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永遠の出口
永遠の出口
森絵都/集英社
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総合評価

416件)
3.8
82
150
129
14
4
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    よくある少女の普通の青春物語。笑って泣いて怒って絶望して恋して。 けど、著者の柔らかい文章がそれらを包んで穏やかな読了感にしてくれた。

    1
    投稿日: 2025.09.14
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    友達と昔話をしているような、それも大雑把なものではなく詳しい内容を思い出して喜んでいる時のような気分になれる作品だった。 成長過程を見ていて、それぞれの描写が本当に年代に合っている感じがする。 リアルでむず痒くて、なんでそんなことするんだ!というのが同じ年代だった時の自分にも返ってくる感じが面白かった。

    1
    投稿日: 2025.08.21
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    森絵都さん、たしか児童文学の方。著者紹介に『風に舞いあがるビニールシート』とあり、これはたまたまドラマを見て気になり本も読んだ覚えが。そうか、あの方か。 今作もたまたま図書館の文庫本フェアで手に取った。 どこにでもいそうな普通の女の子の小3〜高3までが書かれてて、でもどんな人にもそれぞれその人だけのドラマがあって、何もなかった人っていないよなと改めて思った。 街を歩いてる人や満員電車なんかでも、時々ここにいる全員それぞれの思い出があるんだよなと思うことがあるけど、だから人ってそれぞれがオリジナルでそれぞれ尊重されるべきなんよな、飛躍しすぎだけど。 子どもの頃の学校が窮屈な感じ、思い返すと恥ずかしくなるかっこ悪いこと、女子同士のこと、人の深読みなども書き方がうまくて、とても面白かったです。 面白かったのでもっと書きたくなって追記) 『THIS IS US』というアメリカのドラマを見た時、幼少期からずっと知ってる人、ちょっとしたエピソードまで知ってる人ってほとんどいないな、兄弟ぐらいだなと思った。 この本はそれが書かれてるのが面白かったんだと思う。

    1
    投稿日: 2025.08.13
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    学生時代を駆け抜ける、ごくごく普通の少女の物語。その時々の友人同士の微妙なやり取りや距離感、すれ違い、、、などなどすべてがリアルで、とても読みやすかった!大人になったら、なんてことのない小さなことも、その時の本人からしたらとてつもなく重大で大切なものなんだよなぁ。昔思い描いた大人に似つかない今を生きていても、これから先どうなるかわからない。視野が狭くて全力だった少年時代が羨ましくもある。アイスの当たりの棒を、アイスと引き換えに店まで行かなくならないようにしたい。

    6
    投稿日: 2025.08.13
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    小中高と一人の女の子が思春期を成長していく物語。 家庭、学校、バイト先で巻き起こる数々のイベント・事件を経て、失敗も重ねながら逞しくなっていく様子に、もどかしく感じたり、応援したくなったり、ほのぼのした読後感でした。 上記のように感じたのは成人後に読んだためだと思います。真っ只中にいる中高生として手に取っていたら、どんな感想を持っただろうか。

    1
    投稿日: 2025.08.03
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    まさに紀子の成長の歴史!(黒歴史も?) 表面的なキレイ事の話ではなく、すごく赤裸々で、私もそうだった!と思うようなシーンがたくさんあった。 小学生時代の話は、ちょうど私と同じ世代で、「たのきんトリオ」の誰派だとか、サンリオの文房具でマウントを取りあったりとか、あそこの家のお姉ちゃんが暴走族と知り合いだとか違うとか。懐かしい。 いつになるかは人それぞれだけど、どの子も、いつかのタイミングで大人への階段を登り始めるんだよね。 タイムリーなことに、30年来の友人と会ったばかりだったから、昔を振り返るきっかけになったよ。友人たち、みんな来た道も行く道も違うけど、自分なりの幸せに向かっていて、すごく尊敬できる! 紀子が言ってたように、永遠なんてないんだから、もっと今を生きなきゃね。

    11
    投稿日: 2025.07.28
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    「地球は50億年後には滅びるなら、永遠など存在しない」と、紀子が知って絶望する…という最後の章が、ブッ刺さりました。自分もいつか地球が滅びるという事実にショックを受け、なら何のために自分は生きているのか、と真剣に悩んだ時期があったからです。小学校〜高校の出来事や感情を一人称で描いたそれ以外の章でも、懐かしく苦く自分に響く箇所がたくさんあり、なんだか若い気持ちになるほんでした。

    0
    投稿日: 2025.07.19
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     主人公、紀子の小学生から高校までの連作短編集。  私と年代が同じで、授業中チョークを飛ばす先生や不良生徒の格好など、身近に感じた。  学校というひとつの世界を基盤としながら、小学生での友情、中学生での反抗期、高校生での恋愛と、人間関係を深めながら成長していく紀子。  「時の雨」での両親の姿にほっこりした。  ひょうひょうとしながらも上手に世の中を渡っていく紀子が少し羨ましくもあった。

    0
    投稿日: 2025.07.10
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    子どもから大人に向かう過程の、"愚かしいような、いじらしいような、ばかばかしくて目も当てられないような、それでいて真剣な"日々や感情が尊くて、あっという間に読み終わっちゃった!

    0
    投稿日: 2025.06.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    楽しい読書だった。 気づけば頬を緩めるような文体だった。 多分、重いテーマについて深く掘り下げて いくような作品ではなく、70,80年代のどこにでもいる女性の生涯の刹那を切り取っていることと、作者の作風からそう感じたのだと思う。 しかし、タイトルの永遠についてハッとするようなシーンがあり、 それが太陽は数十億年後、なくなりそれに伴い、 永遠の象徴だった地球もなくなってしまうと紀子が知って、永遠ではないのか、、と思い、こうしてはいられない! と奮起するシーン。 終わりのことなんて全く意識していなかった紀子が明確に永遠の終わりを感じたところでもあり胸にきた。 また、永遠の終わりについて 春子ちゃんとの最初の別れを今から振り返り、少女期に感じていた別れと大人になった今の自分が感じる人との別れの重さについて言及されているシーンも好きだった。 たしかに、少年期は友達との別れは永遠のように思えるし、泣いたこともあったが、今はどっかで会えるだろうという安心というか油断とも言える感情ありきの別れだな、、と思い、幼い頃の瑞々しさを思い出した。

    0
    投稿日: 2025.04.04
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    第9章とエピローグがとても好きだな…。 「永遠」という存在は自分にとっても、そうありたいと考えてしまうものである。例えば、富士山や星、宇宙などどこか特別感があるからである。また、無くなることは恐ろしいことだとも思ってしまうからだろう。 しかし恋をしている時であったり、趣味に没頭しているときであったり、勉学に励む年だったりは、「永遠」ではなく、比較してしまうと「一瞬」である。そんな一瞬一瞬を私も主人公と同じように愛おしく感じる。なぜなら有限である人生の中に数回しかない一瞬もまた、特別なものであるから。 永遠を憧れるのではなく、一瞬を愛することをこの本を読んだことで大事にしたいなと思いました。

    2
    投稿日: 2025.03.05
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    みずみずしい青春小説でした。 子ども時代は、はるか昔ですが、あの頃の甘酸っぱい記憶が蘇りました。 時々クスッとできる読みやすい物語でした。

    4
    投稿日: 2025.02.04
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    とある女の子の小学生から高校生までのお話 以下、公式のあらすじ --------------------- 「私は、“永遠”という響きにめっぽう弱い子供だった。」誕生日会をめぐる小さな事件。黒魔女のように恐ろしい担任との闘い。ぐれかかった中学時代。バイト料で買った苺のケーキ。こてんぱんにくだけちった高校での初恋…。どこにでもいる普通の少女、紀子。小学三年から高校三年までの九年間を、七十年代、八十年代のエッセンスをちりばめて描いたベストセラー。第一回本屋大賞第四位作品。 --------------------- 小学生のときの浮いた子の話は何とも苦々しい気持ちになる そんなテイストの小説かと思って読んでいると、中学生では不良少女になるし 高校生になるとこじらせた恋愛話になる なので、何ともまとめにくいお話だけど、当時の時代背景を鑑みると頷ける面もある 中学3年ではいきなり家族旅行に行く 自分への何かかと思いきや、実は両親の離婚危機を姉が防ごうとして計画したものだったとか 高校1年生ではレストランでアルバイトを初め、社会の嫌な面を知ったりとか 学校の事だけでもない 全編通して感じる時代のノスタルジー 私は紀子より少し年下ではあるけれども、時代の雰囲気はわかっているので、その辺の空気感が懐かしかったな こんな少女時代を過ごした紀子がどうなったかというエピローグのすかしっぷりも、物語の定番というフリを勝手に想像してしまっていたので、まんまとハマってしまった まぁでも、この世代はそんなもんだよなーとも思う

    2
    投稿日: 2025.01.16
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    大人になった今の主人公が小学生〜高校生までを振り返り描かれている。 子供の頃はひとつひとつが心を埋め尽くすような悩みや出来事でも、振り返ってみれば取るに足らない事だったと思えるように、これから先、思い悩んではしまうだろうけど、軽やかに生きていこうと思えた。

    1
    投稿日: 2024.09.08
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    「生きれば生きるほど人生は込み入っていて、子供の頃に描いた「大人」とは似ても似つかない自分が今も手探りをしているし、一寸先も見えない毎日の中では呑気に〈永遠〉へ思いを馳せている暇もない」 ほんとう、昔から同じようなことで失敗して、悩んで反省する、の繰り返し。結局、年ををとっても根本的なとこはそうそう変わらないし、大して成長もしない。

    1
    投稿日: 2024.09.02
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    中学受験を終えて、国語の試験問題の出典として良く取り上げられていたこの本を読んだことを思い出した。当時、「ラ・ルーシュ」のようなバイト先で働くことに憧れていた気もする。

    0
    投稿日: 2024.08.31
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    大人になった自らによる回想にこそできる、今とか永遠とかを際立たせる描写が良かった。全体的に軽やかなのも気持ちが良かった。

    15
    投稿日: 2024.05.26
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    小学生の頃は大人が絶対的存在だったな〜とか、高校生の恋愛なんて何が正解かわからなくてめちゃくちゃなことしてたなとか、この本には沢山の懐かしさが詰まっていると思います。 全ての章にそれぞれの良さがあるけど、一つピックアップすると「卒業」での保田くんとのやり取りが私は好きです。文章の表現も馴染みやすくかつ美しくて素敵!北上次郎さんの解説も面白かったのでぜひ。

    6
    投稿日: 2024.05.24
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    ヒロインの小3から高校卒業までの人生をダイジェストのストーリー それぞれの年代ごとにあるその時々の問題や感情をヒロインが踠きながら越えて大人になっていく様が面白かった みんな同じ様に哀しんで苦しんで楽しんで喜んで大人になるんですよね そんな時代のことなんて忘れていたのを何となく思い出しました

    2
    投稿日: 2024.05.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    興味深く読んでいた。 小学生から大人になるまでの女の子の一人称の物語。 面白かったが、中学生、あれだけ人に迷惑かけて、高校も大してがんばらなかった子が、たった一年頑張っただけで美大に行けるなんてふざけている。

    0
    投稿日: 2024.05.02
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    うーん、良くも悪くもフツーだった。 直前に宇宙のみなしご、つきのふねと読んでいて、どちらも凄く良かったこと、どちらかの後書きで永遠の出口が傑作!と書いてあったことで期待が高すぎたかも。 小学生から高校までの日常を書いた話だけど、本当に日常を書いた、という感じ。 小説を通して連続した日常ではなく、小学校、中学、高校…と少しずつ切り取って書いてあるところも、いまいち入り込めなかった部分なのかも? なんというか、起伏はあれど所詮日常の中の起伏というか…

    0
    投稿日: 2024.03.20
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    子ども時代の友人関係、恋、別れ、家族へのもやもや、進路 わかるなあってところもあるし、こういう時代は大変そうだけど廃れた生活の中で一瞬光るつながり、みたいなのに少し憧れる 限りあるものは怖い、でもだからこそ大切にしようと思える。そんなまっすぐな気持ちを持った大人になりたい 保田くんとの最後、良かった。こっぴどい失恋しても好きで良かったと思えたらそれでいいよね 大人になると別れに対して感情が薄くなるけど、子ども時代は別れを全身に受け止めていたなあ 自分も中学の卒業式では号泣したけど、高校の卒業式では泣いたかどうかも覚えてない、なんか悲しい 元道の「世界は膨張してるんだぜ」ってセリフとても好き。こういう世界をフランクに捉えられる人って素敵

    2
    投稿日: 2023.11.20
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    図書館にて。 おもしろかった。笑いそうになったところも。 人生において最も濃密な時間が流れる子ども時代を、軽妙な語り口で話してくれる。 『ちびまる子ちゃん』を思い出した。

    1
    投稿日: 2023.10.30
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    カラフル書いた作者だったんだ。 ひとりのよくいるような女の子の成長を描いた本。でも「あーわかるわかる」と思うような、その時々で感じる言葉にはできない寂しさとかモヤモヤとかをうまく描いていて、自分のこれまでもこうやって本にしたら面白そうだなと思った。

    1
    投稿日: 2023.10.15
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    感想 不変の永遠を求める。でも人間であるなら叶わない願い。受け入れられない。それでもめげずに人生を歩んだら。いつか笑顔で終われるかも。

    0
    投稿日: 2023.10.07
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    昭和の時代に思春期を過ごした女の子の小学3年生〜高校3年生までの話、大きな事が起こるわけでもなく、特別キラキラした青春でもないので、同じ頃に自分もこんな気持ちでいたのかな…と懐かしい気持ちになったり、クスクスと笑ってしまったり… 子供の頃にもどりたいなんて思うこともあるけど、友達、家族、先生、恋愛、進路… ただ楽しいばかりでなく悩んだり、挫けたり、大変だったんだよね。

    2
    投稿日: 2023.09.16
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    “フツー”の女の子の人生のお話。 今まで読んだことのないタイプの小説だったけど、スラスラ読めたな。 出来すぎてもなく、出来なさすぎてもなく、ちょうど良くて、こういうのが人生っていうものだなって。 人と比較しすぎて疲れた時にみるとすごく腑に落ちるかも。 「限りあるものほど、愛おしく思える。」

    2
    投稿日: 2023.08.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    思春期で抱く複雑な感情が、温かい雰囲気の中描かれているように感じました。 自由と快感だけを求めて勝手に過ごしていた日々を思い返し、胸が締め付けられました。 『幼い幻想を勝手に押し付けて失望し、自由であることのリスクも背をわずに甘い蜜だけを求めていた。』 読んで良かった作品。

    1
    投稿日: 2023.08.08
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    『あの青々とした時代をともにくぐりぬけたみんなが、元気で、燃料を残して、たとえ尽きてもどこかで補充して、つまづいても笑っていますようにー。』 このエピローグのセリフにじーんとしてしまった。 なんかもうどうしようもなく自意識過剰で、エネルギーを持て余して、周りが見えてなくて、そういう時期をぶつかり合いながら一緒に成長してきた仲間を想う言葉としてこれ以上にマッチする物言いはないように思った。

    3
    投稿日: 2023.06.29
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    とある女の子の小学校から高校卒業までの人生を一気に駆け抜ける作品。主人公の女の子が中々に吹っ飛んだ行動をしてくれるので、それを見ているだけで面白かった。過去を全く振り返らずに、どんどんと違う世界に飛び込んでいくところは、本当に中高生らしいなぁと。

    2
    投稿日: 2023.06.27
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    生きている時代も、環境も全く違うけど 同じ気持ちだったな…と 心臓がきゅっとなった。 気が付いたら大人になってるのに、 昔思い描いていた大人とは、まるでかけ離れてる。 私はちゃんと大人になれてるかな。

    2
    投稿日: 2023.06.26
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    千葉県の地方都市に住む岸本紀子の小学校1年から高校卒業までを描く連作短編集 作者は1968年というが作品中の背景描写からすると主人公の紀子もほぼ同じ歳である意味作者の投影かもしれない 読みながらこれはリアルちびまる子ちゃんだないう感じがした。ちびまる子ちゃんの作者のさくらももこさんが1965年生まれだそうなので、少し年上、作中だと姉の景子に当たるだろうか 私自身もちょうど作者の森絵都さんとさくらももこの間に当たるので実感を込めて読むことができた 中でも第6章「時の雨」が心に刺さった

    2
    投稿日: 2023.06.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読み終えると1人の女性の半生をざっと説明されたような物語だったな。エピローグでそして今の彼女がいて自分の未来はどうだったか読者に想像させるようなパターンが用意されていてどんな未来もありえたと言っている。実際は複雑でエピローグでは語りきれないものだったようだけれど。とにかく小学生から大人になるまでは人生の半生にもみたない時間がいかに貴重かということがいいたいのかなー。世代で多少異なったとしても誰もが味あうような自分の子供時代を思い出した。

    3
    投稿日: 2023.05.29
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    大人向けヤングアダルト小説。 描いている時代が、私の思春期のころと重なることもあり、引き込まれました。

    3
    投稿日: 2023.04.22
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    四人家族、三つ上に姉がいる岸本紀子の小三から高三迄の九年間と、エピローグとしてその10年後を描いた作品。 性別は違っても、中高生の時ってこんなだった気がするなあ、と懐かしく思いながら読んだ。時代は違っても、自分の子供が今こんな感じで生きているのかと思うと不思議な気もする。 受験生二人を抱えて11月末に家族旅行に行く章(時の雨)が一番読ませた。

    3
    投稿日: 2023.02.06
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    小学生から高校卒業までの多感な時期の女の子の物語。 良いことも、悪いことも、永遠には続かない。 良いことは永遠に続けばいいのにと願う一方で、刹那的な美しさや、学びを経験して成長していく。 人生に無駄なことなんてない。 そう思わせてくれる素敵な物語でした。 エピローグまで十分に楽しませてもらい、気持ちのいい読了。

    0
    投稿日: 2023.01.10
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    ヒロイン、紀子の小学3年生から高校3年生までの成長を描いた連作短編小説集。 クラスメイトで同じグループのちょっと面倒臭い友達、ドラマ「女王の教室」を思わせる黒魔女と呼ばれた担任の女教師の話、小学校の卒業旅行として友達同士で出かけた千葉、中学生になってグレ始め、両親の離婚の危機を感じつつ向かった中3での家族旅行、高一で夢中になって取り組んだ飲食店でのアルバイト、高2で始めて出来た彼氏・保田くんとのデートの日々、そして高3。卒業を前に、突然友人に誘われ受験そっちのけで星座にのめり込む… 特に大きな山やクライマックスがあるわけではなく、なんだかありそうな人生を描いてるが、それぞれの章にクスッとさせられたり、少しだけハラハラさせられたり、飽きさせない仕掛けは感じた。 久々の森絵都さん。悪くない。

    0
    投稿日: 2022.10.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2004年(第1回)。4位。 紀子の小学生~高校生までの短編集。自らの青春を思い出す。無限の可能性があったあの頃。未来は輝かしく開かれていると信じていたのは私。 などと、その当時を思い出してしまう短編集。小学生は先生が一番だったから従ってたけど、今にして思うと・・とか、中学生は私も大変だったが親も大変だったんだろうなーとか、初恋とかー、学校があったから、今もつきあいがある友人とか。市井の人々(自分も含めて)にエールを送りたくなるような読後感。良い。

    0
    投稿日: 2022.10.26
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    主人公と同じ時代を過ごすと本作ももう少し違う捉え方ができるかもしれないが、生まれた時代が十年違うと、なんとも現実味のない話に読めてならない。

    1
    投稿日: 2022.09.13
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    小学校から高校にかけての出来事をつづった作品。自分の同時期が思い出されて、あの時私は何してたっけ、どうだったかな、と振り返りながら読みました。 短編集のようで一つ一つの話の間に連続性もあり、一気に読めます。子供期や思春期の出会いと別れの甘酸っぱさが伝わってきます。その時どんなに自分の日々に影響を与えていても、いずれはみんな過去の人になっていく切なさが作品を通して感じられました。 永遠には出口が必ずある。最後には太陽の終わりにまで話が広がる壮大さに驚きました。

    1
    投稿日: 2022.08.12
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    懐かしい雰囲気が漂う、幼少期の複雑で不安で不満で、うまくいかないそんな日々を思い出させてくれる。 大人になって忘れかけていたあの日々を思い出させてくれる。 そういう小説です。主人公にすごく感情移入しやすく、老若男女楽しめる作品だと思います。

    1
    投稿日: 2022.07.15
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    小学3年生の少女が高校を卒業するまでの成長の物語。学校や友達や家族、アルバイトや恋愛などの悩みや喜びなどの日常を描く。表紙がいい、ジャケ買い!

    1
    投稿日: 2022.06.22
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    自分の子供の頃の気持ちを思い出し、とても懐かしかった。 小学生のお誕生日会、中学の部活動、高校生のバイト、初めての恋など。 子供の頃の葛藤、家族との距離感の変化、少しずつ成長していく姿が微笑ましかった。

    0
    投稿日: 2022.06.06
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    小学生から高校生までの人生が描かれる。まるでその世界で主人公と同じ視点で生きてるかのように、その当時の気持ち、心境、世界の見え方、思考を通して考え出したこと、葛藤、苦悩、様々な感情が行き交う中で、どうにかこうにか生きていて。 振り返ってみれば一瞬だったかもしれないけど、その時その時に考えて考えて考え抜いて出した答えと、その行動の何かしら一部、ごく小さなかけらなのかもしれないが、それは確かに、私たちの人生のなにかを形成しているのではないかと思う。

    0
    投稿日: 2022.05.23
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    自分の子ども時代のようであり 我が子の子ども時代のようでもあり 心の揺れ動く感情が丁寧に書かれていて あっと言う間に読んでしまいました。

    2
    投稿日: 2022.04.14
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    小さい頃、読んだことがある作品。 森絵都の他の作品と比べると、少し読みにくいように感じた。主人公の会話よりも描写が多いからかな? ある女の子の小学生時代から高校時代までの学生時代を描いた作品。 人生一度きり。こんな風にたくさん恋できたら最高だなと思った。

    0
    投稿日: 2022.03.25
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     小学三年から高校三年まで、一章ずつそれぞれの時代の物語を描くという構成で、思春期に入る頃、真っ只中、終わりかける頃というそれぞれの時代に、主人公がどういう想いで周りを見て、どういう行動をするのか、という小説。  小学校のエピソード、「深沢先生」の話は、個人的には面白い。天海祐希主演でやってた「女王の教室」というドラマを思い出した。実質はだいぶ違うけど、生徒に監視し合わせるとか、そういう手法が似ている。「五年一組の一は、一番の一。ほかのクラスに負けるわけにはいかないと、誰もが根拠のない闘志を危険に燃やしていた。」(p.48)という部分、「危険に」はともかく、心に火をつけることができる教員はそれなりに力がある人なんだよな、やっぱり、と思ったり。他にも、主人公の言葉、「十一歳のエネルギーは、十一歳のうちに使いきるからこそ価値を持って輝く」(p.59)というのは、おれが今教えている中学生の生徒にも言ってやりたい。あとは笑えるところもたくさん用意されているのもいい。「カツオ」との「右手のサイン」の話(pp.94-5)は、まんまと作者の罠にハマってしまい、噴き出してしまった。でもやっぱり思春期真っ只中のエピソード、「けちのつけどころばかりを探していた厄介な年頃」(p.259)のエピソードというのが、時代とは言え、強烈だなあと思ってしまう。こんなの全く普通、という人たちもいるのも分かるし、おれは全く温室でぬくぬく育ってしまったんだなあと思う。一種の憧れ、というか。そしてそれと対照的に、母親の姉の手紙(第五章)に見られる、「オトナ」のズレた対応、つまり大人の意識がいかに子どもとズレているかという様子が、巧妙に描かれている。書き言葉の語尾をカタカナにするという(「でもネ、」とか「~というワケ。」とか)、この時代の大人特有のこの感じが当時の大人の子どもの関係のズレをよく表している感じがした。これが裏表紙に書いてある「七十年代、八十年代のエッセンスをちりばめて描いた」ということの1つ。  思春期の年代が読むと、自分を客観視するきっかけになり成長が促されるのか、そして今のおれの年代の人が読むと、こんな思春期を体験してないとしても、なぜか懐かしいと思うのか、という小説。読みやすく良かった。(22/02)

    0
    投稿日: 2022.03.15
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    主人公の女性の人生を小学3年生から高校3年生までを描いた話。 年代が近いせいか、当時の流行りや校則など懐かしく読めた。 学校の友達や家族など、この年代特有の悩みなど思い出しながら読めました。 50代は面白く読めると思います。

    0
    投稿日: 2022.03.15
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    主人公の小学校四年生くらいから高校卒業までを追った物語。当時の主人公にとっては辛い出来事が色々起こりますが、コミカルに描かれています。主人公と私は共通点はあまりありませんが、主人公が面白い子なので、好感持てます。共通点はないけど、色々なことを経験して、大人になるとどんどん強くなるというか、大人になっても色々あるけど大丈夫になっていくんだよなというのは共感できます。元々児童文学の方だったらしく、D IVE!中学生くらいの時に読んだなと懐かしくなりました。直木賞受賞作家さんですし、腕は確かです。

    2
    投稿日: 2022.03.08
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    幼少期から高校生までの一人の女性の人生の話。一緒に成長出来ているようで嬉しかった。初めての思春期や反抗期また初恋に失恋などを見て、私も精一杯生きて色々な経験をしたな、、、そして今がある。でもこれからだって色々あるな、宇宙から見たらちっぽけなこの世でも必死に生きていきたいなと思った。

    0
    投稿日: 2022.02.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    10代の頃の私は、毎日何を思い、何を考え、過ごしていたんだろう。と、今回、この作品を読んだ後、10代の私についていろいろ思い返してみたんですが、あまり思い出せません。もう昔のことすぎて。 だけど、この物語の主人公・紀子は、多分、私と生きてきた時代が一緒のようなので、紀子が10代の自分の記憶をたどるたびに、「あー、そうそう。そうだったなー」なんていう、共感できる感情は、多々浮かび上がってきます。 特に、黒魔女のような恐ろしい担任との闘いを描いた『黒い魔法とコッペパン』は、私もほんとに同じような経験があるので、あの時の、何とも言えないような思いが蘇って、胸がしくしく痛みました。 小学生の頃。なんて言うものは、自分が今そこに立っている場所が「世界」の全てで、その場所は、とてつもなく広くて大きな世界だ。って思ってました。 中学生になると、その世界がもっと広がったような気になって、高校生になると、もっともっと広がって、自分自身もなんだかいっぱしの大人になったような気がするんですが、でも、実際、本当に大人になってしまうと、自分がいるこの場所は、なんてちっぽけなんだ。なんて思ったりして、疑うことを知らず、純粋に生きて、いろんなものから守られていた「あの時」の自分は、きっと幸せだったんだろうな。なんて思ったりしました。 私は、紀子のように、中学生の頃グレたりすることはなかったけど、あ、妹はグレたけど、でも、やっぱり「親」という存在は、ウザくてめんどくさくて、「私のことなんかほっといてよ。」なんて思ってたりしてて、でも、自分が親になると、やっぱり、ほっとくことなんてできなくて、だけど、多分、親が思ってるよりは子供って、意外とたくましく生きてるんだよな。って思います。 それでも、やっぱり、心配なのだよ。かあちゃんはね。 主人公の紀子は、本当にいたって普通の女の子で、紀子が過ごしてきた10代の記憶は、多分、同じ世代に生まれた女の人たちには、共感しどころ満載だと思います。

    1
    投稿日: 2022.02.16
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    書き出しの印象がものすごい。 「私は永遠という響きにめっぽう弱い子供だった。」 九つの章に分かれて小3から高3までの生活が描かれているが、日常的な分、自分に引きつけて考えてしまうと、とても激動の九年間だ。 よくもここまで色々なことがと思うが、高三時点ではそこそこ落ち着いている。 エピローグがまたいい。 人生ってどんなふうにもなる可能性を秘めているんだなと感じる。

    0
    投稿日: 2022.02.11
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    4.2 →すごく面白かったです!どこにでもいそうな普通の女の子の成長物語で、ありふれた日常が進んでいくからこそ楽しんで読むことが出来ました‪☺︎‬

    3
    投稿日: 2022.02.11
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    めちゃくちゃ面白い 中3の時に一回、高2の時に一回、そんでもっかい今日読んだ 中高生の頃に読んで、刹那を大切にしようと誓ったものの、今大学生になって読んでもやはり過去が恋しい いつでも今の大切さに気づくことは難しい 綴られる言葉が自分自身の学生生活を本当に瑞々しく思い出させてくれる、森絵都さんの本は全部読んでるけど本当にぜんっぶ好き 永遠の出口は大人の児童書とも言えるし、 特に最後のヤスダ君とのやり取りは本当に心がキュッとなって忘れられん

    0
    投稿日: 2022.01.31
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    めちゃくちゃおもしろかった。児童文学っぽいのかなと思っていたら全くそんなことはなく、一つ一つの物語が深く読み入ってしまった。 主人公の行動や考えがリアルな面も多々あり、笑いあり涙ありだった。

    0
    投稿日: 2022.01.29
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    これは面白い!女性なら、ドはまりするのかな?でも男性の私が読んでも、涙あり笑いあり。本当に面白かったです。

    0
    投稿日: 2022.01.13
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    主人公の、その年齢のそのときを素敵に表現している 学生時代は 学年が一つ上がるだけでいろいろな変化があるし 去年の自分と今の自分は違うし 来年の自分なんて予想もできない 締めくくりはちょっと雑な印象だけど 全体的にはとてもよかった

    1
    投稿日: 2021.12.30
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    この本、本棚を始める前に一度読んでいると思っていたのだが、読み始めてみても記憶に触れるところがなく、もしかしたら初読…? 紀子という普通の女の子の10歳から18歳までのお話。 この本が出た頃の読者なら誰もが大なり小なり経験した、誕生日会があったりプチ家出をしたりちょっとグレたり恋愛やバイトにうつつを抜かしたりという通過儀礼的なことがうまく書かれていて、まずまず面白く読んだ。 ただ、今の世の中にこれを読むとかなり呑気な話のように思え、ほんの20年しか経っていないのにほんとに世の中が変わったなぁと改めて思ったのだった。

    3
    投稿日: 2021.12.26
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    簡単に言ってしまえば、小学生から高校卒業するまでの紀子の成長なのだけど。 その年齢にあった、紀子の心の揺れとか震えとか膨らみとか… いちいちリアルで、紀子に共感する事が多かったからか、私自身の過去の出来事をリアルに思い出した。すっかり忘れていたことまで。 紀子は普通の女の子だけど、丁寧に成長を追っていけば、こんな本になっちゃうんだな。という気持ちになった一冊でした。 さすが森絵都さんです。

    14
    投稿日: 2021.09.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    日々の小さいようだが個人的には目先の最重要事項な出来事をくぐり抜けて、一日一日経験値を増やしてきて、今の自分がここにいる 誰もが経験する出来事、しかし自分で経験して自分で納得したい (両親の夫婦の危機はあんな風に回避できてしまうものか腑に落ちない)

    0
    投稿日: 2021.09.08
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    一人の少女の成長物語。 どの過程にもパンチの効いた出来事があって面白かった。 文章も難しいものがなく、スラスラ読めた。

    0
    投稿日: 2021.08.17
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    すべてを見届け、大事に記憶して生きいきたいのに、この世界には私の目の届かないものたちが多すぎた。とりこぼした何かを嘆いているうちに、また新しい何かを見逃してしまう。

    0
    投稿日: 2021.08.16
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    ものすごく大好きだ! と思える本に出会えて嬉しい。 小5から高3までの1人の少女の成長記のようなものであるが、昭和に生まれた女子ならば少なからず「あるある!」と声を上げそうになるだろう。 そして自分の青春時代を思い出してジンとくる‥ 森絵都さんの軽妙な語り口が遺憾なく発揮されていて、読んでいて心地いい。

    2
    投稿日: 2021.07.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    1人の小学生の女の子から、大人へと徐々に成長していく話し。個人的な反省として、読むのに時間かけすぎちゃって入り込めなかった。小学生の頃の描写とかすごいなと思った。永遠の出口という答えが、五十億年後の太陽に飲み込まれる地球というのは、そうかー!と思った。結局すべて消滅してしまうのか。

    0
    投稿日: 2021.07.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

     何気に評価の難しい作品だと思います。  ティーン向け(それも女子)であれば、まあオッサンの私自身が読むのが間違っているのかもしれませんが、主人公の自意識過剰感が男性の読み手としてはけっこう萎えました。ただ最後に救いは来ます。  のっけから、「永遠」という語への自己陶酔的な主人公の思いや、小学生の仲良し三人組での買いものと恋話、中学時代の善良な友人千佐堵に感じる「善良なもののタチの悪さ」など、読んでいる方が若干恥ずかしくなるような自意識過剰感が印象的でした。中年のおっさんには「そういう気持ちになるんだ?うーむ、あまり本質的でない気が・・・」と考える箇所もしばしばで、ちょっと理解しづらい心情も少なからずありました。でも、女子からすると共感を得る感覚なのかもしれません。  もうひとつ。読んでいていたたまれなくなったのは、主人公が中学のテニス部をやめたいという話を母親と出来ぬまま泥沼にハマっていったこと。しかもその後主人公が中学校生活を相当コジらせますが、父は仕事で家庭を振り返らず、姉はバイト先の彼氏に夢中、母親だけが責任を感じ追い詰められなくなるという部分です。  親は得てして子供の話を聞かない・信じない・途中で遮るなどをするのですが、コニュニケーションは双方向でないと成立しないことを改めて感じました。自分が子供のことを聞かなければ、子も親のこと聞かないわなあというのが親になってからの実感。中学生程度になると最早子供の方が優れている部分も出てきますし。徐々に、自分より下の存在、というのではなく、マジで傾聴、という意識を持たないと子育て失敗するなとしみじみ。向こうが話す相手として親を選ばなくなる。  それから、問題が発生した時に母親だけが抱え込むという悪循環。昨今は家庭に時間を割く父親も増えているとは思いますが、家族を機能させるには家族それぞれ(特に親の)意識的な働きかけがないとうまくいかないと感じました。およそ組織というものはそうですが、作るだけなら簡単、でも「うまく」メインテインするには相応の努力が必要ですよね。家族だってそうだと思います。  最後の最後、エピローグで、足早に主人公の高校以降から現在までが語られる。この箇所こそが本作のメッセージであるように思います。美大受験失敗、就職、不倫してクビ、結婚と離婚、そして今、かつて願っていた文具のデザイナーをしている。  そこで語られるのは、失敗もつまずきもあるけど、依然元気でまだ生きているという今の自分の肯定。繰り返される失敗も、何とかなるという生の肯定、でしょうか。  エピローグを読むと本作が本屋大賞で入賞したというのもまあ納得します(因みに第四位っていう順位を堂々と表示するマーケティング戦略は相当微妙だと思いますが)。 ・・・  本作は、日本語の拙い中学生の娘に日本語の練習として読ませるために買ったものです。娘からは、まあまあ、の評価を頂きましたが、改めて読むとなかなか女子のアクがあり男性には評価が難しい作品であると思いました。  もし私に娘がいなかったらきっと手に取らなかったと思います。逆に言えば、娘さんがいらっしゃるご家庭、思春期の学生を相手にする教師や教育産業の方は読むことで学ぶことがあるかもしれません。

    0
    投稿日: 2021.06.29
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    ふぅ、流石としか言いようのない構成、キャラ設定...。特に「時の雨」が秀逸! 自身のあの頃の葛藤や淡い恋心、親とのすれ違いを思い出しながら...。 あぁ、そうなのだ。物語に触れることが自分にとっての燃料なんだと...。今日を生きるエネルギー充填完了! 「あの青々とした時代をともにくぐりぬけたみんなが、元気で、燃料を残して、たとえ尽きてもどこかで補充して、つまづいても笑っていますように――」

    8
    投稿日: 2021.06.26
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    小3から高3までの紀子の連作。どこにでもいる普通の子のようで、道を踏み外したり、色々やらかしながら成長していく物語。 振り返ると痛い、愚かで羞恥に満ちた日々。この子どうなっちゃうのかなぁと読みながら思いました。 「永遠ではない」=「終わりがある」からこそこの世界は素敵なのだ。 終わりがある世界を精一杯生きるしかないね。

    0
    投稿日: 2021.05.22
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    主人公が小学生から高校生へと成長していく過程において気付く親との関係は、同世代の子供を持つ者として、考えさせられました。

    0
    投稿日: 2021.05.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    小学生から高校卒業までのお話。 女王の教室みたいな話もあったり 友だちの色々あったり、ぐれたり、家族のことだったり、バイトしたり 恋をしたり。 時代は昭和だけど、やっている事思ってることはどの時代もさほど変わらないんじゃないかなって。 現に読んでいてとっても懐かしい気持ちになったし 小学生の頃、友だちだけでどこかに行くことって、不安もあるけど大人になった気分ですごくワクワクしたなぁっと。 卒業したあと仲良かった子たちといつの間にか別のグループになってたりとか。 グレるところはとことんグレてたから、共感はなかったけど、そういう些細なことがつもりつもって爆発しちゃう感じは少女ならではだったり。 恋もなんだか高校を思い出して その時はその人しか見えなくてそれが自分の生活の大半だったなぁと。懐かしい気分になりました。 最後、保田くんとばったり街で会って交わす言葉に泣きそうになりました。良い思い出になってるのがとっても良かったぁ〜。 小学生の頃思い描いてた大人になってるのは本当にそうそうなくて。それでも色々な経験が今の自分を作ってるのならそれはそれでいいなぁ。 クスッと笑えて、ポロッと泣けて。 とっても好きな本でした!!

    0
    投稿日: 2021.04.27
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    短編で読みやすくて誰もが通った青春時代を思い出す話。主人公は一貫しているので長編らしさも楽しめる。ありがちな感じだけどやっぱりこういう青春小説は面白い

    0
    投稿日: 2021.04.01
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    自分のyahooメールを過去10年以上さかのぼって、中学生時代のやりとりを見つけ、久しぶりにこの本を手に取った。中学生時代に一度よんだことがある本だった。 内容は覚えていなかったけど、今読むと中学生が読むにはちょっと現実味があるなと思った。3回の卒業式を迎えるごとに、「別れ」に対する免疫というか、永遠は続かないという感覚を覚えることに共感した。小さい頃は永遠が終わってしまうことが酷く悲しくて切なかったことだけど、大人になると諸行無常の心を身につけて変わることも人生と割り切れるようになるのだと思う

    0
    投稿日: 2021.03.24
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    やっぱり森絵都さんのお話が好き 短編集だけどひとりの女の子が成長していく過程を描いててそれぞれでも楽しめるかんじ。 話の展開がそれぞれ全然違っててこれが一冊になってるのすごい、 珍しく1ヶ月ちかくかかって読んだ〜

    2
    投稿日: 2021.03.07
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    小学生から高校3年生までのきらきらした青春ではなく、「大人への嫌悪感」や「将来への不安」を描いたこの作品は今の私を鏡に写したようで、驚くほど自分を客観視できた気がします。 もうすぐ高校を卒業するという今の時期にこの本に出会えて本当によかったです。 永遠なんてないからこそ、未来はどうなるかわからないし、そうだからこそ人生はわくわくするんだな…と思いました。

    0
    投稿日: 2021.02.07
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    一人の少女の小学三年生から高校卒業まで十年を描いた一冊。 何かを逃して「あ~あ、君は永遠に〇〇出来ないんだね」って言われても私は「うん、そうだね」って思ってしまう。。 大人になったからだろうか。。 高校時代の恋愛が面白かった。 自分にいいように解釈しすぎててちょっとイタかったです。

    0
    投稿日: 2021.02.05
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    「私は、“永遠”という響きにめっぽう弱い子供だった。」誕生日会をめぐる小さな事件。黒魔女のように恐ろしい担任との闘い。ぐれかかった中学時代。バイト料で買った苺のケーキ。こてんぱんにくだけちった高校での初恋…。どこにでもいる普通の少女、紀子。小学三年から高校三年までの九年間を、七十年代、八十年代のエッセンスをちりばめて描いたベストセラー。

    0
    投稿日: 2021.01.21
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    "永遠の、限りないものに憧れる。でも、限りあるものほど、いとおしく思える。" "生きれば生きるほど人生は込み入って、子供の頃に描いた「大人」とは似ても似つかない自分が今も手探りをしているし、一寸先も見えない毎日の中ではのんきに〈永遠〉へ思いを馳せている暇もない。 だけど、私は元気だ。まだ先へ進めるし、燃料も尽きていない。あいかわらずつまづいてばかりだけれど、そのつまづきを今は恐れずに笑える。 生きれば生きるだけ、なにはさておき、人は図太くもなっていくのだろう。 どうかみんなもそうでありますように。" 子供の頃の出来事を思い出した。 転校して行った友達とは離れ離れになってもまた会えると思っていたし、小さい頃描いていた夢は全て叶うと思っていたし、少女漫画のような恋も簡単にできると思っていた。 でも実際は予想外のことばかりで、たくさん失敗もして、理想通りにいかないことに悩んだ。 くだらないこともいっぱいしてきたけど、あれは確かに青春だった。 あの時ああしていればよかったと後悔することもあったけど、私は私なりに一生懸命に生きていたのだと思う。

    0
    投稿日: 2020.12.15
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    主人公の紀子に自分の娘の姿を重ねて、紀子の親の気持ちで読んだ。 娘が中学に入ったら紀子みたいにグレないだろうか、とかやっぱり高校あたりで彼氏が出来るんだろうか、とか。まだ小学生の僕の娘はこれから何を目指して生きて行くようになるんだろう。 紀子みたいに迷いながらも自分の道を探し続けて未来に希望を持って強く生きてほしい。

    0
    投稿日: 2020.10.20
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    紀子の小学生から高校卒業までのありふれた学生生活を通しての成長を描く身近な物語。 小さい頃に永遠という言葉を恐れていた紀子が家族や友人、バイト先、恋人といった様々な人間関係を通して、『永遠の、限りあるものに憧れる。でも、限りあるものほど、愛おしく思える。』とあるように永遠にではなく、物事に終わりのあることこそが素敵なもの美しく愛おしいものだと気づいていくのが主軸となっており、実際自分にも心に響いた。 成長していくのが読んでて伝わってくるので読後はスッキリ感がある。なんだか学生物がだんだんと自分から遠くなってきた気がする。歳取ったんかな。

    2
    投稿日: 2020.09.11
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    森絵都いい。すごくいい。 全9章、全部よかった。 もう星⭐️45個付けたい気分。 一個前に読んだ「ペンギンハイウェイ」もだけど、 小中高生が語り口の本がめっちゃ好きなんだと思う。 特に好きなのは5章と6章 主人公が中1から中3のお話 5章 叔母さんの手紙と主人公の行動・感情の合わなさ、ちぐはぐさ 子どもには子どもの世界、言語があって、大人には理解できないんだろうな。 ぼくももう子どもの世界は理解できない気がする。 6章 家族が分かりあっていく様子にほっこりする。 中学生になると、自分には見えてない世界が理解できるようになっていくが、章が進むごとに主人公のその様子が見て取れる。 大分県国東半島両子寺の紅葉がいいらしい。 2人姉妹の次女でO型だったら、もっと主人公に共感できたなあ

    3
    投稿日: 2020.08.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

     『紀ちゃん』の、小さいときの、やっと小学校で高学年組になったときの、思春期を迎えてちょっとした周囲のできごとが自分にものすごい影響を与えていると感じていたようなときの、失恋したときの、進路を考えなくてはいけなくなったときの、ちょっとした人生の分岐点になるような出来事が描かれている。  どの年代の紀ちゃんの心境も、うんうん、と一緒になってわかりあえるようだった。  私は今進路を考えなくてはいけない歳で、第9章はなかなかチクッとくるものが多かった。 『ほんとに保田のせいなのかな。岸本はいろんなこと、保田に押しつけてるだけみたいな気もすっけど』  なんて道元の言葉は、本当に心当たりがありすぎて一度本を閉じてしまったほどだった。 でも、読後には『永遠の出口』は恐るべきものではなく、むしろ紀ちゃんが気づいたように人生は不可逆であり、必ず平等に未来に進むことができる希望として受け入れられると思う。 高校生の頃に読みたかったなあ。

    0
    投稿日: 2020.07.22
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    主人公は「永遠」という言葉に敏感だった。 「永遠に見られないよ」などと言われると、途端に見ないといけないと思ってしまう。 そんな主人公が、世界には永遠なんて無いのだと感じながら成長していく過程が書かれた本。 こう書くと悲しい本かと思う人もいるかもしれないけど、決してこの本は悲しい本では無い。 「永遠ではない」=「終わりがある」からこそこの世界は素敵なのだ。 そう思わせてくれる本です。 好きな言葉↓ 《損得勘定は往々にして関係の末期を物語る》 《「だって宇宙は膨張してるんだぜ」》

    3
    投稿日: 2020.07.18
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    小学生紀子が、友達、家族との関りや、そして恋と、だんだん成長してゆく過程が描かれていて。少女あるあるがたくさん詰まっていた。 思い出しても、少女時代というのはまだまだ模索中で。ひょんなことから、してしまった、言ってしまったこと、思い出しても恥ずかしいことがある(私にはある)。 これをはじめて読んだのは、やはり主婦になってからだけど、時代背景が自分と似ていて。紀子を自分と重ねたから、おもしろくて引き込まれたんだとおもう。 正直、今、思い出しても、なんであんなことを・・と思うことも。この本はあの頃の感覚を鮮明に思い出されてくれた。 あの頃は、考えて考えてしたこと。失敗もあるし、友達とのやりとりとか、一生懸命だった自分。大人になるためには、その一つ一つが欠かせないものだったと、そう思わせてくれた。今も、大人といえるかわからないけど。

    6
    投稿日: 2020.06.06
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    「どんな未来でもあり得たのだと今となっては思う。誰もがものすごい量の燃料を蓄えていた。そしてそれを持て余したり、無駄遣いしたりしながら、徐々に探り当てたそれぞれの道のどこかに、今たどり着いている」

    0
    投稿日: 2020.05.10
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    小学校から高校までの人生を描いた本。カラフルがよかったので試しに読んでみたけどタイプではなく、どの本を読んでも好みだと感じる作家は本当にレアで、大事にしなければいけないなと思う。スレたり家族が離婚しそうになったり、結局どんな困難も後になればただの思い出なのになあ。渦中はしんどいね。引用したフレーズは、今欲しいものは今GETしないと、60歳になったときに同じ思いで同じものを欲しいなんて思えないからねってことかな。違うかもしれないけど私はそう思う。

    0
    投稿日: 2020.05.10
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    あの頃は良かったな、とふと過去の時間に思いを馳せる時って誰にでもあると思います。往々にして、今の生活に、今の仕事に行き詰まっている、思い悩んでいる時にそういった気分になるように思います。現実から逃げたい、幸せだった過去に逃げたいとすがるように…。人の脳は上手く出来ているなと思うのは、嫌なこと、辛いこと、そういった記憶が頑張らなくてもどんどん薄まって消え去ってくれることだと思います。あの時代、あの瞬間、あの場所でも、今と同じように自分は思い悩んでいた。色んな辛いこと、苦しいことがあったはず。でも思い出すのは楽しかったことばかり。辛い記憶が残っていたとしても、それでさえ、あんなことで思い悩んでいたんだなと笑い飛ばせるような今の自分がいる。辛いこと、苦しいこと、悲しいことに潰されなかった自分を褒めてあげたいと第三者的立場に立つ自分がいる。記憶がこういう仕組みで良かったなと本当にそう思います。 『私は、「永遠」という響きにめっぽう弱い子供だった。今、見なければ私は永遠にそれを見ることができない。確かにそこにあるものを、そこに残したまま通りすぎてしまう。それは私の人生における大きな損失に思えた』という主人公・岸本紀子。この作品はそんな彼女の小学校三年生から高校を卒業するまでの一年一年をとても丁寧に紡いだ物語です。 小学校時代、特に女子の間ではグループがとても重要な位置を占めていたのではないかと思います。『誕生会は私たちのビッグイベントだ。グループの誰かが誕生日を迎えるたび、私たちはその誕生会に必ず出席し、自分のときにもグループ全員を招待する』そうして、グループの結束を確かめ合い、それによって自分自身の居場所を確かなものにする。人間社会が集団生活によって成り立っている限り、これもそれに向けた準備の過程の一つだとも言えるように思います。 小学校時代は特に成長のスピードの違いが顕著に現れます。また、同じ校舎の中にいても上級生が大人にも見えてしまうくらいに学年差が感じられる時代です。『小学校は瞭然たるピラミッド社会だ。たとえ中学校でまたふりだしに戻るとしても、その底辺から頂点へと昇りつめていく感じは悪いものじゃない。小学六年生の白い名札。入学当初はあれがなんと眩しく、恐れ多く見えたことだろう』という表現はまさしくその通り。卒業してしまうと、こんなことを考えることなど全くなかったこともあって、とても懐かしく、それでいてとても新鮮に響いてきました。 また、これは絶妙だと思ったのは『もう小学生ではないような、でも中学生でもないような、空白の二週間。ぽっかり口を空けたあなぽこみたいな季節』。そうです。小学校の卒業式の後の残された三月。まだ子供運賃で堂々と乗れる電車がとても嬉しくて、でもお金もないから隣の駅までの切符を買って駅員さんの顔を見ながら改札を通った記憶があります。自分の中にこんないわばマイナーな時間の記憶が残っていたのにも驚きましたが、森さんのあまりの絶妙な目の付け所に上手いな〜と感じ入りました。 『人はそれをナイフのように鋭く、ガラス細工のように繊細な時代と言う』という中学時代、そして、最後の『進路なんて、高三になったからといって突然決まるものではない。十八歳になればおのずと理想の未来図が見えてくるわけでもない』という高校三年生まで、親子関係を疎ましく感じ、いわゆる非行に走ったり、初の恋愛とその終わりを経験したり、はてまた初のアルバイトでの経験だったり、この一冊で読者は岸本紀子という女性の『あの頃は良かったな』という思いを鮮やかなまでに共有することができます。そして、それと同時に、かつての自分をそこに重ねていることにも気づきます。だからこそ、岸本紀子が一方的に自分の想い出を話すのに、自分は彼女に話しかけられないもどかしさを感じたりもしました。 想い出は美しくあって欲しい、それがすでに過去という時間の中で確定されてしまったものである以上、それを大切に守りたいと思うのは自然なことだと思います。そんな岸本紀子の想い出の中でも家族との大分への最後の家族旅行の記憶は何ものにも変えがたいものがあるのだと思います。『桜は人を狂わすというけれど、もみじは人を黙らす。燃える炎を思わせる複葉には桜にはない神々しさがあり、それは見る者の胸に限りない静寂と、小さな畏怖を送りこむ。なのにとても温かい』この家族旅行の章の森さんの描写は、もうため息がでるほどに美しい表現に満ち溢れているのにもとても魅せられました。 『たとえばここに長々と続く道があり、その方々に幾つもの枝道が延びていたとする。まっすぐ本道を行くのか、枝道へ逸れるのか、その両者を分けるのはあくまで本人の意思である』。そうです。人生というのは選択の歴史でもあります。この世に生まれた時から、現在まで、自分にも無数の選択肢がありました。『いろいろなものをあきらめた末、ようやくたどりついた永遠の出口』、人は年を取るにつれ、選択をすればするほどに、一方でその先の選択肢が少なくなっていきます。でもそれも人生、それが人生。 思えば今日この作品に出会えたのも自分の意思によるもの。昨日の自分、よくやった、よく選択したと思います。優しさに溢れたとても読みやすい文体、それでいてハッとするような美しい表現に満ち溢れている物語。でもそんな中に、若さ故に、勝手に思い込んで、踏み外して、傷ついて、迷って、悩んで、そしてその事ごとに青春時代特有の喜び、悲しみ、驚き、迷いを感じつつ、人との出会いと別れを繰り返して大人になっていく、それが私たち。エピローグでは現在の岸本紀子が描かれます。そんな彼女もまた現在の生活の中でかつてと同じように迷い、悩み、苦しんでいます。そう、人はそういう生き物。彼女も自分も変わらない。長い人生の途上を生きている『人』。過去を振り返る時もある。あの頃が良かったと思うなら、現在が未来から見たら、あの頃は良かったと思える時代になるように、一瞬一瞬をしっかり生きていきたい、幸せな時を生きていきたい、そう思いました。 この作品を読んだことで思いがけず自分の記憶の奥深くに眠っていた、あんなこと、こんなことを思い出すきっかけとなりました。是非とも再読したいと思います。 そう、過去の自分に出会うために。

    45
    投稿日: 2020.04.06
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    主人公の幼少期から大人になるまでの記録。 その時、その時の年齢での悩み、恋、親への反抗心等、自分もそうだったなーと思い返して懐かしい気持ちになった。

    0
    投稿日: 2020.03.02
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    普通の少女の幼少期から社会人までを綴ったもの。よくありそうだけどすんなり読めました。人生は選択して繋がっていってるんだなと。

    0
    投稿日: 2020.02.28
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     クリスマスキャロルという作品に、みんなで一緒に墓場へ向かう仲間だと思えるのはこの時期が一番だ!なんて言葉があったような気がします。同じ時代に生まれて同じように年齢を重ねていく、それぞれにおっきい道草小さい道草をしながら…  ワタシが小学生だった頃の山の斜面の秘密基地や深い深い防空壕、その頃の悪ガキ仲間の顔を思いながら楽しく読書できました。

    0
    投稿日: 2020.02.27
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    やっぱり森絵都は同世代だな〜、というのが読み進めるうちに深くなる印象かな。もちろん男と女の違いはあるけど、紀子さんと似た人生を送っているわけでもないけど、ベーシックな部分で共感できるし、その時代の自分や友達を思い起こしながら各章を読みました。 読後感がほっこりしたり、少し切なくなったりする、こういう本は好きです。

    2
    投稿日: 2020.02.17
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    人生に存在する様々な困難。それをいかに自分なりにポジティブに捉えるかが大事であることを学べる一冊です。

    0
    投稿日: 2020.01.28
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    4年ぐらい前に初めて読んで感動してぼろぼろ泣いたのを覚えてる。内容はすっかり忘れてしまっていたのだけど、とにかく思い入れのある作品だったから読み返すことができてよかった。 解説で北川次郎さんがおっしゃってるように、この作品で描かれていることは我々が経験してきたことばかり。それが森絵都さんの筆にかかるとみずみずしく蘇るのである。だから、この作品を読んでると心がくすぐったくて恥ずかしい気持ちにもなる。 トリがもし同い年だったらめちゃくちゃタイプ(笑)あと、春子の女の子であることを強みにできるところ、春子みたいな生き方振る舞い方ができるひとが私は羨ましい。

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    投稿日: 2020.01.10
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    中心人物の紀子。その小・中・高、その時期ならではの感情や行動がわかりやすく、誰もが理解できる内容で表現されている。それはきっと誰もが通ってきた大人への階段だからだと思う。自分自身が経験した感情が描かれているものだから、懐かしい、恥ずかしい、切ない、など感じてしまう。成長した自分だから、紀子の行動に対し、納得したり、違う!やめて!と少しハラハラしたりも。 この本の中には特に事件や不思議なことなど起こることもない。難しい話や推理なんかももちろんない。読み終えて大きな感動やスッキリ感もないが、つまらないということは思わなかった。 30代半から50くらいまでなら、昔の思い出と照らし合わせながら読み進めて懐かしむのもいいかもしれない。 我が子が思春期の難しい時期なら、その難しい気持ちの理解のお手伝いくらいにはなるかもしれない。 森絵都さんの作品は読みやすく、我が子が小学校高学年〜中学生くらいになったら読ませてみたい、と思っています。

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    投稿日: 2020.01.06
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    森 絵都 著 主人公の紀子ちゃんの小学生の頃から始まり 高校生になるまでの半生…そして 今 歩き出す 今を未来を。 大人になって 図太くなったのか…小学生の頃の気持ちになんて戻れないというか忘れてしまっていた。多分 今の自分が小学生の気持ちを思い出してても 本当にその気持ちを感じ持つ事が出来るのかは分からないが、この作品を読んでると あ〜そんなふうに感じてたなぁ 懐かしいというより 目を伏せてしまいたいような 自分よがりな気持ちも 意外と誰しも持っていたのかもって 少し安心した気分になった。 小学生の頃にしても 中学生、高校生の頃にしても 微妙に変化してゆくのだけど…やはり経験が浅い事が 恥ずかしくなるくらい あの頃の 傷つきやすく そのくせ何でも見えてるような気分になっていた自分の姿を鏡に映して過去に生きていた自分を改めて見るようだった。何のてらいもなく生きていたつもりなのに 妙にビクビクして でも何にも知らなかった。かといってあの頃より図太い大人になったからって何でも知ったというのでもなく ちゃんと 過程があり現在がある事をおさらいするような気持ちと 変わらないことと変わる事 それは どちらも大切な事なんだって思った。 あの頃、抱いていた 同じ気持ちを持つ事は、出来ないが 情けないと思った気持ち、まだ 自由であり 子どもだったから許された事 あの頃があったから 今があるって事、そして その後の自分を歩いて行けるのだなぁって思った。 森 絵都さんの作品は 本当に日常の中にある あるある的な出来事や感情を本当に自分達に寄り添って描いている作家さんだと思う。純粋であることも大切だが、図太くなるのも仕方ないし、それはそれでいいものかもしれないなんて 今の自分だから思えたりする。大人になりたくなかった少女 そして 自分はいつも、何か訳の分からないものに 反発していた。 勿論 あーすれば良かったとか 何で あの時 こーいう風に行動出来なかったのか後悔することも しばしばだけど、後悔するから 後に繋がる何かを見つけられるし、また同じ失敗しても受け止め方も変化してゆくことを知る。 昔?若い頃…辛い事があって死にたくなるくらい先の見えない 見たくもない時期ってあると思う そんな時、「時間が解決するよ!」って散々言われた気もするけど その頃は そんな言葉は信じられなかった。 でも、図太くなったと言われても…今なら その言葉を言える気がする 若い時は、傷つきやすく もう明日もいらないし、これ以上酷い目に遭うのは沢山 これ以上耐えられないって思った。 きっと そうだろう…そして自ら若い命を絶ってしまう人達に、私は 今なら 「少し待って立ち止まって欲しい」と声を大にして言える気がする。どんな形になるかは分からないけれど 「時間が解決するよ。」それは本当だと言える。 私だって 若かりし頃は ずっと自殺に憧れていたり ここで終わりたいって何度思ったことか。 自殺しなきゃ 素晴らしい人生が約束されてるとは言わないまでも きっと生きていなければ 見えなかったことがある それは 自分が決めていい生き方だよって言いたい。生きていたから 良き人生になったかってことではないけれど あの頃、衝動的に命絶たなくて良かった… そんなふうに思える日がやってくるを知らずに死ぬのは悲しいと思う。勿体ないって思う。何だか、独りごちて、そんなことを感じた作品だった。 今の自分みたいに大きな病気を背負っても、すぐには死ねないという現実だってある。 だから 若い命を大切にしてほしいと心から思う。

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    投稿日: 2019.11.25
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    小学校4年から高校を卒業するまで 少女から思春期、そして青春。 ひとりの少女の日々を描いた作品 あとから思えば「いろいろあったけどキラキラだったね」 などと単純にまとめてしまいそうだけど そう。その頃はこんな感じだったんだよなぁと。 閉塞感とハラハラとドキドキな日々

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    投稿日: 2019.11.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    黒い魔法とコッペパンが好きかな。 先生に抗う形になったのが、結果として協調性を学び先生の方が一枚上手だった展開が面白かった。 時の雨 の家族同士が思いやっている描写も心温まるなあ。 みかづき>つきのふね>永遠の出口 森絵都さんの本で好きな順。

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    投稿日: 2019.09.07
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    懐かしく、あの頃の甘酸っぱい青春時代。 特に高校の頃、「ああ、そうだったな」なんて。 昔の想い出が呼び起こされるのもたまにはいいな。 森先生の軽快な文章も読んでて楽しかった。

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    投稿日: 2019.07.27
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    1人の女の子の小さい頃からの話。話は短編集のようにいくつかに分けられていて、切なく悲しくなるような話が多かったのですが、最後は必ずほっこり。上手く出来ているなと言う印象。

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    投稿日: 2019.06.24
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    森絵都の本はカラフルしか読んだことなかったし、それ読んだのも小学生くらい?の昔だけど、甘酸っぱい気持ちになりたくて、大人になって久々に手を出してみた。読み終わって解説を読んだら、永遠の出口は児童文学の粋を超えて綴られた〜って書いてあって、なるほど大人でも大いに楽しめた。 ほんと思春期ってうらやましい。笑 なんでも真剣に考えられるっていいな。 桐野夏生とかのドロドロも好きだけどたまにはこういう読み終わった後にステキな気分になれる純粋な小説も良き。

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    投稿日: 2019.06.15
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    第1回本屋大賞4位 児童文学で有名な著者だけど、本作はどのエピソードも秀逸で、大人も十分満足できる!と思った。 普段は昔のことなんて何があったか全然思い出せない、つまり忘れていたけど、この本を読みながら瑞々しく自分の小学校から高校時代の小さなエピソードや日常の風景、忘れていた人をたくさん思い出し懐かしくなった。 読んで良かった。

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    投稿日: 2019.02.09
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    おもしろかった~。ここまで波乱万丈な学生生活を送ったわけではないけれど、現実はこんなもんだよね、という感じでした。先生を退治することはできないし、恋がうまくいくとは限らないし。

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    投稿日: 2019.01.23