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扉守 潮ノ道の旅人
扉守 潮ノ道の旅人
光原百合/文藝春秋
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総合評価

28件)
3.5
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2
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    「潮ノ道」は尾道がモデルだそうだ。 時をかける少女(実写映画)で見たあの美しい土地ならば、このようなことが起こってもおかしくないと思えてくる。 「ピアニシモより小さな祈り」では、ほしおさなえさんのものだま探偵団シリーズを思い出した。 好きなタイプ。

    0
    投稿日: 2023.11.20
  • 「帰去来の井戸」がいい。

    作者の故郷でもある広島県のおのみちを舞台にしたファンタジー色豊かな短編集である。その中でも冒頭の「帰去来の井戸」が幻想色が特に豊かで印象に残った。ギリシア神話と登場人物の名前を引っ掛けた「旅の編み人」もなかなか洒落ている。 作者の光原百合さんが昨年夏にお亡くなりになった。58歳とのこと。ご冥福をお祈り申し上げます。

    0
    投稿日: 2023.01.21
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    広島の尾道に似た小さな町の不思議な話。方言があたたかい穏やかなファンタジー。そりゃ物足りないが、和む。

    0
    投稿日: 2020.12.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    こういう不思議なひとたちが出てきて余韻を残していくようなお話が大好きです。 今後までは書かれずにご想像にお任せされるような最後がまたあとをひかれます。 あのひとはピアノを弾けるようになるのかなとか、これからもちょくちょくあの子は店に現れるのかなとか、引き続き不幸を叩き出してるのかなとか。 このシリーズに続きがあるのかわかりませんが、あれば読みたいです。

    1
    投稿日: 2020.11.01
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    尾道を舞台にちょっとした不思議な事件が起こる日常ファンタジー というのが唯一の長所か 起こる事件の幅のなさ奥行のなさ登場人物のかるさ 褒めるところが少なすぎる 題材はいいがそれ以外はよろしいといいがたい

    0
    投稿日: 2018.10.17
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    潮ノ道という土地を舞台にした連作。 少し怖いような、不思議な話。 帰去来の井戸、扉守が印象に残った。

    0
    投稿日: 2018.03.06
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    瀬戸内の風光明媚な町、潮ノ道(あとがきを読まずともモデルは明らかですね)を舞台としたファンタジー作品集。 何気ない日常、でもちょっと不可思議な日常。町のそこここに人ではない"何か"が普通に存在し、ごく自然に溶け込んでいる。中には厄介者も居るけれど、大半のものたちは町にそっと寄り添い、時に人間に手を貸してくれます。 作者が作品世界のみならず、故郷をこよなく愛している事がひしひし伝わってくる、ほっこりあたたかな一品です。

    0
    投稿日: 2016.09.18
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    ある人から光原百合さんが良いと伺い、広島本大賞受賞作ということもあって読んでみることにしました。 潮ノ道という架空の街。名こそ変えているものの尾道ですね。それらしい雰囲気が随所にあります。 幻魔大戦風のおどろおどろしいものから、妖精っぽい可愛らしいものまで、連作のファンタジー短編です。 もう一つ統一性が欲しかったかな。優しいものばかり並べるとかすると、結構まとまりが出たような気がします。

    0
    投稿日: 2016.07.05
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    不思議な力に満ちた、瀬戸内海にほど近い山に囲まれた町、潮ノ道。 小さな奇跡に溢れるこの町は、人間でないものも呼び寄せたり、本来力を持たないものにも力を与える。 読んでいるだけで、素敵な町だなと心底惚れこんでしまうような町でした。 引き寄せられるように集まってくる個性的な面々もいいですね。 もちろん、一番の主軸はこの連作短編集すべてに登場する、お寺の住職、了斎でしょうか。気のおけないおじいさんながら、不思議な町にぴったりな人物です。もはや何が普通なのかわからなくなってしまうくらい、気付けばこの町の空気に馴染んできます。 どこか夢のような、美しい情景がまた特徴的です。 見えない海の上を渡る船や、四季折々を映し出す動く絵画、そして短編のタイトルもまたセンスがよくて美しい。 「桜絵師」 「写想家」 「旅の編み人」など… 思わず、読んでみたくなりませんか? 一番好きなのは「ピアニシモより小さな祈り」 きっと自分の心の底に、想いが形になってほしい、誰かにきちんと届いてほしい、という気持ちがあるのでしょうね。 人を、物を大切にして、それに応えてくれる関係が築ける。そのことがどれだけ素晴らしいことか改めて感じさせる1冊でした。 初読みの作家さんですが、読めてよかったです。 静かで美しい物語でした。

    0
    投稿日: 2016.04.05
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    くえない住職・了斎だけが共通して出てくる連作中編集。 尾道をモデルにした、不思議なことが不思議でなく起こる町が舞台。子供から大人までいろんな年代の女性が、その町に抱かれキズを癒していく。 「帰去来の井戸」はしっとり、「ピアニシモより小さな祈り」は切なくあたたかくて、それぞれ印象に残った。 童話のような雰囲気があるけれど、説教くさくないところが全体的にいい。 作者は尾道大学で文学を教えているそう。

    0
    投稿日: 2015.10.01
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    瀬戸内海に面した「潮ノ道」。 この町を舞台に繰り広げられる、ちょっと不思議で 懐かしい和風ファンタジー。 梨木香歩の”家守綺譚”が好みの人は、きっとこの話しも 好きになれるはず。

    0
    投稿日: 2015.05.12
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    ファンタジー作品。私はそんなに得意な分野ではないけれど、尾道を思わせる舞台の地には行ってみたくなる。色々なテーストの作品があって、ほのぼのもブラックな感じも、飽きずに楽しめました。

    0
    投稿日: 2015.03.17
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    最初の2話くらいまではまあ面白かったんだけど、後半は全く訳が分からなくなりました。私には合わなかったようです。ところで、なんで尾道のままじゃダメだったんだろう。変えなくてもいいのに。

    0
    投稿日: 2014.08.16
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    全部、あたたかくて優しい物語。 特に最後の、「ピアニシモより小さな祈り」は、「本でこんなに泣いたのっていつぶりだろう」ってくらい泣いた。

    0
    投稿日: 2014.05.12
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     尾道をモデルにした架空の町を舞台にした短編集。  どの物語も、人の想いが鍵となっている。それらは、潮ノ道という土地のもつ力によって、不思議な現象を起こすが、それを解決するのも少し不思議な人達。誰もが抱く普遍的な想いや感情が、どこか懐かしさの漂う町で救われる。ファンタジーではあるものの、すっと心に入り込むような物語。

    0
    投稿日: 2014.01.13
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    全体に流れる優しくて切なくて不思議な雰囲気は好き。 読んでいると歴史情緒豊かな瀬ノ道(尾道)の町並みが目に浮かんで来て、尾道を訪れてみたくなった。広島弁も心地よい。 帰去来の井戸、桜絵師が好き。 特に桜絵師の世界観が好きで、幻想的な絵の世界の中に自分も入ってみたくなった。

    0
    投稿日: 2013.06.17
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    潮の道という架空の街を舞台にしたあっさり系ファンタジー。キャラクターも魅力的で続きがよみたい!でないかなぁー こんなところにすんでみたいなぁと思わせる、作者の地元愛が伝わる作品。

    0
    投稿日: 2013.06.07
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    以前読んだ時あまりぴんとこなかったのだけど、なんだかもう一度読んでみたくなり再読。 潮ノ道という架空の土地を舞台にしたファンタジーものですが、どのお話も「想い」が共通点となっていて、ちょっぴり不思議でときどき怖くて、でもとても優しくて。たいへん光原さんらしい短編集となっています。 中でも「帰去来の井戸」「扉守」「旅の編み人」の3作がすきです。 ちょっと短編で終わらせてしまうのは勿体無いくらい。 以前と同様に完全に入りこめなかった要因はもしかしたらその辺にあるのかもなあ。 あと方言がわかりにくいのも難点。

    4
    投稿日: 2013.05.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    著者の故郷尾道をモデルとした潮ノ道という町を舞台に紡がれる7編の連作短編。 不思議な力が集まるとされるこの町に住む住人達と、人ならぬ存在が織り成す煌めく物語。 満月の夜に亡き人を乗せて白い小舟が帰ってくるという言い伝えを描いた『帰去来の井戸』、切なる祈りが心に響く『ピアニシモより小さな祈り』が特に良かったです。 『桜絵師』は今この桜の季節に読めて良かった。 物語にただ一人共通して登場する、飄々とした物腰で物語に彩りを加える持福寺の住職了斎がまた何とも言えず良いです。 シリーズの構想もあるようですので楽しみに待ちたいです。

    0
    投稿日: 2013.03.29
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    ひとつひとつ読みやすくて心が温かくなる連絡短編集。 仕事で疲れた日の夜眠る前、仕事に行くのがちょっと憂鬱な日の朝などに読んでみました。

    0
    投稿日: 2013.03.19
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    感想はブログでどうぞ http://takotakora.at.webry.info/201302/article_4.html

    0
    投稿日: 2013.03.04
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    「潮ノ道」という瀬戸内海に面した町を舞台にした和風ファンタジー。 ほどよくリアルで懐かしいような田舎町の描写と、ちょっと不思議な出来事が自然に溶け合っています。 好きになりました。 「帰去来の井戸」 地元の大学に通う由宇は、伯母の七重の店「雁木亭」という店を時々手伝っている。 店の裏には井戸があり、その水を飲むと必ず町にまた戻れるという言い伝えがあった… 「天の音、地の声」 小学4年の美咲は、持福寺の住職の了斎に頼まれて、劇団「天音」の役者サクヤを迎えに行く。 わずか数人でやっている劇団だが、口コミでけっこう人気がある。彼らのしていることとは…幽霊屋敷と騒がれている古い建物で、美咲は、一端をかいま見ることに。 「扉守」 「セルベル」という雑貨屋に入ってきた少女・雪乃には、何かが取り憑いていた。 セルベルの主人の青年が、実は扉守という役目をしていた。 「桜絵師」 持福寺の了斎のもとを訪れた絵師・行雲が広げていた絵。 高校生の早紀は、描かれた桜が次第に増えていくのを見て、美しい絵の中に入りたいと思う。 「写想家」 人の思いを写す写真家。 違う人生を送る女友達が、ある日抱いた思いは… 「旅の編み人」 ピンク色の翼を持つ何かが、羽ばたいて窓の外へ消えた。 何でも編むという女性のバッグから飛び出したそれは? 「ピアニシモより小さな祈り」 静音は地元で勤めているが、神崎零のピアノコンサートをボランティアで手伝ううちに、ほとんど仕切るようになった。 零には調律師の柊も同行して、コンビで行動している。 静音の家には昔から、鳴らないピアノがあった。 何度張り直しても、音を立てて壊れる… すねているピアノをなだめると言われ、連弾の練習を始める静音だったが…? 瑠璃山、黒曜山、白珠山という三つの山がすぐ海まで迫っていて、細い道が入り組んだ坂をなす町というのが素敵です。 作者は尾道出身なんですね。 2006年から9年にかけて書かれた連作短編集です。

    3
    投稿日: 2012.10.25
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    第一回広島本大賞受賞作品。尾道がモデルと思われる「潮ノ道」という海沿いの町で起きるファンタジーストーリー。 淡々と静かな物語が私には物足りなく思った。光原さんは「十八の夏」のイメージが強烈すぎて、同作品を超える作品となると・・・。

    0
    投稿日: 2012.10.13
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    はじめの2、3編と後半はなんだか少し違った雰囲気があるような気もします。 個人的には、前半が好きです。 尾道、ぜひ旅してみたいですね。

    0
    投稿日: 2012.10.11
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    第1回広島本大賞受賞作ということで購入。装丁も内容に合わせて幻想的で綺麗。 内容としては尾道をモデルにした「潮ノ道」という昔の面影が残る街を舞台にしたファンタジー。 ファンタジーなんだけど、モデルとなった尾道にも、こんな不思議なことがあっても別に不自然ではないと思わせるような雰囲気があります。きっとこの街だからこそ成り立つ物語なのでしょう。 読んでいて気になる広島弁もなかったし(たまに変な言い回しや時代的に誰も使っていないような広島弁で書かれた作品もあるけれど…この作品は気にならなかった)、ファンタジーが平気な人なら楽しめると思います。 個人的にすきなのは「天の音、地の声」「桜絵師」。

    0
    投稿日: 2012.10.06
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    舞台設定が夢見る女子のロマンをかきたてるものとなっております。 どの短編も、たぶん普段ゼロサムとかGファン読んでる夢豚にはたまらない内容ですね、おそらく。 文章がちょっと垢抜けない感じはありますが、それさえ気にならなければ普通に楽しめる。 さわやかさと、女性作家!という感じは、例えるならあさのあつこ。

    0
    投稿日: 2012.09.20
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    尾道をモデルとした架空のまち「潮ノ道」を舞台に、不思議な現象に遭遇する若い女性達を描いた連作短編集。 繰り返される街並みの描写を通じて、尾道の魅力は十分に伝わってくるが、基本的にハートウォーミングな話ばかりなので、途中からややマンネリ感を感じてしまった。 もう少し毛色の違った話があれば、物語としての幅がより広がったのではないかと思う。

    0
    投稿日: 2012.09.06
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    広島の尾道をモデルにした潮ノ道で起こる不思議な出来事の数々。ファンタジックな内容なので苦手な人は苦手かも。7つの短編で構成されていますが、どの話にも絡んでくる寺の住職のキャラが憎めない。僕が一番好きな話は絵の中に入ってしまうという『桜絵師』。図書館で本を探していた早紀は偶然クラスメートが自分の陰口をたたいているのを聞いてしまう。そんな灰色の日常に嫌気が差していた彼女は、持福寺を訪れていた絵師が描いたある一枚の絵に魅せられる。それは「生きている」絵だった。「こんなきれいな絵の中で生きていられるなら・・・」そう願った早紀は絵の中に入ってしまうが果たして・・・。

    0
    投稿日: 2012.09.04