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花のれん(新潮文庫)
花のれん(新潮文庫)
山崎豊子/新潮社
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総合評価

90件)
3.7
17
32
27
5
1
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     大阪商人の根性を女興行師の姿に重ねて描いた1958年第39回直木賞受賞作。  夫が作った借金を背負った状態から、逆境に抗い次々と商売に打って出る姿が勇ましくも見え、また商売に対する目利きが素晴らしいとも感じる。自分が「よい、これは売れる」と思ったものには、自ら足を運び、成功を収めてからも常に現場に出て第一線で活躍する姿が頼もしい。戦前戦後の男性優位の時代にあって、この活躍は素晴らしいとも思うし、またそれを卑屈に思うこともなく支える人達もまた素晴らしいと感じる。これがカリスマ性だとも思う。

    0
    投稿日: 2025.07.24
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    新しい寄席を買う場面で、お多加はん、今度はちょっと高うおまっせ、という金沢亭に対して、いきなり 女なぶりは、きつうおます、なんし、後家の細腕一本でっさかい、と応じる多加、丁々発止のやりとりであります。金沢亭、そんな汚い女勘定言わんときなはれ、と言い、対する多加は、わての筒一杯の手銭だす、と腹を決めての対応、この辺りの言葉のやり取りが素晴らしく(確か、林真理子さんもここが凄いと書かれていたような)、☆四つです

    0
    投稿日: 2025.06.19
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    スタートアップ、ベンチャーなどという単語が流行っているけど、商いっていうのがしっくりくるし、こういう事なのかと思う。 この時代に女性で商売するのはどんなに大変だったのだろう。でも、きっと生活の為だけではなく、面白い何かがあったのかと思う。最後まで1人息子よ状況がわからず(きっと戦死したが、周囲が隠していたのかとは思う)、家庭とは無縁だが、芸人と商売の片腕に見守られて亡くなる最期。 幸せだったのかどうかは分からないが、凄い人生だったのかと思う。 白い巨塔よりはちょっと読みにくかった‥

    0
    投稿日: 2025.06.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    単に調べるだけなら、大ていの小説家はそれをやっているだろう。大切なことは何を調べるかであり、調べた多くの事実のなかの何を生かし、何を棄てるかであろう。この点作者の頭はよく働いている。これだけの材料があれば五つぐらいの小説は書ける。山崎はそれをやらない。この小説で主人公の多加が女の一念を貫いてその事業を成功する、のみならずその悲願を達成するために彼女の打つ手が悉く精密に計算されていることである。小銭貸しの石川きんに取り入ることから始まって、冷し飴を氷の上に並べたり、客の棄てたミカンの皮を集めて薬屋に売ったり、下足札に広告を入れることを思いついたりするこまごまとした才覚のほかに、公衆便所に忍びこんで真打の師匠たちの来るのを待ち受けて札撒したり、競争相手の紅梅亭のお茶子を引き抜いたりする計りごと、また安来節謡いを出雲まで買いに出かけたり、漫才ブームを作り出す商才、モデルになった有名な女興行師の実話であらうが、それを巧みに使用して、物語りを徐々に盛り上げてゆく手腕は見事なものである。

    0
    投稿日: 2025.06.05
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    船場のグウタラ亭主に嫁いだ多加 呉服店がうまく行かなくなったところで 道楽だった芸事を本業にと提案 最初は夫も懸命に働くがお金がまわる ようになると妾をつくり妾宅で死ぬ 多加は白い喪服で葬儀を行う 以後は商売に邁進 通天閣を買うほどになる しかし戦争が始まり 噺家も亡くなり小屋の再興もうまく いかない中 命尽きる 人との関係やきっぷの良さ 世話になった人は惜しみなく尽くす そしてよく働く これ大事よね 最後は再び立ち上がるかと思ったけど 亡くなった なんだか悲しい気持ちで読み終えた

    0
    投稿日: 2025.06.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    良い。 山崎豊子さんにしては短い作品。 借金からスタートし、一大娯楽を生み出した女性のお話。 男女関係が昭和ぽい。 大阪の古き良き時代。

    0
    投稿日: 2025.04.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

     ドラマ化されたものを観て原作が気になり、読んでみました。人の半生を2時間にまとめたドラマは展開が速く、中には突拍子ないと感じた場面もありました。しかし小説では、同じように展開は速いものの、まったく違和感なく受け入れられました。おそらく、ほんのわずかな文章量で、登場人物や背景を充分に描ききれているからなのでしょう。  特にそれを感じたのが、吉三郎が女遊びを始めた第三章の、「何時も、何となく遊んでいないと気のすまぬ吉三郎は、芸人道楽の妙味を無くして来ると、そろそろ女遊びに興味をもつようになった。」という一文です。この一文だけ読めば、「そんな無茶苦茶な!」と思うのでしょうが、第二章まで読んできてこの一文に出会うと、「あぁ…(吉三郎なら、そりゃそうなるよね)」と、納得させられてしまいました。それほど作者の文章力は凄まじく、たった二つの章だけでリアリティある人物像を読者の中に存在させることができているのだと思います。  個人的に、直木賞受賞作を読んだのは、知らずに読んでいたものが無いとすれば、初めてです。これも受賞作だとは知らずに読んでいたのですが、やはり受賞するだけのことはあるのですね。受賞するにはワケがあるということを知れたのも、この本を読んでの一つの収穫でした。

    0
    投稿日: 2025.03.27
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    今度ドラマ化される記事を見たような気がしたので再読。 まだまだ圧倒的な迫力はなく、言って見ればそれなりに面白い作品の枠からはみ出していないかと。 ただ風俗史というか、芸能史という意味ですごく興味深かった。落語も講談も漫才も歴史の中で生きている大衆芸なんだと改めて感じ入った次第。

    1
    投稿日: 2025.02.26
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    裸一貫から大阪で商売を始める多加。大阪女商人のど根性物語。大阪弁が軽快で面白い。何よりも商売の立上げとはこうやってやるんだと言うばかりのお手本のようなドラマだ。退職して浪人中の僕みたいに、さぁこれからセカンドライフ何しようなんて考えているときに勇気と元気を与えてくれる痛快な小説だった。

    1
    投稿日: 2024.12.03
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    読後に感じたなんともいえない想い・・・ 吉本興業創業者がモデルの話とは知らず読み進めていくうちに気がついた。 成功者であるかもしれないが、理不尽な出来事満載に、彼女の人生って、幸せって・・・と切なく。 人情、忍耐、あっぱれである! 日本政府は今も昔もいつでも残酷で哀しい

    1
    投稿日: 2024.10.06
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    浪花女のど根性、商売の才覚と事業欲に溢れる多加の嫁いでから生を終える迄の物語り。 心根は優しいが生活力がなく、まして事業の才能もない夫吉三郎が外に作った若い女の家で腹上死し、その葬儀に二夫にまみえぬを誓う白い喪服を纏った多加。 寄席の上客であるどこか夫に似た伊藤に思いを持つも事業を優先する多加。 一粒種の久男にも母親らしい子育てより事業を優先する多加。 だが、大阪の大空襲で殆どを失ったが、芸人の借金を片っ端から棒引きし、寄席芸で儲けたからそれで損してもええとうそぶく多加。 また、思いを寄せた伊藤の自殺の写真をあり得ない高額で記者から買い取った行動に多加の思いが溢れ、多加の人物像に深みを感じました。 平穏で穏やかな人生でもなく、悲しみや悔いも多かっただろうが、多加のその骨太な人生に圧倒されました。

    1
    投稿日: 2024.09.20
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    女ながらに寄席の席主として商売を大成させて行く御寮人さんのはなし。吉本興業の創設者らしい。 朝ドラで始まったところだからタイムリー。 しかし主人公に感情移入できず、あまり楽しめなかった。

    1
    投稿日: 2024.08.31
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    舞台は大阪。道楽者の夫を早くに亡くし、女手ひとつで寄席の商売を拡げていく女性、多加の物語。 地元が舞台なので、一軒一軒寄席を増やしていく様や、それぞれの土地柄による寄席の雰囲気の違いがわかりやすく、とても面白かった。 女性にとって仕事とプライベートのバランス問題はいつの時代も難しく、両立なんて不可能だなと思った。

    0
    投稿日: 2024.08.17
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    吉本を作ったモデルの女性と言われる女興行師の波瀾万丈の生涯。 ダメな夫、次々降りかかる試練、時代の波、その度にプライドも捨てて「ど根性」で乗り越える。 絶妙なタイミングでの商売へのお金の投資の仕方、相手との駆け引き。 さすがです。 これだけのことができないと、商売を大きくすることはできないんだ、と感心。 商売には勘とセンスが必要なんだわ。 そして、こんなにこんなに苦労して苦労して..でも最後は.. 心が少し痛いせつない読後感。 吉本の芸人さんたち、頑張って!

    0
    投稿日: 2024.03.12
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    ブギウギで興味を持ち久しぶりに山崎豊子さん。 今吉本も変わらないと行けない分岐点にいるタイミング。この時代には戻れないけど、今の時代のエンターテインメントを磨いていってほしい。

    0
    投稿日: 2024.02.27
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    大阪船場に嫁いだ多加は夫が急死し借財を抱えて29歳で寄席を取り仕切ることとなる。金貸の老婆に取り入り、便所で師匠を待ち伏せしたり、トッピもないアイデアで大阪の寄席をのし上がっていく物語。 ストーリーは面白いが短いのでやや読み応えに欠けたのと、古い大阪言葉がやや読みづらかった。

    1
    投稿日: 2024.01.13
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    2023.12.30-12.31 朝ドラ『ブギウギ』から吉本せいさんを知り、しかも大好きな山崎豊子氏の作品ということで初っ端から読み入った。 決して夫婦の縁には恵まれたわけではなかったが、多加は天賦の商才には恵まれた。 分をわきまえ、上下の関係をもたず、常に商売を盛り上げることに精力する姿は見ていて痛快でした。

    0
    投稿日: 2023.12.31
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    大阪の寄席道楽を営む女性の話。 商売魂が第一。 子どもや恋愛は、二の次。 女としての幸せ…とはなんだろう。 私、読書三昧で一生独身なんだろうか。 本好きな方と出会えたらいいのに、なんて。 落語聞きに行ってみたいな。

    3
    投稿日: 2023.12.10
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    山崎豊子文学忌 1942.1.2〜2013.9.29 豊子忌 直木賞受賞作 大阪商人の気迫と根性で大阪一の興行師となった女性の一代記。 主人公の多加は、吉本興行の創業者・吉本せい。 愛人の上で死んだ夫の借金を背負うマイナスからのスタート。そこから、創意と工夫と根回し。そして、気配り、心付け。使うところには、惜しまず使い、興行でしっかり稼ぐ。 次々と繰り出される興行は、安来節の芸能化、真打落語家への采配、漫才への変革と、大阪の芸能の歴史の一端を担っていた様。 東京空襲の後、大阪から人を雇い毛布や食料を運び、落語家への見舞いに回るなど、思いたったら、行動しないと気がすまない。 最後は戦争により、多くのものを奪われたけれど、やり切った人と読みました。 素晴らしい女性だけれど、読んでて息苦しくなる程の仕事への情熱。ろくでなしの夫を白装束で送る意味はあったのか。ロマンスになりかけた男性に未練はなかったのか。一人息子とも気持ちは離れたまま。 痛快で、清々しくて、少し物悲しいさが残る女傑物語。

    61
    投稿日: 2023.09.28
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     花のれん。  古き時代の心かよわき女性が、旦那の度重なる失態に呆れながらも、三行半をしたためることはせず、旦那を健気に信じ、共に商いを営んできた。  人との出会い、繋がり、絆。そのすべてを商売に賭け、自分の人生をも担保にした主人公は、自分が決意した幕引きを遂げた。  幸せだっただろう。商売繁盛、一世風靡、時の大阪で大円団を築いたのだから。けれど、満たされるどころか、虚無と不乱の入り混じる感情の中で、一人ぽっちだったのではなかっただろうか。  そよ風にたなびく、藍染を白抜きし、季節の花を散りばめた花のれんをくぐる、白い喪服を羽織った女性。  脇目も振らず歩いていく。  その目は、表情は、誰にも見えない。  けれどきっと、その先で待ってくれている誰かを夢見て、少女のように爛々としていると思う。  「花のれん」は、はっきり言えば切ない物語りだった。だけど、紆余曲折、波瀾万丈の人生も、主人公からしてみれば、百花繚乱にきらめいていたのではと、私は思った。

    10
    投稿日: 2023.09.17
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    大好きな作家さん、山崎豊子の小説を図書館で。 この本は初期のころの本で、まだ読んだことがなかったです。 山崎さんの本は何から何までレビューを書けている訳ではないですが、 自分の中ではテッパン小説の一つです。 うまく言えませんが、「艶(つや)」のある文章なんですよね。 読みながら、吉本興業の劇場運営っぽい話だなぁ…と 思いながら読んでいましたが、 あとがきの解説によるとまさに吉本がモデルのようです。 書き言葉が古いので、ちょっと読み辛いところもあるかもしれませんが、 丁寧に取材を重ねたと思われるトピックが 小説の中に散らばっており、とても面白いです。 インターネットが普及した今の時代では考えられないですが、 昔は東京と大阪も文化が異なり、 ある意味違う世界だったんだなぁ…というのが、 本を読みながら感慨深かったです。 (確かに、お笑いの世界でも「東京進出」みたいな 言い方をすることもありますしね。。) ※運命の人(一)~(四) https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4167556065#comment https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4167556073#comment https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4167556081#comment https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/416755609X#comment ※女系家族〈上〉〈下〉 https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/410110431X#comment https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4101104328#comment ※暖簾 https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4101104018#comment

    28
    投稿日: 2023.03.22
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    浪花言葉 大阪弁が醸し出す味が 心地良い。 どてらい男 花登こばこを彷彿させる 船場 流石 山崎豊子 社会派物から人情物まで 素晴らしい作家 確かNHK朝ドラ わろてんか だったかな

    0
    投稿日: 2022.09.06
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    あらすじ 第39回直木三十五賞受賞作 船場の呉服店に嫁いだ多加(たか)は、家業に関心を持たず、芸事にうつつを抜かすばかりの頼りない夫・吉三郎に、いっそ道楽を本業にしてはどうかと勧める。二人は店を廃業して寄席を始めたが、吉三郎は妾宅で急死。幼い子どもとともに残された多加は覚悟を決め、なりふり構わず人気芸人を集め、金策に走り、寄席の屋台骨を支えるのだった――。女興行師の奮闘ぶりを描き、著者に直木賞をもたらした傑作細腕繁盛記。エンタツ・アチャコや桂春団治など、実在の芸人が花を添える!  感想 これぞ吉本興業だ‼︎

    1
    投稿日: 2021.08.27
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    最近、豊子先生が読みたくて。 同じ女としてこんだけ仕事に力入れてみたい気持ちも分からなくもないが、何か寂しさが付き纏う。 この時代にこんだけの商いの才があるのはすごいことだけどさ。

    0
    投稿日: 2020.02.26
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    1909年、船場の呉服屋に嫁いだ多加は、家業に無関心の頼りない夫に振り回される。 義父が亡くなった後はたがが外れたように遊び歩くようになり、苦労する。 夫は芸事が好きで、多加はそれを仕事にしてはどうかと勧め、思いきって呉服屋を畳み、寄席を始める。 最初はやる気になっていたが、本来のだらしなさが復活し、また働かなくなる始末。 その後、夫は思いがけないことで死亡し、多加を最後まで苦しめる。 しかし、一人息子を抱える多加は大阪商人として、更に人生を費やして行く。 周りに何を言われようが、商売のためなら何でもやった。 昔から、やはり女性は強い。 だけど、その苦労は生半可なものでなく、時には挫けそうになる多加の気持ちを思うと泣けてくる場面も。 2019.12.30

    0
    投稿日: 2019.12.31
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    山崎豊子氏の直木賞受賞作品。裏表紙を見たら、昭和33年発行となっていて驚いた。著者は大阪人であり、この作品は大阪出身の人にしか書けないと思う。山崎氏の他の大作とちがい、1冊で完結の読みやすい本である。 大正時代に、呉服屋に嫁入りした多加が、商売がうまくいかず、遊び人の夫に悩まされ、一人になった後落語の寄席を開いて奮闘する話。行動力がある多加のバイタリティに感心する。歴史小説ではないが、どうやら小説のモデルとなる女性がいたようだ。大阪のお笑い、今でいうと吉本興業のような、特有の文化が発達していく過程が楽しめる。読んでいると、主人公の女性を応援したくなってくる。今も昔も、女性がビジネスで成功するには、男性以上の努力と犠牲が必要なのだなとつくづく思った。 大阪が舞台なので、会話がすべてコテコテの大阪弁である。それも風情があってよい。

    0
    投稿日: 2019.10.18
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    ◯大阪の商人の描写がやけに詳しいので、例によって緻密な取材の賜物かと思ったが、山崎先生はもともと大阪の商家の生まれで、大阪商人の話し方、商人の考え方、生き方がリアルなのも頷ける。 ◯一気に読ませる展開の妙は流石。落ちて上がっての波乱万丈で、テンポが良い。 ◯ただ、物語自体に滲み出る、金への業の深さが引き起こす因果が悲しく切ない。 ◯決して金だけに囚われているわけではないが、その生き方が果たして幸せだったのかはわからないが、筋の通った強い生き様に惹かれるものがある。

    1
    投稿日: 2019.10.12
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    朝ドラ、小説 2017年下半期に放送された連続テレビ小説「わろてんか」は、吉本興業創立者の吉本せいがモデルでした。 かなりのやり手な女性だったそうですが、朝ドラでは見事なふんわりヒロインになっていました。朝ドラのアレンジ力は大したものだと思いました。 しかし、朝ドラよりも60年近く前に吉本せいがモデルとなった小説が出版されていました。 『花のれん』(山崎豊子/新潮文庫)です。実は、「わろてんか」放送中に本書を購入してたのですがずーっと積読で、この2日間ほどで一気に読みました。 明治〜昭和初期の大阪 吉本せいは1889(明治22)年生まれ、没年は1950(昭和25)年なので『花のれん』の作中では明治、大正、昭和初期の大阪の街の様子が描かれています。 小説が発表されたのは1958(昭和33)年なので、数年前まで本人が生きていたとしても、既に太平洋戦争が終わって10年以上経ち、大阪の街の様子もかなり変わっていたでしょう。 山崎豊子先生の取材力なのでしょうね。 道楽夫に先立たれた女丈夫 どの部分かまでは調べていませんが、実話に基づきながらもアレンジもある程度加えているのかと思います。夫に先立たれた多加は夫の残した寄席を大きくすべく奮闘します。 そして何軒もの寄席のオーナーとなっていくのですが、実ることのない淡い恋心もありました。 朝ドラほどのふんわりではありませんが、実話よりはソフトに描かれているでしょう。 終盤、息子のくだりはどう描かれているのかな〜と思いましたが、その辺は描かれませんでした。興味がある方はググッてみてください。そっちはそっちで小説1本書けそうですからね。 ここのところ小説はご無沙汰だったので、楽しく一気に読めました。

    2
    投稿日: 2019.07.06
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    山崎豊子 お笑い界の超モンスターマネジメント会社である吉本興業の創業者がモデルになってます。同じく吉本興業の創業者がモデルになった朝ドラ「わろてんか」の原作、、、にはなってないのかな? でもまぁ、同じような歴史をたどってますので主人公の多加の喋りは全て葵わかなが頭に浮かびます(笑 何も知らない船場のこいさんが頼んない旦那に嫁いだためにすんげぇやり手になって寄席を大きくしていったってお話。 春団治やエンタツ・アチャコが実名で登場してる、、、 こんな船場言葉いまどき誰も喋らないけど、やっぱり大阪人にとっては心地いい(って字面眺めてるだけやけど) とこれは多加のお話で実際の吉本の創業者は船場のこいさんではなく、船場に嫁いできたってことかな?旦那さんも働き者やったし、、ここら辺は史実とは違う。 山崎豊子自身が船場のこいさんだったので初期のお話は大阪が舞台になってるのが多いですよね。 やわらかい船場言葉でどぎつい商売をするってところがきっとポイントなんでしょう。

    1
    投稿日: 2019.06.04
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    素晴らしの一言 大阪商人の根性と笑いで元気がわき出る一冊と言っても過言ではない。 人生迷ったら再読すべし。

    0
    投稿日: 2019.05.30
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    安定の山崎豊子。 不毛地帯にも華麗なる一族にも共通することだが、ストーリー自体が面白いだけでなく、ビジネスに対する心構えを学ぶことができる。 本作においては、リスクを取ることと人心掌握の重要性を学んだ。 このようなスタートアップの物語から、スタートアップがどのようにして生まれ、成功していったのか知ることは、仕事において大切であると感じたので、関連の本を読んでいこうと思う。 ちなみに、調べて分かったのだが、本作の主人公のモデルとなったのは吉本興業の創業者である「吉本せい」とのこと。 吉本興業の創業者は女性だったのに驚き。

    0
    投稿日: 2019.03.10
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    山崎豊子さんが確か大阪の商人の出で、「女系家族」もすごく面白かったので。朝ドラ「わろてんか」のヒロインのモデルとなった、吉本興業を興した吉本せいさんの物語。かなり前に読んだので、「わろてんか」と「あさがきた」が混ざってしまってるけど・・どっちも旦那さんがそうとうダメ夫だったよねえ。腹上死したのはどっちだっけ?たしかせいの夫もそうとうダメ夫だった気がしたけど、ドラマでは普通にいい夫の部類だったよねえ。いやでも女性が頑張る物語は大好きです!

    0
    投稿日: 2018.11.10
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    2017年後期朝ドラのモデル(吉本せい)と同じ人物をモデルにした、昭和33年の小説。実在の場所や人物、方言の描写も戦前の大大阪時代を彷彿とさせ、一気に読めた。この面白さが朝ドラに出せるのかなーという不安も少々。現代の大阪の地理がわかり、戦前の大大阪の様子も知っておくと、朝ドラも更に面白いと思う。戦前の通天閣も出てくるかな?

    0
    投稿日: 2018.10.12
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    夫と一緒に吉本興業を起こした吉本せいをモデルにした小説。吉本せいをモデルにしたドラマに「わろてんか」がある。 吉本せいの一代記も「わろてんか」も本作も一行で要約すれば同じになるが、中見は随分と違う。 花のれんは身代を潰した道楽旦那の道楽を商売のネタにして寄席小屋をつくり、夫婦で大きくしていく。更に夭逝した夫の跡を継ぎ小屋を大きくして言うという、大阪女将のど根性小説といったものである。 山﨑豊子の作品と言うことで読ませてくれるが、NHKが半年の朝ドラにした題材なので、この分量ではディテールが描き切れていないという気がする。ちょっと淡々とした書きぶり。まあ、簡単に読めてよいともいえる。 読んで損はない。

    0
    投稿日: 2018.09.05
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    大正末期~太平洋戦争後の大阪を舞台に旦那亡き後、女手一本で寄席稼業をはじめとする商いの道に邁進していく女性の物語。 ど根性を地で行く苦労話や異性に対する葛藤等が盛り込まれており、それでも商いの道を貫きとおす生き方にすがすがしい思いがした。寄席等は全くの不案内だが、悪いものではないと思った。活字にした大阪弁はちょっと読みにくかったが。。。

    0
    投稿日: 2018.09.04
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    吉本せいの本質は、NHKの朝ドラより本作の方が近いのだろうと思う。 山崎豊子+直木賞受賞作品にしてはつまらない。 期待はずれ。

    0
    投稿日: 2018.07.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2017年度後半のNHK朝ドラ『わろてんか』を観て、モデルの吉本せいさんに興味を持ち、ドラマに先立って小説化、映画化されたという、この山崎豊子さんの直木賞受賞作を読もうと思った。 恐らくは、こちらの作品の女主人公、河島多加さんの方が、現実の吉本せいさんの人物像に近いのだろうと思いながら読んだ。 実際、おおまかには事実を元に創作を加えて作られていることが、二つのストーリーを比べると実感できる。安来節の扱いなど、その違いを見ると興味深いし、なにより、吉本吉兵衛、通称が泰三という主人公の旦那さんの扱いが、大きく異なっている。いまのドラマは、いわゆる「えげつなさ」を除いて、ファンタジー的に扱っている。没後も、時々、幽霊となって現れ、主人公のてんに忠告したり相談に乗ったりと。 現実は、「花のれん」では妾宅で亡くなったことになっているが、どうだったのだろう、それも創作かもしれないにしても、近いものがあったのだろうと思う。 あと、子どもの扱いも、随分と違っている。実際の子ども、頴右という人は、笠置シヅ子さんと恋仲になったと聞くが、ドラマでは、はるか以前、戦前にすでに駆け落ちして子を設けている。 また、吉本せいさんの片腕となった専務のことも、それぞれ違いがある。「花のれん」では、ガマ口はんという元芸人さんが、片腕を担い、ちょうどドラマで登場した通天閣を買う辺りのことも、主人公の多加さん主導で行なわれたように登場する。 ドラマでは、風太。そして、伊野栞という人が加わって、てんを支えている。でも、これもよく知られたことで、現実の吉本興業は、吉本せいさんの実弟である、専務から社長になった、林正之助さんの影響が、せいさんの生前から強かったといわれる。 その辺りのことを考えながら読むのも、また一興ではあるが、純粋に、大阪の興行主としての女主人のえげつなさを読むには、この「花のれん」はとても興味深い作品であると思えた。

    0
    投稿日: 2018.03.14
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    主人公多加の商売人魂、細やか且つ熱心な仕事ぶりに魅せられる。たまに見せる女としての一面、人間らしさ、それを振り払うようにまたも仕事に邁進する…人間の強さと弱さを見た気がした。 描写が細かすぎるのか、どうにも文と相性が悪く、入り込めなかったところがある。題材、登場人物は魅力的だが、人を選ぶ本かもしれない。

    0
    投稿日: 2018.01.21
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    山崎豊子さんの作品は日本語がとてもきれいだといつも思っていた。この作品は大阪弁が本当に丁寧に書かれていて、大阪の町中にいるような気分にさせられた。 日本語の表現の美しさが好きで、過去には「二つの祖国」「白い巨塔」「沈まぬ太陽」「大地の子」「華麗なる一族」「女の勲章」などたくさんの作品を読んだ。これらのほとんどがドラマになったのでどれも観てきたが、山崎さんの作品は本で読むのが好き。 この作品に関していえば、多加の強烈な強さで突き進む商いへの貪欲さが尋常でなく、読みながら絶えず引っ張られているような気にさせられる作品だった。 通天閣を買い取ったり、エンタツ・アチャコを組み合わせたりと実際のできごとと、山崎さんの創作の部分とがうまく交わって、興味をそそられ熟読できた。 私が小説を読むのが好きになったきっかけの作家さん。 久しぶりに手に取って、幸せな時間が過ごせた。

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    投稿日: 2018.01.14
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    現在放映中の「わろてんか」の原作と聞いたような気がして読んでみたが、全然違う内容なことにまず驚いた。(原作じゃないのかな?) もしこれから同じ内容と思って読まれる方がいれば要注意。ところどころ似たエピソードも登場しますけどね。冷やし飴とか安来節とか。 こちらの女席主・多加のほうが何倍も逞しい。そして死んだ夫のダメ亭主っぷりの凄まじいこと(笑)この時代の女性は忍耐強く我慢強かったのかもしれないが、いくらなんでもこれでは「ほなもうわてがやりますわ」となるのも頷ける。 大正と昭和をど根性で力強く生き抜き、大阪の寄席興行を大きく育てた女席主。船場商人のコッテコテの大阪弁が痛快。 恋心や息子への愛も封印し、商いだけに生きた彼女が戦後間もなくに始めたのは、芸人たちの借金を棒引きにして回ること。関東大震災のエピソードにしても、彼女の芸人に対する感謝と愛情が伝わってくる。 戦後どうやって復興し、現在の吉本興行へと繋がっていくのか、この続編もあったらいいのにな。 2018/01

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    投稿日: 2018.01.03
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    吉本興業の創業者である、吉本せいをモデルとして描いたフィクションです。女性としてせいと、一気呵成に商売人になっていく様が現実に近い形(どこまで現実に近いのかはわかりませんが)で著されています。その商売人としての才覚は見事で、読んでいて得心のいくものでした。

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    投稿日: 2017.11.08
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    古い作品ですが、ドラマと同じ人物がモデルということで読んでみました 古さは感じますが、読みにくくはないです 寄席商売にどっぷりはまっていく女一代記、徐々に話に引き込まれていきます

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    投稿日: 2017.11.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    吉本の創業者、せいをモデルにした話であるが、作者の創作がなせる最後である。 凄く古い本ではあったが、テレビで ドラマになると言うことで、ちょっと読んでみた。やはり波瀾万丈の時代と活躍で、あの時代を生きたことがよく分かる。今の吉本の基礎を作った人であるとこの本からも読み取れた。結構終わり方も良い。

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    投稿日: 2017.09.25
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    吉本興業を起こした女主人 多加の物語。女である事が、今よりずっと不利であった時代に、その才覚と根性で笑の世界でのし上がっていく。大阪弁でポンポンと物語が進んで痛快だが、ラストは悲しい。仕事に全てを賭け、好きな人と結ばれる事も諦めた。戦争の陰が大きくのしかかり、全てを失ってしまう。その後が知りたい。

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    投稿日: 2017.09.24
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    2017/08/15 次の朝ドラと同じ人がモデルになってるってことで読んでみた。 大阪弁の響きがいい。 人に笑いを届けるために、ここまで人生をかけて働いた女性がいたなんて。 今当たり前にあることが決して当たり前ではないんだということを改めて思う。

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    投稿日: 2017.08.15
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    「取り落した仕付け糸の端を、ぴいと抜き取った」 155頁は感激で深い意味を持つと感じ入った。 白の喪服・・・・もはやこの日本には、これを着る人は居ないだろうと思う。その意味を知る人も… 山崎さんはド根性物は書けても恋愛ものはきっと書けなかっだろうナ 唐突的に登場する伊藤でそれを感じる

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    投稿日: 2017.06.22
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    最後まで読んだとき全身が粟立つのを感じた。ここまで一人の女性が全てを投げ打って商いに身を投じられるものなんだろうか。多加の女性に対する視線はいつも冷ややかで芸人たちに対するそれとは真逆にある。確かに彼女は一代で途方も無い財を築き上げたのだが、それって本当に幸せだったのだろうか・・・と考えてしまった。女手ひとつの成功譚などとキラキラした言葉でくくってはいけない様々な悲哀が描かれた素晴らしい作品だった。 『白い巨塔』、『華麗なる一族』の次に私の山崎豊子お気に入り作品にランクイン。

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    投稿日: 2016.02.17
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    第39回(昭和33年度上半期) 直木賞受賞。 吉本興業の創業者、吉本せいさんをモデルにした作品だと言われています。大阪弁がこんなにも面白いものだということを、この作品を通して知りました。大阪弁は商いのことばともいわれますが、大阪弁が持つ独特な訛りが大阪という町で生まれ育った人の根底を作る文化だと思いました。大阪弁で怒れば、怖さが増し、褒めれば温もりを感じます。特に、登場人物が使う大阪弁でのお礼の言葉は、大阪人にしか使えない言葉であり、大阪人の気持ちを見事に表す言葉だと感じました。作品の内容も女性の商人で活気あふれる様子が手に取るように感じますが、大阪弁の面白さを最初から最後まで楽しめる作品という印象が強かったです。

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    投稿日: 2016.01.15
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    直木賞受賞作とはいうが、それほどのものではない。淡々とした印象。人も地味だし、ストーリーも地味。創作でもいいから、もっと恋愛模様などがあっても良かったかな、と思う。

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    投稿日: 2015.10.12
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    読み出してふと、「山崎豊子作品は毎度モデルになる人物がいるよなぁ。この作品もそうかしらん?」と調べたら、吉本興業の創設者(夫が創設であるが、実質彼女が創り上げたものだ)だった!新喜劇大好きなあたしとの縁を勝手に感じつつ読んだ。大阪・船場・商人街…目から活気が伝わるテンポのいい展開。多加の先見の明、判断力、冒険心。どん底から大成功への駆け上りが気持ちよかった。こんな人になれたらなぁ、、度胸のない自分と比べて辟易してしまった…。 議員:伊藤との何とも言えない微妙な関係が甘くも悲しかった。伊藤との結末に多加は後悔していたけれど、彼女の選択は間違ってなかったのではないかな。情熱家だけに恋にも燃えて、仕事が疎かになった気がする。頭の中は常に仕事のこと。伊藤も含め息子や、身近な人からしたら決して良いことばかりではなかったであろう。最期は多加が希望していた通りに逝く。すごいパワーの女性だ。

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    投稿日: 2015.10.07
  • ”あさ”以外にも

    吉本興業の礎を築いた吉本せいの物語。KBSのケーススタディ資料の中の吉本興業を読んだことがあるが、吉本せいへの言及はなく本作で初めてその存在を知った。その印象を一言でいえば、「超絶すごい人」、である。今、話題の広岡浅子だけでなく大阪という土地は女傑を産み出す土地柄のようだ。なにより、作者自身がその好例でもある。バイタリティ、という単語が彼女達の共通項として思い浮かぶが、あるいは、浪速のオカンのDNAと表現した方が良いのだろうか?いずれにしても多くのビジネスパーソンに、一読されることを勧める。なお、過年、藤山直美が吉本せい役を演じた舞台を観たが、実にハマリ役であった。再演されるならば、併せてお勧めする。

    2
    投稿日: 2015.10.04
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    商いに生きた女興行師の生涯を描いた、直木賞受賞作。 楽な方についつい流されてしまう弱い夫を持った多加の、誇り高く、魂を削って商いにすべてを捧げた生き様が圧巻です。 正直、そこまでする?という程の努力と気遣い。 多加の才覚ももちろんありますが、事業を大きくしていった根底にあったのが、人との縁でした。 たしかに運もあったんでしょうが、人との縁を作るために、待たずに行動していったところに運を呼び込む鍵があったように感じます。 人との縁を作るための多加の努力がいじらしい。 最近こんな風に脇目を振らないで何かをひたむきに頑張るってことがないな・・・とふっと自分を省みたり。 多加は自身の生き方を、独楽に喩えているんですよね。 “わてみたいな商売人は、独楽みたいなもので、回っている間だけがたっているので、動きが止まった途端に倒れますねん、商人て何時まで経っても、しんどいものだす“ (p257) 多加の人生は辛いことも多くて、決して楽な人生ではないし、本当に走り続けることしかできなかったんでしょうが、そうすることでしか手に入らないものは確かにあるだろうし、ある場面は涙なしでは読めません。 この小説の魅力の1つは、なんと言っても大阪弁。 商業言葉である大阪弁の、なんとも複雑豊富なニュアンスを持つ巧みな言葉であることか。 本当に言葉が美しくて、特に商いの交渉場面は必見です。 商いに生きたとはいえ、損得勘定のみを考えるではなく、常に「人」を大切にしていた多加の生き様は、いつの時代も人の心に響きます。

    6
    投稿日: 2015.09.22
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     吉本興行創始者の自伝ならこれでよいはずなのだが・・・『不毛地帯』やら、なんだかんだと読んでしまうと、どうも中途半端な感じがして物足りない。自伝小説の枠を超えて、これから吉本興行(らしい)はどうなるのということろに興味がわく私なのである。

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    投稿日: 2015.07.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    知らない時代背景、特に戦前〜戦時中の物語は苦手なのだが、ありありと想像しながら読めたのはやっぱり山崎豊子氏の筆力なのか。 当時の通貨価値や、白い喪服を着る意味など、調べながら読んだので時間はかかったが、学び多き一冊、楽しかった。 あとがきにもあったが、多加さんのまさに「ド根性」に頭が下がる。 その商才は本当に素晴らしいもので、運も後押ししてどんどん商いの街大阪でのし上がっていく。 最初は亡き夫の残した借金のためだったが、息子も、恋した相手も、全て二の次にして商売にのめり込む姿は少し女性としては淋しい人だなあと思ったり。 最期の白い喪服の幻影を見るシーンなんて切ないったらありゃしない。 時代が時代だけに難しいのかもしれないが、あれもこれもと欲張って生きたっていいじゃない、と思ってしまう。 しかし、私も自分で自分の商売を始めた矢先だったので学べることも多かった。 出すお金を惜しまず、誰に食べさせてもらっているのかを意識しながら商っていこうと決意した。

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    投稿日: 2015.05.31
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    吉本興業の創始者がモデルだといわれているこの小説。漫才は大阪発祥など、だから漫才にこだわっているのかというよしもとの姿勢とかをこの小説からみてとれた。 よしもとの芸人は必読の書じゃないかと思うのだが、どうだろうか。

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    投稿日: 2015.03.22
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    ひらひらと舞う花のれん。 煽られながらも可憐にそこに佇む。 (以下抜粋) ○そらそうや、二流の寄席で金も無いのにそないせんでもええのやろ。  そやけど今のわては、なんでも肥料をせんならん時や、  肥料の足らん処からはろくな産物出来しまへん。  肥料が出来て、苗がつくまでがしんどいのや。  わてが煙草一本の楽しみもせんと節約して祝儀切るのは、  この苗をつけたいさかいだす。  芸人衆への祝儀切るのはわての商いに資本入れているので、  一つも無駄になれしまへん。  切って、切って、切りまくって、南で一流の寄席をもたんことには。(P.91) ○師匠、わての一番辛いことは師匠のような名人を失うことだす。  わてのように師匠たちの芸で商いさして戴いております者には、  名人の死はかけ替えのない損だす。  普通の商いの損は、何とか自分の才覚と努力で取り戻せますけど、  芸をもったまま死にはる名人の死は、どないしても取り返しがつきまへん(P.168)

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    投稿日: 2015.03.08
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    戦前の時代に、1人の大阪の女がど根性で商売をしていく物語。始めの辺りは、ふがいない亭主との一連が「夫婦善哉」を彷彿とさせ、また未亡人となり二夫にまみえない決意を表明してからのど根性っぷりは、「風と共に去りぬ」のスカーレットのよう。大阪のエッフェル塔、通天閣を買うくだりは、ぐいぐい引き込まれた。

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    投稿日: 2015.01.02
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    久しぶりの山崎豊子作品。 まだ読んでいなかったものがあるだけで嬉しい。 あの時代に、商いに人生をかけた女性がいて、 それが吉本の創業者であったとは。 知らないことばかりでした。 大切にしていることが明確。 お金の遣い方が、潔く、情け深い。

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    投稿日: 2014.08.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    吉本工業創業者がモデルとなっている企業小説というか時代小説。 大阪の呉服屋を営んでいたが、芸者道楽の夫のために店が潰れかける。その芸人を集めた寄席を仕事に変えるところから、主人公多加の人生が転回していく。 夫を亡くすなど、幾多の試練を乗り越えて生涯を商いに捧げる人生が描かれている。 一つ一つのやり取りや、発想が面白いが、女性が成り上がる話はどうしても、女を捨て、男に負けないように、という色が濃くなって好めない。 女性は女性のあるがままでよいのではないか?この時代背景からそれは難しいのだろうが、男同様の成功の道を通る必要はないと思う。そうでない物語が読みたい。 きっと現代にはそれがあるはずだから。

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    投稿日: 2014.06.08
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    初めての山崎豊子作品。滑らかな大阪弁のやりとりが、読者を作品の世界に引き込む。時代もあるだろうが、あらゆる欲を犠牲にして仕事にだけに生きる女性の生き様が神々しいくらいに感じた。今の時代、ここまで仕事に身を捧げられる人間なんていないんじゃないか。たった二十歳そこらの時期に一度決めた自分の信念を全くぶれずに全うし続けられるなんて、とても考えられない。 それに、ここまで情熱を傾けられるものがある多加が羨ましく感じる。いまの私にはここまでひたむきに情熱を捧げたいものが無い。 多加の情熱の原点が、「好きだから」ではなくて、惨めな後家人生に身を置くことになった自分から抜け出すためであるということも信じられない。愛に裏切られたら、愛で取り返すのではなくて、仕事で昇華する多加。強すぎる。

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    投稿日: 2014.06.07
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    山崎豊子作品に出てくる女性は皆、強すぎる。ある意味、男性よりも強く、たくましく、したたかで、欲深い。なぜか色気は感じない。 しかし、自分の心の奥底にあるドロッとした部分をすくいだされているような気になる。 毎度の事ながら、筆者の取材力には脱帽。

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    投稿日: 2014.03.21
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    大阪の街中へわての花のれんを幾つも幾つも仕掛けたいのや――細腕一本でみごとな寄席を作りあげた浪花女のど根性の生涯を描く。第39回(昭和33年度上半期) 直木賞受賞 作

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    投稿日: 2013.12.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    大阪商人の話。モデルは吉本興業の創業者だそう。 「暖簾」を読んだ時もそう思ったけど、大阪商人ってすごい。。ド根性!この時代で女性が起業するのは相当大変だったんだろうな。

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    投稿日: 2013.11.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    苦労して苦労してやっとここまで来たかと思ったところで戦争だなんて、やりきれなくて悲しくなりました。商売をするのは並大抵ではないことを知りました。

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    投稿日: 2013.10.20
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    山崎豊子さんの初期の作品を読むのは初めて! たくましい女の大阪商人の生涯を描いた作品!! 大阪生まれ大阪育ち!! 老舗のお嬢さんではなかったけれど 商売人のうちで育ち、 サラリーマンの家に嫁いだ私ですが 母や祖母から聞いた話がよみがえり なんか、血がさわぐ思いで読み進みました。 えべっさんは聾やから、 本殿の羽目板をたたいて 念を押して頼まんなんあかん!! 小さいころ、 毎年毎年、母がおんなじことを言うのです! なんか、なつかしくて、なつかしくて、 そして、  「わてみたいな商売人は、独楽みたいなもので、  回ってる間だけが立っているので、  動きが止まった途端に倒れますねん、  商人て何時までたっても、  しんどいもんだす」 という多加の言葉は強く私の心に残りました。  一年中、あくせくあくせく動き回っている私!!  これは、商売人の娘の私の血なのかもしれない!! 

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    投稿日: 2013.10.14
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    再読。 「ぼんち」「女系家族」などと並んでいわゆる「船場もの」と言われる、商都大阪の中でも、古くからのしきたりや伝統が重んじられるセレブエリア「船場」を舞台にしたシリーズ。 からきしダメな旦那に、古着商売を畳ませて、「寄席」商売をはじめさせた多加。がむしゃらに旦那の商売を支える矢先、妾宅で突然旦那が他界。まさに女手一つで小屋を増やし、芸人を増やし、やがては通天閣まで所有するに至るサクセスストーリー。後の吉本興業につながるまさに大阪文化草創の物語。銭銭銭、の商人魂の根底に流れる熱い義理人情に、ほろり、ですよ。 物語で語られる大阪弁を読んでいると、こんなにゆったりして、優しさにあふれ、美しい言葉だったのか、と感心してしまいます。きつく聞こえてしまう表現も、少々ねばっこくてもオブラートに包んでしまう、この優しさに溢れた微妙なニュアンスをいつの間になくしてしまったのか、考えさせられます。

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    投稿日: 2013.05.28
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    面白かったけれど今ひとつ感が拭えません。 女系家族、華麗なる一族、白い巨塔にあるような、欲望にギラギラとした所や、ねっとりとした迫力が無いのが残念です。 この小説は必死に働く主人公の、商いにひたむきな姿勢は良く描かれているんだけれど、あまりにも普通過ぎる気がします。 もう少し、人の情念のようなものが欲しいなぁ。。

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    投稿日: 2013.03.27
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    安来節を買いに出た出雲で、伊藤友衛に挑まれたとき、多加は受ければよかったのに、と思うよ。なんでそんなにかたくなだったの? ・多加は胴乱を使っている。 ・「松鶴十八番、天王寺詣り、金二千円也」、質入れ。

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    投稿日: 2012.11.18
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    船場の問屋の嫁いだ多加は倒産を機に「寄席」経営を目指す 途中妾宅で夫を亡くし、借金を背負ったあと、猛然と経営に乗り出す 時代時代の流行りものを取り入れ、通天閣まで手に入れるが、選挙区厳しくすべてをなくしてしまう しかし復興する大阪で再び寄席経営に乗り出した多加だったが、急な病を得、芸人たちの見守る中息を引き取る 吉本興業の女主人がモデル

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    投稿日: 2012.07.18
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    時時間の経過が早いので、その分作品にのめり込めなかったかな。ただ、軽妙な大阪弁の掛け合いは読んでいてとても気持ちが良かった。

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    投稿日: 2012.06.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    主人公多加のモデルは吉本興業の創設者吉本せい。作品中、桂春団治やエンタツ・アチャコなどが実名で登場している。1966年NHK大阪で放映された。昆布店の主人に「長門裕之」寄席の女主人多加に「南田洋子」ガマ口役には「藤岡琢也」などが出演。 著者・山﨑豊子は直木賞受賞のインタビューで「白い喪服の幻影に繰られながら一生を終える大阪女の姿を描きたかった」と述べている。白い喪服は、船場のしきたりで、二夫にまみえぬあかしであった。

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    投稿日: 2012.04.24
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    同衾してテクノブレイクしてしまった夫の葬儀で、白い喪服を着た妻。この妻が吉本興業の創設者で、恐るべき行動力と商才を発揮する。天満で打ち上げた商売の花火を、大阪中に打ち上げ花のれんを作り上げる。そして、もう1つの「花のれん」と「白い喪服」が行き着く最終地点が「感動」というより、奇麗すぎて寒気がした。 お笑い好きとしては必読の教科書。落語に安来節、関東大空襲に漫才の到来。船場。法善寺横町。千日前。身近な笑いに歴史を感じることが出来る。 ただ1つ。よみにくい!! 作中名言「金が出来始めてから目だってきつくなった。絶えず強盗に押し入れられそうな不安に襲われ、寒い風の吹く日や、氷雨が降る日は恐ろしくて眠れぬこともある。妙に胸騒ぎする。恐ろしい。独り寝の布団の中で風の音に怯えている自分が寒々しく哀れに思えた。」 女性が商いで成功するために生じる女性ならではの葛藤。挫折。成功。陰。苦労。人生。1つ違うレベルには、多くの「捨」が必要。

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    投稿日: 2012.02.13
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    山崎豊子を初めて読んだ。沈まぬ太陽を映画で観た程度で、経済小説自体にも今迄触れた事がなかったが、息をつかせぬ展開で夢中になって読破した。主人公の多加は、吉本興行の創設者、吉本せいがモデル。大阪の寄席の経営を生業にする女商人の話。最初は古い作品だという事と、大阪弁の文章でとっつきにくさを感じるが、文体に慣れ始めた頃に、旦那が妾亭で腹上死し、多加が御寮人として才覚を現すため、ストーリー的にも急に面白くなってくる。そこからラストまで一気にぐいぐいと読み進めた。山崎豊子の他の作品も読んでみたい。

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    投稿日: 2012.02.07
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    恥ずかしながら、山崎豊子1冊目です。ドラマでちょぃちょぃ内容は知ってるものの、大作が多いのでなかなか本に手が出ず… 『大地の子』『運命の人』とかと違って、気風の良い大阪人を描ぃてぃるので後味さっぱり。

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    投稿日: 2012.02.02
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    山崎豊子ならではの重厚で表現力豊かな文章です。コテコテの関西弁は、関東人の私にとってはちょっと読みづらいけどとても新鮮。主人公の女性の度胸と突き進むパワーに圧倒されます。ラストは「ああ、山崎豊子だなあ」という感じ満載。心に強く残るものがあまりなかったので、★3つ。

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    投稿日: 2011.11.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    山崎作品らしく、信念を曲げない生き方が、大阪商人の視点から描かれている。 そして、商売上でのお金の有効な使い方も教えてくれる。商いを知らない人には、目から鱗だろう。

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    投稿日: 2011.07.24
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    お金儲けばかりの人生はつらい。 回り出したら止まれない独楽のように生きた人のお話です。 私の独楽はまだ回りはじめてもいなそうです。

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    投稿日: 2011.06.16
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    大正から昭和にいたる大阪の寄席を舞台に、一からはじめた世界で、席主としてどん底からのし上がっていく「御寮人」多加の半生を描く痛快小説。 最初は細やかな文体と大阪弁と寄席独特の用語が馴染みにくく少し読みづらかったのだが、慣れるてしまうと、上げ潮な展開もあってとても面白かった。 山崎豊子さんらしく詳しい下調べに基づいていると思われ、寄席の世界についての描写もとても興味深かった。 大阪商人の才覚とど根性があますことなく描写されるのだが、独特の大阪弁の言い回しが大変面白く、商魂の中にも和やかな雰囲気を醸し出している。 多加の周囲でそれぞれ活写される登場人物もなかなか楽しい。儚い心を抱く市会議員の伊藤や息子久男との微妙な関係など、商売の合い間にみせる女性多加の人間味あふれる心の葛藤や、多加を助ける番頭のガマ口をはじめ芸人や客との会話など商売を彩るエピソードが盛り上がり、全体として豊かな人生を描き出せたといえよう。 笑いを商売しているだけあって、物語全体としても大らかな楽しさに満ちており、ずっと続いていてほしいと思った小説であった。

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    投稿日: 2011.04.24
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    山崎豊子をちゃんと読んだのは初めてだった。 よしもとの創業者である女性をモデルにかかれた作品。 商売に不向きな夫にあきれ、それだけ演芸や遊びが好きなら、寄席をやったらどうや、と、商才のあるタカ(主人公)は賭けにでる。 夫が愛人宅で不名誉に死に、日々のお金にも困るほどだったが、 アイデアと努力、お金のバラマキ(宣伝行為)で、ついには通天閣を買うまでに成り上がる。 息子との寂しい関係、芸人たちをなんとか守ろうとするタカ、 ガマ口との不思議な長い相棒関係、伊藤という彼女にとってはお守りのような男(うまく表現できませんが。。)。 読後は大阪の言葉がのりうつりました。 田辺聖子のかく大阪の言葉とは少し違う気がした。 田辺のように優しくない。

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    投稿日: 2011.01.30
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    大阪の商売人(お笑い・吉本を創った人)のお話。 女性の強さを感じる。 山崎豊子さんの本は、ノンフィクションなのでどれも面白い。

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    投稿日: 2010.11.14
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    大阪船場に嫁いだ多可は頼りない夫を支えながら働いていくが、借金をして寄席を構えることにする。莫大な借金を抱えたまま妾宅で急死した夫の後を継ぎ、大阪の笑いで勝負をかけていく。 吉本興行の女主人がモデルだと言われているそう。「すごい人生」の一言。勝負勘といい、根性といい、発想の大胆さといい、人生を生きているっていう感じ。ただの物見の塔だった通天閣にデンと広告看板を造って宣伝広告として使用料をとる。人と同じことをしていては仕方がないという生き様を見せられた。

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    投稿日: 2010.07.11
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    浦野所有。 『白い巨塔』『沈まぬ太陽』『華麗なる一族』などの社会小説でおなじみの山崎豊子の初期の作品で、直木賞を受賞しています。内容は、たった一人で寄席を経営していく女性の物語。私の好きな、女の一生モノです。 不景気を次々に打破するアイデアや、出演者である落語家との丁々発止のやり取りなど、実に痛快な物語でした。明治から昭和初期にかけての人々の暮らしが描かれているのもよいです。

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    投稿日: 2010.05.14
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    主人公多加のモデルは吉本興業の創業者とのこと。 多加が商人として成功して行く様が描かれていますが、苦労面があまり見えませんでした。

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    投稿日: 2009.08.26
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    祖母が昔これを読んで舞台になっている大阪という街に憧れたんだそう だから大阪弁をしゃべる孫ができて嬉しいといってくれた

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    投稿日: 2009.03.09
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    直木賞受賞作品。大阪船場の呉服商に嫁いだものの商売の才覚のない夫が店をつぶし借金だけ残して急逝、その夫が生前道楽で始めた寄席の営業を引き継ぎ次第に大きくしていった女性の一代記。山崎豊子の大阪ものの世界にすっぽりはまれます。さすが。

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    投稿日: 2008.03.27
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    山崎豊子さん初チャレンジの本は、浪速の女商売人の物語。 小さな商売と人を大切にしつつ、大きなチャンスには勝負に出て、どんどん商売を成功させていく姿が痛快。 丁寧に人と付き合い、努力を惜しまない姿は、大正の女性の美学のようにも思えるけれど、今もずっと変わることのない物でもあるんだろう。私の生まれる前に書かれた小説で、舞台となる時代も祖母の時代ではあるけれど、とても身近に感じてしまった。 この作家の小説、また読んでみようと思います。

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    投稿日: 2007.07.28
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    どうしようもない夫を持った妻が大阪商人となって成り上がって行くという物語。でもこの主人公、ケチではなく、世話になった人には気前良くお返しするところがすごくいいです。それが大阪商人なのかも。

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    投稿日: 2007.06.24
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    やっと出てきた「自己決定」する大阪の女! 「女系家族」「花紋」は周りに翻弄される「おなご」ばかりでイライラしたが、こちら痛快「ど根性」。 臨終の場がにぎやかで羨ましい。 「花紋」の主人公同様、風呂に入って具合が悪くなるが、山崎豊子、さては風呂に恨みでもあるのか?

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    投稿日: 2007.04.25
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    暖簾に続く大阪商いのお話し。暖簾もおなじだけど、雇われ者として働いているので(自分が)、商人気質に圧倒された気がします。。

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    投稿日: 2006.06.24
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    最初に手を伸ばした山崎作品より(涙なく)読みやすくて、おばちゃん頑張ってって、すごく元気付けられる小説。通天閣の話とか気前が大きくて気持ちいい。

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    投稿日: 2006.05.23