
総合評価
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powered by ブクログポアロを久しぶり読みました。 なかなか、理解するのが難しい。 これは、犯人の動機を予想するのは難しいと思いました。
9投稿日: 2025.10.15
powered by ブクログ面白かった。これはかなり好きだ。ポアロの思考が前半から見れるのも楽しい。私はやっぱりポアロが長く出ている作品が好き。
0投稿日: 2025.09.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
今まで読んだクリスティ作品の中でもトップクラスにややこしかったかもしれない…… まず事件が起こるまでの振りが長すぎるし登場人物の人名とゲーム内の人名とがごっちゃになるしで理解するのに苦戦しました しかし、明かされた真相は凄かった!死者のあやまちってそういうことだったのか! マーデル爺さんは凄かったしハティが気の毒でなりません
3投稿日: 2025.08.19
powered by ブクログ「ポアロとグリーンショアの阿房宮」をうっかり先に読みましたが、犯人の手口をほぼ忘れた状態でした。でも、読み進むうちにだんだん思い出してしまったなぁ…。 というわけで、再読みたいな具合になりましたが、長編としてじっくり書き込まれた、犯人の狡猾さに戦慄します。そして、名家に生まれ名家に嫁ぎ、戦争や時代の奔流に呑み込まれて、苦難の人生を送ってきたフォリアット夫人の悲しい覚悟が胸に突き刺さりました。Follyという言葉の二重の意味が効いています。
14投稿日: 2025.08.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
隠されていたあやまちは。 愛すべきオリヴァ夫人から嫌な予感がすると電話を受けたポアロは、オリヴァ夫人がお祭りのイベントとして筋書きを考えた犯人探しゲームが行われる予定のお屋敷に向かう。殺人事件を防ぐために赴いたポアロだったが、犯人役の少女が殺され、屋敷の夫人が行方不明になってしまった。手がかりのピースを集めながらもなかなか絵が描けなかったポアロがたどり着いたあやまちとは——。 クリスティーあるあるの「Aとされていた人物が実はAではなかった」パターンではあるが、ポアロが最初に疑っていて読者も気にかけていた、それこそミステリあるあるの「長い間会っていなかったのに急に訪ねてきた兄」ではないところがミソ。しかも身分を偽るパターンは2回ある。これも結構クリスティーあるあるの「真実を知っていた(けど黙っていた)女性」も、その黙っていた理由がメロドラマで実にクリスティーだと。フォリアット夫人(黙っていた人)に注目して読み返すとスタッブス夫人(偽者)に対して重たいものを抱えていることがわかるように最初から描写されていたので唸ってしまった。 同じくイベントの中で少女が殺された作品『ハロウィン・パーティー』と重なるところも多い。オリヴァ夫人も登場するので。あのときも特に意味もないように思っていた現代の若者描写が後で効いてきたけど、今回の「ユースホステルを利用する、静かな地元をマナー違反でかき回して迷惑がられている外国人の若者たち」にあんな役割があったとはと驚かされた。 英語ならfollyが「あやまち」であり「阿房宮」であるというところでラストのポアロの決め台詞が光るけれど、翻訳だとうまくいかないのが惜しい。
2投稿日: 2025.06.04
powered by ブクログオリヴァ夫人から電話で呼び出しを受けたポアロは、現地で夫人が考えた「犯人探しゲーム」の賞品を渡す係を仰せ使う。 現地入りしたポアロは夫人に何か事件が起きそうだと言われるが……。シリーズ27作目 クリスティらしい「田舎で起こる事件」×「胡散臭いキャラクター」 少しダラダラとした感じを受けたが、ラストはさすが。読み終わってから冒頭に戻ると、あるキャラとポアロとの会話にゾクゾクする。これぞクリスティ。 個人的には335ページからのオリヴァ夫人とポアロの会話がとても好き。→ この会話が読めただけでも、このお話を読んだ価値がある感じする(笑) ヘイスティングズとの関係もだけど、オリヴァ夫人とポアロの関係もたまらん。楽しい。
11投稿日: 2024.12.30
powered by ブクログ1956年発表。エルキュール・ポワロシリーズ第27作。準レギュラーであるミステリ作家、オリヴァ夫人登場作。典型的なお金持ちの邸宅を舞台に、よくわからないお祭り、異国からやってくる怪しげな男、芝居っ気たっぷりの展開など、王道をこれでもかと見せつけてくる。やはり今作もポワロの老いは感じられるが、見える景色が変わったからこそ、登場人物の心や悲しみに寄り添うことができているようにも感じる。トリックについてはやや肩透かしな感もあるが、ゾッとさせるオチとどんよりとしたラストの数ページは印象に強く残る。
1投稿日: 2024.10.29
powered by ブクログ【ポアロ】 1956年クリスティー66歳の作品。 催し物の「殺人犯人探しゲーム」で、賑やかなパーティーは一転して悲劇へと変わってしまう…。 『ハロウィンパーティー』でも出てきた女性ミステリー作家のオリヴァ夫人は、どことなくクリスティーを思わせる。 今回の事件はポアロでさえも考え込んでいる。いつも自信満々のポアロがこんなにも悩んでるんだから、私にわかるはずがない。 徐々にポアロがパズルを1つずつはめていく。 次第にパズルが埋まり、全てがピタッとハマった時の気持ちよさと面白さが楽しめる。 大胆過ぎる伏線、ミスリード、キャラクター、想像できない結末。 全てがちょうど良いバランスで熟練の技を感じた。 クリスティーのある2作品を混ぜて、それをさらに巧妙に進化させたような作品で、磨きがかかってて面白かった。 2014年に刊行された中編『ポアロとグリーンショアの阿房宮』がこの作品の原型とのこと。 原作を続けて読んで、どこが違うのか読み比べしたい。
78投稿日: 2024.09.09
powered by ブクログポアロもの。 とある田舎の屋敷(ナス屋敷)で園遊会のようなお祭りが開催されることになり、その催し物の一つである“犯人探しゲーム”の筋書きを担当することになったオリヴァ夫人。 準備は整ったものの、オリヴァ夫人は“なんだか腑に落ちない”という奇妙な胸騒ぎがして、友人であるポアロに屋敷まで来てもらうことに。 ですが、その甲斐むなしくお祭り当日、ゲームの死体役の少女・マーリーンが殺されてしまい・・・。 いやぁ、今回ポアロは苦戦しましたね~・・・。 オリヴァ夫人の“予感”でナス屋敷に呼び出されたのに、殺人を未然に防ぐことができず、同日に起こった主催者の夫人・ハティの失踪も含めて、“何が何だか五里霧中状態”が続きます。 ただ、展開は遅いのですが、全員腹に一物あるようなクセツヨな登場人物達の動向や関係性も気になりますし、“一体何が起こっているの?”“亀の子アロハ(どんな柄やねん!)の男は何者?”等々、このクエスチョンまみれの状況の先が気になりすぎて、ページを繰る手が止まらないという、妙に引き込まれてしまう展開でございました。 で、この話のキーマンとなる、フォリアット夫人のクセ者ぶりにも注目で、お上品で優しい印象と思っていたら、会話の途中で急に冷たくなったりと“この人の情緒はどうなっているの?”と、こちらもなかなか一筋縄ではいかない感じで、彼女とポアロのやり取りも見どころだったと思います。 さて、謎を解決できないままロンドンに戻る羽目になるなど、いつになく時間がかかっていたポアロですが、 「エルキュール・ポアロは断じてあきらめないのです」 という台詞の通り、終盤で怒涛のようにパズルのピースをバチバチ嵌めていってくれたのは流石ですね。 私も“入れ替わり”があるな・・とは予想したのですが、そんな素人予想の斜め上を行くような意外な真相に、本書の序盤部分から見直して、その張られていた伏線には唸らせましたね。 ラストはスッキリとはいえませんが、“彼女”がその後どうしたのか、余韻が残る読後感でございました。 因みに、解説にもありましたが、本書のタイトルの原題(Dead Man's Folly)が秀逸で、ここにも感心した次第です~。
27投稿日: 2024.06.21
powered by ブクログオリヴァ夫人と言えば登場する度にポアロを煙に巻くような発言をしていつの間にか事件の渦中へと導いていく印象が有るのだけど、今回は何も起きていない状態から「腑に落ちないおかしな点がある」という理由だけでポアロを呼び出すのだからとんでもない話 けれど、結論として実際に殺人事件が起きて、ポアロにも容易に解けない難題へと変化していくのだから面白い 本作の事件は犯人探しゲームとして企画された謎解きで死体役と成った少女が本当に殺されていたタイプの事件 犯人探しゲームが本物の犯人探しへ、と言うと構図は判り易いように思えるが、現実的に考えてお祭りの最中に少女団のマーリンを殺そうなんて思う人間が居るのかと動機が全く見えてこない むしろ事件と同時に姿をくらましたハティ夫人の消失こそ何らかの動機を見る事が可能で、そうなるとマーリンが死んだのもハティ夫人絡みという事になるが、ハティ夫人が何処へ行ったのか皆目検討が付かないという五里霧中 探すべきは明確なのに、何処を探せば良いか全く判らない 本作が面白いのは微妙に要素をずらしてくる点だね 動機が見えない殺人は珍しいタイプではないけれど、同時に動機が見える失踪が絡む事で殺人と失踪という2つの事件の真相を同時に考えなければならない また、読み終わってみればクリスティ作品では珍しくもない要素を絡み合わせた作品なのだと判るのだけど、読んでいる最中は要素が巧妙に隠されていたり、トリックの肝と言える要素の傍に別の目立つ要素が配置されている為に良い具合に騙される仕組みになっている印象。 それによりポアロの推理が披露されるシーンまで真相に気付くのが難しい構成だと感じられたよ それでいて、真相を知った状態で幾つかのシーンを読み直すとこれが真相であると示唆する文章に出会えるのだから余計に面白い 名作とまでは呼称できなくても良作と言って差し支えない作品でしたよ
2投稿日: 2024.05.29
powered by ブクログ初めてのアガサクリスティ作品読了。なるほど!そういうことか!と最後の謎解きは圧巻でした。ただ、最初からなかなか頭に入って来ず、翻訳は合わないと改めて思いました。
0投稿日: 2024.03.31
powered by ブクログ何回同じ手に引っ掛かるんだ私は!と悔しがるのすら楽しい。 それこそがクリスティ作品を読み続けている理由でもあるので。 こんな風にいつまでも驚かされていたいなあ。 今回はゲームの死体役である少女が、本当に死体となって発見されてしまう。 そんな中、主催者の妻・ハティも忽然と姿を消してしまう。 いったい彼女はどこへ消えたのか。
5投稿日: 2024.01.15
powered by ブクログ読後にそのパターンか!と驚かされた。もちろんそのパターンは他の作品で経験済みとはいえ、最後までわからなかった。緻密な描写に脱帽。
0投稿日: 2023.08.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
クリスティの長編ミステリー。ポアロシリーズ。相棒はオリヴァ夫人。 再読によりクリスティの作品を沢山読み返しているが、久しぶりにオリヴァ夫人の熱量に討たれた。ポアロシリーズは周辺人物も魅力的だが、何故か少し苦笑いしている様に見えるポアロが新鮮であり、彼に対して突進してくる様なオリヴァ夫人のおばちゃん感はとても魅力的で実は好きなコンビだ。クリスティはオリヴァ夫人に自身を投影している様だが、これだけ生き生きとした登場人物は他の作家でも中々思い出せないし、本当に魂がある様に錯覚させられてしまう。 今作では、ポアロにオリヴァ夫人からいきなり電話がかかって来て怒涛の如く捲し立てられ、ミスレモンが呆れる熱量でなにも知らないままのポアロを引っ張り出す荒技だ(笑)現地のナス屋敷に赴いたポアロにオリヴァがお祭りの為に考えた殺人ゲームの表彰者になってくれといわれた時の彼の自尊心が怒りに震えてある描写は読者にもありありと伝わるが、彼女がポアロを呼び寄せた本心はこの屋敷に蔓延る不穏な空気であり、中傷的だが感覚の鋭いオリヴァの話を受け入れ、このナス屋敷で開催される地域のお祭りに参加する。その中でオリヴァが考案した殺人ゲームの死体役が実際に殺害され、合わせて屋敷の夫人が失踪し行方不明になる。 今作もやはり序盤から面白く、オリヴァに振り回されるポアロはある意味お約束であり読者の大好物のはずだ(笑)長編に相応しく最後数ページ迄真相が見えてこないスリリングな展開はとても面白く、読者も同じ道筋を辿りながらも納得のいく推理に中々進んでいかない。そんな中、ボート管理人の老人が酔って誤って池に転落し亡くなった事を受け、そこから物語が進展し、一気に解決へと進んでいく。 クリスティの作品では人物の入れ替わりや変装がよく登場するが、今作はよくその効果を活用している。ハティを訪ねてくる従兄のド・スーザという人物を効果的に見せる事で読者を混乱させており(当然、長らく女史の作品を読んでいればまず疑う人物なのだが)実際にかれの作用が何にたいしてなのか、何を偽装する為に彼を登場させたのかは巧妙の限りだ。しかし、少なくともフォリアット夫人がもう少し彼女の家族やハティについて証言したり描写しなければ、読者はこの真相を思いつかないだろう(冒頭、ボート管理の先代から使える老人が匂わせており、色々と疑ってはみたが。) クリスティの作品では犯人以外の人物達は事件後幸せになる事が多く、今回例に漏れず科学者夫婦のロマンスは好転する予測があるが、フォリアット夫人には更に悲しい結末が用意され、彼女の人生はリドルストーリーの様に締められており、もしかすると悲劇的な最後を選んでいるのかも知れない。 クリスティ作品の中でも悲哀に満ちたいる作品であり、プロット、トリック、余韻とどれをとっても満足度の高い作品だ。
1投稿日: 2023.08.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ポアロシリーズ、残りは7冊。今回、ポアロは推理小説作家・オリヴァ夫人からナス屋敷へと誘われる。殺人事件の犯人捜しのイベントを計画したオリヴァ夫人だったが、殺人事件の被害者役をしていた少女・マーリンが、本当に殺されてしまう。しかも、ナス屋敷の新しい主人の妻・ハティも同時に行方不明。何が起こっているんだ!分からん!さらに1人が不慮の事故死。うー分からん!そして出てくる怪しい義兄に、亀のアロハシャツ!いつもあり得ない人が犯人なのだが、今回もクリスティーの術中に嵌まる。泥沼で藻掻く約400ページ。いかん、いかん⑤
32投稿日: 2023.03.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
良くも悪くも薄味な話。それも漢字ではなくひらがなの”うすあじ”が似つかわしい。話自体は大して面白くなかったけど、小さなコミュニティののどかなイベントの雰囲気は感じよかった。別人なりすまし系は実際には上手くいくと思えず白けてしまう。その点薄暗い晩餐会の限られた時間内に人真似の得意な女優がなりすましても別人だと気づく人がいた「エッジウェア卿の死」はリアリティがあった。比較されるらしい横溝正史作品は(映画しか見ていないけど)正体がわからないのも納得のいく設定で、戦後に人が変わったと思ったのは結局別人、実の親子はお互いかばい合う、猟奇的ながら泣ける話だった。他方こちらは薄ら寒くカタルシスのないどんよりした読後感(このお母さん辛すぎる)で、かなり強引な作り話っぽさが返って救いという感じ。
0投稿日: 2022.10.01
powered by ブクログアガサ・クリスティー。ポアロシリーズ。知り合いの作家に推理ゲームに招待されたポアロ、良からぬ予感がするという作家に協力するが、死体役の少女が本物の死体となって現れる。事件を防げず、犯人もわからないポアロがじれている姿に老いを感じる。最終的には真相をあばくがその過程は唐突で雑に感じた。
2投稿日: 2022.03.31
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犯人はわからなかったけど、ハティが偽物だからド・スーザから逃げたってのは当てた! よく読めばいろいろヒントがあって、何度もページを戻りながら読みました。クリスティーはこういうことすごく、ありますね。
2投稿日: 2021.12.06
powered by ブクログポアロ オリヴァ夫人が出るシリーズ。 毎回そうと言えばそうだが、途中までさっぱりわからず、最後怒涛の展開でエーッっていう犯人だった。ちょっともう一回読んでみようと思う。 ひとまず印象に残ったフレーズのメモ。 「わたしも英国人のように、ロマンチックな方ではないのです。良縁を得るためには、ロマンスよりも分別というものが肝心です」(p82)結婚していないポアロの台詞なのが面白い。 「あのひとはね、パンのどちら側にたっぷりバターがついているか、いつもよく知っているような女ですよ」(p209)どういう人なのかよくわかる悪口でよし。
2投稿日: 2021.11.20
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地方の屋敷で恒例の祭りが行われることになり、 余興のひとつとして、推理作家のオリヴァ夫人が 殺人ゲームの筋書きを考えることになった。 屋敷の住人たちの雰囲気に何かを感じた オリヴァ夫人は、犯罪が行われることを防ぐため、 旧友のポアロを呼び寄せた。 しかし、祭りの最中に、被害者役の少女が ゲームの殺人現場となっていたボート倉庫で 実際に殺されていた。 捜査を進めるポアロだが、やがて、屋敷の主人の妻も 行方が分からなくなっていることも判明し・・・。 といった流れのミステリー。 お祭りで行われるゲームに出演する少女が殺される という点では『ハロウィン・パーティー』に似た 趣向の作品ですが、怪奇幻想風味をまぶしてあった 後年の『ハロウィン・パーティー』に比べると、 明るくストレートな作品になっていると思います。 謎解きとしては、ちゃんと手掛かりが置かれてはいるのですが、 結局 「終盤で突然(偶然)判明する、 『実はこの人はこの人の係累でした』」 が大きいのと、 ポアロがある人物に感じた「何かを隠している」という感じは、 「結局その人物が犯人だった」 という点が気になりました。 ところで、 登場人物に「原子力科学者」が居たり、 「アロハシャツにショートパンツの外国人ハイカー」が居たり、 「元脱走兵」が居たりなど、 第二次大戦前であった初期作品とは異なり、 本作が執筆された1950年台半ばの雰囲気を感じさせます。
1投稿日: 2020.08.14
powered by ブクログナス屋敷で屋外パーティが開かれ、余興に殺人犯探しゲームが行われる。筋立ては小説家のオリヴァ。ポアロは賞金渡し役にと呼び寄せられる。ところが犯人役の少女が本当に殺されてしまう。そしてナス屋敷の主人の妻、ボート小屋の老人までも殺される。 書かれたのは1956年で、お屋敷が売られてユースホステルになっている、とか、ユースホステルの客が皆外国人で北欧とかイタリアとかでしかもショートパンツ姿、などという当時の状況が興味深い。そして古くからあるナス屋敷の女主人は息子二人が戦死して相続税で家を失ったが、新しく買った人の好意で庭さきの番小屋に住んでいる、という設定。戦後の社会の変化を取り込んだ作品。 これはドラマの記憶がわりと残っていて、読んでいてもそのパーティの情景とか、ヒッチハイクの少女とかボート小屋とか、占い小屋、なによりオリヴァの衣装が頭の隅にあった。が、犯人はまったく覚えていなかった。実は○○は△だった、ということがあったようだったかな、とおぼろげな印象はあったのだが。
4投稿日: 2019.10.31
powered by ブクログ中編のポアロとグリーンショアの阿房宮 の後、再読。 骨子は中編と大差はないが、物語の流れや結論に行き着くまでの経緯は、本編の方が面白かった。
1投稿日: 2019.09.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
エルキュール・ポアロシリーズ#30。 後で知るとタイトル(原題)の中に既に核心が含まれていて、ヤラレタ!って感じ。
0投稿日: 2019.06.24
powered by ブクログ平成最後の正月に読了。 ポアロににいつもの”冴え”が無いように感じ、冒頭のオリヴァ夫人の登場や事件が起こる前のワクワク感?を過ぎたあたりから正直面白く感じられなかった。 ただ!残り10パーセント位で、、怒涛のようにバラバラに見えた伏線が活き始め、形を成し、パズルがガチッとハマって1つの画が現れるのは凄いとしか言いようが無い。 それまで警察とほぼ並行してた(ように見えた)ポアロが一気に解決に向かって動く様は見事! 素晴らしかった。 今回の主役とも言えるフォリアット夫人の苦悩に心が痛んだ。 毎回思うけど、アガサクリスティーは事件を描いてるというより、人の内面を描いているのだと思う。ポアロが、彼女の分身と言われるオリヴァ夫人のことを、人の性格を一目で正確に言い当てることができる、と評しているのも面白い。 しかし、阿房宮という意味も初めて知ったし、過ち、という英語との二重の意味合いも言われないと気付けないのは言語が違う限界か、、
1投稿日: 2019.01.04
powered by ブクログどうも登場人物が把握しきれないうちに事件が起こり、よくわからないうちに終わってしまった。なんとか解決部分から事件部分は理解できたような気がした。さて、最後の画面から次はどうなるのだろうか。犯人の自殺とかで終わりそうにはないような気がするが。
0投稿日: 2018.10.20
powered by ブクログポワロシリーズ。ミステリー作家オリヴァー夫人のお願いで行った先での殺人事件。オリヴァー夫人のシナリオどおりお祭りが繰り広げられている間に、本当の殺人事件が起きる。複雑なストーリーである。ゆっくり時間をかけて読んだら★5だったかもしれない。
1投稿日: 2017.10.23
powered by ブクログ最初、マダムのお気楽探偵物?!と思いきや、さにあらず。 1/3を過ぎたあたりからシリアス度が増していき、ラストは哀愁すらも。。。 読了してから冒頭を読み返すと、ムムそこから振ってきますかーと思わず唸る。
1投稿日: 2017.04.21
powered by ブクログ田舎屋敷の園遊会で、おなじみの女性作家オリヴァが企画した犯人探しゲームで実際に起きる殺人事件。冒頭の事件のエピソードから興味深く、いかにも怪しげな人物配置、捜査の課程で判明していく様々な謎や人物間の心理的な関係など、とても引き込まれる内容の作品。 ポアロが事件を防止することができず、真相もなかなか見通せずに、ジグソーパズルに興じながら、焦燥に駆られる場面が印象的だ。 複雑でひねりのある真相。オリヴァの企画した犯人探しゲームの中に真相が暗示されているのが何とも面白い。数々の「なぜ?」に答える真相だが、素直には納得しがたい。真相説明で過去のある出来事が明らかになるのだが、そんなことが実際に起こりうるのかと疑問に感じてしまう。また、ハティの失踪に関する真相だが、読者のための演出にすぎず、こんな面倒くさいことをわざわざする必要があるとは到底思えない。 物語としては4点、真相は2点というところか。
1投稿日: 2016.07.05
powered by ブクログ真相はなかなか大胆ですし、細やかな伏線、ある人物の証言がダブル・ミーニングになっているところなどクリスティの巧さが光ります。 ただ、犯人と対峙し徐々に追い詰めていくというポアロの見せ場がない、全てを知っている人物が最後どうなったのか分からないなどカタルシスを感じられない展開がいまいちな印象を与えています。
2投稿日: 2015.10.29
powered by ブクログしてやられた、という感じ。 相変わらず犯人が読めない。 途中冗長な感は否めないが、最後の怒涛の展開は目を離せない。
1投稿日: 2015.04.11犯人の動機が上手く隠されている!
有名な作品ではありませんが、読んでみるとけっこう面白い作品でした。 まず犯人やその動機が上手く隠されており、それを示唆する部分はいろいろあるのに自分は全く気づきませんでした。それでいて最後に説明をされると納得できるところが多く非常に満足できました。 また、物語自体もユーモラスなところもあり、そこもよかったです。 ぜひ読んでみて下さい。
2投稿日: 2015.02.05
powered by ブクログ終盤まで犯人が全く分からず。 この残り少ないページ数で どうやって解決に至るのだろうかと思った。 犯人は結構唐突だった気もするが、 読み返すとああそういうことかと。 何だかんだで読む手を止めない作者。
1投稿日: 2014.09.03
powered by ブクログポアロの友人で推理小説家・オリヴァが企画した、とある田舎屋敷で催された犯人探しゲーム。 その中で被害者役の少女が本当に殺されてしまう。さらにその屋敷主の夫人が行方不明になってしまう。 オリヴァからイヤな予感がするから未然に防いでほしいと依頼され、滞在していたポアロだったが、悲劇を止めることは叶わなかった。 失意の中、ポアロは地道な捜査を開始する・・・。 珍しく犯行を未然に防ごうとするところから始まる本作。 しかし犯行は起こってしまい、そこから犯人を探し求める話が進んでいきます。 前半から中盤にかけては少々ダレたところもありましたが、終盤に犯人が特定されてからの展開は流石クリスティーと唸ってしまいました。 実は物語の前半から、真相に近付くための布石はいくつも散りばめられていた、ということに気づかされると正直、言葉を失ってしまいます(^^ゞ 面白み、という点では他の代表作に一歩譲ってしまうかな、とも思いますが、それでもアガサ・クリスティーの代表作の一つであることは間違いないと思いました。
1投稿日: 2013.11.02
powered by ブクログポワロ作品 【ストーリー】 女流作家からの電話により、祭りの余興で推理ゲームが開かれることになった地方に赴いたポワロ。そこで、被害者役の少女がゲームの筋書き通りに殺され、祭りの主催者の夫人が失踪する。 【感想】 架空の事件が現実に起こってしまった、という一見ありがちな展開で始まる。しかし、いくつか謎が提示されるものの、事件の全体像はつかめず、読む方にとしてはモヤモヤさせられる。終盤になって、ポワロの推理力が発揮されるのだが、犯人は想定外の人物だった。読み直しても、犯人の手がかりは少ないので、会話の行間を読まないとわからないと思いました。
1投稿日: 2013.05.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
再読のはずなのに、全くしてやられました。 知名度低い、とのことですが登場人物たちの設定も舞台も面白い。 ストーリーについては、ヒントと時間をたくさん与えてもらえたなあという感じで、考えながら読むのには向いているのかも。 最終的にはややさっくりめに解決されます。あとやっぱり真相が少し突飛かな… オリヴァ夫人は昔読んだときはお邪魔虫だと思っていたのですが(笑)今読むととても可愛いおばさまですね。 表紙写真に阿房宮があればもっとよかったのになあと。
1投稿日: 2012.02.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ずばり、探偵小説作家が登場します。 ひらいたトランプが初出とのこと。 いろいろな方の小説に、小説家が登場します。 赤毛のアンや、若草物語のように、小説家になる少女の物語のように、 自叙伝とはいえないまでも自分の性格と物語の登場人物の性格が交錯するような話もあるような気がします。 残念ながら、アガサクリスティの性格を知らないので、登場人物の性格がアガサクリスティの性格とどのように交錯しているのかがわかっていません。 自叙伝風、伝記風の書籍を読んでから、また読み直すと、味わいが深いかもしれないと思っています。 この話を受けて、再度登場するのが、「ハロウィーン・パーティ」です。 今、ハロウィーンパーティを読んでいます。
1投稿日: 2011.08.14
powered by ブクログブックオフ。少し読みづらいが、筋には直接関係ないポアロのセリフ回しがよい。ジグソーやりたくなってきた。
2投稿日: 2011.06.15
powered by ブクログ長編も短編も面白いというのは、本当にものすごいことなのだなとしみじみ…気持ちよく騙されました☆ ヘイスティングスに次ぐ?レギュラーの、女流作家オリヴァ夫人の希望で彼女の滞在先へやってきたポワロ氏の困惑ぶりが、気の毒やら可笑しいやら。 マーマレードにうんざりしつつ、仕方なくちょっぴりだけトーストに載せるシーンが何とも(笑)
1投稿日: 2010.12.10
powered by ブクログポアロもの。田舎の郷士の開いた祭りの最中、ゲームの被害者役の少女の死亡が発見される。同時に郷士の妻も行方不明。ポアロは祭りの開催メンバーと話をし、アリバイ崩しをする。オリヴァ夫人がいるので、全体に明るくひょうきんな印象。
1投稿日: 2010.07.22
powered by ブクログエルキュール・ポアロ・シリーズ ある祭りで行われる推理ゲームの解答の為に招かれたポアロ。屋敷のそばのユース・ホステル。屋敷の主人と元主人の関係。ゲームの最中に殺害された少女。そして消えた主人の妻。捜査中ポアロに証言した老人の死。 2010年1月29日購入 2010年2月14日読了
0投稿日: 2010.01.29
powered by ブクログアリアドニ・オリヴァものと考えれば探偵はヒロインかな。 田舎の屋敷で催された犯人捜しゲーム。 作家のオリヴァがシナリオを書いたのだが、筋書に沿った事件が起きてしまい…? ポワロが乗り出します。
0投稿日: 2010.01.18
powered by ブクログ作家のオリヴァは犯人当てゲームのシナリオを書いた。しかし何か不吉な予感がして、ポアロを呼び寄せる。 はたして、本当に死体役の少女が殺されてしまった・・・ とてもクリスティーらしい話。 アリアドニ・オリヴァ夫人もいつも通りエキセントリック、嬉しいです あまりポアロが活躍していない(というのは語弊があるが)が残念。 ポアロは夫婦のいざこざをまとめるのが上手い気がしますね
1投稿日: 2009.11.21
powered by ブクログ今回も気持ちよ〜くダマされた。全然意外でない、意外な犯人といったところ。でもこれは『書斎の死体』と似たパターンで、現代の警察の捜査技術(っつっても、私だってドラマでしか知らないが)に置き換えたら無理な犯罪だわなぁ。タイトルが秀逸。(2008-12-12L)
1投稿日: 2009.01.04
powered by ブクログ不調期ポアロ。女流作家のオリヴァ・アリアドニからの突然の呼び出しによって田舎の美しい館に呼ばれたポアロ。オリヴァの殺人ゲームのシナリオどおりに起きた殺人と、館の主の美しい頭の弱い妻の行方不明が起こるが、ポアロはまったく、謎が解けない… うーん、ポアロは幾つなんだろう。この話ではわりと老いているけど、ヘイスティングと何十年も会ってないってことは時間軸的には『ビッグ4』の前だよな。ビッグ4ではアクション系に活躍するポアロなのに、うーん……
1投稿日: 2007.11.04
