勝りできなかった。 だからこのアンネがどれだけ素直で、さらに発想や観察力が卓越しているかを実感する。 この日記を読んでいくと、少女が少しずつ心身共に成熟していく様子が、彼女の文章を通して感じられる。 また、この日記が彼女をどれだけ支えていたかを感じる。 「どんな富も失われることがあります。けれども、心の幸福は、いっとき覆い隠されることはあってもいつかはきっと蘇ってくるはずです。生きている限りは、ずっと。 孤独な時、不幸な時、悲しい時、そんな時には、どうかお天気の良い日を選んで、屋根裏部屋から外を眺める努力をしてみてください。街並みだの、家々の屋根を見るのではなく、その向こうの天を眺めるのです。 恐れることなく天を仰ぐことができる限りは自分の心が清らかであり、いつかはまた、幸福を見出せるということが信じられるでしょう。」

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    投稿日: 2019.12.28
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    思春期の普通の女の子の日記。潜行生活でのストレスを書くことでしか発散できなかったのか、母や住居人に対する批判が目立つ。収容所に送還後、アンネが家族(特に母)に対してどのような感情を抱いたかが気になる。当事者でないので、隠れ家での生活がどんなに「まし」であるか感じずにはいられなかった。 「死んでからもなお生きつづける、きっと世のために働いてみせる」というアンネの望みが叶い続けることを願う。

    0
    投稿日: 2019.10.24
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    ”アンネ13歳の誕生日からつけられた日記。「親愛なるキティーへ」で始まり、「じゃあまた、アンネより」で終わるスタイルで、架空の人格キティー(=父から贈られた日記帳)へ語りかける口調で書かれている。 書き始めて1ヶ月も経たずに隠れ家での潜伏生活へ。当初から観察力や発想が卓越していたが、じょじょに文章内容や思考も成熟していく。15歳でこんな文章が書けるとは! 読書会のおかげで読めてよかった。 <抄録(抜き書き)> ・わたし自身にしても、ほかのだれかにしても、十三歳の女子中学生なんかが心のうちをぶちまけたものに、それほど興味を持つとは思えませんから。でも、だからといって、べつにかまいません。わたしは書きたいんです。いいえ、それだけじゃなく、心の底に埋もれているものを、洗いざらいさらけだしたいんです。(p.22) ・いま、過去1年半の日記を読みかえしてみると、よくもまあこんなに無邪気な、子供っぽいことが書けたものだと、あきれてしまいます。(p.110:1942年11月2日 の日記へ 1944年1月22日に補足したもの) ・大学生のうち、今年学位をとりたいひと、あるいは研究をつづけたいひとは、みんな強制的に、ドイツのすることすべてに共鳴し、新体制を承認するという文書に署名させられています。80パーセントの学生は、良心に反する書名をすることを拒否していますが、そうなれば当然、その結果も感受しなくちゃなりません。(p.179) ・パパだけがわたしの尊敬できるひとです。(略)わたしはただ、パパのほんとうの愛情がほしいだけなんです。パパの子供としてじゃなく、わたし自身として、アンネというひとりの人間として、愛してもらいたいだけなんです。(p.242) ★これまでのわたしは頑固でした。いつだって悪いのは向こうで、こちらには落ち度なんかないと思っていました。でもやっぱり責任の一半はこちらにもあるのです。(p.298)  ※この日に過去日記へ追記 ★追伸ーペーターへ、思いつくままに。  わたしたちはここで、とても寂しい思いをしています。不自由なことはたくさんありますし、それもずいぶん長い期間になります。(略)  どんな富も失われることがありえます。けれども、心の幸福は、いっときおおいかくされることはあっても、いつかはきっとよみがえってくるはずです。行きているかぎりは、きっと。  孤独なとき、不幸なとき、悲しいとき、そんなときには、どうかお天気のいい日を選んで、屋根裏部屋から外をながめる努力をしてみてください。街並みだの、家々の屋根を見るのではなく、その向こうの天をながめるのです。恐れることなく天を仰ぐことができるかぎりは、自分の心が清らかであり、いつかはまた幸福を見いだせるということが信じられるでしょう。(p.340?341)  ※はじめて、他者への直接的なメッセージが書かれている。 ★ええ、そうなんです。わたしは世間の大多数の人たちのように、ただ無目的に、惰性で生きたくはありません。周囲のみんなの役に立つ、あるいはみんなに喜びを与える存在でありたいのです。わたしの周囲にいながら、実際にはわたしを知らない人たちにたいしても。わたしの望みは、死んでからもなお生きつづけること! その意味で、神様がこの才能を与えてくださったことに感謝しています。このように自分を開花させ、文章を書き、自分のなかにあるすべてを、それによって表現できるだけの才能を! (p.433-434)  ・ほかにもわたしには、自分自身非難したいようなことがどっさりあって、とてもいちいちは数えていられないほどです。いつぞやおとうさんが、「子供はみんな自分自身を教育しなくちゃならない」と言ったことがありますけど、そのとおりだということが、このごろだんだんわかってきました。両親にできるのは、たんに子供によき助言を与え、正しい道につかせてやることだけ。最終的に子供の性格形成を左右するのは、子供自身なのです。(p.569/1944.7.15)  ※自分を育てるのは自分! ★じっさい自分でも不思議なのは、わたしがいまだに理想のすべてを捨て去ってはいないという事実です。(中略)いまでも信じているからです。???たとえいやなことばかりでも、人間の本性はやっぱり善なのだということを。(p.575/1944.7.15) <きっかけ> 人間塾 2018年9月課題図書”

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    投稿日: 2019.08.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    アンネの「もしも神様の思し召しで生きることが許されるなら、わたしはおかあさんよりもりっぱな生きかたをしてみせます。つまらない人間で一生を終わりはしません。きっと世のため、人類のために働いてみせます。」という言葉が心に刺さった。 死がいつ訪れるか分からないような過酷な生活をしていると普通の人間なら、今日という日を必死に生きることしかできないと思う。そんな中、自分の輝く将来を信じ、夢を掲げることができる15歳がいるだろうか。人のために生きてやる、と声高らかに発することができる15歳がいるだろうか。 そしてそんな夢が叶わなかったことがとても悔しい。 見当違いなことは分かっているが、アンネの分まで生きたいと思ってしまった。 受け継がれるべき素晴らしい作品である。

    0
    投稿日: 2019.06.18
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    アンネフランクの13歳から15歳までの隠れ家の日記。最初読んでいるうちは、どこにでもいる普通の女の子だと思ったけど、読み進めるうちに、隠れ家に住む人や自分の洞察、鋭い批判的意見、女性の権利、政治と多岐にわたる日記の内容に感服。とても15歳の女の子が描いたとは思えない鋭さがそこにはあり、彼女が亡くなった人とは思えず、そこに生きている人からの、本当に手紙を読んでいるような感覚になった。 その当時ユダヤ人の人がどのような生活をしなければならなかったであったり、隠れ家での生活の窮屈さを想像させるに足るほどの本であるように思った。 また、アンネはとても強い女の子で、戦争が終わったあとのジャーナリスト、物書きになる夢、専業主婦にはならないという強い思いがある。それは、とても70年も前の女の子とは思えない程の強い、先進的な思いであり、彼女の洞察力の鋭さを裏付ける意見でもあるかもしれない。現代に生きる自分でさえ共感せずにはいられなかった。彼女ほど、文字の威力を理解し、それを体現した少女はいないのではないのだろうか。 また、訳者の日本語、原文を形を崩さずに伝えようとする努力も素晴らしい。あとがきにもある「異質なものへの不寛容」は今日でも尚、世界に紛争をもたらす原因となり、私も外国に住む人間として考えなくてはいけないテーマである。他者への恐怖、自分を守るために、どうしても異なるものを恐れたり、忌み嫌ったりしてしまう部分がやはり自分にもあるけれど、そういった最初の行動を見直し、まずは異なる相手を理解しようとすることを忘れずにいたいと思う。

    1
    投稿日: 2019.02.09
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    この超有名な書物を、わたくしは今回(もう三か月前になりますが)初めて手にとるものであります。お恥かしい。 ナチ占領時代に、息を顰め隠れながら生活したアンネ。暗い記述が続くのかと思つたら、必ずしもさうでもない。 それは、予想に反しアンネが実に自己主張の強い少女であつた事も関係するのでせう。 考へてみれば、当時のアンネはまだ13-15歳であります。頑是ない子供の部分が残つてゐるとも言へます。 しかし文才はあるやうで、この年代にありがちな話の飛躍とか、論理的な破綻とかは見えないのであります。流石に、将来はジャアナリストや作家になりたいと夢を持つだけあります。 今「夢」と申しましたが、我我はアンネのその後を知つてゐます。それを考へえば、まさに夢としか思へません。彼女はいつかは実現したいと思つてゐたでせう。それだけに切ない喃。 「親愛なるキティーへ」といふ書き出しで、架空の親友に呼びかけるアンネ。キティーといふ存在を自ら設定したことで、日記を続ける力を得てゐたのでせうか。 その内容は同居人たちに対する嫌悪や、母親に対する反感、愛する父親に対してさへ容赦ない。 そしてペーターへの淡い恋心。思春期の少女そのものではありますまいか。 なるほど世界中でロングセラアになる訳も分からうといふものです。今後も読まれ続けて欲しい一冊と申せませう。

    0
    投稿日: 2018.12.24
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    子供の頃、実家にあった本を見て、アジア人にはないアンネの彫りの深さに怖さを覚えたのと、ユダヤ人として迫害されていたという話しから四十歳を越えるまで読むのを敬遠していました。 調べてみるとアンネがガス室で亡くなったというのは私の勝手な勘違いであることがわかったし(亡くなったのは劣悪な環境の結果というのはありますが)、アンネの日記自体は決して暗く陰惨なものではなく、どちらかと言うと普通の女の子の日記を覗き見るような面白さがありました。 友達のことを「なんとなくみすぼらしく見えますけど、たぶんほんとに貧しいんだと思います」とか「お勉強はとてもよくできますけど、それはガリ勉をするからで頭はそれほどいいわけじゃないんです」とか高田純次的な語調に笑ってしまいました(訳がそうさせてるのかも?)。お母さんのことも常にボロクソ書いているし。 最後にユダヤ人のことは調べてもなんだかよくわかりません。迫害を受けてきたユダヤ教のもととなった人たちは白人ではなかったらしいですし、キリスト教徒はキリスト人とは言わず、どうしてユダヤ教徒だけがユダヤ人と呼ばれるのでしょうかね。

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    投稿日: 2018.12.17
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    もっと堅苦しい話かと思っていたのだけれど、ギャルの感性で「あれが好きだ」「あいつはムカつく」というようなことが書き連ねてあって面白い。アンネが内省を始めた瞬間に日記のトーンが一変する。社会に出る直前の女の子のブログを読んでいるようで、なんとも胸が疼く。

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    投稿日: 2018.10.29
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    『夜と霧』と一緒に読んだ。 ホロコーストという史上最悪と言える状況で生きた人々が、普遍的な状況で生きている私たちに「生きる意味」のヒントを与えてくれた。 ・ 「私たちが人生に意義を問うのではなく、人生が私たちに一刻一刻、意義を問うている」 ・

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    投稿日: 2018.10.23
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    今さらながらアンネの日記を読んでみた。 火垂るの墓に比べたら、バターが配給されていたとか、 随分まともな生活をしていたようにも思えるが。 狭い空間で8人(しかも他人!)も暮らしていたら、人間関係維持するの大変なことは想像に難くないが、その一部始終が10代前半の視点で事細かに描かれていた。 ほんとうに他人の人柄がわかるのは、そのひとと大喧嘩したときだということです。 そしてそのときはじめて、そのひとの真の人格が判断できるんです!

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    投稿日: 2018.10.08
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    8月はいわゆる戦争文学物を一冊。 ユダヤ人少女アンネが隠れ家で書いた、13歳からの2年間の日記。 親への鬱憤や性へのあこがれなど率直に書かれていて、秘密を話せるお友達として日記と相対していたのが分かった。フランク一家だけじゃなかったのね。 朗らかでおしゃべり好きなアンネの一方で、深く考えて表現する才能を感じる。13歳の少女だとは思えないほどの言葉遣い。 将来の夢や自分の子供を疑いもなく語るくだりは、彼女の運命を知っているから切なかった…

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    投稿日: 2018.08.23
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    アンネの日記がまさか笑えるほど面白い物語とは知らなかったです。物静かな真面目な女の子が戦争について書いた暗い辛い日記だとばかり思っていて、これまでちゃんと読んだことがありませんでした。 改めて読んでみると、アンネの毒舌っぷりがツボで笑いました。多分、すごく面白い女の子だったんだろうなぁと。 今の時代に読んでも、全然古臭くないです!

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    投稿日: 2018.08.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    戦争という背景はあるけれど、それよりも1人の少女の日記帳。中学生でよくある。生活ノートを思い出せば、わかるかもしれない。違うのは彼女が閉じ込めれていること、家族以外の人と暮らさなければならないこと、赤の他人のおじさんとおなじ部屋で寝起きしなければならないこと、自分が所属する民族が迫害されていること。 日記の中のアンネは前半特に著しく、笑ったり怒ったり泣いたり飛び跳ねたり忙しい。コマ回しに送る少女に、四季色のワンピースをかぶせて見たらアンネになるかもしれない。男の子にモテすぎたり、アイスおごらせたり、後ろの席の子が面白くて授業中に笑ったりする。 日記を読んでいくとだんだん、アンネと一体化していくように感じられます。または、アンネが私たちに語りかけてくれているような。私たちはアンネにとってのキティーであるか分かりませんが、彼女の精神 魂が永久に生き続けてくれているのであれば、ページを手繰るたびに恥ずかしいようななんとも言えないような顔で目の前のテーブルに頬杖をつきつつ見つめているのではないでしょうか。私たちにはまだ見えない彼女ですが。 ただ、彼女を 私たちは小学校や中学校で同級生の女の子たちの体や言葉遣い、表情からきっと感じていたはずですし、私自身の性別が女なので、私の中のアンネフランクとおなじ色をした血が流れていたことを覚えています。 隠れ家の中で、アンネは人と衝突し、蔑まれ、罵られ、孤立します(本人談だから、どこまでかわからないけど……。でも、誰だって少女期特有のこの、超被害者的意識はあると思う)そんなつらい生活の中でも、彼女は本を読みます。外国語を学びます。歴史を学びます。嫌だ嫌だと言いつつ、手伝いもこなし、母親に悪態をついたり、姉を軽蔑したりしながら、彼女の完全体としての地肉を培っていたのでしょう。 なんなら、隠れ家自体が大きな一つの繭でできていて、彼女は飛び立つ時を待っていたのかもしれない。 彼女だけでなく、その隠れ家にいた人全て大人も子供もみんな、繭に守られ 繭に育てられ、ドロドロと変質しながら戦前までの自らを脱ぎ捨て、新しい自分に変わろうとしていた。 2人のアンネ、という記述は何か不思議さと切なさが同居します。私たちが仮にアンネだとしたら、私たちは私たち自身の生と死とを、静かに見守り見送る役目を仰せつかったことになる。 でも、それが生きている人の役目です。この世に生きている限り、私たちは送り出さなければならない。つらくても。自分がいつか送り出される日まで。 私たちの分身のアンネが、目の前で車に乗せられ、遠い収容所へ運ばれていく様を目に浮かべるのはあまりに悲しい。自分自身が切り取られる痛みを、この本を読む上では覚悟しなければならない。本を読むアンネが知識をつけ、思慮を重ね新しいアンネになったように、この日記を読む私たちもアンネのことを知り、アンネに思いを馳せ、薄い肉の上にアンネの肉をはり合わせる。 とてもつらく悲しい本ですが、彼女が収容所へ送られない限り、この本もこの世に出なかったのではないかと思うのです。 戦争の悲劇というよりも、少女の心の痛みや葛藤、世界に対する絶望感と、希望をこの本から分かち合ってほしい。どの世界の子供たちもどの時代の子供たちも同じことを、考えていたとするなら、おなじアンネとおなじ痛みを抱えていたとするなら、本当にこの世は平和になることができると思うんです。

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    投稿日: 2018.06.09
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    小学生低学年の頃、祖母からもらって読んだ。当時の私には理解できないことも多く、辞書で言葉を調べたり、親に聞いたりしながらじっくりと読んだ。 わからないながらにも、明確な違和感が心の中にたまった記憶がある。なぜ同じ人間同士なのに、人種が異なるだけで隠れて暮らさなければならないのか?今では当たり前のように認められている「自由に生きる権利」が、なぜ認められないのか?なぜ同じ人間同士で憎み合い、殺し合うのか?幼少期ながらにふつふつと疑問と怒りにも近いものが沸きながら読んだ。今では、紛争や理不尽な争いに巻き込まれる人々の報道を見ても、幼少期ほどの違和感が得られない。なにか他人事で遠いことに感じてしまっていることに気づき、ゾッとした。慣れてはいけないし、あの悲惨な出来事は繰り返されるべきではない。この本は後世にも長く、より多くの人に読んでもらうべきだと感じる。重く暗く、目を背けそうになるけど、知らないといけない事実だと思う。

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    投稿日: 2018.06.06
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    中国旅行のお供にもってきた一冊。 これだけ知名度の高い本なので、一度読んでみたのだが・・・ 本当に普通の15歳の女の子だったんだなーというのが感想。省略されていない完全版だからかもしれないが。 この年頃の女の子の心にはいろいろな嵐が吹き荒れているのである。 そして、たまに出てくる戦争の記述。それでも明るくたくましく生きようとするアンネ。 最後がなんとも寂しい。 その後は、wikipediaで詳細を読んでみて欲しい。 全裸でガリガリに痩せて、丸坊主でまるで目だけになってしまったアンネ。 映画も挑戦してみようかな。

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    投稿日: 2018.04.12
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    初めて最初から最後まで、全部読みました。 読み終わってから数日経ちますが、消化しきれていません。 読むきっかけは、池上彰さんの著書の中で、 『世界に影響を与えた10冊のうちの一冊。イスラエルという国が国際的に容認されたのは、この本があってこそだ。』というように書かれていたことです。 果たして、この本が世界にどれだけ影響を与えたのかというのは、勉強不足ゆえか、正直分かりません。 やり切れなさ。 食べ物も衣類・日用品十分になく、ずっと同じところに閉じ込められた生活。戦争という現実と決して明るく無い未来が待っているかもしれない不安との闘い。 同居人、両親・家族との不和... アンネの前向きな姿勢を鑑みる度に、 結末を知っているからこそ、やり切れなさを感じる。 もし、生き残れていたら、と考えてしまう。 生き残れて欲しかった、と思う。 父オットー・フランクが、早くアメリカやスイスに亡命していれば、と思う。 「もし」というのは無いけれども、もし、もし、もし... あと、思春期真っ只中のアンネの日記を見ると、 「自分もこんな感じだったかもな〜」といった点がちらほら。どちらかといえば、アンネと同じ文学少女だったしなぁ...抑えきれない感受性、言葉にしたい、文字にしたいという衝動。そのまま突き進んでいたら、私も文字を書く仕事についていたのだろうか。 10代でこの本を読んだら、また違う感情が芽生えたのかも知れない。自分だけじゃ無い、孤独で無いと思えたのかも知れない。今だったら、こういう時期はあって然るべきだと分かるけれども。 娘には是非10代で読んでもらいたいと思う。

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    投稿日: 2017.08.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    亡くなったおばが好きだった本。自分にとっても、小さい頃からずっと大切な本です。大量虐殺など、人が人をゴミのように殺したという歴史に衝撃を受けるとともに、その中でも強く生きるアンネには憧れを抱きました。

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    投稿日: 2017.08.08
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    私が今回この本を読んで感じたのは、アンネの強さです。 戦争中、ユダヤ人が悲惨な差別を受け、身を隠さなければならなくなっても、笑いあったり、喧嘩したり、悲しんだり…そんなふうに過ごせるアンネは、本当に強い女性だと思いました。 1番印象に残っているのは、泥棒が隠れ家に入り込み、警察に隠れ家が見つかりそうになったシーン。 その時の緊張感や、アンネの心境が細かく書いてあって、読んでいる私までとてもドキドキしました。 この本は、隠れ家で生活を送るユダヤ人のアンネが書いた日記なので、誰かに読んでもらうために書いたものではないと思います。でも、この本を読むことで、戦争の悲惨さ、当時のユダヤ人の心境、時代背景など、様々なことを学べます。 唯一の被爆国である日本に生まれたのだから、もっと戦争に対して真剣に考え、アンネのように後世に伝えていくべきだと思いました。

    0
    投稿日: 2017.06.29
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    アンネの伝記を読み、その日記の存在は知っていたけれど、「アンネの日記」そのものは、読んだことがなかった。 本屋さんで何度も目にしていたが、今回はなぜか「今読もう」と思い立って購入。 でも、読了までは1ヶ月ちょっとかかった。休み休み読んでいたため、途中、別の本を3冊読み終えるほど。(笑) そこには多感な少女の本音が書かれていた。 思春期にありがちな悩みや大人たちへの不満。恋や性についても、親友への手紙形式で赤裸々に告白している。 それは、想像していたものと全く違っていた。 アンネは決して特別でも天才でもなく、普通の女の子だったんだ。だからこそ、この日記は貴重なのだと思う。 アンネも、私たちの思春期の頃とそれほど変わらないことを考えて生きていたのかなと思う。ただ生きる条件があまりにも違いすぎるけれど。隠れ家での生活は私たちがどんなに想像をしようとしても、やはりそれはアンネたちが過ごした現実とは全く違うものなのではないだろうか。 日記を読み進めるうちに、アンネがずつ成長していく様子が覗える。 アンネは自分自身と向き合い、戦い、希望を失わず前向きに一生懸命に生きた。 私も中学生の頃、日記ではないが詩を書いていた。大人になったある日、それを見つけて読み返してみたが、恥ずかしさのあまり数ページ読んで閉じ、処分してしまった。 今になってみれば、捨てずにとっておけばよかったなと思うところもある。今なら読み返すこともできるかもしれない。心を強くもって(笑) アンネがもし生きていたならば、この日記を世界中の人たちが読むことはなかったのかもしれない。 アンネが残した日記から何を読み取るのかは現在を生きる人それぞれだ。この日記を書いたアンネが生きた世界の状況を知ることもそのひとつかと思う。 人間はなぜ争うのか。人間はなぜ差別をするのか。人間はなぜ宗教を理由に殺し合うのか。人間はなぜ・・・。 読み終えた時、自分の直感がなぜ「今読もう。」と示したのか、分かった気がした。

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    投稿日: 2017.05.21
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    まずこの本が沢山の人に読まれ、 色々な解釈色々な意見があることは置いといての感想になります。 うまい! まぁ和訳してるから訳者とかが読みやすくしてくれてるんだろうけどそれでも読みやすい! 話の書き方も 10代の女の子らしく散漫であり それでも強く考えているんだという意思が感じられるし この子は本当に頭のいい人だったのだなぁ・・と 思いました。 自分の昔、いや今現在ですら感じるような、 思うような悩みを持っていて時代など関係なかったのだなと、どこでも家族での悩みや孤独というものは存在し同じような考えを持つ人がいるのだと思いました。 戦争中自分はこんなに強く生きれるのだろうか? 多分むりだろうなと。 この日記の感想を少し調べてみたら 他の人に対する愚痴が多かったとの意見が多かったような気がしたのですが 私自身の感想としたらそうだろうか? 自分自身日記を書いているので、自分に対して(アンネの場合はキティーという人物に宛てた手紙形式でしたが)どうして嘘をつく必要があるのか嫌なことがあったならば嫌なことがあったと書くことが必要だったのではないのかな?と思います。 それにアンネはここまでにしましょうとか こんなことばかり言ってうんざりでしょうねとか なんであの時こんなこと書いたのかなとか 自分を省みてる描写が見られるので自分を抑えていて日記ぐらいもっと書いてもいいじゃないかとこっちが我慢しなくていいのよ? と言いたくなるほどな感想をうけました。 食べ物や人間関係、隠密生活どれも想像を絶するものだったと思います。 自分の生活と照らし合わせてどちらが不幸だとかそういうことを言いたいとかではなく 辛いものは誰であっても、程度など関係なく辛いものなのだと。 とてもいいことを書くなぁと思います。 ところどころ書きぬきたい文書がありました。 女の子らしく恋愛してみたり 寂しいからと恋と寂しさを勘違いしてみたり とても人間らしく なんともこれが実際にあったことだと 信じたくないです。 物語を読むみたいに読めたので もう本当に物語だったならよかったのにと何度思ったことか。 もっとこの時代を深く知りたいと思いました。

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    投稿日: 2017.03.09
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    ドイツのナチスが行なったユダヤ人差別を物語る作品。この日記自体は実際にアンネが書いたもの。正直全部読むのは疲れた。楽しみ方にもよるが、最初の方は子供のわがままが愚痴たっぷりに書かれている気がする。それも良さという考えもできるが、、。 内容としては当時の隠れ家での生活は興味深かった。差別はだめですね。 作品全体を通して、15歳らしい青春や様々な葛藤が生々しく書かれた作品だなと感じた。

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    投稿日: 2017.03.03
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    『愛する人が愛した本』 異国の地でこの本をわざわざ取り寄せたのには訳がある。私の愛した女性がこの本に導かれて小説家になったのだ。 アンネフランクは天才ではなかった。 彼女の周りが判断したように、あの時期によくある多感でおませな普通の女の子だった。特別でないことがとても特別だった。 もしも仮に彼女が生きていたらこの本は外には出さなかっただろう。彼女は不器用だけど賢い子だった。自身を高める意義を知っていた。 アンネフランクは二人はいない。人が生きるということは、こういうことなのだと思う。お疲れさま、アンネ。

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    投稿日: 2017.01.30