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昨日まで不思議の校舎
昨日まで不思議の校舎
似鳥鶏/東京創元社
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総合評価

59件)
3.8
7
32
18
0
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    今ならできるよ(p.193) 〔内容〕市立七不思議に因んだできごとが連続発生、葉山くんらの捜査はやっぱり行き詰まる/市立高校は市立妖怪高校、なのか? 怪事件の多い市立高校は呪いから解放されるのか? 〔感想〕アリバイ崩し等はミステリの定型やけどその辺のトリックは実はどうとでもなるので読み飛ばしてます。本格派では意味がないとされやすい動機のおもろいのがやっぱおもろいミステリやなあと思う。今回の動機はまあ、おもろかった。あと、この著者に関しては文章のユーモア感覚と楽しいキャラで愛読させてもらってます。

    1
    投稿日: 2025.09.30
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    このシリーズ大好き! 葉山くんがどんどん好きになる! 今回は長編! 最後の展開はまさかだったなー。 てことは、今ならできるよの声は………

    1
    投稿日: 2024.08.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    今回は学園七不思議を題材としたミステリー。有りがちなテーマだなあと思いましたが、流石似鳥鶏さんの作品ということでライトなミステリーにはなりません。特に今回は中々に重厚な非日常でした。 3つの事件の犯人の最後の独白では、最初はちょっとした悪戯心、魔が差した感じでやってしまった様でしたが内情の描写が深く、特に花子さんの話では用務員さんの恋心がグッときました。 枯れと呼ばれる年代でもそんな溌剌とした気持ちが甦るのだろうかと、もう初老でもある自分にも重ねてみてドキドキしながら読み進めました。 そして今回は原点に戻り、あの事件の解決篇といったところでした。完全にスッキリした燃焼感はありませんでしたが確かに今までの鬱蒼とした学校とは違う雰囲気を、葉山くんと共に感じ取れた気がします。

    4
    投稿日: 2023.02.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    大好きなシリーズなのだが、読むのがもったいなくて後に回していたものをついに読了した。 葉山君とミノ、伊神さんたち主要なメンバーはここまでくると校内の事件を「捜査」して回るのに抵抗がない、というか、手際よく分担して調べていて、物語のテンポは良かったと思う。また特に柳瀬さん、葉山君の会話は良かった。読んでいてにやついてしまう。自分はやっぱり柳瀬さんのキャラが非常に気に入っているのだと気が付いた。本作で葉山君は一歩踏み出したことになるのか…? 七不思議にちなんだ「謎」の導入もとても興味を引いた。「動機」には、個人的にはやや不自然かなと思うところもあったけれど、そこも含めて、全体にどこか得体の知れなさをうまく演出できていたのではないかとも思う。伊神さんが謎解きを行う場面での立ち回りも実に名探偵っぽくて良かった。 本シリーズはとても気に入っているので、仮に「市立高校」を卒業したとしても、ずっと続いていってほしいと思う…。

    0
    投稿日: 2022.05.03
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    読み終わって染み渡るタイトルの意味。 よかったな葉山くん・・・おつかれさま・・・。 七不思議にまつわる不穏な連続事件。 ・・・からの展開がすごい。 伊神さんが出てからの展開の早いこと(笑)

    0
    投稿日: 2021.05.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最初の物語 壁男事件をはじめとした一連の 市立高校を取り巻く事件が全て解決した 葉山君も自分の気持ちを正直に言えるぐらい 成長した・・・待っていろ柳瀬、釣り合う男 になるからねん (´・ω・`) これだもの完結編のように言われてしまうね

    0
    投稿日: 2020.12.15
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    市立高校シリーズ第五弾。今回は七不思議をテーマとした長編。今作は七不思議に関連して事件が起こるわけだが、進行形で起きていた事件は全てある種の好意から発生していたものだった。ただその好意が捩れたり曲がったりしたせいでこのような結末を迎えてしまったといえるだろう。そうして全ての事件を繋げた七不思議という謎自体にも伊神さんのメスが入り謎は解かれた。進行形で起きていた「カシマレイコ」の事件はさっぱりわからなかったが「口裂け女」と「花子さん」に関してはその手口とある程度までは動機も読めたのでそんなに難しいものではなかったのだろうがそれらの組み合わせ方が素直に上手いと思った。

    0
    投稿日: 2020.10.03
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    学校の七不思議を扱った冊子が配布された直後、放送室をはじめ、いくつかの部室に仕掛けられたその七不思議うちの3つ「トイレの花子さん」「口裂け女」「カシマレイコ」に擬えたイタズラ。葉山くんと柳瀬さんで事件を追うが、行き詰まって伊神さん登場。その謎はちょっと肩透かしを食った感じでガッカリしていたところ…実はその3つには恐ろしい事件が隠されていた!それにしても…葉山くんの告白!次巻に進展はあるのか!?

    0
    投稿日: 2020.08.27
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    軽い日常系ミステリーと思って読んでいると トイレに行けなくなる系ミステリー 葉山くんは押しかけ女房でした

    0
    投稿日: 2020.04.05
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    面白かった!原稿を読んだ担当編集者の方が「これでシリーズ終わりですか?」と尋ねたそうだが、それも無理はないと思う。だって、一作目のアノ件にもきれいに決着をつける形なんだものね。これ、当初から構想されていたんだろうか。そうであるにしろ、違うにしろ、非常に鮮やかに決まっていると思った。 このシリーズは、軽快な青春ミステリという点でも出色だけど、それに哀切な痛みが加えられていて、そこがとても好きだ。それに、今回は(遅ればせの)シリーズファンとしても見逃せない、おおーっという展開もあったし、いや大満足。

    3
    投稿日: 2019.06.27
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    市立高校シリーズの最新刊...なのかな(^ ^; よくもまぁ、こんなにスケールのちっちゃい トリックを思いつくもんだ...と思ってたら、 どんどんスケールアップして(^ ^; シリーズ史上最大のスケールに(^ ^; きっかけは、学校の「七不思議」から。 とある同好会の会報誌で、面白おかしく紹介され、 その直後からその七不思議にまつわる不可解な出来事が 学校に蔓延し始めて...という話で。 当然、謎解きの主要部分は伊神さんが担う。 が、やはり葉山くんが一人じたばたすることが、 話を進めて行く核になっているわけで(^ ^; 飄々とした地の文との対比で、怖い部分はマジ怖い(^ ^;

    0
    投稿日: 2019.06.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    前作から一転してホラー風味。 前半はいつものテンポなのだけど、学校三怪を調べて「壁男」の事件の謎を解くところはなかなか怖い。 葉山くんが自分が事件を呼んだような気がして凹んでるんだけど、そういう話だし悩まなくていいよ!と思っていたら最後でちゃんとフォローされた。 伊神さんの私生活が、予想よりQOL低くて、ちょっと意外…

    0
    投稿日: 2019.05.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読んていったら思いの外大きな事件につながってびっくりした。結局、頭部は見つかってないけど、これで1巻の事件も解決なのかな? 犯人を特定するには、ちょっと弱い気もして不安が残る終わり方だった気がする。

    0
    投稿日: 2019.03.05
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    シリーズ第6弾。 長編学園ミステリー。 どこにでもあるような学園七不思議をテーマに事件が起こる。 葉山君の恋の進展は大きく見られませんが大切なものを守る為に闘う意志が芽生えたようで男としての成長がちらっと見られました。 それにしてもずっと高校2年生だな・・・・。

    0
    投稿日: 2019.01.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    市立七不思議のうち、市立三怪と呼ばれる都市伝説のお話。 過去作に出てきた壁男の真相などが明かされ、シリーズファンとしては伏線回収がおこなわれる嬉しい回。 とはいえ、いつもの軽妙な掛け合いが行われるパートから最後の重たい話のパートの落差は苦手な人には苦手かも。 葉山くんがついに柳瀬さんのことについて言及するのも見もの。 市立三怪については、犯人それぞれのモノローグがあり、大変良い味付け。ストーリーや人物の背景に奥行きが生まれるので大変面白った。

    0
    投稿日: 2018.02.23
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    2018年13冊目。いつもの感じだと軽く油断して読んでいたら、最後の展開に普通にビビらされました。まさかこのシリーズでこんなにも恐怖を感じることになるとは。落差たっぷりの緩急にまんまとしてやられた。

    0
    投稿日: 2018.01.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    買ったのは大学院博士後期課程入学時だから2013年。積読状態をようやく手につける。3種類の事件が同時並行で起きるので最初のほうは事件の構図を抑えるのが厄介。伊神さん登場で事件が一つずつ解決してくとそこからは一気呵成。まさか壁男まで出てくるとは。。。葉山くんの成長が微笑ましい。シリーズはまだまだ続くそうで楽しみ。

    0
    投稿日: 2017.10.24
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    シリーズとしての面白さと、話そのものの面白さがある。ぞっとするところもあった。 2016/9/28

    0
    投稿日: 2016.09.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ドンデン返しもありえたけれど、著者はその手の手垢のついた驚きを選ばなかった。その姿勢は好もしい。葉山君の葛藤も勇気もよい。

    0
    投稿日: 2016.09.01
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    カシマレイコにトイレの花子さん、口裂け女‥‥噂が噂でなくなる?まあいいやと流して忘れることをしないでなぜを解こうとする葉山君。次は何を解こうとするのかな。

    0
    投稿日: 2016.06.12
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    壁男事件が解決するのだけど、それ以外も色々とね。 葉山くんの恋があまり進捗しないようで、少しずつ前進的なのは良いね。 このシリーズで気になるのは、 『すいません』がよく出てくること。タバコじゃあるまいし、校正はどうなっとると思うのだけど、高校が舞台の話し言葉だからなのでしょうかね。

    0
    投稿日: 2016.05.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    葉山くんのシリーズ。 市立高校で起こる学校の七不思議をめぐるミステリ。 学校で起きた事件から思わぬ方向に事件は進みます。 なかなか暗い展開ですが、最後は円満解決。 これでシリーズ完結かと思いきや、続刊の予定らしい。

    0
    投稿日: 2016.04.24
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    一巻目を読んで、軽やかさと読後感のドーンときた落差にメゲて、続刊を読んでいなかったのだが、このたびシリーズ一気読み。 青春のイタさと爽やかさ。 共学ってこんなに楽しいのかよちくしょう(笑) 続刊求む! 求む!

    0
    投稿日: 2016.02.06
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    ホラーミステリ的な雰囲気がすごくよかったですね。後半は、異常な空気に飲まれていく感じが怖くてぞくぞくした。青春ものとしても相変わらず面白いです。 市立三怪それぞれの事件は、トリックと推理は小粒でそれなりですが、それぞれの動機が面白かったです。特に口裂け女事件は、動機と手法が上手く結びついていた。花子さんとカシマレイコ事件は、流れで押し切った感がある。 そして市立三怪の過去からの謎。これまでのシリーズの伏線も絡めながら市立三怪の秘密が明かされていく様は圧巻です。推理はこじつけな感はあるのですが、伏線がはまって情報が結びついていく描写と要所要所のホラーテイストが、上手く謎解きを盛り上げて印象を際立たせていると思う。 伊神さんが解決する前に、葉山くんが悩みながらも事件に関わっていろんなことを考えていくのを見るのは楽しい。葉山くんがついに柳瀬さんへの気持ちを明確にしたのはよかったです。これをきっかけに二人の関係がこれからどう変化するのか気になりますね。

    0
    投稿日: 2015.10.20
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    にわか高校生探偵団シリーズ第5弾です。 コミカル学園ミステリです。 今回でシリーズ最終章なのかな。 前作「いわゆる天使の文化祭」に比べると疾走感があり読みやすいです。後半少し早い展開でもう少し読んでいたい気持ちになりました。 もう葉山くん、伊神さんに会えなくなるのが寂しくて、放課後探偵団書下ろしアンソロジーも購入しました。そちらもオススメです。

    0
    投稿日: 2015.07.26
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    「市立七不思議」に見立てた事件と、ついにシリーズ最初からの怪異「壁男」に決着が! ここまできて、ようやく葉山くんが自分の気持ちを自覚する場面がもうたまりませんな。 宣戦布告である。 葉山くんはそうなんだよ、ワトソン役で文化部で可愛い子だけど、この年頃の子にしてはよっぽどもしっかりしているし、人を思いやる良い子なのです。大丈夫だよ葉山くん、応援してるよ! 傘と間違えてストロボマシン持ってきちゃった柳瀬さんぐう可愛い。

    0
    投稿日: 2015.05.17
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    the mystery at high-school the 5th? it's my fault. but, it have a lot of plot. i like it.yanase, she said,this is not an umbrella, a stroboscope! then, she into his umbrella. exactly, she is very cute. anyway, what's the another world?

    0
    投稿日: 2015.05.11
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    葉山君シリーズ五作目。 葉山の通う市立高校で、「学校七不思議」になぞらえた事件が次々と校内で起きる。 例によって事件に巻き込まれた葉山と友人たちは共に捜査に乗り出すが、一向に解決の糸口は見えず、卒業生の伊神さんを頼るが、意外な真相が明らかになる―。 細かい事件がいくつかあり、ちょっと要素が多すぎるかなという気はするのですが、手堅くまとまってます。 第一作からの謎が解決されるという怒涛の集大成となった今作はシリーズ一区切りって感じですね。 日常ミステリだけでなく、発展途上な主人公の成長物語というところにも本シリーズの楽しみがあるわけですが、主人公以外の面々の成長も窺えて感慨深いです。 葉山君とミノは事件にも変に慣れちゃってしっかりしてきた気がするし、伊神さんも事件当事者や葉山君に対しての配慮を見せてくれるようになったし。 何より、葉山君がヒロインに対しての思いを今作ではっきりさせてくれたのが親戚の子が成長したような感じで嬉しかったです。 シリーズに区切りがついただけでこれで完結じゃないそうなので、次のステージが楽しみです。

    1
    投稿日: 2015.01.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    シリーズ第5巻にして、1巻からの集大成。 今までと違って少し血の匂いがします。そのせいか、コミカル度が少し落ちていますが、青春度が濃いと思いました。小林君が愛おしい……! そして、傘立てに傘を投げ入れて相合い傘を求める柳瀬さん のかわいらしさも素晴らしい。謎解きのシーンよりもインパクトがありました。 今回は葉山君の気持ちがわかるシーンもありました。さらっとしていて男の子らしい。良いシーンでした。これを踏まえても集大成だと思います。 まだまだ続いてほしいなぁ。柳瀬さん卒業したら終わっちゃうのかな。

    1
    投稿日: 2014.09.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    中年のおっさんが似合わない若者向けの学園ミステリーをシリーズの最初から読んでたのは、この作品を読みたかったから。なのにシリーズ番外編がアンソロジーに収録されてて未読。その話が結構登場するは残念だったぞ… さて、シリーズここまでの総集編的な本作品、作者もあとがきで書いているようにシリーズ最終作を思わせる、せわしない風呂敷の畳み方をするのだけど、その慌ただしさがちょっともったいない感じ。それこそ、上下巻にしてでも良いからもうちょっと丁寧に畳んでほしかった。 それでも、「始末はつけときましょう」という締め方は読む側としては爽快。学園もののミステリーシリーズなんてのはあるところで完結させた方が潔くてケツの座りも良いと思う。…まぁ、続くと作者は言うておるのだけど。 どうせ続くなら、ミステリー部分は並みでいいので、葉山君と綾瀬さんの恋の行方を(できればハッピーエンドで)書いて欲しいと、ほんで、出来ればその話にはご隠居にはかなりエエ役を与えてやって欲しいと、伊神君にはコメディリリーフの役を与えてやって欲しいと、おっさんファンは思うのであった。

    1
    投稿日: 2014.08.24
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    “僕は思わず後じさりそうになった。この人の視線には、人を内面ごと刺し貫くような鋭さがあるのだ。その場に踏ん張れたのは僕が強かったからでも、強い意志を持っていたからでもなく、たんに伊神さんが僕を咎める表情でなく、昆虫並みに完全な無表情だったからである。 「どうしても、そこが気になるようだね」 「それは……」 僕は黙って頷いた。 本の山の間に立って、伊神さんと向きあう。どうして自分はここで、伊神さんと対峙しているのだろう、と思った。僕は自力でどうしようもなくなった事件の解決を頼みにきたのだ。伊神さんの言うことに異を唱える理由はないはずだし、そういう立場でもないはずなのに。 だが、伊神さんはちょっと肩をすくめるようにして視線を外した。 「もちろん、いま言ったのは僕の考えだよ。君は僕とは違って、弱い人間に重心を置く」 伊神さんは無表情のまま歩き、僕の横を抜けて居室のドアを開け、そこで言った。「そういうところを悪いとは思わないし、嫌いでもない。それが君なんだろう」”[P.167] 6巻目。 確かにこれで終わりですよーと言われても何の違和感もない感じの締まり。 まだ続くというのは嬉しいけれど次はいつ頃に出るのかなそわりそわり。 柳瀬さんが傘を投げ入れて「傘忘れた!」って言うシーンの可愛さたるや。 葉山くんの気持ちは固まったみたいだけれど、柳瀬さんは、確かにどうにも掴みきれないなぁ。 “そこまで言って、柳瀬さんが何やら探りを入れるような視線をこちらに向けていることに気付いた。 「……どうしました?」 「別に」柳瀬さんは目をそらした。「男の子ってどうしてこう、女に頼られると舞い上がっちゃうのかなって思って。まあ、麻衣ちゃん可愛いもんね」 「うっ。……いえ」これは女の勘だな、と思う。が、よくよく考えればさっきは単に感謝されていただけだ。後ろめたく考えることもないだろう。 「あーあ。私ももっとこう、男にうまく甘えられればもてるのかな」柳瀬さんは溜め息をついて伸びをすると、ぐるん、と肩を回して両拳をぱきぱき鳴らした。「よーし。じゃ今期の私のイメージは『か弱さ』と『はかなさ』ってことでよろしく」 拳を鳴らしながら言われても困る。”[P.108]

    1
    投稿日: 2014.07.01
  • 学校の七不思議、解決。

    にわか高校生探偵団シリーズ最新作。 学校中に配布された七不思議の記事が発端となった3つの事件を、例のごとく葉山くん達が解決の為奔走します。度重なる事件との遭遇により調査や聴き込みの手際が良くなっていく彼らですが、周囲に振り回されるのではなく葉山くん自ら事件に首を突っ込んでいくのが前回までと違う所です。それゆえに出てくる悩みもあるのですが、葉山くんの宣言・決断する姿は格好良くなったなぁと感慨深くなります。 そして、一作目「理由あって冬に出る」からの最大の謎に幕が降ろされます。シリーズを通して読んだ方には見逃せない巻でしょう。

    2
    投稿日: 2014.06.06
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    葉山君の未完成の成長具合が応援したくなる。 事件の謎については最早辻褄が合わすに興ざめしなければ良いレベルの重要度であり、青春ストーリーとしての魅力で充分読むに値すると思います。柳瀬さんとの発展は如何に。

    0
    投稿日: 2014.05.23
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    市立七不思議に擬えた事件が起こる。「カシマレイコ」を呼び出す放送。「口裂け女」を模したマネキンなどを使ったイタズラ。「トイレの花子さん」の人形まで用務員室に出てくる。誰が何のために?調べれば調べるほど謎が深まる。 ストーリーが良い。前半の謎が中盤で解決し、終盤に全体の謎が収束する。あとがきにも書かれてるように、完結ではないのに完結編のような纏まりで読了感も良い。

    1
    投稿日: 2014.03.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    シリーズで一番好きです。 前作の天使は長い割に中身が無い印象でしたが、今回は短い割にギュッと!詰まった感じでした。 単に謎をとくだけではなく、その理由、更に過去にまでさかのぼり以外な事件と繋がっていき、読んでいて爽快感が有りました。 ヒロインに対する気持ちをはっきりさせたのも良かったです。

    1
    投稿日: 2014.01.16
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     しばらくこのシリーズの存在を忘れていたのだけど、『理由あって冬に出る』を読んだ人はここまで読んだ方が良いと思うし、『間もなく電車が出現します』くらいから始めた人はとりあえず『理由あって〜』に戻った方が良いと思う。

    1
    投稿日: 2014.01.03
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    シリーズ第5弾。 謎の集団「超自然現象研究会」の会報により、市立高校七不思議が白日の下にさらされた。直後、校内に七不思議になぞらえた事件が続発する。そんなお話、ちょいホラー。 葉山君がどんどん擦れてきたというか、頼もしくなってしまって伊神さんが出てきてなぜか安心してしまう。本編についてはごった煮寸前にあれこれ要素を詰め込みながらも最後にズバッとまとめて、結果的になかなかの読み応えになっている。

    1
    投稿日: 2013.12.16
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    学校の七不思議のはなし。 誰が放送室から架空の人物を呼びだしたのか、各部室から見つかった口裂け女の人形は誰が仕込んだのか

    1
    投稿日: 2013.10.09
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    一気読みしたいシリーズ。 いつも思い出しながら読んでいる…。 完結したら一気に読み直そう。 今回はテーマが七不思議やったのでウキウキしました。

    0
    投稿日: 2013.08.27
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    今回も面白かったんだけど、ちょっとテンションが落ちた印象があったような。やっぱり伊神先輩が卒業してしまい、柳瀬先輩との仲も安定してしまい、ミステリーとしてとか全体のまとまりとしては完成度が上がったようにも思うけど、場面や会話のキレに物足りなさが残ってしまったのが残念。 面白いんだけどなー。型破りさがなー、個性的なキャラにも慣れてしまったということなのかもしれませんが、今回は読んでた本を取り落すぐらい笑い転げることがなかった。 これの前に読んだ別出版社の動物園物と同じく、高校レベルじゃない事件(過去のものとはいえ)が絡んだ重さのせいもあるかもしれません。高校生的な人間関係や行動範囲で楽しく笑える、このシリーズならではの次作を希望します。

    1
    投稿日: 2013.08.21
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    一見関係なさそうな事柄が実は後ろで繋がっていて・・・と言うのはミステリーの常套手段だが、その逆はなかなかない。ただ問題を羅列しただけになるからだろうが、そこを逆手にとってバラした問題をもう一度結びつけたのはお見事だった。作者お得意のあとがきもなかなか思わせぶりで次作も楽しみ。

    1
    投稿日: 2013.08.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    葉山君シリーズ5作目。 過去の伏線まで回収する驚作。 「市立七不思議」にまつわる事件が立て続けに発生する。 「カシマレイコ」の呼び出し放送。 「口裂け女」を模した悪戯。 用務員室に出現した「一階トイレの花子さん」。 かつてこの3つが「市立三怪」であったことを突き止める葉山。 そして伊神さんは3つの事件を立て続けに解決し、さらに三怪は実在の事件であったことが判明。 秋野の可愛さは異常だけど、並の男子なら完全に勘違いしてしまう。 そして相変わらずの柳瀬さん。 ついに柳瀬さんへの好意を自覚する葉山君。 ミステリ以外の青春要素も盛りだくさんな内容。

    0
    投稿日: 2013.08.03
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    『にわかに注目をあびた七不思議。それに導かれるかのように3つの不可思議な事件が発生する。さらに、その真相の先には思わぬ結末が…』 シリーズ5作目。 良作。謎や真相は過去作に比べれば衝撃度低め。それでも、その中で作者の演出の上手さが光る。

    0
    投稿日: 2013.08.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    柳瀬さんへの好意に気付いた葉山くん。柳瀬さんの魅力に気付くの遅すぎだろ、と突っ込みたくなりましたが、今の関係を壊したくなくて、敢えて目を背けていたと解釈しましょう。 柳瀬さんが別の男と付き合う姿は見たくないので、葉山がんばれ!!

    0
    投稿日: 2013.07.26
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    待ってましたの最新刊。あの謎がようやく解かれるというだけも読んだ会がありましたが、今回は話が重めですね。次回もこんな感じなんですかね。

    0
    投稿日: 2013.07.21
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    複数の事件をとっちらかせたようにみせて、後半の怒濤の展開は面白かった。怪談部分のアレについて、もう少し怪談テイストのままで残すか、もしくはきっちりリアルな理由をもってくるかしてほしかった気もしなくもないですが、シリーズの伏線も回収して一区切りな感じですかね。 出てくるキャラが好みなので、シリーズ続くと知って嬉しいです。葉山君の成長記なのもシリーズならではでいいですね。(なんで校内の事件に関わるのかということについての自問自答が入ってるところも、ならではってかんじw)

    0
    投稿日: 2013.07.08
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    今作は今までの同シリーズよりは少し物足りないかな。でもこのシリーズの良さは、天才型探偵と引きずり回される助手という定番の形でありながら、探偵の細やかな気配りや、助手役の高校生の思慮深さ思いやりを感じられるところ。単なるラノベミステリーだったら、こう何度も読み返したくならない。

    0
    投稿日: 2013.06.29
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    シリーズ最初の壁男について決着がついた。あと葉山くんの柳瀬さんへの気持ちもやっと言葉として明確になる。クライマックス、なのかもなぁと勝手に思う。

    0
    投稿日: 2013.06.09
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    読み終わってすぐに投稿すれば、もっと新鮮な気持ちを書けるだろうに・・・。といった反省は置いといて。葉山君は相変わらず江戸川コナン君同様に事件に出会う。コナン君と違って殺人とかは少ないけど。そして伊神さんは相変わらずそのことを羨ましがる。いつもの面子である。校内によくある(?)伝説。それが実は本当にあったことで・・・。少し切ない。

    0
    投稿日: 2013.06.08
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    ほんわかした表紙に見せかけて本格ミステリとしての完成度がやばかった前作に比べると、本作は比較的ミステリ自体は軽い仕掛け。ただし今までとは雰囲気というか趣向が違う。こういうひと味変わったのもいい感じ。 日常の謎なとこ、探偵役の問題意識など、ミステリの「今」。 何はともあれ自分のなかで葉山くんに対する好感度は上がり続ける。

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    投稿日: 2013.06.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2013 5/31読了。Amazonで購入。 葉山くんたちが出てくる市立高校シリーズの最新巻。 市立7不思議のうちのカシマレイコ、口裂け女、花子さんを模した事件が次々と校内で発生。 葉山くん、柳瀬さんたちいつもの面々が推理に乗り出し・・・的な話。 青春テイストかとおもいきやえっぐい部分をちゃんと中に持っていて、今回は薄気味悪さが一際な背景もあり、読み終わったあとには似鳥鶏を堪能した感がある。 と、同時に、葉山くんの青春・成長物語というか、伊神さんや柳瀬さんを意識しまくってて自分とは違うすごい人らなんだって諦めたくなくて、って感じがとても良かった。 ただ、それはそれとして伊神さんちにご飯作りに行く話は・・・・・・としか思えない・・・

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    投稿日: 2013.05.31
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    面白かったですが、しかしこのシリーズ特有の日常の謎が本格ミステリとして解体されるのが、今回は焦点がぼやけた感じでしたね。 不気味さはありましたが、解体がぼやけた感じですね。

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    投稿日: 2013.05.27
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    ワトソン役である語り部の少年が徐々に成長しているような・・・そうでもないような? 何はともあれ良いミステリー。過去の積み残しを回収するあたりはさすが。

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    投稿日: 2013.05.19
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     超自然研究会が配布した会誌に載っていた「市立七不思議」のうち、トイレの花子さん、口裂け女、カシマレイコになぞらえた事件が次々起こり、それを葉山くんたちが調査します。  七不思議のうち残り4つはシリーズ内の今までの話で全部出てきています。もう何度も怪事件に遭遇している葉山くんはやたらと事件の調査に慣れていて、柳瀬さんや伊神さんのような別世界人に仲間入りしかけていました。彼が事件に積極的に関わって解決することについて、作中でよく触れられていて一つのテーマになっています。  別々に起こった3つの事件だけでなく、七不思議に隠された秘密なども後々出てきて、面白かったです。

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    投稿日: 2013.05.10
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    結局のところ、3つの事件が互いに示し合わすこともなくほぼ同時に発生したことの、合理的な説明がないのがちょっとアレかな。全体的なまとまりが、少し足りないかな。

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    投稿日: 2013.05.09
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    葉山くんが成長している!! そのうち伊神さん立ちできそうでした。 柳瀬さんの事とかもいろいろ気になるし、早く続きが読みたいです^ ^

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    投稿日: 2013.05.05
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    帯によればシリーズ第5弾。 ミステリの内容としてはやや小振りな感じ。 ついにシリーズ完結かと思いきや、あとがきに拠ればまだ続く模様。回を重ねる毎に成長していく葉山君たちの今後が楽しみです。

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    投稿日: 2013.05.03
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    『理由あって冬に出る』から続く一連のシリーズの最新作。 今回もタイトルセンスがユニーク。 序盤の『日常の謎』っぽい雰囲気が謎解きパートに入った途端にがらりと変わり、そのギャップが面白い。

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    投稿日: 2013.04.26
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    いわゆる「学校の七不思議」にまつわる事件が学校で起き,それを解決するという話.このシリーズは主人公が少し大人びてはいるものの良い感じの高校生をしていていいなあとか思う.勿論,本筋も良いんだけど.

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    投稿日: 2013.04.26