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はつ恋
はつ恋
ツルゲーネフ、神西清/新潮社
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総合評価

183件)
3.6
28
66
56
14
1
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    このレビューはネタバレを含みます。

    とても普遍的な話で、表現も詩的で、今に至るまで読み継がれている理由がよくわかる一作。 はつ恋の興奮や一喜一憂、青春の一回性や美しさ、恋の奥深さや残酷さ、人生というものの哀愁を書いている。 恋愛について改めて向き合おうと思い手に取ったが、やはり恋愛は苦しく哀しいものであるという感想を得たため、僕の恋愛に対する臆病さはまだ当分残存しそうである。 ジナイーダはそりゃかわいいが、罪な女である。 76 自分は、この人の目から見ればほんの赤ん坊なのだーと、わたしはしみじみ思い知って、ひどく辛い気持がしてきたのだ! 109 僕は、すっかり知っています。なぜあなたは、僕をおもちゃにしたんです?、、なんのために、僕の愛が入り用だったんです? 111 彼女の前へ出ると、まるで火に焼かれるような思いがすることだったが、、わたしを燃やしとかしてゆくその火が、いったいどういう火かということを、別に突き止めたいとも思わなかったのは、ただそうしてとけて燃えてゆくのが、わたしにはなんとも言えずいい気持だったからである。わたしは刻々の印象に身を任せっぱなしにした。そして自分に対して狡く立ち回って、思い出から顔をそむけたり、前途に予感されることに目をつぶったりした。 130 ああ、青春よ!青春よ!(中略)お前の魅力はつまるところ、一切を成しうることにあるのではなくて、一切を成しうると考えることができるところに、あるのかもしれない。ありあまる力を、ほかにどうにも使いようがないので、ただ風のまにまに吹き散らしてしまうことに、あるのかもしれない。

    0
    投稿日: 2025.10.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    初恋の甘美さと苦悩、ほろ苦い結末を描いた、ツルゲーネフの自伝的な作品。純真な青年が、初恋の年上女性のコケティッシュな態度に振り回され、激しい嫉妬と苦しみを味わい苦悶する様子が描かれる。 初恋の人が出産と同時に亡くなることで、物語の余韻をとても大きなものにさせている。 自分自身、こんな風に派手なタイプの女性を好きになったことがないので、あまり感情移入はできなかった。

    0
    投稿日: 2025.10.12
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    ゲーテのウェルテルとの共通性を感ずる。まさに盲目。他作品を通して作者自身の一生の憂愁をもう少し感じたい。「その男は誰か?」「女の愛を恐れよ。かの幸を、かの毒を恐れよ」

    0
    投稿日: 2025.10.09
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    19世紀ロシア文学 16歳の青年のはつ恋を描いた本作は、写真や絵画を眺めるような静かな憂愁が描かれている。 若く美しい、そして伯爵令嬢ともあろう人が、結婚相手にも事欠かない身でありながら なぜ自分の父と会っていたのか。 16歳の青年はそこで気付くのだ。 それが恋というものなのだと。 熱情とはこういったものなのだと。

    6
    投稿日: 2025.10.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    初恋の時に味わったような感覚が美しく文章化されている。しかしヒロインはとんでもない曲者…。そんなヒロインでさえ恋に落ちると、あんなふうになるのも面白かった。何というか行間に色々なものが詰まっている本だったように思う。 鞭で打たれるところはもはや恋ではなく、愛とも言えるのではなかろうか…。

    1
    投稿日: 2025.05.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    青年が年上女性に恋する話。ツンデレな女王様って感じだった。多くの男子を侍らせてたけど、恋した相手は既婚者っていう思ったより泥沼な話だった。でも文章が綺麗なおかげですらすら読めた。 父親が鞭でその子を打って、主人公の元に鞭を無くして帰ってきた時に、鞭を「捨てた」っていうのは、なんか、深い…!!と思った。 ー良いと思った部分ー いったい何をあてにしていたのだろう?みすみす自分の前途を台なしにするのが、どうして怖ろしくなかったのだろう?そうだ、とわたしは思った、ーこれが恋なのだ、これが情熱というものなのだ、これが身も心も捧げ尽すということなのだ。.....そこでふと思い出されたのは、いつかルーシンの言ったことであるー『自分を犠様にすることを、快く感じる人もあるものだ』(115ページ)

    3
    投稿日: 2025.05.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    おねショタ父子三角関係。 マゾヒスティックな青春童貞ブンガクの古典。 すごくえっちですごくホモソ―シャルでした。。 後半ちょっとミステリめいてるの好き https://hiddenstairs.hatenablog.com/entry/2025/03/21/092541

    1
    投稿日: 2025.03.21
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    登場人物の思惑とか、思考そのものがとてつもなく気持ち悪く感じますが、常人でも理解できるような描写も多々あり、作品に入り込みやすかったです。魔性の女、どの時代にも、どの土地にもいるものですね。

    2
    投稿日: 2025.01.24
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    この小説はツルゲーネフの実際の体験をもとにして書かれています。自分が恋した女性が実は父の愛人だったという、もし実際にそういう場面に直面したらかなりショックを受けそうな内容です。 物語としても非常に面白い『初恋』ですが、ツルゲーネフの恋愛観を知る上でも非常に興味深い作品となっています。 分量も文庫で100ページ少々と気軽に読めるものとなっています。 ツルゲーネフの代表作『初恋』、とてもおすすめな作品です。

    2
    投稿日: 2024.08.15
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    写実的、あるいは自然主義的文体による主人公の少年の初恋を扱った小説。著者固有のヴィジョンが色濃く反映されているように思う。恋とは何か、青春とは何かを考えさせてくれる一冊。

    0
    投稿日: 2024.08.09
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    16歳の少年が年上の女性に初恋をする物語。その女性にはたくさんの好意を持つ男性がいてとても自由な人だった。男が好きになる人はこんな人なんだと思った。恋や愛という感情は何よりも強く人を苦しめまた幸福な気持ちにさせるものなんだなと思った。

    0
    投稿日: 2024.05.26
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    「びくびくすることはないです。 感心なのは、しゃんとした生活をして何事によらず夢中にならないことですよ。夢中になったところで、なんの役に立ちます?波が打ちあげてくれるところは、ろくでもない場所に決ってますよ。人間というものは、たとえ岩の上に立っているにしても、やはり立つのは自分の両足ですからなあ。」

    0
    投稿日: 2024.05.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    この主人公が恋した女性は、一般女性とはかけ離れすぎているから、これは初恋なのか?と不思議に思う。だって、普通髪の毛むしることなくない?カツラにでもするんか?これは恋ではなく、憧れだと思うなぁ。。 私はもと軍人の、猛獣さんを推したい。情熱があるって他者から見てわかるくらいなら、相当だ。

    1
    投稿日: 2024.03.16
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    歳上の女性に恋をして翻弄される男の子〜ロシアバージョン 自分の恋心、嫉妬心に振り回されているあたりは単純だったけれど、彼女の恋心に気づき、その変化に気づき、ライバルたちの立場が微妙に変わってきて、とうとうその相手を知り、そして、それ以降がとても魅力的で、名作として読み継がれる意味を知る。 もっと若い時に読んでいたらきっと違う部分に惹かれていたかもしれないけれど、今だからこそ、この最終二章に釘付けになる。

    0
    投稿日: 2024.02.12
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    父親は、予想が付いた。 しかし、こんなにまざまざと16歳の青臭さを書き起こせるのは凄い。 表現力っていうか、書いてるだけでも羞恥心で死んでしまいそう。

    3
    投稿日: 2024.01.11
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    あの父親の存在はショックだわ。そしてそれを目の当たりにしたヴォルデマールの心模様が読みやすく書かれてる。切ない失恋を経験した人ならかなり共感してしまうのでは?

    0
    投稿日: 2023.12.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    終始不穏な雰囲気でそれがすごく刺激的で読む手が止まらなかったです。 読んでいる最中に、主人公の父親に対する宗教的な尊敬が、主人公の純粋さを表していると思いました。また、若さゆえの身内を疑わない姿勢もよかったです。 ジナイーダは、周りから好意を寄せられているにも関わらず、既婚者である主人公の父親と関係を持ち続けているのも、若さゆえの自己犠牲の表れ、それすらも楽しんでいると感じました。 ジナイーダと関係を持つ男性が存在している手がかりが色んなところに散りばめられており、先の展開を想像しながら読むのが楽しかったです。中盤、父親の死んだ年齢だったり、愛する人にすでに恋人がいた時は相手を殺す、みたいな会話があって、私は最後に主人公が父親を殺して終わるかなと思ってドキドキして読んでました。 恋とは自己犠牲である。全てを失ってでも愛したいのであれば、それが恋である。この小説で伝えたいメッセージはこういうものだと思いました。 令和の今でも共感できることが多くて、この小説が1800年代後半に出たのが驚きです。

    0
    投稿日: 2023.11.25
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    ツルゲーネフの作品を読むのはこれが初めて。 「はつ恋」というタイトルから、もっと心躍るような物語を想像していたが、その実は全く薄暗いものだった。 恋をした時の何もかも手がつけられなくなる様は共感できるものがあった。

    4
    投稿日: 2023.08.17
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    原題 Первая Любовь Все было кончено. 終わるのは決められてたんじゃないか、 それならほんのちょっとだけ救われる。 Все цветы мои были вырваны разом и лежали вокруг меня, разбросанные и истоптанные. これって散った恋を完璧に表しますね。 綺麗だけど、喪失だけの、心象の風景。 少しでも、関心をひこうと無理をして、 好きすぎて、怖くて、何もできなくて。 ずいぶん子供だったと今ならわかる笑 でもいつか、それを伝えられるときが、 くるといいかな。いや、やっぱいいや。

    1
    投稿日: 2023.07.24
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    ロシア文学ということもあり、読んでいて脳内で繰り広げられる情景がとても寒々しかった。 はつ恋という言葉から想像される青春のイメージからはかけ離れた、ドロッとした内容。 ミステリアスな年上の女性が魅力的に見えてしまうのは分かる部分があるが、それにしてもジナイーダは猟奇的だった。

    0
    投稿日: 2023.07.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    19世紀ロシア文学。青春小説に分類されそう。 爽やかな青春ものかと思っていたら、途中から雲行きが怪しくなり、最後は苦い思い出として描かれていた。 ハッピーエンドにしない、男女のドロドロした描写は、ロシア文学や北欧系の作品に共通しているのだろうか。 父親の最期やジナイーダのその後は明らかにはされていない。しかし、おそらくはジナイーダが父親との子を身籠り父親を強請る。父親が動揺したまま病死もしくは自殺したのだろう。 読み終えてから知ったが、主人公の家庭環境は作者の幼少期をモデルにしている。なかなかに救いのない家庭だなと思える。

    1
    投稿日: 2023.06.26
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    短い作品ではあるものの、複雑な心情と哀愁が凝縮されている。ツルゲーネフ本人の経験をベースに描かれたものらしいということでちょっといろいろ考えた…

    0
    投稿日: 2023.06.13
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    だが、情熱はある 茜色に焼かれる 最近見た二つの作品に出てたので気になって読んだ なんでもできる そう思わせる力が青春にはある 逆にそう思えるうちは青春なのかもしれない また読みます ロシア文学は、というか海外文学は比喩か多い上に難しい言葉が多くてちょっと苦手です 精進します

    0
    投稿日: 2023.06.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    思ってたより読みやすかった。 当時のロシアの歴史的背景は分からなかったけれど興味深く読めた。 魔性の女ジナイーダ、いくら叡智で美人でもこんなモテるのはむしろ恐ろしい、 ウラジミールと今同い年だけど、彼の序盤のジナイーダへの想いは未熟で幼いものに感じられた。 彼にとってはジナイーダが恋した相手が実の父だということより、自分が崇拝してやまず、絶対に敵わない、神聖視していたジナイーダも恋をすると弱くて脆いただの女になってしまうことの方がショックが大きかったのではないかと思う。 終盤は死について多く触れているように、ジナイーダがウラジミールの父に恋をした時に見せた弱さの延長線上に死があったからかなと。 どちらにせよ初恋がこんな不思議で薄暗いと結婚なんてする気にならないわなぁ。

    1
    投稿日: 2023.05.17
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     自分を自分自らのものにすること。  恋心というモノは限りない自己救心であるのではないか。他者への好感の際限を突破し、何者にも代え難いモノであると思いなし、全てを犠牲にする。  惚れた弱みとはよく言ったものだ。いつだって男性は女性に敗北を喫するものである。

    0
    投稿日: 2023.03.23
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    この本を読んだ頃は、当時のロシアの文化•社会環境等を十分には理解していなかった。…と言うより、この本などを読むことで興味が広がっていったのだった。暗く陰鬱なロシア貴族の階層社会の中で、一瞬の閃光の様に主人公の初恋の経験が描かれていく。初めてこの本を手にしてから幾星霜。もう一度読み直してみよう。

    14
    投稿日: 2023.02.19
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    他にも言っている方がいたけど、痴人の愛っぽいな〜と思ったりしながら読んでた 恋情って本当にどうしようもないけど、だからこそ甘美なのよなあ、綺麗事だけじゃつまんない。この物語を読みながら重ねられる記憶があることはとても幸福だと思った 誰が相手であっても恋はされるよりする方が幸福だなあと思った(その渦中はね)、それに陰鬱な雰囲気が掛け合わされているのも好みだった

    1
    投稿日: 2022.12.14
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    面白い。 気持ちの揺れや葛藤、もやもや、登場人物たちの言外のやり取りが伝わってきて、昂揚も嘆きも感じ取れた。 作品全体に通底して漂う憂愁感もいい。 ツルゲーネフさん、他も読んでみたい

    1
    投稿日: 2022.10.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読書会の題材として選定された一冊。 語りの主体であるウラジーミルと同様、彼の父親も初恋だったのではないか、という意見が出たことが面白かった。たしかにまだ若いウラジーミルはともかく、子を持つ親としてあまりに年端も行かぬ少女に入れ込みすぎているという感覚は否めないため、なかなか説得力のある説ではなかろうか。 個人的には医者で皮肉屋のルーシンのキャラクターが好きだ。世の中を冷めた目で見、ウラジーミルにもキツい言葉を投げかけるが、彼もほかの男同様にジナイーダにお熱であることを考えるとその矛盾と人間らしさが愛らしくさえ感じられる。 ジナイーダの奔放さ、それに振り回されるウラジーミルたちの振る舞いはフィクションならではの展開と割り切って楽しむことができたが、ノートに記された物語として扱われている以上、締めには語り部たちに登場してほしかったというのが本心ではある。

    3
    投稿日: 2022.10.02
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    はつ恋ってこんな重い内容だとはつゆしらず、、、 清々しい気持ちにはなれませんでしたが、はつ恋の痛みが後からひしひしと伝わる内容でした。 意外な恋敵っ

    1
    投稿日: 2022.08.29
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    自然派の代表的な作品。 初めてツルゲーネフ作品を読んだ。 谷崎潤一郎の知人の愛を思い出しながら読んだ。 初めの方で、令嬢の横着さをもっと著してくれたら良かったけど 台詞だけだとそれがよく分からず、 最後の場面も厚みが少し欲しかった。 でも昔の作品を読めてよかった。

    0
    投稿日: 2022.08.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    めちゃめちゃ面白かった。 16歳の少年が、大学入学前のモラトリアム期間に、生涯忘れられない「はつ恋」をする。 相手は別荘の隣に住んでいた年上の令嬢。 その姿をひとめ見たその時から虜になる少年。 しだいに、令嬢と、彼女を崇拝する男たちと交流を持つようになる。 ある日、ふと気づく。 彼女は恋をしている!と―――。 少年の恋をする心の動きが、流麗な文章で鮮やかにつづられていて、あー、そうだよね。そうなるよね。と、思わず共感。 自分で自分が制御できなくなる感じがよく出ていた。 田舎の、のびやかな自然の描写が目に浮かぶよう。 あと、文庫本のうらすじは、書きすぎな気がする。 読む前に読まないほうがいいのかも。 もひとつ、読んだ人しか分からない感想。 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ 主人公の少年は、彼女が「彼」に馬用の鞭で打たれて恍惚とするのを覗き見て、「これが恋なのだ!」と、確信したみたいなんだけれど、ただ単に彼女は「好きな人にだけドMで、それ以外の人にはドS」ってなだけではないだろうか。 要するに彼と彼女はSM関係だった―――って違うのかな?

    62
    投稿日: 2022.08.12
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    160年以上も前に書かれたものとは思えないほど、現代に通ずる内容だった。こんなはつ恋は辛い。最後の方は身を切られる思いだった。

    0
    投稿日: 2022.07.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    調教シーンがちょっと…いっそもっとえぐかったら真顔で読めそうなのになんだこの女とか思ったらもうダメだった

    0
    投稿日: 2022.07.05
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    「わたしはまだほんの赤ん坊だった…」 観念する16歳の初恋に閉塞な社会が背景にあるのではないか。生涯独身を貫いた作者の姿が垣間見れる。 不安定な心情に粗暴な自然描写が 抒情豊かな物語に昇華させた。 初恋の余韻が人生の道程を 予感させるようだ。

    1
    投稿日: 2022.06.08
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    すっっっっっごく良かった。 アンナカレーニナは楽しめなかったのにこれはめちゃくちゃ面白かった。 ロシア貴族のフランスかぶれなかんじとか久しぶりに思い出したわ。 読み終えてやっぱりロシア文学すごいな、いいな、偉大だなって思った翌日(今日)にロシアがウクライナ侵攻して憂鬱。ロシア頭おかしい。

    0
    投稿日: 2022.02.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    こてこての海外古典を時々読みたくなる。ガーディアン1000作品である「初恋」を堪能。ツルゲーネフの自叙伝らしい。ウラジーミル(16歳)は隣に越してきた年上の公爵令嬢ジナイーダ(超美人の21歳)に恋をする。彼女は公爵家ではあるが貧しい。ウラジーミルは母の莫大な財産で裕福な家庭で育つ。ジナイーダはプライドが高く、ツンケンしてウラジーミルを手玉にとる。時々キスされたりして舞い上がる。彼の最大の恋敵は父親であることを知る。金・権力で女性を折檻する父親への尊敬、憤怒。さらにジナイーダの父への恋心、何とも切ない。⑤ 絶対にジナイーダは私には恋をしないだろうなぁ。強引で豪傑なこの父親のようにはなれないなぁ。残念。

    28
    投稿日: 2022.01.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ジナイーダは自分が魅力的なのを理解していながらも 決定付ける物は無くて、故に周りの男たちを言いなりにする事でどうにかして自尊心を保っていたのではないかと思うシーンが幾つかあった。 父親の描写が無いのも異性に執着する理由なのでは無いかと思ったのと父親と同じくらいの年齢の異性を肉感的に見てしまう点にやはり寂しさを感じた。

    2
    投稿日: 2021.12.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    160年以上前に書かれた物語なのに昼ドラのような面白さ。笑 人の恋愛感情は何百年経とうと結局一緒なんだなと考えてしまった。

    0
    投稿日: 2021.11.23
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    ロシア文学は本当に難しいなあ。 薄いから読めたけども! 気が狂うような初恋、異常だけどその世界が好き。 みんなが魅了される人って、分かってても好きになっちゃうよなあ

    0
    投稿日: 2021.10.15
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    16際の少年が年上の女性に翻弄される話。 文章も難しくて、あまり面白いとは思えなかった。 もう一度よく読んでみたい。

    0
    投稿日: 2021.09.26
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    ツルゲーネフは何冊か(『猟人日記』『けむり』『ルージン』『父と子』)を読んで印象があるのに、これはまだであった。もろりんさんのところで感想を拝見し、遅ればせながら読む。 導入部に初恋の思い出を語り合う「老人とは言えないけど、さりとてお若いとも言えない」紳士三人、とあるので人生も半ばの大人から振り返った青春というところが主旨である。 若くして読めば青春のはかなさ、憂鬱そのものを感じとり(とても美しい文章だから)、年経ては返らぬひと時の貴重さを懐かしむ。 しかし、青春の「魅力の秘密はつまるところ、一切を成しうることにあるのではなく、一切を成しうると考えることが出来ることにあるのかもしれない。」 若き力を力いっぱい生き「ただ風のまにまに吹き散らしてしまうところに、あるのかもしれない。」 そしてその膨大な時間を無駄使いしてしまった。と「大まじめで信じているところに、あるのかもしれない。」 と哲学人ツルゲーネフが結んでいるところに、この幼くて情熱的で異常な状況の初恋の物語の意味があるのではと思う。 なるほど、ツルゲーネフの自伝的な要素もあるというから、他の作品の自然主義で思索的なさびのきいた文章の萌芽はここからだ、ということが私はわかったのである。

    5
    投稿日: 2021.09.05
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    ロシア文学を読みたくなって。 衝撃的な感情。胸を打つ恋心。気が狂わんばかりの初恋。そして迫り来る不穏な空気。 「はつ恋」という爽やかなタイトルとは裏腹に、年上女性に翻弄される16歳の少年と、同情しかない結末が苦しい。愛する人が何者かに恋をしていて、それが自分ではないと気づいた時の苦しみはいかなるほどか。ましてその相手が……。 ロシア文学は重厚で読みづらそうなイメージがあったのであまり手を出せていなかったが、これは薄いのですぐ読み終えた。とても面白くて、きっと自分が高校生の時に読んでいたら価値観が変わったかもなと思う。ツルゲーネフの他の作品も読んでみたい。

    0
    投稿日: 2021.08.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    初?のロシア文学…!時代背景や国の文化をあまり知らないので、よく分からない部分もありましたが、短編なので読み切れました。 話自体は(後半は特に)ドロドロしてますね。ジナイーダさんはどれほどの美人なのでしょうか…

    2
    投稿日: 2021.06.03
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    16歳の少年が、別荘で出会った年上の女性に恋をする話。何も惹かれるものはなかった。それ以外取り立てて述べることはない。

    10
    投稿日: 2021.05.07
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    はつ恋という題名だったから、どういう内容なんだろうとおもったら、狂気的ではあるけれどはつ恋というものの定義づけというか文章にしたものがとってもわかるーー!てなった。 はつ恋って、なんか本当に盲目的にその人のこと好きなんだけど、あとから考えたらヤバいやつで、でもなぜかその人のことを恨もうとは思えないし、あのときの春の嵐のようなときの自分の鮮やかさは羨ましくもなる。 自分の初恋相手が男版ジナイーダみたいなヤバい奴だったからっていうのもあるかもしれんが笑 面白かった〜

    1
    投稿日: 2021.04.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    16歳のウラジミール視点。はつ恋を通して、恋が不気味で名状しがたい物だと知る物語。 ジナイーダを観察したりその時の自分の気持ちの省察、帰り道にあれはどういうことだったんだろうと考える思考の癖が感じられ、主人公視点が上手く生きてるなーって思った。

    0
    投稿日: 2021.03.02
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    16歳というのに、ジナイーダを前にすると幼く感じられるのが印象的だった。ジナイーダとウラジーミルのシーンは甘くて綺麗に書かれているけど、はつ恋はそういうものではないのだと、そう感じられる作品だった。

    0
    投稿日: 2021.02.05
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    はつ恋と聞いたら、甘く切ないみたいなイメージが浮かぶかもしれないけれど、これはそういうものではないです。笑 でも、人間味溢れた心の動きや葛藤を美しい文章(日本語訳)で表現してあります。 私としては、人間の嫉妬する感情とか込み上がる気持ちが美しく描かれていて、これが恋だったか〜と思いました!

    0
    投稿日: 2021.01.18
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    初恋というものを的確に描いていると聞いていたが、全く同じ感覚を受けた。当時の自分の気持ちがまさに文章化されていて、時折読み直したいもの。

    0
    投稿日: 2020.12.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    あまり好きな話でもないが。三度目の再読。タイトルイメージとはかけ離れたドロドロした男女の愛憎物語。 最後のモスクワからのジナイーダの手紙は、父親に対する脅迫的な内容だったのだと思う。別荘地で彼女は妊娠させられたのであろう。分かれからおよそ8カ月後に書かれている事から、産み月間近で、ウラジミールの父親へ結婚と財産分与を要求したと考えれば辻褄があう。以前に密会したときは、父親への恋心が優先し鞭打ちの屈辱に甘んじたジナイーダだが、お腹が大きくなるにつれ母親としての防衛本能と本来の強気な自分を取り戻したに違いない。手紙には、要求に沿わない場合は訴訟も辞さないとも書いていたはず。落ちぶれたとはいえ、彼女は貴族最高位の公爵令嬢であり、取り巻きの伯爵たちも証人になる。父親を破滅させることは容易であったはず。 ウラジミールの父親は、泣きながら妻に相談しても相手にされず、タイミングよく卒中で死んだというより自殺なんだろうなと思う。最後の息子への手紙は遺書なのだと思う。 悲劇というより、自業自得だが、ちょっとした火遊びのつもりが身の破滅にいたった父親が哀れではある。 結局、ウラジミールの母親から一定の金を受け取ったジナイーダは、子供は養子に出して上手く処置した後、他の男と結婚したということだと思う。 ウラジミールにとってジナイーダは、少年期の淡いはつ恋の相手であると同時に男の女の闇の象徴でもあり、再会の機会があっても逡巡している内に彼女とも永遠の別れとなったのだと思う。

    3
    投稿日: 2020.07.22
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    19世紀の作品だけあって、西欧的自由主義思想がところどころに垣間見えた。解説にあった、人間への哲学的な愛というのもこの小説のテーマだと思うを

    0
    投稿日: 2020.07.05
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    とんでもない初恋。近くにおったら夢中にならざるを得ない人物に出会ってしまったというか出会えたというか…。ジナイーダみたいに周りの男の人達を虜にしてみたいと思う反面、本人は満たされることはないんやろなあと感じた。

    0
    投稿日: 2020.06.20
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    ストーリがわかりやすいので読みやすい。青春期における純粋な恋と大人のねじ曲がったな欲望との対比であり、ツルゲーネフは社会の堕落を描こうとしたのか。ジナイーダの揺れる心を夢想したくなる。

    0
    投稿日: 2020.04.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    私は個人的にはとても好きだった。 たしかにジナイーダはやばいやつだと思うこともあったが、彼女の魅力的な容姿と性格に惹かれた周囲の男や、彼女の置かれている環境によって、ジナイーダはああなっていったのではないかと思う。そして彼女は魅力的で小悪魔的だったけれど、やはり人間だった、この物語はウラジミールにとってだけではなく、ジナイーダにとって、さらにはウラジミールの父にとっての、はつ恋だったのではないだろうか。 この作品は、登場人物一人一人がとても人間らしくて、そこが好きだった。起こった事実だけを書いてゆけば30ページほどで終わってしまいそうな内容だが、情景描写や感情表現が豊かで、主人公ウラジミール16歳の多感な情緒か感じられた。 たしかにウラジミールのようなはつ恋はトラウマになりそうだと思ったけれど、各々の登場人物を見て、ここまで激しい恋心を持ったことがなく、当然のように共感も全くと言っていいほど出来なかったので、この命がけのような気持ちにすこし羨ましさも感じた。 ツルゲーネフの作品はこれしか読んだことがないので、他作も読んでみたいと思った。

    1
    投稿日: 2020.03.26
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    全体的に歪んでいるというか、自分だったらこんな初恋トラウマになりそう。 ジナイーダには小悪魔的な魅力がありますね。

    2
    投稿日: 2020.03.03
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    無垢な若者が海千山千の女性に翻弄される…古今東西問わず繰り返し描かれて来たストーリー。だが他の小説とは明らかに違うのは、その「憂愁」の深さ。若さと老いのコントラストは、読み手の年代によって度合いが変わってくるだろう。

    3
    投稿日: 2020.01.30
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    ジナイーダは、谷崎潤一郎の痴人の愛に出てくるナオミのような魅力をもつ。 主人公はそれにまんまとやられて、もてあそばれてしまう。恋は盲目というけれど、そのときは気づかないものなんだよね。あとになってからばかだったなぁ、なんて思ったり。

    2
    投稿日: 2020.01.09
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    16歳の初恋を真っ直ぐに美しく詩的に描いた作品で、読みやすくて面白かったです。 自身のジナイーダへの想いの複雑さやジナイーダと父の関係に傍観者でいるしかなかった主人公が、最後に「恋」というものの意味を悟る描写には迫力があり、電車を乗り過ごすくらい読みいってしまいました。

    0
    投稿日: 2019.04.25
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    オーディオブックで。 いやー、ジナイーダ、魔性…! まあこれは惚れますよ。こんな女性が現れたら惚れます。そしてトラウマになって生涯独身になりますよ。

    6
    投稿日: 2019.03.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    心理描写や状況描写が美しく透き通っています。 ニュアンスはわからないのですが、おそらく日本でいうと谷崎潤一郎とかそういうあたりの美しさに近いのでは、というのが個人的な感想です。 ストーリー自体は若者のピュアで淡い恋愛ものでありつつも、描かれる状況自体はそこまでピュアではないです。 ロシア文学自体の素養が無いので個人的にはあまり感動しませんでしたが、コレを皮切りにいろいろ読んでみようという程度の読者の感想です。

    0
    投稿日: 2019.02.03
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    大筋は恋愛を題材にした青春小説として進むが ロシアの風土はフランスと違うことを終盤見せつける 正直強引さは感じるが これがロシアなんだよ帝政共産社会はいつでも寒風吹きすさぶ冬景色 灰色だからアカがはえるのか

    1
    投稿日: 2018.11.12
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    19世紀に書かれた、ロシアが舞台の作品なのに、共感できる所が多々あった。恋に落ちると古今東西問わず似た感覚を覚えるのかな。訳が良いのもある。 主人公の主観で物語が進むので、主人公以外の登場人物の行動の真意は語られず、その解釈は読者次第。 作者ツルゲーネフの半自伝的性質を持つと後に知って、尚面白いと思った。

    5
    投稿日: 2018.09.03
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    タイトル通り少年の初恋の話。少年の狂おしいほどの心情を表現しており、自分の青春時代を思い出させる。 非常な現実を知ることで人は少しずつ大人になっていく。終盤に立て続けに人の死に直面することで、人間と愛の儚さを語っているように思った。

    4
    投稿日: 2017.08.22
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    20170216 青空文庫 読了 ツルゲーネフってこんなに詩的な文章を書く人だったのかー。名前と代表作タイトルしか把握していなかったので驚いた、すごく素敵でした。もっと早く読めばよかった。

    0
    投稿日: 2017.02.16
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    読者目線ではどうもいけ好かないヒロイン、しかし身も心も翻弄されてしまう主人公。あまりにウブで、こちらが恥ずかしくなるほど......でも悩ましい気持ちは痛いくらい共感できる。 青春時代の憧れが、未熟さゆえに成就しないという矛盾した宿命。青春の残酷さ......とはいいつつやっぱり羨ましいような。

    0
    投稿日: 2017.01.06
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    谷崎潤一郎の作品「少年」との親和性を感じてびっくりしました。 男性を翻弄する21歳の女性・ジナイーダと、彼女に初恋をする16歳のわたし=ヴォルデマール。 ジナイーダという女性像が、谷崎の「光子」に通じて感じられました。女王様として男達の上に君臨し、遊びで人の情熱や気持ちをもてあそび、夢中にさせる美少女。光子と違うのは、ジナイーダはでも、初恋をするということ。ジナイーダの心は乱れ、激しく揺れる。ヴォルデマールの苦しい日々。破綻。そして再会。 初恋を通して、青春が語られる小説なのかなと思います。「ああ、青春よ!青春よ!お前はどんなことにも、かかずらわない。…ひょっとすると、お前の魅力の秘密はつまるところ、一切を成しうることにあるのではなくて、一切を成しうると考えることができるところに、あるのかもしれない。ありあまる力を、ほかにどうにも使いようがないので、ただ風のままに吹き散らしてしまうところに、あるのかもしれない。…」 世の文学青年?達にとって、女性とはそんなに支配的な、蔑みながらも魅了され、崇拝してしまうものなのか。というところがすごく疑問で、すごく面白いなと思います。

    6
    投稿日: 2017.01.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読了。古本屋で見つけた、昭和56年の本。文学作品と思う。読めば、知性を身に付けることができるのはと期待したが、邪心があったようで、読んだあとは落ち込んだ。内容は、16才の少年が、近所に引っ越してきた、大人の女性に恋する話で、後半になって、父親の浮気相手であったことがわかり、衝撃を受ける話であった。あらすじは、読む前にあらかじめ調べていたので、それほど衝撃は受けなかった。とりわけて、感動した訳もないのだが、なんとなく頭に残りそうな気がしている。だから文学作品なのかなと考えた。

    0
    投稿日: 2016.11.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    良訳の書を探していたところ、この本を挙げている方がいらしたため手に取る。 近年の訳ではないので、全体的に少々古い文という印象はあるが、個人的には全く問題なくスラスラと読めた。 読み始めた時に、『ロシアの文学は無闇に登場人物が多い』と小耳に挟み、ハラハラしたが、さほど困ることはなく一安心。 ヒロインの性格から、『痴人の愛』のような展開になるのかと思いもしたが、結果は予想した物ではなかった。

    0
    投稿日: 2016.09.13
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    ずいぶん前に読んだもので、レビューをするのをすっかり忘れていた。 男の子は年上女性に憧れるものである。私は女性だが、ずいぶんそのような場面を見た気がする。 憧れの対象が父親と関係があったと知ったときのショックはさぞ大きいだろう。 はつ恋がこのように終焉を迎えるのは、今後の恋愛に大きく影響するような気がする。(父性に飢えていた女性が年上男性を好んでしまう等々)

    0
    投稿日: 2016.06.09
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    青春のままのジナイーダの思い出がラストで祈られる。気に入った方はアレクサンドルペトロフの「春のめざめ」も気に入るはず・・

    0
    投稿日: 2016.03.10
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    初読。はつ恋とはいえ決して甘酸っぱい話ではなかった。話の流れは理解できたが、あと2回は読まないと真の理解に至らないような気がする。

    0
    投稿日: 2015.11.29
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    ーー俺は恋をしているのだ、これがそれなのだ、これが恋なのだーー 16歳のウラジミールは、別荘で年上の公爵令嬢ジナイーダと出会い、初めての恋に気も狂わんばかりの日々を迎える。ところがある夜、ジナイーダのところへ忍んでいく父親の姿を目撃する…。 ジナイーダに振り回される男達が滑稽に描かれる反面、主人公のはつ恋が迎える結末は切なく苦しい。 物語は主人公がジナイーダに一目惚れしてから、彼女の本命が誰なのか疑惑と共に展開していく。相手をつきとめようと息を潜め待ち伏せした夜の庭で、とうとう自分の父親が彼女の部屋へ向かうのを目撃してしまう。主人公がいつ事実を知るのか…読んでいてハラハラした。 父親と初恋の人が不倫をしていた事実は16歳の男の子に衝撃を与えたはずだが、主人公はお父さんに悪い印象を抱かず、寧ろ一層大きな人物として見えるようになったとのこと。お父さんは本当に魅力的な男性なんだろうな。早死にが悔やまれる。主人公にかけた言葉が素敵。 『取れるだけ自分の手で掴め。人の手に操られるな。自分が自分自らのものであること。人生の妙手はつまりそこだよ』 『人間に自由を与えてくれるものは何か、お前それを知っているかね?意思だよ、自分自身の意思だ。これは権力までも与えてくれる。自由よりももっと尊い権力をね。欲するということができたら、自由にもなれるし、上に立つこともできるのだ』 ジナイーダの21歳とは思えない図太さ、強かさ、無邪気さに同性ながら驚く。自分に夢中な男達を従えて思い通りにしようとするのは、そんな彼女に惚れた彼らの宿命だからしょうがない…でも笑いながらピンで男性の手を刺すのは可哀想だからやめてあげてほしい。

    0
    投稿日: 2015.10.13
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    19世紀ロシアの小説です。 16歳の少年ヴラジミールが 近所に越してきた5歳年上の公爵令嬢ジナイーダに恋をするお話。 ジナイーダはたいそう美しく、慕う男たちも多い。 そんななか、どんどん胸を熱くしていくヴラジミールなのだが・・・。 ちょっと笑ってしまう箇所もありましたが、 全体としてロマンティックだし、一気読みで味わってしまうこと推奨です。 恋の感情を、読者の心中にたちのぼらせるような、 ささやかに再体験させるような (もっと夢中に読書するなら、ささやかどころじゃないのですが)、 そんな恋愛小説になっている、半分くらい読んでの感想。 残りの半分を読むと、ぐっと甘く苦くなりました。 文学らしい、読者の胸をかきむしる感じだな、と。 溌剌として魅力的な女の人には惹かれるけれど、 結婚するくらい親密になってからケンカしたら、 ぼくはどれだけ自分を抑えられるだろうかと 考えることがあります。 それだけ、女の人っていうのは、 男のこころの隙間まで浸透するものだということ。 男のこころの奥底近くまで浸透していながら、 ケンカのときには反旗を翻されるのだから、 男っていうのは防衛反応みたいに、 自分の領域からどうやってでも女を締め出そうとする。 それがやっかいだよね、男女関係、って思うわけです。 いや、女からして逆もまたしかりだったりして。 おもしろかったです。

    3
    投稿日: 2015.09.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    年上の女性に恋をする。少年の話。途中で、少女は思いがけない相手に恋をし、主人公は戸惑う。 恋の苦悩、素晴らしさ。文章の表現や描写が上手いと思う。 女性が恋をした時の描き方がとても素晴らしいと思うし、想像しやすい。 また、はつ恋とは特別なもので、印象に残る特別なことだと思う。 最後は、お互いが結ばれず、悲しい結末を迎えるが、主人公はその女性を想いながら亡くなって行く。

    0
    投稿日: 2015.06.23
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    あんまり、物語の抑揚もなく、主人公の大人な哀愁感で、あまり面白いとか、思わなかった。 うーんって感じ。薄味の良さみたいなのが理解できなかった感じ。

    0
    投稿日: 2015.04.14
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    ヴラジーミル・ペトローヴィチにとってファムファタルでも、他の男にとってはそうじゃないな、すごくいいな、と思った次第。 かわいそうなヴォロージャ。 …いや父親も結実しただけでジナイーダには惹かれていたからやっぱり父親に対してもファムファタルなのか? 地元図書館Bツ

    0
    投稿日: 2015.03.26
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    一度読んでつまらないなあ、と思ったけどアマゾンのレビューを見ていたら高評価が多いので、そんじゃ、もう一度読んでみるか、と読んだけど、やっぱりつまらなかった。

    0
    投稿日: 2015.01.04
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    再読なるも初読が如し 嘗て通った道、よく分かる。但し65歳になったりと言えど同じ状況にありて、ジナイーダは私の周りでまだ生きている。老いたりと言えど青春まっただ中。

    0
    投稿日: 2014.12.20
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    16歳の青年ウラジミールが、自由奔放に見える侯爵令嬢のジナイーダに初めての恋をする話。 2014/10/10

    0
    投稿日: 2014.10.11
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    甘酸っぱさより、後悔と情熱の冷めた虚しさを残す初恋。 よく、人生で3度大恋愛をすると言うけれど、たった1度が3度分である、そんなこともあるのかもしれない。 あるいは、遠き再会と、叶わぬ再会を2度と数えるべきか。

    3
    投稿日: 2014.09.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    題名から連想されるメルヘンチックな小説ではなく、何とも残酷な若者の恋愛感を描いた古典。若い頃の恋愛はほろ苦い思い出がほとんどという方も多いのでは。

    0
    投稿日: 2014.07.04
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    奔放なジナイーダが蠱惑的。想い人を奪われたというのに、父親に対して嫌悪の感情は湧いてこないのが不思議だ。

    0
    投稿日: 2014.06.26
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    海外文学だし美しい話なのだろうと思っていたらどろどろで驚きました。これにはつ恋と付けるのか…すごい。 薄くてあっという間に読めました。

    3
    投稿日: 2014.05.12
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    氷室冴子の『恋する女たち』に出てきたことを思い出し、読んだ。 私にはちょっと読みにくい、いかにもなロシア文学特有の文章。 ただ、美しかった。16歳のはつ恋はあまりに切なくて悲しい結末だけど、そういう美しさを感じた。

    3
    投稿日: 2014.04.23
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    なんとなくあったので。 読んでいてなんだか甘酸っぱく微笑ましい。 この先いくつ恋と呼ばれているものをしても、おそらく「はじめて」はきっとそこでいつも思い出され、再び出会うものなのだと感じる。いつまでも捨てられない、幼い頃の宝物。 その人のことばかり気になって、なんにもできなくなって、そのためなら全て捨てられるような、好きなものをただ好きでいられるような、そんな懐かしさがふっと蘇った。

    3
    投稿日: 2014.04.02
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    文章が美しい。 別荘地の夏の自然の香りまで伝わってくるかのよう。 みずみずしい初恋、という感じではないけれど、恋する男性の心情(陶酔と激情、嫉妬、そして絶望)がよくわかる。 ジナイーダの造形は、ヘッダ・ガブラーとか、『三四郎』の美禰子とかを思わせる。 もう少し当時のロシアの社会について知識があったら、もっと深く読めるのかもしれない。 例えば、ヴォロージャの母が隣の公爵夫人との手紙のやりとりにフランス語を使わなければならないと考えたりすること。 そして、ロシア語のつづりがおぼつかないということ。 公爵夫人が、どうしてあんなにも落ちぶれているのかということ。 社会階層のきしみみたいなものも感じてならないんだけれど・・・。

    3
    投稿日: 2014.03.27
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    抑制された、静かな雰囲気を感じる文章で、もの悲しい初恋が語られている。 胸が痛むけれど、また読みたくなってしまった。

    3
    投稿日: 2014.01.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「取れるだけ自分の手でつかめ。」 16歳の主人公が、隣に越してきたジナイーダに魅せられ、恋とは何かを学ぶ話。絹のプラトークで秘密を打ち明ける場面では、読んでいるこちらもドキドキするほどに臨場感があった。恋に落ちたジナイーグとその人とのやりとりを見た主人公は、そこで展開される行為(鞭でジナイーグの綺麗な腕がひっぱたかれる)こそ本当の”愛”だと悟る。

    2
    投稿日: 2013.12.20
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    主人公ウラジーミルの少年時代の初恋を描いた作品です。恋の相手であるジナイーダはなんというかまあ小悪魔的な人で、そんな女性にふり回されてみたいとも少し思いました。 九州大学 ニックネーム:川島太一郎

    0
    投稿日: 2013.11.12
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    ロシアの作家イワン・ツルゲーネフが1860年に発表した中編小説。ツルゲーネフ自身の体験をもとにした半自伝的なものらしいです。主人公である16歳のウラジーミル君のちょっと変わった初恋について、彼自身が過去を回想する形で書かれています。この初恋が普通に甘酸っぱい青春の1ページで終わっていれば良かったのですが、運命のいたずらか色々と衝撃的な事実が立ちふさがります。本作のラストを含め、ロシア文学特有の憂愁が漂う美しい作品です。文庫本で120ページくらいと手頃な作品なので、ロシア文学入門にでもいかがでしょうか。

    3
    投稿日: 2013.11.06
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    コケティッシュな魅力を持つ女性ジナイーダと、それにホレてしょうがない若い主人公。ほのかな恋心などなぎ倒す力を持った、冷淡な大人の男。ジナイーダは美しくて賢いのに、それを男をかどかわすくらいにしか使えないっていう倦怠感がなんともいえないですね。しかしロシア文学には崩壊した家族しか出てこないんでしょうか。お父さんがプーチン風でお母さんはヒステリックなのしか読んだことがない。しあわせ家族みたいなの、知ってる人います?

    0
    投稿日: 2013.10.16
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    やはりロシアネームはわかりにくい…。恋に落ちる瞬間の瑞々しい感じはよくわかった。けど、なぜあんなにもみんなジーナに夢中になっちゃうんだろ…。初恋の恋敵が父親っていうのも16歳にはヘビー…。やや難解だなぁ…。叙情的で詩的な作品。またいつか読もう。2011/316

    3
    投稿日: 2013.09.28
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    やっぱり文学って素敵だ、と思いました。「はつ恋」を「初恋」とせずに「はつ」を平仮名にしたのは素晴らしいセンスですね。

    3
    投稿日: 2013.08.15
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     平成に青春を送った身分として、私はこの主人公の回想に共感、感情移入することはできなかった。  父と彼女の関係を知ったのにもかかわらず、父に対して尊敬の念を抱き続けた主人公の感情こそはつ恋の影響なんだろう…。

    3
    投稿日: 2013.06.19
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    恋愛小説の古典に数えられる珠玉の名作、と書いてあったけど。 わたしはもっと甘酸っぱいものを想像してたわ……タイトルから勝手に。 内容は結構エグイ。 そりゃ、いい年して独身でいるのも頷ける。 しかし、昔の貴族って退屈なんだなぁ……『赤と黒』読んだ時も思ったけど。 心がときめかない相手をいっぱい傍に従えて、その誰もが自分に夢中だってことを知っていて。 それでいて恋をしていない。 そんなときに、恋してはいけない相手に突然心を奪われる。 ただでさえ公爵令嬢という気位の高い女性がそんなことになったら、その背徳感が一層恋の高揚感と結びついてどうにもならなくなるかもな。 どうも、主人公には感情移入できない。 若い男性の情熱を理解できないからかな。

    3
    投稿日: 2013.05.25
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    (1981.09.29読了)(1979.11.18購入) 内容紹介 年上の令嬢ジナイーダに生れて初めての恋をした16歳のウラジミール――深い憂愁を漂わせて語られる、青春時代の甘美な恋の追憶。

    0
    投稿日: 2013.04.09
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    私が読んだのこの本じゃないので訳とかちょっと違うのと思うから、感想が的外れかも… 全体をまとめると、エロい エロいっていうとなんか違うんだけど、耽美とかいうとまたちょっと違う 思春期のどきどきというか 鞭で打つとこがいい SM感全然無いのがいい "恋"とか"祈り"?って感じ

    0
    投稿日: 2013.03.26
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    なんだ、ただの悪女です。 女の心理描写もなく、父と息子の対峙もなく、淡々としていてちょっと物足りなかった。 そうはいってもこれがはつ恋ならインパクト大きすぎるね。

    0
    投稿日: 2013.03.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    16歳の少年は、別荘で公爵令嬢と出会い、恋に芽生えるが、 ある夜、令嬢の元へ忍んで行く父親の姿を目撃する。。。 っていうお話です。 ロシア文学よね~。 この本読んでて『真珠夫人』を思い出したわ~。 言いように男たちを弄ぶんだけど、でも実は愛した人は一人で。。。 って言うの。 そういう愛がなかったらね、ただのわがまま娘のお話になっちゃうのよ。 そこを侘しさと切なさを絡みこませてるのが、文学なのよね~。 この時代の海外文学ってのは「禁断の恋」っていうのが多い気がするけど でも純粋さがあって私は好きよ。

    1
    投稿日: 2012.11.26