
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
めちゃくちゃ人死ぬ(笑)初めて金田一シリーズ読んだのに金田一正直おらんでも全然問題ない、まじか(笑)村のあちこちに広がる、金塊が隠された鍾乳洞、わくわく
0投稿日: 2025.11.12
powered by ブクログ実写化したら映えそうなミステリー。映画も観てみたい。 比較的善が報われるストーリーだったけど、美也子みたいな女性に憧れる。 やっぱり悪いことはしてはいけないね。 視野の狭さ、感情や憶測だけで動く人間の恐ろしさを感じた。
0投稿日: 2025.08.29
powered by ブクログだいぶ時間かけて読み切りました。字が小さくてページ数以上にボリューム満点。 横溝正史先生の金田一耕助シリーズをいつか読んでみたいと思っていて、最初の一冊。 昭和46年初版発行で舞台が戦後の昭和二十×年なので、ノスタルジー感満載です。 装丁と表紙がかなりおどろおどろしいので、ホラー要素のあるのかと思ってましたが、そんなことありませんでした。 途中で犯人は、この人しかいないよねと分かるのですが、謎解きは意外とあっさりでした。 戦後の田舎の村に一人のよそ者(しかも曰くつき)が訪ねてきて、連続殺人始まったら…そりゃあ白い目で見て疑われるも当然だろうと思って読んでました。 なぜそうなる?みたいな展開も多いのですが、面白かったです。
10投稿日: 2025.08.28
powered by ブクログ111108さんの本棚から興味をひかれて。 昔、横溝正史の怖い映画を観るのが大好きだった。 インパクトのあるキャラクターやその殺され方に 両手で目を隠しながらも釘付けに。 八つ墓村は 頭に2本の懐中電灯、 片手に銃、もう片方には日本刀という姿や、 「たたりじゃー!」の決め台詞が強烈だった。 出てくる人物が怪しげで恐ろしげで、 特に双子の老婆が怖いのなんのって。。 実際に原作を読んでみると びっくりするくらいのどかな描写が続き、 あれ?こんなだっけ?と拍子抜け。 老婆、全然怖くないし。 名探偵金田一耕助もあまりにパッとしない外見で 映画とイメージがかけ離れてた。 今回はほとんど活躍の場もなし。 ドラマや映画の金田一はどんなふうにして誕生したんだろう?気になります。 ストーリーはしっかりと練られていて 主人公の若者の恋愛模様や鍾乳洞での迷路の謎のワクワクも含め、最後まで楽しめた。 また改めて映画を観てみたくなった。
37投稿日: 2025.08.18
powered by ブクログ横溝正史の金田一耕助シリーズ、長編4作目にあたる。 いわゆる「岡山もの」の1つで、因習に囚われた村で起こる、凄惨な事件を描く。 何だか落語の三題噺を思わせるような作りで、落武者の呪い+津山30人殺しをモデルとした連続殺人+鍾乳洞探検を組み合わせた形。 事件は戦後、辺鄙な村で起こる。 主人公の青年・辰弥は肉親との縁が薄く、復員後は天涯孤独の身の上となり、会社勤めをしながら淡々と暮らしていた。あるとき、突然、弁護士から彼を探している人がいると連絡を受ける。実は辰弥の亡父は八つ墓村という村の旧家・田治見家の当主であり、親族がその家を継いでほしいと言っているというのだ。急な話に辰弥は不審に思う。それが真実ならばなぜ母はその家を出たのか。その陰にはどうやら暗い秘密があるようだった。 そして辰弥は「村に帰ってくるな。帰ってくれば、26年前の大惨事が再び繰り返されるだろう」という怪文書を受け取る。 さらには、迎えに来た母方の祖父が辰弥の目の前で血を吐いて死ぬ。 それが一連の怖ろしい事件の始まりだった。 一時は祖父殺しを疑われたが、その嫌疑も晴れ、辰弥は、親戚筋の森美也子に連れられて、村を訪れることにする。 だがどうやら彼は村人からはまったく歓迎されていないようだった。それもそのはず、彼の父親はかつて、狂乱の挙句、村で32人もの人を殺害していたのだ。理由はといえば、手籠めにされ、妾として監禁されていた彼の母が、父の元を逃げ出したのがきっかけだったのだという。 辰弥は、双子の大叔母、肺病で臥せっている兄、心臓が弱い姉、村の医者、僧侶、尼さんと様々な人と出会う。 やがて、そのうち、1人、また1人と辰弥の周囲で人が死んでいく。 八つ墓村という不吉な名には謂れがあった。その昔、16世紀、8人の落武者が村に落ち延びてきた。村人は当初、快く彼らを受け入れた。だが、詮議が厳しくなり、匿い続けるには危険があった。落武者を差し出せば褒美ももらえるという。さらに、村人たちは、武者たちが大金を持っていることを知っていた。ついに、彼らは武者たちをだまし討ちして惨殺する。 ところがしばらくして、名主が発狂し、7人を殺し、自らも首をはねて死んでしまう。つまり、8人が亡くなったわけである。すわ、落武者の祟り、とおびえた村人は8人の落武者を祀る八つ墓明神を建て、彼らの霊を懇ろに弔った。 この発狂した名主は田治見家の祖先なのだった。 村の地下には巨大な鍾乳洞があり、落武者とは深いかかわりがあった。この洞窟は一連の事件に何かと関わっているようであった。 辰弥も謎を解決するべく、洞窟の奥深くへと入っていく。 果たしてこの連続殺人は、落武者の祟りなのか。鍾乳洞の奥にはどんな秘密が隠されているのか。 名探偵・金田一耕助は比較的早い時点で登場する。 しかし、連続殺人を止めることはできず、名探偵ぶりはさほど発揮されない。 物語の語り手は辰弥であり、金田一は添え物的な立場である。 最後に謎解きをするのは金田一なのだが、読者の知らない事実も提示され、フェアな推理小説とは言いにくい。つまるところ、本作は「探偵小説」であり、それに加えて、ホラー的な味わいを鑑賞する作品というところだろうか。 特筆すべきは昭和の風俗が描かれている点で、田舎の雰囲気はこうしたものだったのだなというのがもう1つの味わいどころだろう。 津山30人殺しは、昭和史に残る大事件で、1人の犯人による犠牲者の数の多さは京都アニメーション放火事件までは最大だった。こうした昭和の暗部にあたる事件をいち早く創作に取り入れたところも著者の非凡なところだろう。 何度も映像化されている作品でもあるが、出色は1977年版の映画だろうか。原作とは違う点も多々あるのだが、真犯人と辰弥の鍾乳洞での緊迫したシーンが印象に残るところである。 *「金田一耕助」と聞くと、日本語学者の「金田一京助」が思い浮かぶのですが、やはり命名の由来になっているようですね。横溝によるシリーズで「金田一」という姓の知名度が格段に上がったのだとか。 *たくさんの人が犠牲になる、何だかごちゃごちゃした設定はどこか坂口安吾の『不連続殺人事件』も連想させるのですが、実際、横溝もこの作品を念頭に置いていたようです。
8投稿日: 2025.08.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
金田一耕助シリーズ第5作品目ー時系列に沿うように読み進めている、横溝正史の代表作の1つ。有名な作品ながら、昔、テレビで少しだけ見た覚えがあるが実際にはどういう話か分からず、手に取った。 金田一耕助が探偵とし、、ではなく、あくまでも語り部が主で金田一耕助はちょい役なのが異色ではある。 舞台は岡山と鳥取の県境、実際に起きた1938年津島30人殺しをオマージュしている。金田一耕助シリーズは1949年〜1950年だから、当時の生々しさや衝撃が作品を通じ感じる。 今作はとにかく読みやすい、当時の言葉遣いや風習などは違和感があるが、これこそ文学である。村社会という閉鎖世界における狂気は外部から見ると異常だが、中から見るとそれこそ当たり前。係る中、都会からやってきた主人公は狂事に巻き込まれていく。重々しい空気の中、3人の女性が登場するが、どれも魅力的だ。作品の雰囲気の暗さがより花を際立たせるのであろう。 名作として今も読み継がれる作品だけあって、今読んでも十分に面白い。最後はハッピーエンドで終わるのも個人的に好き。横溝正史は江戸川乱歩とまた違ったベクトルでの狂気があり、そこがまた大変おもしろいと感じた。
0投稿日: 2025.08.02
powered by ブクログネタバレ抜きで初金田一作品読みました! 人間関係が昭和で少し分かりにくいものの、一人称視点で進行していくため非常に臨場感があり楽しめました! ホラー要素も最高。 他の海外ミステリ活躍のホームズやポアロと違いお淑やかや探偵という印象で日本の奥ゆかしさを感じました。 (前に進んで解決パートというより、全てが終わってぼそっと解決みたいな笑) ラストもう少し後日談的な視点がもう少し欲しかったところかなあ。
11投稿日: 2025.07.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
『ABC殺人事件』や『折れた剣』と同様の構造を持った小説、と言うだけでミステリファンからするとネタバレになるのだろうから一応ネタバレ感想にしておく。謎解き以外にも冒険小説としての側面があり、古いしきたりが連綿と続く山深い村って設定も、いつもの横溝ミステリらしくてむしろ安心感。そんな感じで途中経過はまあまあ愉しいのだけど、作者がイメージする「綺麗な落とし所」って自分の感覚にはそぐわなくて結構モヤる部分も多い。つうか金田一耕助の出番思ったより少ないのね。あと”簀巻きにしてぬっ殺すっ”て今どき聞かない殺り方だから辰也がボコられて終わる別テイクもちょっと読みたかったな(おい)
4投稿日: 2025.07.16
powered by ブクログついに、ついに!この歳まで一切ネタバレせずに読めたの奇跡だと思う、本当に面白かった~ 財宝目当ての村人達に殺された八人の落ち武者が眠る「八つ墓村」。その祟り故か、村人の首謀者だった田治見の家の者も後に発狂し、32人殺しに手を染め、失踪。神戸で育てられ、自身の生い立ちに関して一切知らされていなかったその息子は村へと呼び戻されるも、目の前で毒殺事件が発生し…。 冒頭、えげつない性暴力の話に心が折れかけたが、フィクションだと自身に言い聞かせる。読み進めれば殺人に次ぐ殺人、最初からエンジン全開で面白くない訳がない。やっぱ自分は密室殺人一件より連続殺人事件を扱った規模がデカいミステリーが好き!加えて32人殺しの因縁、隠された財宝、村の地下一帯に存在する鍾乳洞、といった舞台設定からして心が躍る。犯人の動機もシリーズ過去作品よりも納得出来るものだったので嬉しい。これぞ自分がイメージしていた金田一耕助作品!という感じで本当に面白かった!
4投稿日: 2025.06.03
powered by ブクログタイトルだけでも内容のおどろおどろしだ雰囲気が想像できた。もしかすると映画化された頃のやーつーはーかーむらーのフレーズがそうさせているのかもしれない。推測よりも残忍で乱暴な惨殺から始まる村の歴史は後世にまたも祟りを思わせる犯罪が展開される。 後半は洞窟内の情景が多数描かれていた。山陰地方の鍾乳洞は有名な場所もあり過去に訪れた景色が重なりひんやりとした空気がイメージできた。湿った迷路はお宝と秘密を闇に紛らすには格好の場所だ。追手が来ても闇が身を守り危機を先延ばしにできる。 家系にまつわる恨みつらみは特定の人々への利益を得るために綿密な計画を立てて実行する。そこまで深く考えて重い罪を犯せるなら、その思考回路と実行力を別な方向の策に傾注したらもっと儲けられる仕事に繋がるのかも。
17投稿日: 2025.04.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
今更になって初めて横溝正史を読んだ 金田一耕助があまり活躍してない…? 要蔵の32人殺しの時の容貌、(白鉢巻に懐中電灯、片手に猟銃、腰には日本刀)最初に出てきただけなのに有名だねー、映画での影響が大きいのだろうか いわゆる犯人探しの要素は少なめに感じた、なにせ人がどんどん死ぬし、田治見家の因縁、離れの抜け道など新しい事象がコロコロ出てきて考える間もなく終わってしまった 猿のように小さい双生児のお婆さんや兎口の醜い濃茶の尼の容姿は嫌でも考えずにはいられない、鍾乳洞の描写も素晴らしい、クドい文体のおかげで場面や人物描写が際立つねー 辰弥の未来に幸あれ
0投稿日: 2025.04.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
金田一耕助はあまり出てこず、調査や推理の描写を楽しむ作品ではないです。 手記形式で、主人公を中心に広がる事件の中で、翻弄されたり、冒険したり、出生を追ったりが描かれるような作品。 硬派なミステリーと言うよりもドラマ的で(特に後半は)目紛しく動く展開に、緊張感、焦燥感も煽られるところが楽しいかも? 読者に疑心を植えるのが巧くて、読み進めるごとにこの人が犯人?利用されてるだけ?無関係?と推理が二転三転させられ、読む手が止まらないです。 特に弁当の描写のリフレインのせいで犯人をミスリードさせられました…。 村の独特なおどろおどろしさはあいもかわらず、集団意識の恐ろしさを感じますね…。
3投稿日: 2025.04.06
powered by ブクログ初めて金田一シリーズを読んだが年代を感じさせない面白さ。面白くて2日でスルスルと読めた。 本当に読んで良かったと感じさせる一冊
0投稿日: 2025.02.05
powered by ブクログ金田一耕助シリーズといえば犬神家か八つ墓村かというところで。ちゃんと知らなかったので読んでよかった。 津山の三十人殺しをモチーフにした作品。 身寄りなく暮らしていた主人公が、八つ墓村の名家の跡取りということが判明するところから始まる。 物語はこの主人公の視点で語られるため、作中金田一耕助はあまり登場しない。 過去の惨劇、次々と起こる殺人、洞窟の冒険と盛り沢山。面白かった。 出てくる女性達が魅力的に描かれているのもいい。
0投稿日: 2025.02.01
powered by ブクログ津山の三十人殺しをモチーフとした小説。金田一要素はあまり多くないですが、語り手の男性の驚愕の日々や、冒険要素が組み込まれている今まで読んだのと違う形の金田一シリーズとなっていました。新しい形としては面白いものの、名探偵金田一を見たい方は別のシリーズの方がいいように思います。
0投稿日: 2025.01.18
powered by ブクログ今読んでもとても面白いスリル満点の本でした。鍾乳洞を冒険し、追って追われてのミステリーよりもホラーに近い感じのエンターテイメント性の高い作品で、さすが名作といわれるだけはあるなと思いました。 読んで損はない一冊です。
0投稿日: 2025.01.10
powered by ブクログ2025年一冊目は景気よく、そして絶対に面白いものを読みたい!ということで『八つ墓村』をチョイス。うん、間違いのない選択でした! 横溝正史といえば、『八つ墓村』と『犬神家の一族』が双璧かなと思うのですが、意外にも事前情報ゼロで読み出した『八つ墓村』。もちろん津山事件はよく知っているのですが、オマージュなどで目にする映像がものすごく怖く、スプラッタものが苦手な私はなんとなく手を出せずにいたのです……。 しかし読み進めるうちに、ミステリーよりも鍾乳洞での冒険色の強さに夢中に。なかなかこういうものは、”金銀財宝はロマンでした〜”で終わる作品が多い中、しっかり見つけて大団円につながるのもほっこりでした。 それにしても、辰弥君の不運&モテっぷりよ……! 私だったらそもそもそんな因縁渦巻いた土地には帰らないし、四面楚歌の中できっとありもしない罪を認めていたはず。 そんな彼が正気を失わずにいたのも姉と典子ちゃんのおかげなわけで。特に典子ちゃんは(何か裏があるのでは?)と疑っていたのにただの献身的な子だったので、これ以上辰弥君が人間不信に陥らずよかったなぁとしみじみしました。 今作は辰弥君の語りによるもので、金田一さんの出番はあまりというかほとんどないのですが、『夜歩く』の鬼首村のあとにこちらに立ち寄るなど、コ○ン君ばりの事件に好かれる体質で、そんなメタ的要素に微笑ましくなるなど……。 金田一さんの活躍目当てに読むと少し物足りないかもしれませんが、やはり名作中の名作。鍾乳洞での冒険はいつか映画版も観てみたいな〜と思います。
17投稿日: 2025.01.05
powered by ブクログみんみんさんに、マキさん金田一読めばいいよねと言って頂き、ひま師匠が紹介してくださった一冊。 うをぉ! 最初っからバッタバッタ死にますね。 これでもか!ってくらい、皆殺しから幕を開けるのですね。 確かにこれは祟りが起きそう。 ワクワクすっぞ!«٩(*´ ꒳ `*)۶»ワクワク ↓これが冒頭の祟りに纏わる話。 ---------------- 戦国時代、山中の寒村に、尼子氏の家臣だった8人の落武者たちが財宝とともに逃げ延びてくる。 逃げ延びた先の村人たちは毛利氏による捜索が厳しくなると、褒賞に目がくらみ、武者たちを皆殺しにしてしまう。 武者大将は死に際に「七生までこの村に祟ってみせる」と呪詛の言葉を残す。祟りを恐れた村人たちは武者たちの遺体を手厚く葬った。これが「八つ墓明神」となり、村はいつの頃から「八つ墓村」と呼ばれるようになった。 時は過ぎて大正時代、落武者たちを皆殺しにした際の首謀者・田治見庄左衛門の子孫の要蔵は、粗暴な性格であった。妻子がありながら井川鶴子を暴力で自宅の土蔵に閉じ込め、情欲の限りをつくす。 鶴子には亀井陽一という心に決めた人がおり、要蔵の目を盗んで逢引きをしていた。 「辰也は要蔵ではなく、亀井の子だ」という噂を耳にした要蔵は、鶴子と辰弥を虐待する。 身の危険を感じた鶴子は、親戚の家に身を寄せるのだが、帰ってこない鶴子についに怒りを爆発させた要蔵は、異様な姿で手にした日本刀と猟銃で計32人もの村人たちを次々と殺戮し、山へ消えた。 ----------- この時の要蔵の格好が白鉢巻をし、その鉢巻にはつけっぱなしにした棒形の懐中電灯を二本、角のように結びつけ、胸にはナショナルの懐中電灯を、まるで丑の刻参りの鏡のようにぶらさげていたとのこと。 ナショナルかぁ!って何だかくすくす笑えてしまった。懐中電灯の丑の刻参り(笑) ---------- 1人、また1人と死んでいく、こういう本は堪らないですね(*´꒳`*) 誰が犯人なの!?こいつなんじゃないの!?これ考えている時が至福の時です。 さて、この本で私の今年の読書も終わりにします。 今年はブクトモの皆様のおかげで、土瓶さんと同じく過去最高となりました。こんなにたくさん本を読んだのも久しぶりでした。 たくさんの良い本をご紹介くださり、本当に有り難うございましたm(_ _)m 今年の最後の本が『八つ墓村』、最高でした! みなさま、どうぞ良いお年をお迎えください。
119投稿日: 2024.12.31
powered by ブクログ有名だから読んでみようと買ったはいいもののずっと寝かせていたものをやっと読了。 落ち武者の祟りだとか頭に蝋燭か何かつけて武器携えて襲ってくるだとかはぼんやり知ってたんだけど、これらの情報からてっきりひたすら残酷な血祭り騒動が繰り広げられるのかと思ってたら全然違った…笑 しかも金田一耕助全然出番ない^^; 思ってたのとは違ったけどこれはこれで面白かったし別の金田一耕助ファイルも読んでみたいな^^
1投稿日: 2024.12.30
powered by ブクログ金田一耕助シリーズの一編 文豪何の日、横溝正史の亡くなった日 映画やドラマで観ているので読んだつもりでしたが、おそらく初読 主人公寺田の回想形式 戦国時代、8人の落武者たちを彼らが持つ財宝に目が眩み、皆殺しにしてしまった山中の村 その後、村人達に変死が続き 祟りと恐れ 八つ墓明神を祀る 大正時代、再び村に悲劇がおこる 落武者殺害首謀者の子孫が32人もの村人を殺戮 その息子とされるのが主人公寺田 寺田が村に戻ると 三度事件が起き始める 横溝正史作品は 何冊か読んでいるけれど どうもいろんな作品が混乱してしまっている感じ 徐々に読んでいこうと思ってます
81投稿日: 2024.12.28
powered by ブクログ懐かしいミステリの定番を半世紀ぶりくらいにに再読。 戦国時代、黄金を携えて逃げてきた8人の落武者を、村人たちが騙して惨殺。その後怪異が相次ぎ、以来「八つ墓村」と呼ばれるようになった山奥の山村。大正になり、落武者惨殺の首謀者田治見家の当主、要蔵が発狂して32人の村人を虐殺し行方不明になっていた。それから26年。母子家庭で育った辰弥が要蔵の息子であることがわかり、田治見家に迎えられると、再び陰惨な連続殺人が村に起こる…というあの話だ。 古い因習がまだ残っている戦争直後の時代背景と伝奇ホラーっぽい設定がたまらなく魅力的だ。国枝史郎や岡本綺堂や山田風太郎のような、あの湿気臭い畳や暗い納戸の奥のホコリの匂いを呼び起こす感覚が私は好きなのだ。 話は辰弥の視点で描かれる。だから神戸から山奥の八つ墓村に来た不安や心情、村人に襲われる恐怖や誰が犯人なのかと疑う不信感、登場する女性たちに対する恋慕など様々な辰弥の感情により、サスペンスフルに描かれ、設定は複雑に絡む。現代ミステリの原点はここにあるんだろうなと思う。 鍾乳洞のシーンはよく覚えている。最後犯人が明らかになったところで、そうだ!犯人はこの人だった、と思いだした。 ちょっとまた横溝正史か高木彬光、読みたいな。
2投稿日: 2024.11.10
powered by ブクログ名前は知っていたけど、こんなにおもしろい作品だったとは… なぜこれまで読まなかったのか… 作品全体に漂うおどろおどろしさと、物悲しさ。 ホラーでミステリーという、初めてのジャンルに一瞬で虜になった。 しばらく金田一耕助シリーズの沼にはまります…
1投稿日: 2024.11.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
時代背景から理解しにくい部分もあるものの、読みやすくてあっという間に読み終えた。『八つ墓村』『金田一耕助』は映像や小説を読んだ事がない自分でも知ってるほど有名で、たまには名作と言われる作品を読もうと思い手に取りました。 金田一耕助は頭をポリポリ、フケを落としながら名推理をするイメージでいたがこの作品では存在感は薄め笑。ちょくちょく現れては消えて、終盤でちゃっかり締めるように事件の真相を語るだが「最初から分かってた」的な所がなんともな…しっかり八つ墓村の歴史になぞらえた殺人は行われているし… 推理での活躍というより、鍾乳洞でロープを用いて迷わない様に探索していた方の活躍が目立っていた。また、頭が切れるって感じも少ない。やっぱり自分の世代的に金田一と言えば「じっちゃんの名にかけて…」の名ゼリフとIQ180の頭脳でズバズバ推理する『金田一一』かな。 とても怖そうだけど、映像でこの作品を観たいと思いました。
47投稿日: 2024.11.06
powered by ブクログ小6の頃ドラマで横溝正史シリーズを見ており、当時ドラマ化されていなかった(映画は上映されていた)本作を購入してチャレンジ。しかし小6の私には怖くて難しくて挫折。それから数十年、再チャレンジで読了。不思議とオドロオドロしさを感じず、むしろ乾いた滑稽な感じが面白く、一気に読めました。しかし、古谷一行さんの金田一耕助は最高だったなあ。
4投稿日: 2024.10.18
powered by ブクログ映像化されたのにもかかわらず、全く観たことが無かったのでチャレンジしてみました。 初版発行が昭和46年…もう50年以上も前の作品である事と、500頁という大作なので読めるか心配でしたが、200頁くらい近くになるとどんどん加速しし始めました。初めの方は登場人物も多いし、言葉の意味や漢字の読みも難しく「??」という感じでしたが、途中からはそんな事はどうでもよくなって来るほど惹き込まれました。 沢山映像化されるはずです。読み終わったので映像を観たいと思います。
7投稿日: 2024.10.10
powered by ブクログ図書館の夏のホラー特集コーナーに並んでいて、酷暑を乗り切るために怖い話が読みたかったので、思わず手に取りました。 過去に映画化されたことは知っていたけれど、どういう話かは全く知りませんでした。タイトルと表紙絵の不気味さだけで、いい冷や汗がかけそうだと思い、借りました。 プロローグ部分の猟奇的な32人殺しの部分は、読んでいてとてもハラハラしましたし、一気に読みすすめられました(モデルとなった津山事件についても、Wikipediaで概要を知り、衝撃を受けました。)。掴みは抜群に良かったです。 冒頭が衝撃的だっただけに、中だるみを感じた部分もあったのですが、それでも半世紀前の作品とは思えない内容で、最後まで読めました。 個人的にはもっとトリックやアリバイ崩し等が出てくるミステリーが好きなので、星は3つとさせて頂きます。 (追伸: 「バンカチ」という言葉が、なんとも忘れられないパワーワードです。思わず声に出したくなります。『八つ墓村』というタイトルもしかり、横溝さんのワードセンス抜群です。)
7投稿日: 2024.10.03
powered by ブクログ金田一耕助シリーズです 50年前に書かれた因習村モノです 出生の秘密で出てくる、要蔵パートが読んでいて一番ドキドキしました あの暴れっぷりは読んでいて爽快なくらいでした 頭に懐中電灯をツノみたいに巻いて、猟銃と日本刀ぶら下げて嫁を探し回るバーサーカーは、非常に恐ろしかったです 村の犠牲者もとんでもないことになっていたし、曰く付きの伝説ばかりやたら泊がついてる村でした 八つ墓村の言い伝えになぞらえて次々に犠牲者が増えていきますか、主人公の恐怖レパートリーが汗かくか震えるかぐらいなので、4人目に差し掛かるころには慣れてきて、いいから探偵に告げ口にいきなさいと思いました 典子が道中に変に親切なので、とても怪しかったです 毒殺事件が続く中やたら手弁当を主人公に食べさせてくるので、双子婆の毒茶並みに胡散臭かったです もうパッケージされた既製品しか食べるなと主人公に言いたくなりました 因習村の地図が出てきて整理も付きませんでしたが、同じ場所を行ったり来たりしてるので何となく読めました 春代なり金田一耕助が長文を喋るとストーリーが進んでいくので、主人公のSAN値チェック待ちがもどかしかったです やたら美也子をスーパー婦人アゲしてくるので、作者はトリックを成り立たせるために犯罪者を超人にしているなと感じました 止まらない連続殺人事件が延々と続くので、読んでてダレてきましたが、打ち上げ会で金田一耕助がタネ明かしするときに、各事件の伏線やナゾを回収していってくれるので、点と点が繋がっていくのが気持ちよかったです 主人公が亀井陽一の息子だと判明したり、その父親が冒頭に出てくる僧だったり、ヒミツが明かされていく展開が気持ちよかったです 1970年代に書かれた推理小説とは思えないくらい、内容がしっかりしていました 確かに根強いファンがいるんだろうなと思いました
2投稿日: 2024.09.01
powered by ブクログ横溝本再読中。まずは八つ墓から。 原作も何度も読んでいるが、書物というよりもはや映像の方で何度も視覚情報がかなり強く入ってしまっているので、感想を書くのが難しい。 個人的には鍾乳洞のくだりのせいか、冒険活劇のイメージが強く、ミステリーとしての位置づけがしづらい。ミステリーの観点からだと、横溝作品にはもっと優れたものがある。 ただ、横溝正史らしい作品であるのは確かかも。
2投稿日: 2024.08.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
夏の読書会課題本。 八つ墓村、めちゃくちゃ不吉。怖い。 はじめからどんどん人がしぬ。 伝説の物語にからめていろいろ不吉。 双子のおばあさん。 地下の鍾乳洞。 母が残した地図。 そしてすごく面白くて止められない。 関連映像もみました。YouTubeで1話が公開されていましたよ。
3投稿日: 2024.08.16
powered by ブクログ映画の印象が強いためか、原作は主人公の男が驚き、逃げるパニックものである。 肝心の金田一の出番が少ないのが残念。
1投稿日: 2024.08.11
powered by ブクログ中盤くらいまでのおどろおどろしさは堪らなかった。 どうなっちゃうの? ゾクゾクわくわく。 金田一耕助の活躍がなかったのが残念。
0投稿日: 2024.08.08
powered by ブクログ古めかしい言葉使いや死語が多く読みづらい 血を吐く毒ってあるのだろうか? 洞窟の描写は読者に想像してもらうしかない 基地街だらけ
1投稿日: 2024.05.15
powered by ブクログ職場の方との会話の中で出てきたので、気になって読んでみました。表紙もタイトルも怖くてホラーかと思いましたが、ちゃんとした推理モノだったので安心しました。 古めかしい言い回しが多く、最初は慣れるのが大変でしたが、人物関係やストーリーが把握出来てくると先が気になり、読むのが面白くなりました。 展開が次から次へと進んでいくので、中だるみがなく、途中で飽きずに読み進められます。 金田一耕助さんが出てくる小説を読むのは初めてだったのですが、彼が主人公ではなく、警察のお供みたいな役割だったのは少しびっくりしました。シリーズの他の作品もそうなんでしょうか…? やはり有名な作品(たぶん)というだけあって、一部残酷な描写はありますが、万人受けする内容だと思います。 特に探検が好きな方にはお勧めします!洞窟の中を探検したり、隠し通路とか隠し財産にロマンを感じる方にはぜひ、読んでいただきたいです!
2投稿日: 2024.04.28
powered by ブクログやっぱり横溝正史面白いなあ。 閉鎖的な村での連続殺人。 後半は洞窟内の冒険章にかわります。 複雑な関係性と人物の多さに混乱する所もありますが、終始おどろおどろしい雰囲気と半世紀前に書かれたとは思えない読みやすさで、ページをめくる手が止まりませんでした。 金田一がほぼ出てこないのも意外。
9投稿日: 2024.04.21
powered by ブクログ戦国時代、三千両の黄金を持って落ちのびてきた八人の武士が、その黄金に目をつけた村人たちに惨殺された、という言い伝えからその名がついた八つ墓村。大正に入り、名主の家に生まれた田治見要造が突如発狂し、村人三十二人を虐殺、自身は行方をくらますという事件が起こる。そして戦後、事件から免れた愛人の子・辰弥が村に呼び戻されたことをきっかけに、再び陰険な事件が巻き起こる。 『本陣殺人事件』と同様、農村の旧弊さ、迷信深さが色濃く、不気味な雰囲気に満ちている。長い作品だが、次から次へとさまざまな事件が起こるので、飽きることなく読み進めることができる。
1投稿日: 2024.04.12
powered by ブクログあらすじ(KADOKAWAより)鳥取と岡山の県境の村、かつて戦国の頃、三千両を携えた八人の武士がこの村に落ちのびた。欲に目が眩んだ村人たちは八人を惨殺。以来この村は八つ墓村と呼ばれ、怪異があいついだ……。(https://www.kadokawa.co.jp/product/199999130401/) 1977年版の映画が好きだったので、原作も読んでみた。 昔の本なので読みづらいかなと思ってたけど全然そんなことなかった。 全然違うとは聞いていたが、すごい違うね!!?これは1977年、原作ファンはなんじゃこりゃ!となっただろうなと容易に想像できる。 でもあのこれは人間の仕業か、それとも、、という異様に禍々しい雰囲気で終わった映画が個人的には好みだったなあと思う。もちろん原作ありきの作品なのだけど。 原作は何よりも恐ろしいのは人間だ、に尽きるね。そして以外にも希望に満ちたラスト… 登場人物が覚えきれなくなりそうなくらい多い。映画版はかなり規模を縮小して、一つのキャラに2人分乗せたりしてたのねとびっくり。
0投稿日: 2024.02.24
powered by ブクログおそらく横溝正史作品で1、2を争うくらい映像化されている作品。フーダニット、ホワイダニットを主軸としているものの、個人的には「ミステリー要素のある冒険小説」だと捉えている。
2投稿日: 2024.02.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
怒涛の展開に、予想はしつつも、驚くことばかり。鍾乳洞を探検するパートはいつもひやひやさせられた。薄々怪しいなとは思っていたけれど、動機もまさかだしノートの仕掛けも驚いたなぁ。 金田一全然関わってこなくて驚いた。最初と最後にちらっと出てきて分かってましたよ、私は。ってやるの流石に笑う。 人物の描写が上手い、鬼気迫る表情とか容易に想像できる。最後まで典子のことも疑っててごめん(笑)
1投稿日: 2024.01.30
powered by ブクログ映像作品はいくつかみているが、横溝正史の原作はひとつも読んだことがなかった 出てくる主要な三人の女性がそれぞれ違う性格なのにいずれも魅力的で、主人公に癖がないのも読む側としては感情移入しやすく、ミステリーとしても散りばめられた伏線や言動が最終的にぜんぶ回収されているのがすごい
27投稿日: 2023.12.18
powered by ブクログ【読了】八つ墓村/横溝正史 映像で見たことはあったけど、そういや原作を読んだことがないなぁと思いコンビニで購入。 独特の雰囲気だけど、読みやすい印象。 主人公の青年の手記という形で話が進むので想像しやすいというのもあるのかも。 悪魔が来りて笛を吹く、人面瘡が気になっているので近いうちに読もうと思う。 他作を読んでみないとわからないけれど、横溝正史の描く女性は好きかもしれないと思った。 古谷一行、石坂浩二どちらも好きなのですが、頭の中では石坂浩二が走り回っておりました。 やはり印象は強烈だったもよう。
6投稿日: 2023.12.17
powered by ブクログ題名を聞いたことあるものの、読んだことなかったので、手にとってみた。 とても面白く夢中になって読んだが、思ったよりおどろおどろしくなかった。 また、ヒロインの必要性が分からなかった。 主人公にしては心の拠り所になったのだろうが、ただの吊り橋効果では。 あと、金田一耕助シリーズとは知らずに読んだので、途中で名前が出てきてびっくりした笑
1投稿日: 2023.11.29
powered by ブクログ横溝正史の名作のひとつ。 山奥の小さな村で巻き起こる連続殺人事件を、事件の中心にいた人物が追想するように書き進めるという作品。語り口調は主観的で、金田一耕助のことを客観的に見ていることもあり、まるで金田一耕助を目の前にしているような感覚になる。さらに面白いところは金田一耕助の言動の真意が分からない点だ。普通の小説ならあれこれと説明なり補足なりがあるのだが、これは一人の人物の視点から、事件を外ではなく内から見ているので、より探偵の言葉や行動の意味が分からず、また事件を難解に感じてしまうのではなかろうか。
1投稿日: 2023.11.20
powered by ブクログ色んなテレビドラマでこれのオマージュをやっていて、どんだけ名作やねん!とずっと気になっていたので読んでみた。主人公に人間味があるというか、すぐ翻弄されて意見もコロコロ変わりやすい、情に流されやすい一方で打算的な一面もあるというのが「わかるなー」という気分でいられて面白かった。 金田一耕助シリーズはいつか読破したい。(少なくとも映像化されている作品は全部読みたい) あと、「読者諸君に告ぐ〜」みたいな書き出しが昔の小説のイメージそのままで面白かった。意味を知らない言葉も多く出てきて勉強になった。
0投稿日: 2023.11.16
powered by ブクログ金田一耕助シリーズ3冊目。おもしろーい!エンタメとしてすごい。今回は金田一耕助はそんなに活躍しないというか、主人公寺田辰哉の冒険活劇って感じでこれは何度も映像化されますね!といった感じ。 落ち武者の呪い、黄金伝説、田舎の富豪にお家騒動、ラブロマンスありとても読み応えあったー!男の夢とロマンがつまってるな、、、って感じでした。次はどれ読もうかな!
0投稿日: 2023.10.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
戦国時代には携えてきた財宝目当てに落武者8人を惨殺したのち怪異に見舞われ、大正時代には発狂した村の分限者・田治見要蔵による村人32人無差別殺人が発生した経緯がある山村・八つ墓村。孤独な青年・寺田辰弥は偶然にも自らが八つ墓村出身である事を知ると同時に、新たに発生した陰惨で不可解な連続殺人事件に巻き込まれてしまう……。 犯人の動機が見えないという事件そのものの恐ろしさに加え、8人の落武者の祟りであるという先入観と他所者(=辰弥)への不信感に取り憑かれた村人が脅威となる恐ろしさが辰弥を苛む様が凄まじい。本作はミステリー小説として分類されているが、個人的にはスリラー小説だと思う。
1投稿日: 2023.10.19
powered by ブクログ2023/4/1読了(再読) 元々、金田一先生の場合、犯人があらかたやりたい事をやっちゃった後にウロウロと謎を解いているという印象が強いが、今作では、他にはない大惨事が発生。辰弥君が助かったのは純粋な僥倖であって、この点で何の役にも立っていない。
1投稿日: 2023.09.18
powered by ブクログ初横溝正史。 想像よりも文体はカジュアルで読みやすい娯楽小説だった。ミステリーに止まらず、インディジョーンズな展開を見せるのも予想外。 お家制度、相続、復員兵、村社会……等、戦後日本の仄暗い湿度たっぷり。 モデルになった津山三十人殺し事件を知った上で読むと一層怖い。
1投稿日: 2023.09.17
powered by ブクログタイトルだけ知っていて古い作品ということでなんとなく読んでなかったですが、とても読みやすい! 登場人物が多く覚えるのが大変ですがたくさん死ぬのでだんだんどうでもよくなります。それよりも辰弥が追い詰められるハラハラ感で終盤とても盛り上がりました。
18投稿日: 2023.09.11
powered by ブクログ八つ墓村といえば要蔵の奇行しか知らなかったが、今回原作をひもといてみればそれ自体も実際は特に呪いと関わりなく、全体的にいい意味で予想外の話だった。悪魔の手毬唄もそうだが、実は登場人物たちは怪奇に翻弄されることがないし、必ずしも寒村固有の性質が推理や状況を難しくしているというわけでもない。活字で触れる限り(犬神家の一族ではビンビンに感じた)じめじめとした陰湿さはほとんどなく、むしろカラッとしたエンタメ作品だと感じた。
1投稿日: 2023.09.01
powered by ブクログホラーと名のつくものが須く苦手で、長いこと避けてきたけれど、夏だし……名作だし……ウエストランド好きだし……とかって読んでみた。 結果、全然ホラーじゃなかった!思い違いか? 田舎育ちなので、やっぱり土着っぽい要素が大好きで。伝承とか、住民同士のコミュニティとか、かなりよかった。田舎のミステリーがもっともっと読みたい!YO
1投稿日: 2023.08.28
powered by ブクログ有名な作品だけど、今まで本はもちろん、映像でもみたことがなかったので、純粋に楽しめた。 しかし、これは推理を楽しむというより、ある意味ホラー小説の比率が高いかもしれない。 推理小説としては、 ・金田一耕助の活躍の場が少ない ・犯人の判明の方法が原始的 ・典子覚醒しすぎ という点からイマイチという印象。 しかし、展開がどうなっていくのだろうと気になり、飽きずに読み終えることができた。
7投稿日: 2023.08.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
初めて読んだ横溝正史作品・金田一耕助シリーズのファイル1。ただし、実際の作品発表順や作中時系列的には1作品目という訳ではなく、あくまで角川文庫レーベル内においてのナンバリングに過ぎない模様。 『八つ墓村』という耳にも目にも強烈なインパクトを与えるワードに、冒頭で語られる忌まわしき26年前の事件、時を経た因縁が首をもたげるかの様に次々と発生する奇妙で不敵な事件、更に物語をタフにする尼子氏落人黄金伝説という冒険要素まで盛り込まれた推理エンタメ作品。 あれよあれよと結構なペースで発生する殺人は、まさに’本命の殺人を隠すならばその他殺人の中に’という猟奇性と異常性を強く感じさせる。 手法に毒殺が多い事から犯人は女性だろうなとアタリをつけつつ割と自由に動き回れる人、となると犯人候補はあまりいないので「この人かな?」というのは自然と頭に浮かびつつ決定打は〈第七章 木霊の辻の恐怖〉まで進む必要があった。 動機と経緯は複雑なのでまともに読んでいる分にはまずわからないだろう。 ぶっちゃけ本作、金田一耕助はほとんど活躍らしい活躍を見せないのがフラストレーションであったが、p466以降〈その後の事ども(二)〉で耕助が長台詞で事件のあらましを語り明かすが、彼も「私は、この事件に対して、ほとんど匙をなげかけていた」(p472)と述べるあたり実に難事件だったのだと思う。 「われわれ凡愚の人間は、精神的には始終、人殺しをしているようなものなんです。」(p478)という耕助の言葉は得てして鋭い。 ゆっくりシリーズを追いかけていきたい。次は『本陣殺人事件』ね。 本筋とは関係ないけど、Amazonの主書影は現在の新装版に差し替えてはくれないのだろうか、角川さん…。 改版68刷 2023.8.7
16投稿日: 2023.08.07
powered by ブクログ激オモロでした… 昔見た映画の記憶が甦ってきて感慨深かった。 映画とエンディングは違ったけど、どっちも好き。 横溝正史恐るべし、また小説を読む楽しみが増えた。
1投稿日: 2023.06.15
powered by ブクログ☆4.0 戦国のころ、三千両を持って落ち延びた八人の武士が村にやってきた。 村人たちは欲に負け、金を奪おうと武士たちを惨殺。 しかしそれ以来怪異が相次いて起こり、恐怖した村人たちは八人を祀ることでその怪異をおさめようとした。 以降その村は八つ墓村と呼ばれるようになる。 時は流れ大正時代、武士たちを襲った首謀者の末裔、田治見要蔵が突如発狂し三十二人の村人を惨殺した。 要蔵は山に逃げ込みそのまま行方不明に。 事件は解決しないまま二十数年後、田治見家の新しい当主候補として、自らの出自を知らなかった辰弥が八つ墓村を訪れたことから新たな惨劇の幕が上がる。 形式が"すべて終わった後振り返る形で記述している"もの。 今作は金田一さんの活躍が少ないこともあって、探偵小説というより冒険小説っぽさの方が強く感じた。 前半は少しの恐怖とそれを上回る好奇心の洞窟探検だったのに、後半での洞窟での怒涛の展開と言ったら。 ものすごいギャップ。 洞窟の中の逃亡描写なんてえらい怖い。 血走った目の奴に武器片手に追いかけられたらもう怖い。 田舎の閉鎖性や村人の疑心暗鬼、人間の妬み嫉みの嫌な所が不穏さをより強めている。 これだけ閉鎖的だと過去に囚われ続けてしまうのもままあることで。 そこから増殖した憎悪というものは大変に恐ろしいものだった。 そんな中の清涼剤、典ちゃんが可愛くて癒し。 自分も知らない自らの出自に振り回されている時に、典ちゃんみたいな人に「お兄さん、あなたに会いたかったのよ」なんて健気に言われた日にはそりゃイチコロですわな。 うん、可愛い。
7投稿日: 2023.03.23
powered by ブクログこの作品の存在はもちろん知っていてテレビで観たことがある気がしてたけど、お話は全然記憶になかったみたいです。探偵物と思って読み始めたら、ホラーあり恋愛あり冒険あり・・・てんこ盛りのエンタメ作品ではありませんか!いろんな要素が楽しめて面白かったです。ちょっと前に読んだ江戸川乱歩の『孤島の鬼』を彷彿とさせました。 たくさん映像化されているようですが、これ大幅カットしたりキャラを減らしたりしないと2時間程度に収めるの難しいですよね?
1投稿日: 2023.03.08
powered by ブクログ金田一シリーズの中でも一二を争うタイトルがよい!作品では現実に起こった津山三十人殺しをモチーフにしたので子供時代に読んだときは怖かった!! 呪いや因習などドロドロした雰囲気もよくでています。 双子の老婆…それだけでなんか怖く感じました〜
5投稿日: 2023.01.29
powered by ブクログ#読了 子供の頃から映像では何度も見たはずなのに話の展開をほとんど覚えていなかったもので、ハラハラしながら読み進められた。思ったより全然読みやすいし、何より面白い。八つ墓村の由来や、二十八年前の大量殺人、因習深い村など、ゾクゾクするような導入。 それにしても、作中でも言及されてるけど、この物語で金田一耕助はビックリするほど出てこないし、活躍しない。あまつさえ「犯人最初から知ってた」とまで言い出して驚いた。それについてもちゃんと理由があったから、ええええ???ってなったけど納得でした。金田一耕助が関わることによって解決の一助にはなっているんだろうなってのはあるけど、手記を認めた辰弥さんホント頑張ったよね。辰弥目線で話がずっと進むから、つい感情移入してしまって、ちゃんとハッピーエンドで良かったです。 金田一耕助シリーズ、他のお話も楽しみ。
4投稿日: 2022.11.22
powered by ブクログ古い本だけど読みやすい! ミステリー要素もバッチリ☆ もっとグロテスクでホラーな感じかと思ってたとこが個人的には残念だけど、十分楽しめた
25投稿日: 2022.10.17
powered by ブクログ初読みはかなり前でしたが…世界観に浸りたくなり数年毎にちょくちょく読みます。思い出に登録。 古くからある村の言い伝え。旧家のお屋敷。閉鎖的な村の人達。どっぷり薄暗い世界。 洞窟の場面はとてもスリリングで、読んでいてぞわぞわしました。。。 キャラ濃いめの登場人物が沢山出てきて、次から次へと話が展開していく中で、終始暗かったり怖かったりしますが…その中でも金田一さんが出てくるとなんだかちょっと安心したり。 とても面白いです。 横溝正史さんの作品の中でも 特に好きです。 昭和52年37版読了
5投稿日: 2022.09.06
powered by ブクログすっげー怖い。村人に追いかけられて洞窟に追い込まれるシーンが恐ろしくて! あと女は強い。 金田一耕助ってほんとに役に立たない(笑)
4投稿日: 2022.08.22
powered by ブクログ表紙をめくると、金田一耕助ファイル1とかいてあるが、この物語において金田一耕助は登場人物の一人に過ぎず、これといって活躍するわけでもない。一つ目のファイルなのに、これでいいのか…? 映画だとホラー色が強かったように思うが、原作はホラー色もミステリ色も薄い。サスペンス?かな? 印象に残っているのは、濃茶の尼や田治見家の双子婆さんなど不気味な魅力のあるキャラとときにハラハラする地下洞窟の冒険シーン。村人に追われて洞窟内で辰弥が籠城する場面は手に汗握る。最後はハッピーエンドだが、映画の炎上エンドの方が好み。
2投稿日: 2022.08.11
powered by ブクログ横溝正史さん読むのこれで2作目。 冒険小説風で面白いです。 が、安心して読める系統かと思っていたら意外ととんでもない方向に行ったのでいい意味で裏切られてよかった。 そしてあれ?金田一耕助って、、やっぱりあまり役に立たない??
14投稿日: 2022.08.08
powered by ブクログ金田一耕助シリーズ代表作の1つです。 この作品は、かなり前に映画で見てはいましたが、今回初めて小説を読んでみました。時代的なものもあり、なじみのない単語もそれなりにありましたが、文章自体は読みやすく感じました。 映画から入ったため、小説版では金田一耕助の出番や見せ場が少ないと感じたり、映画版では最後の辰弥と犯人との激しいやりとりが印象深かったのですが、小説版ではこのシーンがなく、少し残念な気がしました。
6投稿日: 2022.07.16
powered by ブクログ渥美清ヴァージョンの映画では怪奇譚の色が強かったが、原作では地方の土着性を隠れ蓑にしたロジカルなミステリーだった。 文章は読みやすい。また、田舎特有のしめった隠微な質感もうまく表現されている。名家の大きな屋敷と粘着的な人間関係、無知な村民、古くからの因習と伝説。そして漂う近親相姦や白痴といった退廃的なエロス。典子は手塚の「奇子」に影響を与えたこと、間違いないだろう。旧き悪しき田舎像が広く膾炙したのも、もしかしたら横溝正史の手柄とするものかもしれない。 ともかく、旧習はびこる舞台においては、自意識高い近代的な人間は悪である。連綿と続く秩序を破壊しかねないからだ。共同体の秩序こそが、そこに住む人々にとっても唯一のアイデンティティである。だから、己を持ち、知性を持つ美也子は悪である。あるいは、主人公もまた悪である。だから、美也子は死に、辰也もまたこの土地を去る。神のような妻を連れて。否、連れられて。社会構造的・民俗学的にもよくできている物語だ。 推理モノとしては、登場人物も多いが破綻はない。ただ、欠点は金田一耕助の無能。ほとんど何の用もなしていないい。そして英泉が辰也の父とは、やや乱暴か。仮に辰也が気づかずとも、村民がかつての隣人を分からぬはずがない。
2投稿日: 2022.05.05
powered by ブクログ初、横溝正史です。 『皆様、心してください。 これが”本家”の凄さです。』 と、辻村さんの帯コメントがありました。 さすが本家。 不気味さの演出もさることながら、一人一人の置かれた立場により伴う行動や心情が入り組んで謎をより複雑な方向へ導いていく。 主人公辰弥が徐々に疑心暗鬼になっていく様も堪らなく、追い討ちをかけるように真っ暗な鍾乳洞の中で孤独に思い悩む描写はとても恐怖を掻き立てられました。 面白かったです!(≧∇≦) 有名な金田一耕助シリーズ、なぜ今まで手に取らなかったのか。 理由は2つありまして、ひとつは単純に「難しそう」という先入観。 もうひとつは、昔TVで観たことある気がする…ということ。 ひとつめですが、全くもって難しいという事はなく、むしろスラスラ快適に読めたくらい。 登場人物が多いのでそこだけ気を付ければ、すごく頭に浮かびやすい表現で、あっという間に八つ墓村の異質な空間に引き込まれます。 ふたつめはですねぇ〜、朧げな記憶で、小さい頃からTVで繰り返し流れているものを惰性で観てしまっていた可能性があり、これ知ってる〜ってなっちゃうと残念だなぁと警戒しておりました。 有名な作品が多いので、どれかはその可能性があるかもしれませんが、やはり原作が1番!!と思っている派のワタクシとしては、正直めっちゃイカしてるイラスト、杉本一文さんの装丁復刻版で集めたいのであります。 結局心配など無用で、全くもって記憶になく、楽しく読むことが出来ました∩(´∀`)∩♪ 鳥取と岡山の県境にある八つ墓村。 田治見要蔵が発狂し、32人の村民を虐殺して、行方不明になったと言われている。 20年後、寺田辰弥の元に弁護士が現れ、自分は田治見家の相続人だと聞かされる。 そして八つ墓村へ向かう事になるのだが…。 殺人事件がなければ、冒険モノのような感覚で楽しめる場面が多々あります。 光苔が不気味な鍾乳洞のシーンが多いのですが、中は幾つもに枝分かれを繰り返し、迷路のように複雑です。 昔、村民が落人を襲って奪った宝物が隠されているという言い伝えもあります。 1938年に実際に起きた津山事件という30人大量殺害事件が元になっているようです。 村という閉鎖されている空間での出来事ですが、その歴史が長いだけにスケールが大きく感じました。 金田一耕助は… 私が想像していたより、出番が少なかったように思います。 出ずっぱりな感じではないのですね。 それがまたいいかも。 頭洗ってほしいなぁ。 そういえば豊川悦司が金田一耕助の役作りで、ずっとお風呂に入らなかったとTVで言っていたような…と思い出しました(^^;; 映画も観てみたい。 鍾乳洞の中のシーンを映像で見てみたいなぁ。 そして次は『犬神家の一族』を読みたいです。
27投稿日: 2022.04.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
事件に巻き込まれた青年辰弥が語り手。 過去の事件を回顧し、書き記すという形をとる。 閉鎖的な村、集団ヒステリー的熱狂、落武者伝説、村の地下に続く鍾乳洞、黄金伝説。双子の老婆。 怪しい要素がたくさん出てきて、面白かったです。 語り手の辰弥は、大変な立場で気の毒なのですが、なんやかんや好き放題やっていなーと思います。 後半、実は多治見家の財産に結構魅力を感じていたとか、頼りにしていた姉が倒れた途端に、むしろ手間だと言い出したり、可憐ではないと評価していた典子と逃避行するとか。 春代さんが不憫すぎて、同情せずにはいられない…。
3投稿日: 2022.04.02
powered by ブクログ「たたりじゃー!!!八つ墓村のたたりじゃー!」って言わないじゃん!? 鳥取と岡山の県境にある村。戦国時代に8人の武者が惨殺されて以来、八つ墓村と呼ばれているその村で、大正時代に武士を殺した首謀者の子孫が32人の村人を惨殺して行方をくらます事件が起こった。その二十数年後、再び奇妙な殺人事件が起こる。天涯孤独の身である辰也はある真実を知ったうえで八つ墓村に行くのだが……。 ドラマでお婆さんが「祟りじゃー!!」って叫ぶイメージだったので、意外でした。まあ、騒いではいたけれど。驚いたと言えば、金田一本人も作中で言っていましたが、ほとんど推理しない巻でした。辰也や典子によって、すこしずつ様々なことが明らかになっていくお話。 狭い世間、古い因習が息づくドロドロした世界観と、その中でなんとか謎を解こうとする主人公の熱意に引き込まれて、ほぼ一気読みでした。文章も読みやすかったです。 TRICKの「六つ墓村」を観る前に読んでおけば、パロディぶりをもっと楽しめたかも。「山村の因習」や「祟り」などの要素を含んだ創作物は、この八つ墓村から影響を受けたものが多い、と聞いたような。「零」シリーズにも見られる、じっとりしたこの雰囲気はやっぱり良いですね。原点と言われている小説を読むことができて感慨深い。
4投稿日: 2022.03.07
powered by ブクログ知らない言葉がたくさん出てきて、調べながら読みました。 トリックうんぬんより、言葉に出会う驚きと喜びが大きかったです。 小股の切れ上がった、という表現がものすごく印象的でした。
3投稿日: 2022.03.04
powered by ブクログ有名な話ですが、読んだことない人は読んでみては。普通に面白いし、色んな意味で閉鎖空間の世界観が凄い。
3投稿日: 2022.02.15
powered by ブクログ八つ墓村 昔悲惨な無差別殺人が起きた村で新たな奇怪な殺人が起こる。。 怪しげな村とそこに住む人たち。テレビでみた昔懐かしい世界観にどっぷりと浸れた。ミステリーでもあり冒険要素もあり、面白かった。
4投稿日: 2022.01.27
powered by ブクログ29歳の寺田辰弥は、ある日弁護士の諏訪から、自分が八つ墓村の田治見家の跡取りであることを教えられます。ところが、彼を迎えにきた祖父の井川丑松が、何者かに毒を盛られて殺害されます。さらにその後、辰弥のもとに八つ墓村に帰ってはならないという脅迫状がとどけられます。 八つ墓村では、辰弥の父親の要蔵が、32人の村人を殺害しその後行方不明になるという事件が起こっており、辰弥の帰郷を快く思わない村人たちがいました。しかし辰弥の大叔母で田治見家をとりしきっている小梅と小竹は、辰弥の従兄である里村慎太郎に田治見家の遺産を継がせないために、辰弥をさがし出して村に呼びもどすことをきめたのでした。死んだ祖父に代わって辰弥を迎えにきた森美也子は、村人たちから白眼視される辰弥をかばいますが、その後も村人たちが次々に殺害されます。 さらに辰弥は、小梅と小竹の二人が、彼の寝静まったあとひそかに村の鍾乳洞に入ってなにかをしていることを知り、辰弥は村にかくされた秘密にすこしずつ近づいていきます。この事件の謎を、村に滞在していた探偵の金田一耕助が説明するという物語です。 国産ミステリの古典ですが、あらためて読んでみると、鍾乳洞内の探検をおこなう展開や、村人たちの襲撃から逃れるシーンなどは、ミステリ作品としてはサスペンス的な演出がやや過剰にも感じられます。とはいえ、それらもふくめて、読者を引きつけて離さないスリリングなストーリー構成になっているように思います。
5投稿日: 2022.01.22
powered by ブクログ横溝正史初めて読みました。 なぜ今まで読まなかったのでしょう。 数多く作品がありますので今後楽しみで仕方がありません。
6投稿日: 2022.01.18
powered by ブクログ怖い怖いと述懐する場面が多く、情景の想像が追いつかない。多分、映像の方が楽に楽しめる。後続の作品タイトルが沢山出てきたのは発表順とシリーズ順が違うという事?どういう順に読めばいいのかしら。
1投稿日: 2022.01.13
powered by ブクログ再読だけどやっぱりおもろいのよな~~~久々にガッツリ読書した。私は明智と違って結局事件を防ぎきれない金田一が好きですね
3投稿日: 2022.01.13
powered by ブクログ子供の頃にドリフのコントで「八つ墓村の祟りじゃ〜」というセリフを聞いた記憶があるが、はっきりとストーリーを理解したのは本書で初めてだった。こんなに恐ろしいストーリーだったとは知らなかったが、楽しく最後まで読めたところはさすがは横溝正史だ。
3投稿日: 2021.12.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
これまた数十年ぶりの再読です。 毒殺のシーンと探検と「祟りじゃ〜っ!」のイメージしか残っていませんでした。 さすが横溝先生、安定のおどろおどろしさ。 後半は一気読みです。 金田一さんの「私は最初から、犯人を知っていたのですよ。・・・・以下略」 知っとったんかい! なんとかならんかったんか? 名探偵にあるまじき発言。 これは全く覚えてなかったなぁ。 色んな意味で名作ですね。
17投稿日: 2021.12.15
powered by ブクログこんな話だったのか。 戦国の頃には村人が落人を襲撃し、大正の頃には要蔵が村人32名を虐殺したという過去のある八つ墓村。 その20数年後、今度は村の関係者が次々と殺害される。 おどろおどろしいという表現がぴったりすぎる。 でも古さは感じず、とても読みやすい。 あらぬ疑いをかけられた辰弥の逃走劇にはハラハラさせられた。
1投稿日: 2021.12.12
powered by ブクログ久しぶりにホラーよりのサスペンスを読みました。ページをめくる手がとまらないくらい面白かったです。最後の伏線回収や結末がよく考えたなぁと思いました。ぜひ読んでほしい一冊です。
1投稿日: 2021.11.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
毒でもがき苦しみ、血を吐く描写が特に怖かった。あんまり恐ろしいので歯がガチガチ、膝がガクガク鳴りました。 サスペンス初心者なのでトリックについて難しいことはよくわかりません。でも殺人の動機ってかなり重要なファクターなんですね。次からは利害関係も注目して読めそうです。
0投稿日: 2021.10.15
powered by ブクログ1949(昭和24)年。『本陣殺人事件』より3年後、『犬神家の一族』の前年に連載された金田一耕助もの。 やはり面白くて一気に通読した。こうした昭和初期の小説の情趣が何となく好きだ。 この作品では、事件に巻き込まれ疑惑の渦中に投じられる主人公の語りとなっており、金田一耕助探偵は遠景にいてたまに出てくるだけであり、オーソドックスな本格推理ものというより主人公の冒険物語といった観が強い。『真珠郎』の方に近い。 映画化されて有名な作品であるがかなり面白く読めた。 ところどころ、「ん? この文とこの文は順序を逆にして少し直した方がいいんじゃないの?」といった文章があり、この作家はもしかしたらあまり文章がうまくないのではないかとも思った。大量に書いた作家なので、推敲をあまりしていないのかもしれない。が、そこは細かいところなので、楽しんで読むのに邪魔になるというほどではない。
1投稿日: 2021.10.04
powered by ブクログまずこの表紙が怖すぎるのと、タイトルも不穏なので絶対ホラーと思い込み、今まで何度も挑戦できずにいた本書。全然怖ないやないか。もっと早く読んでおけば良かった(何回目)。 金田一耕助の華麗なる名推理って感じでもなかったが、手に汗握る展開は面白かった。警察もいるのに人が死にすぎだが、そこは時代ということで。ただ名探偵は早々に犯人に気づいていたのなら、実行犯として犯行の瞬間を押さえるとか、いくらでも早期解決できたのでは? そういえば金田一少年にも本書を彷彿とさせる事件があった。色々な作品に影響を与えていそうなので、そんな作品を見つけるのも楽しそう。
1投稿日: 2021.09.29
powered by ブクログ不思議な因縁と、私欲が入り混じる。美濃牛を読んで読んでみたくなって読みました。 おなじ殺人手法が続くので、ありえるか?と思ったけど、それもまた一興ということで、ありですね。
0投稿日: 2021.09.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
まず、探偵小説。 そしてロマンス、冒険小説。 さらに伝奇小説、若干のホラー。 様々なジャンルの要素が詰まった大作。 探偵小説としては犯人が一連の事件を起こした動機、濃茶の尼を殺さざるを得なかった理由などは面白いが、本作の魅力は明らかに探偵小説の枠に留まらない。 閉鎖された環境が醸し出す雰囲気に引き込まれ、主人公の辰弥の苦悩などに一種の同情を覚え、そして殺人が起こり、100ページほどを読み終えた時には既に物語にのめり込んでいた。 終盤の鍾乳洞内での少し長めの逃亡劇の中でも、吉蔵から逃げる手に汗握るシーン、典子との愛を深めるシーンなど、強弱がしっかりしており、中弛みを一切感じさせない。 ラストも、そこに至るまでのおぞましさを全て忘れてしまうほどに爽やか。 これほどまでに物語に浸ったのは久しぶり。 そして、華麗なトリック、華麗な論理があるわけでもない作品で、これほどまでにハマった作品は初めてかもしれない。(もちろん褒めてる) 「このミステリーがすごい!」ではなく、 「この小説がすごい!」というようなランキングがあったら、占星術殺人事件という強敵がいるものの、1位に挙げるかもしれない。
4投稿日: 2021.08.05
powered by ブクログ『犬神家の一族』と同じく、女性陣が強く賢くたくましく、男性陣はその周りで右往左往する展開。もちろん金田一耕助も含むので、結果として恒例の(?)大惨事に。
0投稿日: 2021.06.13
powered by ブクログ10年以上前の自分の記憶だと鍾乳洞うろうろする話だったけど、大体合ってた。32人殺しは過去話で、殺人自体はかなり地味。ただそこに冒険譚とラブロマンスと田舎の恐怖混ぜ込み、途中から止まらなくなるあたりやっぱり超名作。
1投稿日: 2021.06.08
powered by ブクログドラマでみる金田一耕助は怖いと思って全然観なかったけど、本で読むと映像が怖かっただけだと思った。 ただ今回も人を殺し過ぎている。
0投稿日: 2021.05.06
powered by ブクログ有名なので一度は読んでみたかった作品。ですが! 怖かった…夜、独りで、読んじゃダメ! 前半は殺人事件が起こるミステリー、後半はロマンスとアドベンチャーが主です。金田一耕助は登場しますが存在感がない!
3投稿日: 2021.04.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
やっぱり面白い。 ただ、ミステリというよりは冒険活劇ミステリ風味という感じだった。 やたら江戸川乱歩の『孤島の鬼』に類似点が多かった気がするけど、やっぱり意識して書かれてるんだろうか? それにしても金田一耕助出てこなさすぎてびっくりした。 最後「実は犯人最初からわかってたんですよ〜」って…えっじゃあ捕まえられないにしても尾行するとかしてればもっと早く現行犯逮捕できたんでは!?と思わずにはいられなかった。わかっててあんなに被害者でまくるのはどうなの…。 そういうひっかかるところはありつつも、いろんな伏線は回収されるし、村社会の怖さとか出だしの要蔵のインパクトとか総合的にはすごく楽しめた。
1投稿日: 2021.02.24
powered by ブクログミステリー好きなら読むべきということで、読んでみた。 金田一耕助はあまり活躍しないが、それでも面白かった。 文章もすいすい読め、後半は一気に読み進んでしまった。 次のシリーズも是非読んでみたい。
3投稿日: 2021.02.24
powered by ブクログ初の金田一耕助シリーズでした。 文章は昭和のものにしてはとても読みやすかったし、かえってそれがこの本の魅力の1つだと感じた。 金田一耕助ときいて、推理小説をイメージしていたが思ったより登場シーンは少なかった。 それにサスペンス要素が強かった。 しかし、見事な描写力で気付けば完全に引き込まれていた。 後日談なども丁寧に書かれていて、読み終わった後はスッキリしました。 金田一耕助シリーズどんどん読みたいです。
42投稿日: 2021.01.17
powered by ブクログ久しぶりに読み返しましたが、何度読んでもおもしろいです。洞窟の中の冒険譚、宝探し、恋愛の要素が盛り込まれ、もちろん殺人事件とその謎解きもあり、上質なエンターテインメントだと思います! 映画のおどろおどろしい印象がなければ、もっと世の中に幅広く認められる小説だと思うのですが。。
1投稿日: 2020.11.18
powered by ブクログ本を閉じた瞬間思った。面白いのだ。 過去の怪異、突然事件に巻き込まれることになった主人公、田舎の村特有の陰鬱な雰囲気、取り巻く謎と、迫り来る殺人の恐怖- ひたひたと、かと思えば、一気に掴みかかってくるように、恐ろしさが襲いかかってくるのだ。”静”の恐怖と、”動”の恐怖と言うのだろうか。 ただの連続殺人事件なだけではなく、余所者を受け入れない閉鎖的で不気味な村の雰囲気と、古い伝承をなぞらえたような恐怖が、この恐ろしさに更に拍車をかけている。 とにかく面白いのだ。 早く別の本も読みたくてしかたがない。
1投稿日: 2020.11.15
powered by ブクログ「犬神家の一族」が面白かったので、買いました。登場人物が多く、人物の相関関係が複雑なので、家系図をノートに書き、殺人事件が起きたら、誰が利益を得るのだろうと想像しながら読み進めました。ストーリーもさることながら、一番印象的だったのは、女性の登場人物が上手く描かれているところです。特に春代と典子は、主人公に少しずつ好意を寄せていきますが、それが、危なっかしくも純粋で、切なくなってきます。そういった人物描写がストーリーと絶妙に絡まって、どんどん読んでいけました。今まで、横溝正史をなんとなく敬遠していたのを後悔しました。推理小説、ホラー小説が好きな人におすすめです。
3投稿日: 2020.10.22
powered by ブクログ初、横溝正史作品。誰かも言ってたけど読みやすい文章だと感じた。 金田一耕助の存在感はそんなに大きくなかったなぁ 、今後に期待したい。
11投稿日: 2020.10.02
powered by ブクログ私にとって名前こそ知りながら読む機会のない有名作品のひとつだった本作を読むきっかけになったのは、『つけびの村』というノンフィクション作品でした。そこで登場する村が、作品内で"平成の八つ墓村"とも呼ばれていたことで、改めて現実の出来事も形容するような作品の雰囲気を一読しておきたいと思い、目を通しました。 物語は、岡山の鳥取との県境に近い山中にある八つ墓村にまつわる、村人たちによって惨殺された落ち武者たちの祟りと埋蔵金の伝説と、祟りを証明するかのような二十八年前の連続殺人事件を、プロローグにおいて読者に知らしめることに始まります。母を幼い頃に失くし、昭和二十年代の神戸で孤児同然に会社員生活を送る二十七歳の寺田辰弥は、ある日、八つ墓村からの使者の訪問を受け、自身が実は村内で最も裕福な家系の相続権を持つ人間であり、実質的な家長である双子の老婆によって家督の相続を望まれていることを知ります。使者であった母方の祖父が毒物により突然死する不可解な事件を経て、美しい未亡人に伴われて向かった八つ墓村は、辰弥の到来を歓迎しない村人も含んだ、人びとの思惑の渦巻く不穏な空気に満ちた土地でした。 作品の特徴として特筆すべきはやはり、山中に隔離された住まう村人たちの排他的な様子を描き、"八つ墓村"の村名の由来ともなる祟りの伝説が、おどろおどろしい雰囲気をより深めている点でしょう。かつてテレビで放映さたドラマ『トリック』シリーズでは、その多くのエピソードで僻地の寒村を舞台として村人たちの姿を滑稽に描いていましたが、本作のようなミステリ作品の影響を受けたパロディーとして作られたものだったのだろうと、今さらながら腹に落ちるところがありました。また、作中では祟りの伝説をなぞるように村人たちから次々と犠牲者が発生することや、落ち武者たちによる埋蔵金とそれを示す宝の地図の存在、そして主人公である辰弥のロマンスなど、娯楽作としてサービス精神旺盛であることも言えます。同時に、多数の人死にが描かれるにも関わらずグロテスクさがないことや、エピローグが章名どおり"大団円"となっていることも、読み手を選ばない間口の広さと言えるでしょう。もう一点、通読して意外だったのは、探偵・金田一耕助シリーズのうちのひとつとして、その名を広く知られている本作でありながら、肝心の金田一耕助の活躍がかなり限定的だったことも挙げておきたいと思います。 読了後の感想としては、作品の雰囲気そのものは事前に予期したものと近いものでした。次に、良し悪しに関わらず予想を裏切られた点としては、前述の通り名探偵の活躍の機会が少ないこと。そして、村が醸し出す独特の雰囲気のなかで立て続けに起こる殺人事件だけでなく、ロマンスや落ち武者の埋蔵金探しをも含むサービス精神の豊富さと表裏するように、重厚な本格派ミステリ作品というわけではなく、どちらかと言えばドラマチックな展開をお手軽にを楽しむべきものだと感じました。 余談ですが、冒頭で触れた『つけびの村』については、そこで取り扱う事件の関連として昭和十三年に起きた「津山三十人殺し」が参照されますが、本作も同じ岡山県を舞台として同事件から着想を得ているという点でリンクする部分がありました。
12投稿日: 2020.09.20
powered by ブクログ★★★★☆☆ 4.0 とにかく不気味な雰囲気が個人的な好みには合いました。ミステリーやサスペンスはこうでなくてはならないと思っているタイプなので、とても面白かったです。やや分厚い本だけあってストーリーの充実度も満足がいくし、トリックも構成も筆者が思うように書いたのでしょう。シリーズ物だということも楽しみになるポイントかもしれません。
8投稿日: 2020.08.06
powered by ブクログ(※当方の既読シリーズ作品・・・「犬神家の一族」) 言わずと知れた、横溝正史の金田一耕助シリーズの名作「八つ墓村」。黄金に目が眩んだ村民によって惨殺された落武者8人の「呪い」(八つ墓伝説)が憑きまとう寒村で起こった連続殺人事件を描く。 本作は、探偵:金田一耕助の視点ではなく、事件の渦中に巻き込まれることとなる辰弥(八つ墓村の分限者(富豪)の一つである田治見家の後継者と知らされ、八つ墓村に赴く。)の視点で描かれる。なので、作中でも言及されているが、事件と耕助の推理が同時に推移しないので、推理小説(犯人を考察して楽しむ)と言うよりは、サスペンス小説(事件の推移を楽しむ)の印象が強かった。(そもそも、読者がテキストから真相を解き明かすのを楽しむようには書かれていないと思える。) 本作は、先に読んだ「犬神家の一族」の出来が素晴らしすぎたのか、当該作品よりも中だるみが感じられ、そこまで読書に没頭することはなかった。耕助の視点で事件の真相に迫ることができなかったのも大きな要因かもしれない。やはり「金田一耕助」というユーモラスなキャラクターのリアクションを楽しめるというのが、本シリーズの大きな魅力の一つであると感じられた。 (個人的に)本作の一番の見所は、ラストで光る耕助の犯罪心理を基にした推理。明かせられればなんということもないが、奇怪な殺人事件が続く中で冷静に犯人の心理を分析する姿は、正に是ぞ名探偵。
2投稿日: 2020.07.17
powered by ブクログ杉本一文氏の復刻表紙に惹かれ、今更ながらに初横溝正史。 流石としか言えず、面白い。 文体は思っていたほど古くないので普通に読めました。 事件の中心人物の主観で書かれた事件の記録を読む、という形式なので、 推理小説を読むいうより本人視点で物語を体験する感覚で、ハラハラドキドキとした展開を楽しめました。 金田一シリーズはまだ沢山あるので、ちょこちょこ読んでいこうと思う。
3投稿日: 2020.04.29
powered by ブクログ映像としては見たことあった作品でしたが、本で読んだのはこれが初めてです。絶対、本のほうが最後までスピードを落とすことなく読むことができます。人物関係がちょっと複雑に感じる部分もありますが、金田一シリーズの中でもめちゃくちゃ面白いものだと感じました。サスペンスではありますが、地域の慣習や祟り、住民の人間関係や社会性なども含まれていて、事件の真相に絡んでくるこれらの要素が興味深いです。
11投稿日: 2020.04.11
powered by ブクログ何度も映画化されている横溝正史の代表作のひとつ。 尼子の落人8人を惨殺したと言い伝えられる八つ墓村。その後、村の大地主本家の惣領が同じような惨殺事件を起こす。その子供たちの代、またもや閉塞したこの村に次々と起こる連続殺人事件。黄金伝説、男女の恋愛等々も。
3投稿日: 2020.01.29
