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かなたの子
かなたの子
角田光代/文藝春秋
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総合評価

50件)
3.2
3
12
21
6
2
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    この人の作品は、どこか心が暖かくなる様な、人間の柔らかくて温かい部分を描いた作品しか読んだ事が無かったので、「死」そして「生」を描いたこの作品は、何となく驚きだったし、コレが真髄か。と思った。 安っぽい言葉になってしまうが、ホラーでもサスペンスでもないのに、人間怖い雰囲気がある。 あと、女性ならもっと色んな事を感じられるのかも知れない。と思った。

    0
    投稿日: 2025.11.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    他人と他人の輪郭がなくなって孫と子、親、が全て1人の人間、または人類全てで1人の人間であるように感じられる作品たちだった。これは、10年経ったら、感じ方が変わりそうな本。今の私にはまだ咀嚼できていない気がする。1個目の話は、閉所恐怖症でなくてもしんどすぎました。

    0
    投稿日: 2025.10.13
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    ホラーでもサスペンスでもなく背筋がゾッとする怖さ。夢とも現実ともわからない過去の罪に追われる恐怖や、人間の生死の描写がさすがだなと思う。

    6
    投稿日: 2025.02.06
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    平成24年 泉鏡花文学賞受賞作品。巻末の安藤礼二さんの解説で「『かなたの子』は、ラフカディオ・ハーンの「子供たちの死霊の岩屋で」を読み直し、書き直すことで可能となった作品である」とありました。この「かなたの子」をはじめ、ここには 8つの短編が収められています。どれも暗闇の中で 命と死が入り混じり、前世と現実、 罪と罰を背負って生きる女たちの(或いは男たちの)荒く湿った 息遣いが聞こえるような作品群です。「おみちゆき」では、田舎に伝わる即身成仏した和尚の声に、「闇の梯子」では、わけのわからない言葉を呟くようになった妻に、ゾワリとした怖さを感じました。 ミステリー小説でもオカルト小説でもないのに、夜ひとりで この小説を読んでいると怖さを感じるのは、作者が、土俗的な因習と死や、身ごもる女や、生まれなかった子の心理を、ぐっと読み手の位置までたぐり寄せているからでしょう。 人は死ぬ瞬間まで生きているし、生まれる瞬間まで子宮という暗闇にいる、そのことを肉感的にあらためて感じさせる作品でした。 余談ですが、作者の角田光代さんは『八日目の蝉』の時にも感じたのですが、子を宿した時の体感や、母性を子宮感覚で表現するのがとても上手いと思います。ご本人はたしかお子さんはいらっしゃらないということですが、想像で書けるとしたら、本当に凄い作家だなと敬服いたします。

    1
    投稿日: 2025.01.19
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    わー。色々たくさん、一つ一つのストーリーがあって、イメージしやすく読みやすく、とてもジーンとしました。これは、私が女だからかな。

    1
    投稿日: 2024.05.20
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     日本の古くからある民話や伝承の延長のような、ねっとりとした闇を感じる短編集です。  ホラーやオカルトといった雰囲気のお話が集まった一冊でした。  即身仏の話、田舎から上京した旧友との同窓会の話、押し入れの中の梯子の話、『道理』の話、前世の話、生まれる前に一人になった双子の話、生まれる前に死んでしまった子の話、パワースポット巡りのツアーの話。  どれも、読んでいる間に何とも言えない、暗い何かを覗くような感触がありました。虫の声がうるさい蒸し暑い真夏の夜に、突然ふっと虫の声が止んでねっとりとした重苦しい闇が迫ってくるような、明るいところにいてもそこここにわだかまる暗がりに何かが潜んでいる息遣いを感じるような、なんとも重たい短編が続きます。  この人たちは結局どうなってしまったのだろう、と話の最後に思うことが多かったですが、綺麗なオチでまとまらないからこそ、闇が深いように感じました。昔の日本には、もしくは今でもどこかの田舎では、こんな風習や伝承が残っていたのかもしれないと思わせるものがあります。  ファンタジーにも見えるような題材であるのに、妙にリアルな描写がファンタジーとして読ませない、リアルな『死』を感じました。

    2
    投稿日: 2024.04.26
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    ホラー要素のある短編集 人生の道理について語るヨガ講師に恋してせいで振った元カノが数年ぶりに再会すると人生の道理について語ったりし出した「道理」が一番好きだった けどどの話も私的に消化不良起こす終わり方 角田光代の短編集はこのパターン多い、それでも作中にでてくる言葉選びとストーリーの最初から続きをどんどん読みたくなる文章で楽しく読めるからすごい あとは即身仏の話、飢餓のせいで子供を殺す女、生まれた時に死んだ双子の片割れにずっと見られながら生きてる女、死産した女、過去に同級生をスーツケースに誤って閉じ込めてしまって殺したことがずっとトラウマになってる男とかの話

    0
    投稿日: 2023.05.27
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    ホラー?というのか? 内容としては 読見やすいかもしれないけど 見事に全ての話が好きにはなれなかった。

    0
    投稿日: 2023.05.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    短編集。角田光代ってこんなホラー(というよりファンタジー?)も書くのかとちょっと驚き。 「おみちゆき」 村で即身仏となった和尚を掘り起こすと、無残に苦しむ姿でミイラ化。のちに見世物小屋で残虐な殺人鬼として紹介されるミイラと再会する。 和尚の真意はわからないけど、せっかくみんなの幸せを祈って死んだのにこの仕打ちはかわいそう。無常。このお話が一番まとまっているしオチもあって好き。 「同窓会」 暗闇を恐れる主人公。トラウマの原因は、昔スーツケースに入ったまま見殺しにした同級生だった。 遊びの延長で死んでしまった友達、という設定はよくあるのでそこからの同級生のどろどろを見たかったのにあっさり終わってしまった。 「闇の梯子」 謎の言葉を話すようになる妻。押入れの奥のはしごを登ると、謎の部屋があった。 え、結局なんだったの…?主人公までどうしちゃったの…?と消化不良。 「道理」 妻と喧嘩した男は元カノに電話をする。久々に会った元カノは、昔男が言った「道理」を信じて奇妙な発言を繰り返すのだった。 男がクズ野郎過ぎて元カノが狂った話。結局、妻まで道理と言い出したのは何だったのか…? 「前世」 母に殺される夢を見る女。嫁いだ女は口減らしに自分の子を殺す。 愛している子を殺すというのは、私には考えられないけどかつて日本で実際にあったこと。心が痛い。 「わたしとわたしではない女」 生まれなかった双子の妹に恨まれていると思いながら生きてきた女が、孫の出産に立ち会う。 結局生まれなかったのは誰なのか?境目があいまいになった。 「かなたの子」 女は生まれなかった子に「きさらぎ」と名をつけ、家族に内緒で会いに行く。妊婦なのに水なんかに浸かって大丈夫!?というのが気になってしまった。お腹の中の子ときさらぎの扱いの差…。 「めぐる」 パワースポット巡りの最中に倒れた主人公は、自分の子であるなつきのことが思い出せない。 この短編集はこの話を書くための習作だったのでは?と思った。結局なつきのことどうしたのだろう?虐待?殺害?許された感じになってるけど、それでいいの?

    2
    投稿日: 2023.02.16
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    角田光代の短編集。ホラーかと思ったらそんなことはなく、世界観は違うのだけどすべて「繋がっている」というほかない作品集だった。 「前世」で語られるフレーズ、「私は母で、子で、だれかによって生かされただれかでもあったのか」がとても好きで、これまでふわっと考えてきたことがギュッとまとまっていて、ずっと反芻している。 私の父や母、祖父母、その前の前の前のずっと前に生きていて私が血を受け継いだ人たちの誰か1人欠けても私はここにいなかったし、子供も生まれなかった。とんでもなく果てしなく、世界は全て繋がって巡っているのだという気持ちになる。 赤ちゃんの頃の子供に会いたくなる作品だった。

    0
    投稿日: 2022.12.12
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    「前世」、なんて酷い物語。安藤礼二は「人々の間に昔から伝わる物語は、残酷で不気味で恐ろしい。しかし、そこには常に人間が背負わなければならない真実が語られている。それゆえ、悲しく美しい。物語を聞いた人々に、すぐには言葉にできないような感動をもたらしてくれる」と言う。オイラにはその真実はわからないし、知りたいと思わない。人殺しだ、しかも子殺しだ。時代、貧困とかオイラにはわからない真実があるのかもしない。子殺しをしてまで守らなければならないもの、生きていかなくてはならない訳……。そこに美しさなんてあるの。オイラは悲しいだけだ。「私」に笑う日が来ることが想像できない。

    0
    投稿日: 2022.03.11
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    伝承された土俗的な話はホラーに近いゾワゾワ感があって面白い。 昔の地区ごとの閉塞的な生活を彼等なりに、時には訳の分からない理屈を付けて平穏な生活を守ってきたのかもしれない。 1人の命より集落の存続。怖っ。

    4
    投稿日: 2021.06.04
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    交通網が発達して、日本各地を移動する物理的な距離感が随分と縮まった現代。しかし、都会にはないその土地ならではの言い伝えや伝承というものは地方にはまだまだ存在するように思います。私が泊まった北関東のある旅館では、夕食後に女将が、その土地に伝わる言い伝えを昔話風に語ってくれるという催しが好評を博していました。そして、そんな言い伝えや伝承というものには、何故か”ねばならない”、”してはいけない”という不思議な決まり事が多いように思います。昔々には何かしらの理由があってそんな風に禁忌とされた事ごと。その先には何か得体の知れない闇の世界が広がっているようにも感じられます。『日本の闇は、なにかじっとり身体にまとわりつくようなじめじめした湿度の高いもののように思います』と語る角田光代さん。この作品は、この国の各地に残る『都会ではなかなか見えにくくなった日本の闇』に光を当てる物語、あなたを異界へと誘う、あなたの背筋をゾクゾクとさせる物語です。 八つの短編から構成されたこの作品。いずれも『闇』の世界に足を踏み入れていく作品ばかり。そう書くと”ホラー?”という印象が先立ちますが、読めば読むほどに、そのような分類の次元を超えた、奥深い本物の『闇』の世界を垣間見ることになる作品が並んでいるように思います。ただし、人によってはトラウマになってしまいそうなそんな物語も存在するこの作品。もしかすると人によっては手にすること自体、注意が必要な作品なのかもしれません。 そんな注意を要する代表格の一つが最初の短編〈おみちゆき〉。その冒頭から読者の全神経を鷲掴みにして『闇』の世界へと一気に連れ去っていきます。 『おみちゆきは毎晩、村が寝静まったころに行わなければならない。集落の家々が、もちまわりで行う。昔は男にしか許されていなかったらしい』という村に伝わるその伝承。『一度いけば千日命を延ばしてもらえる』という言い伝えがあるものの『いきたいわけではない、そんなものは気味が悪くておそろしいだけ』と考えるのは主人公の征夫。しかし、『暗闇のなか、「今日はあんたがぐるごどはないけれど、いっしょにいぐかい」』と問う母に『うんいぐよと返事をし、自分のはんてんに急いで腕を通した』征夫は『息を殺して母親のあとを』ついていきます。『ひいいいいい、ひいいいいい、と風が遠くでうなり続けている』闇の夜。『お寺のちょうど裏手』にあるという『和尚さまのお墓』へと辿り着いた二人。『土から地上へと竹の筒が飛び出している』というその場所。『いつものとおり筒の前にひざまずいて祈り、腰をかがめて筒に顔を近づける』母親。『女の泣く声のような風の音が、征夫の耳のすぐ近くで聞こえる。聞こえるはずもないのに、鈴の音がそのなかに混じっているような気がする』という緊迫の場面。しかし母親はそのまま戻ってきます。『筒に白い布を結ばなかったということは、和尚さまはまだ生きている』というその意味合い。『月光和尚さまがお墓に入られたのは夏の終わりだったから、もうふた月も前のことになる』というその起点。『生きたままお墓に入ることも、お墓から体を取り出すことも、もう何十年も前に法律で禁止されている』ため、夜半に行われたその作業。『和尚さまはお棺にお入りになり、男たちが石と土で埋めた』という夏の終わり。以降『和尚さまが生きながらお墓に入ったことは他言無用』という日々を送る村人。そんな和尚さまの話をする子どもたち。『和尚さまはいづまで生ぎられるんだべ』と呟く友人の きみ子。『和尚さまはひょっとしたら、出してけろって言っているがもしれないね』と続ける きみ子に『んなごどあるわけねえべ』と返す征夫。そして再び征夫の家に当番の日が訪れます。『月の障り』となり『すまないが征夫、ひとりでいってけねが』と言う母親。やむなくひとり家を出て墓へと向かう征夫。『卒塔婆や頭のない地蔵を通りすぎ、そろそろと和尚さまのお墓に近づ』いて『地中からのびる筒の前に立つ』征夫。『和尚さま。呼びかけようとするが声が出ない』征夫。『口だけぱくぱくと動かして』、筒へと顔を近づけた征夫、そして…というこの短編。村人から慕われていた月光和尚が即身仏になるために生きながらにして墓に埋められたという衝撃的な内容と、その墓を幼くして訪れた主人公の姿が描かれていきます。ただし、結末にある意味でさらなる衝撃が待ち受けている、読者の想像の遥か上をいくこの作品。読後、即身仏について思わず調べずにはいられなくなった私。そんな私の脳裏に、恐らく一生消えないであろう強烈な印象を残した作品でした。 そんな最初の短編の興奮冷めやらぬ中、二編目の〈同窓会〉は、一気に時代が現代へと飛びます。小学校の同窓会に参加し続けるという主人公が『だれも一言も触れないが、このなかの数人は、こうして集まることで確認し合っているのだ。あのことを忘れてはいないよな、と。あのことを口外してはいないよな、と』という彼らが併せ持つ過去。そんな過去にあったある衝撃的な出来事を『事故か、あれは事故だったのかよ』と同窓会を続ける理由へと重ね合わせていく、こちらもトラウマになりそうな衝撃度の高い短編でした。 そんな衝撃的な作品が二つ続いた後、この作品は後半に向かって本来の色を出していきます。それは人の『いのち』に焦点を当てていく物語です。上記二編が主に物理的なインパクトで読者をトラウマにする物語でしたが、後半は精神世界の物語が中心となって、読者に違う角度からのインパクトを与えていきます。そんな中でも書名ともなっている〈かなたの子〉はそんな精神世界を強く感じさせる物語です。 『生まれるより先に死んでしまった子に名前などつけてはぜったいにいけない』という『その付近での了解ごと』。『生まれなかった子は次に生まれてくる』というその考え方。しかし『死んだ子と、次に生まれてくる子は別な子なのに違いない』と思う主人公の文江。『だからこっそり、如月、と名づけた』というその秘密。『男か女か教えてもらえなかったが、その月に生まれるはずだったから』というその理由。『真一の先祖が眠る墓に埋められた』子ども。『彼方の世界にいけないから』、『菓子も、玩具もそなえてはいけない』と言う真一の母。しかし『こっそり墓に寄』り、『しゃがんで手を合わせ、如月、如月、と呼びかける』文江。『それから一年しても次の子はできなかった』という現実。それが『墓に供え物をしていることがばれて、文江は義母にこっぴどく叱られた』という展開。そして、『寺の裏に足を運ばなくなって三月目』という運命の時、『文江は身ごもった』と、その先の未来が訪れるも、違和感が消えない文江。そんな文江の『夢に如月があらわれた』という運命の機会が訪れます。そして如月が夢の中で残した言葉のその先に不思議世界が語られるこの作品は、極度の不安感を読者に与え、物語の不安定さを残したまま静かに幕を降ろします。〈前世〉〈巡る〉という他の短編もそうですが、『いのち』というものはその人がひとり生まれ、ひとり死んでいくという単純なものではなく、前世や来世といったものとの繋がりの中に存在するもの、そういった精神世界が角田さんらしい独特な雰囲気感の中で描かれていく、まさに異界を感じる物語でした。 『押し入れのなかの薄暗い感じは日本人の原風景のひとつ』と語る角田さんが描く八つの短編には、まさしく日本ならではの『闇』が絶妙な温度感で描かれていました。インパクトの大きなその内容が心を鷲掴みにして離さない八つの作品。そんな八つの作品が共鳴し合い、溶け合い、そして時空を超えた異界へと読者を誘う、そんな独特な雰囲気満載の個性あふれる作品でした。

    60
    投稿日: 2021.02.13
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    ひたひたと恐ろしい。 素晴らしい本だが、怖い話は好きではないので☆4 最後の安藤礼二氏の解説が秀逸。 土俗的な即身成仏伝説や輪廻転生、子どもの霊などが出てきたり、現代人の悩み?のような、人の弱さを描いたような話 2話ずつまとめた形式で面白い。 静かな怖さはさすがの角田光代氏! 『同窓会』が想像できるシチュエーションすぎて、リアルに怖かった。

    0
    投稿日: 2020.10.20
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    最近、長編の読残しを片付けようと思って探していたので、予約したこの本が短編集だったので少し気落ちした。 短編はすぐに読めるし、よく似た長編を読むと印象が紛れてしまって忘れそうになる。 でもこの本は、テーマも、スタイルも工夫があって、とても面白かった。 * * * ・おみちゆき  おみちゆき という土俗的な風習のある村での話。和尚さんが即身成仏するために穴に入った。持ち回りであるが、母の代わりに様子を見に行くことになった。 夜のあやしげな音の中を穴まで行き、地下に伸びた竹を伝わってくる気配に耳を澄ます。 和尚がなくなって久しく、子どもたちと帰省したお祭り小屋で、遺骸と再会する。宗教的な話ではなく仏門に入った人の最後が、子どものころの妖しい思い出になっている。 ・同窓会 小学校の同窓会だけは、毎年行われて、世話役は律儀に連絡をよこす。そのころ仲がよかったメンバーは、どうしても集まらなくてはならない秘密があった、みんな小学生だったころのあのことが胸の中にしこりになっていた。 ・闇の梯子 静かで近所付き合いの煩わしさもない、うっそうと茂った木に囲まれた家に移った。妻と二人の暮らし。仕事を終え家の近くまで来たとき何かの黒い群れが家にぞろぞろと入っていくのを見た。 ・道理 付き合った女は、話を全て「道理」という言葉ではかっていた。生きる柱は道理にかなったものでなくては、という。 結婚した妻もいつの間にか「道理」を説くようになった。ある日散歩の途中でガーデンパーティーのような集会に入ると、そこは道理で話し、それで仕切られたひとびとが集まっていた。自分は・・・。 ・前世 前世を見るという女に会う。何度も夢見る母との夢。 私はとついで子を生んだ、飢饉の年だった、子が泣くと外に出される、吐く息は白く冷たい。手を引いて川のほうに歩いて丸い石をさがす、夢のように。 ・わたしとわたしではない女 いつもその女は私の傍にいた。私だけに見える女は、私が子を産むときも傍にいた。 ・かなたの子 死んだ子に名前をつけてはいけない。死んだ子は鬼に食べられる。そういわれていた。だが文江は死んだ子に如月という名前をつけた。如月はかわいらしく育っていった。次に身ごもった文江に、如月は「海べりのくけどにいる」といった。文江は電車を乗り継ぎ、淋しい海べにある「くけど」まで如月を探しに行く。 ・巡る 私はパーワースポット巡りに参加して山の頂めざして上っている。倒れて頭を打ったが、みんなで介抱をしてくれて、上り続けている。 私は結婚をして浮気をされて離婚をして、シングルマザーで子育てをしてきた。今子どもはいない、どうしたのか、頭を打ったせいかはっきりしないことばかり。 頂上に着いた、白い朝の光に包まれていく。 * * * SFでもないホラーというのでもない。日常の中にある、現実と非現実の境、もやのような、こころの中の不明瞭な部分が人を覆い隠してくる。覆われた人、蝕まれてしまった人はそれを日常だと錯覚するのだろうか。 不思議な生と死の境目やそれらが重なる部分を味のある表現で書いた面白い作品で、どれもこころのうちにある異常さがうっすらと滲んで少しずつ生き方が逸れて来る。角田さんはこういうのをうまく書く人だと思う。

    0
    投稿日: 2019.12.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    出会うべき大事なものを探し求めて彷徨うこと、そしてそれをせずにはいられない本能のようなものを感じた。 生きている自分と、今までに生きて死んでいった数々の命が繋がる。ひとりきりで生きて死ぬのではないのかもしれないと思えてくる。幾度となく繰り返され繋がれてきた命のサイクルの中に、私たちは永遠に生きている。‬ 最後は、あなたを誰も責めはしないと言われているようで、大きく包まれるような安堵を覚えた。‬

    0
    投稿日: 2019.07.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ホラー短編集のようでいて、独特の情緒が溢れている作品集。 表題『かなたの子』は失った子を追い求める女の柔らかな狂気が描かれていますが、どの物語にも生死の微妙な境目のようなものが根底にあるようです。 少しずつ狂っていく人々が淡々と描かれているから怖い。 どのタイミングで世界がズレたのかが分からないのが怖いのです。 静かに消されていく真実、心の中から自ら消していく真実。それらは全く消えたのではなく、背後から少しずつ忍び寄ってくる。 その確かな罪の意識に、人々は耐えることができない、そんな物語。

    0
    投稿日: 2019.06.07
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    短編集。 ホラー?なんだろう、全体的に怖い。 昔の話が多い。 単純にあんまり短編が好きじゃないのと、こういう部類の本が好きじゃない。

    0
    投稿日: 2019.04.26
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    いのちに関わる短編8編。全てもやもやしたまま終わる土着の物語風あり、ホラー映画風あり。命の話は突飛な話でなく日常の中でこそ重く伝わる、と考える。しかし色んな作風のある人だ。

    0
    投稿日: 2018.10.09
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    全部怖かった!…(T_T) 目次のところが 二つづつにわかれていて 内容が少しにている話どうしだった。 最後の「巡る」が一番角田光代さんらしくて好きでした。「道理」はめちゃくちゃ怖かった!

    0
    投稿日: 2018.10.01
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    角田光代氏の作品とは思えないような、本であった。 8話からなるのだが、どれも、不気味さ、異様な雰囲気を加味し出すような物語である。 戦争前では、このようなことがありえたのだろうか? 僧侶の即身成仏の話のような「おみちゆき」。 遊びで、友人が、スーツケースに入ったまま放置して、親に告げずに去ったことで、その友人は死に至った事件の同級生たちの苦悩を表した「同窓会」。 「闇の階段」「道理」 意味不明な言葉や、明確な言葉を厳格に使用する女に追い詰められていく様。 「前世」と「わたしとわたしでない女」時間の空間が、相互に入れ替わり、何が真実なのか?と、思ってしまう。 「かなたの子」「巡る」--「くけど(潜戸)」島根県に、本当にこの場所が、あるのだと、知った。 生と死の堺が、あるように、光があれば、影もある。 泉鏡花文学賞受賞と書かれていたが、余り好きな作品ではなかった。

    0
    投稿日: 2018.01.26
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    川上弘美、田口ランディ、坂東眞砂子あたりの得意なジャンルだと思うが、なかなか良かったです! 日常描写が角田光代らしくて良かった。 ホラーは苦手だけど、そんなに後味悪いものは無かった。

    0
    投稿日: 2017.04.04
  • 辛いけど、

    辛い体験を、たとえフィクションでも読むのは嫌なもの この作者の場合、明確な希望とか救いは書かれないことが 多いのでなおさら。 でもだからこそ人間が興味深く見えてきて、 他人と自分と、やっぱり怖くて、でも見ないふりでは それ以上深く知り合うことはできないのかも

    2
    投稿日: 2017.03.21
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     おみちゆき  和尚様が人身御供となっている。その確認を目の良くない母と共におこなう征夫。  和尚様は、征夫が学校に上がらないころに米や野菜を食べることをやめ、木の皮や水の代わりに漆を飲んでいると言う噂があった。痩せ衰えたのち、知るはずがないことを知っているように話すようになった。どこぞの嫁様に亭主が怪我をして帰ってくるからお医者様を呼んでおきなさいだとか、じきに稲妻が落ちるから家から出ない方が良いだとか。そうしたら本当にその事柄が起き、みなが和尚様に一心に祈るようになった。

    0
    投稿日: 2017.01.10
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    角田光代さんの作品は大好きでよく読んでいる方だと思うのですが、その中でもこの短編集は異色というか、とにかく怖かった…これはほぼホラーだ、と思いながら読み進めるのを止められない上質な怖さ。

    0
    投稿日: 2016.04.21
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    おみちゆき…和尚さまが不気味。関係者が呪われてしまうようで恐ろしい。 同窓会…人の死を共有した仲間内で秘密を確認するかの様に集まる。 闇の梯子…評価はこの作品。読み始めの文章から悪寒がしそうなほど嫌な予感がある。その予感はやはり外れることはなく、しっかりと異世界の闇に包み込まれた。 道理…男の周りを不可解な道理が見え隠れしながら取り囲み、理不尽とも思える道理を振りかざしながら男を道理へと引きずり込んでいく。 前世…こんな時代がかつて日本には実際にあったのだろう。どこにも逃げ場はなく善悪を超えた意思の力に弄ばれる小さくかけがいのない命。今なら犯罪だけど。 わたしとわたしではない女…結局のところすべてが幻だったみたいな終わり方だけど、こういう人生は幸せなのだろうか。それと自分も誰かの犠牲の上に命を授かったのかと思うと疑問だし複雑な心境になる。ストレートにすとんと落ちない読了感。 かなたの子…これも日本昔話みたい。やはり亡くした子に囚われている母の未練。恐山のようなイメージの場所で我が子と再会しようとするのだが…。 巡る…読んでいると目がクルクル回るような錯覚に陥る。どこまでが記憶なのか不明瞭で話の本筋が見えなかったのが心残り。

    0
    投稿日: 2015.08.04
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    日本の土俗的な因習をテーマにした表題作をはじめ、ちょっと奇妙で後味の悪い短編集。泉鏡花文学賞受章。 闇夜、前世、道理に因果。宗教ではないが、日本独特の祖先からひきずっている風習や思考のいやーな部分を角田さんの解釈で現代の物語にしている。近代文明がどんなに発達しても、良かれ悪かれ日本の土着的な考え方は消えることはないだろう。それは日本人の謙虚さにつながっている部分もあるのだから。

    0
    投稿日: 2015.05.03
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    前回読んだ「空中庭園」もそうだったが母と娘の関わりにメスを入れてる。重松清は父と息子を書いてることが多いけど角田光代は女性と女性に宿った生命に焦点を置いてる。愛されて待ち望まれる生命と望まれずに殺されちゃう生命。誕生しても成長する過程で母と子の関係が崩されることもある。読んで心傷んだのは「前世」だ。貧しい農家に嫁いで4人目を出産するが姑に言われてその子を川で石打して殺める場面。殺気を感じつつ母親の気持ちを察したのかその子が母親をギューと抱きしめる。子供は時に神のような存在になる。

    0
    投稿日: 2015.04.15
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    2014年12月25日読了。「死んでしまった子に会える」という噂を聞き海沿いの洞窟を目指す女性を描いた表題作はじめ、死んでしまった・あるいは産まれなかった子どもと母親の関係を描く短編集。私は男なので「女性特有の感覚」を根元から理解することはできないかもしれないが、妊娠・産みの苦しみ、徐々に大きくなっていくわが子に接する喜び、思うように育てられない辛さ、そしてわが子を手放さざるを得ないときの悲しみなど・・・。「母と子ども」というテーマには、いくらでも小説になりうる題材や心の動きが含まれているものだなと感じた。

    0
    投稿日: 2014.12.25
  • どういう時に読んだら良いんだろう・・・

    テーマは理解できるし,読んで考えるところはあるけれど,どういう時に読むのが正解なんだろう・・・。 (同作者の他の作品と比べて)万人にお勧めしたいとは思わないので,ちょっと辛めで。

    0
    投稿日: 2014.11.09
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    読みはじめたら、あれっ。この本思っていた感じと違う。と感じ読むのをやめようかと。 でも、止められなかった。 読みたい内容じゃない本を一気に読んだのは初めて。 「前世」と「かなたの子」が印象的で古くから伝わる闇の話だが、伝えていかなければならないことなのでは、と感じた。 この本も八日目の蝉に続き重かった。

    1
    投稿日: 2014.09.29
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    いやー、暗い小説でした...が。。。 非常に、心理描写が巧みでスゲーっと思った。 最後の「巡る」は、私にとっては、勉強になりました。 母親の子に対する感情は、父親と比べて凄いのでは...と思います。全編とうして考えられませました。

    0
    投稿日: 2014.09.26
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    角田光代さんの小説って、すっごく好き!っていうのと え?っていうのとある。 その「え??」っていう部類で、とてもじゃないけど 読み進まないものだった。 あちこちのレビュー見ても星5つあげてる人も多く 私の感性おかしいのか?と思うけど。 やっぱ、このテは苦手。 好きじゃない。 時代も場所も意味が分からなかったり。 それ、そのものが人間の闇と明との対比だったり。 意味深いとは思うけれど、好きじゃない。

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    投稿日: 2014.09.25
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    即身仏、間引き、死産、虐待等をテーマに扱った八編から成る短編集。過去の母子間の問題として間引きがあり、現代の問題に孤立と虐待が描かれる。罪悪感から逃れようとあがき、最後の「巡る」で許される。社会的背景を考慮しても許されない罪を犯し得る、と身につまされる話し。

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    投稿日: 2014.09.21
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    【12月wowow連続ドラマ化のホラー傑作!】生まれなかった子に名前などつけてはいけない――日常に形を変えて潜む、過去の恐怖。著者の新境地、泉鏡花賞の傑作短編集

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    投稿日: 2014.09.09
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    角田光代さん”かなたの子”読了‥ぶっちぎりの★5つ‥でもね‥お勧めはしません‥角田さん‥油断して読むと‥とんでもないよ、あなた‥恐ろしいほど、本質を、おどろおどろしく、表現‥イソップ物語の残酷とか‥恐山の語り部とか‥

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    投稿日: 2014.08.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    不思議というか不気味というか。。ふわふわして掴みどころのないような話。角田さんの得意分野なのかな。そして終わり方も。 どなたかが「作者は感受性が強い」とレビューしていたのを読んで、やけに納得!!そうでないと、こう言った風情の作品は書けないだろうな。ある意味すごい。

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    投稿日: 2014.06.27
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    コワイコワイ。 角田光代の得意とするところの、女性の繊細な心の揺れ動きを感じるより先に、怖さというか、苦しさというか、何か冷んやりとした感覚は角川ホラー並。 コワイコワイ。

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    投稿日: 2014.06.27
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    帯文(裏表紙):”時空を超えた女たちの命を描ききる傑作短編集。” 目次:おみちゆき、同窓会、闇の梯子、道理、前世、わたしとわたしではない女、かなたの子、巡る、解説 子供たちの死霊の岩屋で 安藤礼二

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    投稿日: 2014.06.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    因習という言葉が、物語の底から響いてくる。 生まれなかった子供に会えるという「くけど」に、向かう女の話し。時代設定が現代だったり、明治~昭和初期のような感じがしたりします。

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    投稿日: 2014.04.30
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    昔話?と思いながら読み始めたら、それだけではなかったのだけれど、現代の話も全ての話が、なんだか不気味。 人が消えたり、存在しないはずの人が存在したり。 特に「道理」という男女の話が印象に残った。 私も神とか霊とか占いとか信じるタイプなので。 単純に面白かった。 解説を読むまで、島根にある「くけど」も、小泉八雲の原作も知らなかったけれど、興味あり。 角田光代って、こんな小説も書くんだなぁ、と新たな才能を発見。 奥が深い。

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    投稿日: 2014.01.05
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    心の闇をちょっとホラーテイストで描いた8つの短編。何れもゾクッとする内容は短編ながら濃い。解説を読んで著者の意図が鮮明になり流石と唸ってしまう。この作品をWOWOWはどのように映像化しているのか楽しみ。

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    投稿日: 2013.12.23
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    なんだか文学的要素が強いので、あまり入り込めなかったです。角田先生の作品にしては評価はかなり低いです。もっと現代的でドロドロした角田作品が好きなので。

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    投稿日: 2013.12.17
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    解説に書かれていた「夢十夜」と「遠野物語」につながるという表現がまさにぴったり。隣に寄り添った闇的な存在が怖くもあり、また不思議でもあり。はっきりと書かれていないだけに、ざわざわっと肌が粟立つ瞬間があった。

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    投稿日: 2013.12.13
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    角田さんの作品は好きなので何冊か読んでいますが、 角田さんといえば家族の絆であったり、女性同士の友情などの 作品が多いのでこのような作品は初めてなので新鮮というか驚いてしまいました。 おみちゆき』のような土俗的な即身成仏伝説は聞いたことがありますが、 この作品のように細かく描かれているのは初めてなのでとても生々しくぞっとする思いがしました。 どの作品でも子供と女性が絡んでいて、 短編の前半であった出来事が後半とどこかで交差していて、 不思議な感覚の作風でした。 女性はいつの時代、どんな時にも子供とは切っても 切り離せないということが分かります。 そのために女性が子供の事で束縛されたり、 周りの人からも何か言われて悩まされたりしていて 因果なものだなと思いました。 こんな近代的な今でも昔から伝えられている その土地の言い伝えやしきたりなどが、 まだ存在しているというのが良いのか悪いのか 少し不気味でした。 ある意味日常にあるかもしれない 形を変えたホラーだと思います。

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    投稿日: 2013.12.03
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    死の持つにおいが漂う本だった。 特に幼い命が亡くなる時のなんとも言えないにおいがそこここから溢れているような。 20代ならもっとさっぱり読めたかもしれないけど歳追うごとに死はリアルさを増す。とても気が重かった。

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    投稿日: 2013.12.03
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    幼いころの暗闇の恐怖を思い起こす。 子供の頃の朧な罪の意識が蘇る。 生と死の境界を混沌とした意識の中で彷徨う。 心の中にもある混沌とした闇の記憶を思い起こさせる民話のような怪奇小説

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    投稿日: 2013.11.29
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    店頭で見かけて購入。 泉鏡花賞受賞の短編集だが、耽美的な色は薄くむしろ地味。が、どの作品も現実と夢との境目が曖昧で、一作品を読むごとにその世界に引きずり込まれ、暗闇からじっとりわき出てくるような怖さを感じる。 子殺しの「前世」が特に印象的だった。

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    投稿日: 2013.11.27
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    いのちの話たち。 今読むんじゃなかったと思いつつも 読むのをやめられなかった。 生まれなかった子はどこにいくんだろう。 人生の選択は何が正しいのかがわからなくて 迷ったり悩んだり苦しんだりだけど いつか自分の選択を認められる日がくるんだろうか。

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    投稿日: 2013.11.24
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    WOWOWのドラマWになると聞いたので読んでみた。まぁ、普通。私はこの手のお話が好きではないことがわかった。

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    投稿日: 2013.11.10