
総合評価
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powered by ブクログ不妊治療や流産・死産の経験がある人には、読むのが辛いかもしれない。 ショッキングな描写もあるが、残酷さを強調するのではなく淡々と書かれていて、その発想に驚かされる。 いくつかの症例が登場する中で、とりわけ印象に残るのは、亡くなった女性の卵子を人工授精させ、男性の腹部へ移植するというケース。 倫理的には完全にアウトで、世間から強く批判される類の治療だが、それでも医師の姿勢には揺さぶられるものがある。 患者に寄り添い、未来の医療を見据えるその信念を前にすると、本当に「なぜいけないのか」「倫理とは何か」と考えさせられる内容だった。 下巻の展開が楽しみ。
20投稿日: 2025.11.27
powered by ブクログ天才が野心を持つと狂気をはらむのか。 冷静で、人間関係もそつなく軽やかにこなし スマートで知的。 だけど怖い。怖すぎる。 どんな道を歩んでいくのか下巻も興味深い。
3投稿日: 2023.12.23
powered by ブクログ医療小説は割と好きなんだけど、本作はちょっと苦手なタイプでした。。 なるほどっと思う部分もあったけど、顔を顰めたくなる内容や描写も多くて、、 途中挫折しかけたけど、下巻もあるしなんとか最後まで読み切った。 さて、下巻はどうなるのか、見届けます。。
0投稿日: 2022.01.28
powered by ブクログ「エンブリオ」というのは受精後八週までの胎児のこと。 産婦人科医の岸川は、人為的に流産させたエンブリオや、様々な手を使って手に入れた卵巣等を培養し臓器移植をするという異常な医療行為を行っていた。 その技術は異常ながらも、世界の最先端をいっている。 しかし、そうなるともう歯止めが効かなくなってくる…次は男性の妊娠実験… とにかく、全体的にかなり衝撃的な内容。 2018.11.25
1投稿日: 2018.11.25
powered by ブクログエンブリオーそれは受精後八週までの胎児。天才産婦人科医・岸川は、人為的に流産させたエンブリオを培養し臓器移植をするという、異常な「医療行為」に手を染めていた。優しい院長として患者に慕われる裏で、彼は法の盲点をつき、倫理を無視した試みを重ねる。彼が次に挑むのは、男性の妊娠実験…。神の領域に踏み込んだ先端医療はどこへ向かうのか。
1投稿日: 2018.06.16
powered by ブクログこれは物語(小説)の形を借りた、現代医療の倫理上の問題点を啓発する書でしょう。確かにミステリー仕掛けで小説としての姿は整っているのですが、作者の書きたかったテーマはそこにあるようです。 主人公の岸川医師は、献身的で優秀な医者として描かれます。その結果、全ての患者から信頼され、かつ、それを裏切らない医者です。しかし一方で、彼が、そして日本の法律が人間とは見なさない胎児、卵子、精子については”物”としての取り扱いです。その行為は恐ろしく、グロテスクです。 こうした問題に対し、興味がある方以外には、余りお勧めできる本では有りません。
1投稿日: 2017.10.30
powered by ブクログエンブリオ―それは受精後八週までの胎児。天才産婦人科医・岸川は、人為的に流産させたエンブリオを培養し臓器移植をするという、異常な「医療行為」に手を染めていた。優しい院長として患者に慕われる裏で、彼は法の盲点をつき、倫理を無視した試みを重ねる。彼が次に挑むのは、男性の妊娠実験…。神の領域に踏み込んだ先端医療はどこへ向かうのか。生命の尊厳を揺るがす衝撃の問題作。
1投稿日: 2017.04.08
powered by ブクログ生殖医療を舞台にした小説。 生殖にどこまで人間の手を加えてイレギュラーな生命を誕生させるのか。そこに絡む人間関係。 学会のモナコ観光の下りとかつまらなかったなー。展開が遅い。 中絶胎児を保存、大人の治療のために、妊娠中絶。受精卵分割保存。倫理的にはどうかと、思うが違法ではないという、この国の法律の隙間をつき、自分の実験を進める岸川。 下巻はどうなるのか。 目玉は男性の妊娠。
0投稿日: 2015.06.27
powered by ブクログ医療、倫理について考えさせられました。お話は極端だったり、物語として読めますが、読んだ後いろいろ考えてみることが出来るきっかけ本でした。
1投稿日: 2015.03.18
powered by ブクログ患者からの信頼の厚く国際的にも評価の高い産婦人科医の岸川。彼は人為的に流産させた胎児の臓器移植や男性の妊娠実験などを成功させ国際学会でも発表するのだが… 冒頭からいきなり胎児の臓器移植の場面があって、「おいおい、まじかよ」となりましたが(笑)、しかし読んでいくと岸川の色々な実験や手術はグレーゾーンの範囲内ということが分かります。 自分はてっきりこの手の行為は中絶や不妊治療といったものを除いてほとんど違法だと思っていたのですが、どうやら法律は追いついてなくて、学会の倫理ガイドライン程度の規制しかないみたいです。ガイドラインもあくまで目安程度のもので、破れば罰則があるというわけでもないらしいです。その上、岸川は学会に所属してないので実質、個人の倫理だけの問題になります。 岸川についてはちょっとナルシストかな、と思うところはありますが、治療は基本患者のためであり、不妊や親子の関係性を考えるためのものであり、医学の発展という点では岸川の行為は全く責めようがないように思われます。 読んでいて自分の中の生命倫理を考え直してみたのですが、作物の遺伝子組み換えをやったりペットの去勢手術と、よくよく考えると人間ってすでに人以外の生命に関しては結構干渉してるんですよね…。そう考えると岸川の行為は医療が発展した上での当然の帰結のように思えます。 印象的なのは岸川が国際学会で男性の妊娠実験を発表した時の他の研究者の反応。欧米の研究者もいるのでてっきりもっと反発があるものかと思っていたのですが、みんな好意的で興味津々という感じだったのが意外でした。先端を行く人にとっては人の誕生って高尚なものじゃなくて好奇心の対象なのかもしれませんね。 医学や実験の話、倫理の話など興味深いところは多かったのですが、小説としては今一つ流れが見えてこないのが気になるところ。下巻は話をどう進めるのかな?
3投稿日: 2015.03.17
powered by ブクログ大学で研究する内容に近いジャンルだったので手にとった一冊。 生殖医療において、法的な規律がちゃんとしていない事実を再認識させられた。学会の中での規律が暗黙の了解のルールになっている現在、法的処置も取らねば岸川のような医師が現れる可能性も否定できない。 ただ、倫理的問題が一切無くなれば、生殖医療、再生医療での技術開発スピードが急速に上がるであろうことも事実。生殖器官、配偶子から受精卵、着床時、妊娠、出産......、どこからが倫理的問題が発生するのかと改めて考えさせられる一冊。 下巻も気になる。
0投稿日: 2015.02.05
powered by ブクログ天才産婦人科医、岸川。 胎児から取り出した脳や卵巣を使っての移植手術、またファームにて人工的にエンブリオを作り出し、臓器培養も手がけている。 そして次に行っているのは男性の妊娠。 次巻に続く。
1投稿日: 2013.12.10マッドサイエンティスト?!
生殖医療(中絶や不妊治療など)を題材にした小説で、岸川という医師による、患者の治療を通して今の生殖医療の現状を知ることができます。この岸川は今でも議論がやまない、生殖医療を自分なりの解釈と方法でタブーなどは無視してどんどん進めていきます。はたして胎児は一人の人間なのか、そして臓器移植や中絶、胎児の性別診断による産み分け(男の子が欲しいから女の子ならばおろすなど)は良いのか・・・・。非常に重いテーマではありますが、一読をオススメします。
1投稿日: 2013.09.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
中絶した胎児を保存 死体から子宮を摘出して卵子を凍結、そして妊娠 男性の妊娠、胎児の脳を摘出して手術に使われる・・・・ 夢のような話が書かれているのだけど 実際に近いうちに行われるのではないかと考えさせられる 倫理的にそれは悪なのか善なのかわからないが 研究を追及し続ける主人公の危うさ感じられ目が離せない
0投稿日: 2013.04.26
powered by ブクログ小説でなければ書けなかった医療現場の飽くなき探究心、生命誕生にどこまで人為的な行動が許されるか?そして日本の医療の法的規制のない事実。倫理とか常識とかいった心情に訴えるだけで、現実として未出生になる胎児は、年間出生胎児とほぼ同数か倍数に百万から二十万という事実。特に医学・医療が延命に対して先端医療が認められるのならば、生命誕生にはどうななのか?という課題を衝き付ける13章は読ませる。 山中教授のノーベル賞受賞報道の頃に本書の紹介文があり知りました。子孫を残していくという本能に近い部分と、それが叶わなかった人にも機会を、ここではips細胞発見まえだったので、血縁ある胎児細胞を移植に利用するという未来医療。突き詰めればつきつめるほど人の業が見えてくる。 読み始めて程なく濡場があったり、モロッコ観光があったりは 、散漫になってどうもいただけなかった。
0投稿日: 2013.03.03
powered by ブクログSF(実際現実がどこまで行ってるか知らんけど)映画なとこと小説らしい書き方流れ(お約束的な)。おもしろいし安定感(引き込まれる)だけど物足りないような(下巻の展開に期待)。とともに下巻しだい。
0投稿日: 2012.11.08
powered by ブクログてっきり『インターセックス』の後の話だと思って読んでいたのですが、前の話だったのですね。『インターセックス』に少ししか登場しないのになぜか存在感を放っている人物が生き生き描かれています。 もしかして、こちらも推理小説仕立てなのでしょうか?だとすると『インターセックス』でちょっとなぞのままだったところのパズルのピースが嵌るのかも。と言うわけで、下巻に乞うご期待。
0投稿日: 2012.08.13
powered by ブクログ天才産婦人科医による、法の網をかいくぐる生殖医療、あるいはもはや生殖産業か。 生命倫理を考えるととんでもない医療技術なのだろうけれど、あくなき探究心で次々に新しい研究を進めていくのはとてもエキサイティングなのだと思う。医学の進歩には、過去に多くの黒歴史があり、その上に現代医学が成り立っていると考えれば、この小説のようにエンブリオを利用した技術がすでにどこかで開発されていたとしても決して不思議ではない。 倫理、善悪を抜きにするならば、興奮でぞくぞくしてしまうほどの研究の数々。なじみのない生殖医療の用語もわかりやすく、読みやすい。 下巻はどのような展開になるのか楽しみ。天才医・岸川がドナーになり続ける心の闇が解かれることに期待。
3投稿日: 2012.06.18
powered by ブクログ「インターセックス」を先に読んでしまってたから、そこでの「?」が解決された。 不妊で悩むカップルってほんと多いんだろな。もしかしたら他人事じゃないかもしれんと思うと・・・大変だな。
0投稿日: 2012.04.23
powered by ブクログ気持ち悪いと言うのが正直な感想。吐き気を催す邪悪とはまさにこいつのような奴のことを言うんだろうな。理屈は分かるが感情的には全く賛同出来ない。生命を弄んでいるだけ。日本の法整備云々が結局この作者の言いたいことなんだろうか?
0投稿日: 2012.03.10
powered by ブクログ医学ぜんぜんわからんけどおもしろかった 善し悪しはわからんけど あくなき探究心はすごい 終わり方がすごくよかった!
0投稿日: 2011.11.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最初の部分で、かなりグロイです。 犠牲にするものがすごい。 胎児って。。。女性は引く人多そうな内容だと思いました。 でも、次どうなるの?と下巻を買いに行きました。
0投稿日: 2011.10.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
これって本当にあることなのか? 堕胎された胎児もしくはエンブリオは実際に臓器を培養されたりしてるのか・・。 どの程度本当のことなのかは量りかねるが、これだけの真実味を伴って作品を書けるのはすごいと思う。 やっぱり岸川のような医師は現実世界にもいるのでは。。
0投稿日: 2011.10.09
powered by ブクログ岸川という天才産婦人科医が男性の妊娠を試みる。ちょっと非現実的ではないかと思うけど、まぁそれはよいとして、内容がグロいところがあった。人工授精、体外受精が法的に認められる現代の延長をみてるようで、興味深いものもある。 下巻に期待。
0投稿日: 2011.09.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
医学はどこまで進んでるんだろう・・・ エンブリオを読んでやっと「インターセックス」の変死事件の謎がわかったよ。要するに企業スパイに絡んだ事件だったのね。 しかし、今回のエピソードはあまりにすごくて、思いっきり倫理に抵触する内容ばかりだろうな。男性の妊娠とか胎児の臓器培養とか。こわいこわい。 確かに必要としている人はいるわけで。。。 倫理的には大問題だけど、どの患者さんも満足してる様子を見ると複雑。 臓器を求めて海外へ行く人たちもたくさんいるわけで。日本国内で何とかならないかと思うのはわかるなぁ。 表はすばらしい医師、裏の顔はかなりダークな主人公ですが、なんとなく憎めない。 一番びっくりしたのが、生まれる前の胎児は物扱いということ。人間として認められないとは・・・
0投稿日: 2011.06.03
powered by ブクログんー、なんか設定に不必要なくだらなさがあって(主人公のナルちゃんぶりにも辟易して)、積読。捨てるかな。
0投稿日: 2010.11.20
powered by ブクログ天才産婦人科医師の話。 天才ゆえに極端な研究へ進んでしまい、人を助ける為に人を殺してしまう主人公。 そんな彼は正しいのか間違っているのか。 読み進めるうちに生命とは何なのか分からなくなってしまった。 不妊に悩み人工授精を行う人もいれば簡単に堕胎する人もいる。 色々と考えさせられる作品。
0投稿日: 2010.06.10
powered by ブクログエンブリオ―それは受精後八週までの胎児。天才産婦人科医・岸川は、人為的に流産させたエンブリオを培養し臓器移植をするという、異常な「医療行為」に手を染めていた。優しい院長として患者に慕われる裏で、彼は法の盲点をつき、倫理を無視した試みを重ねる。彼が次に挑むのは、男性の妊娠実験…。神の領域に踏み込んだ先端医療はどこへ向かうのか。生命の尊厳を揺るがす衝撃の問題作。 さすが帚木さん!すごく興味深く読めたしほんっとうに面白い! ただ岸川の人となりがあまりイメージできないような・・・
0投稿日: 2010.06.02
powered by ブクログ取り上げている内容の怖さを際立たせるためなのか、登場人物の心象描写が極めて少なく感じる。あくまで上巻の感想なので、怒涛の巻き返しを期待して下巻を読みすすめるとしよう。 産婦人科の岸川はマッドサイエンティストなのか、異常な医療行為の数々は鳥肌がたつ思いだ。岸川医師の心のどこかに、自分自身が非配偶者間人工授精による、不自然な誕生の仕方を悲しむ気持ちがあるのだろう。その裏返しとして、心無い医療行為に手を染めるのだと思う。
0投稿日: 2010.04.09
powered by ブクログまずミステリーとして見るならば、全体を貫くストーリーや様々な仕掛けと呼ぶに値する伏線などは秀逸だと思うし、早く先の展開を読み進めたくなる気持ちははやるばかりなんだけど、肝心なところの多くが明かされぬまま、おそらくは意図的に曖昧なまま置いて小説は閉幕しているので、何だかかゆいところに手が届かないような、指に刺さった棘がなかなか抜けないようなモヤーっとしたものが残る。 ただ、あえてそんな不満点から述べてしまったけれど、この小説の最大にして唯一のテーマはそういった類のものではないので、謎の多くが明文化して示されていないというモヤモヤ感を打ち消して余りある満足を読後は得ることができた。 じゃあそのテーマとは一体何なのかと問われても一言では言い表せられないのがもどかしくもあり、自分の知識、語彙の至らなさが嘆かわしくもあるのだが、とにかく、21世紀の最先端生殖医療とはここまでのものなのか、と素直に驚いたし、また非常に陳腐で月並みな表現なんだけど、生命発生のメカニズムというものに人の手を加えることについての是非なんかに関しても、どんな読者だってこれを読めば少なからず考えを及ばさざるをえない、そんな圧倒的で根源的な問い掛けを大いに感じた。 「自然」という言葉は、たとえば木の枝を集めて巣を作るビーヴァーにも、山を削り木を伐ってビルディングを建てる人間にも等しく用いられるべきである、という考えを私は持っているんだけど、その延長線上、とまで言えるのかどうかは分からないが、作中に登場する“生殖活動に人為的に手を加えることを背徳的というのならば、自然な生命の終焉を阻害するすべての医療行為はあまねく認められないことになる”という主旨の表現には強く共感を覚える。 本当にそうだと思う。 できる限り病や怪我や死というものを遠ざけよう遠ざけようとしているすべての医療行為は、広義で言えば“神の意志”に反している。 癌を早期発見して外科手術によって根治させるのは推奨するけれど、たとえ患者の望みであっても受精のメカニズムをいたずらに人の手が左右することはあってはならない、と勝手にどこかでラインを引いてしまい、あたかも人間が神の意志を代弁しているかのように振る舞うことこそが、最も背徳的なのかもしれない。 それにしたってこの作品の主人公のように、一方では不特定の患者たちの幸福を実現するためという信念で以って既成の倫理を無視する先端治療を行い、他方では邪魔になった人間の命を虫けらのごとく消し去るなどという完全乖離したアイデンティティの持ち主なんているわけないよ、それ以外の部分では極めて常識的かつ聡明な人格と知性を備えながらさあ、と読者に思わせてしまうところがほんの少しだけ残念。
0投稿日: 2009.12.23
powered by ブクログ天才医師といえば外科医のイメージが強いが、この本の主人公・産婦人科医の岸川はまさに天才。天才ゆえの倫理を無視した医療の研究と実践の数々が、難しいことなのに分かりやすく描かれており、圧倒的に引き込まれる。岸川視点でひとつひとつの行動・言動についての経緯や考えがものすごく丁寧に書かれているおかげだと思う。上巻ではまだ大きな事件とか事故は起こっていないので、小説としての盛り上がりはないが、今後の展開に期待せずにはいられない。人工受精〜エンブリオ産業・・・人間にとって何が正しくてどう進むべきなのか? ある程度自分の考えをもちながら下巻も読み進めていきたいと思う。
0投稿日: 2009.08.12
powered by ブクログどこまでが真実なのでしょう? 妊娠中なので、結構身近な問題にただ驚愕です! でも面白かったです。
0投稿日: 2009.08.06
powered by ブクログ「グロい!」と切り捨てればそれまでだし、 主人公の岸川をただ批難するだけなら、やっぱりそれまでだと思う。 ただ、そんな簡単に片づけられるストーリーだとは思えなかった。 倫理うんぬんの話になれば一般的に見て、岸川は”悪い”医者になる。 ただ、彼を突き動かしている一部は確かに「目の前、さらに将来の患者のために」という思いだし、日本では遅々として進まない臓器移植の問題をはじめ、彼の行動は結局医療人としての葛藤に基づいていると思う。その中に少なからず研究者としてのエゴはあるにしても、作中で触れられていたように、いちいち倫理問題を引き出されては科学自体が成立しないという持論も一理はあると思う。 こう考えていくと、医療って何だろう、ひとが生まれて生きていくってどういうことだろう、とさらなる問題にあたってしまう。
0投稿日: 2009.07.11
powered by ブクログしょっぱなから出てくる手術の場面で気分が悪くなり、その後の描写も想像するとうわーっ・・・となったので、読み進むのに苦労しました。 下巻どうしようかな。。。
0投稿日: 2009.05.21
powered by ブクログ帚木さんっぽい作品。 いま医療の様々な場面で取り上げられる難しい問題である、生命倫理。 このことについて、色々考えさせられた。 決して彼(主人公)の考え方が正しいと言うわけではないけれど、妙に納得させられたり。。。 『反倫理とは反自然に他ならなく、自然でない行為が、倫理的でないと難詰される。 では医学・医療とはなんなのか。 人の死・病を回避する術だとすれば、それは反自然的行為であり、従って反倫理行為となってしまう。』 医療に携わる者として1番心に残った場面。 これから先色んな生命倫理の問題に直面するのだろう。 そんな時、今はまだ自分の倫理観は確立していないけど、確実に影響を受ける1冊となるんだろうな。 最後がいまいちだけど、難しい題材だけにしょうがないね。 一気に読んでしまいました。
0投稿日: 2009.03.17
powered by ブクログ上下巻で完結、なのに、 「これはまだ序章じゃないのか?」と思わせます。 ラストまで一気に盛り上がり、その頂点で終わる。 も、もどかしい…! かといって続編は望みません。
0投稿日: 2009.03.02
powered by ブクログ上流階級の患者を受け入れる病院。 地下には秘密の施設・・・ 病院で起こるなぞの死 産婦人科事情も垣間見れます。
0投稿日: 2008.04.10
powered by ブクログ帚木さんの書く医療サスペンスが好き。本当に恐ろしいものは、悪意なんかじゃないというこを知った。岸川が行う行為は、自分の栄誉のためや金儲けのためじゃない。ただ岸川が持つものは、純粋な科学の追求。飽くなき好奇心。人間は、倫理という曖昧なものによって形作られてるって実感。それを失くした、というより持っていない岸川は、神か悪魔か。エンブリオを使った医療云々ももちろん面白かったけど、今回は岸川の人間性がまた興味深く、かなり印象深い作品になっている。岸川が行う数々の行為は倫理的にはもちろん、時に法律的にも問題を孕むけれど、彼が目指す医療の姿には考えさせることが多い。でも医療に関する法律は日々変わっているし、倫理観も変わってくる。今は岸川の行為に反感を抱いても、いずれ普通になるかも。それに、医療に助けられて生き長らえている私たちは、簡単に岸川を批判することはできないとも思う。
0投稿日: 2008.03.18
powered by ブクログ胎児を利用する部分は、抵抗があって読み進めるのをやめようかと思ったが、読んでみた。 手術のところなどリアルな部分はさすが。 上巻ではたんたんと話がすすむ。 下巻ではどうなるか。 あと、カジノのシーンは退屈だった。
0投稿日: 2007.12.16
powered by ブクログ倫理と理想と科学と技術と希望と絶望と・・・・いろいろ入り組んでる雰囲気を感じました。読んでる感じでは連ドラを見てる気分でした。
0投稿日: 2007.12.04
powered by ブクログ科学が発達した分、生命の尊厳も重視されなければならない。主人公と周りに人たちが、法に触れない生殖医療を「善」としていて決して悪だと認識していないことに怖さを覚えた。
0投稿日: 2007.10.08
powered by ブクログ『さすが』の一言。 この人の作品で、読み応えの無いもの、読んでて飽きてくるものってほとんど無いですよね。 面白かった。個人的には産婦人科さんとは全く関係の無い生活をしているのに、こないだ知り合ったお医者さんに「え?、そっち関係の勉強してるの?」と言われるほど、知識だけはついてくる。 で、知識だけの本かといえば全然そんなことも無い。終末医療、産婦人科業界そんな中に生きるのもやはりニンゲン。う〜ん、考えさせる一冊でした。 それにしても、この人の本は京極なみに薀蓄が増えて本の面白さとは別に楽しいな〜。
0投稿日: 2007.09.02
powered by ブクログ医療関係のサスペンス。 じんわりと恐いです。すばらしいはずの最先端の医療の底知れぬ恐さがあります。 他の医療関連の著と同様の、不思議な恐さの世界です。
0投稿日: 2007.08.16
powered by ブクログエンブリオ=胎児。生殖医療を描いた物語。日本の法律では胎児はヒトではないと、胎児のパーツを使い人を助けたり、素材としての胎児を生み出すために男性に妊娠させたりする。作者が医師のため、医学的な見方はとても面白いが、仕掛けが読めたり、裏が曖昧だったり物語として稚拙。
0投稿日: 2007.03.04
powered by ブクログすでに実現可能な世界 日本は確かに世界が動き出してからじゃないとマネできない。技術の進歩に法律も倫理もついてはいけない。やはりこの作者、うまい。。。
0投稿日: 2006.07.26
powered by ブクログ私の読書感想文を読んでくださる方がいらっしゃるとしたら、おそらく、こんな感想を抱くのではないでしょうか・・しかし、何でもあり、だなぁ・・・って。 結構、多岐に渡って、色んなジャンルに興味があります。 本屋さんでも題名や過去に読んだ作家さんモノ、ただなんとなく惹かれる系、など手に取る本は様々です。 なので、今回の本のような内容も、ある意味SFチックで興味がある分野とも言えます。 もっとも神へと近づいた医師。 患者に人気の天才産婦人科医・岸川は、その裏で異常な試みを進めていた。男性の妊娠実験、培養した胎児からの臓器移植…彼が目指すものは何なのか。医療の極限を描く問題作。 (Amazonのレビューより) この本は以前に読んだマリアプロジェクトと似た恐怖を感じさせます。 楡 周平 マリア・プロジェクト ともに生まれる前の胎児がキーワードとして出てきます。 なので、お身内に妊婦さんのいらっしゃる方、ご自身が妊婦さんの方は、もっとずっと後に読まれた方がいいでしょう。 世の中、需要があるから供給がある。 その需要にいくらでもお金を費やせる人がいるから、アンダーグラウンドな商売が成り立つ。 その陰で、無下に葬られる命があったりする。 人の価値は同じはずなのに、その価値にランクが出来る。 求めれば得られる人、求めたくても得られない人・・・ 以前に、ある作家さんの本を読んだ。 その作家さんの半ば自伝的な”愛”の物語が話題を呼び、映画化までされた。 私はその本を読んで、ああ、間違った・・と思いつつ読了した。 文中に、愛する人の病を助ける為に、ありとあらゆるコネを使った。そして遠くアメリカの医療を受けさせるに及ぶ、とあった。 最後、病の人は亡くなるのだけど、新しく宿った命に対して3人の名前をプレゼントする。この3人が自分の代わりに、守ってくれるだろう、と・・・ 世の中には”特権”と云う言葉がある。 地位のある人、お金のある人、知名度のある人などが持ちがちだ。 が、この特権は表沙汰にしてはいけない、と言うルールがあると思う。 何故なら、誰でも出来るもの、得られるものではないから・・ 特権を使って出来たことは、御簾の陰の出来事ではないだろうか・・・ ある時、新聞紙上で知名度の高いある人の、同じような思いを感じさせる”愛”の物語を読んだ。 病に臥せる妻を介護する闘病記だ。 彼も特権のある人だ。 彼だから得られた助力を紙上掲載されて、一般の同じ病を持つお身内がどのような気持ちで読むか、考えないのだろうか・・と思ってしまった。 得られた助力に対する彼の感謝や、それでいかに妻が心地良い環境を得られたかはわかった。 だけど、それは●●と言う本は▲▲書店に売っています、と言う情報とは違う。 読者に”あれがあれば、愛する人の命をたすけられるのに”と言う無念を残すだけなのではないだろうか・・と懸念してしまった。 一言、嫌なら読まなければいい、と云う問題なのだろうか・・・・ 私は作り物の小説が好きだ。
0投稿日: 2006.06.28
powered by ブクログどこの本屋に行っても見つけることが出来なかった上巻。エンブリオというタイトルが気になって買ってしまった。男性に妊娠をさせる。っていうテーマはそうはないと思う。主人公の岸川は・・・神となるのか悪魔となるのか。もし、こういう医者がいたら、かなり嫌だ。
0投稿日: 2006.01.17
powered by ブクログ現代医療、生命倫理について鋭く書かれていて興味深く読めました。けど、扱う内容の割りにはあんまし重い雰囲気ではなくて、エンターテイメントっていう感じが。そこが良くも悪くもあったかな。
0投稿日: 2005.11.26
powered by ブクログ2005/11/12 読了(小説) とびぬけた技術と知識を要する産婦人科医・岸川が人の生死にも関わる異常な医療行為を行っていく小説の上巻。 不妊に嘆く夫婦や大病におびえる患者たちを、非道ともいえるエンブリオ(ネタバレしないように解説なし^^)の培養など行いながら、大手術を成し遂げ救っていく。彼のしている医療行為の是非を問うことはたやすくないが、彼の目指す医療のあり方には、考えさせられることも多い。 一流の医療技術を克明に描く筆者の力量にも惹きつけられるが、その反面、血や手術の話が苦手な人には辛いかも。 私は医療系の実話も小説も好きなので、興味深く読めました♪。 文庫は上下巻になりますが、下巻の後半の終わり方がちょっぴり物足りない気もしました。もう少し問題提起をするなりして終わってほしかったかなぁ。でももっと他の作品も読んでみたいと強く思いました。とてもよかったです。
0投稿日: 2005.11.14
