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powered by ブクログ日本語にこだわる某教授の取材で出てきたので、久々に読んだ谷崎。 実は『春琴抄』『陰翳礼賛』『文章読本』しか読んだことがない私。 『卍』や『鍵』『痴人の愛』など、たいわゆる「変態小説」が映画化されているのだが、自分は船越英二主演の『痴人の愛』を見た記憶がある程度。 さて『鍵』56歳の夫(学者)と、45歳の妻(専業主婦)の性生活を主体とした日記が交代で出てくるわけだが、性描写が当時問題とされたという。 しかし当時でもそれほど過激ではないと思われ。むしろ観念的で、生理的ななかぐささやねちっこさがない。何を問題としたんだ、当時の議会や庶民は。 そしてこれ、ミステリーの様相を呈しているので、けっこう飽きずに読める。 日記を盗み読む夫婦のやりとりを読者である私が読むという、メタさ。 人間だれしも、窃視気質はあるのだし、さすがは文豪、人間のそうした心理をうまく衝いてるなぁ。 本作、のっけからカタカナなのでやや腰が引けるが、慣れてしまえばなんてことはない。というか、夫がカタカナの旧かな、妻は現代かなづかい、ということで11歳さだけど世代の隔たりが表現されているのだろう。 あとこれやはり旧かなのほうがいいと思う。幸い、家にあったのは新潮文庫の昭和39年初版で、旧かな。かな~り雰囲気がある。 そしてこの勢いでこれもうちにある新潮文庫『刺青』を読んでみよう。こっちは現代かなづかいだけどしょうがない。
0投稿日: 2025.10.08
powered by ブクログ鍵はインポテンツの50代の夫と40代の妻の日記。 癇癪浪人は健康を害しているものの、性欲旺盛な老人の日記。 両者に共通するのは晩年の性の観念。よくもここまで赤裸々に描いたものである。ともすればアンタッチャブルな性という概念に谷崎潤一郎は挑戦した作品。 文体が読みにくいので文末の解説から読むのがいいだろう。余命が短くなったら再読してみたい。
0投稿日: 2025.09.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
⚫︎受け取ったメッセージ 表面に見えるものが全てではないどころか、 真逆とも言える場合もある。 ⚫︎あらすじ 夫婦の日記が交互に描かれている。 お互いが日記を書いていることに気づいて、読んでいるのか、読んでいないのか… ⚫︎感想(※ネタバレ) 夫婦という、どこにでもいる形態、それも場面は家の中だけという形でミステリアスに描かれた作品。夫の、妻に対する欲望と性癖が中心に話が進んでいく。最初はその描写などに気を持っていかれる。妻の方は、夫を嫌う気持ちと愛する気持ちを日記に書きながら、夫の欲望に上手く付き合っている…ように見えて、後半は衝撃。じつはずっと前から妻は夫の日記を読んでいたことがわかる。妻はずっと夫を欺いており、夫を計画的に不健康にしていったのであった。娘の動きが不可解なのは、描写が過激すぎて書き直したところがあり、それも影響しているかもしれないとのこと。
0投稿日: 2023.10.20
powered by ブクログ2篇ともカタカナが多く読みにくかった。 が、「鍵」は日記の中の文章という設定なため、かえって独特の雰囲気を形成させるためその方がいいかも、と思えた。 自分の妻を家族、不倫相手を巻き込んで堕落させていく。 プロットは強引で突飛だが、文章が穏やかで品があるため、え?もうそんな展開になったの!?と読み手が置いてけぼりになってしまう。 妻に内緒で書いた日記を、実は読ませるように仕向ける主人公と、 その意図を知りながら自分も日記を書いており同じように読んでもらうおうと画策している妻との応酬が面白かった。 谷崎は女性の描写が卓越してるなぁ。 エロティックで淫らだ!
0投稿日: 2023.10.19
powered by ブクログ『谷崎潤一郎=渡辺千萬子往復書簡 』(中公文庫)を読んだ後、『瘋癲老人日記』を読む。 谷崎の最晩年と作品とが怪しく重なる。
0投稿日: 2023.08.11
powered by ブクログ夫と妻の日記が交互に綴られ、互いの日記を盗み見ることで起こる夫婦間の心理戦が面白い。特に終盤、一枚上手だった妻が、夫の日記を読みながらする告白はあたかもミステリーの伏線回収、答え合わせを読んでいるかのようだった。
0投稿日: 2023.05.21
powered by ブクログ〈瘋癲老人日記〉老人が主人公なのに飽きさせない、むしろ老人が主人公だからこそおもしろい!だからといって奇想天外でなくって真に迫るリアル感。これがホントの大人な小説だね。やはり谷崎潤一郎恐るべし…
0投稿日: 2023.01.26
powered by ブクログ瘋癲老人日記のおじいちゃんが強烈でした。 そこまでの執着、生き甲斐を感じにくい私には、羨ましい話とも思います。そして、嫌いでもありませんでした。 昨今の推し、萌えを生々しく肉付けすると、このようになるのかと想像します。谷崎潤一郎氏はとんでもない先駆者ですね。
0投稿日: 2022.11.18
powered by ブクログ『鍵』はマゾヒズム度を究極まで高めたパワーアップ版『痴人の愛』といった趣き。日記を介した夫婦の駆け引き、騙し合い、サスペンス的展開に興奮させられっぱなしだった。 『瘋癲老人日記』は脚フェチエロじじいの開き直り具合が最高。周りの人たちがみんな割と常識人で「こいつ何言ってんだキモ」みたいな態度で老人に接しているのがなんか新鮮だった(谷崎の変態小説の登場人物はみんなどこかしら変態で、積極的に物語の進行に関与しているってパターンが多いので)。 平安期の古典を題材にした『少将滋幹の母』を除いては、谷崎が戦後に書いた作品を読むのは初めてのことだった。「コカコーラ」や「日航」などの単語が出てくるたびに「谷崎潤一郎も現代を生きた作家だったのだ」という一種の感興を覚えた。
0投稿日: 2022.09.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
夫婦が互いの日記を盗み見ていたり、浮気を嗾けてみたり…寝取られるか寝取られないかのスレスレで興奮してみたり、夫に気持ち悪さを感じながらも欲を満たす妻、最後は全てが妻の手の内にあったようで何とも滑稽な感じだった。瘋癲老人日記は息子の嫁に性欲を覚える脚フェチの老人の話で、惚れられてるのをいい事に何百万もする宝石やバッグを買ってもらうし、その代わりに脚を差し出す…なんて、エロジジイが上手く弄ばれている感じが良かった。
0投稿日: 2022.03.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
とうとうこのエロ爺は死ななかった。もともと映画で「鍵」を見た。なかなかの設定である。これは原作で読まねばと思っていた。主人公の大学教授と思われる人物は自分と同い年である。一回り近く下になる妻の性欲について行けない。しかし、そこに嫉妬を介することで、持続が可能になる。そこに、双方の日記が活躍する。よく考えられた設定である。そして、とめどなく性におぼれていく主人公は妻の上で死ぬ。私と同じ年齢である。後半の老人日記。こちらはもう70歳を過ぎている。息子の妻を溺愛することになる。まわりも認めているのだからまあ許されるのか。その義理の娘に、頸に接吻させてもらう見返りとして、300万だかするキャッツアイを買ってやる。大きな宝石である。目立つのだ。それを実の娘と妻にとがめられる。そのシーンがなんともほほえましい。しらばっくれることもできず、逆ギレをしている。このエロ爺。最後には、この女の足の形を石に掘ってもらい、それを墓石にすることをたくらむ。死んでもずっと踏みつけられていたいらしい。ああもうたまらない変態爺だ。しかし、憎めない。ところで日記はカタカナと漢字で書かれている。実に読みにくい。しかし、少しスピードは落ちるものの、内容に魅かれて最後まで読み通すことができた。まあ慣れるものである。そういえば、昭和1ケタ生まれの父も、カタカナと漢字で日報を書いていた。70歳を過ぎてから、趣味の進捗を記録する日報だった。きっと、教育がそうさせたのであろう。
2投稿日: 2021.02.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
鍵・瘋癲老人日記 (和書)2010年01月27日 19:30 1968 新潮社 谷崎 潤一郎 随分前に読んだ本で、柄谷行人が「瘋癲老人日記」について触れていて、その時から読んでみようと思っていたのです。 カタカナと言うところが、読めるかどうか心配だったけど、この作品に関しては非常に読み易く良かった。 「鍵」「瘋癲老人日記」のエロティシズムがとてもユニークで面白い作品だった。
1投稿日: 2020.09.25
powered by ブクログ両編とも日記体で書かれている。 鍵:中年夫婦の日記が交互に表れ、肉体的に衰える一方、ますます旺盛な情念を持つ夫、夫の肉体に満足できない妻、双方の思惑、策略、計略がすごい。。 瘋癲老人日記:病んだ老人の倒錯した性的欲求が実に生き生きと描かれる。「鍵」よりもリラックスして読める。ときにユーモラスですらある。老人の性的欲求というものは、不能になっていくのと反比例して情念的としてはますます盛んになるものか。
1投稿日: 2019.12.20
powered by ブクログどちらも老境にありながらも性に固執する(老境にあるからこそ?)哀しい男のサガの話。鍵はよくできてるなーと感心。そして陣痛に耐えながら死にゆく瘋癲老人の話を読み終わるタイミングの妙。。
2投稿日: 2019.12.12
powered by ブクログ老夫婦の閨房日記を交互に示す手法で性の深奥を描く「鍵」。老残の身でなおも息子の妻の媚態に惑う「瘋癲老人日記」。晩年の二傑作。
0投稿日: 2019.06.18
powered by ブクログいつも開くと睡魔が襲い、読むのにとても長くかかった。 ひらがなの部分が全てカタカナの表記。内容はなんとなくわかったが、はっきりと残らないのはそのせいなのか?まるでトリック。 こんなものを書くから変態と言われるのだろうけど、こんなものを書けるのは谷崎しかいない。
1投稿日: 2018.08.11
powered by ブクログ息子の嫁に脚を舐めさせてもらって大興奮! 谷崎小説にだいぶ洗脳されてきたのか、このジジイに嫌悪感を感じないどころか、最も親しみを感じます。 異常に見えるけれど、みんな人に言えない闇を持っている。
1投稿日: 2018.06.14
powered by ブクログ図書館で。鍵は前に読んだことがあったのですが瘋癲の方は読んだことが無かったので借りてみました。旧仮名とでも言うのか、片仮名表記が実に読みにくい。というわけで結構苦労して読みました。 老いと性、というか夫婦と性、というか。性は生なんだなぁなんて思いながら読みました。果たして敏子さんは貞女なんだろうか?そこは疑問に思うけれどもダンナが喜んだんだろうからまあ貞女といえば貞女なのか? 瘋癲の方はまあもう、ホント、気持ちの悪い老人で(笑)罵倒されてもそれを喜んでるんだから始末におえない。女性からしてみると(というか妻や娘の立場からすると)颯子さんみたいな女性は同性に嫌われるんだろうなって思います。でも息子の嫁をいやらしい目で見てお金を使いたがってるのは老人の方なんだから仕方ないですな。颯子さんにしてみたらお金ぐらいもらわなきゃ割が合わないって事だろうなぁ、うん。 そうやって考えるとやっぱりお金って大事だ。そして年取って相手してくれた若い女性にコロリとまいっちゃう人が多いから遺産の半分は妻に渡すよう法律で決められてるんだなぁ… 色々と感慨深い。ウム。
1投稿日: 2017.05.18
powered by ブクログ「瘋癲老人日記」 カタカナ表記でとても読みにくい。日記調の物語。息子の妻に甘い、そしてエロい主人公のお爺ちゃん。後半は病気に悩まされる。
1投稿日: 2016.06.24
powered by ブクログカタカナ部分を読み、ひらがな部分を五行ほど読んで、いきなり解説を読んだ。単なる「エロ、グロ、ナンセンス」 中央公論が箸休めのように執筆を依頼したとしか思えない
0投稿日: 2015.07.16
powered by ブクログ「鍵」読了(瘋癲老人日記はまた今度)。 熟年夫婦の性を軸に、微妙な人間模様が描かれる。 愛してるけど、信用しない。 肉体的には求めるけれど、時に嫌悪する。 性格的にも、性的にも倒錯した熟年夫婦。
1投稿日: 2015.06.30
powered by ブクログ☑鍵 文章は夫と妻の日記形式。夫とその妻郁子と娘敏子、敏子の婚約相手木村(その他医者、婆やなど)。 上記主要人物4人以外の、敏子にまつわるもう一人の存在を疑う。 婚外における愛のため、結婚はただ利用される物に過ぎないようだ。 □瘋癲老人日記 □解説 山本健吉
0投稿日: 2014.10.03スリリングでエロティックな小説
読まず嫌いはいけません。 そう、つくづく思いました。 最初に谷崎を読んだのは確か高校2年のころ。学校の図書室にあった「春琴抄」だか「刺青」だか。その記憶もあいまい。ただ、「言葉が難しいし、良く分からん」という感想だけは覚えている。 大学に行って、「なんだかすごくエロい小説らしい」と聞きつけて挑戦した「痴人の愛」も、どうもいまいち。で、「やっぱり耽美派はだめだ」とすっかり見向きもしなかった。 繰り返しますが、読まず嫌いはいけませんね。 両作品のうち、特に面白かったのは「鍵」。 主な登場人物は2人。56歳の肉体的衰えを感じはじめた大学教授と、その45歳になる美しい妻。 脇にいるのは、夫婦の娘と、その娘の結婚相手と目されている夫の後輩の男性・木村。 夫は、妻に男との不貞をそそのかす行為を繰り返し、そのことで自身の性的欲求を高めていく。いわば、倒錯した性癖の持ち主。 彼は妻も読んでいるであろう日記に、妻に自分の気持ちを悟らせようとこう書きます。 元来僕ハ嫉妬ヲ感ジルトアノ方ノ衝動ガ起ルノデアル。ダカラ嫉妬ハ或ル意味ニ於イテ必要デモアリ会館デモアル。アノ晩僕ハ、木村ニ対スル嫉妬ヲ利用シテ妻ヲ喜バス事ニ成功シタ (略) 妻ハ随分キワドイ所マデ行ッテヨイ。キワドケレバキワドイ程ヨイ。僕ハ僕ヲ気ガ狂ウホド嫉妬サセテ欲シイ。(p21) 作品は、この夫と妻の日記体でつづられます。 日記には本当のことが書かれているのか? それとも、相手に読ますためにかかれていのか? 読者は常にその判断がつかない宙ぶらりんな状態に置かれている。 このどっちとも判断がつかない状態が、実にスリリングでエロティック。 いったいどこに真実があるのか。芥川龍之介の「藪の中」を思わせる雰囲気は、読み手をあきさせない。 ラストには、二重三重のどんでん返しも用意されている。 良質のミステリーでもあり、良質の恋愛小説としても読める作品。 ただし、夫の日記はカタカナ交じりで非常に読みにくい。その読みにくさを一種のリズムとして受け取れないと、かなりきついかもしれない。 手っ取り早くストーリーだけ、という人には、コミック版もあります。
1投稿日: 2013.12.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
エロス・足フェチ・ドMと、谷崎の小説をあまり読んだことがない頃に 抱いていたイメージをそのまんまぎゅぎゅっと濃縮した1冊。 どちらも日記形式のお話。 『鍵』は、はじめはこの旦那さん鬼畜だなぁーと思ってたけど、 終盤はぞっとした。最近よく週刊誌の見出しで「死ぬまでS〇X」なんて フレーズをよく見るのを思い出して、あれは生涯現役な意味 なんだろうけど、こちらは本当に命をかけて性欲を満たそうと しちゃうんだからすごい。 敏子と木村も日記を書いていたら、どんな内容なのだろうと 想像が膨らみます。 『瘋癲老人日記』 『鍵』に比べるとこちらの方がちょっと陽気というか、滑稽味がある。 足の形の墓石を作って、死んだ後も踏んでもらおうと企むところが やはり印象的。自分だったらどんな墓石がいいかななんて 想像してしまいました。 これだけ性癖をさらけ出した内容だと嫌悪感が募りそうなものだけど、 それよりも結末が気になる気持ちの方がずっと強かった。 カナの文章が多くてちょっと怖気付くけど、やはり文章が綺麗なので 濃密な世界をたっぷり堪能できました。
1投稿日: 2013.10.20
powered by ブクログ日記もの二編。両作とも女性の本性が見えないことが肝 途中、孫に心配された瘋癲老人に襲いかかる「何やってんだ儂…」感が痛ましい…本当に何やってんすか…
0投稿日: 2013.05.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
文学と現代小説の境界線にある本を読んだような気分。 「鍵」 お互いに本当の気持ちを隠した夫婦の日記が交互に綴られてて、下世話だけどドキドキして引き込まれた。 懐疑や嫉妬という負の感情は昔から人の心のエネルギーだったんだな、と思い知らされました。 淡々とした日記の文章の裏に潜む妻の陰湿で獰猛な本性が艶かしくて怖ろしい。 「瘋癲老人日記」 「痴人の愛」の主人公がナオミを思い通りにしようとして敵わず最後は軍門に降ったのに対して、この作品の主人公の老人は最初から息子の嫁・颯子に振り回されるのを喜びと感じちゃってるので、哀れむというよりは「どうしようもないなー」と呆れるような気持ちで楽しく読めた。 谷崎の足フェチを思う存分堪能。
0投稿日: 2013.04.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
(1969.04.05読了)(1969.03.31購入) 内容紹介 老夫婦の閨房日記を交互に示す手法で性の深奥を描く「鍵」。老残の身でなおも息子の妻の媚態に惑う「瘋癲老人日記」。晩年の二傑作。 ☆関連図書(既読) 「痴人の愛」谷崎潤一郎著、新潮文庫、1947.11.10
0投稿日: 2013.03.17
powered by ブクログ表題作二編を収録。 二作とも柱となるのは、主に老齢の男によるカタカナ遣いの日記で話が進んでいくこと。(そのため非常に読みにくく、読了まで時間がかかった) また、肉体的には衰えた(瘋癲老人日記の主人公督助は既に不能である)が、歳を重ねるにつれて益々旺盛になる性欲の行き場を、挑発的性格を帯びた熟女に煽らせることにより、己の嗜虐的性質(いわゆるマゾヒズム)の中に開拓していくことである。 つまるところ彼ら自身の異常心理(性癖)を生々しい描写でぶちまけているのである。(すなわちドえろいストーリーである!笑) 谷崎エロスの最高峰に位置する名作だと思っている。 しかし単なるエロ小説と侮る無かれ。(決してエロ小説などではない) 谷崎氏の官能的描写力は並大抵でなく、まるで洋画を鑑賞しているかのような錯覚さえ感じる。まさにセンテンスの芸術だ。そして簡潔にして無駄の無い文体。美しい日本語とはこういうことだと実感させられる。さすが近代日本文学を代表する一流作家だ。
0投稿日: 2012.10.30
powered by ブクログ妻を愛して愛して止まない夫と、その夫を貞女として従うことをたしなみとしながらも心では気持ち悪いと思っている妻の、交換もされない日記。お互い盗み読みを想定しているのに、実はどちらも読んでいないっていうのも面白い。内容は、変態。しかし、だれしもこのような一面を持つのかも。
0投稿日: 2012.07.31
powered by ブクログ日本を代表する変態作家、谷崎潤一郎の二篇を編んだ一冊。 『鍵』は長年を共にした夫婦が、相手が盗み読んでいるに違いない!と思いながら書く日記が交互に語られるお話し。 『瘋癲老人日記』は教養ある金持ちのジジイが若い嫁への執着と日々の出来事を綴るお話しです。 私は谷崎は二三冊読んだ程度だし、すでに各方面から専門家の詳細な評が出ている(wikiをみてその評価の高さにびっくりだよ)ため簡単に。 まず美文。 やっぱり読みやすいし物凄くわかりやすい。 章の連なり、その中の文の連なり、その中の言葉の連なりに無理や無駄が無いので本当に読みやすいなぁと思います。 時代を超えても読みやすいもんは読みやすいんだよ、という事がよくわかりました。 (もちろん新潮社ルールの現代語訳はされていますが) そして普通に小説として良くできている。 いつも思うのですが谷崎は別にエロはあんましなくて普通にお話しが面白いよねぇ?と思います。 フェティシズムやエロス依然に楽しいストーリーテリングが上手な作家さんだよ、と思います。 展開にも(特にこの本は)倦みがなくて止まりません。 (まぁ毛皮を着たヴィーナスもとかも別にそこまでのエロは無い訳で性愛がテーマだとどうしてもそこが注目されがちですよね…) 女性に対する物凄いリスペクト。 彼の母や足に関するフェティシズムは よく語られるところですが、とにかく全般的に女性の描写が鋭い、ねちこい、素晴らしい! ディテールから広げる情緒や色彩表現、湿度まで感じられそうな肌の表現はまさに変態(褒めてる)! 女性で谷崎が好きな人が多いのはきっとこの『あこがれ』感もあるんだろうと思います。 大人向け少女漫画というか…現実感がない生々しさというか。 でも性愛や痴情を多く扱ったからと言って世間での評価がエロに偏りすぎなのは残念。 物凄い上手い作家(しかも純文学と面白いの融合!)さんなのに… 教養。 随所に出てくるディテールがとにかく洗練された教養を感じさせる。 菅楯彦とかびっくりだよ…まぁ関西の人だけれども。 歌舞伎、医療、花道茶道建築西洋思想輸入文化から化粧品まで、とにかくなんとなく『それっぽい』のです。 例えこれらが意図され緻密な下調べと共に書かれた知識であったとしても(彼がとても教養ある人物であったことは知られていますが)、読者に物凄く『きっと教養ある人はこーゆーことを言うんだわー』と思わせる点はほんとうに凄いと思うのです。 とまぁここまで書いて自分の文章の汚さにびっくりしつつ笑い 綺麗で楽しいちょっと変態な小説を読みたい方にオススメ! (でも日本語わかるのに彼の文章を読まないのはやっぱり損してると思うんだよ。)
0投稿日: 2012.05.31
powered by ブクログ全編がほぼカナで大変読みづらく苦労したものの、なんとか読了。 「鍵」が好き。 夫と妻の、体裁は秘密の個人的な日記としながら、その実、読み、読まれることを期待、もしくは確信しているという、一筋も二筋も手の込んだ駆け引きが面白くて、最後の最後にはぞっとした。 「瘋癲老人日記」は正直何度もリタイアしそうになった。 やはりカナ文章が私にとっては天敵。 どちらもフェチズムを前面に押し出した「エロ」が描かれていたけど、前評判ほどにはエロいと思わなかった。 それよりも「老い」や「病」にリアリティを感じてなんだか切なくなった。 体がいうことをきかなくなってもそういう欲が生きる糧になることもあるのかしら・・・。
0投稿日: 2012.04.08
powered by ブクログ鍵の冒頭から、ぶっとびました。 谷崎作品の中でも恐ろしいほどのエロだわ。 「鍵」では夫婦二人の日記が交互に、 「瘋癲老人・・・」ではエロじじぃの日記が つづられていくのだけれども こうもあからさまに語っていいのか? どっちの主人公も、ほんっとに変態・・・
0投稿日: 2012.03.19
powered by ブクログ鍵も瘋癲老人日記も、描写より話で読ませる作品です。 一般人が書いた日記の体裁をとっているので、そりゃあいつもみたいに匂い立つような艶めかしい描写されちゃあびっくりですもんね。 もう断然、瘋癲老人日記の方が面白いです。 タイトルからしてイカれじじいの日記ですよ!? 金持ちでドMで足フェチのおじいちゃんが息子の嫁に欲情して、足をしゃぶらせてもらったり、泣きながらペッティングさせてと強請ったり、実の娘には2万を出すのも渋るくせに300万もする指輪(当時の価値では2~3000万位じゃないですか!?)を買ってやったり、ひっぱたかれて逆に興奮しちゃって血圧200オーバーしたり… なんなの、このイカれじじい!? 遂には息子の嫁の足をかたどった墓石の下に入りたいだなんて、死んでまで踏みつけられたいんかいっ!! いくら文豪とはいえ、こんな赤裸々でえげつないものを書いて、それが純文学なの? 田山花袋の布団も大概ですけど、もうこれエンタメなんじゃないですか? とても愉快に読んだのですが、もしかするといつか、ものすごく嫌いな本になるかも知れません。 こういうのを受け付けなくなるかもしれません。 その位インパクトの強い本でした。 11.12.15
0投稿日: 2011.12.16
powered by ブクログ鍵 夫が手綱を引いてると思いきやその実、妻の思惑通りになっていく様が恐ろしい。嘘か本当か、敏子や木村の思惑は、闇にされたままの部分がまたちょうどいい塩梅で妄想させてくれる。 無言はいつも多言より雄弁。 老人日記 この老爺、気持ち悪い
0投稿日: 2011.02.11
powered by ブクログやられた。墓石に颯子の立像を、や、颯子の仏足石を、か。その発想、これにはやられた。脚好きな谷崎氏、足の拓本をこの老人に取らせるとは。 そしてこの思想。仏足石あるがゆえに、「アタシハ今アノ老耄レ爺ノ骨ヲコノ地面ノ下デ踏ンデイル」などと颯子の記憶から拭い去れぬようにし、死後も颯子の中で生きよう、彼女の全身の重みを感じ、痛さを感じ、足の裏の肌理のつるつるした滑らかさをまでを、死んでも感じようとするこの思想。
0投稿日: 2010.10.09
powered by ブクログ僕の初めての谷崎が「鍵」だったンだけども、駅のホームで読み始めていきなりウワチャーとなった。冒頭から夫の日記で、「最近性生活が充実してない」「妻は類稀なる名器で絶倫なのに自分は満足させることができなくてくやしい」とかそういうのが頻出する。 「鍵」は夫と妻の日記が交互に提示され、地の文が存在しない日記体の作品。夫は自分の日記で自分の衰え始めた性能力がどうやったら盛り上がって妻を満足させることができるかを書いていて、その日記を妻に読ませようとあれこれ仕掛ける。でも妻もそんな夫の浅い作戦なんてとうに見破っていて、そんな日記読むもんか、ということを自分の日記に書く。お互いの日記の内容が呼応して、その両者の日記の積み重ねで物語が展開していくところが実に巧妙。 夫は自分の性欲がどうしたら盛り上がるか考えて閃く。己の性欲を燃え上がらせるもの、それは「嫉妬」!! んで、娘の結婚相手にしようかなと考えている若い大学教授を妻に接近させる。できるかぎり接近させる。関係を持ってしまうギリッギリのところまで近づけて妻を淫蕩にする。自分は嫉妬で燃え上がっちゃう、という計画を立てて実行する。 妻は妻で、自分は貞淑な女性で、夫の妙な計画には乗るまいと、日記に書く。満更じゃないけれど最後の一線は越えないと、日記に書く。この日記に書くというのが基本的な仕掛けで、夫も妻も日記に書いているだけで、それがイコール作品内の真実とは限らない。そう考えて読んでいくと終盤が近づくにつれどんどん推理小説の体を成していく。 読むまで谷崎は官能小説というか、事件や策謀といった、推理小説犯罪小説とは関係ないと思っていたけど、それは誤りで、実は非常に推理小説らしいところが沢山ある。実際推理小説も書いているようで。 「鍵」の見事なところは、主要な登場人物の動機は全員性欲、性衝動であるにもかかわらず、性行為という具体性を伴うはずの題材にかかわらず、作品全体は抽象的に仕上げられているところにある。ただエロいだけではなく、計算されて、演出の一部としてのエロティックなのです。エロティックはリアリズムとも重なる。谷崎のエロスはあくまでリアリズムの一環だったりする。リアリスティックなのに抽象。谷崎は計算ずくで作品を構築していて、実に構造的なのに、それを鼻にかけないところがかっこいい。惚れる。でも女好きすぎて引くわ。 「鍵」は連載中に大いにその過激な描写(読むと単なる過激ではないことがわかる)が話題になり、国会でまで取り上げられた。それらの騒ぎへの対応なのか、結末が、推理小説やサスペンス小説としてならありえるものだけれど、全体としては不自然な出来となっている。これは本人も不完全燃焼を認めているらしい。このリベンジは「瘋癲老人日記」にてされる。 「瘋癲老人日記」は、老人が嫁(息子の妻ってことね)の首をれろれろ舐めたり、足の指をちゅばちゅばしゃぶって、嫁に殴られたりする日常を、日記体で綴った作品である!! 谷崎じいさん元気!!(執筆時もう70歳過ぎてたかな?) 嫁は颯子というのだけれど、この颯子がとにかく魅力的。一方じいさんは寄る歳波で不能ではあるが、性欲はある。なお盛ん。もう嫁が好きすぎて好きすぎて、嫁にちょっかい出しまくる。嫁は嫁でじいさんをあしらいつつ、個人的なお願いなどのためにじいさんを利用してる。マア嫁は家の仕切りに関しては有能なので単なるわがまま奥さんではなく、むしろやり手なところが素敵。 じいさんは嫁にあしらわれてもウヒヒ、ものねだられればウヒョヒョてな感じで、老人扱いでうざがられるのすら楽しんでる。ジジイ・テリブル!! 颯子がシャワー浴びてて、じいさんに背中拭いてと頼むシーンがもう爆笑必至。 背中拭いてと頼まれたのに、じいさん何を思ったか颯子の首をペロリと舐める。 颯子、じいさんの頬をバシィーッ!! ヘラヘラするじいさん。 おい、ジジイ!!! 僕と代われ!!!! その後、タイガーアイを買ってやることを条件に颯子様から首とか足ペロペロし放題の権利をいただくのですが、最後までキスはお許しいただけないあたり、ドMにはたまらないんじゃないでしょうか。 体調の悪化で、墓を撰ぶことになったじいさんは、颯子の足形で仏足石を作り、自分の墓石に刻むことで、死んでも颯子に踏みしめられ続けることを望む。ここらへんにくると、じいさんの日記だから彼の一人称なんだけど、ちょっとボケてきたのかなと思わせる。お墓選ぶ旅行中に颯子は我慢できなくなって逃げ出して、じいさんも追いかけて急いで東京帰ってきたら駅にストレッチャーが待ち構えていて、そのまま入院させられちゃう。颯っちゃ~ん。 「鍵」に似た部分があるので、じいさんも最後死ぬのかなーと思ったら、じいさんは結局最後まで死なない。死なないのがこの作品を明るくしているし、逆に薄気味悪くもしている。じいさんの大いなる夢は凡人にはちょっと理解するのは難しいのであった。 「鍵」も「瘋癲老人日記」も日記体という地の文が存在しないスタイルで、それでも物語が成り立つところに、地の文が存在するよりもリアリティが迫ってくるところに、谷崎の巧妙さを感じることができる。 ちょっとマゾかも、美女に罵られたいかも、という男子にはお勧めの作品。
1投稿日: 2010.09.30
powered by ブクログ二作品ともぎりぎりのところでもがいている感じがいい。 「鍵」のほうはちょっとした叙述トリックみたいになっていて、信頼して素敵だなーなんて思いながら読んでいた気分が裏切られます。 瘋癲老人日記のさつこへの曲がった欲望を読むとなんとなく歳をとる希望を感じる。
0投稿日: 2010.08.24
powered by ブクログ田中さん所有 →10/08/01 浦野レンタル→11/02/27返却 田中さんの本、落丁本でしたよ(^^;;; というわけで、浦野買いました。 浦野所有 →11/07/30 稲葉さんレンタル →12/10/20 返却 浦野レビュー◆ネタバレあり - - - - - - - - - - - - - - - 何ともいいようのない怪作ですね~。 「鍵」の精神崩壊としか思えない夫婦の日記。 「瘋癲(ふうてん)老人日記」の救いようのない変態っぷり。 開いた口がふさがらないというか、何というか。でも、どちらも超オススメです。 個人的には、「本の会」女性陣の感想を聞いてみたい(^^ゞ ぜひ読んで!! ちなみに「瘋癲老人日記」のほうは、大学生がよむ50冊に選ばれていますが、なぜなんでしょうか?? 文学史上、それほどすごい作品なんですかね。内容の奇怪さにばかり気をとられて、文学的価値がよくわかりませんでした(^^;;; 話が進むにつれ、77歳の老人・卯木(うつぎ)督助の壊れっぷりが激しくなり、有名なクライマックスの場面では笑いをこらえるのに必死でしたよ。 崩壊の果てに、静かに日記が閉じられる結末もいいですね。 <瘋癲老人日記・第二節より> 「殴ルワヨ、ホントニ。コナイダハ手加減シタゲタノヨ」 「ソンナ御遠慮ニハ及バンヨ」 「アタシノ掌ハヨク撓(しな)ウノヨ、ホントニ打(ぶ)ッタラ眼ガ飛ビ出ルホド痛クッテヨ」 「ソレハ寧(むし)ロ望ムトコロ」 「始末ニ悪イ不良老年、ジジイ・テリブル!」 <同・第六節より> 「コレニ墨や朱を滲(し)マセテ、石ノ表面ヲパタパタ叩イテ拓本ヲ作ルノサ、僕ハ朱色デ拓本ヲ作ルノガトテモ好キナンダ」 「石ナンカナイジャナイノ」 「今日ハ石ハ使ワナイ、石ノ代リニ或ル物ヲ使ウ」 「何ヲ使ウノ?」 「君ノ足ノ裏ヲ叩カセテ貰ウ。ソウシテコノ白唐紙ノ色紙ノ上ニ朱デ足ノ裏ノ拓本ヲ作ル」 「ソンナモノガ何ニナルノ」 「ソノ拓本ニモトヅイテ、颯(さっ)チャンノ足ノ仏足跡ヲ作ル。僕ガ死ンダラ骨ヲソノ石ノ下ニ埋メテ貰ウ。コレガホントノ大往生ダ」 …始末に悪いどころか、どうしようもない老人の独り言が、200ページにわたって続きます。 ある意味、非常に読み応えのある作品です。
0投稿日: 2010.08.03
powered by ブクログ「瘋癲老人日記」のお爺ちゃんが気持ち悪すぎて吹いた。以後、オススメの本を聞かれた際にはこれを薦めようと思う。
0投稿日: 2010.04.29
powered by ブクログ谷崎さんは細雪、痴人の愛、春琴抄あたりが好きなのですがこれは微妙。 『鍵』は最初この夫婦二人がまわりくどいバカップルで娘と木村に呆れられている話かと思ったら、どんどん雲行きがあやしくなっていきます。 結論は4人とも馬鹿だった。ってか、黒幕は誰? という話。 寝とられ系の話が苦手な私にはきつかった。 奥さんは、谷崎さん好みのあるいは妄想の結晶した女性なのかもしれないけれど、まったく共感できない。エロスってそういうこととじゃないだろ、とどん引きです。 最初の方の、旦那への愛憎入り混じる描写が良かっただけになんだかなあ。ただの男好きじゃん、としか思えなかった。 ラストもよくわからない。結局なにがしたかったのか。救いもなければ答えもない。もやもやする話。 好色爺の話がハマらなかったのとカタカナ文で、瘋癲老人記は挫折。 いつか理解できるようになる日が来るのでしょうか。 とりあえず今の私にはちんぷんかんぷんだった一冊。
0投稿日: 2010.03.01
powered by ブクログブランデーで妻をベロベロに酔わせて、 寝ているうちに身包みを剥いで裸体をポラで撮る教授に 「ヤー、ずいぶんな変態ですなあ」と感心しましたが、 好みの腕や手を持つ男子を酔わせてつぶして 袖を勝手に捲り上げて写メを撮りまくる自分も 大差ない変態ぶりだと気づき、ちょっとブルーになりました。
0投稿日: 2010.02.12
powered by ブクログ谷崎の新潮文庫にしてはちょっと厚めで中編が2篇収録されています。 「鍵」は未完なのかな? テーマはもちろん性癖。第三者ならほほ笑みながら読める感じです。
0投稿日: 2009.08.27
powered by ブクログ老いてなおあいかわらずエロ&ドM趣味全開の谷崎先生。 「瘋癲老人日記」は70過ぎてからの作品だって言うからしびれるぜ
0投稿日: 2009.01.12
powered by ブクログhttp://coco6calcio.blog96.fc2.com/blog-entry-15.html
0投稿日: 2008.05.26
powered by ブクログ秘密にする為にではなく、秘密を暴いてもらう為に鍵をかける。老いてなお衰えぬ性欲。所々、本文が全てカタカナで書かれているので、ちょっと読みにくいです。でも、読んでいくうちに慣れていくと思います。 谷崎らしい、色気のある怪しげな作品です。女性が身に纏う衣装の描写なんかも、お洒落です。
0投稿日: 2008.03.06
powered by ブクログ「鍵」は夫婦の日記をお互いが盗み見るという形で物語が進んでいきます。お互いに見られているかも知れないと薄々感じつつも、顔をあわせるとそ知らぬ顔をしています。とてもよく練られた構成で、最後まで読み終わったときに思わず唸ってしまいます。一方「瘋癲老人日記」は一人の老人の日記です。構成としては一件「鍵」よりも単純ですが、最後に看護婦や医師の診察記録が掲げられ、本人の目線と、周りがそれをどう捉えていたかということが浮かび上がるようになっています。 どちらも、ある種異様な世界を描いてはいますが、不快感を感じることはなく、興味深く読むことが出来ます。
0投稿日: 2007.02.28
powered by ブクログ谷崎潤一郎、大好きです。うまく言えませんが、性描写が美しいです。 『鍵』は女性の足へのフェチシズムが描写されています。初めは読むことに抵抗がありましたが、今は大好きですね。人によって好き嫌いが分かれるかもしれませんが。
0投稿日: 2006.02.18
powered by ブクログ谷崎は手法にこだわる作家だなあ、と思うことがあります。「フウテン老人日記」はカナと漢字だけで描かれ、「鍵」は夫婦の日記形式です。でも読みにくいときもしばしば。やっぱり日本語ってちゃんと考えられて漢字とカタカナと平仮名なんだなあ、と思うのです。
0投稿日: 2006.02.11
powered by ブクログ性欲とは何か、肉体が衰えたとしても、性欲というものは衰えることはない。誰しもが、老人になってみて納得する性感覚があるそうです。若いころに読んでみてもいいですし、30代、40代になってから読んでみても、読みごたえはあるのではないでしょうか。ただし、カタカナの文章構成が、大変読みづらいです。無理して理解しながら読んでいこうとすると、ストーリーに入っていけないので、あらすじを先に知っておいてから、適当に読み進めていったら良いのではないでしょうか。もう、ホント読みにくいですから。。
0投稿日: 2005.09.20
