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夢を与える
夢を与える
綿矢りさ/河出書房新社
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総合評価

181件)
3.4
20
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73
16
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    タイトルで明るい内容だと思い込んでしまったが、どちらかというと人間の弱さ、儚さに焦点をあてた作品。人間の内面をリアルに描くという意味では、すごい観察眼のある作家さんだと思った。夕子が生まれる前から、大人になっていく過程を描いているので、物語の展開が早いものが好きな人向けではないと思う。

    0
    投稿日: 2015.08.30
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    ひとをみていやだなと思うのは、 その姿のなかに自分を見つけるからだと思う。 それにしてもなんで夕子なんだろう。 なんだかなーこころにぐっと入ってこない名前。 だからか?

    0
    投稿日: 2015.08.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

     幼い頃からモデルとして活躍していた少女が、ブレイクを果たし、転落していくまでを描いた物語。  ストーリー自体は何てことはないし、転落の引き金になったのが恋愛っていうのもありがちなやつ。  主人公がばかすぎて全然好きじゃない系なのに。  このなんとも言えない読後感は何なんだ。  綿谷りさの文章のせいだ。  「蹴りたい背中」は合わなかった。むわっとした汗臭い文章がなんとも不快で。  でもこの作品はそれがよかった。 “与える”っていう言葉が決定的におかしいんだと思う。夢だけが堂々と“与える”なんて高びしゃな言い方が許されてるなんて、どこかおかしい。大体この場合の“夢”って一体どういうものなのか、まだ分からない。ーp144 夢を与えるとは、他人の夢であり続けることなのだ。だから夢を与える側は夢を見てはいけない。ーp308  「夢を与える」という意味を悟るのが遅すぎたのかもしれない。そして、知りすぎた。この約150ページの間に。  同年代の子どもたちとけんかしたり、くよくよしたり、笑ったりする時間がきっと少しずつ少しずつ人を育てるのに、この少女にはその時間がほとんどなかった。  向いていない仕事の世界で、見えない不安に押しつぶされる様が残酷すぎる。  そして父と母の関係と重ね合わせる様も見事だった。 「無理やり手に入れたものは、いつか離れてく。ーーどんなに強く望んでも手に入らないものはあるの」

    0
    投稿日: 2015.07.31
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    読みやすい。とにかく読みやすい。 女の子の不安定な感じとかが妙にリアルで、でも不快感はない感じ。ただじーっと、見てる感じ。 ヘルタースケルターを思い出す。

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    投稿日: 2015.07.26
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    「夢」なんて目に見えないモノを与えるのは生半可なものじゃない。 しかも、それが多くの人に向けてのものであるならなおさら。 綺羅びやかで狂気に満ちた世界。今日も誰かがこんな世界で踏ん張ってるんだろうな〜。

    0
    投稿日: 2015.06.30
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    手放したくない彼を、半ばハメて子供を身ごもり、結婚した母と父の間に生まれた。 そして、幼児のころに成長記録的なCMのモデルになりやがてタレントとして活躍をしていく女の子、夕子。 夕子は、みんなの思っている「夕子」をドラマだけでなく、いつの間にか生活全てで演じなくてはいけなくなってしまった。それゆえに本当の自分が「夢を持てなくなる」。 「夢を与える」なんて驕った言葉だなと思った。 芸能人だけではなくスポーツ選手もそうかもしれない。 憧れられることが多い職業の人が陥る最大の勘違い。 自分が夢に向かって努力をし続けている姿こそ、人はその人やその職業に憧れを抱き、感動するのだと思うけれど。 母親のことや母親と夕子の関係をもっと深く描いてほしかったかな。

    0
    投稿日: 2015.06.25
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    亜美ちゃんは美人、の亜美ちゃんとゆうこはちょっと似ていると思った。美人で自然体でいい子なんだけど共感能力が低くて情緒が無い女の子。綿谷さんはこういう子が身近にいたのだろうか。

    0
    投稿日: 2015.06.21
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    今ブレイクしている女の子達をテレビで見ると、違った印象を持つようになってしまった。何で芸能界は夢を与えようとするんだろう。誰も夢見ることなんて、求めてないと思うんだけど。

    0
    投稿日: 2015.06.12
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    単行本で初読のときは、いきなり文壇のアイドルみたいになってしまった綿矢さん自身と重ねて読んだ記憶があるのだけど、今回の再読では、そんな読み方は全然できなかった。むしろ印象深いのは、夕子から見た正晃がいかに眩しかったかということ。言葉にすると長くなりそうだから割愛するけど、泣けるくらいきらきらしていたと思う。

    0
    投稿日: 2015.06.09
  • 崖っぷちの心情

    綿矢さんの作品は心情がリアルに溢れてて 凄く面白いな、と思う反面 綿矢さんは「人の心を覗く能力」があるのでは? と思ってしまうくらい怖いです。 夕子が子役から積んできた「夢」 その夢は「他人の憧れ」でしかなく 夕子自身が描いた夢はどこにもなくて 荒野にぽいっで放り出された。 どんなことも自分を支えなければ 残るは絶望と堕落しかない。 周りを見ること、立ち止まること 一般の人なら可能ですが 芸能人ってそれが難しいのかな? すっかり綿矢さんのファンです!!

    0
    投稿日: 2015.06.05
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    子役デビューした女子の物語。いろんな経験を経て真っ白な少女が穢れ堕ちてく姿は生々しく美しい。芸能界の側面だけでなく主人公の両親の関係性を上手く絡めているのもいい。このお話を犬童一心監督がどう映像化してるのか楽しみ。

    0
    投稿日: 2015.05.24
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    「夢を与えるとは、他人の夢であり続けることなのだ。だから夢を与える側は夢を見てはいけない。」 夢を見てしまったから、夢を与える側でいられなくなった主人公の夕子。でも最後に夕子が記者に対して正直に告白する場面に思う。 自分で、自分自身の夢を見ることができない人なんているのだろうか?と。 「夢を与える」というのは、結局は受け取る側が自分勝手に「夢を与えてもらった」と感じているだけのことではないでしょうか? 受け取る側が押し付けた「夢を与える側」という位置に立っていた夕子は、最後の最後で押し付けられたものを跳ね返し、「夢を見ることができる自分」を取り戻したのではないかと思います。 夕子の立場から読むと栄光と失墜の物語ですが、私には、勝手に期待しそして勝手に裏切られたと切り捨てる人間の身勝手さという大きな黒い影に覆われた、現代社会にも通じる警笛のようにも感じられました。

    2
    投稿日: 2015.05.17
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    15/05/09 WOWOWでドラマ化するってことを知って読んでみた。なんだか哀しい世界だった。現実ってツラいなあ。 P67 「視聴者にもしかしたら自分の日常にもこういうことがあるかもしれない、って思わせるのが、夢を与える人の仕事なんだよ」 「じゃあ夢っていっても本当の夢じゃなくない?嘘ばっかりじゃない?」 「そう、嘘ばかりだ。だから夢なんだよ」 P308 夢を与えるとは、他人の夢であり続けることなのだ。だから夢を与える側は夢を見てはいけない。

    0
    投稿日: 2015.05.09
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    日本中で愛される子供タレントが思春期を迎え壊れてゆく。 夕子を壊したのは、正晃なのか事務所なのか母親なのか、それとも夕子に夢を寄せるファンなのか。 国内外で似たような話は良く聞く。 テレビを見ると、消耗品の如く新たな芸能人が毎日のように現れ忘れ去られてゆく。時として糾弾されて抹殺される芸能人も少なくない。 テレビに出っ放しの子供タレントやアイドルを見ると、日本中の視線と夢を集めすぎて圧死するのではないか、と心配になる。 夕子が中学生を迎えたころから読み易くなるが、冒頭の幹子の心情や所作は年齢不相応に感じ、全体を読んでのバランス的にも無意味に重いように感じる。 幹子は夕子の仕事は管理するものの、仕事外の諸事にほとんど無干渉なのもあまりに無防備で不自然さを感じる。 正晃のダメっぷりもあまりに不自然で、夕子がそれほどに思いを寄せるには設定が半端だ。

    0
    投稿日: 2015.04.15
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    いつも一人の女の子のことを書こうと思っている。いつも。たった一人の。一人ぼっちの。 一人の女の子の落ちかたというものを。 ーー岡崎京子 読んでいて浮かんだのは岡崎京子のこの言葉でした。 誰かの夢の写し鏡としてフラッシュの光の中で生きてきた「ゆーちゃん」が生身の肉体を持ち、欲望に浮かれ、流されながら「夕子」としてささやかな夢を見た事で壊れていく様を描ききった怪作。 表紙のあらすじとは違うヒロイン、幹子の登場から物語が始まるのでアレレ? と思ったのですが、この物語自体が掴みかけた夢を無理やり繋ぎとめる為の幹子の執念、そこから生まれた夕子が幹子に「夢を与える」存在である事を強いられてきたという構造の元に成り立っているのかな、と。 明るく健全で朗らかな少女の幻想を背負わされた「ゆーちゃん」 彼女に生々しい女の肉体と、生き延びようとする姿を見せつけたレースクイーンアケミの死が夕子のブレイクへの転機のきっかけとなり、「ゆーちゃん」を演じ続けながらその実、内側から脆く崩れ落ちていく少女の揺らぐ魂とその生々しさ、無邪気な少女時代の象徴のようなクラスメート多摩と過ごした時間のきらめきが儚くも圧倒的に煌めいていて、クライマックス、あの時間が永遠に戻ってこないと思い知らされる展開にはグサリと突き刺さるよう。 (後に恋人となる正晃と過ごす時間との対比がグロテスクなくらい残酷に思えます) 終始生々しい感情に肉薄し、その圧倒的エネルギーと身体性溢れる描写を描き切る筆力は凄いなぁと。 好きかどうかと聞かれると答えにくいところではありますが、圧倒的なパワーに打ちのめされるような気分になったのは確か。 ここから夕子がどう人生を取り戻していくのか、描かない事に意味があるのでしょうが、しぶとく強く咲き誇る夕子を見てみたいなぁと思いました。

    1
    投稿日: 2015.03.22
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    小さい頃からモデル活動をし、中学入学後には大ブレイクした女の子がひとつの恋から失墜していく物語。 いくら執着しても手に入らないものに対して割りきるまで、悟るまでが描かれてる。 印象に残ったのは、"夢を与えるとは、他人の夢であり続けることなのだ。だから夢を与える側は夢を見てはいけない。"。 他人の夢と自分の夢が重なってくれればいいけど、人を基準に生きるって大変。

    0
    投稿日: 2015.03.14
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    カテゴリ分けに困る。一言で言っちゃえば文学、なのかなあ。ゆーちゃんの変化がおもしろかったけど、突然ぶつんって終わっちゃった感じがしていまいちのめりこめなかった。もっと文量あってもいいのに。 幹子の話として読むと、トーマだけじゃなく夕子も…って感じてぞくぞく。

    1
    投稿日: 2015.03.14
  • 借り物の夢は崩れ去っていくしかない

    ローカルの小さなCMチャイドルから女優へと成長し、 「夢を与える女優になりたい」という言葉をマネージャーから吹き込まれる夕子。 夢は与えるものか? そして与えられるものか? そこそこの美貌に恵まれ若いころはモデルもしていた母と家庭から離れていくフランス人である夫(夕子の父)。 母は、自分の叶えられなかった虚栄心と家族の紐帯を夕子の芸能界のしあがり計画に全てをかける。 あたかもそれがうまく生けば、すべてがうまくいくかのように。 母から夢を与えられた夕子はの現実と欲望が、その夢と乖離し始めていく。 ズレた現実を生きながら視聴者に“夢を与える”夕子。 その歪みは、どんどん膨らんでいく。 人の欲望を肩代わりしてはいけないし、 代償的に叶えてもらおうとしてもいけない。 借り物の夢は崩れ去っていくしかないのだから。

    0
    投稿日: 2015.03.07
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    チャイルドモデルから人気女優へ…そして転落。っていうありがちな設定ではあるんだけど、女の心理描写が上手すぎる。さすが綿谷さん。こんなふうに残酷なまでに包み隠さず女の心理を描かれると、普段目を逸らしてる自分の心をのぞいてしまって苦しくなる。 両親の恋や家庭不和の描写も無駄がなくて上手い。彼女の思考パターンに影響を与えているのが伝わって読んでいて痛々しい。 取り戻したくて闘い続ける母と、取り戻せないことを知って諦める彼女の対比が鮮やかで絶望的。 以下引用 また繰り返すの?もう終わっているのに? ある時点ー初めて「別れる」という言葉が会話に出てきたかなり最初の時点で、自分と正晃の関係は終わっていたことを、夕子は心の片隅でずっと前から気づいていた。(中略)正晃は呼べば来てくれるが、呼ばなければ来ることはない。逢いに行けば逢ってくれるが、自分から逢いに来てくれることはない。(p304) 結果はもうとっくに出ていたのに、ずっと見て見ぬふりをしていた。手の握力が保つ限り引き止めてしがみついて、それがいったい何になるだろうか。無理に引き止めた男の人が、結局いつかは去っていくことを、夕子は父親を追う母親の姿を見て、いやというほど知っていた。(p305) 「二人で取り戻しに行ったじゃない、でもだめだった、パパは戻ってこなかった。どんなに強く望んでも手に入らないものはあるの」(p317)

    0
    投稿日: 2015.02.24
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    なんとなく桜庭一樹の少女七竃を思い出しながら読みました。いや、全然違う話なんだけど、なんとなく。 芸能界で生きる少女の物語。 橋本かんなちゃんやまいんちゃんの子を当てはめながら読んでいたんだけど、やっぱり後半はつらかったな。 自分の人生を生きようと思ったら壊れていく感じ。夢を与えるものは夢を見てはいけない。なんてツラいんだろう。 美しく無邪気で快活な少女が、どんどんその美しさを失っていく。 両親の不仲、恋、失恋。今しか見ないって、そんな恐ろしいことなのか、と考えさせられる。今をしっかり築いていけば未来につながるって信じていたけど、今の自分に未来の自分が殺されることもあるんだ。本当に、しっかりしていないと。怖い。 綿矢りさの作風が好きなのでこの本を読んでみたけど、設定も相まってかなんだか新しい感じがしました。あ、りさちゃん結婚おめでとう!お幸せに~!

    0
    投稿日: 2015.01.06
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    小川洋子のような透徹した美しさには乏しい。しかし、家族や友人との人間関係を、なめらかな皮膚感覚で写し取ったような、柔らかい手触りで繰り出される知的なセリフが印象的。

    0
    投稿日: 2014.12.06
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    トーマと幹子の間に生まれ、子役をめざしている阿部夕子に、スターチーズのCMへの出演という話が舞い込みます。それは、彼女の成長をCMで流し続けるというものでした。 やがて夕子に世間が注目するようになり、ブレイクを果たします。両親の別居といったトラブルも乗り越え、しだいに「阿部夕子」というキャラクターを演じることを覚えるようになる彼女ですが、「夢を与える仕事」という言葉に対する違和感が、彼女からなくなることはありません。 そんな彼女の運命は、田村正晃というダンサーとの恋に落ちたことで、急転し始めます。 著者とその作品はもちろん別物ですが、史上最年少で芥川賞を受賞し、「文壇アイドル」となった著者自身のことを、どうしても重ねてしまい、うまく作品に入り込めませんでした。たとえば、林真理子のいくつかの小説は、そのような読み方がされることを織り込んだ上で、あえてそのような小説を書くという戦略が貫かれており、安心して著者と作品の重ね合わせができるのですが、本作にはどこか落ち着きの悪さを感じてしまいます。

    1
    投稿日: 2014.11.12
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    1人の子役の芸能界での一生の話。 心理描写が悲しいほど鮮明で、徐々に不安定になって壊れていく夕子が辛い。

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    投稿日: 2014.09.18
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    内容が現実によくある話でこれからどうなるのだろうかという好奇心がでてこなかった。もう少し非現実的なところもあってもよかったかなと。

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    投稿日: 2014.09.02
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    蹴りたい背中や、インストールで脚光をあびた綿矢りささんの本、どんな作風なんだろうと興味深々で手に取った本。 世の中を斜に構えた風な、誰も信じられないけいけど、自分は強くないし。 どこかに救いを求めているそんな雰囲気がひしひしと漂ってきました。 内容も暗いし、主人公もどこかなげやりな部分が多いはずなのに するりと引き込まれていきました。 このお話自体は、芸能界で活躍していく少女の栄光から転落 という内容だけど 恋に溺れて世の中が見えなくなっていく描写は怖かった…。 引用に載せた文に全てが凝縮されているように思えました。 夢を与える側は夢を見てはいけない。

    0
    投稿日: 2014.06.28
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    この人の小説って、どこかにいつも「ああ」って思わせられるとこがあるんだけど、今回は「夢を与える人は自分の人生を生きられない」みたいなくだり。 自分の人生を生きようとしたことによって、彼女の子タレとしての歩んできた道のりが(彼女の意思ではなく他人の評価によって)終わらされてしまうあたりが、ああ、とうなりたくなってしまった。

    0
    投稿日: 2014.04.27
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    なんだか主人公と一緒に疲れてきてしまった。 恋愛に1人で夢中になってる人間を見ているとアホらしくてイライラしてくる。 でも好きな場面もたくさんあった。 まず、解説で犬童さんも書いていた、多摩のシーン。2回目に主人公が多摩の家を訪ねたとき、そこにまだ多摩が暮らしていたらよかったのになぁと思った。 それから和哉のシーン。あとは母親と初めて父親の話をしたシーン。 これはわたしが好きな場面であり、同時に夕子がまだ人生を取り戻せる場面だった。わたしはその度に人生をやり直すことを期待していたのに、結局夕子は全て通り過ぎてしまった。 だけど夕子が人生を取り戻そうが失墜しようが、わたしにとってこの物語が、とてもありきたりでおもしろみのないものであることには変わりない。だったらハッピーエンドにしてほしかったなぁというだけで。

    0
    投稿日: 2014.04.24
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    私にとっては硬い表現が何か所かありました。そして登場する中学生時代の会話が年齢の割に話し方が大人すぎな感じがしました。でも久しぶりに最後まで読めた小説です。

    0
    投稿日: 2014.03.17
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    人は未来を知ることはできない。だからいろいろな失敗を犯す。経験を積めば予測することくらいはできるようになるが、そのときには「肉が固くな」っている。主人公はもう使いものにならない。この小説は人間が運命に抗えないという当たり前のことを娘が絶えず母の歩んできた人生を参照しながらもあえなく同じ絶望を味わうはめに陥る物語を通じて描いている(父と違うタイプの男を選んだくらいで事態を変えることは出来ない)。ただしこれをたんなる悲劇としてしまう前に押さえるべき事実が一つある。それは娘が母よりもはるかに短い時間でそれを自覚したことだ。二人が辿ったのはたしかに同じ道だが、「ゆーちゃん」は目が回るような速さで駆け抜け、すでに母を追い越している。「ゆーちゃん」は厳密には母を反復していない。比類なき具体的な生を歩んだ「ゆーちゃん」の単独性に注意しなければならない。 全てを失った「ゆーちゃん」が現実という名の逃げ場のない地獄でどのように生きて行くのかはわからないが、彼女 は運命を乗り越える可能性をその人生に刻みつけながら生きてきた。 彼女と両親の奮闘は、一人の人間の力はちっぽけなものだが、人の血みどろの生がいつか突破口を開く可能性を示しているかもしれない、とは辛うじて言える。とにかく彼女の多幸を祈る。

    1
    投稿日: 2014.02.25
  • リアルすぎてちょっと怖い。。。

    幼い頃からチャイルドモデルをしていた夕子。彼女は、母の念願通り大手事務所に入り、ついにブレイクするのだが。夕子の栄光と失墜の果てを描いた作品(Bookデータベースより)。 作者の体験談ではないとは思いますが、そうなのかな?と勘繰りたくなるくらいリアルで、ちょっと怖いくらいでした。多くの人は夢を与えられる側の人間のなので、夢を与える側の苦悩など考えたことなんかありませんでしたが、「夢を与える側の人間は、夢をみてはいけない」っていう一言がもの凄く印象的でした。 おそらく好き嫌いのはっきり分かれる作品だとは思いますが、個人的にはとても好印象です。 やっぱりこの人天才だなぁと思います。

    2
    投稿日: 2014.02.10
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    かわいそうだね、憤死、勝手に震えてろの3作を読んだあとに著書を読んだが、前の3作とは一味違ったドラマチックな内容。 かつて読んだことのある3作はチャーミングな妄想系女子でちょっとサブカルチックな女子が主人公ってのがイメージであったが、今回は全く違ってた。だから前はスラスラと読めてた本が今回はちがった。最初はダラダラ〜と夕ちゃんの成長過程があり、つまんないな〜って思ってたけど、高校生くらいになり、正晃とであってからの転落っぷりくらいからは取り憑かれたように貪り読んだ。 そして最後の数ページからは本書の確信に迫るメッセージが書かれてある。 また、実際の芸能人にも夕ちゃんと同じような人生になった人はたくさんいるんだなぁーと思いながら読んだ。 面白かった。

    1
    投稿日: 2014.02.08
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    壊れてく。どんどん壊れてく 壊れていく姿を冷徹な目で見続けるのは、いったい誰の目だろう。 アイドルという偶像を求め、アイドルという商品を消費し続ける消費者の目か。 消費者は、アイドルという輝きを求め、同時に偶像の退廃も求める。 そして、退廃の過程を消費すれば、もはや退廃後のなれの果ては、魅力を失い、消費者も興味をなくす。 だからこそこの作品は、墜落したその後の姿を何も映さない。 人間としての成長の過程を商品として売り出す「アイドル」。 自らが商品となることの代償はあまりにも大きい。 美しく輝けば輝くほど、堕ちていく姿も残酷に魅惑的。 それが消費者の性。

    1
    投稿日: 2014.01.27
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    今回で150回を数えた芥川賞と直木賞。金谷ひとみとの芥川賞W受賞が衝撃的だった綿矢りさの受賞第一作。 チャイルドモデルの夕子が、大手事務所に入り芸能界でブレイク。その後の栄光の日々と、一瞬にして墜ちていく偶像としての姿。「夢を与える」側の者の悲劇は、歴史上何回も繰り返された喜劇だ。 犬童一心さんの解説を読むと、今日もまた何処かで、虚実の笑顔を振り撒く子供が一人増えているかと思うと悲しくなる。

    0
    投稿日: 2014.01.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    同年代ということで、偉そうではありますが、成長を見守りつつ時々読んで来た彼女。 今回初めて、初めて作品のメッセージ性を感じた! 成長の跡が(涙) この調子で頑張って下さい。これからも時々読みます。

    0
    投稿日: 2014.01.02
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    久々の綿矢りさ。 勝手にふるえてろ ?以来 文章ってこんな感じだったかなぁ~?と思いながらも、ストーリー展開読めちゃうし、なんだか残念でしたー

    1
    投稿日: 2013.12.02
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    フランス人の血を引き、チャイルドモデルから芸能界へ入った夕子。 「今」しか見ることのできない彼女は、恋をしたことで絶頂から墜落する。 夕子が生まれる前から不協和音の描写がちりばめられすぎてちょっと食傷気味だった。 そういう話だとはわかっているけど、なんだかちょっと刹那的な表現が有りすぎて、読み進めるのがしんどかった。 個人的に正晃が出てくる前は流れが遅く読むのやめようかと思ったけど、出てきてからは怒涛のように堕ちていってなんとか読み終わった。 「夢を与えるとは、他人の夢であり続けることなのだ。だから夢を与える側は夢を見てはいけない。」

    0
    投稿日: 2013.11.24
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    「勝手にふるえてろ」がとにかく衝撃的だった思い出があるので買ってみたけれど、別にそういう衝撃はなかった。 ネタバレになるかもしれないですけど、 前半はお母さんが無茶苦茶なことに腹が立つし、次第にお母さんが比較的まともで身近な存在になってるところはいいんだけど、途中から主人公があーあってなってそのまま終わった感じ。「栄光と失墜の果てを描く」と書いてあったけど、私の期待した失墜とは違うみたいだった。どうにかするチャンスがいくらでもあった気がしてしまって、堕ちていく様を見てても怖がることも同情することもできず、そういう世界なのかもしれないけど、それを描いたのかもしれないけど、「そりゃそうだよアンタ」という読後感は別に求めていなかった…。 多摩がとても魅力的だったので、その分ちょっと加点。

    0
    投稿日: 2013.10.05
  • 「夢を与える」側

    タレントである主人公の出生までのエピソードがとても恐ろしく感じられて、運の良さと聡明さで上手く高みに登っていく過程でも突き落としが来るのが怖かった。安易なハッピーエンドに纏まっておらず、(続きは予見できるものの)結論保留のまま終わっているのも好き。でてくる女性陣がリアルで強く恐ろしく、男性は基本的に良くも悪くもぬるい感じがした。

    2
    投稿日: 2013.09.27
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    you can keep itはいいかなあと思ったんだけれども、あんまり。どうしようもなく凡庸だ。文体も、物語も、なにもかもが。誰かのコピーというわけでもなく、日本に氾濫している文体、それだけ。日本に氾濫している物語、それだけ。ここは、と引き込まれるような部分もとりわけなかったし、なんだかもう凡庸という言葉よりほかにない。

    1
    投稿日: 2013.09.26
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    だいぶ前に買ってあってなんとなく読む気になれずにおいてあったんだけど、なんとなく読みはじめたらものすごく引き込まれてほとんど一気読み。 子役が成長していく過程を描いていて、芸能界の裏をのぞき見るみたいでミーハー的に興味を引かれるというのももちろんすごくあるんだけど、綿矢りさならではと思えるような厚みというか凄味がある感じがして。ほかの作家が書いたら、もっとテレビドラマみたいな薄っぺらい安っぽいものになるんじゃないだろうかとか。 主人公の子役の両親の話からはじめて、ずっと両親の話をからめていくところも奥行きというか深さが出ているように思ったし。 風景描写とかもすごくよくて、主人公の目に映るものがすごく目に浮かぶし。 特に前半がよかったなかなあ。 後半の恋人ができてスキャンダルが起きるあたりからはちょっとありがちというかいかにもありそうな話になってきた……と思ってしまったのだけれども。

    2
    投稿日: 2013.09.12
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    著名な文学賞を最年少記録で受賞した綿矢りさ本人が、骨身に味わったであろう――或いは今以て味わうことを強いられている――世間の醜さ、その経験が反映された作品であろうことは容易に想像がつく。 作家自身の姿が背後に透けて見えるようで、遣り切れなくなる。 「夢を与える」とは、【大衆規範】に則り【大衆願望】に沿って自己の生を丸ごと匿名多数に供犠することだ。他人のわがままに操られて生きるということだ。誰でもない誰かが抱く何処にもいない誰かのイメージを生きるのであるから、それは必然的に嘘となる。他者の夢から自律的に自己の生を生きようとした者に対する制裁もまた、【大衆規範】に則った【大衆願望】に沿って下されることになる。匿名多数は、自分たちの好き勝手に、憧れ、祭り上げ、こき下ろし、使い捨て、破滅させる。大衆向け玩弄物であるのだから、そこに人格があるなどと慮ってやる義理はない。寧ろ、その玩具にも人格が備わっているということで破滅させる快楽は増幅されるのであるから、人格もまた【大衆願望】に奉仕する記号でしかない。 少女の稚拙な生真面目さは、【大衆規範】の醜悪さを知り尽くしボロボロになったかのようだ。しかしP.318から、【大衆願望】の呪縛を脱ぎ取った彼女の意趣返しは見事だ。彼女の感性は、一貫して生きている。 中学時代、同級生の男の子と過ごした潮の薫るあの瑞々しい時間が、いつか彼女に再び流れることはあるだろうか。 □ さて、匿名多数の我々読者は、作家 綿矢りさに対して、未だに夕子が受けたのと同じ眼差しを向けていないか。

    1
    投稿日: 2013.08.21
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    作者の名前で買ったが、あまり好きな作品ではなかった。小説と言うよりは、人気のない深夜ドラマを見ている気分。人を選ぶ作品だと思う。別に、読まなくても、自分の感性を左右しない。まさに、三流ドラマ。 読んでいて息苦しかった。主人公ゆーちゃんの奔放なまでの恋を応援出来ない。やるべき事とやってはならない事の判断がままならない様子は、愚かだとしか捉えられなかった。 二回目は、読まない。

    0
    投稿日: 2013.08.16
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    うーん。。。誰が悪い?母ちゃん?父ちゃん?暴走した夕子?ありがちな彼氏?でも夕子はかわいそう 娘を芸能界に入れるのやんなるわぁ ま、要らない心配だけど 内容はさておき、綿矢りささんの文章のうまさと読みやすさには毎度唸ってしまう。 一気に読んでしまった。 母ちゃんの執念が最後にこう繋がるのか…と うーん。読後が…うーーん。

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    投稿日: 2013.08.15
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    小さい頃から芸能界にいて、仕事している子達の人生ドキュメンタリーを見ている様でした。 誰が悪くて、何が悪かった訳ではなく、芸能界という環境ではこうなってしまうものなのかなと恐ろしくなった… 芸能界では一つの失敗やスキャンダルで一気に点から地に落ちるし、積み上げてきたものも全て失ってしまう世界で、人に夢を与える仕事だが、夢を持つことが難しい世界。 人は人を信じていないと不安でしょうがないし、自分という人は客観視出来ないから、どんな世界でも他の人の意見って貴重で、本気でぶつかってきてくれる愛情を大事にしなきゃなって思った。

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    投稿日: 2013.07.26
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    どんよりした読後感 まるでインディーズ映画みたいな 客観性を含んで夕子に感情移入したうえで はさみでバスっと切り 夕子の周囲の人達と似た気持ちを残す 結局何が伝えたかったんだろうかなどという詮索は 現代の作家に対して馬鹿らしいのでやめとこう

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    投稿日: 2013.07.09
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    芥川賞受賞後第1作に、この一見救いようがない小説を書いた綿矢りさの意図は何だろうと考えてしまう小説。 彼女の小説はほとんど全て読んでいるが、洗練された独特の恋愛小説が多い中で、この作品は異色だ。 華々しい子役からスタートしたある女の子が成人しながら、徐々に破滅していくお話。なぜ綿矢りさはこのモチーフを選んだのだろう。 史上最年少で芥川賞を受賞し、メディアに取り巻かれ、環境が大きく変わってしまい、それと同時に変わってしまう自分への危機感、アンチテーゼ的なものとしてこの小説を書いたのではないか。 主人公の夕子は綿谷りさなんじゃないか。いや、夕子たらしめない自分への戒めなんじゃないか。だからこそ、絶望的なスピードで破綻破滅していく夕子の人生のはずなのに、結末を読むとなぜかそこまで地に落とされたような絶望の気配はない。 そりゃそうだ、夕子は綿谷りさ本人を投影したのだから。 って、思ってしまうくらい綿谷りさらしからぬ小説だった。 彼女にインタビューして聞いてみたい。

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    投稿日: 2013.06.12
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    なんか、、すごかった。途中までは、綿矢りさっぽくもない文体で。でも最初に受けたインパクトほどには、タイトルは絡んでなかったような。 あと中途はんぱにでてきた登場人物たちが気になる。

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    投稿日: 2013.05.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    沢尻エリカさんのヘルタースケルターを観た後だったので、苦い読了感はより一層(苦笑)純粋さと素直さはいいですが、世間知らずと現実のなさは弱みにもなってしまいます。やはり売りにするのは、物質的なものや技術的なものかな?夢がない(苦笑)

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    投稿日: 2013.05.05
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    はじめて読んだときは、『蹴りたい背中』からの落差、というか衝撃が高校生の私にはちょっと受け入れがたかった。 数年振りに再読、ということだったけど、やっぱり好き、ではないなぁと思う。

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    投稿日: 2013.04.28
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    よかった!! 読んでいて心が痛くなる小説が好きです。 夢を与えるはまさにそれ。笑 痛みが快感。 なんか、その頃見たばかりだったへルタースケルターが重なった。 痛みだけじゃなくて、共感できる部分も多々。 人生について真理っぽいことを言ってる箇所は、ほんとそうだと思う。

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    投稿日: 2013.04.22
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    芥川賞作家の綿矢りさによる、少女アイドルの栄光と挫折を描いた小説。 少女が誕生する背景を描いた母親視点による冒頭部分は緩急が効いていて面白かったし、映像化に向きそうな、印象的なシーンもいつくかあったが、ストーリー全体としては少しまとまりに欠けていた感じで、作者の描きたかったものが今ひとつ伝わってこなかった。 最後の最後で主人公の少女から雑誌記者に視点が移るラストは、大人社会に翻弄され続けた少女の「成長」が他人目線で描かれ、ある意味清々しかったし、芥川賞受賞とともにアイドル的な存在に祭り上げられてしまった作者ともイメージが被って、なかなか興味深かったけれど...

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    投稿日: 2013.04.01
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    あまりにもテンプレートな悲劇で、むしろそこになだれ込んでしまった主人公の感情が理解できなさすぎて、気持ち悪いくらいの印象。「夢を与える」というタイトルの言葉からプレッシャーをひしひしと感じて、終始息苦しさを覚えてた。

    1
    投稿日: 2013.04.01
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    読みながらひたすら落ち込んだけど、やっぱり綿矢りさの作品は好き。勝手にふるえてろとか、蹴りたい背中とあまりに落差が大きすぎるから、あんまり読まれないだろうけど。

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    投稿日: 2013.03.29
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    夢を与えられなくなる話。 芸能人て大変だ。 夢を与えるのが仕事なんて夢のない話だよね。 あちこち出ている子役さんは 可哀相だなと思ってしまう。 いい大人に出会えてるといいんだけど。

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    投稿日: 2013.03.24
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    あんましテンポがよくないので、おもしろいとは感じられなかった。動画流出も出来事として悲惨過ぎ。これは立ち直れんくらいのことだと思うが、意外と本人はサラッとしてるので違和感が。 成長を見守ってきた読者としては、ザンネンすぎる。

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    投稿日: 2013.03.17
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    『将来についてだけは、本当に考えたことがない。未来はまるで思い浮かばなくて、ただ、楽しい今だけがあった。』 『なんの言い訳もできないし、許してもらえるなんて甘い考えも持っていない』 『どういう意味』 『別れよう』 『冗談じゃない。それが一番甘い考えだわ』 『日常会話というのはすごい。さすが十年以上もの月日をかけて作られてきたものだけあって、ちっとやそっとではくつがえらない。日常会話は会話する者どうしの"日常を保ちたい"という強い思いさえあれば、たとえ目の前に死体があっても、それを消し去ってしまうのではないか。』 『この忙しさが永遠に続いても、いつか終わっても、どちらにしても変わらなかった。重要なのは今忙しいということだ。そして今ネムイということ。』 『幸せを疑うのは衝撃に備えるための準備体操。信じるのは馬鹿のすること。』 『昔の私を誉めないで。あの頃の女の子はもうどこにも残っていないんだから。』 『あと部屋の角にある観葉植物が私に力を与えてくれた ー 太陽のないところでも僕みたいに生きろって、ささやきかけてくれた。だから私はもうだいじょうぶ』 『地球の重力が倍になったみたいに身体が重かった。中途はんぱな平和は一番きつい。狂った毎日に狂わされないようにする闘いが唯一私をまともにしていたのに。』 『まだやれるからって、やる必要はないだろ。まだやれるけど、やらない。それでいいんじゃない。』 『ひどいこと、言うから。正晃は私と、別れたいの?』 『言ってないだろ、そんなこと。俺は今、おまえの横にいるだろ』 『男の子の性欲は規則正しくて、尽きたと思えばまたきちんと湧いてきて、なんて安心させてくれるものなんだろう。女のあやふやな、突かなければ徐々に消えてゆく性欲とは大違いだ。ー したいためだけに付き合わされるのは嫌だ。でも正晃の何を一番もっとも本能的に信用しているかといえば、毎週ちゃんと湧いてくるあの人の性欲だ。』 『身体じゅうに力が入り、自分の人生が崩れていくあまりの爆音に、耳が聞こえなくなっていった。』 『分かったことがありすぎて脳みそが追いつかないくらいだ。頭より先に私の皮膚が理解するだろう。私の皮膚は他の女の子たちよりも早く老けるだろう。そしてすべてが分かるということは、ほとんど一度死んだのと同じことだ。』

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    投稿日: 2013.02.03
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    ──単行本を読んでのレビューを加筆修正── 最初の5ページほど読んだだけで嫌な予感がしていた。だから読み進められなかった。 何とか読み終えた今、はあ、気が重い。 これが発行されたとき「これは、綿矢さん自身の話なのでは?」と訊かれて本人は否定したらしいが、そう読まれて仕方ない部分もある。 彼女自身、敢えてそこにシニカルに切り込んで、この作品を仕上げたという見方もできるけれど。 2004年の芥川賞受賞後、出版業界は彼女をヒロインに仕立て、カンブリア村上氏言うところの出版不況好転を願って、「綿矢先生、是非、次の作品はうちでお願いします。あなたは日本で今いちばん注目されている作家ですよ」というオファーがたくさんあったに違いない。 「この子は日本で一番きれいに咲き誇ることのできる花ですよ」と事務所の社長が夕子に言ったように。 さすがに 「綿矢先生(夕ちゃん)は今ブレイクするときなんだ」、 或いは「あなたに来ている波は、今出版界(芸能界)のなかで一番大きな波だ」 註:()内が『夢を与える』原文 とまでは言わなかったにしても。 『人の噂も七十五日』とはよく言ったもので、時が経てば経つほど話題性は薄れていく。 これは芸能界も当時の出版界も同じ。 結局、この次作を世に出すまでに3年半の歳月を要することになる。 その間、ストーカー被害に悩まされ、*実りのない恋に激怒し、どこかの誰かに「愛してる」と言われ、狂ったように引越しを繰り返した。(*文藝 2011年 08月号、本人談) ところが書けない。 書いては破り書いては破りの繰り返し。悩み、もがき、苦しみ抜いた3年。 そして「一人称の限界を感じ、三人称に挑戦」(本人談)。 だが、そこは出版界も同様。 3年以上も経ってしまっては話題性も薄れ、そのせいか、内容のせいか、部数も「蹴りたい背中」の127万部に対し18万部と激減。 もちろん部数が作品の良し悪しを決めるものではないが、この作品が受賞の翌年にでも発表されていたら、少なくとも「蹴りたい背中」の半分くらいまでは届いたのではないか。 そうすれば河出書房新社もホクホクだったろうに。 文庫化するのに、敢えて6年もの歳月をかけざるを得なかったことからも、河出書房新社の苦悩が窺える。 普通ありえませんからね、長篇の文庫化に6年もかけるなんて。 (それとも、かなり加筆修正されているのか? いや、まさかね) 「信頼の手を離してしまったからです。信頼だけは、一度離せば、もう戻ってきません。でも……そうですね、別の手となら繋げるかもしれませんね。人間の水面下から生えている、生まれたての赤ん坊の皮膚のようにやわらかくて赤黒い、欲望にのみ動かされる手となら」 「でも、今はもう、何もいらない」 夕子(綿矢りさ)は見えない何かと決別、或いは諦観してしまう。 結局、綿矢りさは次作「しょうがの味は熱い」で、再び一人称に戻すことになる。 ただしそこでは、もう一人の男性視点での一人称も加えるという試みに挑む。 試行錯誤を重ねながらの「しょうがの味は熱い」のラストの場面。 「この部屋を出て行こう。一人暮らしの自分の部屋に戻ろう」 明るく開き直り、というか再び決断し、「自分の書きたいものを書こう」という方向へ向かう。 その結果、次の作品「勝手にふるえてろ」では、存分に弾けまくる一人称視点への回帰。 こんな時系列を勝手に思い浮かべながら「夢を与える」を読めば、この作品の立ち位置は結構興味深いものがある。 かなり穿った見方なのは分かっているけれど、ね。 内容は、芸能界でよくあるチャイドルの転落物語。新鮮味は全くないですね。 これが発表されたのは2006年ですが、今ではテレビ番組で、昔子役で頑張っていた子が実は裏ではすごいことをしていた、なんて話を暴露するのが当たり前の状況だし。 実際、芸能界とか、レースクイーンの世界とか、こんなものです。 ストーリーも、次はこうなるよな、だから彼はこうするだろうし、母親と父親はこうなるに決まってる。 と誰もが思う予想通りの展開。 唯一、多摩君との話が心を少し軽くしてくれるのだけれど、それも、あっという間。 救われない物語でした。 彼女にしか書けない美しい日本語、巧みな比喩はいったい何処へ消えた? いくつか散見されるものの、おそらく現在2012年までに発表された彼女の作品の中では最も長い小説にもかかわらず、綿矢さん独特の表現や、話し言葉や、比喩は少ない。 三人称視点で、なおかつこういったストーリーでは彼女の素晴らしい感性による表現力は発揮できない気がする。 この文体で、このストーリー展開で、途中に 「で、夕子の下のふせんも俺が取ってあげるよ、ってか。正気か。」 などという文章を挟みこめるはずもないし。 一人称視点の長所は、感情描写がしやすく、語り手への感情移入もさせやすい。 短所は、読者が語り手に共感できなかった時に拒絶されやすい。 読者の感情移入しやすい人物が、悩み考えながら何かをする小説に向いている。 三人称視点の長所は、主人公と関わらない場所でも他の人物も書けるし、他の視点ほど読者を選ばない。 これを冷静に判断すれば、綿谷さんの作品は、内なる心の葛藤を表現する文章でこそ、彼女独特の感性を発揮し、美しい日本語、巧みな比喩、或いは口語が書けるわけだから、一人称視点に向いているのは明らかだろう。 彼女の作品を時系列で追っていくと下記の様になります。  *◎などは、私の個人評価 1.◎ インストール              『文藝』2001年冬季号 2.◎ 蹴りたい背中       『文藝』2003年秋季号 3.〇 You can keep it .       河出文庫収録 2005年10月 4.× 夢を与える          『文藝』2006年冬季号 5.△ しょうがの味は熱い      『文學界』2008年8月号 6.◎ 勝手にふるえてろ       『文學界』2010年8月号 7.△ 自然に、とてもスムーズに  『文學界』2011年1月号 8.◎ かわいそうだね?       『週刊文春』2011年2月10日号~ 9.〇 亜美ちゃんは美人      『文學界』2011年7月号 10.△ トイレの懺悔室       『文藝』2011年夏季号 11.× 憤死       『文藝』2011年秋季号 12.◎ ひらいて         『新潮』2012年5月号 13.◎ 仲良くしようか      『文學界』2012年7月号 あらためて見ると、2011年以降、突然雪崩のように作品を起こし続けているんですね。 そう考えると、2006年に発表されたこの『夢を与える』は、彼女が創作活動に悩んでいた時期の過渡期の作品だと見ることができる。 註:初の三人称に挑戦と書いたが、実際は「You can keep it . 」も三人称。ただ、この作品の場合は「インストール」文庫化に当たり、彼女がそれまで書き溜めていた作品を再構築したのではないかと推測される。でなければ、本人が「夢を与える」について語った時、「一人称の限界を感じ」と言わないだろう。 ということで綿矢さん、これからもあまり悩まずに、一人称で書きたいものを書いてください。 あなたは時代と日本語に選ばれた天才なのだから。

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    投稿日: 2013.01.28
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    伸びやかな手足と 中性的な顔立ちをした美少女の阿部夕子は、 母の溺愛を一身に受け やがてチャイドルから CMに抜擢され 国民的アイドルへと祭り上げられていく…。 「血を流す綿矢りさ」といった印象。 痛くてツラい内容でありながらも 決して読むことを止められない この吸引力はなんなのか? 杉田かおる、安達祐実、観月ありさ、広末涼子、大島優子など 子役から芸能界を駆け抜けていった様々なスターたちを頭に浮かべながら 一気読みしてしまいました。 芸能界を嫌い 家庭から離れていく父。 夢を娘に押し付けるしか 自分を生かす道がなくなっていく母。 高校入学と同時に 夕子はブレイクするも、 多忙な毎日に押しつぶされていく。 スキャンダルにおののく夢に 毎晩うなされ、 人前では 過剰に気持ちを飾るクセがつき、 同年代の友達は皆無になり、 ロリコン趣味な衣装を着せられ 重荷の味がするチーズを惰性で食べ、 夜毎のパーティーに 笑顔を貼り付けて 大人たちの間を渡り歩き、 次第に心壊れていく夕子が なんとも切なくて痛々しくて、 コレ以上何も起こらないようにと 中盤祈りながら読んでました(笑) それにしても壊れていく者の心情を ここまでリアルに シンパシーを持って描けたのは、 綿矢自身がその奈落の淵に怯え血を流し、 夕子と同化していた経験があるからなのでしょう。 今の綿矢の復活劇を考えれば、 ストーンズがブライアンの死を越え レノンがビートルズの幻影を葬り去ったように、 綿矢自身、光を掴むために 避けては通れない題材だったのかな。 最後に… 誰かのためには 甘やかな言葉だけど それは奢りでしかないし、 必ず自分を滅ぼす。 人は誰かのためにと思った瞬間に すべてが嘘になるんですよね。 夢を与えるなんて言葉は おこがましいと思わなきゃ(笑) 後味の悪さを残す内容だけど、 自分は綿矢りさの 抗う意志を評価したいですね♪

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    投稿日: 2013.01.28
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    綿矢りささんの本を読んだのは初めてです。うーん、すごい。主人公の成長に伴って、心と体の成長と、気持ちの揺れ動きを描写する力がすごい。 引き込まれるようにして読みました。

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    投稿日: 2013.01.17
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    なんか、『今のキッズモデル乱立を予言した作品だ』と話題になってたので購入。 が、イマイチ面白くない(´・_・`) 最後の解説と、私の読後感があまりにも違うので3回読むと面白いのかも。

    0
    投稿日: 2013.01.12
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    幼稚園の頃から芸能界で活躍する美少女・夕子の半半生を描く。 主人公の夕子に大きな非があったようには思えないところに、 人間の営みの、特に芸能界という特殊な世界の脆さを描いている。 父親の奇行とも呼べる一連の行動が興味深い。 肉体関係がない分だけ、余計に重くのしかかる。

    0
    投稿日: 2013.01.07
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    不完全が社会の、不完全が人間の性質なんだろうな。そう、よくあることであるし、よくあることは下世話。最後に啖呵を切った夕子はこのあとも大丈夫だと思う。芯があるとは夕子そのものかも。

    0
    投稿日: 2012.12.27
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    綿矢りささんの作品、文庫化されたので読んでみました。 文庫で三〇〇ページ超、なかなかの長編でした。 ちょいちょい心にずしっとくるセリフが散りばめられてる。 人間の弱さもつまってるし、醜さもつまってる。 失ったものは取り戻せない、ラストのほうでそのように言う夕子が印象的でした。 ほかの綿矢さんの作品とはちょっとテイストがちゃう気もする。なんとも重い読後感。

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    投稿日: 2012.12.26
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    欲しくても欲しくても手に入らないものがある。 主人公が若くしてそこを悟ってしまうのが、胸に突き刺さります。 夢を与える、っていう高飛車な響き。確かにすらすら言ってる芸能人いるよね。すごいよね。 彼らは違和感感じてるのかしら? 後半のストーリー展開はノンストップで読みきってしまいました。 絶望感あるけど、止まらない。 虚しさがあるけど、響く作品でした。

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    投稿日: 2012.12.23
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    最後まで、希望は感じられず 悲しく思った。こういう世界はあると思うが、夢を与える側って嘘でいっぱいなのかな…とか思ってしまった。

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    投稿日: 2012.12.16
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    夕子が芸能界へのデビューから絶頂、そして絶望を迎えるまでの過程、そしてそこで繰り広げられる大人たちの「契約」。芸能界という遠い世界での出来事なのに、奇妙な程生々しい。 変わるものーー夕子、母、周りの大人たちーーと、変わらないものーー(夕子の心の中での)多摩、昭浜の街ーーと、この恐いほどのコントラストがなんだか切ない。事実を全て曝け出した夕子は、過去を断ち切って再び前に歩き出そうとする、真の意味で前向きな一歩であるように自分は感じる。 全ての人間が現実を生きている。「目的として」夢を与えることは、「結果として」夢を与えることととは違う、ある種の虚像なのか。

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    投稿日: 2012.12.11
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    いろいろな顔を想像して読んだ・・・ いろいろな人生を想像して読んだ・・・ もやもやした読後感が残り続ける

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    投稿日: 2012.12.09
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    なんだかんだちびちび読んでる綿矢りさ。 この本を読んで、彼女の描くストーリーより 彼女が紡ぐ心情描写がたまらなく好きで 本を手にとってしまうんだとようやく気付いた。 幹子の怒りのパワーのくだりとか共感できすぎて本当好き。 表現してくれてありがとうとさえ思う。 ストーリーは、どこかに希望を探すけど結局いわゆるバッドエンドを迎えてしまう。 でもゆーちゃん本人としては自覚と現実を獲得する。 皮膚でわかる、肉の固さ。 ゆーちゃんにとって多摩は夢なんだよね。それがつらい。

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    投稿日: 2012.11.30
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    芸能界って キラキラばかり ではないのですね。 一人のために たくさんの人が うごいてること 守ってくれてること すごいことだよ 普通の人生を 送れない 大変さは わからないけど とても かわいそーだなぁ と。 でも、 夢を与える人 って、 そーでなければ ならないのかも しれません。

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    投稿日: 2012.11.24
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    おおくの人と関わっているのに、孤独の中にいる。 そういうかなしみを感じている人にはとても共感されるのではないかと思います。 中学や高校生の時に読めば共感できたのかも。 期待に答えて愛されたい、だけど誰かに依存したい。そんな気持ちの揺れを抱えながら生きて、甘苦い現実からは逃げられない。 主人公の彼女は最後にただ疲れたのか、新しくなるために自分から捨てたのか、考えるのは面白いかもしれません。

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    投稿日: 2012.11.22
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    2012.11.21 読破。 後半が救われなく読むのが辛かった。 『しかし大したものを持っていないのに肌をけちる女たちよりも、彼女たちの肌は公共物としての健やかさ、人の視線に耐えられる強さがあった』

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    投稿日: 2012.11.21
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    「小学生の頃から知ってるゆーちゃん」、高校生の頃から知ってる綿矢りさ。感覚的に近い気もする。一気に読んでしまった。

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    投稿日: 2012.11.19
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    人に夢を与える存在になればなるほど、 自分の人生が崩れて行く音が聞こえる。 創られた像と、本来の自分とのギャップに苦しみ、いかに自分を見失わないか… 夢を与えるのか、夢を見るのか どちらが良いのかしら 追伸、夢を与えるって上から目線で嫌な言葉!!

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    投稿日: 2012.11.12
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    かくあるべき、って殻の中で生きざるを得ない女の子の話。 時系列通りに淡々と話が進んでいき、中盤はとても冗長です。 後半部分でもっと多摩くんの存在感がほしかった。 あえてその存在感を薄くして、主人公が自ら気付くことを作者は求めたのだと思いますが、それにしては多摩くんをはじめ、周囲によい味を出しそうなキャラが多く、意識が散っちゃいました。

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    投稿日: 2012.11.09
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    数年前に単行本を読んでからの再読。 自分で手に入れたものは、自分の手でいつまでも大切にするし守ろうとする。けれど、与えられたものは、同じように守ることも大切にもできないんだ。

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    投稿日: 2012.11.04
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    デビュー作の「インストール」から、多分割と好きでタラタラ買い続けている、綿矢りさの作品。 この作品は、結局何が言いたいのか、分からない感じだった。。。 あんまりうまくいってない夫婦の間に産まれた、美少女が、チャイルドモデルになって、そのまま芸能界に入って、色々大変!ってお話です。。。。 みんな、多分、何やってても、多分、多分、色々あるんだと思うよ?

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    投稿日: 2012.10.30
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    栄光から転落まで。 フェードインして、カットアウト。 読了後は後ろ暗いが、視聴者の目線がいきている。 スキャンダルで落ちた人ってそれまでで、 それからなんて知るすべもなければ興味もないもの。 芸能界への縁はないが、万国共通の 周囲への感謝を忘れた者に対する制裁、 身を引き締めてまいりましょう。

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    投稿日: 2012.10.28
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    子供のころからチーズのCMモデルとして芸能界入りした夕子。高校入学で大ブレイクするものの、スキャンダルで失墜。 「夢を与える」傲慢な言葉と嫌っていたけど、もう少し意識してれば、最後の結末は変わってたかな。

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    投稿日: 2012.10.28
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    面白い! 子どもモデルから、売れっ子女優と躍進していく、「ゆーちゃん」の話。 前半はすごく淡々と描かれていて、でもときどき「楽しかった」とか「うれしかった」みたいな小さな感情の揺れはあって、綿矢りさって無機質な主人公を書くんだったなとか思ってみたりしていた。 のだけど、恋をして、だけど、それだけじゃなくて、外の世界の引力みたいなものにぐんと引かれていく後半は、はっきりと感情や意志がむしろ荒々しく書かれて、前半の淡白さも、後半の荒々しさも、ゆーちゃんの気持ちそのものだったんだ、と、思った。ときに、綿矢りさすげー!って思った。 解説で、犬童監督も書いているけれど、この本にとっても、ゆーちゃんの人生にとっても一瞬だけれど、多摩のきらめきがこころに残った。

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    投稿日: 2012.10.26
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    勝手にふるえてろに続いてまたも綿矢りささんです。 最近やたら文庫本リリースが続いている気がしますが、 きっと書けなかった時代を乗り越えて、 その後に単行本で出たものが ようやく文庫化されてきてる感じなんでしょうね。 本作はこれまでの綿矢さんらしさがありつつも、 非日常的な子役から女優になりゆく女性を描いていて、 新鮮な読み応えでした。 ネタとしては芸能人の悲哀というありふれたものでしたが、 しかしながら虚実にまみれておかしくなっていく様が 妙にリアリティがあってどんどん読んでしまいました。 終盤は一気読みでした。 広末涼子をイメージして読んでしまいました。 広末さん主演で映画化とかされたら面白そうですね。

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    投稿日: 2012.10.15
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    幼い頃から芸能人をしている女の子の物語。 中学生までは、普通の女の子とあまり変わらない、生き生きとした子だったのに、ブレイクをきっかけに大きく変わってしまった。 きっと、いろんな経験をしないままに大人の世界に飛び込んでしまったのがいけなかったんだろうな。 最後に変わり果ててしまった夕子のことを話す記者の言葉が哀しかった。

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    投稿日: 2012.10.13