アニメ化を機に読んでみました。予想していた以上に面白い！ 最初は『夏目友人帳』に近いお話かなと思っていたけれど、 夏目が切ない妖譚だとすれば、こちらはよりコミカルで勢いのある妖譚。 モジャが可愛い、安倍さんの制服と着物着用時のギャップが◎。 （そして１巻目の表紙を安倍さんにとられてしまった主人公・芦屋の悲しさよ…）

モノノケ庵の主が不機嫌なダケ。 不機嫌っていうかぶっきらぼうかな？表紙の方です。 此れからの主人公(表紙じゃないよ)の掻き回しに期待です。 多分それで話が進んでいきそう。 謎のモフモフ(モノノケ)の去り際の頬染が可愛いです。 物の怪のデザインが面白いです。

プライドが高くてやり手の物怪庵の主（クール系イケメン）と、ちょっと抜けてて憎めなくて一生懸命さが可愛い従業員（弟系イケメン）の２人の男子高校生が、毎回出てくる妖怪をわやわやしながら隠世へ祓っていく話。 著者の絵がキレイで、阿倍さんの見た目とかものすごく好みだ、という欲目を差し置いても、主人公たちのが徐々にお互いを信頼していく過程とか、現世と隠世の世界観の設定とか、ストーリーもちゃんと練られていて、きっちりとブレずに話が進んでいくクオリティの高さ。モノノケ系マンガの中では、今一番好きです。

この頃流行りの妖怪物。 人間よりも妖怪に重点を置いている物語。人は人ならざるものを否定し嫌悪するけど、ふと視点を変えてみれば決して悪いものではない。 妖怪物はいろいろあるし、ぶっちゃけ読みつくした感はあったけど、この作品は他の妖怪物とはどこか違った雰囲気を持っているように思えます。 妖怪の怖さも妖怪の可愛さも上手く描かれていて、それでいて妖怪の抱える悲しみや切なさもよく描かれている。どこか夏目友人帳を思わせる切なさです。 夏目友人帳が好きならきっとこちらも好きになるのではないでしょうか。

夏目と違って、憑く妖怪はどちらかといえば悪さする方だけど、ほっこりする話じゃないかな。憑いてほしくはないけど見てみたい。安倍くんが物怪庵を任された経緯とか、2巻で出てくるかなぁ？