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写楽 閉じた国の幻(上)
写楽 閉じた国の幻(上)
島田荘司/新潮社
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総合評価

62件)
3.6
9
23
24
3
1
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    再読だが、ほぼ覚えていなかった。 "写楽とは一体何者なのか?" 浮世絵を研究している元大学講師の佐藤が、悲劇的な事故をきっかけに片桐教授と出会う。 教授との会話が長く続き、ほぼ説明のため読みにくい。 ミステリーの形をとった研究書のような感じ。 現代編がほとんどだが、蔦屋重三郎が主役の江戸編も少し挟んでいる。 現代編の終わりの方で、佐藤が動き出す所から面白くなってくる。

    0
    投稿日: 2025.11.18
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    元大学講師の佐藤が写楽の作と思われる肉筆画を巡るミステリー。 前半は佐藤家のギクシャクした家庭内の描写にうんざりしたが、途中から写楽や北斎を巡る諸説が示され、俄然引き込まれていった。 個人的には、写楽が活躍したのはわずか10ヶ月だったということも知らなかったので、とても刺激的だった。 続きが気になる。。

    31
    投稿日: 2025.04.24
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    蔦屋重三郎が世に出した「写楽」にまつわる不思議ミステリーを追う物語。島田荘司作品らしい構成で、読者にテーマ背景の教養をタイムスリップしたショート(伏線)で補いつつ、本筋のミステリーが進むから、興味を引きつけられながら読める。さすが島田荘司先生!2025年のNHK大河ドラマ「べらぼう」がちょうど重なるので、べらぼう視聴者にもおすすめです。

    12
    投稿日: 2025.02.08
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    大人になり、久々に夢中になって読んだ本。 現代パートと江戸パートが交互に語られ、徐々に写楽の正体が明かされる。 こんな本が、また読みたい!!

    0
    投稿日: 2024.11.24
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    東洲斎写楽の正体を巡るアートミステリーで現代と江戸が交互に描かれているのが特徴。 写楽の正体については確定したという認識でいたので新たな説が出た事に対しては興奮した。設定上主人公が北斎研究家のため浮世絵に詳しいという説得力は分かるが冒頭からの回転扉死亡事件そこから更に加速する妻との不和という展開は果たして必要だったのか。名探偵神津恭介がジンギスカン=源義経の謎に挑んだみたいに名探偵御手洗潔が挑むという方が設定の無理があるとしてもスッキリ読めたと思う。

    3
    投稿日: 2024.05.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2013/5 初読時のメモより 作者が提示した、写楽の謎:写楽が誰にせよ(既に知られた人物の変名にせよ)何故出自などが全く伝わって無いのか、接触していた筈の周りの人々が写楽について何故なにも語っていないのか。写楽はオランダ人だったという仮説は、これを合理的に説明していると思う。役者絵は、ブロマイドと芝居の宣伝を兼ねるものなのに、写楽は本来対象にならないような端役も描いていたという事も本作で初めて知った。

    1
    投稿日: 2023.09.02
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    島田荘司さん初読みだったけど、意外と読みやすいんだな。 美術史ミステリーという情報のみで読み始めたら、序盤でアリ・アスター作品かよという鬱展開があって驚いたけど、引き込まれた。 ただ、本格ミステリを読むのが久しぶりで、途中頭がこんがらがった…。 でも丁度そのタイミングでこれまでのまとめの章が入ってありがたかった。 写楽とは何だったのか、謎が解けたらすごい。

    15
    投稿日: 2022.05.04
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    江戸時代わずか10ヶ月した活動しなかった謎の絵師写楽の正体をめぐるミステリー。 徐々におもしろくなってきた。 後半がきになる。

    1
    投稿日: 2022.02.16
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    知らないことがたくさん。 最初はどんよりしてて進まなかったけど途中から夢中になった。 下巻も楽しみ。

    1
    投稿日: 2020.01.27
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    名前を聞いたこともあるし、絵も見たこともある。 でも知っているようで知らない『東洲斎写楽』。 そもそも写楽別人説が色々語られるほどの謎の人物で有名ってのも初めて知った。 それ以外にも浮世絵で知っている有名どころ葛飾北斎や安藤広重、喜多川歌麿がある程度近い時代の人達で顔見知り的な存在であったことも。 読んでる最中から『ゆっくり浮世絵を鑑賞してみようかな?』と興味が湧いてきた。 物語はその写楽の謎が解き明かされていく流れだけど、まったく予備知識の無い私でも引き込まれていくほどしっかりとした作りの小説。結局は違ったけれど、初期に出てきた『写楽=平賀源内』説はすっかり信じてしまうほど。 また作品は主人公のいる現代の話と、写楽が活躍した江戸時代を蔦谷重三郎を軸とした話を交互に進められる。その蔦谷をはじめ江戸時代の人々のやり取りがテンポの良い江戸っ子口調で、それに馴染みのない私でも活気の溢れるお江戸に混ざった気分になれる。 この小説における写楽の正体もしっかり合点がいきました。私より浮世絵などに興味を持つ父に薦めてみたい一冊です。

    1
    投稿日: 2018.11.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    子どもを回転ドアの事故で失い、そのために家族も名誉も失った元大学講師が、幻の画家写楽の謎を負う。浮世絵には詳しくなく、写楽も名前や代表作くらいしか知らなかったが、何ともミステリアスな画家のようでかなり興味をそそられる。写楽=平賀源内説から、源内北斎隠密説まで出てきて怒濤の展開。これからどう話が展開していくのか、見つかった肉筆画のサインと片桐教授はどう絡んでくるのか? 写楽の正体を推理しながら読むのも面白い。外国人説なんてどうだろうか。下巻も楽しみ。

    1
    投稿日: 2017.10.30
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    江戸編はとても面白い! のに、現代編では同じ考察が何度も繰り返されていい加減げんなり…頑張って読み切ったので下巻に期待大!

    0
    投稿日: 2017.01.16
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    写楽とはだれか? その人物がその年の江戸に来ているのか その確証もないまま執筆を開始したという作者のあとがきを読む限り、 ほんとうにその勘と執念だけで掴み取ったんだなぁ、と深い感動に包まれます。 以前いちど挫折してるから 読んだタイミングが良かったのかもしれない。 主人公の佐藤同様に 私も相当に打ちのめされていた時期でした。 なにもかも酷く打つ手なしだと感じていたから やりたいことに対しても これになんの意味があるんだ、対価の保証はないって感じでとても苦しかったけれど 半ばで佐藤の息子が幻となって 「パパ、こっちでいいんだよ」(だったかな?)方向性を示唆する部分など むしろ私が勇気付けられてしまいました。 お陰さまで新規プロジェクトも立ち上げられました。 本当に資料と戦いながら掴み取った結末。 手探りでなにかを作る職業の方は手に汗握ります。

    1
    投稿日: 2016.07.25
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    またも歴史にアクロバティックに切り込む。 いつもの日本人批判も含みつつ。 現代編の答え合わせをするかのような江戸編。 現代編の回収されない要素たち。 構成の粗がやや眼につく。 備忘録。 どうしてだか、写楽=シャーロック・ホームズだった! というネタバレをどこかで読んだ気になっていたが、これは自分の夢だったのね。

    1
    投稿日: 2016.07.20
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    下巻まで完了してから上巻の感想を振り返ると 全体を通した作品の粗さ・構想の甘さが上巻に出てきていて 下巻の面白さを考えると、もったいない印象を持った。 一番大きなところは、 上巻における現代編の致命的なまでのつまらなさ。 登場人物が揃って魅力に欠ける人物で、 ストーリーとしても陰鬱で面白みにかける上に、 ひたすらに主人公と片桐教授、常世田との会話による 写楽の説明に終止していて、閉口する。 会話も、「***」「そうですわね」 「***」「ふーん」「***」「そうです」 みたいな感じの素人のような会話文による説明が 延々と続いていて、つまらない上に 物語としてストーリーが動いていかない。 下巻の後書きで色々書かれているが、 要はダラダラと書き連ねていく書き方で、 後になって書いた文章をきちんと見直して、 不要な文章を削ったり、あるいは膨らませたり、 言い回しを工夫したり、といった推敲的作業を ほとんどやっていないということなのだと思う。 明らかに文章が練られていないし、 全体の構想もきちんと考えられていなかった。 知識の蒐集や事実関係の確認に 力と時間を使い果たしてしまって、 頭のなかにあるものを文章にするというところに 力が回っておらず、余りにも未完成な作品だった。

    1
    投稿日: 2016.07.05
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    28年4月6日読了。 上巻の半分ほどは主題の伏線だろうが、余り面白くなかった。しかし、写楽の話しがようやく進み始めて、江戸時代の出版の仕組みや浮世絵について、また幕府の密貿易に対する考え方、江戸と大阪の経済の違いなどが、良くわかった。掛川の天然寺のヘンミーの墓の事などは、初めて知った。思わずインターネットで調べてみた。事実?創作?と疑いながら読み進む。北斎の晩年の行動も、そういう繋がりできたか!と、面白かった。

    0
    投稿日: 2016.04.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    色々言いたいことはあるものの、 総じては、面白かった本。 江戸、寛政の時代、突然現れ世間をあっと驚かせ、10カ月という短い期間に多数の作品を残しながらも、忽然と消えた、「東洲斎写楽」。本名も生まれも、存在自体が謎、の写楽の正体について、フィクションとノンフィクションを織り交ぜながら、描いた意欲作。 そう、意欲作、という言葉がぴったりだと思います、この作品は。「一番に伝えたいこと」がとても壮大で、スリリングだからこそ、その他のことが若干粗い仕上がりになっています。 たとえば冒頭、写楽の肉筆画、に記載された欧文でのサイン。平賀源内?と思わせ、途中から一切でてこなくなったこの話はどこへ行ったのか? たとえば序盤、こどもが事故で亡くなる話。はたしてこれは必要だったのか? などなど、ミステリーものではよくある、「大きい謎」と「小さい謎」の組み合わせによって染み出すはずのその本の味が、「小さい謎」がまったく解明されないことで、ちぐはぐな出来になっているのは確かだと思います。 写楽の正体、についてだけ言えば面白い作品なんです、ほんとうに。ここだけに絞って描く方法はなかったのかな、なんて考えてしまいます。 浮世絵、写楽の正体に興味のある方はぜひ。

    0
    投稿日: 2016.03.19
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    ぼちぼちですね。 初めて島田さんの作品を読みますが、 とても、惜しいような感じですね。 とりあえず、上巻を読んだ時点での印象ですが、 題材は面白そうですが、全体の方向性に対するしまったものが見えないように感じますね。 とりあえず、下巻に期待します。

    0
    投稿日: 2016.01.25
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    ページをめくる手が止まらないとはこのこと。有名すぎるくらいの浮世絵師なのに、その実ナゾだらけな人物だということはまったく知りませんでした。ノンフィクションとフィクションの融合ほど面白いものはない。

    0
    投稿日: 2015.11.19
  • 写楽、その真相は・・・

    写楽の謎を追究するというよりは、写楽にまつわるミステリーを楽しめる作品。著者独特のオドロオドロしさは少ない半面、知的好奇心を充分満たしてくれる。

    0
    投稿日: 2015.05.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    東洲斎写楽の正体に迫った歴史ミステリー。 鎖国であった当時の江戸文化の様子、歌麿や京伝、そんな絵師などを取り仕切る蔦屋重三郎たちの交流の様子がとても良く伝わって来る。 そして描き出される写楽の正体。 「閉じた国の幻」まさのこの副題の通り、閉じられかつ規制された不満が高まっていた時代に、蔦重を中心に国内外関わった全ての者たちが紡ぎ出した幻こそが写楽だったのだろう。 と面白かったのはこの作中にある「江戸編」まで。 正直「現代編」はいらない、江戸編の合間に解説があるだけで良かった。 説明を兼ねているが物語にしてしまったために冗長過ぎてわかりずらい。 回転ドア事件も風化させてはいけないという思いはあろうが、それはそのテーマで書けば良いわけで、写楽とは一切関係ない。 この現代編のせいでものすごくつまらない物語になってしまった。 だって江戸編、全体の3分の1もないぐらい短いから。 江戸編が非常に感動できる物語なだけに、ただただ残念。 特に(上)は現代編の部分が多くほとんど楽しめず。

    0
    投稿日: 2015.01.31
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    上巻は、説明がくどくて、しばらくすると「あれれ、また同じ説明しているけど?」の繰り返しで、とても読みずらい。 超高速ななめ読みで、なんとか読了。

    0
    投稿日: 2014.09.13
  • コロンブスの卵的発想の写楽正体説

    江戸の浮世絵師の中でも異色の存在である写楽の正体を解き明かすミステリー小説。 活躍期間が短く、他の絵師との師弟関係も感じられないのに何故か出版界の大立者・蔦屋重三郎から厚待遇を受けて役者絵を出した東洲斎写楽。有名な絵師の変名、武家の能楽師からまったくの素人等、様々な異論がありながら決定的な説がなかった写楽の正体に島田氏が新しい解釈を示します。それまでの既出の説とは発想を転換して進められる解釈は荒唐無稽とも思われますが、それなりに説得力があって面白かったです。 解釈を元にした江戸編も、蔦重や周りの絵師達の様子がイキイキしていて楽しかった。 一方で、主人公が写楽研究に乗り出すきっかけとか、息子の回転ドア事故の話等の脇のストーリーが放りっぱなしだったり、関係あるのそれ?っていうエピソードがあって全体的にまとまっていない印象で、ラストも唐突な終わり方だったのが残念。 ストーリーが消化不良な感じは否めなかったのですが、ぐいぐい読ませる文章はさすがに島田さんです。

    5
    投稿日: 2014.09.02
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    思ったより長いので、上巻読後で一度感想を。 写楽は誰かを探るストーリーだが、思いがけない人物を想定。高圧的な妻とその実家との争いをからめながら、江戸時代と現代を並行して話は進む。上巻の最後にまたもや思いがけない事実が。。さて、下巻に移るか。

    0
    投稿日: 2014.07.15
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    前半だからか、ちょっとダルい。 島田さん、大好きなんですが、江戸編に入るまでが、長くて苦痛でした(^^;; 上巻の最後1/3くらいからは、スルスル読めます!! 下巻にも期待☆

    0
    投稿日: 2014.07.05
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    島田荘司さんは初めて読みました。とっっても面白いです。やっぱり巧いです。社会風刺や、歴史的観点からの見方、それでいてミステリってなかなかできないことと思います。しかも写楽の謎に迫るって、誰もが正体を知りたい人ナンバーワンの日本史の人ですからね。早く下巻も読みます。

    0
    投稿日: 2014.04.17
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    六本木の回転ドアの事故から物語が始まり、「写楽」の謎を解いていくという因果関係が強引的。 しかし、「写楽」というのがこれほど謎めいた人物だったのか!?、一体、写楽は実在したのか?たった10ケ月の活動でその名声もその後の人生も何も残されていない・・・ 鎖国政策の江戸期の幕府政策に反する各藩の利権阻止もからみ、謎の人物「写楽」が関与していたのか? 別人説としての謎を解き明かしていく・・・ 下巻では、その回答があかされるのか!?

    0
    投稿日: 2014.03.09
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    おじさん向け。飛ばし読みした。 歴史に詳しくない若い女は共感できないんでは。 おじさんが主人公で、若くて美人な大学教授と恋に落ちて史跡を巡るなんて。

    0
    投稿日: 2014.02.23
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    写楽がこんなに謎だったなんて。 日本中で話題なった回転ドア事故。そこからどう展開するのかわからなかったが、非常に潤沢な知的情報をもたらしてくれた。 江戸と現代を行きつ戻りつする展開も興味深い。

    0
    投稿日: 2013.11.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    回転ドアの事故で息子を失った佐藤。妻と義父との対立。息子の事故から回転ドアの安全性を高めるための会合に参加した佐藤。会合で出会った片桐教授。川に飛び込み自殺を図った佐藤を助けた片桐教授。妻と義父の起こした裁判に巻き込まれ週刊誌で叩かれた佐藤の浮世絵研究。佐藤が手に入れた肉筆がに書かれたオランダ語を訳した片桐教授。写楽の正体を探る佐藤の研究。

    0
    投稿日: 2013.10.23
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    作品は現代編と江戸編で構成される。現代編は元大学講師佐藤貞三が主人公で語られ、江戸編は出版元蔦谷重三郎。この二編が交互に語られ写楽の真相を追究する。 現代編は、佐藤貞三が事故で息子を失い、その後一緒に謎を追究する片桐教授と知りあうところから始まる。そして写楽のあらたな正体を提示していく。 江戸編は、写楽の浮世絵を出版した蔦谷重三郎に語らせている。蔦谷が歌麿を育てたことや、江戸時代の鎖国の様子、徳川政治の様子を描き、写楽の絵に出会って感動した様子が生き生きと描かれている。 江戸時代10か月間だけ表れた写楽という謎の人物について、正体を探求する話だが、真相は誰もわからないところにロマンを感じる。だから新しい説に心が躍らされる。話に引き込まれ一気読みした。 蔦谷重三郎の江戸編のほうが好きで、最後は感動した。 現代編の回転ドア事故とか片桐教授とのことだけで一冊の話が作れそうだし、江戸編の蔦谷重三郎の話だけでまた一冊話ができそうである。それだけ盛りだくさんの作品である。

    0
    投稿日: 2013.09.05
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    真実なのか全くの嘘ものなのか、曖昧なところがワクワクする。ミステリーの部類なのかどうかはわからないが、これぞミステリー! と唸ってしまう。面白い!

    0
    投稿日: 2013.09.05
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    写楽の正体を語るために、わざわざ小説に体をなして作者の推理を語るものが理になっているが故に、その本筋以外の余計なストーリーは一切、余分である感が強いが、後編では、これらの余分なストーリーの最たるものである高層ビル回転扉事故や謎のハーフ美人教授などが登場することの必然性が話として収斂することを期待したい。いずれにしろ、子供を亡くし不幸であるはずの主人公に全く同情も、感情移入もできないで、非常に読みづらいのが残念である。

    0
    投稿日: 2013.07.27
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    上巻はまだまだ謎だらけです。 さすが島田さんですね。分かりやすく、且つ緻密なお話なので何処までがフィクションか分からなくなりますが、どうでもいいくらい面白いので一気に読んでしまいました。 この人理系の人?ホント細かい…

    0
    投稿日: 2013.06.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    写楽=外国人説に基づいたフィクションは面白いと思うが、どこまでが真実なのかだんだんとわからなくなって来た。真実が幾分か混じった推理小説という感じか。 あと、多くの人が思うだろうけれども、冒頭の主人公の子供の自己に端を発した妻とのいさかいのくだりは不要だろう。平賀源内が相良に逃れて、カピタンを暗殺したという疑惑はどうなったのか?

    0
    投稿日: 2013.06.23
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    そもそも写楽の謎とは何か?をわかりやすく説明しながら、写楽の正体を解き明かす。 構想20年で資料収集した著者によって推論を交えた写楽の正体に迫る論理展開は、フィクションでありながらも、「もしかしたら本当に写楽はこの本の通りなのか?!」とさえ考えさせられる。 序盤の描写の生々しさが痛々しい。 また、登場人物のバックグラウンドや回収しきれなかった伏線については後書きで続編の執筆を著者自ら明かしているので、期待したい。

    0
    投稿日: 2013.06.23
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    取材の緻密さに脱帽。自身の研究過程をうまく物語に取り入れていて、謎に迫るプロセスを楽しむことができる。浮世絵や江戸文化知識も楽しく知ることができてよい。研究の表現方法て、こういうカタチでもいいんだと。

    0
    投稿日: 2013.06.20
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    読みやすくて面白かった。 でも写楽についての記述が冗長な印象。 伏線がわかりやすいのに、同じことを何回も繰り返していてくどい。 写楽の正体について迫っていく展開が急ぎ足だったので 余計に前半のダラダラ感が目立つ。

    0
    投稿日: 2013.06.14
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    島田荘司の斜め屋敷の犯罪を初めて読んだときの衝撃、奇想天を動かすを読んでこれ以上の奇想なんてあり得ないと思った事実は変わりません。 島田作品を先に読んでいたので、続く新本格ブームも目新しくもなかった。これほどの奇想には出会えませんでしたから。 が、御手洗がなりをひそめ、石岡くんばかりががんばるずっこけ探偵みたいなものを連作されたあたりで島田作品から離れました。社会派にもなってほしくなかった。 しかし写楽ということで、興味を惹かれて久しぶりに手にとりましたが、正直残念です。読まなければよかったなあ…(T_T) 江戸編はまあよい。蔦重は好ましく、読み物として普通に面白かった。 でも現代編のとっちらかりようはハンパないです。最初の事故、妻との確執、いりますか? 教授が美人である必要性ありますか? 事故のその後も、教授の思わせぶりな態度も、肝心の写楽説も、全部結果はなしですか? 作家らしい妄想力で一つ作品をまとめることはもちろん上手に仕上げていますけど、所詮フィクションなんだったらそれでいいからちゃんと話を書ききってほしい。歴史書だったら物足りなさ過ぎる。どっちつかずなんです。 島田氏はミステリー作家でいてくれればよかった。歴史に手を出すなら自分を信じ過ぎだと感じます ついでに解説の方、10年以上前に弘兼けんしさんが漫画の中で写楽=西欧人説で描かれてますが、きちんと面白かったし、漫画家さんが取り上げるくらいだからヨーロッパ人説が今回初めて!なんてあり得ないでしょ…。解説ならある程度責任ある発言してほしいです。 一番腹立つのは写楽の絵を一枚も載せていない本の作りです。誰も言い出さなかったのか、真剣に理解しがたい。せめて奴江戸兵衛と、比較対象の歌麿絵一枚くらいは載せろよ! いくら文庫だからって、読者不在で本を作り過ぎじゃないですか? この内容で絵無しは「本」という存在として許し難いです。

    1
    投稿日: 2013.05.28
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    写楽の謎にせまるお話。 前半は主人公の佐藤さんの悲劇がつらいです。 なんとか浮上してほしい・・・。 落ちるところまで落ちたなら、きっといいことがあるはずって 願いながら読み進めていました。 写楽の書いた浮世絵は印象深くて、 私も美術の便覧?でみた中でもすごく好きでした! でもまさか こんなに謎めいていた人・・・絵・・・だったなんて。。。 江戸時代の政策や他国との関係、町民の様子、状況などなど いろんな角度から本当の写楽について迫っていくのが 面白いです 江戸編?と現代編?のストーリーで ただ解決させるだけじゃないところがなお読みやすいのかも。 下巻に期待!

    0
    投稿日: 2013.05.12
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    世界三大肖像画家、写楽。彼は江戸時代を生きた。たった10ヶ月だけ。その前も、その後も、彼が何者だったのか。誰も知らない。歴史すら、覚えていない。残ったのは、謎、謎、謎-。発見された肉筆画。埋もれていた日記。そして、浮かび上がる「真犯人」。元大学講師が突き止めた写楽の正体とは…。構想20年、美術史上最大の「迷宮事件」を解決へと導く、究極のミステリー小説。

    0
    投稿日: 2013.05.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    <上巻あらすじ> 【現代編Ⅰ】 浮世絵が好きで、過去に北斎の研究書も出版したことがある 元大学講師の佐藤貞三が図書館の地下倉庫で肉筆画を見つける。 その絵は写楽っぽいけど筆名がなく、謎の欧文が書かれていた。。。 そんなある日、佐藤が息子を連れて六本木に出かけたとき 息子が回転ドアに挟まれ死んでしまう。 意気消沈する中、妻の千恵子に「アナタは殺人者だ」と怒鳴られ 貿易業界の資産家である千恵子の父にもクズ扱いされ 佐藤は居場所がなくなり、家を出ることに。。。 一人ぼっちで自暴自棄の佐藤。そこに一本の電話がかかってくる。 相手は、回転ドアの事故の再発防止のため集まった原因究明チームだった。 佐藤はチームの面々と会合し、そこでチームの中心人物である 機械工学の美女教授・片桐と出会い、彼女の励ましや助言によって 佐藤は生気を取り戻し、写楽の絵にのめり込んでいく。 そして以前見つけた写楽っぽい肉筆画の欧文が、片桐の翻訳によって 『福は内、鬼は外』と書かれていると判り、肉筆画の筆者は 『福内鬼外』という筆名だった平賀源内ではないかと興奮する。 写楽は、140個以上の作品を僅か10ケ月間にすべて描きあげていて (2日に1個のハイペース)正体も明らかになっていない謎多き人物で 佐藤は写楽=平賀源内と推察するが 残念ながら平賀源内は写楽登場の15年前に死亡していた。。。 そんな中、以前佐藤が書いた北斎の研究書がデタラメだと週刊誌に掲載された。 実は佐藤の妻と義父が回転ドアを作った会社を訴訟し執拗な攻撃をしていて それに対して回転ドア関連会社が報復として佐藤を攻撃してきたのだった。 佐藤はその攻撃に対抗し信頼を得るために、写楽の新説を執筆し発表することにした。 【江戸編Ⅰ】 浮世絵とか出版してた蔦屋重三郎の話 【現代編Ⅱ】 佐藤は、写楽は平賀源内ではなく、発想の根本的な転換が必要だと考え 北斎とか歌麿とか色々と調べることに。 下巻へつづく・・・

    0
    投稿日: 2013.05.11
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    島田荘司さんの写楽に対する思い入れがひしひしと伝わる というか伝わりすぎる! らしいといえばらしいが少々くどい。 でも写楽の正体は気になる がんばって下も読んでみるべし。

    0
    投稿日: 2013.05.11
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     表紙がとってもかっこいい。上下巻並べると一枚の絵になる。  東洲斎写楽は言わずと知れた正体不明の浮世絵師。1794年5月からわずか10カ月の間に150点近い作品を残し、大ヒットを飛ばした後に、忽然と消えた。その中でも第一期の大首絵の構図の斬新さは、当時活躍していたどの浮世絵師の流れも汲まず、そして忽然と消えた後も、誰も写楽の流れを追随しなかった。    現代人から見ればそれほど特異に見えない写楽の浮世絵は、当時の人々には奇怪に映った。例えば、見栄を切る場面を強調したところからもわかるように、様式美が求められる役者絵に、滑稽さを持ち込んだ。それが新鮮だった。   想像してほしい。歌舞伎役者は当時のアイドルだ。かっこよくて美しく描かれなくては浮世絵は売れない。そこに写楽はどアップで変顔をしたアイドルスナップ集を出したようなものなのだ。  様々な研究者が、これは歌舞伎への深い洞察がなければ描けないとか、役者の表面ではなく本質に迫った素晴らしい絵だ、と絶賛している。写楽=歌舞伎玄人説は暗黙の了解事項と言っていい。  しかし本当にそうなのだろうか。  そもそも、写楽がレンブラント・ベラスケスと並んで世界三大肖像画家と言われるようになったのは、1910年にドイツ人のでユリウス・クルトが『Sharaku』を発表し、絶賛してからだ。    それまで日本では写楽なんて忘れ去られていた。そんなところに海外から逆輸入される形で、写楽の再評価が始まった。だから写楽の評価にはクルトの影響が多分にある。  島田荘司は、この説を小説の中で否定している。  否定どころか、これは歌舞伎のど素人が描いた絵だ、と言っている。  これ以上はネタばれになるので書けないが、諸説ある写楽は誰だ?論を対話形式で(小説だから当たり前だけど)わかりやすく解説しているので、すっきりするし、とても面白い。  欠点は最初の100ページくらいは、写楽とは全く関係ないストーリーが続くこと。下巻の最後まで読んでも全く無意味な話だった。  あと写楽の肉筆画に描かれた文字から、江戸時代のある有名人にたどり着くのだけれども、たぶんこれは作者の創作だ。     下巻のあとがきで参考程度だが、虚実の選別は示してある。でもちょっと足りない。      

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    投稿日: 2013.05.09
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    [抜粋+感想] ・江戸編の描写が楽しい。江戸時代にもこういったお祭りがあった。仮装やフェイスペインティングとかする文化は昔にもあったと。月も。蘭学も。 ・現代編読んでいて江戸時代が近いというとを言っていて驚いた。近いのに全く知らなかった。 (写楽について)上巻p359 「記録が全然無い、これは異常ですよね。本当にまったくない。通常こういうことは考えられません。だって江戸期っていうのは、もう最近だしね、意外によく解っている時代なんです。」 江戸期のことまったくわかってない人がいたよ。 ・ジャポニズムは19世紀すでにあった。クールジャパンは焼き直し? 意識が外へ向かえば向かうほど、中がよくわかっていなかったことに気づく。 写楽も北斎もまともに見たことがない。リタイアしたら、月に一度の楽しみとして美術館・博物館を平日にめぐってみたい。 一部、作内主人公の主張なのか著者の主張なのか判然としないところがある。 p413 『江戸では細かな金の払い方ができなかったんです。通貨制度の不備で、お釣りもうまくもらえない」 「いきおい大雑把になって、それが宵越しの銭は持たない、なんて江戸っ子の気風も生んでいく』 抜け荷と禁酒法の相似性 p434 下巻 丁寧に書かれてるので、だんだんと思考が結末へと追い込まれていきます(悪い意味ではないですが、本格ミステリ作家だなあと)。 帯の「小説が現実を超越する」っていうのは普通のことじゃないかと思いましたがそういうツッコミ待ちなんでしょうね。 p334 「そもそもこのお江戸はよ、いっさいがっさい米じゃ動いてねぇ。田んぼの真ん中じゃねぇんだぞ、誰がいったいこの町中、あんな重てぇ米俵担いでうろうろするってんだ、あほらしい。米遣い発想はよ、もう天下のお江戸の銭遣い経済とあってねぇんだ。時代にまるっきりあってねぇ。だから札差ばっかが儲けやがる。そいでその金が、吉原と芝居小屋に流れるんでぇ。  これもお上がよ、約束ごとにもたれかかって、何も考えねぇでいるからよ。社会の仕組みの、根っこのところを変えねぇとよ、こういうのはいつまで経っても解消しねぇよ。お上はそこんところがちっとも解らねぇ。」 p337 「様式にもたれかかって楽してちゃあな、世の中は変えられねぇ。目が曇っちまったわ。」 p354 「打ち壊さなきゃあな、春朗、腐っちまうのよ、屋台骨が、虫食って。それが古い家。だからな、一度は打ち壊さなきゃなんねぇんだ、自分でよ。(中略)そうやってな春朗、そうやって新しいものは生まれるのよ」 そして一息つき、 「そうじゃなきゃ、続かねぇ」 写楽論を知らない自分にとっては十分に説得力のある流れだった。 コアとなるガジェットも2重写、謎の解決も二重うつし。

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    投稿日: 2013.04.27
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    写楽の謎を解くと云うストーリーなんだけど、 前振りが長くて少し辟易する。 別にこんなのいらんだろという描写が多い。 下巻を希望にして、借りてみよう。

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    投稿日: 2013.04.21
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    一体、「写楽」とは何者だったのか―――。 目を中央に寄せ、顔に対して小さな両手をぱっと開いている姿を描いた錦絵「三世大谷鬼次の江戸兵衛」は、きっと誰しも一度は見たことがあるんじゃないでしょうか。この小説では、今まで謎めいていたこの錦絵の作者・「写楽」の正体について追求しています。 私自身、絵は知っていてもその作者には一切興味がなかったのですが、なかなか興味深く読めました。

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    投稿日: 2013.04.19
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    面白い。しかし、二百年前の著名人をある程度詳細に把握できるところに驚嘆した。江戸時代がとても身近に感じられた。様々な仮説を腹案に下巻へ。

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    投稿日: 2013.04.17
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    写楽の謎に迫るミステリ。 世界三大肖像画家・写楽は一体誰だったのか? 元大学講師・佐藤は、発見された一枚の肉筆画から 真相を突き止めようとする。。。 下巻に期待。

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    投稿日: 2013.04.17
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    2013.4.15読了 冒頭の悲劇が救い無さ過ぎて… 写楽の謎を追い始めてからと、それまでの空気が違い過ぎてちょっと違和感 後編が楽しみだけど、江戸パートは少し読みにくい

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    投稿日: 2013.04.15
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    物語の導入部が痛たましくて、どんよりしてしまった。 仕事を次々と失い、プライベートでも息子を亡くし、家族をなくし、精神的にも追い込まれた男が謎の絵師『写楽』を執拗なまでに調べ始める…

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    投稿日: 2013.04.13
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    物語は一枚の肉筆画から始まり、江戸時代の大いなる謎である東洲斉写楽に迫っていく。上巻は主に主人公の置かれた立場と、写楽についての基本知識の部分といったところでしょうか。下巻でどういった結末を迎えるか楽しみです。

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    投稿日: 2013.04.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

     ミステリージャンに分類されているが、いわゆる、殺人事件が発生しそれを解決するといったことは、描かれていない。描かれているストーリーは、美術史史上最大の「謎」と言われている'写楽’の正体をストーリー仕立てで解説していくというものだった。  写楽の正体を巡り、物語仕立てで解説をしていき、そうであろうと想像する江戸時代の話を挿入するなど、面白くしようと描いており、また、実際それが面白かった。写楽の正体も、いままでになかった新説としての外国人というのも面白かった。  さらに、写楽=外国人とした後に、江戸時代のシーンに移り、写楽と蔦屋たちの出逢い・ふれあいのシーンはとっても心温まるものがあり、とっても良かった。  ただ、ストーリーにもっと厚みを持たせてもらいたかったし、もう少しわかりやすくしてほしかった。一読では、写楽論争をしらない私のような素人では理解できないように思う。また、物語冒頭の主人公の息子が事故で死んでしまうシーンや主人公と妻・義父との抗争など、ただただ物語を暗くしていくだけで、いらなくないか、と思ってしまった。もう少し、このような描写があれば良かった。

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    投稿日: 2013.04.02
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    東洲斎写楽は誰だったのか、に迫る歴史ミステリー。話の本筋にはあまり関係ないのだが、主人公の妻とその父の金持ち我儘な振る舞いを書いているシーンがあるのだが、金持ちの醜悪さってこういうとこだよな〜と、なんとなく現実味を感じてしまった。本論は下巻に期待。はおやあのや

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    投稿日: 2013.04.02
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    構想20年というだけあって、著者がのりまくって筆を進めたことがストレートに伝わってくる。 日本美術界最大の謎である「写楽」の正体を、生きる情熱を失った元大学講師が真相を追う。 何より、この主人公がどことなくお馴染みの石岡に似ていて、頼りなく感じても憎めない。 美術関係に興味がなくても次が気になる、さすがミステリー界の大家の渾身の作品。

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    投稿日: 2013.03.27
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    途中読んでいるうちに、どんな結末か期待してたのですが、何か消化不良です。 写楽の正体は分かりやすくてもしょうがないですが、教授との関係は何か落ちが欲しかったです。

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    投稿日: 2013.03.20
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    島田荘司が「写楽」の謎に挑む、ということが初め意外に感じられたのだが、読み始めてみると典型的な島田節?で逆に納得。「構想20年」というのも単なる惹句ではなく、本当に島田荘司という稀有な才能が胸の奥に抱え続けてきたテーマなのだと実感した。 それにしても、島田荘司の女性観って揺るがないなあ。 女性の醜さの描写は相変わらず容赦ないし、理想的な女性像もいつも同じだ。

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    投稿日: 2013.03.15
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    江戸中期、一世を風靡した画家、写楽の本当の正体は誰か?の謎解きを中心に話は展開される。謎解きを行う現代編と当時を描写する江戸編を行ったり来たり。平賀源内説、歌麿説、北斎説といった諸説の見解を踏まえながら話は進む。歴史ミステリー好きにはたまらない一冊。

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    投稿日: 2013.03.15
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    ちょっと雑な感じはありますが、それでも十二分に楽しめました。江戸時代の描写がしばしば登場したせいか、東京の歴史散策をしたくなりました。

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    投稿日: 2013.03.09
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    上巻読み終わりました。 いやー、ここまではすごく面白いです。 浮世絵や写楽、江戸時代についてさえ大して知らなかったんですけど、こういう教養が身につく小説っていいですよね。 あとはどうまとめるのかが気になります。 ただ、江戸パートの話し言葉が若干読みづらいです・・・w

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    投稿日: 2013.02.16
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    久々に島田さんの作品。 世界三大肖像画、写楽。彼は江戸時代を生きた。たった10ヶ月だけ。その前も、その後も、彼が何者だったのか誰も知らない。歴史すら覚えていない。残ったのは謎、謎、謎・・・。 自分は歴史にはものすごく疎いんですがそれでもうまく謎が提示されていてわかりやすく読めました。 ストーリーがミステリというよりかは主役(?)の写楽の存在そのものがミステリであり、事件らしい事件はとりあえず上巻では起きません。 さて下巻では200年を超える謎にどう終止符を打つのか。

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    投稿日: 2013.02.15
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    歴史ミステリー。知的好奇心をくすぐられる内容だが、説明が多い感じもする。題材の割には面白いが、現代ミステリーほどのテンポの良さがない。

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    投稿日: 2013.01.31