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悪徳なんかこわくない 下
悪徳なんかこわくない 下
ロバート・A・ハインライン、矢野徹/早川書房
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総合評価

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    読んできたハインラインの作品の中でも一番長編でした。 上巻の終わりにとんでもない事始めたヨハン(ジョアン)がそのまま下巻の最後まで走り切ります。 通読するなかで、悪徳と銘打ったタイトルに含まれる『悪』とは何だろう?という気持ちがずっと残りました。 本当に悪い事なんでしょうか? 正直、出てくる人たちの倫理感がぶっ壊れています。少なくとも現代日本に生きる者としては真似しようとも思えない。 脳移植から始まり、 不倫、浮気、輪姦、強姦、乱交、幼児性癖(のような描写)まで。 しかし、これだけ書き連ねても、作品の底流に流れるものは、愛情と幸福を追求する雰囲気です。 一般的に守るべきとされる倫理と、幸福は、必ずしも一致しない。 そんなメッセージを感じてしまう、物語でした。

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    投稿日: 2025.05.07
  • ある意味これぞハインライン

    かわいい子猫ちゃんだのなんだの、アメリカンなのりの会話が寒くて純日本人が読むには忍耐を必要とした。  簡単に言ってしまうと、死期のせまった老人が若い娘に脳を移植して、若い女の生活をおおいに満喫するという脳天気な話。  なんだけど、年老いてなお、こういうタブーに挑むハインラインは凄いと思う。作中に一貫してただようのんきな雰囲気とは裏腹に、かなり攻めた小説だと思う  それにしても、ReaderStoreに限らないけど、電子書籍はSFやミステリーのラインナップをもっと増やして欲しいと思う。  電子書籍がラノベばっかりというのもなんだかなぁ。

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    投稿日: 2014.03.27