
総合評価
(54件)12 | ||
21 | ||
11 | ||
4 | ||
0 |
- kakane"powered by"
三島由紀夫もガンジーも、ニーチェもユングも、ショーペンハウワーもオスカーワイルドも、古くはネロも。歴史に残る偉人たちは、ほとんど異常心理を抱えていた。 ただし、振り切った才能を発揮する人は、常人と違う体験、そして心の葛藤が必要だったのかもしれない。 我々、社会に順応して生きている人間には、幼少期の体験がいかに大事かを、再認識させられる。ハンドルの遊びが心にも必要だと言うことだと感じた。 変わった偉人伝としても面白かった。
37投稿日: 2025.03.10 - kota80"powered by"
文豪や思想家や哲学者などなど 病み方がエグい。 ほとんどが親からの愛情不足や歪み 精神が不安定になってしまうらしい…
0投稿日: 2024.12.14 - zyasuminntea"powered by"
誰にでも異常心理の萌芽はあり、 どんなにメンタルが絡まっても、根本を辿れば解せるのだということが分かった。 過去の、苦しんだ&苦しませた人々に思いを馳せると共に、 現代の人々が、苦しみから逃れる所に辿り着けるようにと、願ってやまない。 題名に惹かれて読み始めたのだが、あなたの=私達自身の事だと気づいた。
0投稿日: 2023.10.09 - つー"powered by"
程度があるかはわからないが、周囲から完璧主義と言われる自分は読みながら少し恐怖を覚えた。こうでなければいけない、こうあるべきだという自分の中のレベル感が、周囲の行動が許せず、なぜ出来ないのか、何故手を抜くのかと強いフラストレーションの感情を生み出すことが多くある。一年で360日程度は頭痛にも悩まされ、年に数回は吐き気がする程の痛みが襲う。それも朝からずっと痛いと言うより、ある極度の緊張状態や緊迫した状況に陥った直後に現れる。その様な状況ではしばしばこめかみ辺りを強く押しすぎて場合によっては出血してる。恐らくは、いやほぼ間違いなく精神的な不調から来ている事は自分でも理解している。 人には二面性があると言われる。優しくて思いやりがあって周囲からも真面目だと言われる自分、一方でニュースで流れる凄惨な事故や事件を見て、被害者(大抵は血が流れた映像や死体)が映り込んでいないか探す自分。見たくないと心の中では思いながらも、海外動画で戦争やテロの映像を探してしまう自分。ハッと気づくと言うよりは、探している自分もいたって冷静で、「こんな事して何になる」と自問自答していることもある。私はまだ普通に生活しており、事件なども起こしておらず、それなりの地位もビジネス上は得ている。ごく普通の人間だとも思うし、きっと恐らくは周りにも似た様な人は多いはずだ。理性や羞恥心、道徳心がしっかり自分を安全な檻の中に閉じ込める番人になってくれている。 幼い頃は両親が共働きだったこともあり、3歳にして独りでバスに乗り遠い街の(今なら大した距離でもない)医者に通っていた事もあるし、当然ながら鍵っ子で幼少期を過ごした。母や父から何不自由なく与えられ、習い事も沢山やらせてもらったが、面と向かって愛情を注がれるといったシーンは記憶に全くない。寧ろ家のお金を持ち出して、友達に派手に奢ったり、親の前でタバコを吸って怒られた場面をよく覚えている。現在の私は親とは離れて暮らしているものの、健在の両親を深く愛しているし、長生きを心の底から願い大切な存在として疑う余地もない。恨みなどはこれっぽちもない。 この感情が私にとっては真実以外に考えられないが、本書を読んでいると幼少期の行動を色々思い出す。当時は自然と親の愛情を求めた行動をしていたようだ。もし、そうした意識することのない記憶の片隅に、自分の知らない自分が居たら。本書を読み終わった直後の恐怖は正にそれだった。 本書は全般、人間が持つ二面性について具体例や著名な人物の過去を紹介しながら解説していく。前述の一般的には良い人間が、裏で持っている真逆の心理について「異常心理」として、その代表的な行動と心理状態、それに至る原因と経緯について説明してくれる。一つ一つの例が背景に大きな物語を抱えているので、登場人物に関する伝記や著作などにも興味が沸く。何より読者は自分の中にある黒い影を探す事に興味を持つだろう。場合によっては周囲に似た様な行動をする人物に当たったりもして、現実世界と非日常を行ったり来たりしながら読み進める事になるだろう。 そして最後に、いつまで自分が正しい自分で居られるか、いや本当の自分はどちらなのか疑問と不安と自信とが入り混じった複雑な心境に陥るかもしれない。その様な心理状態になっても、原因やプロセスを知っておく事で、またいつもの様に「普通」の自分で居られるかもしれない。
0投稿日: 2023.06.11 - おりーぶおいる"powered by"
完璧主義、窃盗癖や過食症、依存症など、日常に溢れかえってる精神的な問題について書かれてある。 一貫して、主張されてるのは『幼少期の愛情の大切さ』かな… 最後の方に書かれてた「不完全な存在こそが安定している」、という言葉がよかった。完璧は実はすごく危ういものだと、そこにこだわりすぎると視野狭窄に陥り破滅してしまうかもしれないと教えられた。
1投稿日: 2023.05.08 - Rui"powered by"
異常心理学や臨床心理学でいう精神障害や、その一歩手前の異常心理を、古今東西の多くの実例を交えて説明している。 幸せな人生を送るための心構えが非常に心に沁みる。完璧主義や愛情不足の危険性も改めて認識できた。
0投稿日: 2023.01.17 - jpomega2020"powered by"
●久しぶりに読み応えのある一冊に出会えた。 ●普通の人間でも陥りがちな異常心理について、具体的ケースを交えながらサクサク解説してくれるので、 非常に面白い。 ●やはり、幼少時の愛に囲まれた、常に主役になれるような成育環境が一番大事なのだと思う。結局は様々な原因は幼少時にあるもんなあ…なんだか親の凄さというか、有り難さを知ったよね。自分が普通だと思っていたことはわりとレアなケースだったという… ●これからの時代、特にSNSが悪い方向に進化しているような時代は、もっと異常心理の増大に拍車がかかる気がするんだよね…見なくてもいい、交わるべきではない世界が交差してしまう難儀な世界 ●ほんとに他人事じゃないよね…この本を必読の本としたいぐらいだよ。てっきり異常な精神病患者を紹介していくのかなあと思っていたから拍子抜けしたけど、よく読めばこっちの内容の方が怖い。他人事にできない…
1投稿日: 2022.06.19 - ナマケモノ"powered by"
極めて異常な状態は、誰にでも見られる正常心理からそのまま連続している つまり、異常心理は決して特別な人の心に潜むものではなく、誰の中にもある心の状態だということを理解しておかなくてはならない ✏完璧でない、不完全な自分に耐えられる力こそ、混乱した見通しのない時代を生き延びるために必要である ✏窃盗癖や過食症は、幼い頃に刻まれた根本的な欠落やそれに対する飢餓感釜存在していて、それを過剰なまでに代償しようという衝動に駆り立てられているということである ✏真っ正直で嘘がつけず誠実な性格というものは、心に二面性を抱えられないという内面的構造の単純さに由来する問題であり、ある種の未熟さを示していると考えられる ✏疲労やストレスによって前頭前野のコントロールが低下したとき、扁桃体に刻まれた否定的体験から生じるネガティブな情動を抑えきれなくなり、思いがけない攻撃性や感情の爆発が起きやすい ✏完璧な自分が最善なのではない。完璧な存在を求めることは、将来の破綻を用意することになりかねないのである。 完璧なものよりも、不完全な存在こそが安定したものであり、それを受け入れ、さらけ出せることが、人から受け入れられ、愛されることにもつながるのだ。
1投稿日: 2022.02.17 - shiho♡"powered by"
読みやすい。 正常、異常とは何か何が違うのか考えてしまう。 どこで人生を間違えてしまうのか、誰もがその可能性を持っていると思うと怖くなる。
0投稿日: 2021.06.26 - たけ坊"powered by"
人間誰しもが何らかの形で抱えている異常心理(精神病ではない)について。多くは幼少期にその萌芽があるという。有名な人たちを実例として取り上げており面白い。 完璧主義者の三島由紀夫やガンジー、東電OL殺人事件、それとは反対に泥と垢にまみれても生きる強さを発揮した水木しげる。 いじめが持つ麻薬のようにクセになる快感。過食や万引きも幼い頃に刻まれた飢餓感を代償しようとする衝動に基づく。 ひがみが度が過ぎて異常になってしまうこと。人間の脳は仲間はずれに敏感に作られている。 精神的な逃げ場として現れる多人格。 曖昧なアイデンティティしか持たないドールハウスの住人。これに取り組んだのがショーペンハウアーの意志と表象としての世界。グレートマザーによる支配が狂わせたネロやニーチェ、ヘミングウェイ。そして親に対する罪悪感から幸せになることを恐れる心理。全か無かの二分法的思考に毒されないことの重要性。
0投稿日: 2021.04.03 - 官兵衛"powered by"
どこかの偉人がおっしゃっていた言葉なのですが「変態的な要素の無い天才はいない」という意味合いの言葉を思い出しました。
0投稿日: 2021.03.24 - あい"powered by"
読みやすい 無理にあてはめてるのでは?と思う箇所もあったけど、ほほうと新しく知る事もあって面白かった
0投稿日: 2021.01.14 - moyoji"powered by"
このレビューはネタバレを含みます。
著者は精神科医師ということで、いろいろな症例を元に述べられていますし、また今は亡くなっている有名作家などを例にあげたりで読みやすいと思います。 正常も異常も、養育環境の影響かわからないけど紙一重だな、と思ってしまう。 社会から逸脱しないから正常と言えるか?と問われれば、間違いなく誰の中にも異常心理のかけらはあるわけで。 異常性が行動・言動に出てしまうと社会生活が難しくなるだろうから、そこに至る前に手を打つことが大事なのかな。 完璧主義思考は危ういとか、ドキッとする箇所がありました。
1投稿日: 2020.12.09 - yoshi1114"powered by"
この著者の本はこれまでに『マインドコントロール』、『母という病』、『父という病』を読んだ。文体というか、展開がどれも似ている。「異常心理」という言葉を軸に、色んな事例を、自身の臨床経験や有名人の半生を交えて語っていく。 ・この類の本を読んでよく思うことは、他者の例を知ることで自分を省みることができるということだ。自分の特徴や普段無意識に捉えている漠然としたものを言語化することができる。言語化しないと、考えることすらできない。自分のことを自分だけで気付くのは、とても難しい。 ・前半は三島由紀夫、東電OL殺人事件、ガンジー、水木しげるといった人物・事件を交えて話が展開していく。この辺りは自分もどんな人なのかをある程度知っているので、理解しやすかった。 ・後半になると有名な外国の思想家や哲学者が登場する。初めて聞く名前で、わからない。自分の勉強が足りないということか。ジョルジュ・バタイユの「悪の哲学」なんていうのが出てきたが、あまり理解できていない。 ・完璧主義や潔癖という流れで三島由紀夫、東電OL殺人事件、ガンジーの例が出た。こういう風に、ある異常心理に対して実在の人物の例が出てくると、なるほどと腑に落ちる。そういうのが面白い。 ・完璧主義な三島由紀夫の自決、極端に潔癖で禁欲的なガンジーがなぜそうなったのか?といった辺りは初めて知ったが、興味深かった。 ・この本では、極端な例がいくつも示されている。しかし、案外それらは自分が日常で感じることの延長線上にあるものに思う。自分は完璧主義者とは思わないが、無意識に完璧なものに拘って足踏みしたり、見切りをつけられないことがある。社会的には望ましくないと知りつつも、頭の中に欲求が湧いてくることもある。 ・『自己目的化した、閉じられた快楽の回路』という表現が気に入った。自己目的化という言葉も初めて知った。 ・それにしても、新しい思想や概念を切り開いてきた昔の心理学者や精神科医は、みんなうつ状態だったんじゃないかと思う。
3投稿日: 2019.04.07 - キミドリ"powered by"
天才といわれた人々を「異常心理」という観点で解説。 病跡学ほどマニアックでなく、とても文章がよみやすい。 と思ったら、作家さんでもあったのか。
0投稿日: 2018.12.22 - ありよしあしか"powered by"
いつもの岡田氏のテーマ。過去の偉人を人格障害的な観点から振り返って分析するスタイルで相変わらずすごく面白くてスイスイ読める。ただ今までの本からのプラスアルファは特にないかな
0投稿日: 2018.04.14 - takeyabu"powered by"
P43 不潔恐怖は、不潔なことを恐れているというよりも、自分が異物によって侵されることを恐れているということなのである。 P102 他人の幸福をねたむような、ひがみ根性に陥ることもある。相手の他意のない行動も、自分を貶めるように思え、悪意と解釈してしまう。相手が自分をいじめるのなら、こっちもやり返してやろうとばかりに、非難したり邪魔をしたりする。
0投稿日: 2017.12.09 - 虹風 憂璃"powered by"
なんでこの本を読もうと思ったんだったかな……。 専門的な内容だが、分かりやすい言葉で書かれていて読みやすかった。 様々な“異常心理”について著名人、特に「表現する職業」だった人々を中心に、生い立ちなどを説明しながら解説。 表現芸術に身を置く人って、やっぱり“異常心理”を抱えていて、それを作品に昇華させてる人って多いんだろうな、という。
1投稿日: 2017.03.01 人間は二面性を抱えた生き物である。
誰でも影の部分を持っている。正しいことをしたい気持ちがあれば、それとは裏腹に悪いことをしたい衝動も潜んでいる。それが人間である。これは本書の書き出しの部分である。学術的な説明よりも「精神科医の語る幸福論」といった内容が多い。夏目漱石や三島由紀夫の生い立ちと作風、ユングの少年時代の心の病などから親子の関係を掘下げている。アドラーの承認欲求などにも触れていてわかり易いが愛着障害や親子関係に拘りすぎている感もある。紹介されている「とらわれを修正する技法」は入口の部分のみである。 とにかく人間には二面性があり異常心理は人間が生きて行くのに必要なことを教えてくれる。怖いのは悪感情は快感になりやすく快楽回路が一度できるとループし続けることだ。自分の感情に不安を抱く人は実際に行動しない場合が多いが本当の異常心理は高揚感を伴う。幸せに生きるためには完全主義にならないこと、全か無かしかない二分法的思考を持たないこと。完全主義にならないための見本として水木しげるさんが登場しているのが面白い。実はこの本は買ってから結構長く積読状態だった。それはまさに読みたい気持ちと読みたくない気持ちの両価性であったと思う。
2投稿日: 2017.01.25- みゃ~コ"powered by"
コンプレックスは、その人の意識的人格に統合しきれてい合い、感情に彩られた記憶の複合体で、その成立には強烈な過去の体験が関わっている。統合しきれていないのには、そうすることを困難にする理由があり、多くの場合には何らかの外傷体験が関わって居ると解するべきだろう。誰もが心の中にとらわれを持ち、知らず知らずにそれに操られている。厄介なのは、多くの場合、本人はそれを自覚しておらず、無意識的に行動を支配されているということである。
0投稿日: 2015.08.10 - Raf"powered by"
幼少期の経験が、異常心理の源となる。自らを顧みれば、思い当たることがあるだろうか。 例えば、一時的なものだが、人の死を見てしまうようなインパクトの強い出来事。あるいは、持続性のある虐待や、親の教育方針、環境によるもの。これらが、影響するという。当然、その側面はあるだろうが、こじ付けは無いだろうか。遺伝性や、過去とは無関係な突発性で異常行動に走る事もあるだろう。何もかもが、因果関係にあると整理する事は難しいのではないだろうか。 著者は、著名人の例や、自らの相談事例などを当てはめながら、話を進める。理解はし易いが、果たしてそうか、という疑問を拭えず、そのフィルターがかかったまま読んだせいか、あまり頭に残らなかった。
0投稿日: 2015.07.29 - 青葉"powered by"
このレビューはネタバレを含みます。
この著者の「愛着障害 こども時代を引きずる人々」などは非常に納得しながら読めたが、今回の内容には一部、症例をケースに無理にあてはめているような印象を受けた。また、異常心理の例を並べるだけで、だからどうなんだという部分が無い気がして、あまり読んで得られるものがなかった印象を受けた。ここから興味を持った場合、自分の他の本で説明しますよが含まれた内容だとは思えるが。 ただ、自己肯定感に溢れて安定した人格を育てるためには、失敗した時にそこから何を得られるか、失敗の中で良い点を探すことを教えることが大事だと。少女パレアナの良かった探しが、人生を楽しくするのだろう。 また、楽しい苛め、苛めは楽しいからやるのだとそこをストレートに言われたのには目から鱗であった。万引きのスリルも同様。
0投稿日: 2015.02.06 - cookie302"powered by"
やすみなので、 部屋に閉じこもりながら、読んでみました。 異常↔︎正常 過去の有名な方、ユングやフロイトもなんかいろいろ抱えていたと。 その根本は、欲だったり、環境に起因するものだったりと。 なんだろな、そうなるのは致し方ない感じ? 本人が悪いわけではなかったりとか、 まぁ、なんかそんな事を考えて読んでました。
0投稿日: 2014.08.10 - newrose33"powered by"
例として挙げられている人々、三島由紀夫、夏目漱石、ガンジー、ドストエフスキー、ユング、ショーペンハウアー、オスカー・ワイルド、ニーチェ…世に出て、後世に残るクリエイティブな仕事を成し遂げた人たちでさえ、闇を抱えていたのですなぁ。異常心理があったからこそ、考察できたこともあるんでしょうけれども。 「いじめはクセになる」「快楽回路ができるとループし続ける」ほか、先週読んだ別の本「脳内麻薬/中野信子」ともリンクしていて興味深かった。 最後まで読んでみて、異常心理に向かう原因を「幼少の頃の親との関係(特に母親)」に重点を置きすぎのような気がした。これを言われたら、自分もそうだと思う人は多いんじゃないかしら。でも、「愛情不足で育ったからしょうがない」で終わらせては自分が損。いつからだって生き直せると思いたい。
2投稿日: 2014.08.05 - minatcho"powered by"
ときに誰の心にも認められる,完璧主義などの異常心理について,著名な人物のエピソードを引きながら,興味深い読み物として説明.「幸福な人生のために」と題した最後の節に,著者の含蓄あるメッセージが綴られている.
0投稿日: 2014.07.08 - masashibu"powered by"
数々の歴史上の著名人にまつわる異常心理と、そこに至るまでの過程は、現代に生きる我々の日常にも潜んでいる・・・。人は何に捉われ、そして常軌を逸するのか。正常と異常の差はどこで生まれるのか。はたして自分自身は「正常」なのか。
0投稿日: 2014.02.18 - human"powered by"
このレビューはネタバレを含みます。
読書レポート:あなたの中の異常心理 岡田尊司 著 (幻冬舎新書) | デジたろうとピアノ http://digitaropiano.luna.ddns.vc/digitaropiano/?p=3931
0投稿日: 2013.10.13 - uesho"powered by"
誰もが持つ異常心理の種。それを正しく受け止めることで平常心を自覚することができるはず。 そんな一冊でした。
0投稿日: 2013.08.28 - Kanetaka"powered by"
人は誰もが少なくとも部分的には「異常心理」の要素を持っているのだと思うが、どんな「異常心理」があり、それとどのように向き合うと良いかを解説。この本を読んでおくことで、自分自身が悩んだときなどに、「異常心理」を抑えることのきっかけになると思う。
0投稿日: 2013.05.23 - 麒麟童"powered by"
異常心理というと、特別おかしな人が持つものだと思うかもしれない。しかし、本書では、異常心理は普通の人にもあり、それは特段おかしなことではないことを教えてくれる。 筆者によれば、異常心理は精神障害の上に成り立っているのではない。正常と異常の境目は程度や頻度の差でしかないという。むしろ正常と異常は連続しており、異常心理を知ることで正常に生きるヒントとすることが本書の目的である。 では、異常心理とはなんだろうか?本書では、多彩な例を使ってそれを解説している。完璧主義、快感、敵を作り出すメカニズム、人間の二面性、罪悪感、自己否定、異常心理はいろんなところに顔を出す。ここまで述べたものは自分の中に無いと思ったあなた。そんなことはありません。自分が気づかないところで、上記のような異常心理に陥っているのです。 最近は、メディアでも取り上げられることも多いですが、小さい頃の体験が、後日大人になってからの性癖や行動に影響するといわれています。本書でも、そのことがいくつかの実例を元に紹介されています。親だけに限らず、大人が子供に与える影響は、恐ろしいほど大きいのです。そうしたことを意識して、私達大人は子供に接しなければいけません。
0投稿日: 2013.05.10 - 一塔"powered by"
・瞬間の快楽あるいは強迫観念に囚われ行動自体が目的と化す「自己目的化」 ・相手を攻撃し支配することで自分の優位と正統性を証明しようとする「自己絶対視」 ・自己の理想像を対象に投影して陶酔する「自己対象」。… 欲求とは私たちが生きる上での原動力であるとともに、行動を支配する主でもあるのだと思わずにいられない。 幼少期は母の愛を、長じては他者からの認証を求め、不幸にもその望みが果たされなかったとき、精神は容易く均衡を崩し、欲求は暴走を始める。 例にとられた哲学者、文学者ら著名人のエピソードは非常に興味深い。 ただ、彼らの思想や嗜好、衝動の由来に関して著者の恣意的な解釈が感じられ腑に落ちないところもあった。 心理の両価性を鍵としているのは何となく納得。 愛されない自分を否定しなくていい。不完全は決して無価値と同義ではない。
0投稿日: 2013.05.01 - korosk"powered by"
面白かった。 異常心理に陥ってしまう事は誰にでも起こりうる。 時々自分を振り返り、狭い価値観や一つの視点にとらわれ過ぎない事が大事。 これは断捨離でいうの俯瞰力を付けるのととても似ている。#感想部
0投稿日: 2013.04.30 - shigeru0127"powered by"
岡田尊司さんの著書は最近よく読む。 読むたびに、新しい世界を知ることができる。 精神疾患について、書いてある本が多いのだが、本書は「あなたの」と銘打ってあるように、一般人全般に関係あるものなので、より身近なものとして読めた。 「イジメにしても、同じだ。なぜ人はイジメをするのか。イジメをめぐる多くの議論が忘れていることは、イジメには強烈な快感が伴うということである。いじめている側は、おもしろくてたまらないのである。」(p.57) 残酷なようであるが、納得出来るのは確かだ。 私はイジメの加害者になったことは無いが、例えば、他人の悪口をいう時はほんのり快感を感じたりする。 本書では、人のもう一つの面を垣間見れた。
0投稿日: 2013.04.22 - 綾川ポチョ"powered by"
世の中の異常心理で色々患った人やそれを治した人の話を解説紹介している本 残念ながら私には読んでいて「だからなんだよ」と言うコメントしか出なかった 異常心理とか所謂心理学的なモノに自分は興味が本当にないんだなと痛感した一冊
0投稿日: 2013.04.16 - tacbonald"powered by"
「なぜ社会地位もある人が少女のスカートの中を覗いてしまうのか。」 過去の偉人と異常心理の相関を取り、日常に起こり得る精神的病と原因の解説、そしてそれらから身を護るにはどうすれば良いかまで丁寧に紐解かれています。 完璧主義、依存症、支配欲、固着、自己愛、、「病」とまでは無自覚なものの、少なからず誰もが持つこういった性質が異常心理に繋がるという、結構恐ろしい内容。 個人的に特に震えたのは4章の「両価性」について。 両価性とは相反する気持ちを同時に抱える特性だそうですが、私はこのジレンマで自他ともにストレスフルにさせることが多々有ります。 自分のことを思って言ってくれたことに何故か苛立ちを感じてしまい、つい本心に反した行動をとってしまう。 これが私だけでなく本書で紹介されるほど一般的な特性であるのなら、逆の立場、つまり相手を思うゆえの発言に対して不可解な態度を取られた時、反射で対抗するのでなく、「ははーん、お前両価性を持っとるな」と立ち止まる心を持とう(そうでありたい)。 読んでいて、自らも十分異常者予備軍ではないかと怯える場面もいくつかありますが、本書を読んで何かしら力強さみたいなものを感じるのは、 <この異常性は誰しも起こる「正常」であり、故に自分だけが異常だと慌てる必要は勿れ> みたいなメッセージ性を感じるからだと思います。 だからめちゃくちゃ面白かった。
0投稿日: 2013.04.08 - 紅惟"powered by"
面白かったのだけど、「健全な心を育むには幼児期の母親の接し方が重要」という記述が多くて、心が萎える。 昨日もちょうど、ストレス耐性のある人間に育てるには、幼児期の母親の愛情が重要というネット記事を読んで、一体父親は何処にいるもんなのでしょうねと思ったばかり。どうも父親に大事な素質は「暴力をふるわない」事だけに思えてくる。 幼児期の母親との接し方が大切だという事は否定しないのだけど、同じ研究を父親に対しても充分行われていての記述なのか甚だ疑問。 心に問題を抱えた人の解決方法としては役立つ事が書かれているのだろうけれど、これから一人の人間を育てていく母親になる可能性のある人間としては、逆に心理に異常を来しそうなプレッシャーを感じた。 それも私自身の幼児期の母親との関わり方が悪かった所為なのでしょうかね。 時代の問題もあるだろうが、心に問題を抱えていたであろう歴史上人物の中で数名、「幼少期に女の子として育てられた事が原因」とあったのだけれど、逆のパターンがないのが物足りない。 父親の虐待があった時に、それを止めなかった母親もセットで非難される事はあっても、母親の虐待があった時に、それを止めなかった父親の存在というものを余り聞かないのも気になる。 そもそも父親とは、子供との接触が薄くても構わない存在なんだろうか。
2投稿日: 2013.04.04 - 芋がゆ"powered by"
面白い。特に完全主義への警鐘の辺りはうーんとうなってしまった。確かに完全主義は破綻と紙一重であろう。 また、三島由紀夫や東電OL、はたまたニーチェなどのプロファイルも興味深い。 が、しかし、何とも言えない違和感が残る本でもある。恐らく作者の因果付けが度をすぎるからではないかと思う。そこに至ったデータ、根拠がないと私のような素人は、無防備に受け付けるか、猜疑をもつかどちらかになるのではないだろうか。
0投稿日: 2013.03.16 - bucci0911"powered by"
Kindleにて読了。 精神科医の先生が心の抱える問題の現れ方について、分かりやすく解説した本。 どんな人にも心の闇はある。どんな人にも障害が起きるかもしれない。だからそれといかに付き合っていくのかが大事なのだなと感じた。両価性のジレンマに陥らずに色々な角度から物事を眺めることができるような余裕を持って生きたい。
0投稿日: 2013.03.13 - daikonmeister"powered by"
過去の偉人たちの異常心理がこれでもかというぐらい紹介されており、読んでいる途中で少し私自身の精神状態が悪くなった気がした。最後には異常心理に陥らないための対策が述べられているが、かなりあっさりしており、少し物足りない印象だった。
0投稿日: 2013.03.02 - 浮浪プログラマ"powered by"
偉人と呼ばれるまでになったような人は、みな何かしら異常心理にとらわれていたのではないかと思えてきたw 幼少時の欠落の代償を手の入れようという、強烈で異常な強迫観念のようなものがあるからこそ、あそこまで特定の物事に思い入れを持つことができ、特異な個性を持つようになるのではないか。 天賦の才の裏に異常心理があるのだとすれば、単純に羨ましいとは思えなくなってくる。 逆にいうと、自分にはそのような強烈なトラウマはないようなので、だから凡人の域を出ることはないのだとすると、良かったのか悪かったのか。
0投稿日: 2013.03.01 - riglavi"powered by"
あらゆる点で参考になるので逐一ノートにとりたいレベル。 ・完璧主義=一種の強迫反復 幼児退行的でもあるが、偉人の原動力でもあった ・短絡的な快楽の回路ができた上で自己目的化することで、他者は排除され行為が反復される。自己目的化が、傍からは異常や狂気として映る。あるいは、規範の侵犯も快感となる。 ・嗜虐性と自虐性は紙一重。解決するためには、長期的に見た損失の大きさを何らかの形で認識するか、相互的・共感的関係をを招き入れる必要。 ・偶然に意味を感じてしまう直観・敏感さと異常心理の紙一重。自己絶対視。妄想分裂ポジション(=他者の否定・攻撃)と抑うつポジション(=自己否定・反省)。部分対象関係と全対象関係 ・人間は両価性をだいたいにおいて持つ。抑圧すると「おぞましい想像」。そういう場合実行に移すことはあまりなく、いっぱい想像させることで治る場合も。天邪鬼は嗜虐性や乖離への入口。 ・精神状態を癒すために第二の人格が要請される場合も。 ・囚われを治すために、催眠、もしくはリフレーミング。簡易の手法としては眼球を左右に動かさせることでトランスに近くなる。ある時期のやり残しとして「固着」と捉えることも可能。 ・自己対象。自己愛、嫉妬。自分が操れるものとして他人を見てしまう自己対象の病理は、自己愛的な人の他にも献身的な人の場合にもある。いずれにしろ愛着の不足。 ・グレートマザーの問題。 ・幸せに罪悪感を感じるのは何故か? 幸せの概念と何かが変に結びついている可能性があり、そこをほぐしうる。 ・自己否定は多くの異常心理につながる。自己否定が強い人は、認められるために良い自分と悪い自分を峻別しようと二分法的思考、完全主義に陥りやすい。 ・善悪をはっきりさせる二分法的思考を捨て、失敗も成功も連続したもの、見方によって変わるものとして捉える。
0投稿日: 2013.01.05 - kasa"powered by"
サドやバタイユ、そのほかさまざまな文豪、思想家たちの生い立ちを紹介しながら症例やそれに近いものと比較し、異常心理やそのような精神状態になりがちな性向を分析している。内容は異常心理にかぎらず心理学の入門的な間口の広さで、読みやすく、おもしろい。タイトルで損をしているのではないかと思った。
0投稿日: 2012.11.17 - あすかっち"powered by"
このレビューはネタバレを含みます。
特別なものではなくだれにでもありえるものだということ。帯にある「異常心理の危険度チェック」4つも当てはまるし(´;ω;`)実際、あれ?この人あたしみたいっていう人が登場してきて、またびっくり。文章も読みやすく興味のある方にはかなり面白い。
0投稿日: 2012.11.08 - caninha"powered by"
非常にわかりやすい異常心理の本。正常と異常の境目ってわかりづらい。ちょっとしたことから異常性は生まれてくるし、親の愛情って重要なんだと思った。
0投稿日: 2012.11.07 - kkmmm"powered by"
精神障害には異常心理がみられるが、異常心理がみられるからといって精神障害だと言うわけではない、という前置きがすごく印象的。 さすが小説家という感じで、この手の本にしてはすごく分かりやすく、すごく読みやすかった。 なんだか読みやすくて、さらっと読み終えてしまった。そして、さらっと前置きしか覚えていない。 具体例がたくさんある異常心理の紹介本なのかな。もっと詳しく知りたい人はそれぞれ専門の文献を読んでねって感じなんだと思う。 そしてまんまと著者の別の本買いました。
0投稿日: 2012.08.09 - saori yoshida"powered by"
自分のことをより知りたくて借りました。心のことは自分でもよく分からなかったりするので、こういう原因でこうなるのかと教えてもらったら直接的には解決に繋がらなくっても楽になりますね。
0投稿日: 2012.07.10 - あーちゃ"powered by"
このレビューはネタバレを含みます。
ストレス社会をうまく乗り切るにはどうしたらいいのか?必読書 と書いてあったけど、 うーん。結果は、、、、。 色々な異常心理のことを書いてあったけど、ちょっとどうだったかなあという内容。
0投稿日: 2012.06.03 - こびっち虫"powered by"
変なことを想像できるほうが、異常ではないんだとさ。その境目がないのが異常なんだろう。 すごく面白く読めた。ガンジーさん特に。偏屈さもかわいらしい。
1投稿日: 2012.04.03 - 梅里"powered by"
古今東西の有名人の異常心理について記されているのが興味深かった。ニーチェ、ヘミングウェイ、ガンジー等々。
0投稿日: 2012.03.21 - ai96"powered by"
このレビューはネタバレを含みます。
正常心理と異常心理の境目はどのようなものなのか、どのような状況になると「異常」とみなされるのかについて、さまざまな具体例(文学作品や実在の人物など)をだしながら述べている。 具体例があるので、わりとイメージしやすいかも。 ・完璧主義とは、予定されていたものと同一の状況を再現しようとする強迫的なものだとみなすことができる。同一性の再現こそが根本にある衝動。 よって、ひとつ間違うと強迫行為、自傷行為、依存などに移行しやすい。 ・悪の快感の根源にあるのは、子どものころに十分愛されなかったという思い。そのため、自己目的化した快感の円環に飢餓感を閉じ込めることとなってしまい、スパイラルから抜け出せない。 ・人の幸せは、どれだけよいことが多く起こるかということではなく、悪いことの中にもどれだけいい面を見いだせるかということ。
0投稿日: 2012.03.16 - おにい"powered by"
先人たちの異常心理や異常行動のエピソードが多数紹介されている。 これらのエピソードは、嫌悪感を覚え、軽蔑してしまうことばかりである。 だけど、なぜだろうか。 この人たちに、親近感を覚えてしまうのは。 これは、著者もあとがきで書いているとおり、人間に「通底する本質」、「生きるための基本的な欲求」が鮮烈にでているからではないだろうか。 非常に印象の強い本でした。
0投稿日: 2012.03.03 - jun0214"powered by"
自己否定ばかりして自己肯定はなかなかできないというのが悩みで、なぜそう思ってしまうのか?という問いに答えが欲しくて手に取りました。愛情不足や複雑な環境の影響から凄惨な事件や行為を行ってしまった事例がたくさんありましたが、それはある特定の人に現れるものではなく、誰にでも起こりうる事象だということがわかり、自分が幼いころに抱えていたコンプレックスに対してある種安堵感のようなものを感じました。。そもそも完璧な人間などはいないし、完璧=安定ではない。不安定という安定を実感できるよう前向きな気持ちになろうと思わせてくれる本でした。
0投稿日: 2012.03.01 - maitake1007"powered by"
完璧主義、依存、頑固、強いコンプレックス。社会規範やモラルとの葛藤。自己嫌悪や自己否定、歪んだ自己愛。決して他人に見せられないような悍ましい感情。誰もが抱える心の闇。それらを自分で制御できなくなったとき、人は異常心理に陥り、時には自己破滅へと追い込まれる。 何が怖いって正常と異常の差は紙一重でしかないという事実。決して他人事なわけではなく、自分にも思い当たるふしがあって、自分の弱さと向き合う機会にもなる。すべてがすべて幼少期の対人関係のせいなのかはわからないけど、でもどれだけまっすぐ愛情を受けて育ってきたかって人格形成に多大な影響を及ぼすんだなと改めて思った。やっぱり教育カウンセラー興味あるなー。 第一章 本当は怖い完璧主義 第二章 あなたに潜む悪の快感 第三章 「敵」を作り出す心のメカニズム 第四章 正反対の気持ちがあなたを翻弄する 第五章 あなたの中のもう一人のあなた 第六章 人形しか愛せない 第七章 罪悪感と自己否定の奈落
0投稿日: 2012.02.25 - heichan"powered by"
明るくて、前向きで、ポジティブで、心地良くて、優しくて…、というメッセージが世の中に溢れている。でも、人間の心ってそれだけじゃないでしょ?と手に取った本。感じたのは、異常の反対は"正常"ではなくて、"許容内"という事。周囲の人が受け止められる範囲の言動は問題にならないだけであって、そこを超えたとしても本人の心は"異常性"を感じない。"異常か否か"は周囲が決める、というシンプルな真理にハッとした。自分の言動はどうだろうか…。
1投稿日: 2012.02.20