
総合評価
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powered by ブクログ桐野夏生氏のグロテスクを読んで、どこまでが事実なのかが気になり、読むことにしました。 「グロテスク」は東電OL事件の要素を取り入れているけれど、ほぼ別物のフィクションと言うことがわかってよかった。ゴビンダが買春した、結局見つからなかった太めの女というのがユリコなのだろう。 さて、本題ですが、佐野氏のこの本を書く目的が、「彼女の無念を晴らし、その魂を鎮めること」なんて書いてあるが、そういう感じは皆無だった。読者のいやらしいイマジネーションを最大に掻き立て、本を売るのが目的、としたほうが納得できた。 それにしても、日本の警察ってこんなにも酷いのか。無能というだけでなく、悪の存在だったとは。税金を使って犯罪を犯しているようなもの。 テレビドラマやらを観ていると、有能な正義感の塊みたいな人たちが、真実を暴くことが多いので、たまに冤罪事件のニュースを見ると、昭和初期のジジイの話と思っていた。 今でもやってるね。奴ら。袴田事件なんて、警察官による税金を贅沢に使った殺人事件だわ。 冤罪事件を扱った小説やドラマ多いのは、ストーリーとして面白いというだけでなく、実際よく起こっているからなんだね。 裁判官が裁判中に居眠りしていたっていうのも、ショックな話。海外ドラマで、よく裁判官出てくるけど、絶対居眠りしてないし、無駄な議論はやめさせてるけど、彼らも実際はちがうのか。または日本の裁判官だけがポンコツなのか。 佐野氏のネパールにも行き、被告や被害者に関係した人たちに取材して、事実を(事実も?)知ろうとする行動力は素晴らしいが、モノ書きとしての彼は胡散臭い。「◯◯の叫びを聞いたような気がした。」とか、「◯◯の幻を見たような気がした。」みたいな章の締め方は非常に鼻についた。絶対、雰囲気作りのためで、聞いてないし、見てないでしょ。 佐野氏の文章は嫌いだけど、つい読んじゃう気持ちって言うのはとてもわかった。 日本の警察に関わらないように気をつけよう。下手すると殺されちゃう。冤罪で。
0投稿日: 2024.09.14
powered by ブクログ詳しく調べてあるんだけど、なんだか著者の主観が多くてフラットな気持ちで読めないなと思った。 昼間は東電のOL、夜は売春。 事件の犯人もそうだけど、被害者の行動も謎の多い事件。
7投稿日: 2024.04.29
powered by ブクログ文章が嫌い。 闇だの堕落だの、何かにつけて被害者を想起するのも違和感だらけ、私の、私は、私が…って私だらけ。作者の考察も到底納得もいかず、被害者はもちろん関係者や町のことを悪く言い過ぎ。余談多すぎでネパール旅行記殆どいらない。 そのくせ1番大事な判決はほんの数行、真犯人なんか蚊帳の外。 ノンフィクションってこんなんなの?
0投稿日: 2024.03.05
powered by ブクログかなり飛ばし読みしてしまった。作者の表現が自分の感情に浸っているような箇所が多くあまり好みではなかった。 被害者の女性の暮らしぶりが不可解で、精神的な病に近い状態だったのだと思うが、どうして退廃的な売春に走ってしまったのかよくわからない。本人にもわからなかったのかもしれないが。39才で殺されていなかったとして、どんな人生になっていたんだろう。普通は明らかにならないだけで、彼女のように生きてる人は多数いるのかもしれない。
1投稿日: 2023.10.19
powered by ブクログネパールまで行って、良く調べたノンフィクションではあるけど、日記程度。結審で明かされる内容も多いし、結局本人にも犯人の何にも辿り着いてない。本人の感情的な記述も多いのが無駄。 最後センター街から円山町まで道玄坂を挟んで500mとか書いてあって、誤字なのかもだけれど信頼を失う記述。
0投稿日: 2023.08.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
著者の被害女性への思い入れがかなり強くノンフィクションというには見方に偏りがあるように思える。偶然に暗合を見たり、幻視幻聴の類が繰り返されたりするのは白ける。けれども取材の範疇を越えて捜査と言っていいような調査の数々は凄い。それだけ執着させる要因がこの事件にはあったということか。自分も著者同様に、昼は大企業勤務者、夜は立ちんぼという二つの顔を持ったこの女性の「心の闇」に関心を抱いたけれども、その奇行の数々を知るにつれこの人は精神を失調していたのではないかとの思いが強くなった。「闇」ではなく「病み」。多感な時期に親を亡くすことも、学業や就職でつまづくことも、同期のライバルに敗れることも人生にはままある、しかしそうした人たちみなが彼女のようになるわけではないわけでこの事件の被害者はかなり特殊な例であり一般化できるものではない。事件が未解決なのは残念だが被害者についてはあまりプライバシーに踏み込まず、そっとしておいてやるべき。読んでいる最中90年代末の社会の雰囲気を思い出すことがたびたびあり懐かしい気持ちになった。
0投稿日: 2022.12.03
powered by ブクログ氏の著作に触れるのは初めてだから、追悼ってのもちょっと違うかもしれないけど、今のタイミングで読んでみたもの。☆はやっぱりプラス一つで。”東電OL”って言葉のインパクトが強いけど、実際には”殺人事件”の方がメインテーマ。故人の生い立ちなどにもっと紙面が割かれるのかと思ったけど、むしろ法廷場面が多くを占める。そのおかげもあり、展開がスリリングで、面白く読み続けられる。
0投稿日: 2022.10.12
powered by ブクログ97年に起きた殺人事件の真相を突き止めるべく、筆者は被害者と加害者とされるネパール人の足跡を辿っていく。 取材自体は綿密なのだが、筆者が被害者に入れ込みすぎている。その境遇や事件に至るまでの経緯に共感することはあっても、それを前面に押し出した文章にする必要性はないと思う。 事件に「発情」する、被害者の巫女性、といった性的な主観描写がとにかくキモい。と思った、という言葉で締める文章もとにかく多い、多すぎる。 事件の概要よりも、被害者に一方的な感情を押し付けまくって偶像として飾り立てていく筆者がおぞましい。
1投稿日: 2021.06.07
powered by ブクログ被害者の生い立ちや生活ぶりが、当時からとっても興味深かった事件。 結局真犯人は捕まっていないことを知って読んでいるので、ネパールまで調査に行った旅行記的な箇所や所々にはやや退屈。 それにしても無罪になってよかったけど、煙が立つのはそこに火があるからだと思わせられる元被疑者の暮らし方。 読み終わっても、どうして被害者がこんな生活をしていたのかははっきりとはわからない。 仕方ないことだけどモヤモヤが残る。 現場の地理が具体的だったのでGoogleマップを見てみたら、今でもアパートも隣のビルも現存していて鳥肌が立った。証言してくれた青果店もあってびっくり。 渋谷から道玄坂経由してホテル街抜けて神泉まで、いつか行ってみたい・・・ような怖いような。 井の頭線に乗ったらドキドキしそう。
0投稿日: 2021.04.25
powered by ブクログ真犯人が居るのではないか、今捕まっている人を助けねばという立場で書かれている。 そのせいか、当時流れていた被害者のスキャンダラスな部分にはあまり触れていない。 被害者の特異性もこの事件の重要な要素なのだが、そこを細かく書くと週刊誌のようにゲスな感じになるからだろう。 書く人間がいい人と思われようとするとこうなる。
0投稿日: 2020.12.27
powered by ブクログネパールの話や、内容は面白かった。 けど変な言い回しだったりやたら多くてやや疲れ気味に。 そういうところ少しだけ減らしてくれたら好きでした、個人的には。 作者との世代が違いすぎて理解できなかっただけかもしれませんが。
0投稿日: 2020.11.09
powered by ブクログ10年くらい前かな、たまたま図書館で目にして借りてみたのは。この事件があった頃は日本にいなかったし、インターネットも今のそれとは違ったので日本のニュースは滅多入ってこず、この件も全く知らなかった。これを読んだ印象からだと、随分と話題になった事件だという想像が出来る。折原一もこの事件をモチーフにした作品書いてるし。 後日談として、逮捕後収監されていた男性の無罪が確定。でも真犯人は捕まっていない。
0投稿日: 2020.06.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
高学歴の女性が何故こんな事を? と疑問に思っていたが、理由がなんとなく分かった。 桐野夏生のグロテスクを読んで興味を持った本だったが、被告人側からの取材が多く、冤罪の方が強いテーマだったので、私の望んでいる内容と少し違っていた。
0投稿日: 2020.06.05
powered by ブクログこんなひどい事件があったのか。 結果、冤罪ですか。 これが事実であれば、警察や検察へ不信感を抱きますね。なぜ、そこまで被告人を犯人へ仕立て上げなければならなかったのかなー。 それと、被害者女性の行動心理が興味深い。一番気になる部分。 この事件は真犯人の手がかりとか全く分からずじまいの事件?やはり謎ですね。
0投稿日: 2020.05.16
powered by ブクログ「毒婦たち」で上野千鶴子さんがボロッかすに 書いていた佐野氏について 読んでみたいと思って手にしたが ほんとうに つまらなかった 事実だけを知りたいと思って読み始めたので なおさら 自分の表現に酔っているかのような佐野氏の文章が鼻についた 読売新聞社の「東電OL殺人事件」の方が事実関係をたどりやすかった
3投稿日: 2019.10.16
powered by ブクログ冤罪容疑者や被害者に感情移入しまくって書かれたノンフィクション(?)。「佐野眞一が見た!東電OL殺人事件」にタイトル変えた方がいいと思った。
1投稿日: 2019.04.29
powered by ブクログ12月に読んだ桐野夏生「グロテスク」がモチーフとしていた東電OL殺人事件のルポ、と思って手にしてみたが冤罪となった裁判記がほとんどで、事件の被害者のエリートOLの抱えた闇の部分にはあまり言及がない。勝手に期待して期待外れ。
0投稿日: 2018.10.09
powered by ブクログ夜中までぶっ通しで読んでしまったせいで翌朝遅刻した。それぐらいの力作ではあるけれども、あえて違和感を書いておきたい。 読んだのは2018年。事件は1998年頃なので、20年前の事件となる。元号でいえば平成10年ということになるが、「昭和最後の事件」という感じがした。 公判と並行しながらの月刊誌連載ということですごいことをするものだと思うが、それゆえに「20年前の世紀末の日本」の様相が透けて見える。それは、著者があらゆる昭和なフレームを当てはめてみようと努力しているが、実態というべきものがそこからこぼれ落ちているからだ。 円山町の起伏に溢れた町の山陰に残る水たまりのような光景。これは実感としては分かるが、切り口としてはダム工事や大平元首相の息子を出してきても駄目だった。「昭和」「戦後」「焼け跡」が無効になった話だった。 「経済大国日本」VS「途上国の出稼ぎ労働者」というフレームも外した。そんな単純な構図ではないというのが、実際が明らかになればなるほど分かってくる。 (しかし書いてみて思ったけど、経済大国日本ってフレーズは昔はよく見たけど、改めて書いてみるとこっ恥ずかしい単語だな。よくこんな単語使ってたよな。) 中流家庭とその家族神話というのは、この本的には最後の結論っぽかった。父を崇拝する娘と、近親相姦的な自己処罰からくる拒食症など。家族という神話に切り込んだわけだが、 これも外している。被害者の家族から取材できなかったという事情もあるが、できても同じだっただろうと思う。 ではなんだったのか。 私は「OL」だと思う。 東電のエリート社員にして下層の街娼をやっていた被害者。彼女の几帳面な売春の記録と零落した最期をみると、私は永井荷風みたいだと思った。 永井荷風は文学だが、彼女は猟奇的な奇談にしかならない。 これは本人の違いではなく、受け止める側の問題である。 そもそも、もしこれが慶応を出て東電でエコノミストを勤めるエリート男性が夜な夜な外国人の街娼を買っていてついには安アパートで殺されたという事件があっても、大したニュースにもならないし衝撃にもならないと思う。「挫折したエリートが風俗狂いになって身上つぶした」というのは、よくある話のたぐいでしかない。 売る側と買う側の違いはこのケースの場合はあまり関係ないと思うが、上の話を「夜な夜なハッテン場でウリをしていた」としても、大して変わらない。 破滅については、佐野眞一のフレーズをもらうのなら坂口安吾風の堕落については、男性にはロールモデルがある。社会的了解もある。言葉もある。女性にはそれがない。 これがつまり「女性総合職一期生」たる彼女が直面したことそのものではないのか。 私は、彼女のライバルに擬せられた東大卒の女性の方により時代の狂気を感じる。彼女は一般職OLの制服を着てお茶くみをして東大卒が目立たないようにした。その後社内選抜に通ってハーバードに留学した人がである。 私は、渋谷で街娼をした彼女よりも、このハーバードに留学した女性の方に、より社会の闇を感じる。狂っている。 そしてこの闇は、著者にまで及ぶ。 この本のタイトルである。 OLという言葉は、まだ使うのだろうか。 私は死語だと思っているが、まだ使うところに行けば使っているのかもしれない。 20年前は死語ではなく、どこでもみる普通の言葉だったわけだから、今からこれを言うのはよくないのかもしれないが、仕事と待遇とビジュアルと、おそらく内面や期待される振る舞いまでがワンセットになった、そのくせそんなことは誰も定義していない、徹底した他社の定義によって成り立つこの「OL」という存在。 その言葉で彼女を説明することに何の違和感も感じなかった20年前の社会こそが、円山町の起伏の日陰の消えない水たまりの隠花植物そのものである。 あとそれと、たぶんこの事件って、携帯電話とインターネットが出てこない最後の事件だと思う。その意味でも昭和最後の事件だと思った。 もっというと、もし当時インターネットがあって(あったけどさ)、2ちゃんねるとかTwitterとかあったら、彼女はたぶん・・・よくいるネットのちょっと奇矯な人だったと思う。それで済んでいたと思う。 せめてあと5年遅く生まれていればと思うし、今はもっと多くの人がこれで救われているのかもしれない。 昭和は遠くなりにけり。合掌。
2投稿日: 2018.01.10
powered by ブクログこの事件は自分の女性という生き物についての興味を抱くきっかけとなった事件です。 今までドラマの世界でしかなかったような二面性を持った女性が本当に存在していたことに衝撃を受けました。 本では新聞や一般のテレビでは報道されていないことについても、筆者の丁寧な取材による浮かび上がった事実と筆者の推測を知ることができる。 読めば読むほど、この事件の被害者である一人のエリート女性の人物像をさらに知りたくなってしまう。
0投稿日: 2017.08.19
powered by ブクログ興味本位で被害者のプライベートを掘り下げるメディアを批判はしている一方で、度々過剰に文学的な言い回しで締めくくろうとする表現が鼻につく。ノンフィクションのルポタージュの割には、かなり自分の文才に酔っている空気感、主観の強烈さが読んでいて痛々しい。ただし書かれている事実そのものは、まさに足で稼いだ努力の賜物。最後は思わず鳥肌が立った。
0投稿日: 2017.06.24
powered by ブクログ裁判の様子やニュースで報道されなかった部分が明らかにされ、事件を別角度から見た気がした。レッサーパンダの裁判と同様に、だれが悪いのかわからなくなる。
0投稿日: 2017.02.21
powered by ブクログ東電OL殺人事件は知ってはいたが、詳しく掘り下げみたいと思ってた事件。 今回読んでみて、やはり闇は深いんだなと再確認した。ただの殺人事件ではないと。 この本から読み取れるのは2つ。日本の司法制度の酷さと、殺された被害者の異常性。特に被害者の病み方はすべて理解できないところに闇の深さを改めて感じた。
0投稿日: 2017.01.29
powered by ブクログまったくもって興味本位で読んだのだが、いろいろと考えさせる良書。明らかに真犯人とは思えない人を、なぜ検察は真犯人にしようとしたのか。その辺をもっと突っ込んでほしかった。彼女についてはかなり調べ上げているようだが、なぜ娼婦になったのかについては、謎のままである。 やや気になったのは、無理やり自分の意に沿う展開にもっていこうとする著者の独善性。全然関連性のないことでも、すべてこの事件に絡めていこうとする貪欲さは、私にはやや鼻についた。
0投稿日: 2015.11.08
powered by ブクログ東日本大震災の原発事故で、東電の体質についてクローズアップされたことをきっかけに、東電に興味を持って読み始めたのだが、とんでもない本だったようだ。 そもそも、この事件について全く予備知識がなかったため、渡辺泰子のような女性が存在していたことに驚いた。事実は小説より奇なり、とはいうけれど。。もう亡くなってしまったので、今更彼女を助けてあげることはできないが、彼女のように心のバランスを壊してしまう前に、周りは気が付いてあげられなかったのだろうか。。。 佐野さんの緻密な調査には頭が上がらない。小説のような読み口でとても強烈な魅力を持つルポルタージュだった。
0投稿日: 2015.03.15
powered by ブクログ1997年に何者かによって殺害された、東電OLの事件を追い綴ったもの。 彼女はエリートの顔を持ちながらも、娼婦という裏の顔も持っていた。 何が彼女をそうさせたのか。 そして、逮捕されたネパール人は無罪となった。 それなら、真犯人は誰なのか。 ノンフィクションとは思えない彼女の不可解な人生か衝撃的。 2015.2.11
0投稿日: 2015.02.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
被害者のWさんは幸せな家庭で育ち、慶応大学経済学部を卒業後、一流企業に総合職(エコノミスト)として勤めながらも、毎晩仕事帰りに渋谷に立ち寄り、4人もの客をとって売春をしていたという。週末も風俗店に勤務し、その後渋谷で呼び込みをしていたそうだ。 彼女は渋谷区円山町、井の頭線神泉駅から目と鼻の先にある、さびれた木造アパートで殺害され、10日後に発見された。隣に住む不法滞在のネパール人が逮捕され、一度は無罪判決が下されたものの、逆転有罪となり、無期懲役で服役している。この木造アパートは今でも存在し、住んでいる人もいて、ネットで写真が見られる。円山町にも興味を持ったので、行ってみたいと思った(明るい時間限定)。 筆者はネパールまで取材に赴き、本書で一貫して冤罪を主張している。ただし、フェアな視点で読んでも、誰が犯人かを特定するのは難しい。 また、被害者が売春をし続けた理由は、最愛の尊敬する父を失ったからという結論だったが、こじつけっぽいと感じた。尊敬する父を失ってしまう人はたくさんいるが、明らかに病んでいるとはいえ、こういう行為を10年も続ける原動力にはならないだろう。被害者が患っていた拒食症とは関連があると思われる。自分を痛めつけようとする部分があったのだろう。 最後の、裁判の場面には引き込まれた。弁護側の弁論には感動した。最初の無罪判決のところまで本書でカバーされているが、きわめて論理的であり、これがその後どう覆されようがあったのかと思う。 この事件を題材にした桐野夏生氏の「グロテスク」はぜひ読んでみたい。被害者のご冥福を祈り、合掌。
0投稿日: 2014.09.24決して終わった話ではない
何故東電のエリートOLが路上で売春をし、挙げ句の果てに安アパートの一室で殺されるに至るまで「堕落」したのか? 坂口安悟の『堕落論』と精神分析を用いた考察は興味深いながら、 やはりどこか女性に「聖性」という幻想を求めているようなところがあり、 女性の目から見ると若干の違和感を覚える。 が、その違和感もある意味男女のわかりあえなさであり、それはそれで価値のあるドキュメンタリーだと思う。 私にとって心を動かされたのは、被害者の女性に対する考察よりも、 「被告人」とされたネパール人男性に対する姿勢だ。 初めから彼を犯人と決めてかかる警察の姿勢に違和感を感じる、そこまでは他のジャーナリストでもそうだろうが、 この著者は何とネパールまで取材に行き、彼の家族に会い、 獄中で無実を訴える被告にその様子を伝え、被告を精神的に支えようとする。 結局被告は2012年に無罪が確定するまでネパールに帰国することができなかった。 (本書の刊行は2000年) 「外国人である」ということによる予断と偏見がなければこの事件はどうなっていただろう? そしてこうした予断と偏見による冤罪は、当被告の無罪判決・帰国をもって解決したわけでも消滅したわけでもない。 いろいろと考えさせられる。
5投稿日: 2014.08.31
powered by ブクログ昼はエリート社員、夜は街頭に立つ娼婦である女性の殺人事件。被告の冤罪をはらすべく徹底的に調べ上げた本書。丁寧な取材と熱意に敬意を表したい。
0投稿日: 2014.08.13
powered by ブクログ東電OL事件のルポ。ほとんど古典となっているが、やはり面白い。著者のフェティッシュと言っていいほどの被害者に対する思い入れ(おそらく性的なものが含まれている)。「遺族のプライバシーを尊重して」と断りながらも、実際はまったくそれを無視して暴きたい放題。東電OLに触発されて登場人物たち(著者も含めて)の「いびつさ」が逆照射されるところにこのルポのロマネスクがある。ルポというより小説だからこそ、ぐいぐい読ませる。
1投稿日: 2014.07.08
powered by ブクログ冤罪事件が確定した後、この本を読みたい読みたいと思っていたんだけど、ようやく購入。 とても熱く書かれているんだけど、被害者及び被害者の父と原発の関わり、なぜ被害者が売春婦となってしまったのかのあたりの記述について、個人的には突っ込んでいないように感じられ、欲求不満。 第四部第七章(被害者の周辺にいた人のコメント)の内容がもう少しボリュームがあれば。
0投稿日: 2014.06.07エリート社員の奈落の顛末は
大企業のエリートOLの落ちぶれた素行と犯人と思しき外人(無罪となった)の事件の顛末にいまだ 興味のある方は是非一読を。 OLの心の難解さと作家の詳細に調査された内容に感服した。外国人に対する警察の有罪有きの曖昧な 調査に少々苛立ちを覚えるが、読み通すと警察の試技の愚かさが結審無罪の痛快さに変貌するのは 私だけか?
2投稿日: 2014.05.31
powered by ブクログ事件発生直後からマイナリさん(本書ではゴビンダと呼ばれている)の第一審判決までを追ったルポ。ちなみに2000年発行。ゴビンダの故郷・ネパールから被害者の足取りまで、現場を知ることができた。 佐野さんアツい。 ただアツくなりすぎてイマジネーション豊かな描写に走りすぎて、ちょっと何言ってるのかよく分からないような箇所も結構あってびっくりしたよ
0投稿日: 2014.05.03
powered by ブクログ1997年、もうずいぶん昔の事件で、 忘れかけていましたが、 家の本棚に見つけて読みました。 ルポルタージュとはこういうものなのか、 私まで彼らと同じ時間を過ごしたような読後感です。 暗く湿った辛い時間だったけど、ものすごいエネルギーを感じて 一気に読めました。 佐野さんの昔の著作を読んでみようと思います。
0投稿日: 2014.04.13
powered by ブクログ強い興味があった。 それが手に取った理由。 事件が発生した頃、自分は学生だった。今でこそぐずぐずの印象だが当時は文字通り日本を代表する一流企業の、しかもエリート社員である女性が絞殺死体で見つかり、調べたら日常的に売春を繰り返していた、というセンセーショナルな出来事は、マスコミがこぞって書きたてるのも仕方ないと思えるくらい強いインパクトをもって世間の関心をそそった。 犯人に対する興味もさることながら、自分の関心の中心にあったのは、なぜ?ということだった。 被害者はなぜ、申し分ないステータスと収入を得ていながら、わざわざその地位を追われかねない行為を通して、自ら破滅への道を勧んで歩み、文字通り終わりを迎えてしまったのか。 どんな景色が見えていたのだろうか。 この出来事に触発された作家達が書いた一連の作品の中から、桐野夏生の「グロテスク」を当時読んだが、お話こそ魅力的で面白かったものの、求めていた答えは得られなかった。 その後、この本が書籍案内系の本でノンフィクションの金字塔などと高く評価されていることを知り、ブックオフで見つけた時に買っておいたのだ。 題材への強い興味と作品への大きな期待、そして予感めいた何かが、数ある積読本の中から自分に、この作品を迷いなく選び取らせ、一気呵成に読み終えさせた。 読み始めて驚いた。 あまりに奇妙な符合が多いのだ。 当時は知らなかったが、東電本社は新橋にあり、被害者が客を求めて彷徨ったのは渋谷区円山町、自宅は永福町、そして最期を迎えたのは神泉駅近くのアパートだ。 馴染み深くよく知っている場所ばかり。 発見されたのは1997年3月19日、死亡推定時刻は3月8日深夜。17年前の今頃発生したのだ。 改めて記すと、だからなんだ、と思うものの、読んでる時はこういった小さな符合が、いちいち自分の人生に関わりの深いことのように感じられて何やらやたらぞわぞわしたのだ。 などということを書いておきながらなんだが、読み終えて思うのは、主観がひどいということだ。 ノンフィクションとは、できる限り客観的な立場から全体を俯瞰し、問題点をえぐったりあぶり出したりするものと認識していた。 しかし、この著者の姿勢は違う。 主観で見、聞き、考え、感じたままを 記している。時々著しくバランスを欠く記述が見られた。裏取りの取材は積んでいるようだが、予断と偏見を疑う箇所もみられた。 しかし、それが熱となり、よくわからない感動を呼びこんだのは否定できない。 もう少しで求めていた答えに辿り着けそうな気配があったが、あと一歩というところで終わってしまった。 多分に強い思い入れと走りがちな筆が苦手でなく、被害者の無念を晴らす為といいながら、本人や家族の身辺、過去を祖先にまで遡って呵責なく暴く矛盾に嫌悪を感じないか目を瞑ることができ、押し付けがましい主張を受け流せるうえ、この事件について知りたいと思う方なら、読んで損はないと思った。 2014.3.15読了
0投稿日: 2014.03.19
powered by ブクログ昔digかセッション22で聞いた東電OL事件の事がふと気になったので借りてみた。 ここまで物証がない中で、検察側はよくもまあヌケヌケと公判を維持し続けたもんだ。韓国の司法が猛烈にバカだなのは明白だけど、日本も負けずにバカだ。検察の作ったストーリーをどうして継続させるんだろうか?嘘つけアホ!と検察側を一蹴できないんだろうか? ネパールという、国に対して非常に申し訳ない気持ちで一杯です。 いつ自分もはめられるかわかったもんじゃないぞ、検察という最強の国家権力恐るべし。 しかし、筆者が目にした事象と事件を強引に結びつけるファンタジーには辟易した。橋下さんの時も同じファンタジーだったんだろうなぁ、と思う。被害者や加害者の親や祖先までほじくり返す取材方法は読んでて気持ちの良いものではなかった。
0投稿日: 2014.02.07
powered by ブクログ被害者のもつわからない力がとにかく強い。心理が全く想像できない、けどそれを他人事で片付けることもできなくて、不可解すぎてどんな感情をも寄せ付けさせない事件だ、私にとっては。 弁護寄りの文でもあるけど、警察が腐敗している。事件の焦点が話とずれている点もあり、事件のルポタージュというより裁判のルポタージュの様だ。 佐野眞一に盗用された!的な本を見た事があるので(読んだ事はない)どうしてもそれが頭に引っかかった。 冤罪か。
0投稿日: 2013.12.17
powered by ブクログ著者が意図していた「何故エリートOLがこれといった負債を抱えているわけでもないのに場末の娼婦へと堕ちていったのか」というテーマから「容疑者の冤罪事件」へスライドしてしまっています。更に、坂口安吾の「堕落論」など、事件とは関係のないものを持ちこんで話が脱線することが多く、肩透かしを食らいました。 また、主観的過ぎる見解は危険な気がしました。未解決事件だからこそ、様々な視点と客観的な解釈が必要だと思います。
1投稿日: 2013.11.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
途中ネパールに行く所は間延びした感じがするが、東電と円山町、電力利権と被害女性のつながりを読んだ時は、ぞっとした。 なぜ警察はネパール人G氏を犯人と決めつけたのか。単に検挙率を上げたいだけなのか、何かをかばっているのか。真犯人は誰なんでしょう?
0投稿日: 2013.11.11
powered by ブクログ予断と偏見に満ち、不十分な取材の元、著者の心象がそこここに散りばめられた醜悪な文章で綴られた最悪なドキュメンタリー。 事件自体は2012年12月に容疑者とされていたネパール人の無罪が確定した。冤罪事件の経過を辿るために読むのであれば、裁判の傍聴記録、著者の主観が紛れ込まない発言の抜き書き部分のみは読む意味がある。ただし、無駄に挿入される著者の主観が邪魔すぎる。 また、被害者の病的と言える行動に関心があるのであれば、まったく読むに値しない。多くの関係者から取材を拒否され、多くの部分が信憑性の極めて低い噂話で構成されている。唯一の取材らしい取材はネパールへ容疑者とされていた人の関係者に対するものであるが、移動にばかり時間をかけて肝心な取材はわずかな時間のみで行われた不十分なものである。 この作者は、つい先日週刊朝日での橋下徹・大阪市長連載記事が「誤った考えを基調としている」「事実の正確性に関しても問題がある」などと指弾をされている。この本に関しても同じことが言えるようである。
1投稿日: 2013.05.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
タイトル通り平成9年に起きた、東電OL殺人事件を裁判の流れとともに追っていくノンフィクション。 まず、実名が多いことにびっくりした。 また、著者の取材のしつこさにも驚かされる。 事件現場の円山町はもちろんのこと、被告人の故郷スリランカへも足を運ぶ。事件とはまったく関係ないと思われる被害者の生家、事件が起こった円山町のルーツとなっている飛騨まで足を運び、被害者の堕落の道筋をたどっていく。 著者が若干その取材によっているところも否めず、何かにつけて関連があるように書いてあるのは気になるが、被害者があそこまで堕落することに至った心の闇を垣間見ることができる。 この事件自体はあまり記憶になかったが、考えさせられる一冊。
0投稿日: 2013.04.24
powered by ブクログ「東電OL殺人事件」の詳細を確認したくて読んだ。今年ビゴンダさんの無罪が確定したのを機に曖昧な知識をもう少し自分に納得のゆく形で留めようと思って読んでみた。 予想は其れを遥かに超える作品だった。事件の経緯や事実関係だけでなく、被害者、渡辺泰子に著者が必死に 迫ろうとする姿がこの作品を作っている。(※ちょっと古い、こ難しい言い回しがたまにでてくるのも気に入ったo(^_^)o)
0投稿日: 2013.04.20
powered by ブクログ興味を持って読み進めたんですけれども、なんというか著者の妄想というのか、とにかく被害女性への感情移入みたいなのが甚だしくて正直レポとしてはちょっと信用に置けぬものがあるなぁ、というのが実感でした。が、まあ、興味深く読めたところも多々あって、たとえば容疑者扱いされたネパール人に対する警察の取調べの様子なんかは割りとリアルで酷いものでしたね。今は少しは改善されてるんでせうか? よく知りませんけれども可視化? みたいなのがされてるんかな? 今でもこんな感じの取調べが続けられているとしたら由々しき事態ですぞ! ヽ(・ω・)/ズコー 被害女性に対してはなんとなく一風変わった女性、といった印象を抱きましたかねぇ…。著者はやたらとこの女性の心の闇みたいなものが彼女に事件を起こさせた、みたいな論調で綴っておりますけれども、なんというか、死者に対してこう言っちゃあなんですけれども、ちょっと変わった、変人の感のある女性…という印象は最後まで拭えませんでしたね。おしまい。 ヽ(・ω・)/ズコー
0投稿日: 2013.03.23
powered by ブクログhttp://blogs.dion.ne.jp/k_nakama/archives/10537337.html
0投稿日: 2013.01.18
powered by ブクログ再読。 事件15年目でやっと無罪判決が出た今年、再読しました。 国家権力がこんな簡単に冤罪を作ること、渡辺さんの女としての生き方など感じることが多かったです。 ただ、佐野さんの男性目線で書かれた部分(被害者に対しての感情的な描写)は気になりました。
0投稿日: 2012.12.12
powered by ブクログネパールへ被告人の4人の同居者に会いに行く、毎回法廷傍聴に行く、何度も現場や関係地に訪れる、など、さすが、一流のルポライターだと思った。 反面、それらの成果を誇示されすぎるのと、また、やや、思い込みが強いかなと思うところもあった。例えば、「人権派の弁護士は、プライバシーの保護を錦の御旗にして、被害者も加害者も匿名のA、Bとする…犯罪にまつわるすぐれて人間的な部分を全てそぎ落としまう」(112頁)という点など…弁護士は、社会性、また、知己と結びつく実名に結びつけないだけで、その人間性を法廷で顕出することに努力はしている…万一間違ったときのための用意もある…氏は、自分は全く間違いを犯さないと思っておられるのだろうか… は、さておき、出色のノンフィクションであることは認められる(ただ、ネパール取材、また、24しかない傍聴席を毎回取得できるなど、大出版社のあご足つきだったとは思われるが)。 坂口安吾の「堕落論」は私は読んでいないが、「小堕落」していた、被害者とマイナリ氏に、嫌疑と非難が集中したが、「大堕落」者である殺人者が放置されていることには、大きな矛盾を感じた…筆者は、その点も述べたかったのだと感じた。
0投稿日: 2012.11.06
powered by ブクログ内容(「BOOK」データベースより) 彼女は私に会釈して、「セックスしませんか。一回五千円です」といってきました―。古ぼけたアパートの一室で絞殺された娼婦、その昼の顔はエリートOLだった。なぜ彼女は夜の街に立ったのか、逮捕されたネパール人は果たして真犯人なのか、そして事件が炙り出した人間存在の底無き闇とは…。衝撃の事件発生から劇的な無罪判決までを追った、事件ノンフィクションの金字塔。 ---------------------------------------- これはひどいシロモノだね。 ノンフィクションとかドキュメンタリーのつもりで書いているのだろうけど、筆者の思い込みが強すぎ、感情移入し過ぎ。 殺害された”東電エリートOL”の破綻した精神状態を、「堕ちるところまで堕ちたきった、汚辱の中の聖なる存在」みたいに勝手に神格化して酔っている。 ルポなら私見を挟まず淡々と事実を書けばいいのに、思いっきり主観が入って、酩酊した文章になっている。こういう一方的な思い込みの強い文章を発表していいのか? チラシの裏にでも書いてればよかったのに。 特に、ネパールまで「取材」と称していったくだりは、読んでいて不快以外なにものでもなかった。捜査権もない一作家があたかも事件を解決できるかのように被告の関係者にインタビューして。何様のつもりなんだと言いたい。 本当に自己中心的なナルシズムに満ちた反吐がでそうな文章。 自分も、ある種突き抜けた人生や過剰な性格には興味を持つが、この筆者の言動は不愉快で犯罪的。もうこんなことはやめてもらいたい。 たしかに、先日再審決定され、ネパール人の元被告は国に帰って、事実上無罪扱いになったけれども、それはそれとして。 筆者は、ルポルタージュのなんたるかをはき違えている。最低の作品だ。
0投稿日: 2012.09.23
powered by ブクログたくましすぎる想像力に疲れます。 事件の復習と流れの理解にはなれど、ちょっと疲れすぎる文体と、推測の域を出ない押し付けがましい文章に、読みきるのに体力が必要。
0投稿日: 2012.09.23
powered by ブクログ足で稼いだノンフィクション でも、安っぽいドラマみたいなタイトルといい、被害者をヒロイン化しようとする描写といい、結局は下世話な話にしか思えなかった。
0投稿日: 2012.09.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
彼女は私に会釈して、「セックスしませんか。一回五千円です」といってきま した―。古ぼけたアパートの一室で絞殺された娼婦、その昼の顔はエリートOLだった。なぜ彼女は夜の街に立ったのか、逮捕されたネパール人は果たして真犯人なのか、そして事件が炙り出した人間存在の底無き闇とは…。衝撃の事件発生から劇的な無罪判決までを追った、事件ノンフィクションの金字塔。
0投稿日: 2012.09.14
powered by ブクログいやぁ、面白かった。 最新のDNA鑑定で被告の容疑が揺らいだという記事を読んだのでこの本を読んでみたんやけど、想像以上に面白かった。 著者は最初から冤罪よりの視点なので、この本だけで事件を判断することは出来へんけど、十分社会提言として成り立ってる。 警察、検事の告訴ありきな恣意的捜査、エリートOLが夜には売春婦として働いていたというゴシップ的興味、ネパール人の社会的受容など、興味深い記述が多くあった。 ただ、ところどころに著者の抒情的な描写があって、「いや、お前、これはエッセイちゃうやろ」と思う蛇足な箇所もあったのが残念。
0投稿日: 2012.08.05
powered by ブクログ最近、被疑者の冤罪が認められ、釈放されたというニュースで気になり、今更ながら読んでみた。結局、何が被害者をあそこまで自暴自棄な行為に至らせたのかは不明なのが残念だけど、こればかりはしょうがないことか。それにしても、なんで事件発生直後にまともなDNA鑑定をしておかなかったのだろう。無理矢理に犯人を仕立てないといけなかったようなきな臭さを感じる。
0投稿日: 2012.08.02
powered by ブクログこれがノンフィクションの王道。 対象が亡くなっているが故に対象との対峙が直接的でないのが特徴であるが、それがマイナスになりすぎず、逆に思考を深める要因ともなっている。
0投稿日: 2012.07.27
powered by ブクログ冤罪好きなので、昨年買って寝かしてた本。丁度ゴビンダさんが再審請求受理により釈放されてニュースになってたので、タイミングだと思い読んだ。一審無罪までが描かれてるんだけど、これこの後検察が控訴して逆転有罪になるんだよなぁ酷い話だ…冤罪に加えて、被害者の心の闇的なところがとても興味深かった。病んでたんだろうなぁ。 ところで、この事件の時すでに東京に居たはずなのに全然覚えてない自分にもびっくり。
1投稿日: 2012.07.05
powered by ブクログ話題となっていたのでAmazonで購入。著者の丁寧且つ地道な取材が纏められていた読み進むにつれとんどん引き込まれた。 これを読めば当該事件が明らかな冤罪事件ということがわかる。 検察・警察は当初よりネパール人を被疑者と決めつけ、事実を隠蔽し、裁判では苦し紛れの主張を繰り返す。この事件の裏に何かあるのではと勘ぐりたくなるくらいである。 しかし、なぜ被害者が売春婦として、渋谷に立っていたのか、、、著者なりの分析もあるが、謎のままである。。。
0投稿日: 2012.07.01
powered by ブクログ先日当事件の再審請求が認められ、当外国人受刑者が釈放帰国したことから話題になった事件の本でる。裁判のやりとりに加え、著者が現場や受刑者の母国も取材で訪れ、受刑者の無罪・冤罪を主張する内容である。 この本自体は平成15年の刊行、内容は第一審で無罪判決をうけるまでを書いている。実際、この事件は、二審、最高裁で有罪が確定する。 内容については、裁判記録と共に、取材を補足情報として行っており、臨場感のある内容になっている。ただ、被告人側の立場にたった視点で描かれており、かなり偏っているように思える。 もっと言えば、「被害者の名誉回復、心情を理解しようとすることが供養」になると述べ、「事件直後のゴシップまがいの記事で被害者を冒涜した種々のマスコミとは自分は違う」と主張しているが、性的な言葉や被害者の売春行為についてこれでもかと書かれているこの本も、興味本位もしくは売上至上主義のマスコミ達となんら変わらず、被害者やその家族を冒涜しているのと変わらないと思う。その言い訳がましい記述が少し嫌悪感を持たされる。 しかし、その本を読んでいる自分、もっと言うとも手に取ろうとした段階の自分自身同罪であると思う。
0投稿日: 2012.07.01
powered by ブクログかなり前にハードカバーで読んだんだけど「恋の罪」を観てもう一度事件の流れを掴みたくなったので文庫で買って再読。 著者は取材のとっかかりで、強盗殺人容疑で逮捕されたゴビンダ元被告を無罪と睨み取材を続けていく。 被害者である東電OLの生まれ故郷や慕っていた父親のルーツ、母親のルーツ、ゴビンダ元被告の故郷ネパールまで行き、同居してたネパール人や家族にも取材していて、内容が非常に濃いです。 このての冤罪モノは被告に肩入れしすぎて冷静になれていないものが多いように見受けられるけど、この事件の特性とも取れる被害者の東電OL(本書には本名の記載あります)の魅力にもとりつかれている感じなのでその辺りのバランスが絶妙に取れていると思う。 被害者、元被告、それぞれに気の毒だと思うけど、一番気にかかるのはもし真犯人がいるのならばそれがまだ捕まっていないっていうこと。
0投稿日: 2012.06.27
powered by ブクログ事件当初、被害者はエリートの東京電力の女性社員、加害者とされるのは外国人。そういう認識だった。 古本屋でこの本をみた時 被害者のことを知りたくて購入。 読み終わるのに二ヶ月位かっかったが、6月7日の再審決定の報道は、興味深く見たり読んだりすることができた。
0投稿日: 2012.06.08
powered by ブクログここ数週間、マスコミにたまに登場していた事件だ。今日、被疑者のマイナリ氏の釈放が報じられた。 事件はいまから約15年前に発生したもので、慶應大学経済学部を卒業し、東電に務めるエリートOLが売春をしており殺害されたという事件だっために当時はマスコミの格好のネタになったそう。しかし僕の記憶にはほとんどなかった。 本書の中身は、マイナリ氏の冤罪を暴こうとする論調で展開する。取材などもかなり細かくやって書かれているだけあって、とても臨場感がある。ただし、ところどころに出てくる筆者の感想や被害者である渡辺泰子に惹かれていく心情の吐露がややくどい。 事件に関して大変にこと細かに書かれてはいるものの、彼女が「なぜ、売春をしたのか?」は謎のままであり、これからも明らかになることはないだろう。
1投稿日: 2012.06.08
powered by ブクログ服役中の犯人とされたネパール人男性が今日釈葉されたとしって超びっくり。この作品を読んだのは何年前か忘れてしまうくらい前だったが本によると確かに曖昧な部分が多いという事件だった。こうして本の予言通りになって冤罪の恐ろしさを改めて感じる。皆さんもぜひ読んでください
0投稿日: 2012.06.07
powered by ブクログ著者の主観がすごい入っていると感じたけど、事件が事件だけに面白かった。著者独自の取材により事件の事が手に取るようにわかったので経緯を払いたい気持ち。まだ未解決のこの事件。この本がキッカケでもっと深堀したいと思いました。
0投稿日: 2012.03.28
powered by ブクログ途中読むのが辛かった。裁判の描写は、内容が生々しいし、DNA鑑定に関わるところは難しい。 エリートOLの被害者がなぜ売春を行い殺されるみ至ったのかを探ろうとしていたので、読み進められた。 最後まで読むと、この事件が社会に投げかけたものが何か、なぜ被害者が過酷な売春行為を自ら課したのか、わかるような気がした。 扱われる事柄が、一般的には低俗と扱われるものが、裁判でも長々取り上げられたり、被害者には人から羨望されるエリートなのに何故-- 非常に難しい事件であるが、筆者は地道に取材し、我々に真の事件の意味や背景を提示されようとした。 この事件に関心がある、多くの社会問題を考えるには、読んでおくべき一冊であろう。
0投稿日: 2012.02.16
powered by ブクログドキュメンタリーとしての質は知らんが、ともかく女の「堕落」のえげつなさに得体のしれない力を感じることは確か。安吾の堕落論を持ち出すのは如何にもで安っぽいが、東電、冤罪、検察と裁判所の体たらく、映画化と重なって10余年経ってホットイシューとなったというのも興味深い。裁判の傍聴シーンが実はいろいろな意味で読みごたえあり。
0投稿日: 2012.02.15
powered by ブクログこの事件に関する限り、佐野のノンフィクション、桐野のフィクション両作をぜひ読み比べてみてください。未だに係争中の事件ですが読み比べると実に興味深いものがあります。
0投稿日: 2012.02.09
powered by ブクログ最近のDNA鑑定で,冤罪の疑いが濃厚になってきた事件というので,読んでみた。事件ルポってこんなものかな…。著者の推測がかなり入ってる。 被害者について「ひょっとすると…子どもの頃、泥んこ遊びをしなかったのではなかろうか。というより高学歴の両親は、それを…許さなかったのではなかろうか。…心のどこかで、『汚れたい』という願望をずっともちつづけてきたのではなかったか。」とか。(p.404) 不可解で,謎が多い事件と言うのは事実だから,ある程度しょうがないかもとは思うけど。でもこんな調子が多くて,ちょっと違和感。結局のところ,被害者はかなり病んでいたよう。適切な治療が必要だったんじゃないかな。気付いていた人もいたようだし,誰かが何とかできなかったんだろうか。
0投稿日: 2011.12.12
powered by ブクログ当時センセーションを巻き起こした事件でしたが、 発売当時は未読で、 今回文庫化されたのを機会に初めて読んでみました。 被害者の二面性、 昼と夜の顔の落差ばかりが取り沙汰されがちでしたが、 しかし、これってとんでもない冤罪だったワケで。 被害者と関わり合いがあり、尚且つ、 殺害現場に出入り出来たからという理由で犯人として捕らえられ、 本人が「やってない」と100%否認しているにも拘らず 起訴されて、長い拘留と裁判に突入…… 想像するだけで気が遠くなるほど恐ろしい。 罪名が強盗殺人なので最高刑は死刑。 裁判は結局、無罪が言い渡されて結審したけれども、 もしそうならなかったらと考えると更にゾッとする。 しかも、その長い間に、 真犯人は何処かへ逃げ、隠れてしまったことになる。 警察は早く事件を片付けようと焦るあまり (何処かから圧力でも掛かったのか?) 大きなミスを犯してしまった、と。 重ね重ね恐ろしい。 まんまと行方を晦ました真犯人を突き止めなければ、 被害者は浮かばれないと思うのだが……。
0投稿日: 2011.12.11
powered by ブクログ社会的功績や取材力を別に、読み物として評価するなら最低の本。 《命を張って客を直引きする泰子の立ちんぼ姿は、コンビニ感覚のセックスに比べ、神々しくさえみえる。》 p.321 《聖性さえ帯びた怪物的純粋さにいい知れぬほど胸がふるえるのである。》 p.321 どういう精神の持ち主ならこんな反吐が出るような自己愛とリリシズムに満ちた文章が書けるのだろう。 《私は事件当日の泰子のようにコートの襟を立て、何かを求めてさまよう手負いのけもののように円山町の路地から路地へと足早に歩いていった。》p.275 一体著者以外の誰が著者が襟を立てていたことに興味があるのか。手負いのけものて…… 《泥んこ遊びをしなかったのではなかろうか。というより高学歴の両親は、それを泰子に許さなかったのではなかろうか。泰子は心のどこかで、「汚れたい」という願望をずっと持ち続けてきたのではなかったか。》p.492 こんな幼稚な妄想を書き散らす一方で仰々しい文章を好む癖があるせいで、 《すべからく現金決済主義で、プリペイドカード類は一枚ももっていなかったという。》p.344 など単純な誤用も見られる。 《経済大国という虚名に胡座をかき、外国人労働者を3Kの職場でこき使うだけこき使ってきた日本は、間違いなく衰亡にむかうだろう。たくましく働くネパールの子供たちをみて、そんな思いが脳裏をよぎった。》p.130 《私は日本の高速道路のサービスエリアのレストランで出す、高いだけで何ひとつ気持ちのこもってない食事のまずさを思い出し、日本はネパールに比べてほんとうに豊かだといえるのだろうかと、しばしば考えた。》p.144〜145 「昔(オレ様、経済成長する前の日本≒ネパール)は良かったが、今(現代社会とそこに生きる若者)はクソ」という偏見が強いあまりに「ネパールからやって来た純朴な成年が現代社会の病理の象徴である被害者、泰子によって堕落の道に引きずりこまれた」という勝手に拵えた物語にしがみつき、自分の意に沿うようにこじつける。 《いや、ゴビンダが虚妄の繁栄にわく日本に出稼ぎにきたというそのこと自体が、そもそも間違いだった。イラムの田舎で両親と妻子に囲まれ、飼っている牛とともにのどかな生活を送るべきだった。》p.209 《私はそんなゴビンダのあさましい姿に、純朴なネパール青年がいやな日本人に知らず知らず馴致される堕落の過程をみるような気がした。(中略) たまゆらの繁栄の裏側でぽっかりと口をあけた日本的堕落の構造に、いつしか滑りこんでいったとはいえないだろうか。》p.209 自らが紡ぎあげた無根拠で身勝手な妄想に基づいた物語の為に他人の人生を誤りだと断じ、口の聞けなくなった被害者の思いを捏造する著者と、ネパール人を無理にでも犯人にしたてる為に強引なストーリーをでっち上げる警察の一体どこに違いがあるというのか。他人は自分の物語を形成する為の道具ではない。 《東電エリートOL渡辺泰子は、命がけの堕落を世間に見せ付つけることで、この世の虚妄と欺瞞を丸ごと暴き、人間の最後の尊厳を自らの肉体をもって守ろうとしたのではなかったか。》p.420 どの口が「分からないことは分からないと書くのがノンフィクションの要諦だ」「被害者はマスコミによって二度殺された」などと言うのか。
1投稿日: 2011.11.08
powered by ブクログノン・フィクション本。 普通の小説とは違った読み味が新鮮。 作者の感傷的な部分が多く、演出的な構成、描写はもうちょっと少ないといい。 裁判部分とかの描写などはかなり細かく書いているので、ギリギリの一線で、「ノン・フィクション」になってるという印象も。 とはいえ、一つの事件を深く追いかけていく感覚は心地よい。 なにしろこの事件、まだ続いている。
0投稿日: 2011.10.02
powered by ブクログ97年に起きた東電OL殺人事件の裁判の過程をリアルに追ったドキュメント。本書では最初からこの事件を冤罪としてとらえ、事実を丹念に積み重ねながら、検察の主張がいかにずさんなものであるかを炙り出している。事件当時話題となった、昼はOL、夜は売春婦という被害者女性の異常な二重生活については、本書ではあくまでも「謎」として、精神分析医との対話以外で深く掘り下げられていない点が残念。むしろ著者は、坂口安吾を引用しながら彼女を一種の象徴として「文学的」に捉え、殺害現場となった円山町の土地柄を含め、この事件に時代的・社会的な広がりを持たせようとしている。
0投稿日: 2011.10.01
powered by ブクログしっかりした取材に基づき、10年経った今でも古びていない内容。 また、この時点で、アジアのエネルギーの高さと日本の停滞を十分感知しているところもすばらしい。 ただ、被害者の心についてはやはりわからなかったということでとても薄い内容になっている。
0投稿日: 2011.09.20
powered by ブクログ最近ネパール人の再審で話題になって、ふと目にとまったので、借りてみたのだけれど・・・あまりにくだらなくて、最初の1/3ぐらいでギブアップしてしまった。 (わたし、斜め読み得意なので、わけわからなくてもとりあえず読みきることが多いので、ギブアップは相当です・・・) まず、何が言いたいの?主張がよくわからん。どうでも良い事実が多く、筆者の想像だったり、思いだったり・・・。いらん。事件がセンセーショナルだったから、それに便乗して本を売ろうと思ったのかな? でも、この本、ジャーナリストとしての名前を下げるだけだったのでは・・・。って最後まで読んでないのに、めちゃめちゃ言っちゃってごめんなさい。でも、斜め読みで最後まで読んだ、父も「最後まで一緒やった」と言ってました・・・。
0投稿日: 2011.09.06
powered by ブクログずっと気になっていたけど、最近新試料が出たとかでニュースになっているので、やっと読んだ。 事件当時は私は中学生くらいで、あまりこの事件の報道を覚えていないんだけど(神戸の事件の方が衝撃だったし)、今はもちろん概要は知っているし興味深く読んだ。 ただ、この筆者のスタンスがうけつけなくて、どうも夢中になってむさぼり読むという感じにはなれなかった。「匿名性」に対する違和感とかはたしかに同意できるけれど、でもだからといって、被害者の家族の同意も得ずに両親や家系をたどって公表するようなことが公共の利益にかなうとは思えない。 「事件に『発情』する」という表現がまず最初に受け付けなかった…。 これは単に彼と私の日本語に対する感性の違いかもしれないけれど、どうしても下品に映る。まあ、こういうノンフィクションに品性を求めるのが間違っているかもしれないんだけれど。 道玄坂には頻繁に行くので、いつかヤスコ地蔵にお参りしてみたいとは思った。
0投稿日: 2011.09.06
powered by ブクログ被害者のプライバシーを尊重するとか書いてるけど、 堂々と被害女性の本名を書いてあるのにはちょっと疑問に思った。 著者がネパールに行くくだりが長い、そんなもんいらない。
0投稿日: 2011.09.03
powered by ブクログブックオフで旅行に持っていく本をあさっていて目についたので買った。 なぜか道玄坂で売春していたエリートの東電OLを殺した疑いで逮捕されたネパール人。 筆者が冤罪ではないかとの疑念をもち、丹念に調査した記録をつづったノンフィクション。 だが、筆者の変に感傷的な心象風景描写が鬱陶しくて読んでいられない。 4割くらい読んだところでギブアップ。
0投稿日: 2011.08.27
powered by ブクログ最近再審で話題になったよね! 被告人の無実を晴らしたい気持ちはわかるけど 考え方が偏っていて逆に被告人が怪しいと感じるように。。 『グロテスク』読んで面白いと思った方はぜひ。 セットで読まないといまいちわからない気もする!
0投稿日: 2011.08.26
powered by ブクログ裁判時、検察官のこじつけは筆者の言うとおり失笑物だったが、筆者自身もこじつけて話を進めているところがあったので、どっちもどっちであった。ネパール人が犯人ではないと決めつけて書いているので、「?」と思うところが少なくなかった。ただ、検察がクロという証拠がないのに、無期懲役まで持っていく強引さが非常に不気味であり、その闇の部分を暴こうとした筆者の意気込みは賞賛に値する。
0投稿日: 2011.08.25
powered by ブクログ最近新たなDNA鑑定が行われたということで話題になったため、読んでみた。 なんというか筆者の自己満足の世界。 筆者は取材している際に様々な符合に驚いているがこじつけとしか思えない。中には何がどう符合しているのか他者にはわかりえないこともある。 筆者はこの事件に思いが募って妄想の世界で暴走しているかのようで読むのがつらい。 ネパールでの取材についても、日本では一ジャーナリストの文章によって裁判の流れが変わることなどありえないのに、まるでそういうことが起こるかのように容疑者の親族などをだまして取材協力させているかのように思えて心が痛かった。 被害者については思い入れたっぷりのくせに浅い取材で被害者の心情に迫るなどとてもとても。 とてもつまらなかった。
0投稿日: 2011.08.23
powered by ブクログ20110819注文 20110821読了 あかん、読み終わったが、想像通り決してよい読了感は得られず。勿論納得感もなし! 本としての出来上がりが決して悪いわけではない。ただ事件の闇が深いと言うか、気持ち悪いと言うより、怖いんです。 被害者の心の闇が、全く見えない。辛い話やなぁ。。。と。 ★は3つ。。
0投稿日: 2011.08.19
powered by ブクログ3.11以降に読むと不完全な論理でも裁判を終結させようとする闇の権力の存在を感じてしまう。 東電という巨大組織や殺されたOLの手帳に名前の記載があった人物ははやくこの事件を封印したいであろう。 ただこの事件は冤罪の可能性があるのでこの後の展開を注目していきたい。
0投稿日: 2011.08.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
事件の事を何も知らないで読んで見たのでこんなことがあったのかと驚いた。 日本の警察の裏事情も垣間見た気がする。
0投稿日: 2011.08.04
powered by ブクログ井の頭線神泉駅付近の古アパートで東京電力に勤める女性が絞殺体で発見された。彼女の日常生活を追ううちに事件は迷宮へと入ってしまう。女性の生育歴と事件の経緯を追ったノンフィクション。 事件の衝撃もさることながら、それに追従したマスコミがこの事件を大きくした。しかし、事件の真相は結局わからなかったのではなかろうか? 犯人の動機、被害者の生活、全てが謎に包まれた事件であった。 以前、近辺に通っていたということがあって、神泉近辺を想像しながら読めたので、臨場感はあった。 随所に坂口安吾の一節を引用し、ノスタルジイに浸るこの筆者では永遠に解き明かせない事件である。
0投稿日: 2011.07.28
powered by ブクログノンフィクションって何だろう? この本に書かれているのは、タイトルの「東電OL」をめぐる著者の心象風景である。ええと「東電OL」についてのノンフィクションではなく、「著者が東電OLについて調べて感じた」ことをつづられているというか……ノンフィクションってそういうもんだっけ。(そんな気もする) フィクションが虚構/創作で、ノンフィクションが真実であるならば、「東電OLの真実」について書かれた本ではない。が、著者が「東電OLという深淵をのぞきこみ」そこにぽっかりと口を開いた黒い何かを見たというのは真実かもしれない。東電OLについて興味のある人が読むのはオススメしないけど、著者のファンならオススメなんじゃなかろうか。 (あとで思い出したけど、私「カリスマ」読んでたわ)
0投稿日: 2011.07.10
powered by ブクログもう少し硬派なルポタージュを想像していたのだが、扇情的とは云わないまでも思ったよりも情緒的な記述および論点の立脚点に少し戸惑う。事件自体の知識がほとんどなかったのでそれなりに面白くは読んだものの、もうひとつしっくりこない。
0投稿日: 2011.07.05
powered by ブクログ当時「被害者」のプライバシーのみがクローズアップされワイドショーの餌食になった事件。著者の詳細な取材により事件の細かな事象は“ほぼ”詳らかになった。が、しかし。著者も自ら言うように被害者の抱えた大きな闇も、被疑者の抱えた小さな闇も照らし出すことは出来なかった。坂口安吾の「堕落論」の1フレーズを軸に据えた著者の「文学的」アプローチはノンフィクションとしての立場を超えてしまっているようにも感じられるが、そうでもしなければ事件の闇に近づくことも出来なかったのかも知れない。
0投稿日: 2011.06.29
powered by ブクログノンフィクションの名著。著者・佐野眞一の表現の多様性に圧倒される。まるで小説を読んでいるかのよう。 普通、事件モノといえば、理解不能な行動を犯した加害者に焦点が当たるもの。東電OL殺人事件では、被害者の東京電力OLの謎に焦点が当てられている。昼間は大企業東京電力でOLとしての顔、夜間は渋谷に毎日立つ娼婦としての顔。この二面性だけでは語りつくせない被害女性の究極の「堕落」へ誘ったものは何かに迫る・・・佐野さんのジャーナリストとしての魂を感じました。
0投稿日: 2011.06.08
powered by ブクログ当時は、あまり興味がなかった事件ですが、東電が話題になっているので読んでみました。細かい取材力に驚きました。 今回も多種多様な本を紹介いただき楽しいひとときでした。
0投稿日: 2011.06.04
powered by ブクログ斎藤学の本から拾った本。どうしても読まねば、かなりいきごみ、じっくりと時間をかけ、読了した。 三年くらい前に読み終えたのだけど、ようやくレビューを書ける。無意識の不自由さ、それから、無意識の「自罰」により、じぶんから事件に巻き込まれていったとしか思えない読後感。 犯人が誰かとか、誤認逮捕とか冤罪とか、そゆうのより、この事件が起きてしまった、その抗えない「何か」が気になる。 同様、高校教師による卑属殺人事件を、被害者の弟が、「殺されたかったとしか思えない」と言ったことばが、この事件に重なる。 おそろしい。 こんな自罰のトラップに、ぜったいかかっちゃならん、相手の思う壺にはまってはいかんのよ、なんでか、かたくじぶんに言い聞かせる。 ときに、桐野夏生「グロテスク」は、当該事件が素材となっているということだが、「グロテスク」をとうに読み終えたかなりあとになって知った。ゆえに、再読したほど。 なんでこう、ぐるぐるこんなところをめぐっているんだろう。 動機が不明な事件とか、解明しようとすればするほど、もやもや感が残る事件など、これはもう、どう考えても、小説家の仕事の範疇になってしまっていると思う。 事実を追いかけるには、あまりにも、個人情報の壁が厚い。また事実を知ったとて、真相に近づくかといえば、そうでもない場合もあるからなあ。
0投稿日: 2011.02.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
平成9年頃、神戸では少年Aの事件が起き、和歌山ではヒ素入りカレー事件が起きた。新潟では少女監禁事件が発覚し、埼玉では保険金殺人事件が…
0投稿日: 2011.02.05
powered by ブクログ「グロテスク」を読んだ後に、実際の事件がどういうものだったのか 知りたくて読んだ本。 初めて読んだルポだったせいか、事件のせいか 「グロテスク」もこちらもどちらもやはり重い。
0投稿日: 2011.02.03
powered by ブクログ1997年3月に起った東電OL殺人事件に関するルポタージュ。 個人的には、当時はまだ大学生で、事件自体にあまり関心なかったのだが、数年前「週刊文春」の中村うさぎの連載エッセイや、桐野夏生の「グロテスク」をちょっと読んだことで、ここ最近非常に関心を示し始めたことのひとつ。 本書は賛否あるものの、事件の概要を知るには十分な内容、その上、関係者はほぼ実名で記載されてる。 単なるスキャンダラスな事件としての扱いではなく、冤罪の可能性の高いネパール人被告(当時)に対する救済と、被害者の持っていた”闇”を究明しようとする2つをテーマに進行する。 本書によると、著者は事件の真相とともに被害者の行動に惹き付けられており、ノンフィクションにも関わらず(著者も認めるように)私感や想像による記述も多い。 そこが、本書に関して賛否両論あるところ。 著者の想いと被害者の深層心理や真意が合致しているとは思えないところもある上、”死人に口なし”というか、当然、その”闇”が決して解明されることなどないとはいえ、それが実は、少なくとも自分が最も知りたかったことのひとつで本書を手にしたきっかけでもある。 また、本書が刊行された際、世の多くの女性から共感があったようだ。 性別はもちろん、立場や境遇すら異なるにも関わらず、同様に被害者にはどこかシンパシーすら感じてしまう。 被害者の持っていた”闇”に近づけることは決してないのだが、だからこそ、なおさらこの事件に惹き付けられたのではないかと思う。
0投稿日: 2010.12.06
powered by ブクログ内容(「BOOK」データベースより) 彼女は私に会釈して、「セックスしませんか。一回五千円です」といってきました―。古ぼけたアパートの一室で絞殺された娼婦、その昼の顔はエリートOL だった。なぜ彼女は夜の街に立ったのか、逮捕されたネパール人は果たして真犯人なのか、そして事件が炙り出した人間存在の底無き闇とは…。衝撃の事件発生から劇的な無罪判決までを追った、事件ノンフィクションの金字塔。
0投稿日: 2010.09.23
powered by ブクログ浦野所有。 ノンフィクション作品の傑作ですね。上司からオススメされて読んだんですけど、この作者の執念はすごいです。 真実を追い求め、被害者が服用していた薬を入手して実物を確かめたり、被疑者のふるさとネパールまで飛んで行ったり…。 学ぶことの多い作品です。
0投稿日: 2010.06.02
powered by ブクログノンフィクション ショッキングな内容で、読み進んでも どうしてエリートOLが?の疑問は解決しませんでした 結構内容もグロテスクで 殺された家族が読むと つらい内容と思える部分も多々あったような
0投稿日: 2010.05.20
powered by ブクログ容疑者とされたネパール人男性の冤罪を追及していく過程は非常に読ませるけれど、被害女性の「心の闇」(陳腐な表現だ)とやらは、表面的にしかなぞっていないと思う。 裁判ルポとして読めば面白い。
0投稿日: 2010.04.12
powered by ブクログ「セックスしませんか、一回5千円です」 そう言って、東京都渋谷区円山町界隈で売春をしていた、昼間は東京電力のエリート社員である渡辺泰子さん(39歳)が、古ぼけたアパートで紋殺遺体で発見されたのが、13年前の1997年3月19日です。 自分の人生ですから、強盗や殺人は他人の迷惑なので良くないとしても、あとは何をやろうが人にとやかく言われる筋合いはないのですが、よほどのストレス・葛藤があって耐えきれず究極の堕落を選択したのですね。 本当に事実は小説より奇なりです、殺されなけりゃあ、生涯この秘密は暴かれはしなかったのに、彼女の場合は運悪くばれちゃった訳ですが、まだまだゾロゾロ、もっともっと相似形の人生を歩んでいる人は数多くいると私は睨んでいます。 本書は、まさに息をもつかせぬいつもの佐野眞一節で、よっ、待ってました、です。 ハラハラどきどきこそ真情、事件をただ単にドラスティックに追うだけなら、そんなことは他の奴に任せるぜ、俺は俺で渾身の思い入れたっぷりの、深く静かに沈潜して、ドップリ全身全霊浸かったルポルタージュを、手のひらの上に乗せてお見めにかけましょう、という感じです。 もちろん、姿勢はあくまで謙虚に、ひたむきに、死者に鞭打ったり冤罪をでっち上げたりする不埒者には断固とした態度で決然と立ち向かうのです。 私の周りにもいますが、おそらく、中にはそれが普通と違って馴染めない、逸脱しすぎてとっつきにくい、感情移入しすぎていてついていけないなどといった感想を抱かせて、即、拒絶反応などといった無理解を生む結果になっているのでしょうが、彼のスタンス・方法論の素晴らしさが解らないでは、ノンフィクションを突き抜けたところにあるダイナミズム・醍醐味を味わえないのでもったいないと思います。 売春というかたちで堕落せざるを得なかった彼女の中に聖性を見る透徹したまなざしの佐野愼一はまた、逮捕されて一度は無罪となりながら、控訴の末に今では無期懲役の判決を受けている犯人とされている娼婦の彼女の最後の相手だったネパール人のゴビンダ・プラサド・マイナリのことで、ネパール取材や3年におよぶ調査を敢行します。その無罪であるという結論に達するまでの凄まじいばかりの執念の追究は、身震いするほどとても感動的なものです。 ・ ・ ・ ・ ・ ・
0投稿日: 2010.03.19
powered by ブクログ以前に読んだ桐野夏生の「グロティスク」の題材になった事件、東電エリートOLが夜は娼婦になり街角に立って売春をしていた、ある日彼女は絞殺死体で発見される。泰子と何度が関係をもっていたネパール人が犯人として逮捕されるが、3年に及ぶ裁判の判決は如何に。判決を覆す証拠のくだりより泰子の心の闇に迫る最後の数ページに興味を持った、精神科医が語った拒食症に見られる異常な心理状態など、彼女は重い病に冒されていたのだ。
0投稿日: 2010.01.13
powered by ブクログ奥飛騨に沈んだ村の人々が方々に流されて。多額の補償金を元手に円山町のラブホテル街はできた。岐阜グループ。ほとんど親戚同士。東電OL。そこに毎晩立って。男を買い漁る。昼間はエリート社員。夜は売情婦。複雑な深層心理。彼女は自分を責めて自分を戒めた。こんな私でごめんなさい。と。心の隙間を埋めるように。「よい子」「かわいい子」「仕事のできる子」「なんでもできる完璧な子」それを目指すOLは父を聖化させてしまったから。処罰しなきゃいけない自分がいたっていうんだ。ほんとに悲劇。悲しい事件だよ。ほんとに。
0投稿日: 2009.11.03
powered by ブクログどういう事が起きていた事件だったのか、ということはよくわかった。ただ、被害者女性について「巫女性」という一種独特な表現を使って特別視した(ように感じる)部分には戸惑った。著者のやや暴走気味な(?)思い入れもたっぷり入った本のように感じた。
0投稿日: 2009.11.02
powered by ブクログ東電OLの事件は以前から興味深く、事件そのものはいろんな文献やネットで 知っている、みたいな人向けの本。 とにかく作者の思い入れが強すぎて、ネパールまで犯人とされた男の 家族にまで逢いにいっちゃうもんね。 でもそれだけに非常におもしろかった。興味がない人には 「この事件に興味を持たせる」的な役割は担えないけど、 好きな人同士「わかるわかる!!」と面白がれる熱い内容。 「熱い」ドキュメントを読みたい方はおすすめです。
0投稿日: 2009.09.07
powered by ブクログ桐野夏生「グロテスク」の元となった実際の事件ルポです。 読むとほとんど「グロテスク」は実際の話だったと分かります。
0投稿日: 2009.08.14
powered by ブクログエリートOLの堕落と殺人の容疑をかけられたネパール人を追ったものだが、ノンフィクション作品としては面白くないし、読みづらい。 ただ、裁判員制度を考えるにはいい一冊だと思う。この容疑者は明らかに無罪。一審では無罪となったが、二審では無期懲役。 ちなみに、一審の裁判官は地方に飛ばされたらしい。 こういう点は裁判員制度で改善されるのではないだろうか。でも、その制度の中身はぼろぼろ。どうなるのか注目ですね。
0投稿日: 2009.02.13
